Last Update 17-APR-2002
ヤシカ エレクトロ35FC
ELECTRO 35FC
YASHICA ELECTRO35 FC

おことわり
以下はあくまでも聞きかじりの素人仕事です。
はっきり言って、たまたま動いてラッキーだったというレベルです。
間違っても高価なお手持ちのカメラで真似などしないように...

シャッター不動のオリンパス・エースを入手。
しばしこいつと格闘の後、無事全速シャッターが切れるまでに修復成功。
嬉しくなって、レンズ・クリーニング中になんと絞り羽根 (10枚ぐらいある) を飛ばしてしまう (涙)
試行錯誤を繰り返すも結局、絞り羽根まで到達できずに断念。
思いっきりヘコむ。


そういう時は気分転換でしょうと、いつものカメラ屋に。 <-- 気分転換になってない (笑)
まっすぐジャンクコーナーへ向かうとエレクトロが置いてある。

早速チェック!
ELECTRO 35 FC 結構後期のエレクトロですね。 外観、レンズ共に非常に綺麗。
巻上げOK、シャッターも切れる。 電池なしでもシャッター切れるのね
「電池は何かな?」
電池BOXの大きさからして、HM-N (水銀電池) 2個の様です。
ちなみに電池液漏れを起こした形跡もありません。
ただし、距離計が全く動作しません。
「まっ、このぐらいどうって事もないでしょう」
と言う訳で、購入決定!


なにはともあれまず電池
家に帰って、まずは電池アダプターを作成。
適当なチューブ状のケースに LR44 を2個入れてアルミホイルで上げ底。
電池
本来は、電池個数(2個)分アダプターを作るべきなんでしょうが、
HM-N を縦に2個並べて入れるタイプなんで1個のアダプターで代用しちゃいました。

絞り値を変更しながらシャッターを切ってみます。
「シャッター速度がちゃんと変わる!」
機械以上に電気に弱い人間としては、これは大助かりです。 <-- 電子制御シャッターだからね
ここで、ファインダー横の謎のスイッチもバッテリー・チェック用であることが判明。


続いて距離計
まずは、トップカバーを開けてみます。
特に変わったところはなく普通に開きますが配線が延びてますので要注意。
この状態でヘリコイドを動かしてみますが、レンズ側から伸びる距離計連動ピンが動いていない。
まずは、レンズ側の距離計連動ピン部にジッポオイルを数滴垂らしてみる。
これでピンそのものは動き出すものの、相変わらず距離計は連動しない。
という事は、ファインダー・ブロック下側のリンクが怪しい。

ファインダ・ブロックを外してみると、思った通りこの部分が固着して動きません。
今回はジッポオイルを注して手で動かしてやる事で無事復旧しました。

ファインダーブロックはネジ2本で外れます。
今回は間違って外した関係ないネジが潰れかけててちょっとあせりました。
あと、ファインダ外して気が付いたんですが、距離計の横ズレ調整はこのリンク部分で行う様です。
距離計調整の為にいちいちファインダを外すわけないしと思いながら調べてみると、
フィルム室側のどんぴしゃりの位置に怪しいネジがある。
調整ネジ
こいつを外してみると、見事距離計調整ネジにたどり着けます。


セルフタイマー
ファインダーの2重像も濃いし、こりゃ儲けたと最終チェックに入る。
が、ここでセルフタイマーの動作に悩む。
セルフのつまみに書かれた矢印方向に軽く押し込みながらレバーを倒すも、全く抵抗感が無い。
とりあえずシャッターを押してみるもバッテリー・チェックランプが点灯するだけ。
レバーは全く動かないし、ジ〜ッという音もしない。

セルフのギア類が固着してるのかと考え、早速皮を剥がしレンズボードを外してみる。
隙間から中を覗いてみると案の定ケーブルがごっちゃり。
断線に注意しながらセルフタイマー部分を見てみると……
「あれっ??? ギアが無い」
そうです、見事にやられましたエレクトロ 35FC のセルフタイマーはなんと電気制御だったのです。
とりあえず見えてる接点を軽く磨いてそのまま元に戻しちゃいました。 (笑)

組み立て後、再度セルフのチェックをしてみるとチェックランプが付いて数秒後、
パコンッ! と見事にシャッターが切れる。
ああ〜、無知からくる無駄足。 やはり作業前の下調べは必要ですね。
セルフレバー

その他諸々
改めてエレクトロ 35FC につて調べてみる。
シリーズ唯一のヤシカ自社製シャッターで 1/1000 の高速シャッターが切れるとの事。
シャッター速度表示が無いのでなかなか実感できないですけどね。
後はプラスチック部品が使われているせいか結構軽いですね。
それと、この個体だけかもしれないですが思いっきりスローな状況を作ってシャッターを切ると、
きゅ〜〜っ と小さく鳴きながらシャッター羽根が閉じる事があります。 <-- 必ず鳴く訳ではない
かっわい〜
ちなみにスロー時シャッターが開いてる間はレリーズボタンは押込まれたままの状態です。
セルフ使用時も押込まれたままになります。
シャッター音よりこいつが元に戻る音のほうが大きいのはご愛嬌 (笑)
そんな事なくレリーズボタンは即戻るっていう記述も WEB 上にて見かけた事があるんですが…
あなたの FC はどうですか?
まあ、動作に問題ないからどっちでも良いんですけどね。
兄弟
GSN と FC のツー・ショット。
この画像では判らないですが、ずいぶん大きさが違います。
なんか MC も入手して大中小とそろえたくなってきちゃいました (笑)


2005/07/09 追記
実は壊れたまま放ったらかしにしてました。
プラ製ピントリング、これの内部でレンズに引っかける部分が折れてしまって。
本来力が掛かる部分ではないのですが、ちょっと訳あって…
手抜きはいけません、ちゃんとレンズを外して作業すべきでした。

1度接着を試みたんですが駄目だったので放置することしばし。
「このままではイカン!」
と思い立って再チャレンジ。
溝を掘ってそこに針金状の金属を当て補強後再接着。
今度は大丈夫でしょう。
試写
Fuji NEOPAN 1600 Super PRESTO D-76 (1:1) EI800
正常動作していた頃 「青空が良い色でてたよな〜」 という事を思い出しちゃった。
そのうちカラーも試してみよっと。

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