dwwin.exe DLL 初期化の失敗 というエラー

 Windows をシャットダウンする(電源を切る、再起動する)時に、以下のエラーメッセージが表示されて、シャットダウンが中断してしまうエラー
dwwin.exe dll 初期化の失敗
ウィンドウステーションがシャットダウン中であるため、
アプリケーションが初期化に失敗しました
 このエラーの下のウィンドウには、別のエラー画面があり、「プログラムの終了Adobe Acrobat」という文字が書かれています。クリックすると、さらに別の画面が出てきて、「sw: Adobe Acrobat:AcroRD32.exe アプリケーション エラー 0X00の命令が0X00のメモリを参照しました。メモリが"read"になることはできませんでした。プログラムを終了するには「OK」をクリックしてください」とあります。

 AcroRD32.exeとは、「Adobe Acrobat」のことで、PDFファイルを閲覧すると起動します。PDFファイルを閉じ、Internet Explorerを全て閉じても、プロセスにそのまま、5分〜7分常駐しています。

 このエラーは、Adobe Readerのバージョンが7の場合で、PDFファイルを閲覧後に、Windowsを終了・再起動しようとする時に発生します。そのため、バージョン8にアップデートすると解決できます。バージョン7には、危険な脆弱性(セキュリティ・ホール)があるので、すぐにバージョン8にしたほうがよいでしょう。

Adobe Reader のダウンロード


以下の文は、古い対策(バージョン7の場合)対策です。

 このエラーはAdobe社も認識していて、以下3つの対策をあげていますが、根本的な解決とはいえないようです。しかし、後述するようにインターネットエクスプローラーの設定を変更することで回避できます。
Web ブラウザを閉じても Acrobat.exe または AcroRd32.exe が終了しない:Adobeより、

この問題を解決するには、以下の A. 〜 C. いずれかを行います。

A. ブラウザウィンドウをすべて閉じます
開いているブラウザウィンドウをすべて閉じ、5 〜 7 分ほど待ちます。

B. Acrobat または Adobe Reader をいったん起動し、終了します
以下の操作を行います。 1. Acrobat または Adobe Reader を起動します。
2. [ファイル] メニューから [終了] を選択します。

C. Windows タスクマネージャから手動でプロセスを終了します
以下の操作を行います。
1.タスクバーを右クリックして [タスクマネージャ] を選択します。
2. [プロセス] タブを選択します。
3. お使いのアプリケーションに応じて、以下のいずれかを行います。
− Acrobat の場合
[イメージ名] 列の [Acrobat.exe] を選択し、[プロセスの終了] ボタンをクリックします。
− Adobe Reader の場合
[イメージ名] 列の [AcroRd32.exe] を選択し、[プロセスの終了] ボタンをクリックします。
 「Adobe Acrobat および Adobe Reader は、PDF ファイルを表示したブラウザウィンドウを閉じた後も、しばらくの間は動作するように設計されています。また、Acrobat および Adobe Reader は、ブラウザが PDF ファイルを表示しているかどうかを継続的に確認しています」。このため、IEを閉じてから、5 〜 7 分ほどしてから、Windowsを終了すれば、エラーは発生しません。

 2006年8月のWindows修正パッチには、「IEが不正終了する問題がありWindows 2000とXP SP1が影響:ITpro記事」がありますが、私の場合はXP SP2ですが、エラーは発生しています。しかし、修正パッチをインストールしてから、エラーが発生するようになったので、SP2にも影響しているようです。修正パッチKB918899では、「HTTP 1.1プロトコルと圧縮を使っているWebサイトにアクセスすると、IEが不正終了してしまう」そうです。
更新プログラム 918899 をインストールすると Internet Explorer 6 Service Pack 1 が予期せず終了する:Microsoft

対策

Adobe Readerの設定を変更します。
Adobe Readerの設定変更
 Web ブラウザでのインライン表示機能を無効にします。具体的には、
1. Adobe Readerを開き、[編集] メニューから [環境設定] を選択します
2. [環境設定] ダイアログの左にあるリストから [インターネット] を選択します
3. [Web ブラウザオプション] 内の [PDF をブラウザに表示] のチェックをはずし、[OK] をクリックします

上記のようにすると、Internet ExplorerでPDFファイルをクリックすれば、Adobe Readerのウィンドウが開くようになります。Adobe Readerを閉じると、AcroRD32.exeはプロセスに常駐せずに、終了されます。このため、Windowsを終了させる時に、AcroRD32.exeが常駐していないので、エラーは発生しなくなるのです。
裏技
 Adobe Readerのバージョンが7だとエラーが発生するので、バージョン6.0.1にします。バージョン7をアンインストールしてから、Adobeのホームページから、6.0.1をダウンロードできます。

・根本的な対策ではないのですが、PDFファイルを閲覧した時には、Windowsの終了前に「Ctrl+Alt+Delete」でWindowsタスクマネージャを開き、 「AcroRd32.exe」を選択し、プロセスを終了させます。それからWindowsを終了するとエラーは発生しません。

ちなみに、無駄だった対策は、

・IEの設定変更
 Internet Explorer(IE)の設定を変更して、HTTP 1.1を使わないようにします。IEの「ツール」メニューで「インターネット オプション」をクリックし、「詳細設定」タブで表示される「HTTP 1.1設定」の「HTTP 1.1を使用する」のチェックを外します。
 この方法では、エラーを回避できません。[2006/11/15]


・「Adobe Reader Speed Launch」の削除
 スタートアップから「Adobe Reader Speed Launch」を削除します。これは、Adobe Readerの起動を早くするためのものですが、スタートアップから削除しても何の問題もなく、PDFファイルはきちんと見られます。でも、PDFを閲覧すればエラーは発生しますので、無駄でした。
(参考)Speed Launcher について:Adobe

・Adobe Readerの検知して修復
 メニューから、ヘルプ → 検知して修復 を実行。これも無駄。

・Adobe Readerの再インストール。これも無駄。

・Windowsのアップデート。これも無駄。


●感想がありましたら、日記のほうにお書きください。

2006/12/19 修正
 Adobe Reader バージョン8ならエラーは発生しない。バージョン8は、2006/12/6公開

2006/11/11記 Adobe Reader のバージョンは7.0.8、Windows XP Home Edition SP2(Updateは最新)で検証済み

毎回エラーが出るのに困っていました。インターネットで調べると、皆さん困っている様子。私もなかなか原因が分からず、何時間もかけて、ようやく対策が分かりました。解説したサイトもなさそうなので、こうしてこのページにまとめました。