アボガドの輸入量と価格の変化
輸入量は、過去5年間で2倍と大幅に増加していますが、価格はほとんど変化していません。2001年には、メキシコ産より安いニュージーランド産が始めて入荷しました。下の図は、輸入量の変化です(クリックすると拡大できます)


生産国(日本に輸出している国のみについて)
キューバ共和国ハバナ市内のフリーマーケットにて2002年10月。大きさは13cmくらい。15ペソ(約90円) |
主要国の生産量と消費量

世界の生産量の7割を占め、世界の輸出量の4割をメキシコ産が占めています。ミチョアカン州が主な生産地で、メキシコの8割を占めています。ここは、雨が多いのに、日照時間が多く、さらに高地であるので、虫が少ないので品質の良いものができます。アボカドの現行関税率3%は、自由貿易協定(FTA:free trade agreement)の締結により撤廃されるかもしれません。
ミチョアカン州ウルアパン地方アボカド栽培者協会
ミチョアカン州都のモレーリア(Morelia)は、コロニアルな街なみが残っており、世界遺産のカテドラルや水道橋もあります。ミチョアカン州の地図(簡単 詳細)
アボカドは、日本への農水産物で3番目に輸入額が大きい品目です。なお、1,2番目は、豚肉、生鮮野菜です。
生産量 | 金額 | |||
ポンド | % | ドル | % | |
ハス | 341,152,215 | 93 | 313,394,238 | 98 |
フエルテ | 4,009,476 | 1 | 1,153,722 | 0 |
その他 | 20,832,703 | 6 | 6,367,152 | 2 |
計 | 365,994,394 | 320,915,112 |
アメリカ
カリフォルニア・アボカド協会は、メキシコとの競争に敗れ、1998年に日本から撤退したようです。生産量はメキシコに次いで多いのですが、自国消費量が多いので、輸出はほとんどしていません。
米国の95%がカリフォルニアで生産されて、カリフォルニアでは1年中収穫されています。カリフォルニアで、ハス種の占める割合は、生産量が93%で、金額では98%にもなります(カリフォルニアアボカド協会 2001/11-2002/10期)。ハスは唯一、一年中収穫でき、大きさは冬は小さく夏は大きい。その他に、ベーコン,フエルテ,グエン,ピンカートン,リードやズタノも生産されています。
カリフォルニアのアボカドは、日本ではCalavoというブランドで知られていますが、現在では日本向けのCalavoブランドはメキシコ産になっています。
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【カリフォルニアのある農場主によるお話し】
Bacon、Fuerteは脂肪分は多いのですが、形も悪く、余り味がせず、少々水っぽいので、こちらでは人気が無く、Guacamoleとして加工されています。Reedと言う品種がありますが、これは丸みを帯びて粒が大きいのが特徴です。これも余り味がよくないのでメキシコ料理用に加工されています。Hassの方は味と色そして卸価格では最高で、収穫時期は3月から7月です。
【リンク】
・カリフォルニアアボカド委員会 ミラーサイト
・カリフォルニア大学
・アボカド情報サイト
・カリフォルニアアボカド協会
![]() ごつごつとした皮 |

株式会社ユニオンさんから、次ぎのように教えていただきました。なお、ユニオンは輸入果物・野菜の国内シェア25%を誇っているそうです。
「NZではアボカドの生産が毎年増産されており、対日向け輸出に生産者は大変興味を持っています。計画では9月ごろから再度スタートする予定です。NZ産のアボカドの特長は同じハス種ですがメキシコ産とくらべれば品質が若干落ちるようです。表皮がごつごつしており形状とサイズが安定していません。これは見栄えだけの問題なので今後もっと良くなるでしょう。
ところで昨年(2001年)、弊社はチリーより始めて船便CAコンテナーにて一回だけ輸入を試み成功しました。[2002/5]」
![]() エチオピアのとあるコンドミニアム風のホテルの庭で、マンゴーなどのトロピカルフルーツと一緒に、アボカドの樹もたくさんありました。豊作のようでたくさん実を成らせています。写真は2階のテラスから撮ったもので、赤いのは、屋根です。[2003/7] |
・アメリカ合衆国、メキシコ合衆国、ニュージーランド、チリ
輸出国政府機関が発行した植物検査証明書があること、植物防疫所の検査を受けて合格すること、などの条件があります。
・オーストラリア、インドネシア、パナマ共和国、グアテマラ
輸入禁止です。