緋道の神器


        第三十二話  幼き巨乳



「あっ、あっ、ああっ……」
 布団の上に横たわった神治は、自分の上に跨り、いやらしく腰を振っている未迦知神を見つめていた。
 容姿は十一、二歳でありながら、中身は数百歳であるその体には、少女の硬さと熟女の柔らかさが混じり合った、蕩けてしまいそうな快感があった。
 さらに神の力を使って与えてくる快楽には、狂いそうなほどの気持ち良さがあり、多くの女性を性的に支配してきた神治であっても、その凄まじさに耐えるだけで精一杯だった。
 経験を積み、男として成長出来たと思っていても、この未迦知神の体の気持ち良さを味わうと、自分がまだまだ未熟であると思い知らされる。
 以前聞かされた「未迦知神は本気ではない」という言葉が実感として感じられるのだ。
 未迦知神が本気になれば、自分などは射精を我慢できず、ただ精を放つだけの状態になってしまうだろう。
 実際神治は、他の神の女性にそうした状態にされた経験があり、その時はセックスをしたというより、一方的に精を吸い取られたような感じだった。
 気持ちの良さは凄まじかったが、それは恐怖を伴う快感であり、自分の意思が消えてしまい、ただ射精するだけの人形になってしまうような感じだったのである。
 未迦知神はそうした状態にするのを好まないのか、神治は普通に抱かせてもらえている訳だが、そういった気遣いをされている間は対等とは言えなかった。
 未迦知神が本気になっても、普通に抱けるようにならなければ駄目なのだ。
 だがそうなりたいとは思っていても、現状は未迦知神の体に溺れているようなものだった。
 この小さな体を夢中になって貪り、必死に精を放つことしか出来ていないのである。
 未迦知神は快感を得てくれてはいるものの、それは拙い少年の頑張りを楽しんでいるような雰囲気があり、男としては悲しい限りだった。
 いつかは未迦知神が本当の意味で自分に身を任せ、快楽に狂うほどの状態にしてみたい。
 神治はそんな風に思っていた。
(く……)
 だが現実は厳しく、神治は未迦知神の与えてくる快楽に染まり、押し寄せてくる射精感に耐えかねている状態だった。
 肉棒は限界一杯に震え、今すぐにでも射精しそうだったのだ。
「あんっ、あっ、いいぞ神治、あっ……そろそろイく、あっ……あっ、あっ、あぁああああああっ!」
「うぅっ!」
 未迦知神の絶頂に合わせて、というより我慢に耐えかねて精を放つ。
 激しい勢いで迸る精液に快感を覚えつつ、自分の未熟さに情けなさを覚える。
 今の未迦知神の絶頂は、こちらの限界に合わせて調整してくれたのが分かったからだ。
「うむ、気持ち良かったぞ。成長したではないか神治」
「あ、ありがとうございます」
 だが褒められると嬉しくて仕方がなくなり、情けなさが吹き飛ぶ。
 こうした心遣いも未迦知神の優しさなのだ。
 普段は厳しい事を言うし、セックスの最中もあれこれと大変な事を言ってきたりするのだが、根幹の部分では神治を大切にしてくれているのである。
「最近はホンに力が強うなって、儂としても嬉しい限りじゃ」
 未迦知神はこちらに身を寄せてくると、甘えるように頬ずりをしながらそう言ってきた。
 見た目が小学生だけに、仕草が実に可愛らしい。
「そんなに強くなってますか俺……?」
「当然じゃろ。何せ儂がこれほどの『気』を入れても、普通に抱けているのじゃからな」
「だけど俺、一杯一杯ですよ? 我慢出来なくなって射精しちゃう感じですし」
「それもまた当然じゃ。何せ儂はお主がギリギリそうなるように調節しておるのじゃから」
「そうだったんですか……」
 どうりでいつも限界一杯な感覚になっているはずだ。
「まあ、出会った頃のお主であれば、今の状態の儂など見ただけで精を漏らしておるからな。それがまともに交わりを行えておるのじゃから、大したものじゃて」
 そういう言い方をされると、何となく自分が凄くなったような実感を覚えて嬉しくなる。
 確かにあの頃に比べれば、成長しているのは確実だろう。
「これも未迦知さまのご指導の賜です」
「ふふ、お主が良き男となれば、儂もさらに楽しめるしの。今後も成長を期待しておるぞ」
「はい」
 褒められた事、そして成長したのが未迦知神との繋がりの強さを感じさせ、神治は温かい気持ちになった。
 やはり未迦知神は素敵な女性だ。
 いつかはこのような女性に愛される男になりたい。
 今のように子供的に愛されるのも良かったが、一人の男として惚れられてもみたかったのだ。
「そう言えばお主、着々と部の民と呼べる者達を得ているようではないか」
「ええ、何かそうなってます」
 神治は満里奈達の顔を思い浮かべながら答えた。
 彼女達のように、神治を神として慕う者は部の民なのだと未迦知神に教わったのだ。
 満里奈達は神治の中の神性に惹かれた訳だが、それは単に神の力に惹かれただけでなく、神治独自の神性に惹かれたらしい。
 それは例え他の神の神性と接触したとしても、神治を慕っているような感覚は起きないという事らしかった。
 神治が相手だからこそあそこまで惹かれているのであり、それこそが部の民としての資質なのだそうだ。
 さらに出会い自体も偶然などではなく、無意識の内に神治に引き寄せられた結果らしい。
「今のところは、交わりによってお主の力を強く感じる程度の者しかおらぬようじゃが、そのうち交わりをしなくともお主の神性に気づき、強く慕ってくる者も現れるじゃろう。相性が特に良い、巫女と呼ぶべき存在がな」
「巫女って……村の外にも淫妖との子供がいるって事ですか?」
「そうではない。元々巫女というのは神と人との間に立つ存在。神との相性が良い者の事を言うのじゃ」
「そうなんですか。何だやっぱり普通の意味での巫女ってのも居るんですね。緋道村だと違ってたから驚いたんですよ」
「まあ、村の場合、少々事情があっての。昔、淫妖の子が危険視された時期があってな。保護の意味も含めて巫女とする事にしたのよ。儂の権威で守ると同時に、淫妖の力に流されやすい状態を、修行によって改善させたのじゃな。何せ普通の人間にとり、淫妖の力は麻薬のようなもの。一度ハマると抜け出せぬほどその者に夢中になってしまうゆえ。そうなっては村は滅茶苦茶になってしまうからのぉ」
 確かに葉那やほたるの体はとんでもなく気持ちが良かった。
 神治は耐えられるが、普通の人間が抱いた場合、おかしくなっても不思議ではなかった。
「お主の力は日に日に増しておるからな。その力に惹かれて巫女が現れる可能性は高いぞ。何しろ巫女にしてみれば、遠く離れていても、お主の『気』で刺激を受けているようなものゆえ。下手をしたら欲求不満になっておるやも知れぬ」
「え? そんな風になっちゃうんですか?」
「うむ。力が強く、相性が良い者であればあるほどな」
「それは、大変そうですね……」
 以前「気」で女性を無理矢理興奮させ、セックスをしてきた事のある神治は、その際の女性達の様子を知っていただけに、今もどこかで自分の「気」で欲求不満になっている女性がいるのかと思うと申し訳なくなった。
「まあ、その刺激が続くがゆえに、巫女となる者は神に強く従うようになるのじゃがな。神はその者にとり、己の心と体に快楽を与えてくれる存在じゃからの。ほれ、ほたるなどがいい例じゃ。あの娘は修行を積んだ事と、元々の慎ましい性格ゆえ接し方は大人しいが、芯はお主にベッタリじゃろ? これが修行をしておらぬ積極的な性格のおなごともなれば、お主を激しく求めてくる事もある訳じゃ。実際お主の部の民の娘共は、巫女でないにも関わらず、かなりベッタリなのであろう?」
 それは確かにそうだった。
 満里奈はあからさまにそうであるし、美子も友達的な雰囲気はあるものの、何かと絡んできていた。
 力の無い翔香にしても、神治に対する拘りはかなりのものであり、柚華に至っては力で繋がる事が多いせいか、自分に対する依存度が強くなっているように思えた。
 そしてそんな彼女達の事を想うと、神治の中に、温かく心地良い気持ちが湧き起こってきた。
「どうじゃ、部の民とは可愛いものであろう? 他の人間に対するのとは思い入れが違うのではないか?」
「そうですね。凄く自分のモノって感じがしますし、守ってあげたくなります」
「その気持ちを忘れずにな。神の中には部の民が己に従うからといって、理不尽な行いをする者もおるゆえ。まあ、お主はそうはならぬとは思うが、一応心がけておくがよい」
「はい」
 幼い顔に浮かぶ、数百年を生きてきた神の威厳を感じつつ、神治は未迦知神に対して強い執着がある自分を意識した。
「そう言えば、俺も未迦知さまの部の民なんですよね?」
「そうじゃな。お主は当主家の人間であるからの。とはいえ、神になった事で、儂の眷属という部分も出来た訳じゃが」
「え? そうなんですか? 眷属なんて初めて聞きましたよ」
「まあ、正式な契約はしておらぬからの。じゃがしたようなものであろう。これだけ精のやり取りをしておる訳じゃし。互いを否定せず、肯定的に交わりを繰り返す事により『気』が混ざり合い、その結果神性が似てきておるしな。ならば眷属として問題はあるまい。お主は儂の下の神という事になる訳じゃ。それとも嫌か? 儂の眷属になるのは?」
「いえ、そんな事はないです」
 これまで未迦知神とは、神と部の民としての関係しかないと思っていたため、何やら深い絆が出来た事に神治は嬉しくなった。
「それにの、お主は儂の事を妻にするつもりなのであろ? ならば将来的には婚姻という契約によって眷属になるではないか。神としての格は儂が上じゃが、お主はその隣に位置する夫となる訳よ」
「夫……」
 軽い想像くらいならした事はあるが、こうして具体的な位置づけなどと言われて婚姻の事を言われると、何とも恥ずかしさが込み上げてくる。
 何より師匠であり、憧れである未迦知神を妻にするなど、畏れ多さと、自信の無さから震えが走った。
「ふ……まだまだじゃな。その程度の想像で恐れを抱くとは、儂の夫になるには早すぎ早すぎ……」
 否定されてしまった事にガックリとなる。
 分かっている事であっても、言葉として言われるとキツいのだ。
「以前も言うたが、お主はまだ子供じゃ。早う大人になれ。儂と婚姻するにしても、まずはそれからじゃからの。っと、安易に儂と婚姻するなどと言うては、有希が怒るかの。何せお主の初めての子を身ごもっておる最中じゃし。おお、そうじゃ、儂とも子を作ってみるか? お主が望むなら、身ごもってやっても良いぞ」
 ふざけた口調から本気でない事は分かるのだが、激しい興奮が湧き起こる。
 もう何百回と未迦知神を抱いているが、妊娠させるという行為には、特別な興奮があったからだ。
「冗談は止めて下さい……」
「ふふ、さすがにバレるか」
「そりゃそうですよ。顔が笑ってます」
「おや、そうじゃったか。失敗失敗……せっかくお主を驚かせ、どういう反応をするのか見るつもりじゃったのに」
 未迦知神はニヤニヤした顔を撫でながら呟いている。
「じゃがお主が子を得たいと思うのは自由じゃからな。どうじゃ、これからは毎回『子を得たい』と念じて交わってみては。儂が気まぐれに『神治との子が欲しい』などと思えば上手くいくぞ?」
 その想像に益々興奮が高まる。
 神同士は、そうして互いが求め合った時に子を得る事になるため、冗談だと分かっていても、もしかしたらそうなる可能性もあるのではないかと思えたのだ。
「止めておきます。そんなうっかりみたいな事で未迦知さまとの子供を作りたくないですから。ちゃんと男として認めてもらって、未迦知さまが了解してくれてから作ることにします」
「ほほぉ、何とも殊勝な事じゃ。良いぞ、男らしい発言ではないか」
 だが嬉しそうに笑いながら頭を撫でられては、男らしさも消えて無くなるというものだ。
 未迦知神にとって自分は、未だに可愛い子供の一人なのだろう。
 神治も部の民に対する可愛さを知ったため、そういった感覚は何となく分かった。
 神治の場合は、年齢が近い女性が多いため、まだ恋人的な感覚は持てるものの、数百年の年齢差のある未迦知神からすれば、自分に対する可愛さが、恋愛感情に変わるのはかなり難しいことだと思った。
 しかしいつかは未迦知神に惚れられ、男として抱ける日が来る事を、神治は強く願うのだった。


 その年の終わりが近づいた頃、いつものように柚華の家で「勉強」に励んだ神治は、冷え込みの厳しい道を楽しく歩いていた。
 柚華との「勉強」が功を奏し、受験に全く心配が無くなった事が気分を楽にしていたのだ。
 先日知り合った柚華には特殊な能力があり、それは勉強しないでも知識が増えていくというものであり、その能力に同調、要はセックスをする事で、神治も勉強せずに知識を増やす事が出来るようになっていたのである。
 神治にとって勉強は辛い事であったため、それが楽しみながら出来るとあっては、いくらしても構わなかった。
 これが少し前の、セックスに対する嫌悪感が強かった時期であれば、そうはならなかったのだから、何とも運がいいと言えただろう。
 柚華と出会うのがもう少し早かったら、肉体関係にならず、ただの友達として終わっていたに違いない。
 周囲には高級住宅街が広がっており、そんな所に住むお嬢さんの柚華を自由に抱いているというのは、男としての支配欲が刺激を受けて気分が良かった。
 考えてみれば、東京に出てきてから知り合った女性達は皆金持ちばかりであり、そうした並ではない女性達を自分の物にしているというのは最高の気分だった。
 別に肉体に違いがある訳ではないのだが、そういった要素というのは興奮を高める効果があったのだ。
 今後も素敵な女性を抱けていけたら、などと思いつつ、緋道村でない場所であまり大っぴらにセックスをしていくのもマズいのだという意識も、神治はちゃんと持ってはいた。
 とはいえ、抱いた女性達は皆、神治に夢中になり、従うようになるのだから、問題が起きる可能性は低いと思ってもいたのだが。
「ちょっとそこのお兄さん」
 そんな事を考えながら歩いていると、不意に声をかけられたため視線を向ける。
 するとそこには、同い年くらいの少女が、家の門の石段に腰掛けているのが見えた。
 青いダウンジャケットに身を包み、白い息を吐きながらこちらを楽しげに見つめている。
 髪は腰の辺りまで伸びていて、その顔は、美少女といって差し支えないどころか、かなりの美少女といえる非常に整った顔立ちをしていた。
 大きめの瞳が印象的で、ジッと見つめられると落ち着かない気分にさせられた。
(力があるんだ……)
 少女の体からは常人とは異なる「気」が発せられており、それはかなりの強さを持っているのが分かった。
 これは只者ではないと考えた後、何故呼び止められたのか気になった神治は、少女の方へと近づいていった。
「何か用ですか?」
「うん。ちょっとした用だね。お兄さんに用事」
 少女はニコリと微笑むと、ジッと見上げてくる。
 それと共に強めの「気」が伝わってきたため、神治は思わず体を硬直させた。
「ふ〜〜ん、凄いね。これだけオーラを浴びても平気なんだ」
「オーラ?」
「うん。私の体から出ている目に見えない力。お兄さんなら分かるでしょ?」
 おそらく「気」の事だろう。
 以前満里奈もそういった呼び方をしていたのでピンッときた。
 どうやら彼女は自分の持つ力に自覚があるらしい。
「分かりますけど……用事ってその事ですか?」
「違うよ。用事はこうして話すこと。お兄さん、神さまでしょ?」
(!……)
 その言葉に驚く。
 力を持っているからこちらの力を見抜きはするだろうと予想していたが、まさか神と告げてくるとは思ってもみなかったからだ。
 普通は神などという言葉はなかなか使わない、というか思いつきもしないだろう。
「ずっと気になってたんだ。最近凄い力が家の近くを通るようになって、それが人間とは思えない力の強さだって感じて……それである時『ああ、これは神さまなんだ』って気がついて、それで今日思い切って話しかけてみた訳。でもまさかお兄さんみたいな歳の人とは思わなかった。私よりちょっと上なだけなんだもん。あ、そうだ名前教えてよ」
 少女は楽しげに笑うと、こちらをジッと見つめてくる。
 大きな瞳が興味津々といった感じで輝いているのにドキリとしてしまう。
 この娘は美少女だけあって、そういった事をすると魅力が強まるのだ。
「名前は神治。緋道神治。中三」
「コウジって、どういう字?」
「神さまの神に政治の治だよ。緋道は糸偏に非常口の非って字に、しんにょうの方の道」
「ふ〜〜ん、珍しい名字だね。そんで神治か……名前に神って付いてるんだね面白い。それに神さまが中学校へ通っているってのも面白いなぁ」
「まあ、一応十五歳だし」
「あ、私の名前言ってなかったね。私は紫藤齋(しどういつき)。紫に藤に、斉藤の斉の難しいヤツね。んで十歳、小四だよ」
(え……?)
 その言葉を聞いた瞬間、神治は一瞬何を言われたのか分からなかった。
 齋と名乗った少女が、神治の認識にそぐわない事を述べたためだ。
(十歳って、え?……しょうよん……?)
 見た目とのギャップに思考が停止する。
 目の前に居るのは、どう見ても自分と同い年かせいぜい一つ下の容姿だった。
 頑張っても小学六年生だろう。
 それが小四、十歳などと……。
「あはは〜〜、お兄さんビックリしてるね。衝撃だった? まあ、私の年齢聞いた人って大抵そうなるけど……ああ、そうそう、五歳も年下なんだし、丁寧語で喋らなくていいよ。呼び方も『齋』って呼び捨ててくれると嬉しいな」
「……うん、分かった。齋だね。了解……」
 ギクシャクしながら頷く。
 これまで色々と非常識な出来事を経験してきた訳だが、今回の事はある意味そういった事よりも強烈だった。
 何しろ単純な見た目の問題だったからだ。
(こんな中学生みたいな、下手したら高校生と言ったって通用しそうな大人びた顔した子が……小学生……)
 小学生時代、自分の回りにも大人びた顔をした人間は居たが、ここまで凄いのは初めてだった。
 どう見ても小学生には思えないのだ。
 それに先ほどから聞いてる言葉遣いにしても、とても十歳とは思えないものだった。
 こんな喋り方をする小学生など居ないだろう。
 そういった点から、どうにもからかわれているようにしか思えなくなってくる。
「失礼だけど本当に十歳なの? 何か信じられないんだけど……」
「あ〜〜、お兄さんってば信じてないの? 神さまなんだからそこは納得してよ」
「さっきから気になってたんだけど、君は俺が神さまだって本気で思ってるの?」
「うん、思ってるよ。それとも違うの? こんな凄い力持ってるから、神さまだって思ったんだけど……それに私がこういうこと言うと、大抵の人は変な目で見るし、馬鹿だと思われるけど、お兄さんの反応はそうじゃなかった。『やっぱり分かるんだ』って感じの顔してたよ。だからもうすっかり神さまでいいんだと思ってたんだけど、違うの?」
 ここまで言われては認めるしかないだろう。
 神治は大きく息を吐き出すと、肯定の言葉を述べる事にした。
「そうだね……神で合ってるよ……」
「やっぱり♪ ふぁ〜〜、本物の神さまなんだぁ。凄い凄い……でも神さまなのに中学生なの? 何で?」
「神と言ったって、人間として暮らしてるからね。学校にも行かなきゃならないんだ。高校だって受験するし」
「へ〜〜、神さまでも大変なんだね」
 少女は面白げに頷きながら笑っている。
 こうして話していると、どうしても小学生とは思えず、同年齢か、それ以上といった感じに思えた。
「何か喋れば喋るほど、君が十歳には思えなくなってくるんだけど……」
「だからそこは神さまの力で見抜いてよ。魂とか、そういう見た目じゃない事で分かるでしょ?」
「そう言われてもなぁ。やった事ないし」
「だったら試してみてよ。私を魂で認識するの」
 必死にそう言ってくるのに少々ほだされてくる。可愛い顔で迫られると、どうにも弱いのだ。
「分かった。ちょっとやってみるよ」
「やったぁ♪ じゃ、早速やってみて」
 齋が嬉しそうにこちらを見つめてくるのにドキリとする。 
 どうもこの少女は、人をジッと見つめる癖があるようで、そうされると美少女だけに強烈な魅力が発揮されるのだ。
 しかも力があるせいか、「気」もかなり放出されていて、意識して防がないと自然と顔がニヤけ、齋の言う事に従いたくなってしまうのである。
 魅了の力が発揮されているのだろう。
 取り合えずその力を防ぎつつ、「魂を調べる」と言ってもどうすればいいかと考える。
 やはり「気」で探るしかないかと結論付け、齋の中へ自分の「気」を入れてみる事にした。
「あっ……」
「気」を入れた瞬間、齋が小さな声を上げ、体を震わせたため驚く。
 顔を見ると惚けており、それは女性が快楽に染まった際の表情を思わせた。
 淫の「気」を送ったのならともかく、普通の「気」でこうなるとはどういう事だろう。
「どうしたの?」
「な、何か……すっごく気持ちいい感じがして……お兄さん、今オーラで私に触れたでしょ?……素敵……」
 齋はうっとりとした目でこちらを見つめてくる。
 これまでも齋は好意的な視線を向けてきていたが、今の視線には女としての色気が感じられ、そうすると大人びた雰囲気が強まって、ますます十歳とは思えなくなってきた。
「続けても大丈夫?」
「大丈夫、だよ……気持ちいいだけだし……っていうか、もっとしてくれると嬉しいかも……」
 齋は呼吸を乱しながらそう呟くと、嬉しそうに笑った。
 元々調べるように言ってきたのは彼女である訳だし、確かに気持ちいいだけなら問題は無いだろうと思った神治は、さらに「気」を入れてみる事にした。
「あっ……はぁっ……」
 すると齋は体をビクッ、ビクッ、と震わせ、耐えられないように地面に手を付いている。
 そうなるのは分かっていたため、今度は止めずに齋の中を感じるようにしてみる。
 その間も齋の甘い吐息と体の震えが感じられたが、神治は意識を集中させ、魂と思われる物を探っていった。
 そうしていると、何やらボンヤリと光っているような物が認識出来、そこから強い生命力が発せられているのが分かった。
 もしかしたらこれが魂なのかも知れない。
 ならばこれで齋の年齢の確認が出来るはずだった。
(……って、どうやって調べればいいんだ……?)
 よく考えてみれば、どういう状態の魂がどのくらいの年齢であるかなど、神治には分からない事だった。
 というより、魂と肉体の年齢が同じであるという保証も無かったため、魂を調べても齋が十歳であるという証明は出来ないだろう。
 神治は「気」を齋の体から放すと、自分が意味のない事をしたのではないかと憮然とした。
「……あ、終わったの?……それで分かった? 私が十歳だって……」
 齋は疲れたように呟きながら、上気した様子でこちらを見ている。
 それは何とも色っぽく、思わず押し倒したくなる衝動を呼び起こすほどだ。
 しかしここは緋道村ではないし、ましてや相手は十歳の少女であるらしいのだから、そんな事をする訳にはいかなかった。
 以前十一歳以下の少女を抱きまくって罰せられた神治としては、同じ過ちを繰り返す訳にはいかなかったのである。
 というか、そもそも村の外では未成年との性交渉は許されていないのだから当然の事だろう。
「魂までは分かったけどね。でもそれでどうやって年齢を調べればいいのか分からなかった」
「そうなの? 何だ残念。でもお兄さんのオーラは十分感じられたから、私としては良かったけどね。あんな風に気持ち良くされたのって初めてだったよ……でもじゃあどうしようかなぁ。私が十歳だって証明は……」
 齋は困ったように首をかしげると考え込んでいる。
 その様子はどことなく十歳の少女を思わせ、本当にその年齢なのかも知れないと感じさせた。
「そうだ、証拠を見せればいいんだよね? だったら沢山あるから来てよ、私の部屋に」
「証拠?」
「うん、それ見せる。それにせっかくこうして知り合えたんだし、もっと話したいんだ。ここじゃ寒いでしょ?」
「ああ、まあ、そうだね……じゃあお邪魔するか……」
「やったぁ。じゃ、入って。私の部屋にご招待〜〜」
 楽しげに笑いながら、齋は大きな門の中へと入っていった。
 神治はいつも通り帰るはずが妙な展開になった事に面白さを感じつつ、さすが高級住宅街に建っているだけあって、立派な一軒家の玄関へ足を踏み入れていくのだった。


 齋の部屋へ案内された神治は、そこでまた別の驚愕を味わう事になった。
 何かと言えば、齋の体だった。
 ダウンジャケットを脱いだ齋の体が、予想外の状態だったのだ。
 胸元が、大きく膨らんでいたのである。
(で、デカい……)
 小学生とはとても思えない豊かな膨らみがそこにはあった。
 これまで色々な小学生の体を見てきた訳だが、ここまで大きなサイズは初めてだった。
 何しろ大人だとしても、かなり大きめと言える豊かさだったのだ
 顔の美しさと相まって、女性としての魅力は相当なものと言えただろう。
 本当に齋が十歳だとすると、その年齢とのギャップから肉欲が湧き起こってくる。
「これ、私が小四って証拠ね」
 不意に言われた言葉に、何が証拠なのかと思った。
 このように豊満な胸を見せられては、余計十歳とは思えないだろう。
「お兄さん、こっちだよ、ほら……」
「え……?」
 強い呼びかけに、ようやく齋が何かをこちらに差し出している事に気がつく。
 どうやらそちらが証拠らしい。
 胸に意識が行ってしまい、すっかりそれが証拠だと思ってしまったのだ。
「これって……」
「そう、教科書だよ。小四の教科書。こっちにも沢山あるからね。そんでノートとかプリントとかがこれ」
 教科書は全て小学四年生のものであり、ノートも授業での内容らしき事が書かれており、特にプリントには、日付の書かれているものもあって、さらにそこには齋の名前が印刷されていた。
 教科書にしても今年出版の記述がされていたため、ここまでくるとさすがに信じざるを得ないだろう。
 まさかこういったものまで偽造して、神治を騙す意味がないからだ。
「なるほどね、確かに小四だ……って、本当に十歳なのか……凄いな……」
 最後の「凄いな」は、思わず視線を胸元へ向けて呟いてしまう。
 顔立ちもそうだが、この胸の大きさは十歳のものではあり得ないからだ。
「お兄さん、さっきっから胸ばかり見てるよね。そんなに気になる?」
「え? いやその……まあ、そうだね。ちょっと大きいから……」
 何を見ていたのかバレていたため、少し恥ずかしく感じながらも正直に認める。
「これも私が年相応に見られない原因なんだよね。冬はまだしも、夏になると完全に駄目」
 夏となれば薄着になるため、現在服で覆われている胸元もかなり顕わになるのだから当然だろう。
 そうなれば、今よりも強く大きさが実感出来るに違いなかった。
(見てみたいなぁ……十歳の巨乳……)
 生でその体を見てみたくなった神治は、思わずジッと胸元を見つめてしまった。
「また見てる。エッチ……」
 齋は楽しそうに笑うと腕を組んて胸を隠すようにした。
 しかしそうした事で、より胸元が強調される結果となったため興奮してしまう。
「まあ、俺はエッチだからね。つい見ちゃうんだ」
 ここまでくると恥ずかしさも無くなり、開き直りながらそう告げる。
 そもそも緋道村ではエッチな事は良いこととされていたため、最近ではこういう事に照れが無くなってきてもいたのだ。
「ふ〜〜ん、エッチな神さまなんだ。もしかして恋人が沢山居るとか?」
「……一人だよ」
 突然答えにくい指摘をされたため、一瞬躊躇してから応える形になってしまった。
「ホントに?」
「ホント」
「何だか嘘臭いなぁ。一番好きな人が恋人だけど、他にも好きな人がいたりするんじゃないの?」
 何とも鋭いツッコミに動揺する。
 確かに神治にとって恋人は有希だったが、他にも未迦知神やアンリーエといったように、それに近い気持ちを抱いている女性がいたからだ。
 何より恋愛感情とまで行かなくとも、友達以上に好きな相手となれば多く居たため、どうにも落ち着かなかったのである。
「ふふ、図星かぁ……さすが神さまだね、恋人が沢山いるんだ」
「いや、違うって……」
「いいからいいから。別に私はそういうの気にしないし。そういった説明はお兄さんが誤解されて困る人にだけすればいいんだよ」
 確かに言われてみればその通りだった。有希にだけ理解されればいい事だろう。
「そういう訳で、私も恋人にしてくれる?」
「え……?」
「あ、恋人って言葉に抵抗があるなら、愛人ね」
「ええっ?」
「私、お兄さんが好きだから、そういう関係になりたいの。あ、好きって言っても恋愛的な意味じゃないからね。凄い力を持っているから惹かれているって意味だから」
 そういう事なら分かりやすかった。
 何故なら、最近そうして神治に接してくる女性が多かったからだ。
「そういや、君も力を持っているよね? 俺の存在を感じたんだから」
 今更ながら尋ねてみる。
 そもそも齋が神治の事を神だと分かったのも、そういった力を感知する能力のせいだろう。
「うん、持ってるよ。でもそのせいで嫌な目ばかり遭ってきて、あまり嬉しくなかったんだ。だけどお兄さんと逢えたのは凄く良かったなぁって」
「そうなんだ」
「私ってこういう外見でしょ? ただでさえ目立つのに、その上力まであるから、結構大変だったんだよ? 宗教とか……」
「宗教?」
「うん。『君は私の前世の妻』とか言ってきて、無理矢理結婚しようとしてきたり。あ、この結婚ってのは普通のじゃなくてね、その宗教上でのって話なんだけど……後は『救世主の子を宿す存在だ』とかいうのもあって、教祖が迫ってきたりしたのもあったなぁ……とにかくそういう感じで、力のせいで変な宗教団体が寄ってきたんだよ」
「へ〜〜、大変だったんだね……」
「まあ、全部インチキってすぐに分かったから大丈夫だったけど。みんな力なんか無いくせに、『自分には凄い力がある』とか言ってて可笑しくなっちゃった。というか、完全に嘘なのに平然と人を騙せるんだって思うと怖くもなったかな」
 十歳にして大人の嫌な部分に触れているとは何とも気の毒な話だった。
 自分は緋道村における、いわば未迦知神教のトップみたいな立場である訳だが、そういった胡散臭い話とは無縁だった。
(って、あの村の状況って、端から見たら胡散臭いか……)
 十一歳からセックスをしまくり、近親相姦も当たり前……。
 一般社会からしたらとんでもなく性的に乱れた村と言えただろう。
 さらに「気」の存在を信じ、修行などもしていたりするのだからさらに酷かった。
 週刊誌などに知られたら、格好のネタにされてしまうに違いない。
「だけどお兄さんは本物だもんね。凄い力があるもん。本当に神さまなんだって感じられるし……最初お兄さんの力を感じた時、何かと思ったもの。凄い力が近づいてきて、体が熱くなってきて、おかしくなっちゃうかと思った。こうして傍に居ると、もうそれだけでね、お兄さんに全てを捧げたくなっちゃうんだよ」
 齋はそう言うと、ジッとこちらを見つめてきた。
 その瞳は潤んでおり、欲情しているのが分かる。
「ねぇ、お兄さん……私のこと、貰ってくれない?」
「え?」
「私、お兄さんに全部貰って欲しいの。心も体も、全て……お兄さんの好きなようにしていいから……」
 ゆっくりと近づきながら、十歳とは思えない大人びた表情をして囁いてくる。
「お兄さんがさっきから気にしてる胸だって……触っていいんだよ?」
 そう言いつつ神治の手を取ると、自分の胸に当ててきた。
 手のひらに柔らかな感触が広がり、肉欲が高まっていく。
 最近こうして自分に従いたがる女性を何人か得た訳だが、彼女達は皆、セックスをしてからそうなっていたため、全く触れていない状態でこの様になっているのには驚いた。
 彼女達はセックスを通じて神治の中にある神性を感じ、その影響を受けて従いたがる様になった訳だが、齋は能力が高いために、何もしない内から影響を受けているのかも知れない。
 いや、もしかしたら巫女の資質があるのではないだろうか。
 先日未迦知神に聞いた巫女というのは、神との相性が非常に良く、遠くからでもその神の「気」を感じ、刺激を受けるせいで欲求不満になるとの事だったからだ。
 そして今の齋の状態は、まさに欲求不満な女性の態度であり、その原因にしても、先ほどの彼女の言からすると、神治にあるのは確かだったからである。
「私ね、自分の体が年齢より大人びてるのは、お兄さんのためだったんだって思うようになったんだ。お兄さんに捧げるために体が早く成長したんじゃないかって……ほら、神話でもあるでしょ? 化け物の生け贄になるはずだった女の子が、助けてくれた神さまの物になるのが……私もそれだと思うんだ。私今まで色々な宗教と関わってきたけど、本物はお兄さんだけだよ……ようやく逢えたんだ、私の神さま……だから喜んで捧げるの……心も体も、私の全部を……」
 齋は体を寄せてくると、しなだれかかってきた。
 豊かな胸が押しつけられ、その感触に肉棒が勃起する。
 その可愛らしくもいやらしい体をした少女の誘いに、神治はもちろん乗るつもりでいた。
 相手が十歳というのが気にはなったが、すでにそれ以下の年齢の少女を沢山抱いた経験のある神治にとっては問題ない事だった。
 その事で緋道村では罰せられる事になったが、ここは村の外、関係の無い事だ。
 無論、村の外では余計に許されない事になってはいたが、バレなければいいのである。
 そして村と違って、抱かれたことを齋が口外するはずはなく、誰にも知られる心配は無かった。
 だったら抱いてしまっていいだろう。
「俺は化け物から助けてないよ」
 齋の体を優しく抱き締め、頭を撫でながら囁く。
「化け物ってのは比喩。お兄さんはね、化け物みたいな考えをした人間から助けてくれる神さまなんだよ。私のお母さん、そういうのに騙されやすいから、今まで何度もインチキな宗教に引っかかって、そのたびに私は嫌な想いをしてきたの。でもお兄さんの物になれば、お母さんもそういった人達に騙される事はなくなるもの」
「そうなの? 何でさ」
「だってお兄さんと会えば、お母さんもお兄さんが本物だって分かるはずだから。お母さんも少しだけど力があるんだよ。そのせいで逆に騙され易くなっちゃってるんだけど、お兄さんくらい凄い本物ってオーラを感じたら、もうインチキな宗教には騙されないと思う。だから私はお兄さんの物になるの。そう決めた」
 顔を上げ、こちらをジッと見つめてくる齋の純真な瞳に、神治は愛おしさを覚えた。
 何と真っ直ぐに想いをぶつけてくる少女なのだろう。
 このような愛らしい存在であれば、いくらでも己の物にして構わなかった。逆にこちらがお願いしたいくらいだ。
「齋、俺の物になるかい?」
「うん……お兄さんの物にして……」
 うっとりと見つめ返してくる齋の顎を持ち、ゆっくり唇を近づけていくと、小さな瞳が閉じられた。
「ん……」
 そのまま唇を重ねると、齋は体を硬直させた。
 こちらの腕を掴んだ手に力が入り、少々痛みが感じられる。
 少ししてから唇を放すと、齋はぼんやりした表情のまま、潤んだ瞳でジッと見つめてきた。
「ふぁ……キス、しちゃった……初めてだよこんなの……」
 その様子に、何やら年相応の少女の雰囲気を感じた神治は苦笑した。
 やはりどんなに大人びた容姿であっても、中身はまだまだ子供という事なのだろう。
 いくら表面上は中学生に見えても、こうした部分は誤魔化せないらしい。
 ならばセックスをしたら、他の小学生達と同じような反応を示すのだろうか。
 神治はこれまで様々な年齢の女性達とセックスをしてきたが、その反応は年齢ごとに違っている部分があったため、これほど大人びた齋であっても、セックス時の反応は他の十歳の少女達と同じなのか気になったのだ。
「んっ……んんっ……」
 そんな事を思いながら再び唇を押しつけると、今度はそのまま舌を押し込み、口内を舐め回していく。
 強く抱き締めると、まだ硬さの残る肉が感じられ、その事から見た目は豊満でも、まだ幼い少女なのだという事が実感出来る。
「んんっ……んっ、んっ……」
 顔を左右に入れ替えながら少し強めに口内を愛撫すると、齋は体の力を抜いて身を預けてきた。
 おずおずと背中に腕が回され、すがるようにしがみついてくるのが可愛らしい。
 神治はそのままキスを繰り返し、体全体で齋の肉体を感じていった。
 しばらくして唇を放すと、齋はハァハァと可愛らしく呼吸を乱し、潤んだ瞳をあらぬ方向に向けながらボンヤリとしている。
 その様子には年相応の幼さが感じられ、やはり十歳なのだという確信を持たせた。
 その状態で改めて大人びた顔や豊満な胸元を見ると、ギャップに興奮が高まっていく。
 十歳なのに中学生のような顔と体つき。
 それは何とも言えない肉欲を呼び起こすものだった。
「あっ……」
 手を伸ばし、ずっと気になっていた胸を掴むと、齋が体を硬直させた。
 手のひらからは、硬さのある肉の感触が伝わり、その事でも見た目と年齢のギャップを覚える。
 中学生の胸は、これくらいの大きさならばもう少し柔らかさを感じるからだ。
 では直接揉んだらどうだろうと、服の中に手を入れて掴んでみる。
「あんっ……やっ……」
 先ほどより敏感な反応を示す齋を可愛らしく感じつつ、手のひらに余る肉をギュッと掴むと、強い弾力のある感触に幼さを感じた。
(これが十歳の巨乳の感触か……)
 今まで抱いた十歳には無かった乳房の感触に感慨深くなりながら、何度もヤワヤワと揉みしだく。
「あっ……んっ……やぁっ……」
 そのたびに小さく喘ぎながら、体をピクピク震わせる齋に興奮が高まっていく。
 力が抜けたせいか、齋は床に横たわる状態になったため、神治は服を乳房の上まで押し上げると、現れた白い脹らみをジッと見下ろした。
 何とも形が良く、張りのある良い乳房だった。
 乳首もピンク色で可愛らしく、すでに快感から勃起しているのが肉欲をそそる。
「あんっ、やっ……はぅっ……」
 チュッと乳首に吸い付き、舌で弾くようにして舐め回しながら、チュウチュウと何度も吸い上げる。
 齋はいやいやといった感じで頭を左右に振りながら、床に指を立てて悶えた。
 両手で乳房を掴むと何とも言えない重量感があり、その頂点にある二つの突起は、吸うたびに神治の興奮を高めた。
 滑らかな肌は触れているだけで最高であり、その幼い肌の感触は、確かに齋が小学生である事を思わせた。
「あっ……そこ、やっ……あっ、ああっ……」
 スカートを捲り上げ、パンツの中に手を入れて秘所を擽ると、齋はそれまで以上に体を激しく反応させた。
 指を動かすたびに小さな体がピクッ、ピクッ、と震え、握った手を口に当てるのが可愛らしい。
 そのまま乳房を揉み、乳首を吸って秘所を愛撫するのを続けていると、齋は何度も体を仰け反らせ、もう耐えられないといった表情でこちらを見つめてきた。
「もっと凄くしてあげるね?」
 軽く口づけてからそう告げると、齋は小さく頷いて全てを委ねるように力を抜いた。
 神治はズボンとパンツを膝まで下ろすと、齋のパンツを脱がし、細い脚を左右に開いて腰を間に入れていった。
「入れるよ?」
 亀頭の先を膣穴に触れさせながらそう告げると、齋は息を飲みながらジッとこちらを見つめてきた。
 ズブリ……。
「いぅっ……」
 窮屈な膣穴に亀頭が収まり、そのまま押し込んでいくと、何かを突き破るような感覚が起きるのと同時に齋が苦痛の声を発した。
 処女膜を破ったのだ。
 肉棒の全てを収めてから一旦動きを止め、様子を見ると、何とも泣きそうな顔でいるのが可愛らしい。
 苦悶の表情なのだが、その原因となっているのが他でもない自分だと思うと、齋を支配しているように思えて気分が良かった。
「大丈夫?」
「うん……ちょっと痛いけど、我慢出来ないほどじゃないよ……」
 齋は泣き笑いの表情を浮かべると、神治の顔をジッと見つめてくる。
「これがセックスなんだね……お兄さんのが凄く感じられて、お兄さんの物になったんだって分かる……」
「そうだよ。齋は俺の物になったんだ。俺の女だよ」
「嬉しい……」
 喜びながら抱き付いてくるのを可愛らしく思う。
 つい先ほど逢ったばかりであるのに、ここまで慕われるのは不思議な事だったが、すでに多くの女性から慕われている神治には受け入れられる事でもあった。
「じゃあ、ちょっとサービス。痛いのを無くして、気持ち良くしてあげるね?」
 そう言うと同時に、痛みを取り除く「気」を送り込む。
「わ……本当だ、痛くなくなった……それに、何だか気持ち良く……なって……あぁ……これって何?……凄い……気持ち、いぃ……それに何か強い力が、あ……私の中に入ってきて、ふぁ……」
 齋の体がブルブルと震え始め、小さな口が大きく開かれる。
「力が……凄い……大きな強い力が、ああぅ……何これっ? 凄いっ。凄い力がっ…あぅっ……お兄さんっ……お兄さん怖いっ、怖いよぉっ……」
「大丈夫っ、大丈夫だからっ。ほら落ち着いて……」
 突然の狂乱に驚きつつ、どうやら淫の「気」を与えすぎたのが原因だと悟った神治は、慌てて「気」を緩めた。
「……ホント、だ……大丈夫……になった……」
 すぐに落ち着きを取り戻した齋にホッとする。
 それにしても、まさかここまでの反応が出るとは思ってもみなかった。
 今までこの程度の淫の「気」で、おかしくなった女性はいなかったからだ。
 だがよく考えてみれば、齋は通常状態で神治を神だと察したほどの能力の持ち主であり、また相性が凄く良いと言われる巫女である可能性もあるのだから、突然強い「気」を送られては過剰反応を起こしてもおかしくないだろう。
 その事を予測出来なかったのは神治のミスだった。
 齋のような相手の場合は、もっと穏やかに優しく淫の「気」を与えるべきだったのだ。
「今度こそ本当に気持ち良くしてあげるからね?」
 そう告げながら、今度は気をつけてゆっくりと淫の「気」を送り込む。
「あっ……あぁ……また来た……気持ちいいのが……さっきと同じ大きくて強い力だけど……今度はそんなに怖く、ないよ……気持ち、いぃ……」
 不安気な表情が徐々に快楽に染まり始め、うっとりとした顔になったため、その様子に安堵した神治は、続けて自分も気持ち良くなろうと腰を動かし始めた。
「あっ、はっ……やっ、何? ああっ……何か凄く、あんっ……気持ち、ああっ……いい、あんっ……」
 甘い喘ぎを漏らしながら、齋は驚いた顔をして喘いでいる。
 動くたびに大きな乳房がブルンブルンと揺れ、形のいい顎が仰け反るのに興奮が高まっていく。
 肉棒は初々しい膣襞に圧迫され、絡みつかれ、たまらない快感を与えられていた。
 その締め付けは、小学生を相手にする時の強さと同じであり、齋が十歳である事を改めて認識させた。
 表面上は成長していても、中身まではそうではないらしい。
 そして驚いた事に、膣の蠢きがかなり秀逸だった。
 つい先ほどまで処女であった事を考えると、このたまらなく気持ちのいい蠢きは、名器と呼んで差し支えないだろう。
 肉棒が出入りするたびに、かなり強烈な快感が伝わってくるのだ。
(何て十歳だろ……いい体してるよ……もっと大きくなったらとんでもない体になるんじゃないか……?)
 油断していると射精感が高まってしまう状態に、齋の体の素晴らしさを感じた神治は、お返しとばかりにさらに淫の「気」を送り込んだ。
「ああんっ、あっ、ああっ……やだ凄い、あんっ……お兄さん、あっ……凄いよぉっ……」
 ビクビクっと体を震わせ、泣きそうな声で喘ぐ齋の様子に悦びが溢れる。
 こうして自分のした事で反応を示されるのは、支配欲が刺激されてたまらなかった。
 やはり女を抱くのは最高だった。
 特に相手の初めての男となり、自分という存在を体に刻みつけるのには、震えるほどの興奮があった。
 何より齋は始めから自分を慕っており、身も心も捧げると言ってくれたのだから、その喜びは通常よりも強かったのだ。
「あんっ、あんっ、ああんっ……はぅっ、はっ、はぁっ……やだ、やっ……何か変、あぅっ……何か変なのぉっ……」
 齋は絶頂が近づいたのか、不安な表情を浮かべながら激しく喘いでいる。
 初めて経験する感覚をどう処理して良いのか分からないのだろう。
 神治は初めてのセックスを最高の状態で終わらせてあげようと、さらに淫の「気」を強めると、腰の動きを激しくしていった。
「あやぁっ、あっ……やんっ、やっ、やぅっ……わたしもう、あっ……わたしもう駄目、あぁっ……わたしぃっ……やっ、やっ、やぁああああああああっ!」
「!……」
 齋が叫ぶのと同時に精を放つ。
 ドクドクドクと精液が齋の幼い膣へ注がれていくのが感じられ、神治はたまらない快感にうっとりとなった。
「あぁ……光が、広がって……おにいさんが綺麗に……ふぁ……あぁ……おにいさん、素敵ぃ……」
 弱々しく呟きながら、快楽に染まった表情でこちらを見つめる齋の目には、神治を強く慕う光があった。
 齋は元々そういった目で神治を見てはいたが、それがさらに強まったように思えたのだ。
 おそらくセックスをした事で、より神治の神性を感じたのだろう。
 そのまま何度か精を放った神治は、最後の射精を終えると床に倒れ込んだ。
「おにいさん……凄かった……凄かったよぉ……それにすっごく綺麗っ。お兄さんが凄く綺麗で……ええとこういうの何て言うんだっけ?……そう、神々しい、だ。お兄さんがすっごく神さまに感じられたのっ」
 興奮した様子で齋が見つめてくる。
 上気した頬がさらに赤くなり、今にも飛び上がりそうな勢いで体を震わせている。
「私の体の中に何か凄い力が入って……ああっ、もう抑えられないっていうかっ……とにかく凄いの、凄いんだよぉっ」
 齋はギュッと抱き付いてくると、落ち着かない様子で顔を擦りつけてくる。
「どうしたらいいのかな私っ。何か力がどんどん強まってきてっ……ドッカ〜〜ンって爆発しそうな……う〜〜、とにかく抑えられないんだよぉっ」
 そう叫んでいる齋の体からは、確かに強烈な「気」が発せられていた。
 これだけの強さともなれば、常人であっても齋が只者ではない事が感じられるだろう。
「大丈夫か? 何かちょっと暴走気味だぞ? ほら、落ち着いて。深呼吸をしてみなよ」
「う、うん……分かった……」
 齋は数度ゆっくり呼吸を繰り返すと、ようやく落ち着いたのかホッとしたようにしている。
 体から放出されていた「気」も、常人では分からない状態に戻っていた。
「何か凄いことになっちゃった……やっぱりお兄さんが神さまだから? 神さまとエッチしたから? だからあんな風になっちゃったのかなぁ?」
 確かに理由を考えれば、神治にもそうとしか思えなかった。
 元々神の精にはかなりの力があるらしいから、それを力の素質があり、相性も良い人間が受ければ暴走してもおかしくないだろう。
「でも気持ちも良かったし……すっごく良かったよ? お兄さんとのエッチってすっごくいいね……」
 先ほどの快楽を思い出したのか、齋はうっとりとした表情でこちらを見つめている。
 そうした齋の顔は、十歳という年齢を思わせる幼さを感じさせたため、快楽というのは表面的な印象を剥ぎ取る効果があるのだろうと神治は思った。
 何しろ今の齋の表情は、小学生である妹の絶頂時の雰囲気とそっくりだったからだ。
「お兄さんはどう?……私の体、良かった? 気持ち、良かった……?」
 不意に齋はモジモジした様子になると、そんな事を尋ねてきた。
「ああ、気持ち良かったよ」
「ホントに?」
「ホントさ」
「良かったぁ……お兄さんに満足してもらえなかったらどうしようかと思ったよ……」
 安心したように齋は呟いている。
 その顔には男を知ったために発生した色気があり、元々の大人びた顔立ちと混ざり合って強烈な魅力を発していた。
 その上時折幼さを感じさせる表情も見せたため、そのアンバランスな魅力に、神治はもう一度齋を抱きたくてたまらなくなった。
 この幼いが大人びた少女を、もっと自分の物にしたかったのだ。
「満足はしてないよ?」
「え?」
「だってまだ一回だけだろ? 俺はもっと齋を抱きたい」
「あ、うん。それならもちろん。私も嬉しいし」
「齋、可愛いよ……」
「やっ、はぁっ……お兄さぁん……」
 首筋に口づけ、優しく舌で愛撫すると、齋は可愛らしい喘ぎを漏らして抱き付いてきた。
 年齢にそぐわない大きな乳房を揉みしだき、乳首に吸い付くと、再び肉棒を押し込んでいく。
「はぅっ……あっ、太いのがまた、あんっ……」
 ズブズブと肉棒が入るたびに、齋の顎が仰け反り、細い両腕と両脚が絡みついてくる。
 幼いが、性徴した体にギュッとしがみつかれる感触に嬉しさを覚えながら、神治はゆっくりと肉棒を出し入れし始めた。
「あっ、あっ、ああっ……」
 泣きそうな声で喘ぎながら、齋が背中に爪を立ててくる。
 もうすでに快楽に染まっているのだろう。
 神治はこの新しく自分の物となった少女を、もっともっと自分色に染めるのだと思いながら、激しく腰を振っていくのだった。


「ああぅっ、あっ、ああんっ……やぁっ、やっ、やぁっ……」
 胡座をかいた上に座る形で肉棒を咥え込んだ齋は、自ら腰を振って悶えていた。
 裸になったその姿は、ますます十歳とは思えない性徴ぶりを示していたが、体の反応や喘ぎ、こちらを見つめる瞳などは、十歳の少女の幼さを感じさせるものがあった。
 やはり女というのは抱いてみないと分からない。
 同い年くらいに見える齋であれば、同級生の少女達を抱く時と同じ感覚になるのかと思っていたが、実際は小学生の少女達を抱く時と同じ感覚が起きたのだ。
 その感覚は抱けば抱くほど強くなっていき、今や齋からは最初にあった大人びた雰囲気は感じられず、日頃接している小学生達と同じ、幼い少女の雰囲気が感じられたのである。
「やんっ、やふっ……はっ、はぁんっ……おに、おにぃさぁんっ……」
 下から思い切り突き上げると、泣きそうな表情で甘えるような声を発し、耐えられないようにしがみついてくる齋の姿は、まさに幼い少女そのものだった。
 無論体は中学生並みなのだが、喘ぎや表情は子供そのものであり、今なら十歳と言われてもすぐに信じただろう。
 それほど齋の悶える姿は幼く、大人びた様子は見られなかったのだ。
 そしてその事が「幼いのに巨乳」というギャップを強く感じさせ、肉棒を強くたぎらせ、長時間に渡って齋を抱く結果となった。
 始めは少し味見をしたら残りは後日の楽しみにするつもりだったのだが、どうも夢中になって抱いてしまったのである。
 外はもう真っ暗であり、時計を見れば九時を過ぎていた。
(そろそろ帰らないとマズいか……っていうか、齋の親ってまだ帰ってこないのか?)
 腰を激しく振りながら、ふと齋の家庭環境を考える。
 両親は共働きなのか、何か用事があってなのかは分からないが、小学生が一人きりで心配にならないのだろうか。
(俺みたいな男がこうして抱いちゃってる訳だし……)
 苦笑しながら腰の動きを早める。
「ああんっ、あっ、あふっ……おにいさんっ、おにいさんっ、はぐっ……おにいさぁんっ……」
 齋が神治の頭を抱えるようにして抱き付いて来たため、十歳にしては異常に大きな乳房に顔が埋もれる。
 その事に息苦しさと悦びを感じながら、齋をベッドに押し倒した神治は、そのまま激しく肉棒を叩き付けていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……おにいさんいいぃっ……」
 頭を左右に振り、長い髪を乱して喘ぐ齋の姿は可愛らしくもそそり、体の揺れに合わせて動く乳房の様子に興奮が高まっていく。
 大きな瞳を潤ませ、シーツを掴んでピクピク体を震わせる齋は、もう限界が近いようだった。
「ああっ、あっ……凄い、あんっ……凄いの、ああっ……わたし、やぅっ……わたしもう駄目、はぁっ……やっ、やっ、やぁああああああああああんっ!」
「うぅっ!」
 齋の絶頂に合わせて神治も精を放つ。
 ドピュッ、ドピュッ、と強く迸る精液を感じながら、そのたびに起こる快感にうっとりとなる。
 数度射精を繰り返した後、齋の上に倒れ込んだ神治は、その幼い豊満な体の温かさと弾力に心地良さを覚えた。
「おにいさぁん……気持ち、良かったよぉ……素敵ぃ……」
 ギュッと抱き付いてくる齋を抱き締め返し、優しく頭を撫でてやる。
「でも今日はこれまでかなぁ。お母さん、もうすぐ帰ってくるから……う〜〜、残念だよぉ……」
「お母さんって、いつもこんなに遅いのかい?」
「ううん、今日は特別。いつもは家に居るよ」
「そうなんだ……」
 つまり今日齋を抱けたのは幸運だったという事か。
 いつも通りであれば、例え部屋へ入れたとしても、母親が家に居る以上、セックスをする訳にはいかなかっただろう。
「だからお母さんが留守の時にまた来てよね?」
「え?」
「私、お兄さんともっとエッチしたいから……実は今日だって、お母さんが居ないからお兄さんを誘ったんだよ」
「ええ? じゃあ最初から抱かれるつもりだったのか?」
「うん、私はそのつもりだった。だって毎日お兄さんのオーラを感じて、それで私、おかしくなってたんだもん。お兄さんに触れたくて、お兄さんに触れられたくて、一日中そんな事ばかり考えるようになっちゃってたから……」
 齋はえへっと恥ずかしそうに笑うと、頬を擦りつけてくる。
「私はお兄さんの物なの。だからもっともっとお兄さんに抱かれたい。そうするとお兄さんの所有物だって凄く思える気がするんだ……」
 その何とも可愛らしく、また自分を強く慕う言葉に、神治は齋が愛おしくてたまらなくなった。
「だから、ね? また抱いて、お願い……」
 齋は捨てられる事を恐れるように、不安そうな瞳で見つめてくる。
 それほど神治に対して強い執着が起きているのだろう。
「抱くよ。俺は齋を抱く。何回だって抱いてあげるさ」
 そんな態度が可愛くないはずはなく、神治は齋の体を抱き締めると、優しく頭を撫でてやった。
「嬉しい……お兄さん大好き、んんっ……」
 唇に吸い付いてきた齋を抱き締め、優しいキスを繰り返す。
 体は大きいし、心も大人びているが、こうして抱いていると幼さが感じられ、確かに妹よりも年下なのだと実感が湧いてくる。
 そんな相手をこれからは何度も抱けるのだと思うと、神治は悦びに包まれ、齋の体を強く抱き締めるのだった。


 それから神治は齋を抱きまくった。
 齋の母親が居ない日というのはさほど多くはなかったが、それだけにいざ抱くとなると気分が高まり、夢中になって抱いたのだ。
 それは齋にしても同じ、というか齋の方がその感覚は強いらしく、抱かれない事の辛さを晴らすかのように、狂ったように求めてきた。
 特に冬休みに入ってからは、昼間も会う事が出来るようになったため、かなりの時間を齋とのセックスに費やす事が出来た。
 今やすっかり神治の与える快楽に染まった齋は、以前よりもさらに神治に夢中になっており、強い執着を抱くようになっていた。
 自分の事よりも神治の事を第一に考え、神治が喜ぶ事を求め、神治のために何かをしたがったのだ。
 それは何とも言えない執着ぶりであり、似たような状態である満里奈の尽くしぶりを上回るほどだった。
 やはり子供である分、そういった事に対する想いがストレートに出ているのかも知れない。
 とはいえ、そこもまた子供であったため、甘えてくる事も多かったりはしたのだが。
 神治はそんな感じで齋とのセックスを楽しんでいたのだが、気になる点が一つあった。
 齋の力の強まりだ。
 何やら抱けば抱くほど力が増している感じで、人間としてはかなりの強さにまでなっていたのである。
 その事を未迦知神に話したところ、どうやら神治の力を吸収しているのだろうという事だった。
 神同士でセックスをした場合、そうした力の吸い合いが起きたりするのだが、齋も異能の力の持ち主であったため、神治の力を吸収する事が出来ているらしい。
 特にこれほど吸収するという事は、神治との相性が異常に良いという事であり、齋はやはり巫女の素質があるという事らしかった。
 だが修行を積んだ訳ではない齋の場合、許容量を超える力の吸収は暴走を招き、自滅しかねないため、ある程度を神治が吸収し返してやる必要があった。
 未迦知神に教わった処理のやり方は、乳首から力を吸うというものだった。
 これは女性の乳房には赤ん坊に生命力を与える力があるそうで、その応用で力を吸い出す事が出来るらしい。
 齋の体が大人びているのも、元々持っていた力が大きかったためで、処理しきれない力が体の成長を促したものであり、乳房が異常に大きいのも、同じく処理しきれなかった力が溜まっていったせいだという。
 そういった事であったため、神治はちょくちょく乳首を吸って齋の中の力を吸収する必要があり、現在もセックスをした後、与えた力を吸引するために乳首に吸い付いていたのだった。
「あっ、ああんっ……吸われてる、あぅっ……吸われて、やぁっ……私の中から吸われてくぅっ……」
 神治が乳首を吸い、力を吸い出していると、齋は体をブルブルと震わせて喘いだ。
 抱いている時、つまりこちらが力を与えている時とは異なるその悶えに興奮が高まってくる。
 力を吸収するという行為は、まるで吸血鬼になったような気分が味わえ、そこにはいつもと違ったゾクゾクとした快感があったのだ。
 そのせいか力を吸い終える頃には肉棒が強く勃起してしまい、再び抱きたくてたまらなくなった。
「齋、入れるよ。いいね?」
「うん、来てぇ……激しくお願ぁい……」
 力を吸収された事で脱力した齋は、ボンヤリした瞳で見つめてくる。
 その様子をいやらしく感じつつ、齋を四つんばいにした神治は、細い腰を持つと後ろから肉棒を押し込んでいった。
「ひゃあぅんっ……凄い……力が……力が入ってくるぅ……」
 ズブリと肉棒が幼い膣穴にハマると、その瞬間齋は頭を強く仰け反らせた。
「あっ、あっ、ああっ……力、あっ……力が入って、ああぅっ……凄い凄い凄いよぉっ……」
 肉棒を出し入れさせ始めると、齋は頭を左右に振り、長い髪を乱しながら叫びまくった。
 単なる快感だけでない、力の充実による気持ちの良さが生じているのだ。
 性的な快楽とは違った、快感神経を直接擦られるような気持ちの良さがあるらしい。
 これは神治にも経験のある事で、神の女性達と交わった際に、人間相手では感じない快感があるのだが、それと似たようなものらしかった。
 そうした快感は常人であれば耐えきれずに狂ってしまうのだが、齋は幼い頃から力をコントロール出来ていたため、ある程度耐える事が出来ているらしい。
「あんっ、あっ、あはぁっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……おにい、はぅっ……おにいさ、ああっ……おにいさぁんっ……」
 強く肉棒を叩き付け、ねじる様にして腰を動かすと、齋は大きく叫んで腕を崩し、下半身を掲げる体勢になった。
 小ぶりの尻がクネクネ動き、その誘う動きにますます腰の動きが速まっていく。
「はぅっ、はっ、はぁんっ……凄い凄い凄いぃっ……おかしく、あぁっ……おかしくなっちゃう、あぅっ……気持ち良すぎるよぉっ……」
 齋は涙声で喘ぎながら頭を激しく振り、シーツを掴んで引き寄せている。
 長い黒髪が白いシーツの上に広がり、何とも言えないいやらしさを感じさせる。
 そうした色気がある一方で、発せられる声は幼かったため、そのアンバランスな状態に神治の興奮は高まっていった。
 自分の肉棒が収まっているのは、大人びた肉体であるが、実際は十歳の少女のものなのだ。
「あっ、ああっ……はぅっ、はぅっ、はぁんっ……おにぃさん凄いよぉっ……やっ、やぅっ……齋、あんっ……齋飛んじゃうぅっ……」
 肉棒を突き込むたびに中学生並の体が揺れ、ベッドとの間で豊満な乳房が潰れるが、そうした様子とは別に、肉棒に絡む膣襞が他の小学生を相手にする時と同じ初々しい蠢きを見せ、幼い声が自らの名前を示しながら甘く喘ぐ姿に、たまらなく肉欲が高ぶっていく。
「ああぅっ、力が、はぁっ……力が急に、やぁんっ……駄目っ、駄目っ、駄目だよぉっ……」
 肉欲が強まると与える力も増すため、それによる快感に齋は狂ったように悶えた。
 すでに意識は朦朧としてきているようだったが、体は快楽を求めていやらしくくねっている。
 膣襞の蠢きと膣内の収縮から絶頂が近いらしい事が分かった神治は、それまで以上に腰を振りまくった。
「はひっ、ひゃぅっ……あっ、ああっ……やうぅっ……わらしもう、あぁっ……もうらめ、あっ……やっ、やぅっ、やぁああああああああああんっ!」
「ぐっ!」
 強く硬直した齋の体を抱き締め、神治も精を放つ。
 ドピュドピュドクドクドクドクドク……。
 激しい勢いで迸る精液を感じながら、押し寄せてくる快感に浸る。
(沢山出しちゃった……また吸ってやらないと、齋が大変だ……)
 齋の体や自分の手間を考えれば、最後の射精の際の力の放出は抑えるべきなのだが、あまりに齋が可愛らしく喘ぐため、つい思い切り出してしまうのだ。
 その方が気持ちがいいし、何より自分の齋に対する想いをぶつけているようで気分が良かったのである。
 実際齋も強い力の流入に、自分が神治の物になれている実感が強く感じられて嬉しいと言っているのだから、これでいいのだろう。
 そんな事を思いながら精を放ち終えた神治は、齋の体の上に倒れ込んだ。
「あ……あぁ……はぁ……」
 そのままジッとしていると、隣から甘い吐息が漏れ始める。
 力の流入のせいか、何もしなくても興奮状態が強まってきてしまうのだ。
「今吸ってやるからな……」
「あんっ……あっ、おにぃさぁん……」
 乳首に吸い付き、力を吸収し始めると、今までと違った喘ぎが漏れ始めた。
 そしてそれを聞いていると、神治の肉棒も硬く大きくなっていく。
 どうも乳首を吸って喘いでいる齋の姿は、神治の肉欲を強く刺激するらしく、また抱きたくなってしまうのだ。
 この繰り返しのため、齋とのセックス時間は長くなってしまうのである。
「んじゃまたするぞ」
「うん。沢山お願ぁい……」
 甘ったるい声でおねだりしてくる齋に、肉棒がグンッと力を増す。
 この大人びた少女は、完全に自分の物だった。
 それは何とも気分が良く、支配欲を充足させる事であり、神治にとって嬉しくてたまらない事であった。
 これからも齋を抱き、気持ち良くさせ、力を与えていってやろう。
 神治はそんな事を思いながら、自分に夢中になっている少女の体にのし掛かっていくのだった。












あとがき

 神治を慕う女性が増えてきたので、ここで完全に神として敬い執着する存在を出そうと思い、齋というキャラを考えました。
 人間としてはかなりの力があり、神治との相性も良いという、巫女ですね。
 緋道村における巫女はいるので、もっと一般社会対応の巫女を出してみた訳です。
 齋は新興宗教も経験しているだけに、神治を神と慕う女性達の中で中心的な存在になればいいなぁ、と思っております。
「十歳なのに大人並みの巨乳」という設定は、齋の持つ異能の力を体で分かりやすく暗示してみたものです。
 一瞬にして「この子、普通じゃない」って分かりますからね(笑)
 小学生というと貧乳が多かったので、たまにはこういうのもいいかな、と思って出してみた次第。
(2010.7.5)

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