旅行記3(イスラエル旅行編) <12月27日(木)>
我が家から伊丹空港までは約1時間ほど必要とする。仕事の関係で伊丹空港は何度も利用しているので、迷わずに行くことができる。ファーストフライトは「伊丹空港→成田空港」へのJL便。もちろん、この便の使用は初めてだ。

伊丹空港到着後、迷うことなくチェックイン。チェックインカウンターで「テルアビブまで荷物をスルーでお願いします」と告げたが、「何処それ?」みたいな顔をされてしまった。よほど珍しいのだろうか?(当たり前か・・・)

飛行機はDC10型機。搭乗率は70%程度かな? 12月27日という事で、もう少し混んでいるかと思ったのだが、そうではなかった。しかしこのDC10型機。エコノミー座席とは言え、狭すぎるのでないだろうか? まあ、非常に古い機体なので仕方ないか・・・。

今回の旅程では「伊丹→成田→ミラノ→テルアビブ」という旅程を組んでいる。テルアビブ到着は現地時間の0時20分。日本時間の翌朝7時20分となっている。家を出てから25時間後に到着という事になり、更に入国審査を受けてホテルまで行くことを考えた場合、最低でも+2時間は必要と思われる。

しかし・・・・

この旅程は大幅に変更されてしまった・・・。(詳しくは後ほどに・・・)

飛行機は定刻通り成田に到着、待ち時間が3時間ほどあった。成田を利用するのは92年2月以来なので、ほぼ10年振りの訪問になる。VISAラウンジ(超狭い)に行ったり、両替したりして何とか時間を潰そうとし。出国審査後に搭乗ゲートに行って時間を潰していたら、何処かのツアー添乗員が「搭乗口が変更になりましたー」と叫んでいた。放送では何も言ってないが、モニターを確認したら変更されていた。(さっき見たときは変わってなかったのだが・・・)

歩いて5分ほどのゲートに移動。そのうちに、搭乗開始。密かに、アップグレードの期待を持っていたのだが、そんなに甘いことはない。飛行機に搭乗。凄くきれいなイタリア人のスッチーが居た。一応、アリタリア航空とのコードシェア便(JL運行)である。シートは胴体中程の最後部座席。後ろには誰もいないので、安心してシートを倒せれる。隣は女性2名組で、昨年もイタリア旅行をしたとの事。

約12時間のフライトでミラノ・マルペンサ空港に到着。予定よりも若干早く到着た。実はイスラエル行きの乗り継ぎ時間が1時間30分しかなく、遅れたらどうしようかと心配していたのだが、心配する必要はなか。軽く免税店を見た後に、エルアル航空のカウンターに直行。エルアル航空とはイスラエルの航空会社です。民営か国営かは不明ですが、イスラエルでは最大手の航空会社です。(知っている人は知っている、世界一セキュリティチェックが厳しいと言われている航空会社)

約1時間30分前に搭乗カウンターに到着。通常でも、世界一厳しいセキュリティチェックの会社なので、アメリカのテロ以後は更に厳しくなっていると考えていた。それでも、1時間30分あれば、十分だと考えていたのだが・・・。カウンターに到着後に係員にイスラエルに行くと伝えると、3人セキュリティチェックの係員が来るので、「ここで待っていろ」と言った。椅子に座って待っているのだが、一向に係員が来ない。しばらくすると、手荷物のチェックをするので、見せろと言ってきた。何故だがしつこく、預け入れ荷物の事を聞いてくる。事前にインターネットで調べていた情報では、乗り継ぎの場合でも預け入れ荷物のチェックを行うと聞いていたのだが、それは無かった。情報のミスか?(後で理由が判明)

エルアル航空のカウンターの周りには、4−5人の警備員が居る。警備員というレベルではなく、軍人だと思う。しかも、他の警備員とはあきらかに服装・装備が違う。自動小銃を持ち、素晴らしい体格をしている。後ほど説明していますが、翌日もマルペンサ航空を使用した時に、同じ装備をした警備員は1名のみ見かけました。

出発20分前になり、他の人は搭乗開始を行い始めました。ほとんどの人が搭乗した後で、セキュリティチェックが始まった。非常階段のところで、イタリアの警備員の付き添い有りで、ボディチェックが始まった。10分程度で終了。ほぼ出発時刻にチェックが終わったので、問題なく終わったので搭乗できると思ったのだが・・・。そうではなかった。椅子に座って待っていると係員が「あなたはセキュリティチェックに時間を要したので、この飛行機には乗れません。明日のアリタリア便に変更します」と言ってきた。

「はあ?」

思わず口に出してしまった。

セキュリティチェックは終わったのでは無かったのか? 文句を言いたかったのだが、文句を言う言葉が分からないので文句が言えなかった。「ここでしばらく待っていろ」と言ったので、しばらく待った。そうしているうちに、何人かの乗客が走ってきて搭乗している。他の乗客は乗り込んでいるのに、何故乗せて入れないのだろうか? ものすごく疑問に思ったが、後で答えらしいのが判った。

実はテルアビブ行きのゲートの隣では、成田行きのJL便のゲートになっていた。テルアビブ行きは19時30分定刻だが、30分程度の遅れで出発。JL便は20時20分出発となっていた。そのため、JLのGHが近くに居たのだった。

エルアル航空の係員と共に、JLの係員(イタリア人)の所に一緒に行き事情を通訳して貰った。 「あっくすさん、明日のアリタリア航空の便で行ってください。今日のホテルはエルアル航空が準備します」等と説明してくれた。「まあいいか。旅にトラブルが有った方が面白いからな・・・。イタリアにも入国した事になるし・・・。」自分に言い聞かせながら、納得させた。

しかしこの成田行きのJAL便。100人程度しか搭乗してないのではないだろうか?12月27日ミラノ発の便とは言え、あまりにも少ないような気がした。イタリア人と話している数分間で、ほとんどの人が搭乗したようだ。

エルアル航空の係員に先導されながらイタリアへの入国を済ませ、預けていた荷物を引き取りに行った。 エルアル航空の係員が「今から機械を操作して荷物を出します」と言った。しばらくすると機械が動作を始め、「2つ・3つ」と荷物が出てきた。10分ほど機械を動かしても出てこない。エルアル航空の係員が「今、探しているからもう少し待ってくれ」と言った。ふと、周りに目を向けると、数十個の荷物がレーンの脇に置かれていた。その中の中程に、自分の荷物が有ったのだった。状況からして、しばらく前からここに有ったようだ。これで飛行機に乗れなかった理由が分かった。

スルーするはずの荷物がスルーできずに、ロストしていたのだった。荷物が見つからなかったので、飛行機に乗せなかったのだろう。どおりで、しつこく荷物の事を聞いてきた訳だ。荷物が見つからなかったので、セキュリティチェックが出来なかったのだろう。荷物のことを気にする航空会社なので、わざと乗せなかったのだろう? 次に、アリタリア航空に振り替え(エンドース)するためにアリタリア航空のカウンターに向かった。 交渉はエルアル航空の係員が行っているのだが、アリタリア側が難色を示しているようだ。 何度も奥の部屋に行き、航空券をエルアル航空の係員に戻そうとしている。

「もしかして、明日の便には乗れないのか?」
一瞬、頭の中をよぎった。

エルアル航空の係員が無線で何かを話していると、しばらくしてJLの係員(イタリア人)が来た。 先ほどのJLの係員とは別の人物だ。2人でアリタリア航空の係員を説得しているようだ。 30分経過して、話がまとまったようだ。再びJLの係員が事情を説明してくれ、明日のアリタリア便で行ってくれと言った。

次に、エルアル航空の事務所(6畳程度の狭い部屋)に行き、色々と手続きしてくれた。 初日だけはホテルを予約していたが、キャンセルもしてくれた。 明日の段取りを色々と説明してくれた。色々と話をしていると、ミラノからエルアル航空を使用する日本人は、ほとんど居ないそうだ。「この1年ではあなただけだ」と言ったように聞こえた。 非常に多くの日本人が、ミラノに観光しに来るそうだ。

タクシーではなくワゴン車だったが、ホテルまで送迎してくれた。この運転手、他人の車に乗っているのか、サイドブレーキを引いたまま発進を行おうとし、非常に発進に手間取った。夜食は食べてなかったが、食欲もなかったのでそのままホテルに直行。ホテルといっても、日本のラブホテルのような作りのホテルだった。結果的に、今回の旅の中では一番良いホテルになってしまった。

長い一日だったが、現地時間22時頃就寝。日本時間朝6時。 様々なトラブルは有ったが、面白かった1日だった。

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