南極旅行日記
- 本番編 -


2月7〜8日



 今・・・・2月8日といっても、深夜0時をまわったばかり。
 大揺れドレーク海峡通過中。


 揺れが激しさを増し始めてから、まだ3時間ほどだと言うのに、これじゃ
“魔の”どころか“地獄の!”ドレーク海峡じゃないかぁ〜っ

 シャワーを早めに浴びといて良かった・・・。
 
(この時でさえ、エラい騒ぎだと思ったのに・・・)

 4万円のソファーは、すでに使い物にならなくなっている。(T_T)
 というのも、“椅子に座る”という行為が危険きわまりないものになってきちゃったからだ。
 おまけに、頑丈な蓋がしてあってさえ、窓から海水がピュッピュと入ってきて、海水浸し〜。
 シャワー後、「さて座ろう!」とした背中に、洗いたての髪の毛の滴以外の滴を感じて気がついたのだ。

 あーあ、窓の下にバスタオルが敷いてあったのは、このためだったのね・・・。

 昨日乗船して以来、「窓の蓋、開けてくれぃ〜!!」って騒いでいた私達。
 開けてもらい損ねて良かった・・・。


 ドレーク海峡に突入までは、こんな姿も見られたのです。

 窓の蓋、ガッチリ閉って外が見えないことに、
私達が如何ほどにガッカリしていたことか・・・。




 それにしても、全く眠れない!

 ベッドの真下でスーツケースが滑ってぶつかり、ウルサイウルサイ!
 バスルームでは、便器の掃除ブラシやら、その入れ物やら、歯磨き用のビニールコップの落ちたのやらが転がり合ってガラゴロ騒々しい音を立てている。

 机の上に置いてあったものは、皆今は床の上。
 何度置き直しても、床の上。
 そして元々床の上にあった物達とぶつかり合って、更なる騒音の元となっている。

 下段ベッドの中から上を見上げると、上段ベッドのカーテンも自動開閉を始めてしまった。
 さっきまでは編み物
(上陸時のためのマフラーだそうな!)していたWALLABYさん、今は元気に眠り姫。
 うーむ、つくづく大物だ・・・。
 しかしほんとに眠れてるのかしらん?


 (追記:翌日本人曰く、頭が壁にぶつかっては目が覚めたそうです)


 つい今し方、「ドクター!ドクター」と叫ぶ声が廊下から聞こえてきたっけ。
 客室の外はどうなってんだろ?

 どうせ眠れないんだし、図書室行って24時間お湯サービスの紅茶でも飲みつつ様子見てくるかなぁ・・・。
 うまく歩けるかさえ自信ないけど、とりあえずカメラ持ってこ。

*ディスコ号初めての夜



 図書室から続く電気の消えた食堂の床、「あれ?白いネズミ達が走ってる!」と思ったのだが、それは錯覚。

 なんと、元々テーブルにセッティングしてあったチビマグカップ達だった。


 24時間お湯サービスのお湯は、まかり間違えば火傷しそうな熱湯。
 だから紅茶を入れるのは諦め。
 備え付けのデカマグカップに僅かにお白湯を入れて、気持ち程度すすったので満足。

 満足というか、めげたので早々に客室へ引き上げることに。



 でも部屋に戻ったら戻ったで、

 ええいっ!たまらんっ!

 私はスーツケースの滑り止めと、机から物が落ちないポケットを今から作るぞ!

*ディスコ号初めての夜の続き


2月7〜8日