テクニカル面で役立つの本

デイトレードで毎日を給料日にする! 小さいリスクで確実なリターン
勝率8割の壁を突破せよ!勝ち組デイトレーダーが買い・売りのタイミングの見極め方、板と分足チャートの活用法など勝つためのテクニックを一挙公開
二階堂 重人 著
●感想
デイトレード入門書として、比較的よくまとまっている本だと思います。私に届く質問を読むと、基本的なことを知らない人が多いのに、驚きます。このメルマガは、初心者向けの解説ではありませんので、初心者の人は、こうした入門書を、1冊は読んでおいたほうが良いでしょう。デイトレードの本の中には、読むと害になるのではないかと思うようなものもありますが、この本は、基本的なことが多く、読みやすく書かれていると思います。

実例を示しながらのテクニック解説では、
・レンジ抜けは、長いローソク足で出来高が伴っていることを確認してから仕掛ける
・トレンドに逆らうリバウンド狙いは、長いローソク足で出来高が伴っていることを確認してから仕掛ける
・しっかりとした好材料のある銘柄は、下げたところで押し目買いが入りやすい。信用取り組みが拮抗していれば、買戻しが入る
・「見せ板」を見破るには、その株価に近づいた時に、取り消されるかを見る。見せ板でなければ、その板を利用して仕掛ける
などが紹介されています。

 もちろん、この本を読めば終わりというのではなく、メジャーなテクニックは、この本に書かれた以外にもたくさんあります。また、心理面の強化、テクニカル分析も、欠かせないと思います。

スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック
●トレードを始める前に自分の生活を省みることが利益に結びつく。体重を減らす、煙草を止める、適度な運動をする。これらを実行することで、トレード人生を長引かせ充実させることができる。またストレスの解消は、週末の株セミナーよりもトレードに好影響を与える。
(コメント:何度も経験しましたが、体調が悪いとトレードに影響します。なので、散歩だけでもしようと思っていますが、なかなか続けられません。でも、やるからには、すぐに、散歩に行ってきます!)

●価格は、すべての株式、デリバティブやインデックスにおいてそのすべての時間の15〜20%だけでトレンドを形成する。これはすべてのチャートで1分足から月足にいたるまで該当する。マーケットは残りの時間をトレンドによって誘発されたモメンタムによって形成された不安定性を吸収するのに費やす。(Page.40)
(コメント:トレンドが発生したら、すぐに追随すれば、儲かるということですね。トレンドとは、上昇トレンドなら、上昇している部分を全部トレンドと考えていましたが、それよりも、最初の部分が大事のようです。)

●多くの場合、セットアップチャートの時間枠と異なるチャートを分析することによって、機会とリスクが特定される。たとえば、有望なセットアップが
5分足のチャートに現れるとき、スイングトレーダーは支持線や抵抗線がないかどうかを60分足のチャートでチェックするが、マーケットの短期的な動きを見るために1分足を使用する。
 市場参加者は、時間枠の選択でいつも行き詰る。彼らの多くは、トレードを開始する前に保有期間を明確に認識しようとしない。ある者は、日足チャートにおける主要な支持線、抵抗線を見逃したまま60分足を使ってトレードを執行する。(Page.52)

(コメント:私はデイトレードが専門ですが、下落するリスクが限定されていると感じるときは、翌日に持ち越します。持ち越す場合のルールとして、5日移動平均線に沿ったポジションであることを決めていました。でも、日足における支持線、抵抗線を明確に意識することはありませんでしたので、これからは注意します。)

デイトレードは「5分足チャート」で完勝だ! − 究極の勝率を約束する売買テクニック大公開
 著者:小山 哲

私の評価初心者向けとして60点、中級者以上には不要

・感想
 見開き2ページでひとつのテクニックを紹介しており、右ページでは解説、左ページでは図解となっていて、非常に読みやすい。内容は、正統的なテクニックが多く、初心者にとって役に立つと思います。ただし、この本には多くのテクニックが載っており、本のタイトルに「完勝」「究極の勝率」とありますが、中には勝率が低そうなものがあります。 また、損切りのポイントが書かれていないので、信じきってしまうと痛い目に遭いそうです。この本ではローソク足ばかりの解説となっており、テクニカル分析で基本となる「トレンドライン」、「支持線・抵抗線」などについて、全く触れられていないというのも気になります。
 いくつか問題はありそうですが、チャートの形とその意味するものを覚えれば、初心者の勝率は上がりそうなのと、アマゾンでのレビューを読むと初心者には良いと評価しているものがあるので、私の評価では60点としました。
 なお、著者は多くの本を書いているので、それで生計を立てているように推測します。デイトレードをやっているのか、著者のブログを見ても分かりませんでした。プロフィールは新聞記者出身で「株式アドバイザー」だそうです。

オニールの成長株発掘法 良い時も悪い時も儲かる銘柄選択をするために
ウィリアム・オニール著
「マーケットの魔術師」として名高く、40年にわたり株式相場で成功を収めてきたウィリアム・オニールが、成長株を発掘するための独自のノウハウを公開しています。全米で100万部突破の大ベストセラーです。
 本書は、自分自身で有望銘柄を見つけるための具体的なノウハウが書かれているだけでなく、投資に臨むための心構えをも書いてあり、間違いなく「良書」だと思います。著者のように成功した人でも、当初は失敗し、その失敗を事後分析することにより、大きなターニングポイントとなったそうです。

 最後のページに書いてある言葉
「勇気を持ち、前向きに構え、決してあきらめてはいけない。アメリカでは毎年、大きなチャンスが巡ってくる。自らの態勢を整えてそのチャンスに挑みなさい。小さなどんぐりはいずれ、大きなナラの木に育つだろう。何事も忍耐力と勤勉さがあれば成し遂げられる。成功するのだという決意こそが、何にも増して重要な要素なのである(428ページより)」

コメント:デイトレーダーの私にとっては、毎日、チャンスがある。だから、損失をしてしまっても、翌日にまた頑張ればいい。翌日に備えて、気持ちを切り替えて、健康的に過ごすのだ。売買を反省すれば、くよくよする必要などない。時々、損失することは避けられないのだから、前向きに頑張ろう。

シュワッガーのテクニカル分析 初心者にも分かる実践チャート入門
ジャック・D・シュワッガー著、1999年11月出版

間違いだらけの投資法選び 賢明なあなたでも陥る52の落とし穴
ラリー・E.スウェドロー著、2002年

 賢明な投資家でも陥る多くの間違いを、Q&A形式で具体的に解説しています。資産運用の専門家である著者の実際の体験と多くのデータが示す内容には、説得力があります。ウォールストリートジャーナル紙は、1998年に出版された投資関連トップ3のうちの1冊に、この本を選んでいます。
 個別銘柄への指針というよりも、手堅いリターンを得るには投資ファンドをいかに選ぶべきかという観点から書かれており、アクティブ運用よりもパッシブ運用のほうがリターンが良いと述べています。
 心理面も詳しく述べられており、「人間の行動を理解しコントロールすることが投資のパフォーマンスを上げる重要なカギになる」とし、これを読めば、自分の弱点をいくつか見つけられるのではないでしょうか。ただ、初心者の方は、用語などの問題で読んでいて退屈になるかもしれませんし、内容のある本なので、まじめな人向けだと思います。
 デイトレーダー向きの本ではありません。でも、私は長期運用にも興味があり、ETFで25日移動平均線の波動を利用して値幅の半分も取れればいいかなあと思っていたので、この本を読んでアクティブ投信よりもやはり自分でやったほうがいいのかなあと漠然と思っています。

基礎から学ぶデイトレード マーケットを理解するための思考術
林 康史 著、2005年7月初版

 著者は大学教授であるので、理論や知識を集めた感じのちょっと硬派な本。著者は為替ディーラーをやっていたので、デイトレードといっても、株よりも為替についての解説例が多い。特に、有効なテクニカル指標として、ピボットをとりあげているが、これは株の本ではあまり見ない指標であるが、著者はピボットが好きなようで、他の本でも書いていました。ピボットは、「上がったら、下がる」といった値動きの反動から、どこまで上がるか下がるかを計算する方法で、簡単なものですが、興味深い考え方だと思います。とはいえ、題名に「思考術」とあるように、マーケットの心理学、デイトレーダーの心構えについては、株、為替などトレード全般に共通した問題であり、初心者はテクニカル分析を学ぶばかりでなく、心理面も学ぶ必要があると思います。
 ハウツーものの本が好きな人には、読むのが面倒になるかと思いますが、まじめな本が好きな人には「読み物」として、初心者向きだと思います。ただ、ある程度の基礎知識がないときついかもしれません。

信用取引入門 基礎知識から投資戦略まで
楠 雄治、福永博之、倉林るみ子 著、2002年8月初版
 信用取引の入門書としてベストな本だと思います。証券会社のHPに載っている解説は分かりにくいので、入門者はこのような本を読んでおくとよいと思います。著者は証券会社でセミナーなどに携わる人々です。信用取引の基本的な仕組み以外では、日証金残高の見方などの信用取引情報の見方、取引規制情報なども説明されています。
 「いかに信用取引を有効活用するか」ということで、リスクヘッジとしての「つなぎ売り」(現物と同数の信用売りをする)についてもちょっと説明がされています。
 2002年発行の本なので源泉分離課税についての部分もあるのが、少し邪魔です。[2003年9月記]

株価が読めるチャート分析入門 売買シグナルはどうつかむか!?初心者からセミプロまで使えるテクニカル分析の決定版
林 康史 著、2000年5月
 著者のセミナーを受講して、なかなか分かりやすく説明してくれる人だという印象を受けたので、本を購入しました。 一目均衡表以外の主要なチャートは解説されているので、今でも手元に置いています。分かりやすいので初心者にもオススメできます。