南極旅行日記
- 準備編 -


12月20日




 ここ10日ほど、砕氷船しらせの動きが妙。

 毎日のように、「しらせは今どこらへんにいるのだろう?」と、国立極
地研究所のホームページから、しらせの現在地を見ているのだが、昭和基地はも
うすぐだと言うのに、真っ直ぐ昭和基地に向かっていないようなのだ。

 昭和基地より手前の南極大陸の縁に辿り着いたところで、今度は引き返すように
海に向かっている。


 ・・・と、今まで見落としていたのか、突然、“オーロラ・オーストラリ
スの救援”
というコンテンツが目に入った。

 どうやらオーストラリア国籍の観測船が氷海の中でプロペラが故障、自力で脱出
できずにいるみたい。
 そして救援の任を受けたしらせがオーロラ・オーストラリスの近くに向かい、
その周辺を砕氷することで同船の水路を確保しつつ、彼らが自力で航行できる状態
の海域に向かって同船を曳航しているようです。


 晴海埠頭を出港するしらせの見送り&見学に行った時、士官室にあった表彰状

(他船を助けたことによる)を思い出す。
 あれを見つけた時、表彰の内容が具体的なものではなかったので、説明を受けて
初めて「ああ、そんなこともあるのかぁ」なんて思ったのだけど、本当に
あるんだなぁ・・・。

 人が暮らすには過酷な地である南極地域だって、領土権を主張している国もある
んだけれど、それでもここでは“戦争”なんて言葉が全く無縁のものに思えて
しまうほど、国際間の情報交換や相互協力が盛んなようだ。


 一方、ペンギン柄のトレーナーを買って単純にウキウキしている私。
 動機不純というか、そんな気がして、少ぉしバツが悪い。
(^^ゞ