南極旅行日記
- 準備編 -


2月4日




 数日前は、捕鯨のことを書くのを躊躇っていたけれど、やっぱりちょこっとは書
いておくことにしよう。
 数年後か数十年後の自分がこれを読んだ時、どう思うのだろうと想像しながら・・・。


 私が小学生の頃、給食に鯨肉は非常にポピュラーなものだった。
 値段的に安い食材でもあったらしく、《大盤振る舞い》とまでは言わないま
でも、子供の口には少しばかり大きいくらいのが、ゴロゴロと揚げ物にされたり煮
込まれたりして出てきたっけ。

 食い意地のはった私には、それが嬉しかったっけなぁ・・・。
 でもその頃は、すでに捕鯨禁止運動が盛んだった頃でもあり、そんなTVニュー
スを心ここに有らずな状態で聞いていたのを記憶している。
 また同時期に、「鯨はどこもかしこも捨てる部分のない、大変有用且
つ貴重なものである」
との主旨を様々な角度から説明したよな絵本を眺めてい
た記憶もある。

 絶滅から救うための禁止運動ではあったのだが、“絶滅しそう”の規模がど
のくらいのものかが、当時の私にはイメージ出来ず、心の中では「こんなに必
要で、有り難いものなのにー」
なんて思っていたっけ。(^^ゞ

 今は運動が実って、鯨の頭数も元に戻りつつあるらしい。
 まずは良かったー。


 ・・・ただね、南極の小冊子で《南極の政治》の項を照らし合わせて見たり、
他の資料を照らし合わせてみたりしていると、どうしてもある種の理不尽さを感じ
ちゃうんだよな。
 上手く言葉に表せないけど、全てにおいて「やったもん勝ち」って感じで・・・。

 自分達が満たされてから初めて危機に気づく、それは自然な成り行きかもしれな
いけれど、自分達の中だけで解決できることならまだしも、自分達以外の、まだ満
たされていない者達に対しては、「危機だからもう止めよ」
 随分勝手な言い分だと思ってしまう。
 そういうことを言う国は、大抵他のことでも同じことを言ってる気がするのは、
私のひがみかしらん?

 もっとも、「そうですか、じゃぁおやりください」なんてやってた日に
は、他の生物の危機どころか、先に人間という種自体が絶滅しそうだ。

 インターネットでも捕鯨に関するサイトは結構あるけど、日本捕鯨協会のURLだ
けをここに書いておくことにする。

 http://www.jp-whaling-assn.com/jp/index.htm

 ここの年表を元に、他サイトの年表を読むのは興味深いことだった。