国民年金の免除手続き・申請方法について
国民年金の免除の手続きは、窓口に行かなくても、自分で用紙を印刷(プリントアウト)し、記入してから、郵送することもできます。申請用紙の入手方法
国民年金保険料免除・納付猶予申請書は、窓口に行かなくても、社会保険事務所に電話で請求するか、インターネットでダウンロードし、自分で印刷することもできます。
申請書の提出先は社会保険事務所ではなく、市区町村役場ですので、注意してください。
- 申請用紙(国民年金保険料免除・納付猶予申請書)
- 記入例
- 問い合わせ先(社会保険事務所) ※提出先は市区町村役場です。
所得を証明する書類
免除申請では、原則として所得を証明する書類の添付は不要ですが、引越しをした場合には、所得証明書類の添付が必要になる場合があります。1月1日(※)時点の住所と申請時点の住所が住所変更により異なる場合は、前住所地の市区町村長から前年(前々年)の所得証明の交付を受け、免除申請書に添付するか、または免除申請書にこれに相当する記載を受ける必要があります。
※申請する月が1月から6月までの間である場合には、前々年所得の証明が必要となるため、前年の1月1日の住所地が基準となります。
なお、所得を証明する書類は、所得・控除額・扶養人数が分かる書類で、次のいずれかです。ただし、市町村によっては、課税証明書(非課税証明書)のみ受け付けることもあるようです。
- 課税証明書(非課税証明書)
- 源泉徴収票(記載項目が不足で、証明にならない場合があります)
- 確定申告書の写し
年金免除者数
国民年金が全額免除になっている人は、538万人で約4分の1の人が全額免除になっており、半額免除者数も53万人(平成17年度)もあり、多くの人が免除となっています。免除申請している人は、たくさんいますので、恥ずかしがらずに申請しましょう。平成 年度 |
全額免除者数(万人) | 全額免除率(%) | 申請免除 半額者数 (万人) |
||||||||
合計 | 法定 免除 |
申請 免除 |
学生 納付 特例 |
若年者 納付 猶予 |
合計 | 法定 免除 |
申請 免除 |
学生 納付 特例 |
若年者 納付 猶予 |
||
13年 | 524 | 99 | 277 | 148 | ・ | 24.0 | 4.5 | 12.7 | 6.8 | ・ | ・ |
14年 | 400 | 103 | 144 | 154 | ・ | 18.1 | 4.7 | 6.5 | 7.0 | ・ | 34 |
15年 | 439 | 106 | 165 | 168 | ・ | 19.9 | 4.8 | 7.5 | 7.6 | ・ | 38 |
16年 | 458 | 109 | 176 | 173 | ・ | 21.0 | 5.0 | 8.1 | 7.9 | ・ | 41 |
17年 | 538 | 113 | 216 | 176 | 34 | 24.9 | 5.2 | 10.0 | 8.2 | 1.6 | 53 |
全額免除にした時の年金額
20歳から60歳まで全期間(40年)で全額を納付した場合の年金(老齢基礎年金)の支給額は、年792,100円(平成20年度現在)ですが、全額免除にした場合には年金額はどうなるのか、物価変動とか考えずに、単純に計算してみました。年金額の計算式は、次のようになっています(平成20年度)。
792,100円×(納付済月数+半額免除月数×2/3+全額免除月数×1/3)÷(40×12)
※昭和16年4月2日以降に生まれた人の場合
全額免除の期間は、年金額が1/3として計算されます(つまり、納付していなくても、1/3もらえます)。
全額免除を1年間受けた場合には、年金額は778,898円となり、満額納付した場合には792,100円なので、年金額は年13,202円の差となります。
全額免除を1年間受けた場合の年金額
792,100円×(39年×12ヶ月+免除12ヶ月×1/3)÷(40×12) = 778,898円
20歳男性の平均余命は59歳なので79歳で亡くなるとすると、65歳の支給開始から79歳まで14年間受給した時の差は、13,202円×14年 = 184,823円となります(なお、将来の年金額は賃金や物価の変動にあわせて改定されます)。
※平均余命は、平成18年簡易生命表によるものです。20歳女性の平均余命は男性より7年も長い86歳です。
国民年金の納付額は、月14,410円(平成20年)で年172,920円ですから、男性のもらえる年金額の差184,823円と比べると、ほとんど変わらないですね。女性の場合は、男性より7年も平均余命が長いので、頑張って納付しておいたほうが得のようです。