緋道の神器
第三十三話 熟れた少女
高校の受験シーズン真っ盛りとなった現在、神治は自分の志望校への合格に向け、ラストスパートといった感じで「勉強」に励んでいた。
「あっ、あんっ、それ凄い、ああっ……緋道くん凄いよぉっ……」
机に手を付いた状態で、背後から神治に貫かれた柚華は、ポニーテールを揺らしながら甘く喘いでいた。
傍にベッドがあるにも関わらず、このような体勢でセックスしているのは、単に神治の趣味だった。
雑談の途中で不意に性欲が高まったため、その場で柚華を抱き締め、そのまま肉棒を押し込んだのだ。
「やっ、やんっ……それいいっ、それいいの、あぅっ……それいいぃっ……」
立ったままでするというのは疲れるが、それ以上に妙な興奮があったため、いつもより激しく腰を振ってしまう。
さらに制服姿の柚華は、普段着よりも何故か色気があったため、そうしているとたまらなくなるのだ。
以前からその事には気づいていたため、神治は制服姿で交わることを好んだ。
柚華は小柄でありながら、胸だけはやたらと大きかったのだが、制服姿というのはそれが妙に誇張される気がするのである。
「ああんっ、あっ、ああっ……胸をそんな、やぅっ……緋道くぅん、あっ、ああっ……」
背後から制服の胸元へ手を伸ばし、隙間から手を差し入れてギュッと掴むと、何とも言えない興奮が湧き起こった。
量感のある柚華の乳房は、そうして後ろから掴むと実に心地良かったのだ。
頂点にある乳首を摘んでクニクニ捻ると、「やぁんっ」と可愛らしい声を上げながら頭を仰け反らせるのがたまらない。
目の前でポニーテールの髪がヒョコヒョコ動くのが何ともそそられ、この髪の毛をもっと激しく揺らしたくなった神治は、腰の動きをさらに荒々しくした。
「はぅっ、はっ、はぁんっ……駄目、あっ……もう駄目ぇっ……緋道くん、あぅっ……緋道くぅんっ……駄目、駄目だよぉっ……」
振り返り、涙目になりながらそう告げてくるのに射精感が高まる。
そのまま一気に精を放とうと、神治は肉棒を激しく出し入れさせていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……もうっ、もうっ、もぉっ……イくっ、イくっ、イっちゃうぅっ……やっ、やっ、やぁあああああああああんっ!」
「うぅっ!」
柚華が全身を硬直させた瞬間、神治も精を放った。
ドクドクドクと勢い良く精液が迸り、膣内に注がれていくのが分かる。
ドピュッ、ドピュッ、と肉棒が鼓動するたびに快感が走り抜け、神治はその気持ちの良さに浸りながら射精を繰り返していった。
それと同時にいくつかの知識が頭の中に入り込んでくるのが感じられる。
柚華の持つ、情報を得る力が神治にも作用しているのだ。
この力のおかげで神治は、学力をかなり上げることに成功していた。
しばらくして精を放ち終えると、柚華の体から肉棒を抜き、椅子に腰を下ろす。
大きく息を吐き出しながら満足感に浸っていると、柚華は脱力したように机に突っ伏し、持ち上げていた腰をゆっくりと床に下ろしていった。
「もぉ、緋道くんったらいきなり過ぎだよぉ……私にも心の準備がぁ……それにこの姿勢でするのって、疲れるぅ……」
快感の余韻からか、何とも甘ったるい口調で言ってくる柚華を可愛らしく思う。
そして柚華の声には肉欲を高ぶらせる力があったため、聞いているだけで肉棒が硬く大きくなっていくのが感じられた。
「ゴメンゴメン。何か急にムラムラ来ちゃったもんだから」
「何それぇ? そんなのあるのぉ?」
「あるよ。男にはそういうのがあるんだ。んで我慢できなくなっちゃってさ」
「しょうがないなぁ。じゃ、次の『勉強』は、ちゃんとベッドでって事でいい?」
神治の肉棒が回復したのを見たのか、柚華はそう告げるとベッドの方へヨロヨロと移動し、そこに寄りかかる感じで座った。
「う〜〜ん、思ったんだけどさ、もう大丈夫じゃないかな? 今まで教えてくれたので十分な感じがするし」
柚華との「勉強」はかなりの回数に及んでいたため、神治の学力は非常に高まっており、最近受けた模試でも、志望校の合格ラインを余裕で越えられていたのだ。
「そう? まあ、確かにこの間の模試も凄く点数良かったしね。別にしなくてもいいか……」
柚華は気が抜けたように息を吐いた。
「だからさ、『勉強』抜きで純粋にエッチを楽しもうよ」
神治としては、柚華とセックスする事自体はしたかった。
何しろ他の女性にはない、声を聞いているだけで気持ち良くなる力があったからだ。
さらに小柄でありながら胸の大きな柚華の体は、実に神治の好みだったのである。
「あ、気を抜いちゃ駄目だよ。そういう油断が受験では大敵なんだからね」
神治が浮ついた気分になっていると思ったのか、柚華が慌てたように厳しく言ってきた。
彼女はこういう部分で凄く真面目なのだ。
「分かってるよ。だけど息抜きも必要でしょ?」
「まあ、そうだけどぉ……でもやっぱり息抜きでエッチするのは駄目だよ」
「何でさ」
「だって私、緋道くんと普通にエッチすると、おかしくなっちゃうんだもん……」
不意に柚華は恥ずかしそうにすると、視線を逸らしながらそう呟いた。
「え? 何それ?」
「だって、緋道くんって凄いから……『勉強』してるって意識持ってないと、そのまま身を任せて、全部どうでもいいやって感じになっちゃうんだよ……そうなると受験に影響しそうで……」
何とも驚きの言葉だった。
まさかセックスの最中に、そのような感覚を抱いていたとは。
「でも須田さんならそうなっても大丈夫でしょ? 凄く頭いいんだし」
「これは頭の良さとは関係ないの。やる気の問題。試験当日に『どうでもいいや』って気分になったら大変でしょ?」
「って、いくら何でも試験の日までそんな風に……」
「なるかも知れないんだよ。だから困ってるの……実際この間、『勉強』抜きでエッチした後、私、授業中にボーッとして、その時に受けた小テスト、酷い点数だったんだから……」
「ええっ、そうだったの?」
「そうだったのっ」
困った顔で強く頷く柚華に何とも言えなくなる。
まさか自分とのセックスで、日常生活に影響が出るとは思ってもみなかったからだ。
「緋道くんって凄いから……それくらい私を夢中にさせちゃうんだよ。緋道くんと一緒にいないと落ち着かなくなるんだ……でも『勉強』って縛りがあるとそれを抑えられるの。『これは勉強のためにしてる』って意識があると、そこまでならないみたいで……」
これまで自分に夢中になる女性を幾人か得ていたが、よもや日常生活に支障が出ているとは思ってもみなかった。
柚華は力が強い分、影響を受けやすいのだろうか。
というか、受験が終わってしまえば「勉強」抜きでセックスをしていく事になるのだから、今後のためにも何か対策を考えないとマズいだろう。
「今の状態の私ってさ……何か宗教にハマった人みたいだよね……」
「え?」
「だって私、緋道くんに全部委ねたくなっちゃうんだもん。緋道くんの言うことが全てになって、緋道くんのために生きていたくなっちゃうの。それってまさに神さまに身を捧げる信者みたいじゃない」
実際それはその通りだった。
今のような柚華の状態というのは、神治の部の民としての意識が大きくなっているために起きているのであり、部の民とはまさしく神に仕える人間の事だったからだ。
緋道村は、未迦知神の部の民の集団である訳だが、村においてここまで強烈な状態になっている人間がいないのは、何百年と未迦知神を崇めてきた結果として、そうした行為が当たり前の事となり、意識するほどの事ではなくなっているためらしい。
しかし神治のような若い神にとっては、信仰的な繋がりの要素が薄いため、部の民の側に強烈な刺激が起きてしまうらしかった。
とにかく神と繋がりを得たいという意識が強く起こり、柚華のような状態になってしまうのである。
今後も部の民が増えていく可能性を考えれば、神治としては何とかしなければならない問題なのだった。
(そういや宗教って言えば、考えなきゃいけない事があったっけ……)
不意にある事を思い出した神治は、その事について柚華に尋ねようと思った。
最近ちょっとした頼まれごとをされていたのだ。
「宗教って言えばさ、須田さんって宗教関係の知識ってある?」
「え? 歴史の話?」
「違う違う。現実の宗教の話。それも新興宗教みたいなやつ」
「ああ、そっちね……う〜〜ん、まあ無い事も無いよ。どういう事が知りたいかにもよるけど」
柚華の能力は様々な知識を得る事であったため、何か無いかと試しに聞いてみたのだが、どうやら少しは期待出来そうだった。
「実は知り合いの子のお母さんがさ、新興宗教にハマってるんだよ。それを何とか止めさせたくて……」
「なるほどね、要するに宗教団体から辞めさせる方法を知りたいってこと?」
「そう。何か無いかな?」
「そうだなぁ……宗教を止めた人の話からすると、結局信仰心が無くなるか、他に意識が向くかってとこかなぁ……つまり今信じている宗教を信じられなくさせるか、それ以上の存在を意識させるかだね。私が得た情報だとそんな感じ……」
自分で聞いておいて何だが、そういった体験談のような情報すら得られるとは、何とも驚きの能力だった。
「そりゃそうだけど、具体的にどうすればいいのかな?」
「そう言われても……そういうのは人それぞれ違うでしょ? ある人が凄いと思うものがあっても、別の人にとっては凄くなかったりするんだし。実際私は緋道くんのこと凄いって思ってるけど、他の人は思わないかも知れないしね」
「なるほど、難しいな……」
結局はその人間にとって強い影響を与える何かがないと、人の心は動かせないという事だろう。
「そうだ、緋道くんが力を見せてあげればいいんじゃない?」
「え?」
「緋道くんって凄いから、その力を見せればその人も宗教止めるかも知れないと思って」
「何言ってるんだよ。今『他の人は凄いと思わないかも知れない』って言ったばかりじゃないか」
「それはそうだけど、でも試してみる価値はあると思うよ? だってあれって凄いもん。とにかく綺麗だしぃ……あんな綺麗なのって観たことないもの……あれを観たらきっとその人も、緋道くんの方を信じるようになると思うなぁ……」
いつもセックスの際に観ているらしい、神性に対する感覚を思い出したのか、柚華はうっとりとした表情になった。
その事で声の力が増したのか、肉棒が強く震えた。
柚華は声で男を欲情させる力があるため、そうなってしまうのだ。
(やっぱりそれが一番かなぁ……母親ってのも力があるみたいだし、上手くいきそうな気もするけど……)
肉欲が高まったせいか、妙に自信の湧いた神治は、取り合えず柚華が言ったように、相手に神性を見せるのが効果的のような気がしてきた。
ただそれを行うには、相手がどういった人物かにもよるのだが。
(まあ、あの子の母親だし、多分大丈夫だとは思うけど……)
そんな事を考えながら柚華の傍へと寄っていく。
「そうだね、取り合えずやってみる事にするよ」
そう告げながら柚華を抱き寄せ、小さな体に比べて非常に豊満な乳房を揉みしだく。
「あ……駄目だよぉ……普通にすると私ぃ……」
先ほど言っていた受験に影響する事を恐れているのか、柚華は神治から離れようとした。
「なら『勉強』って事にすればいいじゃん。何か教えてよ。そういう形ですれば大丈夫なんでしょ?」
「そうだけどぉ……」
「大体須田さんの声のせいで俺、こんなになってるんだから。エッチな声で誘っといて今更駄目なんて酷いよ。だからしよ、ね?」
「もぉ、こんな時だけ私の力のせいにしてぇ。いつもは気にしてないくせにぃ」
怒っている口調でありながら、甘えたように身を寄せてくる柚華を可愛らしく思う。
こちらを上目遣いで見つめながら、ゆっくり瞼を閉じる柚華に合わせ、神治は唇を寄せていった。
軽く口付けた後、舌を絡ませ荒々しく吸い、そのままポニーテールの頭を撫でつつ押し倒す。
「んんっ、んっ……ねぇ、今度はベッドで……普通にしたい……」
床でしようとしているのが気に食わないその口調に苦笑した神治は、柚華をお姫様抱っこで持ち上げると、ベッドの上に横たえ、「これでいいかい?」と告げながらのし掛かっていくのだった。
神治は大きな門の前で、どうしたものかと立ちつくしていた。
そこは齋の家なのだが、呼び鈴を押すべきかどうか悩んでいたのだ。
柚華に相談した「新興宗教にハマった母親がいる知り合いの子」というのは齋の事であり、これからその母親を説得する事になっていたのである。
あれから数日が経ち、齋から今日なら母親が家に居ると知らされた神治は、こうしてやって来た訳だが、実際会うとなるとやはり躊躇していたのだった。
何しろやる事がやる事だ。
本当にこのような方法で説得していいのかと悩んでいたのである。
齋の母親を無理矢理欲情させてセックスし、それによって神性を感じさせ、自分の虜にして新興宗教を止めさせるなど、褒められた事ではないだろう。
いわば強姦みたいなものであったため、どうにも乗り気がしなかったのだ。
何より相手がどういう人間であるのか分からないというのが一番大きかった。
そもそも全く知らない相手を強姦する事にやる気満々であっては、人間として宜しくないだろう。
ゆえに神治としてはやりたくはなかったのだが、以前から齋には「もしお母さんがまた新興宗教にハマったら何とかして」と頼まれていたため、やるしかなかったのであるが。
(やっぱり別の方法にすべきだよなぁ……)
何度か考えた事が頭に浮かぶ。
だが別の方法といっても思いつかない。
人の説得などしたことのない神治にとり、これはあまりに難しい事だった。
自信がある事といえばセックスであり、確かにそれならば何とか出来そうな気もしていたが、やはり強姦となると気が重かった。
以前緋道村の女性達を無理矢理欲情させてセックスしまくった時期があったが、あれは性に開放的な村での事であったし、何よりあの時の自分はどこか暴走気味だったため出来た事だった。
今はそういう部分では落ち着いてしまったので、どうにも躊躇する意識が強かったのである。
などと考えながら、何度目かになる「やはりこのまま帰ろうか」という事に思いを巡らせた時だった。
「あの、うちに何か用ですか?」
不意に声をかけられた神治は、驚いてそちらへ視線を向けた。
するとそこには、齋が怪訝な顔をして立っているのが見えた。
(いや……違う、か……)
一瞬見間違えたが、齋にしては髪が首筋までしか伸びておらず、また背が少々高かったため、別人だという事がすぐに分かる。
そっくりな顔立ちから姉というところが妥当だろう。
とはいえ、齋は十歳でありながら中学生に見えるほど大人びた容姿をしているくらいだから、もしかしたら妹という事もあり得た。
「えっと、俺はその……齋、さんの友達で……」
「ああ、齋ちゃんのお友達ぃ。もしかして神治くん?」
神治が言いかけると、それを遮るようにして少女は告げてきた。
どうやら齋から聞いているらしい。
「そうです。遊びに来たんですけど、その……」
「そうなのよ、齋ちゃん、今ちょっと出かけてるから。でもどうぞ入って入って。私とお話しましょう?」
「え? いやその……」
神治が躊躇していると、その事に気づかない少女は、こちらの腕を掴んでグイグイ引っ張り、家の中へと連れて行ってしまった。
何とも強引な姉、もしくは妹だと思いつつも、齋に似た可愛い顔立ちに嫌悪感は起きなかった。
やはり可愛い子は、何をしても許してしまうものなのだ。
それに齋に似た顔をした少女が、齋とは異なる口調で喋っているのが面白かったせいもあるかも知れない。
「さあ、座って座って。今お茶を淹れてくるからね」
齋の姉、もしくは妹は、居間へ神治を連れてくると、ソファに座らせ、そのまま部屋から出て行った。
何とまあ、強引な性格だろうか。
齋も少々そういった部分はあったが、この少女はかなりのものだった。
両親の性格の違いが、それぞれ遺伝しているのだろうか。
(って、そういや、お母さんが居ないな……)
てっきり家の中には母親が居ると思っていたのだが、姿が見えないのだ。
もし別の部屋に居るのだとしたら、いよいよ抱かなければならないと思ったが、「あの少女が居ればしないで済む」という事に気づいてホッとする。
さすがに人前でセックスする訳にはいかないだろう。
「お待たせ〜〜。紅茶ですよぉ〜〜」
明るく楽しげにティーセットを持ってきた様子に苦笑する。
落ち着きのある齋と同じ顔で、そうした態度を取っているのが面白かったのだ。
まあ、姉妹というのは、似ているようでいて性格が違っていたりするから当然なのだが。
実際自分も姉や妹とは性格が違っていた。
「ふ〜〜ん、こうして見ると、神治くんって結構いい男だね」
「え?」
「齋ちゃんが話してたのは贔屓目かと思ってたけど、なかなか私好みでもあるじゃない」
「そ、そうですか……」
突然の褒め言葉に、どう反応していいのか分からず口ごもる。
それにしても、年上なのか年下なのかハッキリしないとどうも落ち着かなかった。
ここはちゃんと確認しておいた方がいいだろう。
「あの、ちょっと聞いていいですか?」
「何?」
「あなたは齋さんのお姉さんですか、それとも妹さん?」
「……」
恐る恐る尋ねると、少女は一瞬目を丸くした後、少ししてから面白そうに笑った。
「やだぁ、そんな風に見えた? よく間違われはするけど、まさか神治くんみたいな歳の子にも間違われるとは思わなかったわ」
「え? どういう……」
「私は、齋ちゃんのお母さんです」
(え……?)
一瞬何を言われたのか分からなかった。
少ししてその意味を理解した神治は、あまりの事に目を大きく見開いた。
「えっと……お母さん、って……え? お母さん……?」
どう見ても中学生、せいぜい高校生にしか見えない容姿の少女が、齋の母親だという言葉に理解不能の状態になる。
小学生なのに中学生に見える、というのは齋で経験したものの、その逆となると驚愕だった。
何しろこの女性の容姿は、若作りなどというレベルでは表現出来ない凄さがあったからだ。
「ふふ、驚いた? でも本当なんだよ。こう見えても結構オバさんなんだから」
確かに齋が十歳なのだから、二十歳で産んだとしても三十歳だ。
下手をしたら四十代というのもあり得るのである。
「今、年齢を考えてるでしょ? それって失礼だぞ?」
「あ、いやその……スミマセン……」
「何て冗談冗談。そういうのには慣れてるから」
恐縮した神治を面白そうに見ながら、齋の母親は笑っている。
その顔はせいぜい高校生くらいにしか見えず、そんな女性が三十歳以上なのかと思うと妙に興奮した。
何より結婚をし、子供も産んでいるのだとすると、見た目と違ってその体は開発され、男を受け入れやすい状態になっているに違いない。
実際その体は肉付きが良く、抱いたら凄く気持ち良さそうな雰囲気を持っており、上着を脱いだことで分かった胸の大きさも、齋より豊満だった。
仕草の所々にも大人の女の色気が感じられ、そうした部分に意識を向ければ、確かに高校生として見るには大人びているように思えた。
高校生の顔をした熟女。
そんな相手を抱いてみたかった。
(って、抱きに来たんだっけ……)
当初の目的を思い出し、興奮が高まる。
こうして直接会うまでは抱く事に躊躇があった訳だが、実際この姿を見てしまうと、凄く抱きたくなってきた。
この奇妙な色気を持つ女性を喘がせたらどうなるのだろうと考えると、たまらなくなったからだ。
このような容姿では、夫は毎日嬉々として抱きまくってるのではないだろうか。
いつまでも若い妻となれば肉欲もたぎるだろう。
目の前の女性が夫に無茶苦茶に愛撫され、激しく喘いでいる姿を想像すると、何とも興奮が強まった。
(って、あれ? 何か変だな……?)
だがそう思って齋の母親の「気」を伺うと、想像と違った雰囲気があったため、奇妙に思った。
毎日のように夫に抱かれていれば、充実した女としての「気」が感じられるはずなのだが、目の前の女性からは、物足りなさを思わせる、いわば欲求不満な女性の放つ「気」が感じられたのだ。
以前翔香に誘惑された時と同じような、男を求める雰囲気があったのである。
まさか夫に全く抱かれていないという事なのだろうか。
何と勿体ないことだろう。
しかしそうなると、これは案外上手くいくのではないかと思えた。
欲求不満状態であるのなら、迫っても受け入れる可能性が高いからだ。
「それで話なんだけど……神治くん、齋ちゃんに頼まれたんでしょ? 私を説得して欲しいって」
「え? あ、その……」
不意に話を振られたため、慌てて意識を戻す。
「いいの隠さないでも。私がまた宗教をやり出したから、あの子心配してるんだよね。でも今度のは本物だから大丈夫だよ」
宗教にハマっている人間は、大抵そういった事を言うものだろう。
自分が信じている宗教を否定されて、安易に従うはずはないからだ。
だが神治は言葉による説得などするつもりは無かったため、その事はどうでも良かった。
「いえ、別に説得はしませんよ? 何を信じるかは自由ですから」
「え、そうなの? 何だ話が分かるじゃない。齋ちゃんが『お兄さんに会ったら、お母さん絶対宗教止めるから』って自信満々に言ってたから、てっきり凄い説得をされるのかと思ってたんだけど……」
説得されないと分かるや、齋の母親はホッとしたように力を抜いた。
だがその状態こそ、神治が狙っていた瞬間だった。
意識が緩んだその隙めがけて淫の「気」を放つ。
「あっ……」
その瞬間、齋の母親は体をビクッと震わせると、呼吸を乱して落ち着き無く目を動かし始めた。
下半身が微妙に動いている所から、かなり感じているのが分かる。
「説得なんて俺、出来ませんよ。そういうのって得意じゃありませんし。俺が得意なのは、もっと別のことです」
「別、のこと……?」
声に淫の「気」乗せながら話すと、齋の母親は体を小刻みに震わせた。
これは柚華と知り合ってから思いついた技で、話している内に欲情させるというものだ。
相手は「話を聞く」という状態にあるため、普通に淫の「気」を送るよりも受け入れ易く、こちらの言葉を意識するがゆえに、淫の「気」が浸透しやすくなるのである。
「こうして話すことで、相手を気持ち良くさせる事です」
「き、気持ち良く……確かに、気持ちいいわ……」
うっとりとした表情で、齋の母親は頷いている。
「そういや、お名前を聞いてなかったですね。何て仰るんです?」
「わたし? わたしの名前は、依子(いこ)ですよ」
名前を尋ねたのは、名前で呼ぶと、より相手の心の内に入り込む事が出来るように思えたからだ。
柚華に名前を呼ばれた際に、他の場合よりも声による「気」の伝達が強まったように感じられたのである。
自分自身を表す名前には、より心の内に入り込む力があるのかも知れない。
「依子さんですか……では依子さん、体の調子は悪くないですか?」
「え? 別に悪くはないけど……」
「そうですか? 俺にはそうは見えないんですけど……ちょっといいですか?」
そう言いながら立ち上がり、依子の傍へ歩み寄る。
「俺、そういうの治せるんですよ。まあ、マッサージみたいなものなんですけどね。こうして触れると……」
「あっ……」
肩に手を置き、淫の「気」を緩く送り込むと、依子は体を震わせ、甘い吐息を漏らした。
脚がプルプル震えている様子から、かなり秘所に刺激が走ったらしい。
通常であれば、この程度はさほどの刺激にならないはずだったが、欲求不満状態である依子には、強烈なものとなっているに違いなかった。
「ほら、悪い所があるんですよ。触れただけでこんなに反応するんですから」
「い、いえ、今のは別に……違うの、違うのよ……」
依子は顔を赤らめながら恥ずかしそうに首を振った。
中学生の少年に、発情した状態を見せているのだから当然だろう。
「そんな風に我慢しないで。もっと楽にしていいんですよ? 俺みたいな子供に遠慮する必要なんてないんですから」
そう言いながら肩を揉むようにし、さらに淫の「気」を送り込む。
「あっ、やっ……そ、そうじゃなくて、あっ……あなたが子供だから、んっ……余計に……だ、駄目なの、よ……」
体を小刻みに揺らしながら、依子は荒い息を吐いた。
頬は上気し、目は虚ろになっている。
もう堕ちたも同然だった。
「子供だと何が駄目なんですか? 子供だったら別に平気でしょう?」
そう言いながら隣に腰掛け、体を寄せる。
「あっ……だ、駄目……そんな風にしたら……」
「依子さんみたいな女の人、俺、凄く素敵だなって思うんです。だから傍に寄りたくて……駄目ですか?」
手を取ってジッと見つめる。
「!……」
その瞬間眼力を使うと、依子は声にならない声を発し、体を大きく硬直させてクタクタとソファに身を預けた。
目はぼぉっとしており、これならば何をされても抵抗出来ないだろう。
完全に意識が快楽に染まっている状態だった。
「俺……依子さんとしたいです……したいんです……」
そう囁きながら、依子の体を抱き締める。
すると思っていた以上に柔らかな感触が広がったため、その事に心地良さを覚えた。
やはり見た目は高校生であっても中身は熟女、男を受け止める肉の柔らかさにはたまらないものがあった。
肉棒が一気に硬くなったため、それをわざと太ももに擦りつける。
「あ……だ、駄目……そんな事しちゃ……」
それを察した依子は、慌てた様子で体を放そうとしてきた。
意識が快楽に染まっていても、理性は働いているらしい。
だが押しのけてくる力は弱かったため、全く説得力が無かった。
「でも俺、したいんです。依子さんとエッチな事が……」
童貞の少年が、初めて女体に触れたかのような落ち着きの無さを演出しつつ、神治は依子の胸元に手を伸ばし、豊満な乳房をギュッと掴んだ。
「あんっ、あっ……ちょっと駄目、あっ……そんな、やっ……」
そのまま荒々しく何度も揉みしだき、のし掛かるようにして量感のある双乳を両手でさらに揉んでいく。
「駄目よこんな、あっ……いけないの、あんっ……駄目、やめて、あぁっ……」
「無理です。俺、もう止まりませんっ……依子さんが欲しくてっ、依子さんとしたいんですっ……」
昔の自分はこうだったんじゃないかと思い出しながら、童貞少年らしく、荒っぽく体に触れていく。
娘の齋よりも大きな乳房は、揉むと何とも柔らかかったため、見た目は若くとも熟れた女体の感覚を持たせた。
服を捲り上げ、ブラジャーを押し上げる事で現れた乳首は、顔の幼さに合ったピンク色をしており、その事に興奮を覚えつつむしゃぶりついていく。
「あんっ、ああっ……やっ、駄目吸っちゃ、あんっ……吸ったら、やぁんっ……」
年齢に合わない可愛らしい声を上げながら、依子は体を震わせ、未だに何とか離れようとしている。
それを抑え込むために体重を乗せると、何とも柔らかな肉の感触が体全体に伝わってきて心地良くなった。
母や伯母を抱く際に感じるのと同じこの安堵感が、依子が確かに熟女である事を思わせた。
「神治くん、あっ……もうやめ、あぁっ……これはいけない事、なのよ、やぅっ……したら駄目、あんっ……駄目なのぉっ……」
涙目になりながら止めさせようとしてくる様子に興奮が高まる。
やはりこうして否定されながら愛撫するのは、征服欲が刺激されて気持ち良かった。
何しろ今しているのは不倫だ。
依子には夫が居るのであり、その夫の物である相手を自分は貪っているのである。
そこには普通にセックスするのでは味わえない背徳的な悦びがあり、神治はその事を楽しんでいた。
本来ならば罪悪感を覚えるところだが、以前翔香相手に、嫌がる状態で不倫を続けた経験がその感覚を薄めているのだろう。
というか、罪悪感があるからこそ背徳感が強まって、より興奮が高まる面もあるのだが。
「あっ、そこは、やっ……駄目、あんっ……そこだけは、ああっ……駄目よ駄目ぇっ……」
スカートを捲り上げ、パンティの中に手を入れると、それまで以上に抵抗が激しくなった。
だが秘所を軽く撫でるとそれは止み、クリトリスに刺激を与え始めると、逆に腰を寄せてきたのには苦笑してしまう。
よほど欲求不満なのだろう。体は正直なのだ。
「はぅっ、はっ、ああっ……やっ、それ、あんっ……それしたら、ああっ……それそんな、あんっ……やっ、それっ、それもっと、ああっ……」
ついに愛撫を受け入れる発言をし、依子は腰をピクピク震わせながら強く抱き付いてきた。
抵抗していた熟女を堕とした悦びにニヤリと笑いながら、神治はもっと気持ち良くしてあげようと思った。
そもそもこうして快楽に狂わせ、自分に夢中にさせなければ、宗教を止めさせられないのだから、この行為は正当なものなのだ。
何しろ娘に頼まれたのである。お墨付きがあるのだ。
そんな事を思いながらズボンとパンツを下ろした神治は、依子の体からパンティを引き抜くと、肉棒を持ってのし掛かっていった。
「あっ、駄目っ、それだけは駄目っ……」
亀頭の先が秘所に触れた瞬間、ハッとしたように依子は体を起こすと、神治を押しのけるようにした。
「俺、入れたいですっ……」
童貞少年っぽく、必死な表情を作ってジッと見つめる。
「駄目よ駄目っ……これはしちゃ駄目なのっ……」
「でも俺したいんですっ……」
「駄目ったら駄目っ……」
「だけど俺、こんななんですよっ……?」
「あ……」
神治が一物を見せた瞬間、依子は動きを止めて息を飲んだ。
多くの女を昇天に導いてきた肉棒は、力強く蠢きながらその存在を主張している。
欲求不満の熟女からすれば、それはたまらなく欲しいものだろう。
「駄目……こんなでも……駄目、なの……」
依子は弱々しく呟きながら視線を逸らした。
「入れたいんですっ……」
そう言いながら肉棒を秘所に近づけていく。
「駄目っ……」
依子に体を押されるが、それは先ほどよりも力が抜けていた。
おそらく肉棒を直接見たため、体が疼いているのだろう。
「いいですよねっ……?」
「駄目っ……」
「入れますからっ……」
「入れるのは駄目っ、駄目なのっ……」
「俺、入れますからっ……」
「駄目ぇっ……」
亀頭の先が膣穴に触れ、それがハマる瞬間、依子の顔が期待に満ちた表情を浮かべたのを神治は見逃さなかった。
よほど男に飢えていたのだろう。
これからそれを十二分に解消させてあげるのだ、と思いつつ、一気に腰を押し進めていく。
ズブリ……。
「あっ……」
「くっ……」
肉棒が膣穴に入り込んだ瞬間、気持ちのいい感触が胯間から湧き昇り、神治はうっとりとなった。
何度経験しても、こうして女性の中に入る瞬間というのは蕩けるほどに心地良かった。
「入った……」
「入っちゃった……」
神治の言葉に釣られるようにしてそう述べた依子は、困ったような表情を浮かべながら、ジッとこちらを見つめている。
そこには幼い少女が悪さをして見つかった時のような雰囲気があったため、何とも可笑しくなりつつ、そのまま一気に根本まで押し込んでいく。
「依子さ、ん……」
「あっ……そん、あっ……駄目、やっ……」
肉棒が進むたびに、依子は顎を徐々に仰け反らせ、ソファを強く掴んだ。
(こいつは、なかなか……)
肉棒にウネウネと膣襞が絡み付き、強く吸い付いてくる気持ちの良さに、神治も頭を仰け反らせた。
その高校生の見た目とは不似合いの、男慣れした膣の蠢きは、確かに依子が人妻である事を確信させた。
数回程度の経験しかない少女では、この蠢きはあり得ないだろう。
経験豊富な人妻であればこその感触がそこにはあった。
そしてさすが齋の母親だけあって、名器と呼んで差し支えのない、とんでもなく具合のいい挿入感があるのに思わず口元が緩む。
肉棒を全て収め、一旦動きを止めてから依子に視線を向けると、困ったような表情を浮かべて溜息を付いているのが見えた。
「全部入れちゃって……駄目じゃない……」
「スミマセン。でも俺、我慢出来なくて……」
そこに本気の怒りは感じられなかったため、これなら大丈夫だと神治は判断した。
依子は表面上は否定しているが、本心ではもっと激しく肉棒を擦りつけてもらいたがっているのだ。
多くの女性を抱いてきた経験から、神治にはそれが分かった。
「そこは我慢しないといけないのよ……さ、抜いて。こんな事しちゃ駄目なんだか、あっ……こら駄目、あんっ……動いちゃ駄目よ、やぁっ……」
ゆっくり腰を動かし出すと、困ったような表情を浮かべていた依子の顔が、一瞬にしていやらしいものへと変わった。
その事に満足な想いを抱きつつ、さらに腰を振っていく。
「あっ、ああっ……駄目って、あんっ……やめなさ、ああっ……腰を動かしたら、あっ……駄目なの、あんっ……」
「でも腰を動かすとっ……すっごく気持ちいいんですっ……」
これは本気でそう思った。
名器だけあって、亀頭が膣襞と擦れると強烈な快感が湧き起こったのだ。
小さなヒダヒダが絡み付き、吸い付いて、蕩けるような気持ちの良さが起こるのである。
「気持ちいいから、あんっ……駄目なの、あぁっ……しちゃ駄目、あんっ……駄目なんだか、やぁっ……ちょっと、あっ……そんな風に、ああっ……そんな激しく、ああんっ……腰を動かしちゃ、あぅっ……駄目ぇっ……」
童貞少年であればこうだろうと思えるがむしゃらな腰の振り方をすると、依子は何度も顎を仰け反らせて悶えた。
「依子さんっ……気持ちいいですっ、気持ちいいですぅっ……」
演技ではなく正直な気持ちを込めて叫びながら、神治は腰を振りまくった。
やはりこうして年上の女性に身を任せてセックスをするのは最高だった。
目の前には高校生にしか思えない少女の顔があるが、そこには性交経験の豊富さを思わせる熟女の淫靡な雰囲気があり、そのギャップが何とも言えない興奮を呼び起こしていた。
「駄目って言ってるのにぃ、ああっ……駄目よそんな、あぅっ……そんな激しく突いたら、あんっ……わたしっ、わたしぃっ……」
泣きそうな声で喘いだかと思うと、依子は神治をグイと引き寄せ、強く抱き締めてきた。
体の前面が温かで柔らかな女肉の感触で一杯になり、その心地良さにうっとりとなる。
そのまま腰を激しく動かしていくと、宙に伸びた肉付きのいい脚がブラブラと揺れ、少しするとそれが腰に絡みついてきた事で、依子がついに自分を受け入れたのだと神治は思った。
「ああんっ、あっ、ああっ……いいっ、いいっ、いいのぉっ……神治くんいいわ、ああっ……ホントいいぃっ……」
すっかり快楽を求めるようになった依子は、神治の体を逃がすまいとするかのようにしがみつき、自らも激しく腰を振っている。
「依子さんっ、依子さんっ……依子さぁんっ……」
「神治くんっ、神治くんっ……神治くぅんっ……」
互いを呼び合う声と、性器の擦れ合ういやらしい音が部屋に響く。
高級住宅の居間のソファの上で絡み合う二人の姿は、何とも淫靡で背徳的な雰囲気を醸し出していた。
一見、少年少女の初々しい交わりであったが、実際は双方共に性技に長けた人間であり、性欲の激しい少年と、欲求不満を抑えられない熟女との、肉欲まみれの絡み合いなのだった。
互いが互いの行為に快楽を得、さらなる快楽を求めて性器を擦りつけ合っていく。
そんな淫猥な空気が部屋に満ち始めていた。
「ああっ、あっ……わたしもう、ああっ……わたしもうイっちゃう、あんっ……そんな、あぅっ……こんな激しく、あんっ……激しくイくの、ああっ……初めてぇっ……」
それまで以上に強く抱き付かれた事で、まるで体の全てが依子に包まれたかのような錯覚を覚える。
それだけ彼女の肉は温かで柔らかく、触れていると心地良さと共に肉欲が激しく高ぶるのだ。
その熟女ならではの感触がある一方で、目の前にあるのは高校生としか思えない幼い顔であり、そのギャップに強烈な快感が走り抜けた。
射精感も強烈に高まってきており、この最高の状態のまま一気に精を放ちたかった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……もう駄目、あっ……もう駄目なの、あんっ……もう駄目ぇっ……イっちゃうっ、イっ、イっちゃうぅっ……やっ、やっ、やぁあああああああああああんっ!」
「!……」
絶叫と共に膣内が強く収縮したため、その快感に息を止めながら神治は精を放った。
ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドクドクドク……。
凄まじい勢いで精液が迸り、膣内へと注がれていく。
耳元では「あ……あぁ……」といった色っぽい吐息が聞こえ、その事で射精の勢いが増した。
何度か射精を繰り返し、しばらくして精を放ち終えた神治は、ゆっくり力を抜くと、温かで柔らかな女肉に身を預けた。
ハァハァといった荒い呼吸が部屋に響き、二人はジッと抱き合ったまま大人しくしていた。
「しちゃった……あんなに駄目って言ったのにぃ……」
困ったような表情を浮かべ、依子は恨みがましく神治を見つめてきた。
「スミマセン。依子さんがあんまり魅力的だったので……」
「それはもういいわ……神治くんは若いんだもん、我慢できないよね……」
「スミマセン……」
同い年のように見える顔でそう言われると、何となく申し訳なさが強まる。
だが実際依子は大人であり、そうした見た目は子供、中身は大人な相手を抱けた事に満足感が起きた。
「それより不思議な体験したんだぁ……神治くんに抱かれてる間、すっごく綺麗なものを見た気がして……最後の時なんかそれがブワ〜〜って広がって……凄く綺麗だったなぁ……」
「そうなんですか……」
それは恐らく神治の神性を依子が感じたのだろう。
齋の話では、依子も力があるらしいから、セックスによる繋がりから神性を感知してもおかしくはなかった。
「あれって神治くんが何かしたの?」
「え?」
「だって神治くんって力があるんでしょ? 齋ちゃんが言ってたよ」
「いや、別に俺は何もしてないですよ」
実際それは本当だった。
抱いた女性達が見るこの美しい光景というのは、神治は全く認知出来ていなかったからだ。
「そうなんだ。じゃあ、私が勝手に感じたのかなぁ……だとすると、神治くんって凄いのかも……そうだよね、凄いんだ……」
何やら嬉しそうな笑みを浮かべながら、納得したように頷くと、依子はギュッと抱き付いてきた。
「それでさ……あの、神治くんは……その、良かった?」
「え? 何がですか?」
「私の体……気持ち、良かったかなぁって……」
「あ、はい。それは凄く……」
「そう、良かったっ……じゃ、じゃあさ……その、もう一回とか……しない?」
「え? いいんですか?」
「うん、いいよ」
「だけどあんなに嫌がってたのに……」
「それはそうだけどぉ……でももうしちゃったしぃ……一回も二回も同じでしょ? ううん、三回も四回も五回も六回も七回も八回も、何十回したって同じだよ。だから、ね、しよ?」
先ほどまでの抵抗が嘘のように、依子は積極的になっていた。
与えられた快楽がよほど良かったのだろう。
欲求不満状態であった事を考えれば、かなりスッキリしたに違いないし、一旦快楽を味わった以上、もっとしたくなるのは当然のことだった。
そもそもこうした状態にするために抱いたのだから、目的はほぼ上手くいったという事だ。
しかしそれほど淫の「気」を送った訳ではないのに、ここまで自分に夢中になっているとは驚きだった。
やはり巫女の資質を持つ齋の母親であるため、神治との相性が凄く良いのだろうか。
「それじゃ、沢山してあげますね。俺ももっと依子さんを抱きたいですから」
「ありがとう。神治くん大好きよ……んっ、んんっ……」
依子は嬉しそうな笑みを浮かべると、荒々しくキスをしてきた。
目の前に迫っているのは高校生の少女の顔であったが、その舌や唇から伝わってくる感触は熟女のものであり、さらにテクニックはキスをし慣れた人妻のものだ。
神治はその気持ちのいいキスに応えつつ、再び硬く大きくなった肉棒を膣内に押し込むと、勢い良く腰を振っていくのだった。
「あっ、あっ、ああっ……」
ダブルベッドの上では、全裸になった依子が、横たわった神治の上に跨って腰を振っていた。
外見通りの若さを感じさせる依子の体は、染み一つ無い肌と、垂れた部分などどこにもない締まった肉付きをしていた。
形良く豊満な乳房は、動くたびにブルンブルンと揺れ、その美しさといやらしさの混じり合った様子に肉欲が高まっていく。
首筋までの短い髪が乱れ、汗で額に付いているのが色っぽい。
容姿は女子高生でしかないのだが、こうして欲情に染まっている姿は、彼女が経験豊富な人妻である事を認識させた。
齋の時もそうだったが、女は抱かれると本性を見せるものなのかも知れない。
普段どのような状態であっても、肉欲にまみれると素の自分が現れるのだ。
少し前までは高校生にしか見えなかった容姿も、今やすっかり子持ちの人妻といった雰囲気を醸し出しているのだから不思議だった。
「ああんっ、あっ、ああっ……いいっ、いいのぉっ……神治くんいいぃっ……」
腰を強く突き上げると、依子は頭を仰け反らせ、後ろに手を付いて悶えた。
胸が張られたため、大きな乳房が強調されていやらしさが強まる。
女性の体というのは、どうしてこれほど美しく、また淫靡なのだろう。
見ているだけで溜息が出るほど美しいのに、その美しさを陵辱したくなる淫猥さが存在するのだ。
「あぅっ、あっ……ああっ、あんっ……はぁっ、はぅっ……」
神治が上半身を起こし、体面座位の状態になって激しく腰を突き上げると、依子は何度も顎を仰け反らせ、耐えられないように強く抱き付いてきた。
顔に乳房が押しつけられ、その感触に息苦しさと悦びを感じつつ、さらに突き上げを強めていく。
「ああんっ、あっ、ああっ……もう、もう駄目、やっ……我慢出来ないぃ、あんっ……お願い、あっ……突いて、ああっ……上から突いてぇっ……」
涙声でおねだりする依子を可愛らしく感じながらベッドに押し倒すと、そのまま上から激しく突き込んでいく。
「あっ、あっ、ああっ……いいっ、やっぱりいいっ……上からされると、あんっ……たまらなくいいのぉっ……」
依子は頭を左右に振り、手の甲を口に当てて涙ぐみながら喘いだ。
こうして上から見下ろしていると、幼い顔をした豊満な体の人妻を、自分が支配しているのだと思えて悦びが込み上げてくる。
今抱いているベッドにしても、本来は夫婦が交わる愛の場であり、それを自分は踏みにじっているのだ。
日頃夫がどのようにして依子を悦ばせているのか知らないが、これほど快楽に狂わせられてはいないだろう。
何しろ自分が与えているのは、人では不可能な神の快楽なのだから。
神治は知りもしない依子の夫に勝った喜びを感じつつ、さらに腰の動きを速めていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……凄いっ、凄いのっ、凄いのぉっ……やっ、やっ、やぁんっ……」
依子はシーツをギュッと掴み、涙を流しながら悶え狂った。
すでに大量の淫の「気」を注ぎ込まれているため、ちょっとした動きの強まりにも過敏に反応を示すのだ。
今や依子は、神治の動き一つで簡単に悶える状態になっていたのである。
こうした淫の「気」を送り込む行為は、普段はあまり意識せずに行ってきた訳だが、今回は依子を自分に夢中にさせる、いや従属させる事が目的であったため、意識して行っており、その結果がこうして分かるのは気分のいい事だった。
これだけ快楽に染まれば、もはや宗教団体よりも、自分の方に従うに違いない。
そう思いながら、そろそろ絶頂が近いらしい依子に合わせるために射精感を高めていく。
「ああっ、あぅっ……あんっ、ああんっ……わたしもう、ああっ……わたしもう駄目、あんっ……イっちゃうの、イくっ……イっちゃうよぉっ……」
限界とばかりに喘ぎ悶える依子の様子を見ながら、神治も一気に射精しようと腰の動きを荒々しくしていった。
「やんっ、やんっ、やぁんっ……あっ、あっ、ああっ……もうっ、もうっ、もぉっ……あっ、あっ、あぁあああああああああんっ!」
「うぅっ!」
依子の絶叫に合わせて精を放つ。
ドクドクドクと勢い良く迸る精液を感じながら、また一人女を手に入れた事に至福の想いを抱く。
依子は「あ……あぁ……」と甘く吐息を漏らしながら、うっとりとこちらを見つめている。
その目には強い執着が感じられ、それには神治に従うようになった女性達と同じ光があった。
すでに何回も抱いたため、そうした執着も強まっているのだろう。
その様子に満足な想いを抱きつつ射精を終えた神治は、ベッドの上に倒れ込んだ。
ハァハァという荒い呼吸が聞こえ、それがやがて穏やかになったかと思うと、柔らかなものが押しつけられてきた。
依子が体を寄せてきたのだ。
「神治くぅん……わたしもう、あなた無しじゃ生きていけないぃ……お願い、これからも抱いて、抱いて、抱いてぇ……」
子供っぽい口調で告げてくるのに苦笑する。
これでは娘の齋の方がよほど大人だろう。
「いいですよ。何回でも抱きます。俺だって依子さんを抱きたいですから」
「嬉しい。大好きよ神治くぅんっ……」
ギュッと抱き付いてくるのに可愛さを覚える。
最初の抵抗が嘘のように、今や依子は神治に抱かれる事を求めている。
それだけ快楽に染まっているのだろう。
このまま抱き続ければ、恐らく依子は神治に完全に従属するようになるに違いなかった。
神治はその事を満足に思うと、依子の幼いが色気のある体にのし掛かり、肉棒を押し込んでいくのだった。
それから依子は、神治に夢中になった。
表面上は浮気をする事に抵抗感を持っているようだったが、それはあくまでポーズでしかなく、神治が強引に迫るとすぐに受け入れたのだ。
どうやら最初に経験した「少年に迫られて浮気をしてしまう」というシチュエーションが気に入ったらしく、最初に抱く時は必ず抵抗を示したのである。
しかし一旦抱かれてしまうと、激しく求めてくるのであり、そこには神治とのセックスを楽しんでいる雰囲気があった。
とはいえ、その事が夫や齋にバレる事は本気で恐れているようで、神治を家に呼ぶのは決まって齋が留守の日であり、そうして隠れて関係を持つ事に悦びを覚えているらしかった。
「あっ、あっ、ああんっ……」
ダブルベッドの上で四つんばいになった依子は、背後から神治に貫かれ、激しく喘いでいた。
この夫婦の愛の場で不貞の行為を働くのは何度目だろう。
そんな事を思うと興奮が高まっていく。
実際周囲には、夫の所有物と思えるものがあり、それを見ていると、自分が人妻を抱いているのだという気持ちが強まった。
「あんっ、ああっ……いいっ、いいっ、いいぃっ……そこいいの、あんっ……もっと、もっとしてぇっ……」
振り返り、可愛らしい顔でおねだりしてくるのに腰の動きが激しくなる。
高校生にしか見えない容姿がいやらしく歪み、こちらの突き込みに合わせて頭を仰け反らせるのにたまらない興奮を覚える。
肉棒は膣襞に強く絡まれ、吸い付かれ、並の女相手では味わえない強烈な快感を与えられていた。
若い容姿に、熟女の感触。
幼さを感じさせる体ながら、経験豊富なテクニックを持つ人妻の動きに、神治はたまらない気持ちの良さを得ていた。
これほどの女性、そうそう抱けるものではないだろう。
依子の夫は何故ほったらかしにして、欲求不満になどさせてしまうのか。
仕事が忙しいのは分かるが、何とも勿体ない事だ。
「やっ、やっ、やぅんっ……激し、あんっ……激しいの、あっ……駄目、ああっ……激しすぎてわたし、あっ、ああんっ……」
興奮を高めた神治の激しい突き込みに、依子は腕を崩し、上半身をベッドに押しつけ、腰を高く掲げる体勢になった。
腰の動きに合わせて、首筋までの短い髪がフワフワ揺れるのが可愛らしくもいやらしい。
「んんっ、んっ……んぅっ……んふぁっ、はっ、はぁんっ……」
覆い被さり、顔を横に向けさせてキスをしながら腰を突き込むと、泣きそうな顔で甘く喘ぐのに興奮が高まる。
目の前に迫る顔は、どう見ても高校生以上には見えず、肌も若さを感じさせていたが、触れる感触は熟女のしっとりとした蕩けるような味わいがあり、何ともたまらない良さがあった。
「ああっ、あっ、ああっ……凄いっ、凄いっ、凄いのぉっ……もうわたし、あぅっ……もうわたし駄目ぇっ……」
限界が近い言葉を告げられた神治は、依子を仰向けにすると、一気に射精しようと腰の動きを速めた。
「やっ、やっ、やぁっ……イくっ、イっちゃう、ああっ……イっちゃうよぉっ……ああっ、あっ、ああんっ……やっ、やっ、やぁあああああああああっ!」
「くっ!」
依子が体を硬直させるのに合わせて神治も精を放った。
ドピュッドピュッ、ドクドクドクドクドクドク……。
激しい勢いで精液が迸り、膣の中へと注がれていく。
「ああ……綺麗な姿が、はぁ……綺麗だよぉ……綺麗ぃ……」
うっとりとこちらを見上げる依子の瞳には、神治に強く従う意思を感じさせる光があった。
それを満足げに見下ろしつつ、射精を終えるとゆっくり倒れ込む。
二人の荒い呼吸が部屋に響き、やがてそれが治まると、依子は体を寄せてきた。
「そういや、宗教を止めたそうですね?」
自分を強く慕う顔を見つめながら、最近齋に聞いた事を尋ねてみる。
どうやら抱いた効果が現れたようで、ハマりかけていた宗教を止めたそうなのだ。
「え?……ああ、そうね。そういえばそうだった……」
依子はどうでも良さそうな感じで応えると、神治の体に指を這わせてきた。
「どうしてまた急に。何か理由でもあるんですか?」
理由は分かっているのだが、とぼけてそう尋ねてみる。
「もう、そんなの決まってるじゃない。神治くんのせいよ」
「俺の?」
「だってあんなに気持ち良くしてくれて、綺麗なものまで見せてくれるんだもの……神治くんとこうしてると、私凄く幸せになれるから、宗教なんてもう要らないの……」
そう言いながら甘えるように頬を擦りつけてくる。
どうやら当初の目的通り、快楽に夢中にさせる事で宗教を止めさせる事は出来たらしい。
「それに神治くんって、神さまなんでしょ? 齋ちゃんが言ってたよ」
「……さあ、どうでしょうね」
神治は敢えて認める事はしなかった。
自力で見抜いた齋は別だが、そうでない場合は、神であると述べる事に抵抗があったからだ。
何より依子は、宗教にハマり易い性格であったため、安易に認めてしまうと、宗教団体でも作られてしまうのではないかと思ったのである。
「ふふ、認めないんだ。でもいいの。齋ちゃんが言ってるんだから、私は神治くんを神さまだって思う」
「随分と信頼してるんですね」
まるで母娘が逆になっているかの様な信頼の様子に可笑しくなる。
「そりゃそうよ。だって齋ちゃんって、今まで偽物の宗教を全部見抜いてきたんだから。その齋ちゃんが神さまだって言うのなら信じるしかないでしょ?」
これまでやってきた宗教の数だけ齋は辛い想いをしてきたのかと思うと、神治は何とも言えなくなった。
だが依子が自分に夢中になる事でそういった事が防げるのなら、神と思ってもらっている方がいいのかも知れない。
宗教団体を作られるのは勘弁してもらいたいところだが。
「俺はちょっと妙な力があるだけの中学生ですよ。そういう事でお願いします。変に騒がれたりすると嫌ですから」
「分かってる。神治くんが嫌がる事はしないから……それにこうして神さまを独り占め出来るなんて、他の宗教じゃあり得ないものね」
実際は独り占めではないのだが、敢えて言う事もないだろう。
「それより問題は、今の俺たちの関係が不倫って事ですよ。依子さんは結婚していて子供もいるんですから、こういう事をするのはマズいんじゃないですか?」
「それは……言わないでぇ……」
神治の言葉に、依子は辛そうに顔を背けた。
しかしそれが演技である事はすでに分かっていた。
本気であればとっくにこの関係を終わりにしようとするはずだが、全く止める気配が無いからだ。
態度は辛そうにしているが、「自分は辛い」という事に酔って、楽しんでいる雰囲気があったのである。
神治としても、その演技のおかげで「人妻と不倫している」という意識が盛り上がって楽しむ事が出来ていたため、調子を合わせる事にしていたのだった。
「だけどいけない事、ですよね?」
「ええ……」
しんみりとした口調で告げると、依子も、辛くて仕方がないといった感じで応えた。
「でもバレなければいいですよね? 今までだってバレてないんだし、これからも上手くやれば……いいですよね依子さんっ……」
「え? でもそんな、あっ……駄目よ駄目、あんっ……私には夫も子供もいるのよぉっ……」
神治が鼻息を荒くしながらのし掛かると、依子は困ったように叫びつつ軽い抵抗を示した。
「依子さんがエッチな体してるからいけないんです。だから俺、我慢出来なくなっちゃうんですからっ……」
本気でない抵抗を押さえながら、神治は肉棒を持つと膣穴に押し込んでいった。
「ああっ、駄目っ……いけないわ、あんっ……神治くん駄目ぇっ……」
ズブリとハマり込んだ肉棒から押し寄せてくる快感にうっとりとしつつ、言葉とは裏腹に嬉しそうに微笑む依子を見下ろす。
実際自分達の関係が不倫である事は確かなので、そういう意味で背徳感は本物だった。
その事で依子との交わりは興奮や快感が強まっていたため、神治はこれからもこの不倫ごっこを続けていきたいと思うのだった。
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