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アインシュタインへの誤解

アインシュタインへの思い込みというか私の誤解がありました。他の人も同じように思っているのではないかと思い少しまとめてみました。


1.アインシュタインはノーベル賞を受賞していますが、相対性理論により受賞したのではありません。光電効果の論文により受賞しています。これはいつ頃かはっきり覚えていませんがかなり前から知っていました。アインシュタイン=相対性理論と言う様なところがあるので相対性理論で受賞したような印象がありますが違います。


2.「特殊相対性理論」、「一般相対性理論」という言葉がよく使われるので、この言葉を使って発表したた思われがちですが運動する物体の電気力学」と題する論文を発表し、光速度不変の原理を提唱、エーテルの存在を否定しました。特殊相対性原理のさきがけとなりました。私も学生時代に電磁気学の授業で電磁波(光)の速度が一定になることを勉強した記憶があります。


3.最近読んだ本でなかなか興味深いものがありました。本当はこれを紹介したくてこの記事を書いたようなものです。「なっとくする相対性理論」(著者:松田卓也、二間瀬敏史 発行所:講談社)にありました。まるまる引用します。

ところで歴史的なことを言えば,特殊相対論はアインシュタインl人が作り上げたものではない。先に述べたローレンツ,フィッツジェラルドのほかにも,フォークト,ラーモアなどが,アインシュタインよりも前に,ローレンッ変換(第3章参照)を導いている。このころ有名な数学者のポアンカレは,特殊相対論とはとんど同じような理論を提案していたという事実もある。

ところがアインシュタインは,特殊相対論を導入した1905年の有名な論文で,ポアンカレらの論文を全然引用していない。ざらには,ここで述ぺたマイケルソン・モーレーの実験すら引用していない。知らなかったとアインシュタインは言っているが,たぷんそんなことはあるまい。そうだとしたら,科学者のモラルとしては,どうかと疑問が残る。

実際,ポアンカレは死ぬまでアインシュタインを許さなかったし、アインシュタインもポアンカレの追悼論文集に寄稿することを拒否している。後には天才アインシュタインともてはやされるのだが、人間的にはどうかと思われる。実は,あのニュートンも人間的にはかなりの変人で,モラル的には立派な人ではなかった。人間性と科学の業績は関孫系ないということの標本のようなケースである。要するに,科学では勝てぱ官軍なのである。しかしアインシュタインの名誉のために言っておけぱ,特殊相対論とは違って一般相対論は,友人の助力があったとはいえ,ほとんど独力で作った代物である。

(注)強調は管理人による


[2007/02/12]

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