ELECTRO35-FC のところにもちょっと書いたオリンパス・エース。 レンズ・クリーニング中、絞り羽根をバラバラにしてしまう (涙) 自分の中ではもう修復断念の個体だったんだけど入浴中にフト思い直す。 「人が組み立てたものなら必ず分解できるはず!」 と言うことで再チャレンジ。 ■ まずは状態報告なぞ、 外観はトップカバー巻上げレバー付近のメッキがはげはげ。 巻上げできない、シャッター切れない、当然セルフもダメ、ファインダーの2重像も殆ど見えない。 とりあえず色々といじり倒してみる。 鏡胴に小さな謎のレバー (?) がある。 ここを押すと鏡胴の前半部が 180度回転することが判明。 「沈胴でもなさそうだし、これはナンジャロ?」 と思いながら眺めてみてると、 突然 ゴトンッ! ひぇ〜、レンズが落ちた。 なんとこのオリンパス・エース、 「世界初のレンズ交換可能なレンズシャッターカメラ」 ということだそうです。 前面から、前玉 -> 絞り -> 後玉 -> ヘリコイド -> シャッターという構成で、 変わってるな〜、と思ったんですがそういうことだったんですね。 1958年12月発売。 オリジナルマウントで、35mm、45mm、80mm の3種のレンズが用意されていた様です。 (今回入手分は 45mm) ちなみにこの翌年には露出計を組み込んだオリンパス・エースEが発売されています。 ■ まずはシャッター レンズを外して内側のカニ目を外すと部品が外れてシャッターにご対面。 コパルSVなので見覚えがあります。 観察してるとどうやらセルフ近くの部品に曲がりがあり干渉している様子。 慎重にペンチで修正すると無事シャッターが切れ始める。 ところが 1/30 以下の低速に設定するととたんに動かなくなる。 (高速側はOK) フィルム室側からマイナスネジ4本を外してシャッターユニットをボディーから外す。 このあと、後ろから前からジッポオイルでひたすら洗浄。 やっとのことで全速 (セルフも) 動き出す。 極少量の注油をしてシャッターは無事修復完了。 ■ レンズ清掃 シャッターが無事復旧したのでうきうきしながらレンズの洗浄開始。 前群、後群レンズの間に汚れがあるので前群を外して洗浄にチャレンジ。 このとき事件は起こった! 前から攻める時、力の掛かりやすそうな外周のカニ目を外してしまったのです。 実はこの部品で絞り羽根を押さえていることに気が付いたときはもう後の祭り。 あわれ、12枚の絞り羽根はバラバラに… さらにこのあと悪あがきをして絞り羽根のピンを1本飛ばしてしまう。 ここで文頭の件に戻るわけです。 鏡胴をドンドン分解し前回断念した状態で観察。 そういえば後玉の外周側カニ目は外していないことに気が付く。 これでついに絞り羽根に到着です。 <-- もっと早く気づいていればな〜 ピンが飛んでしまった羽根は1枚。 そこで、本来12枚の絞り羽根を11枚で組み立ててみることに。 ここからはえらい苦労しましたが、 以上を試行錯誤しながら作業し正常動作 (かな?) を確認。 \(^o^)/ もともと口径の大きくないレンズに12枚も羽根があるので絞り形状はほぼ真円です。 ここから1枚抜いただけなので結構大丈夫のようです。 よくよく見てみると円周の一部にごく小さな山が有る程度。 知らずに渡されたら気づかないかも… ■ ハーフミラー ここまできたらあと少し。 すっかり駄目になったハーフミラーを何とかしなければ、 という訳で車の窓に貼るフィルムの登場です。 この方法は WEB 上にて報告されている定番です。 貴重な情報を公開されている諸氏に大感謝。 今回は透過率16%のものを使用してみました。 ファインダーは予想より明るい状態で2重像も無事復帰、早速試写に出かけよう! 単体露出計を持ってないので勘露出で試写。 結果は、当たったり外れたり。 ピンも少し甘い気がする。 レンズばらしたせいなのか、それとも前玉の細かい拭き傷のせいなのか? やっぱり腕なのか…… <-- とってもこれの気がする(笑) オリンパス・エース用の交換レンズ (サイズ問わず) で不要の物をお持ちの方、 どなたか、安く譲ってもらえませんか? ■ 2003/09/17 追記 HD を探ってたら、こんなのが出てきたので追記。 「なに撮ってんの?」 という突っ込みは聞きません (笑) |