皆さんこんにちは。今回は、MEGA-SCSIの大きな特徴の一つである、仮想FDモードについて解説します。
仮想FDモードとは、文字通り、ハードディスクにコピーしたフロッピーディスクのデータを、あたかもフロッピーを扱っているかのようにアクセスする機能です。仮想FDモードでは、MEGA-SCSIはフロッピーディスクインターフェースになりすまします。
フロッピーへのアクセスがあった場合には実際にフロッピーにアクセスするのではなく、ハードディスク上のデータ(イメージファイル)をアクセスします。(図1、2)仮想FDモードによって、フロッピーではアクセス速度が遅くて投げ出してしまったようなゲームなどを、ハードディスク上で快適に遊ぶことができます。
仮想FDモードは、フロッピーの動作をまるごとエミュレートするので、フロッピー上のファイルをハードディスクにコピーしただけでは動かないようなソフトでもハードディスクにインストールして遊ぶことができます。ただし、コピープロテクトのエミュレート機能はないので、コピープロテクトのかかったソフトはプロテクトを解除してからでないと仮想FDモードで動かすことはできません。
また、イメージファイルを通常のDOSやBASICで使う一つのドライブとして割り当て、イメージファイル内のファイルの読み書き、編集をすることもできます。
ちょうどUNIX(ワークステーション等で使われているOS)でいうマウント機能のような感じです。
仮想FDでプリメも快適! (元から速いけど) |
ブランクディスクをイメージファイル化したものをこの機能で割り当てると、以前フロッピー上で行っていた同人ソフトなどのマスターアップ作業(完成したプログラム、データをフロッピーにまとめ、販売できる形にまとめる作業)をハードディスク上で行うことができ、とても便利です。(最後に、マスターアップの終わったイメージファイルをフロッピーに書き戻し、デュプリケートを行います)
次回予告“ビデオ録画” …MEGA-SCSIとソニーのビデオデジタイザを使用して、テレビやビデオの映像と音声をリアルタイムでハードディスクに録画・再生することができます。次回はこのビデオ録画の活用法と可能性について解説します。