『 いろいろ言いたい広場 』


2002/02/18 【龍の子学園実践研究発表会のご案内】

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 --- 龍の子学園実践研究発表会のご案内 ---
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 今年も3月9日に2001年度龍の子学園実践発表会を行います。
例年の学部発表・親の会からの報告に加えて、特別講演・ろう学校
からの報告・スタッフによる手話語りと劇の上演も行うことになりまし
た。
去年とは一味違った発表会になると思いますので、ろう教育関係者、
ろう児をもつ保護者の方、ろう教育に関心を持っている方、手話の
魅力をもっと知りたい方など、多くの皆様のご参加をお待ちしていま
す。
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【日  時】平成14年3月9日(土)10:00〜17:30(9:30受付)
【場  所】国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟417号室
      http://www.nyc.go.jp/index.html
【参加費】3000円(資料代も含みます)
【日  程】
 09:30 受付
 10:00 特別講演「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育とは?」
                   講師 榧 陽子 氏
 11:00 龍の子学園・學び舎紹介
 12:00 昼食(休憩)
 13:00 実践研究発表

   學び舎乳児教室「心の基地はパパとママだよ〜3才児は天才児!!〜」
   幼稚部「子どもの持っている見えない力にびっくり」
   小低部「グループ移動学習の試み〜学習言語とチームワークの向上のために〜」
   小高部「子どもの持つ豊かな発想力を引き出すために」
   中学部「僕たちに障害認識は必要?」
   親の会からの報告「夢と努力・ろう児」
   學び舎保護者からの報告「龍の子学園に通うようになった理由」
   教材ビデオ共同研究校からの報告

 17:00 全体討論

 ※途中で、スタッフによる手話語りや劇を行う予定です。
 ※読み取り通訳(手話通訳)がつきます。
 ※事前の申し込みは必要ありません。当日、受付を行います。
 ※昼食は各自で持参いただくか、センター棟の食堂をご利用下さい。

 ★お問い合わせは、龍の子学園事務所まで、FAXかE-mailでお願い致します。

 *********************************************
  龍の子学園 事務所 
  東京都新宿区下落合2−2−2−314
  FAX 03−5982−9910
  E-mail : dragon99@m15.alpha-net.ne.jp
  HP : http://www.alpha-net.ne.jp/users2/dragon99/
 *********************************************

2001/12/13 「日本のろう教育を再構築するために」  OKA

私は一人の人間としてろう者を信じているし
将来を担うろう児を信じています
「日本手話」は彼らには欠かせない母語です
それらを取りまく「ろう文化」も、母語同様になくてはならないものです
龍の子学園のようなフリースクールには、それが自然に存在しています
私達親が自分の子どもに、まず環境を整え、それらのことをきちんと理解し
子どもを信じていれば
ろう児たちは、大多数を聴者がしめているこの社会で
対等に、生き生きと自分たちの能力を思う存分に発揮してくれることでしょう
子ども達の未来が本当に楽しみで待ち遠しいです
それと同時に、本来であれば
「ろう教育の場・ろう学校」で保証されるべきであることを理解し、
日本のろう教育を再構築するために、
それぞれの地域で理解を求めつつ、声をあげていきましょう

2001/09/17 「聾教育の脱構築」

超おすすめ新刊のお知らせ!

金澤貴之編著
上野益雄,中野聡子,市田泰弘,八木治,池頭一浩,岡本みどり,南村洋子,佐伯英一,
木村晴美著

2001年8月刊行

明石書店(FAX:03-5818-1174,TEL:03-5818-1171)

四六判 上製 352頁
ISBN4-7503-1456-0

定価本体3200円+税

聾者の言語=日本手話を解することなく進められる聾教育とは何なのか。「聴覚
口話法」という聴者の理論に立って構築されてきた日本の聾教育を、聾者主体の
聾教育に再構築すること。この問題意識に立って、聾者、親、教員、研究者が聾
教育の歴史と現状を検証し、本質的転換を迫る必読の書。


目次

第1章 聾教育のパラダイム転換
 一 聾教育のパラダイム転換[金澤貴之]
  1 聾者を知らない聾教育
  2 「聾者の声を聞こう」という誤り
  3 「ロールモデル」としての聾者
  4 「聴者が聾児に教える」から「聾者が聾児に教える」へ
  5 「手話法」の空虚さ
  6 論議のズレのもとは

第2章 聾教育・聾研究の社会的構成
 一 歴史解釈の違い[上野益雄]
  1 歴史の真実は
  2 アメリカへの手話導入は一般にどう考えられたか
  3 もとになった著書
  4 口話聾学校設立時の論争
  5 手話導入についての相反する意見
  6 真実はどうか
  まとめ
 二 聾教育におけるリアリティのズレ[金澤貴之]
  1 論議以前の問題
  2 聾者と聴者の価値観のズレ
  3 聴者にとっての「聾」
  4 聾者にとっての「聾」
  5 聾の人口学的構成――九〇%ルールの意味するところ
  6 聴者の親の願いと専門家の願い
  7 誰に対する、誰の責任か
  8 IT革命と聾教育
  さいごに
 三 聾の心理学的研究の再構築に向けて[中野聡子]
  はじめに
    1 聾児を評価することの難しさ
  2 言語発達研究の移り変わり
  3 これまでの聾児の認知・知的発達における通説とその検査法について
  4 聾児を対象とした認知発達、知能検査における問題性
  5 ろうと記憶
  6 新しい試み――手話で認知発達言語発達を評価しよう
  さいごに
 四 ろう教育は手話を言語として認知できるか[市田泰弘]
  はじめに
  1 手話には助詞がない
  2 NMS(非手指動作)
  3 主語と目的語
  4 終助詞にあたるもの
  5 従属節
  6 関係節
  7 使役構文
  8 助動詞
  9 ろう教育は手話を言語として認知できるか

第3章 指導法で求められてきた価値観
 一 聴覚障害者の理想像[池頭一浩]
  1 聴覚障害教育の現状
  2 聴覚障害と聴覚障害者
  3 聴者が描く聴覚障害者の理想像
  4 「理想像」となるための条件
  5 「理想像」の実態と、彼らが問われてこなかったもの
  6 聴者は「理想像」をどのように扱っているのか
  7 「ややこしさ」をこえて
 二 見えてくるものがある[八木治]
  1 見えてくるとしんどくなる
  2 永遠に見えない人たち
  3 願っているのは誰なのか
  4 しんどいとは言っていられない

第4章 聾児を育てている親として
 一 インテグレーション、龍の子学園、そしてろう学校[岡本みどり]
  はじめに
  1 告知
  2 知られざる事実
  3 現在のろう教育
  4 インテグレーションを選択した理由
  5 インテグレーションから得られるもの
  6 「龍の子学園」との出会い
  7 ろう教育の矛盾
  8 親の役割
  おわりに
 二 聾の娘を持つ立場と手話との出会い、そしてトライアングルでの実践
   [南村洋子]
  はじめに
  1 聴こえない子どもとの出会い
  2 聴こえる世界と聴こえない世界
  3 トライアングルでの教育実践
  おわりに
 三 聾教育とインターネット[佐伯英一]
  はじめに
  1 私が“本当に必要な情報”を得るまで
  2 手話への偏見
  3 知らなかった聴覚口話法の問題点
  4 幼児期に大切なこと
  5 聞こえない子をもった親に伝えたいこと
  6 情報を得た親の反応
  7 最初から情報を得た親の反応
  8 聾学校での手話
  9 多くの議論
  10 二年がすぎて

第5章 聾児にとってのリアリティ
 一 ろう学校のリアリティ[木村晴美]
  1 ろう者が語ることの意味
  2「できる子ども」とは?
  3 「聴能訓練」のリアリティ
  4 口話法の「成果」と現実
  5 教科学習のリアリティ
  6 授業時間以外の活動について
  7 日本語の獲得をめぐって
  8 最後に
 二 インテグレーションのリアリティ[中野聡子]
  1 今も見る夢
  2 現在の障害児のインテグレーション状況
  3 インテグレーションに向かわせるレトリック
  4 専門家の想定する「サポート」――その虚と実
  5 話し相手と目を合わさない聴覚障害児
  6 いつまでも「子ども」ではない――「わからない」ことがわかるとき
  7 「努力」からは逃れられない
  8 専門家が作った「もう一つの世界」
  9 どこに「アイデンティティ」を見いだすか

あとがき


著者紹介

金澤貴之(かなざわ・たかゆき)
群馬大学教育学部専任講師。
主な著書・論文に「聴者による聾者のための学校」(『現代思想』24(5)、青
土社、1996年4月臨時増刊)、(『ろう文化』(青土社、2000年)に再録
)、「聾教育における「障害」の構築」(『障害学への招待――社会・文化・ディ
スアビリティ』長瀬修・石川准編、明石書店1999年)など。

上野益雄(うえの・ますお)
つくば国際大学教授。
主な著書・論文に『19世紀アメリカ聾教育方法史の研究』(風間書房、1991
年)。『聴覚障害児教育の革新』(井原栄二・上野益雄・草薙進郎編、コレール社、
1997年)など

中野聡子(なかの・さとこ)
心身障害学博士・国立身体障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳科非常
勤講師。
主な著書・論文に「聾幼児における3次元物体の手話表現と描画表現」(吉野公喜
との共同執筆『特殊教育研究』38(1)2000年)、「聴覚障害児のインテグ
レーションに関する一考察――トライポットモデルの事例から考える」(相良啓子
・吉野公喜との共同執筆『ろう教育科学』39(2)1997年)など

市田泰弘(いちだ・やすひろ)
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科教官
主な著書・論文に『はじめての手話』(共著、日本文芸社、1995年)、「誤解
される言語・手話」(『現代思想』24(5)、青土社、1996年4月臨時増刊)、
(『ろう文化』(青土社、2000年)に再録)

八木 治(やぎ・おさむ)
三重県立稲葉養護学校教諭。
主な著書・論文に『聴覚障害教育情報ガイド』(共著、コレール社、1996年)、
『聴覚障害児のコミュニケーション指導』(共著、保育出版社、1998年)など。

池頭一浩(いけとう・かずひろ)
広島県立広島ろう学校教諭。
主な著書・論文に「手話がもたらしたもの――ろう児にとっての“当たり前”とは
何か」(『ろう教育科学』42(4)、2001年)、『第12回ろう教育を考え
る全国討論集会号稿集』(「第12回ろう教育を考える全国討論集会」実行委員会
発行、2000年)など。

岡本みどり(おかもと・みどり)
全国ろう児をもつ親の会会長。

南村洋子(みなみむら・ひろこ)
聴覚障害児と共に歩む会・トライアングル教育部主任。
主な著書・論文に『タンポポの道』(共著、財団法人聴覚障害者教育福祉協会、
1998年)など。

佐伯英一(さいき・えいいち)
聞こえない子を持つ父親。

木村晴美(きむら・はるみ)
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科教官。
『はじめての手話』(共著、日本文芸社、1955年)、
「ろう文化宣言」(市田泰弘との共同執筆(『現代思想』23(3))
(『現代思想』24(5)、青土社、1996年4月臨時増刊、
『ろう文化』青土社、2000年に再録)など。

2001/08/07 「聾教育問題史 −歴史に学ぶ−」 書籍紹介

 著者:上野益雄
 日本図書センター発行 ISBN4-8205-6241-X
 定価3360円(税込み)

【集録内容】
1,古代における障害者観
2,スペインの修道院にて
3,アンマンの『言語論』にみる旧約聖書の影
4,ハイニッケとド・レペに関する覚え書き
5,口話法の理念
6,エドワード・M・ガローデット
7,歴史解釈の相違

補遺
 ミラノ会議とエドワード・M・ガローデット
付章
聾の歴史から学んだこと
 (日本の場合)(アメリカの場合)

2001/05/11 「The Daef Day 2001(デフデー2001)の案内」

The Daef Day 2001(デフデー2001)のホームページ開設のお知らせ

 「ろう者がろう者としてろう者らしく生きていくことのできる社会、および
日本手話とろう者の文化が日本語や聴者の文化などと同等に扱われ、尊重され
る社会の実現」のためにさまざまな活動を展開しているD PROが、今年の夏に
3回目のThe Daef Day(デフデー、ろう者の日)を開催することになりました。

 皆様の多数のご参加をお待ちしております。

 平成13年7月21日(日)午前9時半〜午後4時
  ※前夜祭は7月20日(土)午後7時〜午後9時
 日本青年館大ホール

 また、ホームページも開設しましたので、あわせてご覧下さい。
 コンテンツも今後更に充実させていく予定です。

http://www.d-pro.net/

問合せ先
The Daef Day 2001事務局
dd2001@d-pro.net

2001/04/26 「聞こえない世界からのアプローチ」

                 中学部2年 保護者

先日、息子が通うろう学校から自立活動に関する要望を求められました。
私は次のようにお願いしました。

私たちの子供は、聞こえません、聞こえる親や、先生にはわからない、
日常的に不便な事困難な事があると思います。
例えば、ひとり生活で朝起きるとき目覚ましは聞こえません。
どうやって起きるのでしょう。満員電車で知らない駅までいくとき、
どうやって目的の駅に気付くのでしょう。
買物のとき買いたいものが見つからない。どうやって探すのでしょう。
運転免許はどうやって取るのでしょう。
今は、親や先生が簡単にやってあげてしまっている事で自分が
自立してやっていくときに、他にもたくさんの困る事があると思います。
こういう事を、実際に実体験している成人ろう者の方に、
ろう者の生活について教えて頂ける機会があればありがたいと思います。

次に、私の子供は、聴覚口話法で育て、インテしてしまい、
本当に必要な手話を学ぶ事ができませんでした。
また、手話をつかってよい学校というろう学校ですが、
手話が稚拙なお子さんも多いように見受けられます。
幼稚部のようにろう者のロールモデルになり得る方をお招きして、
本当の手話を学ぶ機会を定期的に作って欲しいと思います。

以上です。健聴の世界からだけのアプローチでなく、
聞こえない世界からのアプローチも必要だと思います。
子供達は実際聞こえないのですから…。

2001/04/14 「新しい年度を迎えて」ろう児を持つ親

新しい年度が始まりました。

クラスが変わり、担任も変わったせいか、

子どもは熱を出したり胃の痛みを訴えたり体調を崩しぎみです。

大人でも5月病になるくらいですから、

繊細な心を持った子どもたちにとっての環境の変化は

大人が考えているよりずっと大きな問題なのかもしれません。



子どもの周りでは手話を使ってくれる先生はほとんどおらず、

かろうじて一人手話を使ってくれる方はいるのですが、

当然いつも一緒にいてくれるわけではありません。

子ども自身が発する心の叫びを受け止めることのできる先生が

一人だけというのは何ということでしょう..。

それでも先生のみならず友達まですべて自分とは

違う聞こえる人しかいない上、

手話を使う人がひとりもいない学校よりは

まだ恵まれているのかもしれません。



それにしてもなさけないというか、なんとも言いようもない

悔しさを感じます。

食べるものがなかった戦時中いもがゆを食べることでしか腹を

満たすことができなかったようなそんな気さえします。

ひとりの先生と話すしか選択の余地がないのですから..。



子どもが話したいと思ったどんな先生とも手話で存分に話すことが

できる学校に早くなってほしいなあと思います。

2001/03/30 『全国ろう児を持つ親の会のみなさまへ』ろう学生

 大学でろう教育について学んでいる者です。勉強しながら自分の今まで受けてきた教育を振り返り、考えさせられる日々ですが、こちらのHPでは本当にたくさんの情報を得ることができ、心から感謝しております。今回は一人のろう学生として、親御さん方に自分の気持ち、考えをお伝えできればと思い、投稿させていただきました。

 私自身は、教育相談、幼稚部と聾学校で教育を受けたあと、地域の学校にインテグレーションし、大学に入りました。高校までのコミュニケーション手段は口話がほとんどであり、手話を覚えたのは大学に入ってからでした。両親は、高校の頃から「手話を覚えたら」と薦めてくれていたので、私自身はなんの抵抗もなく新しいことを覚えるのが楽しくてどんどん手話を覚え、コミュニケーションに使っていきました。
そして、次第に、同じ聞こえない仲間たちとは気を使わずに、ストレスをためることもなく気楽に付き合える心地よさがあると感じるようになりました。目の前で交わされている会話が分かり、自分も自由にその中に入っていける。そんな当たり前のことを私は大学に入ってからようやく経験したのです。それまではみんなが楽しそうに話しているのを、ただにこにこしながら眺めているだけでした。そういう生活は、非常にストレスがたまります。手話を覚え、同じ聞こえない仲間たちと出会ってからは、それまで、常に張り詰めていたものがほっと緩むような気がしました。

 大学2年くらいになると、徐々に、口話と手話、教育の場など、ろう教育をめぐって様々の議論が交わされていることを知り、聴覚口話による教育を受け、インテグレーションしてきた立場として、とても悩みました。先生や両親には本当に感謝しているし、今まで受けてきた教育を否定する気持ちなどありませんでした。でも、この4年間、手話を第一とする環境に、自分がどれだけ救われ、影響を受けてきたことか。

 自由なコミュニケーションの楽しさを知ったこと、自分の意見を持ち、主張できるようになったこと、たくさんのことを知りたいと自ら求めるようになったこと、聞こえないから仕方ないと諦めるのでなく、言葉が違うのだから、こうすればよいのだと、「聞こえないこと」を前向きに捉え、行動に移せるようになったこと。どれも、自分が自分らしくあるために不可欠なことであったと思うのです。

大学に入った頃は、単なるコミュニケーション手段でしかなかった手話ですが、今では私が私らしく生きるために必要不可欠な言語だと思っています。

ときどき、「手話もいいが、ろうの世界は狭いし・・」といったニュアンスの話を聞くことがあります。でも、私の立場から言うと、逆に手話を知らずに、聞こえる人たちだけの中で過ごしていた頃の私の世界は本当にちっぽけなものでした。手話を第一とする環境の中で、当たり前のコミュニケーションを経験し、同じ聞こえない仲間たちのやり方を見て学ぶことから、私の世界はどんどん広がっていったのです。そして、聞こえる人たちに自分のことを理解してもらい、対等に付き合っていくためにはどうしたらよいのか考えることができるようになったのです。

  最後に、私にとってかけがえのない手話、そして、豊かなろうの世界に、一人でも多くの子どもたちや親御さん方が触れる機会を与えられることを願ってやみません。
そして、子どもたちや親御さん方が、問題を一人で抱え込まずに、聞こえない人も含めて、たくさんの人たちとの関わりの中で前向きに解決していかれることを願っております。

 時代は確実に変わってきていますから、より良い環境を作り出していくために、親御さん方、本人、教育関係者、みんなで力を合わせて頑張っていきたいですね。
末筆ながら、全国ろう児を持つ親の会の一層のご活躍をお祈りいたします。

2001/03/28 手話の世界が大好きな聴覚障害児の療育者です

私は、現在、某センターで乳幼児を対象とした障害児療育を

行っているものです。もちろんその中に聴覚障害のお子さんたちも

いらっしゃいます。私の専門は「聴こえとことば」なので、

聴覚に障害のあるお子さんとは密接に関わっています。

うちのセンターはまあまあ歴史があり、聴覚口話法をとっていますが、

私自身はトータルコミュニケーションやバイリンガル教育に

とても興味を持っています。でも、私一人の力では、

今の職場の組織が大きすぎて、やり方を変えていく力はないので、

独立してやっていこうと思っているところです。

その準備のため、HPを開設しました。URLは

http://www5b.biglobe.ne.jp/~with-you/

です。お子さんの療育・教育に関するご意見、ご感想、ご希望、

なんでも結構ですので、掲示板への書き込みをよろしくお願いします。

近い将来、皆さんのお役に立てる日が来ることを願って

HPへの訪問をお待ちしております。よろしくお願いします。

ちなみに私が理想とする独立のスタイルは、龍の子学園のような

やり方です。

2001/03/26 「本の紹介」 TABE

ろう学校教員です。聴者です。

私たちの学校は地方の小さな小さなろう学校ですが、学校目標として、

「ろう者の第一言語として手話を保障する。」と公言しているろう学校

です。

先日、あるろう学校の教員の私的な勉強会で、京都ノートルダム女子大

学助教授の湯川笑子先生の講演を拝聴する機会がありました。

音声言語のバイリンガル教育の専門家で、ろう教育でバイリンガル教育

をすすめていく上での重要な示唆を与えていただきました。

その際の参考文献に、湯川先生ご自身が、ご自身のお子さんの子育てを

通して書かれた本「バイリンガルを育てる」(くろしお出版)の紹介が

あり、購入して読みました。

英語のネイティブでない湯川先生ご夫妻が、英語と日本語のバイリンガ

ルの子育てをしてこられた実際の経験が子どもの実像を通してわかりや

すく書かれています。

英語を手話に置き換えれば、手話でろうの子どもを育てる際に参考とな

りヒントがたくさんつまっているし、二言語習得の理論についてもわか

りやすく書いてあります。

お勧めの本だと思います。



それと、同じく参考文献として、音声言語のバイリンガル教育のことを

とってもわかりやすく解説している本の紹介もありました。中島和子先

生の「バイリンガル教育の方法」(アルク)です。こちらも、二言語習

得についていろんな角度から解説してあります。

同じくお勧めの本です。



では。

2001/03/17 【龍の子学園・実践発表会】 OKA

3/10(土)、【龍の子学園・実践発表会】に行ってきました

まず、すごい人にびっくり!(参加人数です)

でも、もっと驚いたのはろう学校の先生方の参加人数の多さでした

北海道から九州まで本当に各地のろう学校からの参加で

たぶん旅費も宿泊も自費だと思うのだけれど

どの先生もここで何かを学ぼうといった真剣なまなざしで

一生懸命な姿勢が印象的でした

これからのろう教育を背負って立っていかれるであろう若い先生が多く

ろう学校に子どもを通わせている親の一人としてとても頼もしく感じま

した



実践発表はすばらしい内容でした

もう本当にこの一言につきるのですが

ビデオを通して、子ども達の成長ぶりが手に取るように分かりました

スタッフは子どもの表出や手話表現を見逃さず、

詳しく説明してくれたため

「ああ、この手の動き・表情にはそんな意味まで含まれているんだ」と

今さらながらに、子ども達の内面の豊かさに触れ、

日本手話を通して、スタッフと当たり前に通じ合うことで

【心】が育っていることを確信しました



特に乳児教室のちっちゃな子ども達の発達にはため息が漏れ

早期発見、早期の適切な手話環境の大切さを痛感しました

ろうの子どもも聴の子どもとまったく同じ発達や

言語表出(手話言語)をしていることが、

この実践発表の中から明らかになりました

それを当たり前のこととして受け止め、

更にその子の能力が最大限発揮されるように

常に前向きに考えているスタッフを見て、

私達、親に出来ることは何だろうと改めて真剣に考えさせられました



話はそれますが、

うちの娘は1年前まで地域の小学校にインテグレーションしていました

そのインテしていた頃の顔つき、しぐさ、姿勢と

今ろう学校に通いながら、龍の子学園に来ている時とをくらべると

私でも「はっ!」とするほど表情や行動に変化が見られます

いままで、いろいろなろう教育機関に通いましたが

こんなにも我が子達の成長を支え影響を与えてくれた

教育機関があっただろうか

と、しみじみ考えてしまいました

子どもも、人間としての誇りを持ったり、自分に自信が持てると

こうも顔つきや表情、姿勢が変わるものなのかと、なんだか深い感慨を

覚えました



たまたま一昨日娘が言った言葉です

「私は地域の学校にインテグレーとしていたとき、

自分がとってもイヤだった

どんな服を着ようが関係なかった。だって自分がきらいだったから

でも、今は違う。自分に似合う服を一生懸命探すよ。

だって、自分が大好きだから・・・」

聞こえなくていいんだ。ありのままの姿の自分という人間が好き・・・

このように自己を肯定するということを、龍の子学園で学んだようです

そうして、ろう学校の仲間や理解のある先生から教わったようです



親の発表はろう親と聴親と合わせて2本

口話がいいと思っていた自分が、

ろう者の親としてどう変わっていったかを

話してくださってとても参考になりました。

聴親は『ろう』の告知を受けたとき何であんなに泣いたんだろう

今ではまったく悲しいとは思わない

ろう者と接するようになって、子どもの将来を楽しみに思うようになり

ろう者と出会うことにより、教育方針が定まったと発表してました



若い親さんに学ぶことは本当に多いです

これからもいろいろなところで発表してもらいたいと感じました



最後に一つだけ、希望を言わせてもらえれば

「もう一度、実践発表を見てみたい!」です

スタッフ労力を思うと、それも口に出せませんが

(と言って書いてますが・・)

もう一度じっくり見てみたいです



龍の子学園のスタッフの皆さん、お疲れさまでした

これからも子ども達のことをよろしくお願いいたします

発表会に来て下さったろう学校の先生、ありがとうございました

子ども達はろう学校と龍の子学園の両方で育っていると思います

本当はろう学校と龍の子学園が合体したような

ろう学校になってくれたらこんなにうれしいことはありません

子ども達も喜ぶし、親達も安心です



親が動いて(例えば制度的な事)、ろう学校がより良くなるのであれば

どんなことでもしたいと思っています

遠慮なくどんどん親を使って下さいね

2001/03/12 「ろう学校の先生、力を貸して下さい」 親の会

 最近、北風さん、明日香さん、tetuteruさん、南風さん、トッペさん

のようなろう学校の教員をしてみえる方のうれしい投稿が続いていま

す。ありがとうございます。私達はわが子を「聴覚障害児」というより

「ろう児」として見ています。聞こえない子が聞こえない大人として成

長していくためには、どんな教育環境が必要かを常に考えています。手

話言語とろう文化を通して、友達や先生と関わり合いながら当たり前に

成長し、自分に自信をもち、学力もつけ、どんな世界へでも飛びだして

いけるような人になって欲しいと願っています。少しでも音を聞かせた

いとか、音声でおしゃべりをさせたいとは、さほど思わないんです。い

ろいろな考えの親がいますが、残念ながら現時点ではろう教育を選択す

ることは出来ません。これからも、目の前の我が子のためにに手話のあ

る環境と、選択肢のあるろう教育をめざしていきたいと思います。親だ

けではとても微力です。どうか力を貸して下さい。そしてすばらしいろ

う学校を共に創り上げていきましょう。これからもどうぞよろしくお願

いします。

2001/03/01 「外の風」 ろう児をもつ親

はじめて投稿します。6年生のろう児の親です。

わが子は、5年生の時の担任の先生の、影響でパソコンに興味をもち、

メ-ルのやり取りから、パソコン場の算数の先生を見つけました。

その中で、ライバルも見つけたようで、その子が合格すると

真剣に問題に取り組んでいました。

6年生になって、なかなか出せなくなりましたが....

そのパソコンの先生より頂いたメ-ルの中の言葉に

「少人数の中だと考えが固定化してしまう、そこに、穴を開けて

外の空気を入れてあげる為にも、パソコンの役割はある」

そう書いてくれました。

これは、親の私にも言える事で、広い考えを持たないとと考えさせ

られました

2001/02/27 「ちょっとうれしい話」  たけちゃんママ

 私は(奈良聾学校の)ひよこ組に通っているものです。先週「高等部

3年生との懇談会」という場を設けてくださいました。3年生の生徒8

人がひよこ組の部屋に来てくれていろいろ話をきくことができました。

これからの進路のこと、将来の夢、親に対する希望、などなど・・・。

話をきいていて感じたことは、みんなすごくしっかりした考えを持って

いて前向きで明るいということです。普通今時の高校生を想像したら沢

山の親達に囲まれて面と向かって自分のことを話すなんてなかなかでき

ることではないと思っていたのですが、それがそうではなかったんで

す。みんなとても立派で素敵でした。うちの子もこんな風に成長してく

れたらなあと感じるとともに、なんだか我が子の将来を不安に感じてい

たものが安心感へとかわりました。

 親に対して希望することは?の質問にほとんどの子が「手話を覚えて

ほしい」と答えていました。キュードや口話で育ってきた世代だからま

あ無理もないはなしなのですが。今は親も2歳の弟までも手話で話して

いる時代。はたして15年後うちのたけちゃんはどんなことを親に希望

するのやら、今のこの高等部の生徒のように素直な立派な生徒に成長し

ているのだろうか、期待と不安と楽しみと、なんだかいろんな気持ちを

一度に味合わせてもらった素敵なひとときでした。

2001/02/12 「今まで何をしてきたのでしょう」 ケンまま

最近このページを紹介されて拝見させていただいたのですが、

掲載されている内容のすごさに驚きでいっぱいです。

どこを見ても、うちの聾学校では教えていただけない内容ばかりですし、

今まで私は何をしてきたのでしょうと思ってしまいます。

うまくしゃべれるようにならないのは母親の努力不足だと言われて、

そのたびに子供に対してもっともっと頑張って話しかけてきたのですが、

親として間違ったことをしてきたように思えてなりません。



これからも子供のために勉強させていただきたいと思っておりますので、

よろしくお願い致します。

2001/02/08 2000年度「龍の子学園実践発表会」

                    開催のお知らせ

 厳寒の候、皆様方にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて、「龍の子学園」も皆様の暖かいご支援のおかげで、昨年はTBSや
NHKなどのメディアにも紹介され、好評を博しました。また学園以外の各
教育関係の研究会や講演会での発表の機会もいただき、学園の実践・研究を
広く理解していただくことができました。これらの研究成果とあわせ、今年
度の龍の子学園の様子や各学部、また今年度より新しく始まった學び舎の実
践の総まとめとして今年も下記のように龍の子学園実践発表会を計画いたし
ました。
 幼稚部・小低部・小高部・中学部から今までの実践報告発表した後は、参
加者からご意見を聞きながら討論し合いたいと思います。興味のある方はぜ
ひいらして下さい。お待ちしております。

日 時:平成13年3月10日(土)13:00〜16:00(12:30受付)
場 所:港勤労福祉会館 第1洋室(1階) 港区芝5−18−2
内 容:1)学園・學び舎紹介・1年間の流れ
    2)學び舎乳児教室・幼稚部・小低部・
      小高部・中学部・親の会からの報告
    3)全体討論(予定)
    4)来年度の予定
    5)その他
       参加費:3000円(資料代も含みます)通訳つき
       事前の申し込みは必要ありません。当日、受付を行います。
       港勤労福祉会館までの交通手段
         JR田町駅より徒歩5分
         都営地下鉄三田線より徒歩30秒(A7出口)
         ※駐車場はありませんので車での来場は御遠慮ください。

2001/01/30 「誰が決めたの?キュードCD-ROM」

         豊橋ろうの行動に幻滅した者より

キュードCD-ROM作成をすることは

誰が決めたのだろうか

親はそんなものを望んじゃいない

子どもももちろん望んじゃいない

学校が勝手に作って、大切な補助金使って

【発音誘導サインを】一般に広めて

何になるっていうのか

せっかく作るんだったら、指文字や手話のCD-ROMを作るべきだ

キュードは【言語】ではない

ただの発音誘導サインだ

一般の人がこれを見たら誤解をする

はっきり言って迷惑以外の何ものでもない

また、本人達が望んでいないものを教師が勝手に作るべきではない

2001/01/27 「キュードCD-ROMなんかお断り」 タケシマ

豊橋聾学校のキュードCD-ROM作成のことが新聞に載っていた

せっかく豊橋ろうの生徒ががんばっているのに

先生達はキュードCD-ROMなんかに大切なお金をつぎ込もうとしている

手話のCD-ROMなら歓迎するが、キュードCD-ROMなんかお断りだ

豊橋ろうに汚点をのこさないでほしい

2001/01/26 「豊橋聾学校のキュードCD-ROM作成に反対!」を読んで

「豊橋聾学校のキュードCD-ROM作成に反対!」を読みました

この時代に、なぜ今さらキュードCD-ROMの作成なのでしょうか

今までキュードを使ってきたろう学校が、キュードの弊害に気がつき

子ども達のためにどんどん手話にかわってきているという時代なのに

キュードをやめ手話に変えて成果をどんどん上げている

広島ろうのことを知らないのでしょうか

これ以上子どもを混乱させるようなキューサインを広めるべきでは無いと思います

私も反対です

2001/01/25 「豊橋聾学校のキュードCD-ROM作成に反対!」

                    ろう児をもつ親

最近豊橋聾学校でCD−ROMをつくるというニュースを目にしました。
何のCDかと思ったら、なっなっなんと!
今どきキュード・サインのCD−ROM........。
し、しかも郵政互助会助成金?なる援助を受けての作成..。

キュード・サインというのは聴覚口話法の補助手段として使うものです。
これが子どもたちの間で”コミュニケーションとして使われていく恐ろしさ”
を知らないのでしょうか?
その早くなった子どものキュード・サインを、教えた本人である教員すら
理解できなくなるのです。しかもその教えた教員はいつまでも学校にいるわけでは
ありません。
また、キュード・サインは学校毎に異なっているので、
一歩学校を出ると同じろう児同士でも会話が成り立たないのです。
キュードがコミュニケーション手段になってしまった子どもの将来を
誰が保証してくれるんでしょうか...。

このような全くろう児のためにならない、そして、
手話ができない聴者教員のための方法であるキュード・サインの
CD−ROM作成には反対せざるを得ません。

このようなCD−ROMを作成する聾学校がどのようなところか
知りませんが、きっと教員の誰も手話が使えないのではないでしょうか..。
是非ろう児のためにならないこのような行為に対して反対意見を言っていきましょう。
全国の聾学校で既にキュード・サインを廃止しているところなど、
是非とも問題点などの情報を教えてください。

2001/01/18 超おすすめ手話ビデオ「21世紀の夢・特別版」

日本手話による素晴らしいビデオを紹介します。

ろう者がろう者としてあたりまえに生活している21世紀の夢が描かれていて、

とても素晴らしいビデオです。

実は4回も見たのですが、私はまだ謎を解明することができていません..。

2001/01/12 「言語学からの立証」 永倉

朝日新聞「ニッポンのことば」欄からの抜粋です

「国際化でまず必要なのは、小学校から英語を教えることでなく、理論

的に考え、母国語でしっかり表現できるようにすること。この基礎がな

くては、外国語を学んでも使えない」

これはろう児達にも当てはまると思います。ろう児にとっての母語は日

本手話です。母語とは教えなくても訓練しなくても自然に習得出来るこ

とばです。まず母語で理論的に考え、しっかり表現できるようにするこ

とが大切。その基礎がなくては、書記日本語を学んでも使えない。言語

学の世界からも、ろう児のバイリンガル教育の必要性は立証されている

んですね。

2001/01/10 『DEAF KIDS NEWS     「休みになると落ちる口話力?!」を読んで』ろう者

 はじめまして。ろう学校→普通校インテのろう者です。

「全国ろう児をもつ親の会」HP開設時から拝見させて頂いておりました。

連日のように更新している情報提供に目を見張る思いです。

DEAF KIDS NEWSの

>「休みになると落ちる口話力?!」

内容を読んで、こういう事だったのか・・・。


 ろう学校の事ではないのですが、今親元を離れて暮らしています。そのせ

いか上記のようなこういった事も自分にもあてはまるような気がして・・・。


 「ろう学校」 → 「家族」

 「教員」   → 「親」  に置き換えて・・・。


と言うのも、たまに帰省するたびに家族とのコミがだんだん落ちていくのが

自分でも感じていたからです。また自分が発する発音もなかなか親には通じ

にくくなっていつの間にかだんだん声のボリュームが大きくなっている自分

がいる。

 『あー会話が前より成り立たなくなっているな』内心そう思っていても、

親からは「手話ばかりしてるから発音も悪くなってるよ、補聴器もつけてい

ないから話の内容もすぐには分からなくなっているじゃない?」と。

こと度にそう言われては反論出来ない自分に腹が立っていました。

『私のせい?自分の発音でさえ正しいのか分からないのに、どうしろと?!

補聴器をつけていたって判別出来ないからこうして読話しているのに・・・』

このように思っている事を口にした事も何度かあったが、その度に「自分の

努力が足りないからだ」とも。

ここで逆発想の視点を教えられた思いです。

口話法時代に培われた精神?教え?は親たちにとってはそうとう根深そうだ

なと、私は感じます。とっくに成人した私にも「人工内耳はどう?」とすす

める位(1回きりだけでしたが)、やはり聞こえる方が有利、という思いが

見え隠れしているからです。

口話法一辺倒という時代はもうそろそろ卒業して欲しいものです。

親御さんも一緒に頑張りましょう。

陰ながら応援しています。とエールお送りしたく投稿しました。


初めての所に長くなりました。失礼します。














も ど る

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