Last Update 05-JUL-2002
オリンパス ペンD2
PEN D2
Olympus Pen D2

おことわり
以下はあくまでも聞きかじりの素人仕事です。
はっきり言って、たまたま動いてラッキーだったというレベルです。
間違っても高価なお手持ちのカメラで真似などしないように...

子供の参観日に行く。
3者面談なのでお父さんの出番は無しとの事。
待ち時間を利用し、すぐ近くの古いカメラ屋さんに行ってみる。
お爺ちゃんとお婆ちゃんの店だけど今は殆ど現像受付のみなのかな?

早速マミヤの2眼に目がいくが、使用中で売り物ではないとの事、残念。
他に気になるコンパクトが1台あったので見せてもらう。
外観は相当くたびれてるけど完動品。
それもその筈、なんと箱付き新品だったのだ!

「安くて良いよ」 と言ってもらったけどまだ高い。 <-- 相場からすると相当安かった
しかし、デッドストックの HM-N まで開封して動作チェックしてくれたので、
「無理して買っちゃおうか」 と悩む。

ここでふとガラスケースの下の方に無造作に転がされたケース入りカメラを発見。
2台あったうちの一つがこの Pen D2 でした。
ロゴ
レンズにカビが見える中古だが、こちらまで動作チェックしてくれそうな雰囲気になる。
そこまでしてもらう訳にはいかず即購入決定。
ほとんどジャンク価格でした、お爺ちゃんお婆ちゃんありがとう。


ペンDシリーズ
Pen D のセレンを Cds に変えたモデルがこの Pen D2 です。
受光部の丸目がちょっと Pen としては異質ですね。
初期 Pen D と次期 Pen D3 の狭間の機種で意外に数が少ないモデルなんだそうです。


状態チェック
露出計カバーのプラスチックにひびがあり、トップカバーにも若干変形あり。 落下かな?
レンズは結構カビにやられている。
巻上げが妙に重い。
シャッターは切れる。
裏蓋を外して電池を入れてみるが、メーター無反応。
う〜ん結構くたびれてますね。


露出計
まずは、電池を入れても全く動作しないメーター。
オリンパスならまずここでしょうという電池ボックスをチェック。
大当たり! ハンダが腐食し断線してます。
トップカバーを開けてメーター側を見てみるとこちらも駄目そうなので再度ハンダ付け。
皆知ってると思うけどフィルムカウンターのカニ目は逆ネジね

しかし、ハンダが乗らない。 特に電池ボックス側
大苦戦しながら行ったハンダ付けはとても人に見せられないイモハンダに…
まあ、それでも動けば良いかと気を取り直して露出計のスイッチON!
メーターの針が勢いよく振れる…… 筈なんだけど振れない。
あれっ?
なんで? リード線が皮膜の内側で断線してるのか?
それともメーター自身が死んでいるのか?
非連動露出計
色々考えながらファインダー横の小さな基盤周りを綿棒で拭いてみる。
と、途端にメーター指針がピンッと振れる。
なんか目に見えない導電性の液でもかかってショートしてたんですかね?
よく判んないけど動いたから良しとしよう。 <-- いい加減 (笑)

電池ボックスからリード線は1本しか来ていません。
と言うことはどちらかの極性はボディーに直接落されているはずです。
従ってボディーとメーターが直接触れる真鍮のネジ周りの接触不良が怪しいですね。


レンズ&シャッター
レンズ前面カニ目を外す。
続いて前玉を外してクリーナーで清掃。
バルブを使って後玉もクリーナーで清掃。
しかし、前玉のカビがしつこくて取れない。
オキシドールで再チャレンジするもどうも駄目。
前玉なんでさほど影響がないことを期待して適当なところで諦める。

続いてシャッター、前玉を外した状態でイボイボリングを外す。
これでシャッターユニットにご対面できます。
いつものジッポオイルで洗浄&ちょっとだけ注油。
シャッター
シャッター速度リングのクリック感を出す 1mm 程度の金属球。
この下のスプリング。
シャッターチャージ部のピンに付けられた 2mm 程度の円筒部品。
これらが外れます、なくさない様に注意して作業してね。

で、シャッターの動作確認してる時に気が付いた事。
何度でも巻上げができてしまう。
巻上げ周りの動作をひたすら観察。
シャッターユニット周りにある金属のリング、これの組み立て位置に問題発見。
ついでに巻上げ部も見える範囲で洗浄&注油を実施。
シャッター&巻上げはこれで作業完了。


使ってみる
電池は MR9 使用なんでいつもの代用アルカリ電池を使う。
で、この電池ですが裏蓋を外さないと交換できない仕組みです。
フィルムが入ってる時に電池が切れたりしたら残りは全て勘露出ね。 (笑)

手動逆算式フィルムカウンターは巻上げ動作と共に文字盤も一緒に回転する。
EE-3 (順算式)では文字盤自体は回転しないので壊れてるのかと思っちゃった。

巻上げは EE-3 に比べて明らかに重い。
これは個体差というよりは高速シャッターを搭載してるせいですかね?
トップ
Olympus PEN D2
F.Zuiko 32mm F1.9
シャッターは B 及び 1/8 〜 1/500 秒まで使用可能。
絞りやシャッターは任意の値に自由に設定できる。
ピント調整は前玉回転式ではなく、直進にて調整される。
距離計こそ付いていないもののハーフカメラでなんでこんな豪華仕様なんでしょうか?
今となってはもう作られることの有り得ないカメラですね。


試写追加
最近ハーフカメラ使ってなかったな、という事で引っ張り出してみたものの…
あれっ、露出計が動かなくなってる。
試写
Fuji Neopan 400 PRESTO D-76 (1:1)
多分またハンダが外れちゃったんでしょう。
直すのも面倒なので、いつものように勘露出で。

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