アボカドとは、中南米を原産地とするクスノキ科の高木で、果実を食用(主に生食)にします。果実には脂質が約2割も含まれ、「森のバター」とも言われるほどですが、しつこい脂っぽさはなく味は淡白なため、多くの料理に利用できます。脂質の大半は不飽和脂肪酸であるため、コレステロールの心配はありません。ビタミンE、リノール酸、オレイン酸などを多く含むので健康食として人気が高まっています。

お得です!アボカドを食べた後のタネで観葉植物にもなるよ。

危険です!アボカドのタネは中毒の恐れがあるので絶対に食べないように。

堅いアボカドは、熟すまで室内に置いておきましょう

名前はアボです。アボドではないですよ。→名前について

アボカド概要


新宿御苑のアボカド。緑色の実が3つほど生っていました[2003年10月]
 アボカドを嫌う人は、熟していない固いものや熟しすぎてえぐみや苦味が出たものを食べたためと思います。初めて買う人がよくやる間違いは硬いまま食べてしまうことです。手で握って弾力性がでてきて少し柔らかくなたら食べごろです(追熟といいます)。食べ頃になったアボカドを、室内に放置しておくと、室温が高ければ2、3日でまずくなってしまうので、数日間なら冷蔵庫に入れておけます。
 アボカドは、健康に良いということで、テレビによく登場します。夏には体力増強、冬は乾燥肌対策、若返りのビタミンとも呼ばれるビタミンEを豊富に含む(1個で1日に必要な量の約3/4を摂取できます)ので、女性には太りにくい体質作り、血行促進、動脈硬化の予防にも役立ちます。アボカドは脂肪が多いので「森のバター」と形容され、美容用のオイルとしても用いられていますが、脂肪は、その80%がコレステロールの心配のない不飽和脂肪酸です。ただし、カロリーは高く、アボカド1個(250g)で327kcalもあり、ご飯約1.4膳分になります。
 アボカドの購入は、当たりハズレが大きいので、よく選ぶことが重要ですが、選ぶのはなかなか難しいですね。熟したものを置いてある店(西友など)もあります。アボカドそのものの成熟度に加え、売り場のコンディションには、冷蔵ケースに置かれているものや、ラッピングされているものがありますし、冷蔵しておけばかなりの期間売り場に置いておけるので売れ残りが混じっていることもよくあるからです。→アボカドの選び方
輸出量の国別シェア 輸入量は、過去5年間で2倍と大幅に増加していますが、価格はほとんど変化していません。2001年には、メキシコ産より安いニュージーランド産が始めて入荷しており、今後は価格低下の期待もあり、ますます消費が伸びると思います。市販されているものは、98%がメキシコ産で、カリフォルニア産は価格でメキシコ産に圧倒的に負けたので、ほとんど出まわっていません。アボカドの品種は、約千種類もありますが、加工されていない生のものの輸入はハス種だけです。ハス種は味が良く、脂肪分も多いのです。

リスト記号 国産のアボカド
 和歌山県や愛媛県などで、わずかですが、生産され、販売もされています。また、愛媛県松山市正岡地区では国内初の産地化を目指しています。→国産のアボカド

リスト記号 アボカドのタネは、簡単に観葉植物として育てられます。
 簡単に栽培できますので、意外とやっている人が多いので、びっくりします。熱帯果実のイメージが強いですが、東京でも露地植えのアボカドはよくありますし、珍しいことですが庭で実を成らせた人もいます
 左の写真は、水だけで育てて、半年で高さ50cmになったアボカドです。小さいコップにちょこんと乗ったタネが割れて、芽が育っていくのを眺めるのは楽しいものです。

 アボドという言い方をする方が多いようですが、アボドが正しい表記です。このホームページでは、両方の言い方を使っています(両方の言い方をわざわざ使っている理由について)。アボカドは、英語ではAvocado、スペイン語ではAguacateと言います。アボカドという言い方をする人は、abogadoと勘違いしているようですが、スペイン語でabogadoは弁護士を意味しています。フルーツラベルを収集している方はたくさんいらっしゃるようですが、いまのところアボカド専門の人は、日本語のインターネットではいないようです。
 ラテックス(天然ゴム)アレルギーの人は、キウイ、バナナ、アボカドなどでもアレルギーを発症することがあるようです(交差抗原性)。 また、ウサギ、インコ、ハムスターなど多数のペットでは、アボカド中毒の恐れがあります。

リスト記号
疲れたときはアボカドジュースを飲もう
 アボカドは世界一栄養価の高い果物で、しかもビタミンEが豊富なので、ジュースで飲んでみてください。東南アジア、中米なんかでは、普通にジュースで飲まれています。アボガド半分、牛乳、砂糖を入れてミキサーにかけるだけ。牛乳の代わりに、ヤクルトやコンデンスミルクなんかもイケますよ。→台湾のアボカドジュースレポート