礼拝メッセージ　2024年3月24日/秋山浩副牧師

「シュロ聖日」マタイ２１章１～２２節

今日からの受難週の始まりが「シュロの聖日」（パームサンデー）と言います。イエス様は私たち の罪の身代わりとなって十字架に掛かられるために、ろばの子に乗ってエルサレムに入城され ました。その時大勢の人々がシュロの枝や自分の上着を道に敷いて「ダビデの子にホサナ。祝 福あれ。主の御名によって来られる方に。ホサナ。いと高き所に」（９節）と喜んで主をお迎えし たのです。これは旧約聖書（ゼカリヤ９：９）で語られた預言が成就した出来事でした。イエス様は エルサレムに入られると真っ先に何をされたでしょうか。宮清めです。そして、そこにいた人々 に怒りをあらわされたのです。

１）宮の商売人たち
…『わたしの家は祈りの家と呼ばれる』と書いてある。それなのに、 あなたがたはそれを強盗の巣にしている」（１３節）礼拝を捧げるための神への捧げものが、手軽 に主の宮で売り買いされていました。つまり教会が祈りを忘れ商売の場所、社交場になってい たのです。私たちの教会は祈りの家になっているでしょか。

２）祭司長、律法学者たち
…宮の中でホサナと叫んでいる子どもたちに怒りを燃やした 彼らにイエス様は『あなたは幼子と乳飲み子たちの口に賛美を用意された』とあるのを、あな たがたは読まなかったのですか」（１６節）聖書に通じているはずの彼らがこの詩篇８：２のみこと ばを知らなかったことを叱責されたのです。幼子のように賛美を捧げる者に、主はご自身の栄 光を現わされるのです。

３）賛美を非難するパリサイ人
…イエス様を喜ぶ弟子たちや群衆の賛美をやめさせよう とパリサイ人らは主に訴えますが、イエス様は彼らに言われました。「もしこの人たちが黙れば、 石が叫びます」（ルカ１９：４０）神への賛美の歌声は誰にも押さえつけることなどできないのです。

＊エルサレムの都をご覧になったイエス様は＜ルカ１９：４１～４４（リビングバイブル）＞ 「敵が城壁に土塁を築き、町を包囲し、攻め寄せ、子どもたちもろとも地面にたたきつけるで しょう。一つの石もほかの石の上に残らないほど、完全に破壊されます。この町は神の訪れの 時を知らなかったからです」 平和の都であるエルサレムは神の訪れの時を知らずに、やがて戦 いの中心となってしまう事を預言してイエス様は泣かれました。事実エルサレムは紀元７０年、 ローマ軍によって滅ぼされてしまいます。イエス様は今のイスラエルを、また神の時を知ろう ともせずにいる人々をご覧になって泣いておられるのではないでしょうか。私たちもイエス様 の目でこの世界を見る必要があるように思います。
＊ホサナと叫んでイエス様を迎えた群衆は 熱烈に大歓迎をした群衆でしたが、あっと言う間に心変わりします。わずか数日後に「イエス を十字架につけて殺してしまえ」と叫ぶのです。彼らはイエス様こそがローマの圧制から救い 出してくださる王だと信じ迎えましたが、自分たちの願った王にはなられなかったからです。 これが罪深い自己中心な私たち人間の姿でもあるのです。
＜今の時代の私たちの教会は＞ 祈りの家になっているでしょうか。私たちは喜んで賛美を捧げているでしょうか。主に救われ た喜びの賛美を押さえつけることはできません。また神の訪れの時を知っている私たちは、こ の主の時を人々に知らせなくてはならないのです。「主に覚えられている者たちよ。黙りこん ではならない」（イザヤ６２：６）この受難週、イエス様が私たちを救うために十字架に掛かられた歩みを思いながら、その御業をいつも褒め称えていきましょう。（文責：秋山副牧師)



　　礼拝メッセージ　2024年3月17日/込堂一博牧師

「真の勝利者」

子どもの頃の私は劣等感の塊のような存在でした。自分はどこから来てなぜ生きているのだ ろうかと悩み、また死という恐れに取りつかれていました。しかし高校生３年生の時にラジ オからバイブルメッセージを聞き福音を信じてクリスチャンになりました。死の力を打ち破 りよみがえられたイエス・キリストを信じる信仰によって、私は死の恐怖や劣等感から解放 され勝利ある人生に変えられたのです。

＜キリストの復活は歴史的事実である＞
イエス・キリストは十字架で私たちの罪の身代わりとなって死なれ救いの道を開かれました。 誰でも自分の罪を悔い改めてキリストを信じるなら、その人の罪はことごとく赦されて天国 行きの人生とされるのです。「キリストも一度罪のために死なれました。正しい方が悪い人々 の身代わりとなったのです。それは、肉においては死に渡され、霊においては生かされて、 私たちを神のみもとに導くためでした」（Ⅰペテロ３：１８） コリント教会には分裂や不道徳だけでなく、復活の事実を疑問視するという問題がありまし た。ですからパウロは１５章全体を通して、キリストが復活した事実を弁証しているのです。 キリストの復活は人間が作り出した創作の物語ではありません。歴史のただ中で起こった事 実です。犯罪人が十字架刑で処刑されると、すぐに野鳥や野の獣が来て遺体は食いつくされ ます。けれどもイエス様は安息日が迫っていたので、すぐに十字架から降ろされキリストの 弟子アリマタヤのヨセフが自分のために買った墓に埋葬されました。そしてキリストは３日 目の朝に復活されたのです。「キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれ たこと、また、葬られたこと、また、聖書に従って三日目によみがえられたこと」（３～４節）

＜十字架の血によって救われたクリスチャンも勝利者＞
救いには３つの段階があります。義認・聖化・栄化です。「ですから、信仰によって義と認め られた私たちは、私たちの主イエス・キリストによって、神との平和を持っています」（ローマ ５：１）イエス・キリストを信じ救われ義とされた私たちは、今は聖化の段階にあります。クリ スチャンは完全無欠な存在ではありません。サタンは私たちの最も弱い部分に働きかけ巧み に誘惑してきます。その惑わしに打ち勝つ秘訣は祈りとみことばです。日常に追われ、祈る こと聖書を読むことをおろそかにしていないでしょうか。
＊キリストによって完全に救われる（栄化） 「聞きなさい。私はあなたがたに奥義を告げましょう。私たちはみなが眠ってしまうのではな く、みな変えられるのです。終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴 ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。朽ちるものは、必ず朽ち ないものを着なければならず、死ぬものは、必ず不死を着なければならないからです。しかし、 朽ちるものが朽ちないものを着、死ぬものが不死を着るとき、「死は勝利にのまれた」としるさ れている、みことばが実現します」（Ⅰコリント１５：５１～５４）終わりのラッパと共に私たちは天に携 え挙げられ空中で主にお会いすることになります。その時先に召されたクリスチャンが最初 によみがえり、生き残っている私たちが一挙に天に引き上げられて栄光の身体に変えられる のです。クリスチャンの死は悲しみで終るのではありません。やがて先に召された愛する人々 と天国で再会する希望があるからです。この約束された希望を信じきる者が、真の勝利者な のです。 （文責 : 叡華師)

　　礼拝メッセージ　2024年3月3日/小坂叡華主任牧師

「罪の根源 / サタンの罠と嘘」

「主なる神は、土（アダマ）の塵で人（アダム）を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。 人はこうして生きる者となった」（創世記２：７＜新共同訳＞）神は天と地を創造された後に人を造ら れ、最初の人アダムをエデンの園に置かれました。そして食べるのに良いすべての木を生え させ、園の中央には「いのちの木」と「善悪の知識の木」を生えさせると、アダムに命じて 仰せられました。「あなたは、園のどの木からでも思いのまま食べてよい。しかし、善悪の知 識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるその時、あなたは必ず死ぬ」 （２：１６～１７）神が人に対する最初の命令でした。これをすり替えたのがサタンの嘘である。蛇（サ タン）がエバに現れ「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほん とうに言われたのですか」（３：１）と罠をかけたのです。エバはアダムから神の命令を聞いてい ましたが、蛇に「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。しかし、園の中央にある 木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。 あなたがたが死ぬといけないからだ』と仰せになりました」（３：２～３）すると「蛇は女に言った。「あ なたがたは決して死にません。 あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、 あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです」（３：４～５） 騙されたエバはアダムと「善悪の知識の木」から取って食べてしまったのです。神の命令に 背くことによって、アダムは私たち人類を罪に陥れました。これが原罪です。人類最初の罪 であり最も重大な罪はアダムの子孫である全人類が生まれながらに背負う罪になったのです。

＜神のようになる＞ これがサタンの目的です。「善悪の知識の木」の実を食べると「神のようになれる」とエバを 欺きました。善悪を知る知識は神のみが持つ権威であり、神はこの木を通して被造物である 人には限界があることを示されました。人には神の前に越えてはならない一線があるのです。 善悪を判断することは神がなさることです。この権威を認めず自らが善悪の判断を下すのは 神のようになろうとすることであり人には許されていないのです。これに反逆し神のことば をすり替えて全人類を罪に定めたサタンの罠だったのです。

＜神との断絶＞ 必ず死ぬと言われたこの死は神との関係が断たれる＝断絶を意味します。神は人が生きるた めにふさわしい最高の環境を備えてくださったのに、その中心である神との関係が断たれた ためアダムとエバはそこから追放され、すべての祝福を失うことになりました。神のことば を意図的に自分に都合よく判断し、自分の基準で、自分の好みや考えで勝手に解釈する時、 神と共にあるいのちは断たれ、死がもたらされるのです。黙示録には「私は、この書の預言 のことばを聞くすべての者にあかしする。もし、これにつけ加える者があれば、神はこの書 に書いてある災害をその人に加えられる。 また、この預言の書のことばを少しでも取り除く 者があれば、神は、この書に書いてあるいのちの木と聖なる都から、その人の受ける分を取 り除かれる」（２２ :１８～１９）と警告しています。しかし愛と憐れみに満ちた神はサタンに騙され罪 を背負った人類のために、イエス様を遣わし罪を十字架に付けて救いの道を開いてください ました。神は人を自由意思を持った存在、愛する対象として造られました。人が与えられた 自由意思をもって神を愛し従い、心から神を信頼して生きることを願っておられるのです。 みことばに忠実に従っていきましょう。　（文責：叡華師）


　　礼拝メッセージ　2024年2月25日/小坂亜実音楽宣教師

「みことばのアンカー」

「自分は必ず救われるという確かな望みは、私たちのたましいにとって、信頼できる不動のい かりです。この望みこそ、神聖な幕の内側（天にある神の住まい）におられる神と私たちを 結び合わせるものです」（へブル６：１９＜リビングバイブル＞）「いかり」は英語でアンカーです。船の いかりは海底に固定されて、始めて船は動かなくなります。みことばが神と私たちの関係を 固定するためのアンカーです。みことばが私たちの人生に根付いているならば、どんな問題 や試練に見舞われても動かされることはないのです。

＜自分は一体何者なのか＞
神を知らない多くの人が何のために生きているのか分からずに、人生の目的を見出せずに悩 んでいます。自分は一体何者なのか、自分のアイディンティを見つけようと、人は他者と比 較し、自分の価値を測ろうとするのです。 では私たちはクリスチャンのアイディンティとは何でしょうか。神は私たち一人一人を愛す るために造られました。創造主なる神は私たちに対して、あなたは高価な者、満足できる者、 選ばれた者、愛し赦された者、他に代えられる者はなく、命を捨てるほどの価値ある者と言 われています。私たちがこの世で手にするもの、それはお金であったり、仕事、友人関係、 健康や容姿など、全ては移り変わっていきます。しかし、神の愛と約束は決して失われたり 朽ちたりすることはありません。人ではなく、大事なのは神様が私たちをどう思われている かです。神に愛されている存在である、このアイディンティに生き、アンカーであるみこと ばにより頼んでいくならば、私たちの人生は揺るぎないものとされるのです。

＜You Say＞
「You Say」この曲はアメリカの Lauren Daigle（ロウレン・ダイグル）という方が作りました。 ２０１９年、私の次女のスカイが初めての抗がん剤治療を受ける前に、これから先の状況が見 えず、不安の中にあった時に、二人でこの歌ったビデオを作りました。神に自分のアイディ ンティを置くならば、どんなことがあっても揺るがない希望が与えられるとの歌の意味を娘 に知ってもらいたいと思ったからです。歌詞を紹介します。

「私は足りない者だという声と戦い続けている、私なんて大した者ではないという嘘が聞こ えてくる。私がどういう者であるかを思い出させてください。あなたは私が何も感じれない 時に私を愛していると言う。私が弱っている時に私は強いと言う。私が倒れそうになる時に 抱きかかえると言う。私は何者でもないのに私はあなたのものだと言う。私は信じます。あ なたが私をどう思っておられるかを。一番大切なのはあなたが私をどう思っているかという こと。あなたの内に自分の価値を見出す」

神がこのように私たち一人一人を思ってくださる なら、どうして失望することがありましょうか。嵐の中でも揺るがないアンカーである神の みことばを、どうして人々に伝えずにいられるでしょうか。「主はいつも私と共におられる。 主が私を助け、神の大きな力が私を支える。 だから、心は喜びにあふれ、 私の舌は主をほめ たたえる。 たとい死んでも、私には望みがある」（使徒２：２５～２６）みことばの約束を握って、希 望に溢れる信仰生活を送っていきましょう。 （文責：亜実師)