緋道の神器
第三十八話 夢の中の少女
「あっ、あっ、ああっ……」
目の前で揺れる三つ編みを眺めながら、神治は腰を振っていた。
セーラー服の前を乱し、小ぶりの乳房を晒して悶える麻美子の姿は、何ともいやらしくも可憐だった。
そこは学校の校舎裏にある小さな物置の中。
朝、登校してすぐに、神治は下級生の麻美子とセックスをしていたのだ。
彼女は神治にとってお気に入りであり、こうしてしばしば抱いていたのである。
大人しく慎み深い性格が好みであったため、下級生の中では一番抱いている相手だったろう。
「やっ、やぁっ……あっ、あぅっ……」
大人しい顔立ちが淫靡に染まり、悩ましげになっている様子にゾクリとした想いを抱く。
慎ましい性格の相手をこうして悶えさせるのは実に楽しかった。自分だけが相手のそうした姿を知っているように思えたからだ。
とはいえ、緋道村においては家族ともセックスをする以上、大人しい性格の少女であろうとも、家族はこの姿を知っている訳だが。
「ああっ、神治さま、あっ……神治さまぁっ……」
もっとして欲しいとばかりに潤んだ瞳で見つめてくる麻美子を眺めつつ、この少女と最初にセックスした時のことを思い出す。
村の中学へ編入してからすぐに、全校の女生徒を相手にセックスしたゲーム。
その時に二番目に相手をしたのが麻美子だった。
そのすぐ後、神治は多くの女生徒に求められる状況になったため、自分で相手を選ぶ余裕など無かったが、そうではなくなった頃に麻美子の事を思い出してセックスに誘ったのだ。
麻美子は畏れ多いとばかりに恐縮していたが、神治が抱きたい旨を強く述べると、嬉しそうに微笑んで受け入れてくれた。
控えめな笑みと、こちらを立ててくる態度、そして可憐さを残しつつ乱れる様は神治の好みであり、何度抱いても楽しかった。
そのため親しい相手の都合が悪い時などは、麻美子をよく抱いていたのだった。
「やっ、やっ、やぁっ……神治さま凄いです、あぁっ……神治さま凄いですぅっ……あっ、あぁっ……」
甘く喘ぎながら褒め称えてくる様子に誇らしさが湧き起こる。
こうした反応が麻美子を気に入っている理由の一つだった。
神治が望む言葉をよく発し、体の反応にしても実に好みな動きをするのだ。
特別不可思議な肉体の能力があったり、力の発露が行われている訳ではなく、ただ普通に喋り、悶えているだけなのだが、それが神治にはツボになるものだったのである。
まさに麻美子は神治にとって相性の良い相手だった。
「あっ、あっ、ああっ……もうっ、もうっ、もぉっ……私駄目です、あっ……私駄目ぇっ……」
限界が近いらしい言葉に、そろそろ終わりにするかと神治も射精感を高める。
その途端、気持ちの良さが増し、腰の動きにも力が入った。
「あんっ、あんっ、ああんっ……イくっ、イくっ、イっちゃいますぅっ……神治さまっ、神治さまっ、神治さまぁっ……やっ、やっ、やぁああああああああっ!」
「くっ!」
麻美子が叫ぶと共に体を仰け反らせたため、それに合わせて神治も精を放った。
ドピュドピュドピュと精液が迸り、麻美子の胎内へと注がれていく。
射精のたびに押し寄せる快感にうっとりとしながら、眼下で甘い吐息を漏らして体を震わせている麻美子の姿を見つめる。
そうしていると肉欲が高まり、肉棒が途中で再び力を取り戻すのだ。
「やぅっ……神治さまの、あっ……また大きくなって……」
軽く顎を仰け反らせ、嬉しそうに喘ぐ麻美子の中に思い切り精を注いでいく。
この愛らしい存在をもっともっと自分の物にしたい。
そうした想いが強まり、射精はなかなか終わらなかった。
しばらくしてようやく精を放ち終えた神治は、力を抜いて麻美子の体の上に倒れ込んだ。
温かで柔らかな肉の感触に麻美子の存在を感じ、それに包まれるような安心感を覚える。
「神治さま、ありがとうございました……」
体の上から降りて横へ寝ころぶと、嬉しそうに微笑んでいる麻美子の顔が見えた。
凄い美少女という訳ではないが、大人しい雰囲気が何とも愛らしい少女であり、そういう点も気に入っている点だった。
「お礼を言うことじゃないよ。俺は麻美子ちゃんが好きだから抱いてるんだからさ」
「でも私にとって神治さまは特別なんです。だから抱いていただけるのが畏れ多くて……」
恐縮したように麻美子はそう呟いている。
どうにも以前から、麻美子は神治に対して過剰なまでにへりくだった態度をとるようになっていた。
それは当主に対するものである事を差し引いても、あまりに過剰と言えただろう。
何より学校では同じ生徒扱いをするべきなのに、麻美子はそうではないのだ。
他の生徒達が一応は同じ生徒として接しているのに比べ、麻美子はそうではないのである。
以前はその事が不思議だったが、最近は似たような態度を取る女性達を何人か知っていたため、それと同じなのではないかと思うようになっていた。
要は麻美子は、神治の中にある神性を感じているのだろう。
未だ神としては未熟なため、多くの人に神性を感じさせることはないが、相性の良い相手には感じさせることが出来ていたからだ。
セックスでの相性の良さを考えれば、麻美子がそうであってもおかしくなかったのである。
「でも……もうすぐ村を離れてしまわれるんですよね……寂しいです……」
不意に麻美子は悲しそうな表情を浮かべると俯いた。
神治が東京の高校へ進学する事はすでに告げていたし、そうでなくとも中学を卒業してしまえば、麻美子との関係が薄れるのは当然の流れだったからだ。
「私も来年、同じ高校を受験します。ですからお側に置いて下さい。神治さまのためなら私、何でもしますからっ」
麻美子は必死な表情でそう告げてきた。
そこまでして自分の傍に居たがるとは何と可愛いことだろう。
これほど可愛い少女をこれから抱かないなどあり得なかった。
「麻美子ちゃんなら大歓迎だよ。ずっと俺の傍に居るといい。待ってるからね」
「は、はいっ……」
神治の言葉に、麻美子は嬉しそうな笑顔を浮かべると大きな声で返事をした。
ここまで自分を強く求めてくる事に嬉しさと満足感が湧き起こってくる。
麻美子は完全に自分の物だった。
自分以外の存在など目に入らないだろう。
東京へ行ってからも、ちょくちょく抱いてやらなければなるまい。
「それじゃ、取り敢えずもう一回しよう。まだ時間あるよね?」
「あります。まだ大丈夫です。お願いします」
嬉しそうに返事をする様子に、自分への服従心を感じた神治は悦びを覚えた。
それと共に獣欲が激しく高まり、それを開放しようと麻美子の体にのし掛かっていく。
滑らかな肌を這う舌の動きにか細い吐息が漏れ聞こえ、その事で肉棒が猛り、荒々しい衝動が湧き起こった。
(この女は俺の物だ……)
体の奥底から湧き起こる悦びに身を任せつつ、神治は少女の可憐な肢体を貪っていくのだった。
昼休み。
神治は生徒会室で少女達と絡んでいた。
相手は去年、神治が大勢の小学生を抱くことになったイベントを企画した、鷺子、玲奈、亜美、真琴の四人だった。
彼女達は神治が学校を休んでいる間に中学生となり、驚いたことに生徒会役員にまでなっていた。
一年生ながら鷺子が生徒会長に立候補したところ当選したのだそうだ。
どうやら一年生ほとんどの票を獲得したようで、結果的に票がバラついた他の候補との差は大きかったらしい。
小学生時代に築いた実績、「何か面白いことをしてくれるに違いない」という事が勝因らしく、何とも鷺子らしい当選理由だと言えた。
そんな事を考えつつ視線を下へ向け、腰の辺りで動く二つの頭を満足げに眺める。
椅子に腰掛けた神治の股間に、亜美と真琴が顔を寄せ、肉棒を舐めているのだ。
幼い頃から性行為に勤しんでいる緋道村の少女達は、中学生ともなればかなりの技術を持っており、与えられる刺激は相当なものだった。
両脇には鷺子と玲奈が立っており、神治は二人の胸元に腕を回し、性徴の度合いの異なる胸を揉みしだいていた。
柔らかさの中に硬さの残る少女達の膨らみは、初々しさを感じさせ、揉んでいるだけで楽しかった。
時折強めに掴むと、可愛らしい声が耳元に漏れ聞こえるのに興奮が高まっていく。
最近、昼休みはこうしてこの四人と過ごす事が多くなっていた。
生徒会室という部屋が使えるのが良かったし、何より彼女たちの奉仕は実に神治の好みであり、気分が良かったのだ。
前年度の生徒会役員達とも何度か同じようにしており、それなりに楽しんではいたが、彼女達に比べ、鷺子達は年下というのが気に入っていた。
やはり完全に自分が上に立てる相手というのが良いのだろう。
何より彼女達のことは小学生の頃から知っていたため、そういう点でも気兼ねしないでいるのかも知れない。
「ねぇ、神治せんぱぁい。東京へ行ったら、やっぱり渋谷とかそういう所にもちょくちょく行くんですかぁ?」
左側にいる鷺子が質問してくる。
腰の先まで伸びた長い髪を二つに分け、それがセーラー服に巻き付くようにして絡んでいるのが可愛らしい。
胸の大きさはまださほどでも無いが、それくらいの膨らみというのも神治にはそそる要素だった。
セーラー服の隙間から手を差し入れているという状況がより興奮を高めており、鼻息を荒くしながら、まだ硬さの残る膨らみを緩やかに揉んでいく。
「鷺子ちゃんは渋谷に興味があるの?」
左側に視線を向けながらそう尋ねると、鷺子は当然だと言わんばかりに頷き、顔を寄せてきた。
「やっぱり憧れですよぉ。都会ってのは凄いらしいですもん。だから私も行ってみたいんですぅ……んっ、んんっ……」
可愛らしくそう告げる鷺子の唇に吸い付き、舌を絡ませる。
「だからってあんたが行くのは絶対反対。止めなさい。分かった?」
右側からとげのある声で玲奈がそう言ってくる。
昔から鷺子が何か言い出すと、すぐに止めてくるのだ。
「玲奈ちゃんは大変だね。鷺子ちゃんの面倒見てて」
顔を右に向け、右手で玲奈の大きめの乳房を強く揉む。
「そ、そういう訳じゃありません。他の人に迷惑がかかると思って、別に面倒を見ている訳じゃ、あ、あんっ……」
玲奈は少し怒ったように呟きながら、与えられた刺激に可愛らしく反応している。
頭を仰け反らせたため、腰の辺りまでのストレートな黒髪が乱れ、そこから覗いた白い首筋が艶めかしく目に映った。
「あっ、やんっ……神治先輩、ああっ……やぁっ……」
白い首筋をいやらしく舐め回すと、玲奈がブルブルと体を震わせてしがみついてくる。
それを可愛らしく思いながら、プクッと勃起している乳首を摘んで捻る。
「あんっ、ああっ……駄目、あぁっ……」
切羽詰まったように悶える姿に益々興奮が高まっていった神治は、そのまま玲奈を抱きたくなった。
「あ〜〜、玲奈ちゃんズルぃ〜〜。神治せんぱぁい、私にもして下さい〜〜」
だがすぐに鷺子が不満そうに言いながら覆い被さり、体を強く押しつけてきたためそちらに意識が向いた。
柔らかくて温かな女肉の感触が感じられた事で、鷺子の体に対する欲情が高まったのだ。
「あっ、やんっ……ああっ……」
左手で乳首を摘んで捻ると、鷺子がピクピクと体を震わせて悶え、そのたびに二つに分けた長い黒髪が乱れて、可愛らしさといやらしさが高まっていった。
「神治先輩いいですぅ、あんっ……やっぱり東京行きたいよぉ、やっ……そうすれば神治先輩に、あんっ……今みたいにしてもらえるし、あっ、あっ……やっぱり私、東京の高校へ行こうっと」
『!……』
その言葉を聞いた瞬間、他の少女達の動きが止まった。
そして皆一斉に鷺子の方へ視線を向けている。
「絶対駄目っ」
「鷺子ちゃん、お願いだからそれだけは止めてちょうだい……」
「ヤバいよ。鷺子ちゃんが東京の高校なんて行ったら、絶対ヤバいと思う……」
玲奈に加え、股間で肉棒を舐めていた亜美と真琴が真剣な表情で告げてきた。
「な、何だよぉ、急にみんなして。別にいいじゃん、私が東京の高校行ったって……」
面食らった様子で鷺子は呟いている。
「あんた村でさえ、やりすぎだって言われてるの分かってるの? そんなあんたが村の外へ出てご覧なさい。絶対警察に捕まるわよ」
「ええっ? 警察ぅっ?……何でぇ? ね、真琴ちゃん何で? 私悪いことしてないのに何で捕まるのぉ?」
「村の外だと犯罪になるからだよ。外だと道端でエッチしててもマズいんだから」
「嘘ぉ……気持ちいいことなのに何でよぉ」
「それが外のルールなのっ。だからその自覚の無いあんたが村の外へ行ったら、即警察のお世話になる訳。分かった?」
「え〜〜、そんなの嫌だよぉ。だけど東京には行きたい〜〜……ね、亜美ちゃん、何とかならないかなぁ?……って、亜美ちゃん……?」
鷺子は困ったようにして尋ねたが、亜美は俯いたまま何も応えなかった。どうやら何か考え込んでいるようだ。
その様子に皆が不審を抱いて見つめる。
「亜美ちゃん、どうかしたの?」
神治が声をかけると、亜美はハッとしたように顔をあげ、続けて申し訳なさそうに再び俯いた。
「その……神治先輩には、本当にご迷惑をおかけしてしまって……改めて謝罪をさせて下さい。申し訳ありませんでした」
亜美は突然その場で正座をすると、床に頭を付けるようにして謝った。
どうやら警察云々の話で、以前、自分達が企画したイベントのせいで、神治が謹慎処分を受けたことを思い出したらしい。
生真面目な亜美は未だにその事を気にしているらしく、何度気にしないように告げても、時折こうして謝ってくるのだ。
神治としては、あの事は自分の意志でした事でもあったし、何より謹慎処分は自らの力を高める良い機会になったため、本当に迷惑だとは考えていなかった。
逆にありがたかったとすら思っているので、ここまで平身低頭されると困惑してしまうのである。
「いいんだよ本当に。あれはいい勉強になったんだからさ。それにこうしていつも俺を気持ち良くしてくれてるじゃない。それで十分。だから気にしないでね」
優しくそう告げると、亜美は小さく「はい」と返事をし、嬉しそうに笑った。
「まぁったく、亜美ちゃんってば変態だよねぇ。こうして何度も謝って、神治先輩に許してもらうたびに気持ち良くなっちゃってるんだから」
「! な、何を言ってるの鷺子ちゃんっ」
鷺子の言葉に、亜美は驚いたようにして叫んだ。顔が真っ赤になっている点からして、実は図星なのかも知れない。
「う〜〜ん、確かに否定出来ないかも。亜美ちゃんの謝りぶりと、許してもらった後の悦びぶりはちょっと変な感じがするし」
「ま、真琴ちゃんまでそんな……」
淡々と告げる真琴の言葉に、亜美はショックを受けているようだった。そして救いを求めるように、視線が玲奈の方へ向けられる。
「え? 私?……私はその……まあ、ちょっと気になってはいたかなぁ、なんて……」
「玲奈ちゃん……」
もう駄目だとばかりに、亜美はガックリと肩を落としている。
神治にしても亜美の態度は気になってはいたが、そういう捉え方をするのは意外であったため面白さを覚えた。
確かに謝った事で許される状態には快感が伴っているものであり、そう考えれば亜美の行為は、その快感を何度も味わいたいという変態的行為とも受け取れたからだ。
「なるほど、変態か……」
「!……こ、神治先輩……」
思わず口から漏れた言葉に、亜美は激しいショックを受けたようで涙を浮かべている。
「いや、その……別にいいんじゃないそういうのも。人それぞれ性癖ってのはあるもんだし。別に迷惑かけてる訳じゃないんだからさ」
「神治先輩はご迷惑では……」
「う〜〜ん、まあ、何度も謝られるのは微妙かも……ああ、だからそういう事じゃなくてさ」
すっかりドツボにはまっているやりとりに、どうしたものかと困惑する。
「大丈夫だよ亜美ちゃん。神治先輩は亜美ちゃんなんかより変態なんだから。だって四人も相手にエッチしてるのを楽しむような人なんだよ。変態度で言ったら上だよ上」
鷺子の言葉に苦笑する。
確かにそういう意味では神治は変態と呼ばれてもおかしくないかも知れない。
まあ、何を持って変態とするかは難しいところだが。
「ちょ、鷺子っ。神治先輩に失礼よっ。変態だなんて言い方およしなさいっ」
玲奈が慌てたように叱っている。
「え〜〜? 何で? 変態って褒め言葉じゃないの? 私はそういう意味で言ったんだけどなぁ」
「違うわよっ。ったく、あんたのそういう感覚が問題だって言うのっ。それを外で披露したら、それこそ大変な事になるんだからっ。だから私たちは反対してるのっ」
「そうなんだぁ。う〜〜ん、難しいなぁ。外に出るって難しい……っていうか、じゃあ神治先輩は、外で何人も同時に相手してたりはしてないんですか?」
不意に言われた言葉にギョッとなる。確かに同時には相手にしていなかったが、何人もの女性と関係を持ってはいたからだ。
そしてその行為が、村の外では宜しくないとされる事であるのを改めて認識したのである。
「そうだね、してないよ……」
何気ない振りを装いながらそう応えつつ、神治は内心動揺しているのがバレないかとヒヤヒヤしていた。
いつの間にか自分は、村の外で多くの女性とセックスすることに躊躇が無くなっている、というより、それが当然であるような意識になっていたからだ。
以前の自分は、もう少し躊躇があっただろう。村の外なのだから、あまり多くの女性と肉体関係を結んではマズいと。
いや、少ない人数でも良くないだろう。
何しろ村の外では、恋人や夫婦以外の相手とセックスするのは宜しくない事になっているからだ。
それをすっかり忘れ、まるで村でしているかのように多くの女性とセックスしてしまっている。
しかも最近では強引に行為に及ぶ事もよくあり、いくら相手が最終的に受け入れたにせよ、そうなるまでは完全に強姦でしかない事を平然と行っていたのである。
何の疑問も持たず、気に入った女性を無理矢理にでも自分の虜とする行為を楽しんでいたのだ。
以前の自分と比べれば、あまりに大胆すぎ、思慮に欠けた行為だろう。
何故そうした事を平然と行い、またその事に疑問を感じなかったのか。
一体自分はどうしてしまったのだろう……。
自分で自分の行動を不可解に感じた神治は、じんわりとした恐怖を覚えた。
そしてその恐怖から逃れようと、目の前にある少女の体にしがみついていく。
「あんっ……急にどうしたんですか神治先輩。ビックリするじゃないですか」
鷺子は驚いた様子で笑っている。
その脳天気な、何も考えていなさそうな顔を見ていると、恐怖に震えた心が安らいでいくのを覚えた。
もっと安らぎを得たい。
そう思った神治は、鷺子のスカートを捲り上げ、パンティを脱がすと、机に押し倒し、勢い良く肉棒を突き込んでいった。
「あぁんっ……い、いきなり、あっ、あっ、あっ……神治先ぱ、あんっ……激し、あんっ……やっ、やぅっ、はぁんっ……」
脳天気な顔がいやらしく歪み、それでいて馬鹿っぽい雰囲気を出しながら甘く喘ぐ様子は、神治の感じている恐怖を薄まらせた。
鷺子を抱いていると何も考えなくて済んだ。
この脳天気な顔を可愛らしく喘がせていれば、それだけで幸せな気分になれたのである。
秘所の具合も秀逸で、女体としての魅力も十分にあったため、気持ちの良さでも考える暇が無くなるのが良かった。
少し落ち着いてきたため、椅子に腰掛け、自分をまたがせる形で鷺子を抱き締める。
セーラー服を捲り上げ、乳房を露わにして腰を振っていくと、目の前で小さな膨らみが揺れ動き、その事で興奮が高まっていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……神治先輩いい、あっ……いいっ……神治先輩もっとぉ、や、やぁんっ……」
二つに分けた長い黒髪を振り乱しながら鷺子は悶え狂った。
脳天気な鷺子をこうして悶えさせていると本当に気分が良かった。不安など吹き飛んでいくのだ。
「あっ、ああんっ……凄いっ、凄いっ、凄いよぉっ……神治先輩凄い、あんっ……凄いもっと、あっ……もっとぉっ……」
涎を垂らしながら悶え狂う鷺子の姿は、恐怖から逃れたい神治を夢中にさせ、さらに激しく腰を振らせていった。
そうするとさらに鷺子が乱れたため、肉棒が益々猛っていく。
「あ〜〜、鷺子ちゃんばっかりいいなぁ。神治先輩私にもしてよ」
近くに寄ってきた真琴が、羨ましそうにこちらを見つめながらそう言ってくる。
少しボーッとしているところはあるが、その体は四人の中で最も発育しており、乳房などはかなり大きくて、高校生と言っても通用するほどだった。
小学生の時は微々たる膨らみであったのが、短期間でここまで大きくなっているのは驚きの事であり、その性徴ぶりにはそそられるものがあった。
「じゃあ、次は真琴ちゃんだ」
中学生らしからぬ豊満ボディに肉欲を昂ぶらせた神治は、鷺子を下ろすと、そのまま真琴を呼び寄せて腰に跨らせた。
ズブリと入り込んだ肉棒は、異なる膣襞の感触に悦びを示すように震え、キュウっと締め付けてくる状態に強い気持ちの良さを覚える。
目の前にはセーラー服の上からでもよく分かる巨大な膨らみが迫ってきており、そのたまらない塊を生で見たいと思った神治は、セーラー服を捲り上げた。
すると何とも迫力のある肉の塊が露わとなり、たぶんと揺れるそれは、強烈な肉欲を湧き起こらせた。
「あんっ……神治先輩そこ、あっ……そんな強く吸っちゃ、ああんっ……」
手に余る柔肉をギュッと掴み、勃起した乳首を口に含んで吸うと、真琴が可愛らしく喘いだ。
そうしているだけでも肉棒が昂ぶり、ビクンビクンと震えていく。
豊満な乳房に顔を埋めていると興奮が高まるため、神治は真琴の柔らかな肉体を強く抱き締めた。
顔中に溢れる乳房の感触に肉棒がさらに猛っていく。
「ああんっ……ふぁ、やっぱいい。神治先輩のって、あんっ……気持ちいぃっ……我慢できないよ、あんっ、あんっ、ああんっ……」
真琴は涎を垂らさんばかりの蕩けた表情を浮かべつつ、神治がジッとしているのに耐えかねたのか、自ら腰を振り始めた。
ポニーテールにした髪が勢い良く揺れ、大きな乳房がたゆんたゆんとその存在をアピールするかのように揺れていく。
普段ボーッとしている感じの顔が淫靡に染まり、快楽を求めて激しく腰を振る様は、何ともいやらしかった。
「先輩のおっきくて、あっ……太い、あっ……硬い、あんっ……私の中でいっぱい、ああんっ……いっぱいぃっ……やっ、あぁっ……」
豊満な肉体が大きく仰け反り、何度も上下に揺れ動く。
それは童貞少年であれば見ているだけで射精してしまいかねない淫靡な迫力に溢れており、神治はそんな真琴が与えてくる快楽にうっとりとなった。
「やっ、やっ、やぁっ……私、あんっ……私いい、あっ……神治先輩のいいよぉっ……」
そしてその横では、肉棒を入れられていないはずの鷺子が、床にしゃがみながら自ら腰を激しく振ってよがっていた。
肉棒を入れていなくとも、そう感じさせる技を使ったため、未だ鷺子の膣内は神治の一物が収まっているのと同じ状態になっているのだ。
鷺子は負けじと激しく乱れており、その成長途上の肉体は、成長途上ゆえに、真琴の豊満な肉体とは異なる淫靡さを感じさせた。
「凄い……」
小さな呟きに視線を向けると、玲奈がごくりと唾を飲み込み、落ち着かない様子で体をモジモジさせている。
二人の様子を見て欲情しているのだろう。何しろ目の前で友人二人が激しく悶えているのだから当然だった。
「玲奈ちゃん、おいで……」
手を差し伸べると、玲奈は一瞬恥ずかしそうにした後、少し躊躇するようにしながら近づいてきた。
その恥じらいのある様子が微笑ましく、またそそったため、神治は真琴を腰から下ろすと玲奈を強く抱き締めた。
そしてそのまま机に押し倒すと、パンティを脱がして肉棒を勢い良く押し込んでいく。
「やんっ、あっ……あぅ、おっきぃ……はぁ、神治先輩ぃ……」
ズブリズブリと肉棒が収まっていくと、玲奈は嬉しそうな笑みを浮かべて甘ったるい声を漏らした。
普段気取った雰囲気のある玲奈だけに、その甘えるような声は何とも可愛らしかった。
セーラー服を捲り上げると、真琴には及ばないとはいえ、中学生としては十分な大きさの膨らみが露わとなり、それを優しく掴んで揉みしだきながら腰を動かし始める。
「あっ、あっ、ああっ……神治先輩、あっ……神治先輩ぃっ……やっ、やぁんっ……」
美しいストレートの黒髪を左右に振り乱し、玲奈は可愛らしく悶えた。
肉棒を突き込むたびに形のいい顎が反り、綺麗な眉が寄せられ、悩ましげな雰囲気が溢れていく。
将来美人になるだろうと思わせる整った顔が淫靡に染まる様は、見ているだけでそそる部分があった。
「あんっ、あっ……やっ、やぁっ……そんな、そんなの、あんっ……神治先ぱ、ああっ……凄い、あっ……凄いですぅっ……」
すがりつくようにして腕を背中に回し、脚を腰に絡ませてくる様子に、玲奈が自分に夢中になっている実感を得て嬉しくなってくる。
周囲では鷺子と真琴も激しく喘いでおり、三人の少女を同時に悶えさせている現状に悦びが溢れた。
特に今入れている玲奈の膣内の感触は極上で、その小学生の頃から変わらない具合の良さは、中学生になってから良さが増したように思えた。
鷺子曰く、玲奈はご近所のアイドルらしいため、神治の知らないところで多くの経験を積み、その結果として成長していっているのだろう。
玲奈が多くの男に抱かれ、悶えさせられている姿を想像すると、ちょっとした嫉妬と激しい興奮が湧き起こった。
気取った雰囲気を持っているにも関わらず、近所の男共に体を開き、悦びを与えているのだと想像すると、何ともそそったからだ。
それはここにいる少女達全てがそうなのだろうが、特に玲奈は人気があるらしいから、その想像は強烈だった。
体中に男達が貪りつき、その可憐な肉体を舐め回し、吸い付き、肉棒を擦りつける。
そうされた玲奈はいやらしく悶え、激しく喘ぐ。
何といやらしく、淫靡な光景だろう。
そして普段はそんな様子を感じさせない気取った態度をとっているのだと考えると、そのギャップと、いやらしさを秘め隠している様に、ゾクリとした興奮が湧き起こった。
それと共に、普段玲奈を抱いている男達に対する嫉妬が強烈になっていく。
玲奈を好きにしていいのは自分だけだ。
自分だけが玲奈を本当に気持ち良くさせられるのだ。
そうした想いが強まり、それを実証すべく強く激しく肉棒を叩き付けていく。
「ああんっ、あっ、ああっ……神治先輩、あんっ……やだそんな、はぅっ……そんな激し、ああっ……やっ、やぁっ……駄目ぇっ……」
玲奈がそれまで以上に悶え狂い、涎を垂らして喘いだ。
その様子に神治は強い満足感を覚えた。ここまで玲奈を乱れさせられるのは自分だけだという自信が強まったからだ。
実際玲奈は自分に夢中であり、他の男よりも上に置いているのである。
それはこちらを見つめる瞳、甘えるように発せられる言葉、抱き締めてくる体の反応で明らかだった。
特に膣内は、神治の肉棒が一番だと言わんばかりに吸い付き、逃がすまいと食らいついてきており、その想いを確信に感じさせる部分があった。
女はやはり強い快楽を与えてくれる男に従うものなのだ。
だから自分が一番なのだ。
玲奈を一番支配出来ているのは自分なのである。
激しい興奮と自尊心が神治の心を包み込んでいった。
「……」
そんな中、不意に視界に、黙ってこちらを見ている亜美の姿が映った。
玲奈に夢中になるあまり、すっかり忘れてしまったが、彼女も神治にとって従えるべき女だった。早く抱いてやらなければ可哀想だろう。
「おいで。亜美ちゃんもすぐに気持ち良くしてあげるから」
激しく腰を振りながら顔だけ向けて呼びかけると、亜美は少し躊躇したようにした後、こくりと頷いた。
その様子を満足に思いながら、さらに腰の動きを速め、玲奈達を激しく喘がせていく。
鷺子と真琴は床の上に横たわり、狂ったように体をくねらせ、跳ねさせ、甘い喘ぎを叫んでおり、相手が居ない状態でそうなっているところから、まるで透明人間に抱かれているかのようだった。
「宜しくお願い致します……」
亜美は礼儀正しくそう告げて頭を下げると、自らパンティを脱いで四つんばいになった。
その自分に従う意志を示す言葉と体勢に、神治は激しい満足感を覚えた。
やはり亜美は、四人の中で一番自分を敬っている。
少し堅苦しく融通の利かない部分もあるが、だからこそ神治に対する敬いの念も強くなっているのだろう。
そんな所が亜美の良さであり、可愛さだった。
そんな事を考えながら細い腰を持ち、背後から肉棒を押し込んでいく。
「あっ……はぅっ……やぁ……神治、先輩ぃ……」
ズブズブズブと肉棒が収まっていき、か細い喘ぎが小さな口から漏れる。
小柄な亜美の体は四人の中で一番性徴が遅いらしく、未だ小学生のような雰囲気があった。
しかしそうした体にセーラー服を身につけているというギャップが興奮を呼び、神治は激しく腰を振っていった。
「あっ、あっ、ああっ……神治先輩っ、神治先輩っ、神治先輩ぃっ……」
肉棒を突き込むたびに短い髪をした頭が仰け反り、小さな体がピクピクと震える。
時折振り返り、泣きそうな顔で呼びかけてくる姿に、神治はたまらない良さを覚えた。
他の三人もそれぞれ激しく喘いでおり、四人を同時に抱いている満足感に悦びを覚える。
気持ちの良さも四倍になっているため、その凄まじい快感に、神治は顔をだらしなく緩めつつ、さらなる快楽を求めて腰を振っていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいっ、いいっ、いいですぅっ……神治先輩もっと、あっ……もっとお願いしますぅっ……」
可愛らしくおねだりしてくる亜美の顔は、すっかり蕩けており、普段の生真面目な雰囲気は欠片もなかった。
快楽に染まると何とも可愛らしくなっていくのだ。
「やっ、ああっ……そこをもっと、あんっ……亜美のそこを、ああっ……亜美のそこをもっとぉっ……もっとしてぇっ……あっ、ああんっ……」
そして意識までが幼くなるのか、自らを名前で呼び、甘えるように腰を振ってくる姿は、普段の生真面目な姿からは想像出来ない可愛らしさだった。
そうした言動に加え、性徴の遅い肉体と、短い髪型がさらに幼さを感じさせたため、神治はその事に興奮を覚えつつ、激しく腰を振っていった。
「ああっ、あんっ……やっ、やぅっ……亜美感じちゃう、あっ……亜美感じちゃうの、ああっ……亜美おかしくなっちゃうよぉっ……」
さらに可愛らしく亜美は喘ぎ、悶えまくった。
何度も抱いているが、この変化は何とも楽しく、神治は四人の中で亜美を抱く時が一番興奮していた。
普段隠している性格を、快楽によってさらけ出している悦びがあるからかも知れない。
自分を最も慕っている点を加えても、亜美は神治にとって愛らしい存在なのだった。
「やっ、やぅっ……あぅっ、あっ、はぐっ……あっ、あっ、ああっ……凄い、あっ……亜美凄ぉい、ああっ……亜美凄すぎるよぉっ……」
興奮が強まったせいか、凄まじい勢いで肉棒を叩き付けていくと、亜美は腕を崩し、上半身を床に付ける体勢になった。
尻を高く掲げたその状態は、自分が与えた快楽の凄さ、相手が自分に従う気持ちの表れに思え、神治の支配欲、征服欲を満たしていった。
「はぅっ、はっ、はぁんっ……もう、もうっ、もぉっ……亜美駄目、あっ……亜美駄目なの、ああっ……亜美もう飛んじゃうぅっ……やっ、やっ、やぁああああああああああんっ!」
「うぅっ!」
亜美が体を硬直させ、叫んだ瞬間、神治も精を放った。
凄まじい勢いで精液が迸り、幼い膣内に注がれていく。
肉棒はビクンビクンと震え、そのたびに多量の精液が放たれていっており、それを感じているらしい亜美は、体を小刻みに震わせながら床に強く爪を立てている。
周囲では鷺子達が同じように体を硬直させ、絶頂を迎えており、四人分の膣の収縮が肉棒から感じられ、その通常の四倍の快楽に、神治は頭を何度も仰け反らせて快感の呻きを漏らした。
四人同時に抱くこの気持ちの良さ。
しかもそれぞれの個性が面白いこの四人とのセックスは、神治にとって楽しいひとときだった。
中学を卒業してからも時折こうして抱いてあげよう。
そんな事を思いながら亜美の中に最後の射精を放った神治は、荒い息を吐きながら脱力している可愛い四人の少女を眺めるのだった。
大きくなった腹部に手を当てていると、中にいる赤ん坊が動いているのが分かった。
有希の中にいる自分の子供は、順調に育っているらしい。
幸せそうに笑みを浮かべ、愛しむように己の腹部を撫でている有希を見ていると、母親になっているのだなと感心する。十五歳の少女であろうと、子が宿れば母親の意識が生まれるものなのだろう。
有希と自分の子供がもうすぐこの世に誕生する。
間接的にはすでに子供のいる神治だったが、初めて直接的に得ることとなる自分の子供には何とも言えない感慨があった。
(まさか有希ちゃんと子供を作るなんてね……)
幼い頃、当然ながら恋愛感情などなく一緒に過ごしてきた有希。
それが四年ぶりに再会した時、一瞬で虜となり、夢中になった。
普通に話すことすら緊張し、そして告白し合って結ばれたのだ。
(って、告白は、した後だったな……)
有希との初体験は、強姦から始まった。
淫妖である穂智過の力に影響され、激しく欲情した結果、襲ってしまったのである。
せめて抱く前に好きだと伝えられていれば良かったのに、と何度思ったことだろう。
初めて有希を抱いたのが、他者に操られた欲情の末の強姦というのは、神治にとって未だ拭えない辛さだった。
当時の自分には、穂智過にあらがえる力などなかったのだから仕方のない事だと言えるのだが、そうでなくても自分には強姦をしてしまう資質があった。
肉欲をコントロール出来ず、多くの女生徒を強姦してしまったことすらあるのだ。
特に道端で襲いかかってしまった亜美達には申し訳ない事をしてしまった。
あれも未だに拭えない辛さだった。
そしてそうした事とは別に、神治には他にも肉欲に基づく問題があった。
セックスをしている最中、やたらと強気になり、女性を支配しようとする意識の働きだ。
自らを様付けで呼ばせ、強く求めさせようとするのである。
最近は出なくなっていたため気にしなくなっていたのだが、思えばそれは間違いだったのかも知れない。
出なくなったのではなく、当たり前に感じるようになっていたのではないだろうか。
ここ最近、東京で女性達を強姦的に抱いた行為は、そうした意識ゆえだと考えれば納得できたからだ。
女性を支配する意識が強いゆえに、無理矢理にでも抱き、自らの物としようとしている。
そしてそれを当たり前のことだと感じる状態になっているとすれば、しごく納得出来たのである。
(過去世のあなたの感覚が今のあなたの意識に影響を与えそうなんです)
以前、ヨーロッパの国で魔法使いの少女に言われた言葉が思い出される。
あれは今のこの状態のことを指していたのではないだろうか。
あの時魔女は、「今までセックスの時に出ていたのが日常でも出る可能性がある」と言い、「そういう行動をしたとしても、その時のあなたはそれが当たり前と思っているはずだ」と告げた。
セックスの最中に出てきていた荒々しい自分。
それが日常の状態でも出てきているということなのだろうか。
先ほど鷺子達を抱く前、無理矢理女性を抱いて平然としている自分に恐怖を覚えたはずだった。
しかしそれが鷺子を抱き始めた途端、消えてなくなり、彼女たちを抱けるのは自分が優れているからだという強い自尊心が膨れあがった。
そして昼休みが終わり、家に帰ってくるまでの間、その事をまったく気にしていなかったのである。
何事も無かったように、いつも通り過ごしたようにしか考えておらず、その事に気づいた瞬間、ゾッとした。
恐怖を覚えたはずの思いをすっかり忘れてしまっていたのだ。まるで些細な事であったかのように。
これは何度か経験している事で、何かの拍子に自分のしている事を不審に思うが、すぐにそれが当たり前のように感じて忘れてしまっているのである。
以前の自分であればずっと気にし続けたはずであるのに、そうではなくなっているのだ。
つまり自分は、己でも気づかない内に変わってしまっているのかも知れなかった。
実際、強姦的に抱いた女性達に対する申し訳なさというのをさほど感じていなかった。
何しろ相手は自分を求めていたというのが分かっていたため、求める相手を抱いて何が悪いのだろうという意識があったのだ。
しかしそれは、以前の自分であれば嫌悪した意識だというのも分かった。いくら求めているからといって、無理矢理は良くないと考えたはずだからだ。
それが平気になってしまった自分。
それは良くない事のはずだった。
だが今の自分は、良くないことだろうかと疑問にも思っている。
相手が我慢している欲求を満たしてあげる事を、何故躊躇しなければいけないのだろう。本気で嫌がっている相手を無理矢理抱くのは良くないだろうが、本心は求めている相手なら構わないではないか。
実際自分に抱かれた事で文句を言ってきた女性はいないのだから……。
そうした思考が幾度か繰り返され、神治は自分はどうするべきなのか分からなくなっていた。何より自分が変わったというのに、それに気づいていないというのが怖かった。
無理矢理女性を抱く事に快感を覚えている自分。
それをいけないと思う気持ちが無くなっている自分。
自分はこのままそうした人間として生きていくのだろうか。
そうした恐怖を覚えると同時に、それでも良いではないか。何を気にしているのだろうと考える自分もいる。
一体どちらが本当の自分なのだろう。いや、どちらも自分なのだろうか。
そうして考えていくと訳が分からなくなった。
「神ちゃん、どうかしたの?」
不意に有希が声をかけてきた。
視線を向けると、心配そうにこちらを見つめている顔があった。
その愛らしい顔を見ていると、悩んでいるのが馬鹿らしくなってくる。
そうなのだ。このようなくだらない事で悩むなど時間の無駄だった。
自分は緋道村の当主、そして神なのである。
欲する女を抱き、自由にして何が悪いのか。
何より今は、有希と二人きりなのだ。もっとその時間を楽しむべきだろう。
「何でもないよ。もうすぐこの子も生まれてくるんだと思ってね。父親になるんだって事でちょっと色々考えてたのさ」
「そうなんだ……ふふ、それにしても神ちゃんがお父さんになるのかぁ……」
有希は可笑しそうに笑うと、大きく膨らんだ腹を撫でた。
その様子は何とも慈愛に溢れており、まさに子を気遣う母の風情を感じさせた。
「有希ちゃんだってお母さんになるんだよ」
「うん、それは凄く自覚があるよ。だってもうこの子とは七ヶ月も一緒に過ごしているんだもん」
男と違い、女性は産まれる前から赤ん坊の存在を認識出来ているのだから、そういう意味で親となった実感は早く感じるのだろう。
「有希お母さんか……何か変な感じだな。同じ有希ちゃんなのに母親になるんだって考えると、まるで別の存在になるみたいだ」
「実際そうかも知れないよ。だってお腹の中に別の命が宿って、それを産むんだもん。今までと変わってもおかしくないと思う」
なるほど、言われてみればそうかも知れない。
別の人間が体の中に存在するなどというのは、確かに普通ではない状態だろう。有希の雰囲気が変わったのも、そうした事による影響なのかも知れなかった。
だがそう考えると、自分も似たような状態だという事に思い至る。
自分の魂には穂智過という別の存在が取り憑いているのだ。その事が性格に変化をもたらしたとしてもおかしくはなかった。
未迦知神は穂智過にはそうした事は出来ないと言っていたが、穂智過自身が何もせずとも、自分の魂に別の存在が取り憑いているという事を意識するだけでも、精神的に何かしら変化が起きても不思議ではなかったからだ。
過去世の影響だけではなく、そうした要素も自分の変化には関わっているのではないだろうか。
そう考えるとやはり穂智過の存在というのは、自分にとって大きな問題であるように思えた。
「神ちゃんやっぱり変。何かあったの?」
少し考え込んでしまったせいか、有希が心配そうにして見つめている。楽しく過ごそうと思っていたのに、これでは失敗だった。
「ごめん。色々と考えることがあってさ。せっかく有希ちゃんと一緒に居るんだからいけないよねこんなんじゃ」
「ううん。別に考えるのはいいの。神ちゃんは当主だし、他にも神様でもあるんだから色々考える事があるのは当然だよ。ただそれを助けてあげられないのが少し寂しいなぁって……私は普通の女の子だから、何もしてあげられないのが申し訳ないなって……」
悲しそうに呟く有希を見ていると、愛おしくてたまらなくなる。
有希はいつでも自分の事を大切に思っていてくれるのだ。
心優しい少女であり、自分を最も愛してくれている存在なのである。
「有希ちゃんは、こうして一緒に居てくれるだけでいいんだよ。俺はそれだけで幸せなの。有希ちゃんを抱き締めると温かい気持ちが起きてきてね、幸せ一杯になるんだから」
そう言いながら強く抱き締める。
実際有希を抱き締めていると凄く幸せな気持ちになるのだ。
「神ちゃん……」
有希は嬉しそうに微笑みながら顔を近づけてきた。
潤んだ瞳がこちらを見つめ、ゆっくりと閉じられていくのに合わせ、神治は唇を寄せていった。
温かな感触が唇に感じられ、続けて舌を押し込んで絡ませる。
有希の微かな吐息が漏れ、体が少し硬直した。
何度も唇を擦り合わせ、舌を吸っていくと、股間の肉棒が力を持ち始め、有希の中へと入れたい欲求が押し寄せてきた。
乳房を掴み、やわやわと揉みしだきながらゆっくりと床へ体を横たえていく。
ブラウスのボタンを外し、ブラジャーを押し上げると、妊娠したせいか少し大きくなった乳房が露わになった。
「あっ……んっ……あぁっ……」
乳首に唇を寄せ、チュッと吸い付くと有希が可愛らしく悶えた。
大きくなっても美しさを損なわない有希の乳房は、そうして揉み、吸っているだけでたまらなかった。
特に普段から可愛い有希がさらに可愛くなるため、肉棒が激しく猛り、抑えが効かなくなってしまうのだ。
有希とのセックスは、何度しても初めてするような新鮮な想いが起こり、神治は夢中になってしまうのである。
「有希ちゃん、俺……」
「うん、いいよ……」
入れたくてたまらなくなっている神治の言葉に、有希はすぐさま頷いた。
これは気を遣っている訳ではなく、有希自身もすでに準備は出来ているのだ。
神治と同じく、抱かれる時に新鮮な想いが起き、体が熱くなるのだと、以前恥ずかしそうに話してくれた事があったのである。
つまり自分と有希は、相手を意識しただけですぐに欲情する状態であり、繋がり合うのに時間を必要としないのだった。
パンティを脱がし、膨らんだ腹を見つめながら、「ここに自分の子供がいるのだ」と認識しつつ肉棒を押し込んでいく。
「あ……あぁ……神、ちゃん……」
潤んだ瞳で見つめながら、有希は求めるようにして甘く喘いだ。
その様子に、有希を自分の物として強く認識した神治は、激しい幸福感に包まれた。
有希と繋がり合うと、何とも言えないホッとした想いを覚えるのだ。
肉体だけでなく心も繋がっている感覚が強いせいかも知れない。
そして今はその中心に自分たちの子供が存在しており、その事がさらに幸せな気持ちを強めているように思えた。
自分の肉棒の先には、二人の赤ん坊が居る。
そう考えると、何とも面白い状況と言えただろう。
「あっ、あっ、ああっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
赤ん坊を気遣い、ゆっくりと腰を動かし出すと、有希が小さく体を震わせながら甘い声をあげ始めた。
お腹が目立つようになってからは、こうした緩やかなセックスばかりをしているが、そういう状態であっても、有希の体から感じられる気持ちの良さは格別だった。
やはり強く愛しているがゆえに、肉体的な快感が強まらずとも快楽を味わえるのだろう。
「やっ、やぁっ……はぅっ、はぁっ……神ちゃん、あっ……神ちゃぁんっ……」
何より有希の初々しさと恥ずかしげな様子は、精神的な快感を強烈にさせたため、それだけでたまらなかった。
おそらく自分は、セックスせずとも有希の悶える姿を見るだけで強い気持ちの良さを得られるに違いなかった。
それだけ有希の悶える姿は強烈に刺激的だったのである。
「あっ、ああっ……いいっ、いいっ、いいのぉっ……神ちゃんいいよぉ、あっ、ああんっ……そこ、あっ……そこぉっ……」
頭を左右に振り、求めるように差し伸べてくる手を握ってあげると、有希は嬉しそうに笑った。
その瞳は「大好き、愛してる」と訴えており、その事で肉棒が激しく猛った。
有希に愛されていると思うだけで強烈な性的興奮が湧き起こり、思わず射精してしまいそうになるのである。
「やっ、やぁっ……駄目、あんっ……駄目、ああっ……そんな凄いの、あっ……凄い、やっ……凄いよぉっ……」
有希の弱い部分を小刻みに強く突き込むと、顎を激しく仰け反らせ、畳に爪を立てて悶えるのが何とも可愛らしくもいやらしい。
可憐な有希のそうした痴態は、何度見てもたまらない刺激的な光景だった。
「あんっ、あっ、やんっ、やぁっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……神ちゃんっ、神ちゃんっ、神ちゃぁんっ……」
握り締めた手を口に当てて可愛らしく悶えつつ、有希は神治の名前を何度も呼んだ。
それに応えるように腰の動きを速めると、さらに喘ぎが激しくなり、有希の限界が近いのが感じられた。
このまま一緒に絶頂を迎えようと、それまで以上に腰を振り、愛情を込めて肉棒を突き込んでいく。
「あふっ、あっ、ああっ……やっ、やぁっ……もうっ、もぉっ、もう駄目ぇっ……神ちゃんイっちゃう、あっ……神ちゃんイっちゃうよぉっ……イっちゃうのぉっ……やっ、やっ、やぁあああああああああっ!」
「うっ!」
有希が可愛らしく叫んだ瞬間、神治も肉棒の栓を開いた。
ドピュッドピュッ、ドクドクドクドクドクドク……。
強烈な勢いで精液が迸り、次々と膣内へ注ぎ込まれていく。
肉棒がビクンビクンと律動するたびに射精が行われ、それと共に激しい快感が体中を走りまくった。
膣襞は肉棒に絡みつき、強い吸引を行っており、それはまるで精液を残らず吸い出そうとするかのような勢いだった。
(う……凄い……何か今日のは……凄い、ぞ……)
普段から有希の膣は気持ちが良く、吸引も強かったが、今日はいつも以上に強烈に感じられた。
何しろこちらが射精しているというより、射精させられているというような印象を覚えるほどだったのだ。
とにかく強烈に吸い付かれ、根こそぎ吸収されてしまうのではないかと感じられたのである。
そしてそれはしばらく続いたため、神治の意識は強い快感と吸引により朦朧としていき、やがて真っ白になっていった。
気がつくと、周囲の様子は一変していた。
有希の部屋に居たはずであるのに、どこであるのか分からない場所に立っていたからだ。
周囲には何も無く、そこが通常の空間ではない事が分かった。
見渡す限りの平面が広がっており、地面は柔らかな感触のする不思議な場所だった。
一体ここはどこなのだろう。
少し不安になるが、何度か同じような経験をしていたため、あまり動揺せずに済んでいた。
以前に一度来たことがあるような感覚はあるのだが、それがいつどのような状況だったかを考えてみてもよく思い出せない。
確か何か特別な時にあった状況のはずなのだが……。
(……)
そのような事を考えていると、不意に人の気配を感じたため、足下に視線を向ける。
するとそこには、神治と同じくらいの年齢の少女が、膝を抱えた状態の、いわゆる体育座りの姿勢で座っているのが見えた。
顔立ちは非常に整っていて美しく、黒い髪は地面についてなお伸びているほどの長さがあった。
美しい作りの顔は無表情で固まっており、透き通るほどに白い肌と相まって、まるで人形のような印象のある少女だった。
少女は神治が見ているのに気づいたのか、無表情の顔をこちらへ向けてきた。
その瞬間、神治の中に激しい動揺が走った。
吸い込まれそうなほどに澄んだ黒い瞳に見つめられた事で、心を全て見透かされたかのような感覚が起きたからだ。
(この子は……確かあの時の……)
不意に記憶が蘇った。
この少女とは以前一度会っていた。
ヨーロッパで魔法使いの少女に魂を調べてもらっている時に、夢の中で会ったのだ。
ゆえに現実で会ったという訳ではないのだが、今回も夢の中だと考えれば、再会したという表現を使ってもいいのかも知れない。
(君は一体誰なんだ?)
そう問いかけようとして、声が出ない事に気がつく。
以前もそうだったが、この夢の中では声は出せないし、相手の声も聞こえないのである。
その事に少し苛立ちを覚えていると、少女は小首をかしげ、軽く唇を歪ませた。
これも以前に見たことのある、少女の笑みだった。
どこか面白がっているような雰囲気を感じさせる事からそう思えたのだ。
「……」
少女が何か喋ったが、やはり声は聞こえてこなかった。
少女はその後も一言二言喋ったが、神治の反応が無い事に首をかしげ、スッと立ち上がった。
少し低い位置から上目遣いで見つめられたため、ドキリとしてしまう。
黒々とした瞳がこちらに強い視線を送っており、それだけで激しい動揺が起きてくる。
この少女を抱き締めたい、という意識が起きるが、体は全く動かなかった。
これも以前の夢と同じだった。
だがそう思っていた瞬間、手に起きた感触に驚く。
少女が手を握ってきたのだ。
前回と同じく話すことは出来なかったが、今回はどうやら触れる事は出来るらしい。 などと妙な事に感心しながら改めて見つめると、少女が裸になっていたため驚く。
服を脱いだ素振りなど無かったのに、突如として裸になっていたのだ。
真っ白な、透き通るほどに白い肌が晒されていて、胸元では小ぶりの乳房が露わになっている。
それは何とも魅力的な、美しい裸体だった。
それにしてもどうして急に裸になったのだろう。
いや、そもそも少女は服を着ていただろうか。
そう考えると、着ていなかったようにも思え、何がなんだか分からなくなってくる。
(って、俺も裸……?)
改めて自分の体を意識してみると、驚いた事に裸だった。
いつの間に脱いだのだろうと思ったが、そもそも自分は服を着ていたのだろうか。
そこら辺の記憶があやふやだった。
というより、服の事など意識していなかったために覚えていないというのが正しいのかも知れない。
何しろここは夢の中、何があってもおかしくないのだから。
「……」
そんな事を思っていると、不意に少女が何かを語りかけるようにした後、無表情な顔を近づけ、抱きついてきた。
(!……)
途端、感じた冷たさに驚く。
少女の肌は、体温が無いかのように冷え切っていたのだ。
少女はそのまま体を擦りつけるようにして動かし、そのたびに滑らかな肌の感触が触感を刺激してくる。
腹の辺りには二つの柔らかな膨らみの感触があり、その事に興奮を覚える。
さほど大きくないとはいえ、少女の胸の膨らみはそれだけで興奮を誘ったからだ。
そうして裸同士で絡み合っていると、体全体に快感が発生し、股間の一物がムクムクと硬く大きくなっていく。
全く体が動かないにも関わらず、肉棒はビクンビクンと元気よく律動しており、その事に苦笑する。
「……」
少女はそれに気づいたのか、微かな吐息を漏らすと、己の腹に肉棒を擦りつけるようにしてきた。
冷たい感触が妙に心地良く感じられ、神治はその快感にうっとりとなった。
無表情の顔がジッとこちらを見つめ、どこか気持ち良さそうな雰囲気を感じさせるのに興奮を覚える。
今少女が行っているのは、明らかに性的衝動に基づくものに思えたため、彼女も欲情しているのだろう。
そう思うと、無性に少女を抱きたくなってくる。
これほど可愛い相手であれば、その体を貪り、肉棒を突き込んで思い切り喘がせてみたかった。
無表情の顔を快楽の表情にしたらたまらないだろう。
いや、むしろ無表情なままというのも良いかも知れない。
などという妄想に欲情しつつ、何とか体を動かそうとしてみるが、体はピクリとも動くことはなかった。
その事に苛つきつつも、股間に与えられる刺激に興奮が激しく高まっていく。
少女の体の動きは実に単調ではあったのだが、それでいて的確に快感を刺激してきていたからだ。
「……」
不意に少女が何か呟いたかと思うと、その場に跪いた。
そして肉棒を手に持ち、やわやわと揉んだ後、その小さな口を大きく開き、ぱくりと咥え込んだ。
(!……)
途端、蕩けるような快感が押し寄せ、神治は一瞬にして射精した。
少女の口内は触れているだけで凄まじい快感があり、それに耐えられなかったのだ。
たまらない気持ちの良さが全身を走り抜け、射精が何度も繰り返されていく。
快感にぼんやりした頭で少女を見つめると、無表情な顔に嬉しそうな満足げな雰囲気を漂わせながら、ゴクゴクと精液を飲んでいるのが見えた。
美少女が己の肉棒に吸い付き、吐き出す精を嚥下していく様は、何とも淫靡な印象を与え、肉棒がさらに力強さを増していった。
少しして射精は終わったが、肉棒は猛ったままであり、そこに少女の舌がヌメヌメと絡みついてくるのに蕩けるような快感が走り抜ける。
思わずまた射精しそうになるのに耐えるが、あまり保ちそうもなかった。
何しろ少女のテクニックは絶妙で、まるで神治の弱いところを知っているかのように責め立ててくるからだ。
しかもその動きは、こちらがどうして欲しいか分かっているかのように、的確に刺激を与えてくるのである。
次はここをこうして欲しい。
そこをもっとそうしてくれたら気持ちいい。
といった具合に、普段自分が女性達にフェラチオをされている時に求める刺激を、理想通りにしてくるのだ。
そのこちらの欲望を見透かしたような口技は、これまでされたどのフェラチオよりも満足のいく動きだった。
何しろまるで自分が少女の体を操って動かしているかのように、望み通りに刺激を与えられていたからである。
それゆえ射精も早まった。
あまりに心地良い刺激であるため、耐えるのが勿体なく感じられ、快感のまま精を放ちたくなったのだ。
それは射精感の高まりが自然で、放出の瞬間の気持ちの良さが最高となる射精だった。
激しく迸る精液を感じながら、押し寄せる快楽に身を委ねる。
何という気持ちの良さだろう。
これほどたまらないフェラチオはそうそう味わえるものではなかった。
数度射精を繰り返し、最後の精を放ち終えて力を抜いていると、少女が「どうだった?」と尋ねるようにしてこちらを見つめてきた。
その上目遣いの瞳が可愛らしくもいやらしく、すぐさま肉棒が復活していく。
人形を思わせる無表情の美しい顔と、スラリとした細く真っ白な肢体を見ていると、押し倒したくてたまらなくなってくる。
体さえ動けばそうしていただろう。
それほど少女の肉体は魅惑的だった。
何よりこれほどの快感を味わわせてくれたのだから、抱いたらさらに強い快楽を味わえるに違いないと思えたため、少女に対する肉欲は激しく昂ぶっていった。
「……」
少女は無表情のままこちらをジッと見つめていたが、不意に立ち上がると強く抱きついてきた。
柔らかな肉と滑らかな肌の感触に体が包み込まれる。
少女の無表情な顔が迫り、桜色をした唇が近づけられ、ゆっくりと重なってくる。
唇が触れた瞬間、蕩けるような快感が走り抜けたため、思わず射精してしまいそうになった。
「……」
微かに少女の吐息が聞こえたように思えた瞬間、驚いたことに体が自由に動くようになった。
何がどう作用してそうなったのか不思議だったが、それよりもこれで少女を抱けるのだという悦びが溢れた。
すぐさま少女のか細い体を抱き締め、落ち着き無く舌を絡ませて吸うと、可愛らしい鼻から甘い吐息が漏れ、小刻みに体が震えるのが感じられた。
そのままゆっくりと床に押し倒していきつつ、小ぶりの乳房を掴み、優しく揉みしだいていく。
「……」
少女は欲情の吐息を漏らしながら、体を強く押しつけてきており、その快感を得ているらしい様子に、神治は激しい肉欲を覚え、さらに少女の体を貪っていった。
真っ白な小ぶりの膨らみを強く揉みしだき、桜色をした小さな乳首に吸い付くと、少女が体をピクっと震わせ、眉を少しだけ動かした。
全くの無表情に変化が起きた事に悦びを覚えた神治は、己の中の荒々しい衝動が刺激を受けるのを覚えた。
少女を無茶苦茶にしたい。全てを自分の物としたい。といった理性が吹き飛びそうなほどの獣欲が湧き起こったのだ。
息を激しく乱しながら、少女のか細い体にのし掛かり、白い肌に舌を這わせていく。
吸い付いては舐め、吸い付いては舐めを繰り返し、雪のような肌に桜色の跡を残していく。
細い体の線をなぞるようにして舌を這わし、形のいい太もも数ヵ所に吸い付いていくと、少女の体がピクッ、ピクッ、と反応を示し、甘い吐息が唇から漏れるのに興奮が高まった。
透き通るほどに白い肌が徐々に快楽の桜色に染まりつつあり、そうしているのが自分なのだと思うと、支配欲と征服欲が充足されていく。
少女の滑らかな肌は、どこを舐めても甘く感じられ、それを味わっていると頭がどうにかなりそうなほどに肉欲が昂ぶっていった。
「……」
少女は微かな喘ぎを漏らしながら、眉根を僅かに寄せ、口を微妙に震わせつつ、体を小刻みに震わせた。
それは微かな反応でしかないにも関わらず、見ているだけで肉欲が激しく昂ぶり、もっと少女を愛撫し、己の力で感じさせ、全てを支配したくなる衝動を湧き起こらせた。
指を秘所へ這わせると濡れそぼった状態になっており、今すぐにでも肉棒を受け入れられるほどになっていた。
すでに我慢の限界に達していた神治は、落ち着き無く膝立ちになると、少女の細い両脚を左右へ開きながら、肉棒を入れようと腰を前へ押し出していった。
ズブリと亀頭が膣穴にハマった瞬間、たまらない気持ちの良さが押し寄せてきたため、思わず体を硬直させる。
少女の小さな穴は亀頭を強く包み込み、奥へと引き込む動きをしており、それが何とも気持ち良すぎたため、意識せずとも肉棒を押し込んでいってしまう。
奥へ入り込むと肉棒はさらに締め付けられ、膣襞がウネウネと絡みついて恐ろしいまでの快感が押し寄せてきた。
それはこれまで経験してきた膣の感触の中でも、最高の内の一つと言って良いほどの素晴らしさだった。
何しろ体の全てが蕩け、そのまま女体の中へ入り込んでしまうのではないかと思えるほどの気持ちの良さがあったからだ。
強烈な快感に包まれながら肉棒を全て収め、一旦動きを止めつつ眼下にある少女の顔を見つめる。
無表情の顔はそのままだったが、どこか快楽を得ているような雰囲気を感じさせており、それが何とも妖しさを醸し出していたため、激しい興奮が湧き起こった。
そのまま勢いよく腰を振り出すと、少女の体が前後に揺れ、それと共に甘い吐息が聞こえてきた。
擦れた小さな息が実に甘く耳に響き、快感神経を直接擦るようなその刺激に、恐ろしいほどの興奮を覚える。
肉棒を強く突き込むと、それに合わせて形のいい眉が微かに歪み、唇が震えるのに、少女が感じているのだと分かって嬉しくなった。
肉棒を包み込む凄まじく気持ちの良い膣の感触に夢中になって腰を振ると、少女が床に爪を立て、顎を何度も仰け反らせるのに強い満足感を覚える。
言葉は発せられなかったが、その熱い息づかいと淫らな体の動きは、十二分に神治を興奮させ、意識せずとも腰を振らせまくった。
肉棒を覆う膣の感触は極上で、入れているだけでも凄まじい気持ちの良さなのに、それが擦れることでおかしくなりそうなほどの快感が押し寄せてきていた。
すでに数人の神の女性を抱き、その凄まじい快楽に慣れた神治であっても、この少女の肉体の良さは、耐え難いほどに素晴らしかった。
もしや少女も神なのでは、と一瞬思うが、考えてみればこれは夢なのだから、単にこれまで経験した快感を反芻しているだけなのかも知れない。
それが見知らぬ少女という形を成して現れているとすれば納得出来ただろう。
快楽に朦朧としながらそのような事を考えていると、射精感が急激に高まっているのに気がついた。
まださほど動いていないにも関わらず、あまりの気持ちの良さに耐え難くなっていたのだ。
少女の方もかなり悶えており、絶頂が近いのが分かったため、このまま射精しても大丈夫だろう。
「……」
不意に呼ばれたような気がして少女の顔を見ると、細い腕と脚が背中と腰に絡みついてグイと引き寄せられた。
無表情の可愛らしい顔が迫ると共に、唇が重なり、舌が吸われた事で起きた快感に意識が朦朧としていく。
上と下両方で繋がり合った事による快感は、神治の意識を快楽に染め、無我夢中になって腰を振らせまくった。
「!……!……」
少女の荒い吐息が耳を擽り、それは鼓膜を通じて刺激を与え、限界まで高まった耐久力を根こそぎ奪っていく。
(うっ!)
ドピュドピュドピュドピュッ……。
意識しないまま精が放たれ、凄まじい速さで射精が行われていく。
そしてそれと共に脳に快感の刺激が走り抜け、体が硬直して何も考えられなくなった。
今まで経験した中でも最高に思える強烈な気持ちの良さが神治の心と体を絞り上げ、股間から何かが湧き登ってくるように感じられると共に、何かにねじられるような感覚が起きる。
そのまま体の中が激しく揺さぶられ、脳内が、心が乱暴にかき回されていくような状態になっていった。
声にならない絶叫が口から迸り、それまで以上の快感と混乱が心と体を包み込む。
意識が徐々に薄れていくのを感じたため、必死にそれに抗おうとしたが、抵抗虚しく、やがて頭は真っ白になっていった。
ぼんやりとした意識の中に、強烈な快感だけがあった。
体中が、心が快楽に包まれ、うっとりとするほどに蕩けるような気持ちの良さに包まれている。
時折、強烈な快感が走り抜け、それが射精した瞬間なのだと認識する。
少女の中に精を放っているのだ。
もう数え切れないほど射精しているのが、うっすらとした記憶の中にあった。
夢とはいえ、これほどの回数を今までしたことは無いのではなかろうか。
目の前には、少女が無表情を微かに歪ませ、か細い体を快楽に震わせている姿があった。
その様子を見ているだけで、肉欲が恐ろしいまでに昂ぶるのだから不思議だった。
少女のほっそりとした腕と脚が蛇のように絡みつき、逃すまいと抱き締めてくるのに激しい肉欲が湧き起こり、肉棒がいきり立ってくる。
このままずっと少女を抱き、その胎内に精を放ち続けたらどれほど幸せだろう。
全てを、命を、魂すらをも少女に捧げるのだ。
己のあらゆる要素を快楽に染め、少女と一つになるのである。
そうなれば何も辛いことはないに違いなかった。
そこにあるのは気持ちの良さ。最上の快楽しか無い世界だからだ。
「……」
そんな事を神治が思っていると、不意に少女に変化が起きた。
それまで快楽に潤んでいた瞳が冷め、何かを問いかけるような意志を持って視線を向けてきたのである。
そこには今までにない、どこか不満そうな、別のことをして欲しいと望むような雰囲気があり、まるで神治がこのまま快楽に染まってしまうことを咎めているように思えた。
そして驚いた事に、次の瞬間、体中を覆っていた強烈な快楽が無くなってしまった。恐ろしいほどまでに体に浸透していた快楽が消えたのだ。
一体何が起きたのだろう。
神治は突然の変化に驚き、また不審に思いつつ少女を見つめた。
すると少女は無表情な顔をこちらに向け、少しだけ唇を歪ませた。
それは笑み。何度か見たことのある、少女の微笑みだった。
そしてそのまま無表情の顔を近づけてきたかと思うと、軽いキスをしてきた。
それは今までのように肉欲を昂ぶらせる淫靡なものではなく、どこか好意を表すような、そんな親しみを感じさせるものだった。
そしてもう一度微笑みらしき表情を浮かべた少女は、次の瞬間、その場から消えた。
文字通り一瞬にして消え失せたのだ。
(……消え、た……)
突然の消失に何が何だか分からない神治は呆然となった。
それと同時に何とも言えない寂しさも覚えた。
少女が消え、一人きりとなった状態は、酷く落ち着かない、寂しい想いを生じさせたからだ。
少女の体に包まれていた時は何と幸せだったことだろう。
あの凄まじいまでの快楽。
それを味わっている間は、何も要らなかった。
あれをもっと味わっていたかった。
少女の消失は、突如冷水を浴びせられたような衝撃があり、母親に見捨てられた幼児のように心細さを感じさせるほどの喪失感があった。
これからどうすればいいのか。そんな不安が襲ってくる。
それにこれは現実ではなく夢だった。
夢で一人きりになったらどうすれば良いのか。
目を覚ませばいいのだろうが、どうすれば目は覚めるのだろう。
何も分からない。
何もしようがない。
少女を失った寂しさもあり、何もする意欲の起きない神治は、そのままボーッとし続けた。
(……)
するとしばらくして、不意に誰かに呼ばれたような気がした。
少女が呼びかけてきたのだろうか。
そう思ったが、それはどこか少女とは異なるような雰囲気を感じさせたため、別人に思えた。
周囲を見回しても何もない空間が広がるばかりであり、自分の他に誰も居ないことが分かる。
だが声がしたと思われる方向へ意識を向けると、何かが「居る」という感覚だけはあった。
見えないのだが、確かに何かが居るのである。
そしてそれは一つではなく、いくつもの「居る」感覚があった。見えないけれど、居る事だけは感知出来る存在が周囲に複数居たのである。
その事に何とも言えない恐怖が湧き起こる。
まるで透明人間に取り囲まれているように思えるその状況は、存在が見えないだけにゾッとするような恐ろしさがあったからだ。
気配だけは常にあり、こちらをジッと見ている複数の視線。
それは何とも薄気味悪く、恐怖を覚える状況だった。
しかし不思議と恐ろしさはそれ以上強まらなかった。
認識した瞬間はゾッとしたが、次第にそうした感覚が薄れていったからだ。
何故だか知らないが、彼らが良くない存在とは思えず、逆に凄く親しい、まるで家族のような感覚を覚えたのである。
彼らは自分にとって大切な、凄く大切な存在。
そうした確信が何故か起きたのだ。
その事が安堵を生み、やがて彼らの事が気にならなくなった。
安心感が緊張を緩ませ、意識がぼんやりしてくる。
いつまでもそうしていても構わないような感覚が起き、そのまま神治は時間を忘れてボーッとし続けた。
どれくらいそうしていただろうか、気がつくと周囲の存在に動きが起き始めた。
自分を中心に、少しずつ回転を始めているように思えたのだ。
周囲の存在の位置がグルグルと移動し、その速さが徐々に早くなっていく。
やがて物凄い速さに達したそれは、徐々に距離を縮め、こちらに近づいてきていた。渦の中心である神治に寄ってきていたのである。
そしてぶつかる、と思った瞬間、接触したそれは体の中に吸い込まれていった。
まるで排水溝が水を取り込むように、自然にあっさりと入り込んでいったのだ。
途端、何かが頭を大きく揺さぶった。
大量の情報が、頭の中に押し寄せてきたのである。
それはあまりに多量であり、高速で押し寄せるものであったため、何を意味しているものなのか認識することは出来なかった。
ただそれが情報であり、何故だか自分の中に定着していく事だけは分かった。
大量の情報が自分のものとなっていっているのだ。
それは何とも奇妙な事であり、恐ろしい事のように思えたが、不思議と嫌悪感は起きなかった。
元々自分の物であったかのような、離れていたものが元に戻っているようなそんな感じがしたからだ。
この情報は、記憶。
そう、いつかどこかで自分が経験した、自分の記憶だった。
心が確信を持って納得している。
だがそれは、自分にとっては経験していないはずの記憶だった。
しかし心はそれを受け入れている。
何故……。
疑問を抱いても、答えは出なかった。
そして意識がだんだんと薄れていく……。
(今回は、この程度……)
意識がとぎれる寸前、誰かの声が聞こえたように思え、それが自分の声だと認識した途端、神治の意識は真っ白になった。
気がつくと、柔らかな体の上に倒れており、目の前に有希の満足そうな顔があった。
どうやら夢から覚めたらしい。
呼吸が荒く、体に射精後に感じられる怠さがある事から、意識を失ってから時間はほとんど経っていないようだ。
夢とはいえ不思議な体験をした事に何とも言えない気分になる。
少女の事はともかく、最後のあれは何だったのだろう。
自分の中に知らない記憶が流入してくる状態。
だが何か新しい記憶があるのかと意識しても、特にそういったものがあるようにも思えなかった。
そして最後に聞こえた「今回はこの程度」という言葉。
「今回は」ということは、「以前にも同じ事があった」、もしくは「今後も起きる」という事を意味しているのだろうか。
本来であれば、「しょせん夢なのだから」と割り切ればいいのだろうが、あまりに現実味のある感覚と、体に残る強烈な疲労感がそれを由としなかった。
体に有希との行為だけでは起きようのない疲れが残っていたのだ。
それはあの少女との交わりが現実にあったという証拠に思えたのである。
もしかしたら、あれは夢ではないのかも知れない。
現実に経験したことであり、逆にそれを現実ではないように認識しているだけなのではないだろうか。
そう考えると妙に納得出来てしまう自分を不審に思う。
突拍子もない推測であるのに、あたかもそれが正解であるかのように感じてしまっているのだ。
自分はどうにかなってしまったのだろうか。
そう思うと、じんわりとした恐怖が湧き起こってくる。
以前から己をコントロール出来ないことに悩んでいたため、自らが把握出来ない状態になっているのは恐ろしかったのだ。
しかし恐怖はすぐに消えた。
どうでもいいではないか、という意識が強まり、恐怖を消し去ってしまったのだ。
夢はしょせん夢。
いくら現実のように感じられても夢でしかない。
そうした意識があっという間に神治の心を包み込んでいったのである。
「神ちゃん、どうかしたの?」
ぼんやりした様子で有希が尋ねてきた。
ボーッとしたその表情が何ともそそり、小さくなっていた肉棒が一気に硬く大きくなっていく。
目の前にいるこの少女は自分の物。
自分の物なのだ。
そう思うと強い肉欲が湧き起こり、早く抱きたくなってくる。
「何でもないよ。有希ちゃんがあんまり可愛いから見とれてただけ」
「え?……もう、何言ってるの……」
有希が恥ずかしそうに顔を赤くするのが何とも可愛らしい。
この愛らしい少女は自分の物であり、その腹には自分の子供が宿っている。
二重の意味で自分の物だと言える有希の存在は、神治にとって実に支配欲を満足させるものだった。
「ホント可愛いよ。大好きだよ。愛してる。俺の、俺の有希……」
そう囁きながら抱き締めると、可愛らしい瞼が閉じられたため、ゆっくりと唇を重ねていく。
触れている唇、体全体から有希の自分に対する熱い想いが伝わってきて、たまらない幸せを覚える。
女を支配するとはこういう事だろう。
幾人かの女性を同じような状態にしているが、やはり有希は別格だった。何しろ神治自身が最も愛しているのだから。
その女が自分に夢中なのである。これほど男にとって幸せな状態は無いに違いない。
だから好きになった女は同じようにしたいのだ。
抱いて、喘がせ悶えさせ、精液を注ぎ込み、自分に夢中にさせる。
そんな女をもっと得たい。
もっともっと増やしていきたい。
沢山の女を愛し、己の物としたいのだ。
最高の女である有希をその胸に抱き締めながら、神治は多くの女を同じようにしたいと願った。
そしてうっとりとこちらを見つめる可愛らしい顔に微笑み返しながら、再び肉棒を押し込んでいくのだった。
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