おねだり


 夏休みの午後、高校二年生の健一は、万年床の布団に座ってテレビゲームをしていた。
 そのゲームは何百回とやっているもので特に面白くもない。
 新しいゲームを買う金はあるが、面白いゲームが出ないのだから買う気も起きない。
 仕方なく健一は、飽きたゲームを暇つぶしにやっていたのだった。
 トントン。
 部屋のドアがノックされる。
「ほ〜〜い」
 返事をするとドアが開き、妹の小夜子が入ってきた。
 妹は、腰まで長く伸びた黒髪が特徴の十二歳の小学六年生である。
 タンクトップのシャツにショートパンツといった夏らしい涼しげな服装をしている。
「お兄ちゃん、ちょっといい?」
 部屋に入ってきた妹は、神妙な顔をしながら健一の近くに正座した。
「ん? ああ別にいいけど」
 適当に返事してゲームを続ける。
「あのね、ちょっとお願いがあるんだけど……」
 普段ハキハキしている妹がもったいぶった言い方をしている。
 何かあるな、と思った健一はゲームを止めて妹の方を見た。
「なんだよ、どうしたんだ?」
「え〜〜とね……その、ちょっとお金貸してくれない……?」
 自分と違ってよく友達と遊びに行く妹のことだ。すでにお年玉もなくなっているのだろう。
 今月のこづかいも使ってしまって、それで兄である自分に貸してもらおうという事に違いない。
「金って、お年玉はもうないのか?」
 予想していながらも取り合えず尋ねる。
「うん、この間服買っちゃったから……」
「そうか……で、何で必要なんだ?」
「うんとね、明日美雪ちゃんたちと遊びにいくんだ。その費用……」
「そのくらいなら母さんに言えば貸してくれるだろ?」
「え〜〜、だめだよぉ。お母さんに言ったらまたお説教されちゃうぅ」
 妹は母にこづかいの前借りをよくしている。
 そのたびに「あんたは計画性がない」とかそういった事を延々と説教されるのだ。
 何度かその場面を健一も見ていた。
「だからって、俺がお前に貸すほど金持ってると思ってるのか?」
「思ってるよ。お兄ちゃん、新しいゲーム買ってないもん」
 妹は今テレビに映っているゲーム画面を目で示す。
 自分の金の使い方を見透かされて少し腹を立てながら、さすが我が妹だ、などと健一は感心したりもした。
「まあな。でも金があるのとお前に貸していいと思うのとはまた別だからなぁ」
「え〜〜、そんなぁ。お兄ちゃんお願いぃ〜〜。お金貸してよぉ〜〜」
 妹は両手を合わせると、姿勢を低くして上目遣いにこちらを見つめてくる。
「そんなこと言ってもなぁ。お前に貸しても俺は得しないしぃ」
 貸してやろうと思ってはいるのだが、ちょっとからかうつもりでしぶる様なことを健一は言った。
「そんなぁ……ね、お願い。可愛い妹が困ってるんだよぉ。立派なお兄様としては妹の窮地を救うってことで。お願いぃ……」
 床に頭をすりつける様に頭を下げると長い髪もバサっと落ちて面白い。
 そんな妹の姿を見ているうちに、少々可哀想になった健一は貸してやることにした。
「いいよ、貸してやる。だけど今度のこづかいが入ったらすぐ返せよ」
「わ〜〜い、やったぁ……さすがお兄ちゃん。大好きだよぉ」
 金を貸して大好きと言われても複雑だが、妹に大好きと言われるのはそれなりに嬉しかった。
 年齢が離れていることもあって、素直に幼い女の子として扱えるのだ。
(そういや、こいつも来年は中学か……)
 などとちょっと感慨にふけっていた時だった。
 喜びのあまり急に立ち上がった妹が、バランスを崩してこちらに倒れこんできたのだ。
「わっ、バカ……」
 叫んでも体勢は直らない。妹はそのまま健一の体に体当たりする形になり、二人は布団の上に倒れこむ。
(いてぇ……)
 倒れたこと自体は、下に布団があったため平気だったが、妹の体と衝突した部分が傷んだ。
 重なっている妹の体をどけようと手に力を入れる。
「あっ……」
 その途端、妹が普段聞かない様な声を上げた。
(こ、これは……)
 手のひらに柔らかい感触がある。
 位置からして妹の胸に違いない。
(こ、こいつ……いつの間にこんな……)
 見た目では分からなかったが、触った感じでは確かに妹の胸は膨らんでいた。
 妹とはいえ、さらに乳房と呼ぶにはあまりに幼い膨らみとはいえ、健一にとって初めて触れる女の乳房だった。
 胸の膨らみを意識した途端、妹が一人の女に感じられ、胸以外の肉体の柔らかさにも意識が向く。
(なんて柔らかい体なんだ……)
 幼い頃、相撲やプロレスごっこをして妹の体にはさんざん触ったことがある。
 しかし今触れている体は、そのころの硬さはどこへ行ってしまったのかと思うくらい、女としての柔らかさにあふれていた。
 興奮した健一は思わず手に力が入り、妹の胸の膨らみを掴んでしまう。
「あんっ……」
 妹が悩ましい声をあげる。
(感じてるんだ……)
 まだまだ子供だと思っていた妹が、胸の膨らみをつかまれて、成人女性の様に感じていることに健一は妙な興奮を覚えた。
 思わず続けて胸を揉んでしまう。
「あっ……あんっ……」
 揉むたびに妹は悩ましげな声をあげる。
 たまらなくなった健一は、妹をギュッと抱きしめ、膨れ上がった股間の一物を妹の体に擦り付けた。
 まるでセックスをしているかの様に腰を動かし妹の体に股間を擦り付けていると、普段オナニーをしている時より気持ちのいい快感が一物にこみ上げてくる。
「お、お兄ちゃん……」
 あまりの気持ちの良さに腰を振り続けていた健一は、妹のおずおずとした声にハッと正気になった。
「す、すまん……」
 慌てて妹の体を起こすと、少し離れた場所に座り目線をそらす。
 妹は一言も発さず、かといって部屋を出て行くわけでもなく、二人は黙ったままジッとしていた。
「お兄ちゃん……」
 妹の声に健一は何と言っていいのか分からず、返事ができない。
「お兄ちゃん……あのね、別に気にしなくていいよ……」
「ごめんな……」
 取り合えず謝る。
「ううん、気にしてないから……それより、お兄ちゃんにお願いがあるんだけど……」
「あ、ああ……金か……」
「ううん違うの……お金のことじゃなくて……その……」 
 慌てて金を出そうとした健一を止めると、妹は目線をそらしながらモジモジしている。
「え? 違うのか?」
「その……あのね。オチンチン、見せて欲しいの……」
 後の方の声は小さくなっている。
「は?」
 一瞬、妹が何を言ったのか分からず聞き返してしまう。
「だからぁ……お兄ちゃんのねぇ……オチンチンをぉ……見せて欲しいなぁって……」
 恥ずかしそうに顔を赤くし、落ち着きなく目線を動かしながら、モジモジと指先を布団に押し付けている。
「だめぇ?」
 上目遣いにこちらを見つめてくる。
 健一は妹の発言に呆然としていた。
 妹が自分の一物を見たがっている。
 何でそんなことを。
「ど、どうして見たいんだ?」
「あのね……み、と、友達が、見たんだって……」
「み」と言いかけたのは、妹の親友である美雪のことであろう。
 実名を言わなかったのは、美雪に気を使ってのことに違いない。
「友達が見た?」
「うん、その……したんだって、この間……」
「したって何を?」
「その……セックス……」
 後尾の声は小さい。しかしハッキリ聞こえた。
「せ、セックスって……」
 小学六年生の妹から「セックス」という言葉が出たことも驚いたが、同年齢の子がそれをしたという事にも驚いた。
(み、美雪ちゃんが、そんなことを……)
 健一は、昔から家に遊びに来て顔も性格もよく知っている妹の友人を思い浮かべた。
 彼女は妹よりもさらに幼い感じで、とてもセックスをする様には見えない。
 そんな少女がしているとは……
 健一はその様子を思わず想像してしまう。 
「隣に住んでる、昔から仲のいい人としたんだって。あ、お兄ちゃんと同じ高校生だって言ってたよ」
(こ、高校生だぁ?)
 そいつはロリコンに違いない。小学生に手を出すとは……
 そこまで思って、自分が妹に同じ様な事をしたのを思い出す。
(俺もロリコンか……)
 ガックリと肩を落としながら、思わず目の前の妹を見つめてしまう。
 今まで意識したことがなかったが、妹はなかなかの美少女だ。
 長い手足とスラリとした体付きは成人女性にない内にこもった色気を感じさせ、特に腰まである長い黒髪がその魅力を際立たせている。
 つつましい膨らみが微かにタンクトップのシャツを押し上げており、先ほどそれを揉んだことを思い出した健一は、手のひらにその感触を蘇らせ、思わず唾を飲み込んでしまった。
「でね、その……最初にする時に……オチンチンが怖くて泣いちゃったんだって」
「オチンチンが怖い?」
「うん、今まで見たことなかったから、何か怖くなっちゃったんだって言ってた」
 そんなものなのだろうか。
 確かにあまり可愛らしい形をしているとは思わないが、怖いというものでもないだろう。
 いや、まだ幼い少女なのだ。
 ただでさえセックスという未体験な行為をしようとしている時に、見知らぬ物体を見せられたら恐怖を感じてもおかしくはない。
「でね、私も……その、怖いとヤダから……お兄ちゃんのを見せてもらって慣れようかなぁって……」
「お、お前、そんな事する予定でもあるのか……?」
 思わず乗り出して聞いてしまう。
「な、ないよ。ない。そんな予定ないよっ」
 妹は慌てて否定する。
「そうか……良かった……」
 健一はホッとして息を吐き出した。
「別にすぐするわけじゃなくて、将来のために慣れておきたいだけなんだよ」
 妹はそんな風に言うが、別に今見なくてもいいだろう。
 ほとんどの女性は、小学生の時に成人男性のペニスを性的に意識して見ようなどとは思わないはずだ。
 それとも思うのか?
 健一は自分が小学生の時に女性の性器を見たいと思ったかどうかを考えてみた。
(って、そんなことより、セックス経験のあるヤツなんかいなかったって)
 根本的な問題が違った。
 妹がペニスに興味を持ったのも友人の美雪がセックスを経験したことに起因しているのだ。
(どうしたものか……)
 小学生にペニスを見せてもいいのだろうか、健一は悩んだ。
 兄として年上の人間として、妹に下手なことはできない。
(って、したんだよね……)
 すでに妹の胸を揉み、妹の体に股間を擦り付けた前科がある人間が偉そうに悩むことではなかった。
「ねえ……だめぇ?」
 妹が恐る恐るといった感じで尋ねてくる。
「いや、いいよ。見せてやる」
 すでに妹とは変な雰囲気になっているのだ。ペニスの一つくらい見せてやってもいいだろう。
 そう思った健一は、立ち上がるとズボンとパンツを脱ぎ捨てる。
 座った妹の目の前まで移動すると、意味もなく腰に手を当てて立った。
「ほら、これが男のチンチンだ」
「……」
 妹は興味津々で健一の一物を見つめる。
「へ〜〜、変な形……キノコみたいだね……」
 声もどこか上の空だった。
 頭をぐるぐる動かして様々な方向から一物を見ている。
「触ってもいい……?」
「あ、ああ、いいぞ触っても」
 一瞬どうしようか迷ったが、今更触るのだけ断るのも変だろうと許可をする。
「あ……大きく、なった……」
 妹の柔らかい指の感触が気持ちいい。
 初めて自分以外の手に触れられた肉棒はそれだけで興奮し、勢いよくそそり立った。
「うわっ……凄い、何か元気だよっ……」
 ピクピク動く健一の一物に、妹は歓声を上げている。
 それが何やら誇らしくて健一は嬉しくなった。
「面白〜〜い……ね、お兄ちゃん、何で急に大きくなったの?」
「それはお前が触ったからだよ」
「触ると大きくなるの?」
「いや、お前の指が気持ち良かったから……」
「え? 私の指が気持ちいいの?」
 妹の問いに頷く。
「へ〜〜、私の指が気持ちいいんだぁ〜〜」
 妹は気を良くしたのか、指を色々と動かして肉棒に触れていく。
(うっ……)
 妹の指が刺激を与えてくるため、その微妙な気持ち良さに健一は体をよじった。
「お兄ちゃんどうしたの?」
 兄の動きに驚いた妹がこちらを見ている。
「い、いや、あんまり気持ちいいんで、動いちまった……」
 恥ずかしげに呟く。
「ふ〜〜ん、そうなんだぁ〜〜……じゃあさ、もっと気持ち良くしてあげようかぁ〜〜」
 妹は悪戯っぽい表情を浮かべると、パクリと肉棒を口に含んだ。
(え……?)
 健一は一瞬、何が起こったか分からなかった。
 しかしすぐに股間からえもいわれぬ快感が押し寄せてきたため体を仰け反らせてしまう。
「ぐっ……くっ……」
「お兄ちゃん面白〜〜い」
 兄の悶える様子が変だったのか、口の中で肉棒をもぐもぐと動かしていた妹は可笑しそうに笑った。
「お、お前……何でこんなこと……」
「美雪ちゃんが、こうすると男の人は喜ぶって……」
 親友の名前を隠すのを忘れて妹はその情報源を明かした。
「そうか……」
「お兄ちゃん面白かったよ。そんなに気持ちいいの?」
「ああ、凄く気持ち良かった……こんなの初めてだよ……」
 健一の言葉に、妹は嬉しそうな顔をする。
「じゃあ、もっとしてあげるね」
「え? おい、くっ……」
 健一は妹の行為を止めようと思ったが、すぐにその口によってもたらされる快感にうめき声を上げ体を硬直させてしまった。
 妹は美味しいアイスを舐める様に熱心に肉棒を口に含む。
 舌が亀頭に絡み、敏感な部分をチロチロと舐め上げる。
 やがて口をすぼめると、シュポシュポと肉棒を出し入れし始め、その動きによって肉棒は妹の口内で擦られ、たまらない快感を健一にもたらした。
「あぐっ……うっ……」
 健一はうめき声をあげる事しかできない。
(くっ……こいつ、なんでこんなに上手いんだ……)
 妹の口の技巧の素晴らしさに、誰かに仕込まれたものではないかと健一は疑った。
「さ、小夜子っ……お前、誰かにしたことあるのかっ……?」
 快感に悶えながら尋ねる。
「……」
 妹は動きを止めると兄を見上げた。
「しないよ……何でそんなこと聞くの?」
 少し怒ったように呟く。
「じゃ、じゃあ何で、こんなに上手いんだよ……」
「え? 上手いって……そうなの?」
 妹はパァッと表情を明るくした。
「ああ、あんまり上手いから、誰かにしたんじゃないかって……」
 健一が言うと妹はクスクスと笑い出した。
「これはね、美雪ちゃんに教わってアイスで練習したの。それよりお兄ちゃん、もしかして嫉妬したのぉ?」
 ニヤリとしながら問いかけてくる。
「うっ……」
 確かに嫉妬していたのかも知れない。
 健一は図星を突かれて動揺した。
「ば、バカッ……誰が嫉妬するかよ……心配しただけだっ……」
「そうなのぉ? ホントかなぁ?」
「うるさいなっ、嫉妬なんかす、うぁっ……」
 反論しようとした健一は、股間から押し寄せる快感に黙らされた。
 再び妹が肉棒を口に含んだのだ。
「んぐっ、んぐっ……お兄ちゃん、嫉妬したんでしょ?」
 舌先で亀頭をくすぐりながら尋ねてくる。
「ううっ……そんなわけっ、おぅっ……」
「んっ、んっ……嘘はいけないよぉ、どうなのぉ?」
 妹の口内で肉棒が激しく刺激される。
「うっ……うぐっ……」
 健一はあまりの快感に反論できない。
「んっ……んぐっ……ほらほらぁ、どうなのぉ?」
 チューっと肉棒が吸い上げられ、舌が亀頭を包み込む。
「がっ……ぐっ……したっ! 嫉妬したっ! お前が誰かに同じことしたんじゃないかと思うとムカついたっ!」
 あまりの快感に耐えられなくなった健一は、妹の言葉を肯定してしまう。
 兄として嫉妬したなどと恥ずかしくて言えなかったのだが、快感と共に問い詰められては逆らうことなどできるわけがない。
「そうか……お兄ちゃん嫉妬したんだぁ……ふ〜〜ん……」
 妹は嬉しそうに微笑んでいる。
 その様子を見て、正直に言うのもいいかな、などと健一は思うのだった。
(うっ……)
 再び妹が肉棒を舐め始めたため快感が押し寄せてくる。
 嬉しそうに口と舌を動かし肉棒を頬張る妹の姿はひどくいやらしかった。
 腰まである長く美しい黒髪を揺らし、小さく可憐な唇が醜悪な肉棒を出し入れする様は、妹の姿が幼いことも相まって妙な興奮を誘う。
「んぐっ、んっ……んぐっ……お兄ちゃん、気持ちいい?」
 妹は肉棒を口に含みながらこちらを見上げてくる。
 上目遣いに見つめるせつなげな表情がたまらない。
「あ、ああ……気持ちいい、気持ちいいよっ!」
 その返事に妹は嬉しそうに笑うと、さらに肉棒をしごく。
 健一は我慢の限界が近づいてるのを感じた。
(このまま……出して、いいのか……?)
 すでに妹に肉棒を咥えられている時点でかなり問題があるのだが、その上精液まで放ってしまっていいのだろうか。
 それは避けた方がいいだろう、健一はそう思うのだが妹は肉棒を舐めることを止めない。
 その快感に逆らってまで、妹の口から己の肉棒を引き出すことなど健一には不可能だった。
 それほど妹の口技は優れていたのである。
 快感はますます高まり、射精の予兆は近づいていく。
「んっ……んぐっ……んっ……」
 幼い手でギュッと肉棒を握り、桜色の可憐な唇からシュポシュポと肉棒を出し入れし、小さな舌でチロチロと肉棒を舐め上げる。
 床に付くほどの長さがある美しい黒髪は、スレンダーな体に流れる様に張り付き、肉棒を愛撫する動きに合わせて揺れている。
 まだ十二歳という幼い少女が己の肉棒を咥える様は、とてつもない興奮を健一にもたらした。
 しかもこの淫靡な姿を見せる少女は、血の繋がった実の妹なのだ。
(たまらない……たまらない……こんなこと……凄すぎる……)
 それまで妹を性の対象などに見たことのなかった健一にとって、今目に映る状況は、信じられない思いとともに、妹に対する新たな感情をもたらしていた。
(可愛い……可愛すぎる……俺の……俺の小夜子……)
 妹を自分の物にしたい、そんな独占欲が健一の中に渦巻き始めていた。
「んぐっ……んんっ、んぐっ……お兄ちゃん、気持ちいい?」
 妹は髪を振り乱しながら嬉しそうに肉棒を咥え、兄に快楽を与えようと熱心に口と舌を動かしている。
 それが自分に対する愛情に思えて、健一は至福の思いに浸るのだった。
「ああ……気持ちいいよ……小夜子、最高だ……」
 答えながら微笑むと、妹はますます口の動きを激しくする。
 頭の動きに合わせて揺れる黒髪が顔にかかり、それを煩わしそうに妹は耳の上にかき上げた。
(うっ……)
 その仕草は幼い少女に妙な色気を持たせ、興奮した健一は妹の頭を持つと激しく前後に揺さぶり始めた。
「さ、小夜子、小夜子ぉ〜〜……いいっ……いいぃ〜〜」
 手のひらに感じる妹の髪の毛の感触がたまらない。
 さらさらな黒髪は、激しく揺れる頭に合わせて健一の太ももにも軽く触れていく。
 それらの感触が肉棒に与えられる快感にプラスされ、健一の限界を越えさせた。
「で、でる、でるぅ〜〜……小夜子、小夜子ぉ〜〜」
 妹の名前を叫ぶのと同時に、健一は妹の口内に精液を放った。
 ドクドクドクと、普段するオナニーでは決して出ることのないとてつもない量の精液が発射されていく。
 妹は一瞬体を震わせたが、そのまま動くことなく兄の肉棒が吐き出す液体を口で受け止め飲み込んでいる。
 ようやく治まった射精の動きに、はぁはぁと息を切らせながら健一は妹の肩に手を置いて力を抜いた。
 興奮が過ぎ去り落ち着いてくると、思わず口内に精を放ってしまったことをどう妹に謝ろうかと健一はあせった。
(ぐっ……)
 しかしそんな考えをまとめる間もなく、再び肉棒に強烈な快感が襲ってきた。
 妹が肉棒を吸い上げているのだ。
 射精した後の敏感な肉棒は、妹の強烈な吸引に悲鳴を上げた。
(くっ……な、なんて……凄いんだ……)
 まるで内臓を全て持っていかれるのではないかというその吸引に、健一はうめき声を上げ、体を震わせて悶えた。
 チューっと吸い上げるとてつもない吸引はしばらく続き、それがようやく止まると、力が抜けた健一は体を支えることができずに座り込む。
「もうっ、お兄ちゃん酷いんだからっ……」
 開口一番、妹は文句を言ってきた。
 酷いのはそっちだろ、健一はそう思いながらも反論する気力がない。
「あんなに頭動かしちゃ痛いじゃないっ」
 妹は本気で怒っているようだった。
 確かに最後に頭を揺さぶったのはよくなかった。
「ご、ごめん……その、あんまり小夜子の口が良かったから、我慢できなかったんだ……それと、口の中に出してスマン……」
「え? そ、そう? そんなに良かったの? じゃあしょうがないかなぁ……それに一度セーエキって飲んでみたかったから別にいいし……」
 誉めたことで妹は怒りを治めてくれた様だ。
 それにしても、精液を飲んでみたかったとは何とも凄い言葉だ。
「でももうあんな風に頭動かさないでよね。凄く痛かったんだから」
「ああ、二度としないよ」
 そう答えながら健一は、兄妹でこんな事を一度でもやっていいものだろうかと思った。
 してしまった事はしょうがない。
 問題はこれからだ。
 先ほど妹は健一の肉棒を口に含んだ。
 そして信じられない上手さの口技で射精にまで導いた。
 妹にフェラチオをさせてしまった事に罪悪感を感じながらも、その行為に激しい興奮を感じているのも確かだった。
 健一は妹の口内の感触を思い出し、唇を見つめてしまう。
 小さく可憐な妹の唇は、とても健一の肉棒を咥えることが出来るようには見えない。
 しかし濡れて光っている唇が微かに動くと、その動きにいやらしさを感じた健一は、肉棒が再び硬くなっていくのを感じた。
 妹の唇から視線を下げると、成長し始めたばかりの胸がタンクトップのシャツを押し上げてその存在を主張しているのが目に入る。
 シャツの外に出ている腕は、日焼けすることなく白く輝いており、その先には先ほど肉棒を快感に導いてくれたほっそりとした指があった。
 ショートパンツからスラリと伸びる脚は、いかにもすべらかな感じがして吸い付きたくなるほどの魅力に溢れている。
 妹の若さに溢れた健康的な肉体は、健一にとってすでに淫靡な魅力を持つ女の肉体として見え始めていた。
 先ほど抱きしめた肉体の柔らかさを思い出し、もう一度その肉体を自由にしたい。妹の肌を嘗め回し、乳房を揉みまくり、吸い尽くしたい。そんな思いが健一の頭を巡っていた。 
「お兄ちゃん、どうしたの?」
 黙ってしまった兄をいぶかしく思ったのか、妹が声をかけてくる。
 首をかしげ、脚を組み変える。
 白く艶かしい脚が目の前で動き、それに合わせて長い髪がサラサラと揺れる様は、健一には妹が自分を誘っている様にしか見えなかった。
「小夜子っ……」
 名前を叫ぶと妹を布団の上に押し倒す。
「えっ? お兄ちゃんっ?」
 妹の戸惑う声を聞きながら、首筋の数箇所に唇を押し付け舐め上げる。
 それを繰り返しながらタンクトップを持ち上げ、まだ幼い膨らみを出すとそれを指で揉み上げる。
「あぅんっ……おにいっ、あっ……やめてっ……あんっ……」
 唇を乳房に持っていくと、桜色の可憐な乳首を舐め、吸い上げる。
「あっ……いやっ……あんっ……」
 その行為によって乳首が勃起してきた。
 こんなつつましい膨らみであっても刺激を与えると乳首が勃起するのかと、変な風に健一は感心した。
 そして自分の行為で妹が感じている事に喜びを覚えるのだった。
 乳首を舐め上げ、吸い、乳房を揉む。
「あっ……あっ……おにい、あっ……お兄ちゃぁん……」
 妹はピクピクと体を小刻みに震わせている。
 健一は愛撫を止めると、妹の体からシャツとパンツ、そして下着を一気に脱がし上から体全体を眺めた。
(綺麗だ……)
 妹の肉体は美しかった。
 まだ女性としての性徴が現れ始めたばかりの十二歳の体は脂肪がほとんど付いておらず、手を這わせるとそのあまりのすべらかな感触にそれだけで気持ちが良い。
 微かに膨らんだ胸はなだらかなカーブを描き、この肉体が女であることを主張している。
 それでいてその慎ましい膨らみは少女の清らかさをも表しており、そのアンバランスな姿はまるで妖精の様な神秘性を思わせた。
 長く美しい黒髪は、白い布団の上でまるで川の様な流れを描き、その様が妹を布団に押し倒しているという現実を感じさせて興奮を高めた。
 スラリとした長い脚を持ち上げると太ももの内側に舌を這わせる。
「あっ……」
 チューっと吸い上げポンッと離す。
 それを左右の脚に数箇所繰り返し行う。
「あんっ……あっ……あぅっ……」
 その刺激に妹はビクッと体を震わせ、何かを掴むように手を開いたり閉じたりしている。
 健一は妹の股間に顔を突っ込むと、その女の部分をジッと見つめた。
(これが、女のアソコ……)
 初めて見るそこは、ヌメヌメとした感じで実に柔らかそうな様子をしていた。
 口を近づけるとその部分を舐めてみる。
「あぅんっ!」
 その途端、妹がビクンっと体を跳ね上げた。
 その反応に驚きながらも、そこを舐めるのがかなり気持ちのいいことなのだと思った健一はさらに舌を這わせる。
「あっ、あっ、あぁんっ……やだっ……お兄ちゃん、あぅんっ……お兄ちゃ、ああっ……お兄ちゃぁんっ……」
 頭を左右に振り、長い髪を乱しながらよがる妹の姿は、幼さがあるだけに余計いやらしさを感じさせた。
「ああんっ……ああっ……あっ……気持いいぃ……気持ちいいよぉ……お兄ちゃぁんっ……もっとっ、もっとぉ……はぅんっ……あぁっ……」
 妹は体をビクビクと小刻みに動かし、手はギュッとシーツを掴んで震えている。
 両脚は健一の頭を挟み、さらに快感を求めるかの様に股間にグイグイと押し付けてくる。
 健一は苦しく思いながらも、先ほどしてもらったフェラチオのお返しとばかりに舌に力を入れた。
「あんっ、はぅんっ……あっ……いやっ……お兄ちゃんっ……変っ、わたしっ……変だよぉっ……あぅんっ……変なのぉっ……変なのが来るぅっ……あああんっ!」
 妹は叫び声と同時に体を仰け反らせ、ガクッと倒れこんだ。 
 はぁはぁと荒い呼吸をしてグッタリとしている。
 目はうつろで、半開きにした口からは涎がたれていた。
 小さな舌先がチロチロと蠢いているのが何ともいやらしい。
 その様子を見ているうちにムラムラとしてきた健一は、自分もシャツを脱ぎ捨てると妹の顔に近づき、その可憐な桜色の唇に己の唇を押し付けた。
 舌を差し込み妹の小さな舌に絡ませる。
 チューっと吸い上げると妹の体がピクッと反応する。
 顔を左右に組み換えながらキスを繰り返していると、いつしか妹からも舌を絡ませてきた。
「んっ……んっ……んんっ……」
 激しく口付けを交わしつつ体を重ねると、妹のすべらかな肌が体全体で感じられて気持ちがいい。 
 十二歳の肌は格別だった。
 触れるものを弾くようでいてこちらの肌をしっとりと受け止めてくるのだ。
 健一は全身で妹の肌を味わう様に体全体を擦り付ける。
 口内から感じる快感と肌から伝わる快感が相乗効果を上げ、健一の肉棒は痛いくらいに硬く反り返った。
 唇をいったん離すと、妹の顔のあらゆるところに押し付け舐め上げ、耳の中に舌を差し込みつつく。
「はぅんっ……」
 妹は経験したことのない刺激に体をピクピクとさせている。
 首筋を舐め、吸い、鎖骨に移動し、さらに腕から手の先まで舐め上げる。
 指を口に含むと舌でくすぐる。
「いやぁんっ……」
 妹は手を震わせ可愛らしい声をあげた。
 顔を戻すと微かな胸の膨らみを舌で押し、乳首の周辺をなぞる。
 乳首に吸い付くと舌をレロレロと動かして擦りあげた。
「あっ……はぅん……あんっ……」
 やはり乳首は反応がいい。
 妹の反応に気を良くした健一は、そのまま腹部、太ももと舐め上げ、足の指を口に含み足裏をベロンと舐めた。
「あはっ……うんっ……」 
 妹は脚をピクピクと震わせている。
 その目は虚ろで、天井を見つめたまま何も言ってこない。
 全身に渡る兄の愛撫に息を切らし、小さな胸を上下させながら大人しくしている。
 美しい体だった。
 妖精を思わせる中性的なその肉体は、清純な雰囲気を持ちながら肉感的な誘惑に溢れていた。
 女としての肉体的特徴が成長途中な未完成で熟していない青い果実は、その魅力に取り付かれてしまった健一にとって耐え難い甘い香りを放つ禁断の実だった。
 妹の脚を開く。
 そこはヌメヌメと濡れて光を放ち、呼吸に合わせて微かに蠢いている。
 まるで男の肉棒を誘うかの様だ。
 たまらなくなった健一は、己の肉棒に手を添えると妹の穴に押し込む。
 にゅるんと先っぽが中に入り込んだ。
「はぅん……」
 妹が体を震わせる。
 だが挿入したことについて何も言ってこない。
 恐らくまだ意識が朦朧としているのだろう。
 亀頭を柔らかいものが包み込み、そこからとんでもない快感が襲ってきた。
(ぐっ……)
 先ほど妹の口に咥えられ舌を這わされた時も死ぬほど気持ちがいいと思ったが、今入っている場所から送られてくる快感は、それとは比べ物にならない恐ろしいものがあった。
(うっ……)
 亀頭を入れただけで動くことができない。
 あまりの快感に体は硬直し、いきなり射精を促すほどの刺激に健一は歯を食いしばって耐えた。
(な、なんだ……これ……)
 まだ先っぽを入れただけであるというのに、まるで体全体がペニスとなったかの様に快感に震えてしまっている。
(こ、これが女のアソコ、なのか……)
 健一は、己の肉棒が入り込んでいる場所を見つめながら、こんな快感を与えることのできる女の肉体とは何と凄いものなのだろうと思った。
 それもまだ第二次性徴が始まったばかりの幼い、小学生でしかない妹の体なのにだ。
 しかも肉棒は全て入り込んでいるわけではない。先っぽの一部分でしかないのだ。
 全部入れたらどんなに気持ちいいんだろう、健一はそう思い肉棒を押し込んでみる。
「あぅっ……あっ……はぁんっ……」
 妹の悩ましい声が響く。
(ぐっ……)
 亀頭が擦られ、激しい快感が襲った。
 それに耐えつつ押し進めると、何か肉棒の先に当たるものがあった。
(処女膜か……?)
 妹は処女だ、その事を改めて認識し、自分がそれを奪って良いのだろうかと健一は思った。
 しかしその思考を霞ませるほどの快感が肉棒に押し寄せてくる。
(だ、ダメだっ……気持ちよすぎるっ……)
 もっと快感を得たい、その本能の欲求が兄としての理性を駆逐した。
 ズブッ……
 健一は腰を進めると、何かを突き破る感触と共に肉棒を妹の奥まで押し込んだ。
「あぐっ……痛っ……痛いっ……痛いぃ〜〜」
 妹が痛みに泣き声を上げ体をくねらせる。
 その動きが肉棒に刺激をもたらし、健一はたまらない快感に悶えた。
「お、お兄ちゃんっ……痛いっ、痛いよぉっ……何でこんなことっ……お兄ちゃん酷いよぉっ……」
 妹は健一の胸を叩きながら泣いている。
「す、すまんっ……我慢できなかったんだっ……それにっ……気持ちいいんだっ……お前のここっ……気持ちよすぎるんだぁっ……」
 言い訳になってない返答をして、健一は腰を動かし始める。
「痛っ……だめっ、動かないでっ……痛いぃっ……お兄ちゃんっ、やめてっ……」
 妹の声は聞こえている。
 しかし止めようとしても腰が勝手に動いてしまうのだ。
 自分の体じゃ無くなってしまったみたいだった。
 だが自分の体である証拠に、肉棒に感じる快感は健一の脳を痺れさせている。
 腰は健一のこれまでの人生で経験したことのない動きをし始めていた。
 それはまるで、いかにすれば気持ち良くなるかを肉体の持ち主に教えるかのようだった。
「痛いっ……痛いよぉ……お兄ちゃんお願いっ……やめてぇ……」 
 妹は泣きじゃくっている。かなり痛いのだろう。
 だがそんな妹に気を使えるほど健一はセックスに慣れていない。
 経験のある男なら処女が痛くないよう上手くやることもできるのだろう。
 しかし、健一は初心者。自分の快楽を追及することで精一杯だ。
(何て気持ちいいんだっ……こんな気持ちのいい事があったなんてっ……)
 肉棒に押し寄せる快感に頭の中は真っ白で、妹の声など耳に入らない。
 何しろ肉棒に絡みつく膣のヒダヒダが凄いのだ。
 それ自体が蠢き肉棒を締め上げ、ヌメヌメとした感触でとんでもない快感を伝えてくる。
 健一は激しく腰を動かし、より快感を求めて妹の体を責め続けた。
「あぅっ……痛いっ……痛いよぉっ……やめてぇ……お兄ちゃんっ……お兄ちゃぁん……」
 痛みに耐えて体を震わせている妹の姿は、快感に打ち震えている様にも見え、その姿に健一は興奮を高めていく。
 すでに限界に近づいてきた肉棒は、射精の予兆を激しくし始めた。
(ぐっ……出すのか? 妹の中にっ……出すのかぁっ……?)
 実の妹、しかも十二歳、小学六年生という幼い少女の膣の中に射精してしまう。その行為に健一の中で葛藤が起きていた。
 しかし、理性がいかに止めようとも、そんな事は無駄だった。
 己の腰は勝手に動いて射精へ導こうとし、妹の膣は肉棒から精を引き出そうと激しく蠢いている。
 こんな状態で耐えうることが初体験の少年に出来るわけがない。
(駄目だっ……気持ち良すぎるっ……こんなっ……こんなの止めるなんて無理だっ……)
 妹の肉体から送られてくる快感は心をも蝕み、そのまま出してしまえという悪魔の囁きが聞こえてくる。
(うっ……そうだっ……抜けばっ……抜けばいいんだよっ……出す直前に抜けばっ……そうすればいいっ……)
 以前友人に見せてもらったアダルトビデオでは、確かそういう風にしていた。
 それを真似ればいいのだ。
 安心したら気が楽になったのか、健一は己の意思で腰の動きに力を入れ始める。
「やだっ……やだよぉっ……はぅんっ……」
 妹は相変わらず泣いている。
 しかし、その言葉には先ほどまであった痛みを訴える言葉は消えていた。
「あんっ……え?……ああっ……う、嘘っ?……な、なにこれっ?……あぅんっ……え?……な、何なのっ?……」
 妹の様子に変化が見られた。
 痛みを主張せず、何やら未知の感覚に驚いているようだ。
「あっ……あんっ……嘘、何か変っ……あっ……変だよぉっ……あぅっ……お兄ちゃんっ……あっ……お兄ちゃん、へぇんっ……」
 頭を左右に振り、明らかに痛みの反応ではなくなっている。
「嘘っ……あんっ……いいっ……あっ……気持ちいいっ……あぅっ……気持ち、あんっ……いいよぉっ……」
 処女膜が破られてから少ししか経っていないにも関わらず、妹は快感を感じ始めていた。
 その事に興奮した健一は、一気に射精感が高まり、最後とばかりに気合を入れて腰を動かす。
「あうっ……あんっ……あっ……お兄ちゃんっ……あっ……お兄ちゃんっ……あんっ……お兄、あぁんっ……」
 妹は頭を左右に振り、健一を呼び続ける。
 その様子に堪らなくなった健一はついに精を放とうとし、肉棒を引き抜こうと腰を引いた。
 しかしその瞬間、妹の膣内が収縮し、肉棒を奥へ引き込もうと激しく吸引をする。
 さらに感じ始めた妹の肉体が、その快楽を逃がすまいとするかの様に脚を腰に回しガッチリと掴んでしまう。
(ぐっ、駄目だぁっ……)
 快感と物理的妨害により引き抜く事が出来なくなった健一は、妹の膣内に肉棒を残したまま、激しく精液を放ってしまった。
 ドクドクドクと、まるで体の中身全てを出しているのではないかという激しい勢いの射精が続いた。
 健一は射精が続く中、上半身をグラグラと揺らせ、歯を食いしばり、かつてない快感に浸っていた。
 ようやく射精が終わると、疲れきった健一は妹の体の上に倒れこむ。
 柔らかくすべらかな感触が体を包み、その心地よさに浸りながら、健一は妹の中に放った時の快感を思い出すように目を閉じた。
 近くで妹の荒い息が聞こえる。
 興奮が冷めると、自分がとんでもない事をしてしまった事に気づく。
 実の妹を犯してしまったのだ。
 しかも膣内に精液を放ってしまった。
 まだ幼い妹に対して、自分は何と言うことをしてしまったのだろう。
 健一は恐ろしくなって、妹の顔を見る事ができない。
「お兄ちゃん……」
 妹の声が聞こえる。
 それは怒っているようにも、悲しんでいるようにも聞こえなかった。
「ごめんな……」
 何と言っていいか分からず、とりあえず謝る。
「ううん……別にいいよ……最初に変なことしちゃったのは私なんだし……」
「でも俺は……俺は兄貴なのに……お前の兄貴なのに……お前を無理やり……」
 辛くて続けられない。
「無理やりじゃないよ……誘ったのは私なんだし……最後までされちゃってもしょうがないよ……美雪ちゃん言ってた。男の人は我慢できないから変な風に刺激しちゃいけないって……」
「うっ……」
 それには一言もない。
「それに……最初は痛かったけど……最後はその……気持ち、良かったし……」
「え?」
 妹の言葉に驚く。
「何か最後、凄く気持ち良くなって……ああ、いいなぁって思ったら、お兄ちゃん抜こうとするんだもん。思わず脚で防いじゃった……」
 舌を出して恥ずかしそうに笑う。
「気持ち良かったのか……?」
「うん、すっごく♪ あんなの今までなかったよぉ。お兄ちゃんにあそこ舐められた時も凄かったけど、比較にならないっ」
 ひどく嬉しそうに妹ははしゃいでいた。
 処女を失ってすぐにそれほど感じるものなのだろうか。
 妹以外に経験がなく、女でもない健一には分かるはずもなかったが、妹が自分の行為に対して怖さも悲しさも感じていないことが分かってホッとするのだった。
「でね、私……まだ足りないんだ……」
「何が?」
 意味が分からず問いかけると、妹は恥ずかしそうにモジモジする。
「え〜〜とぉ……だからぁ……あれっ……」
「あれ?」
「今したことっ……セックスっ……」
 元気よく言い切った後、恥ずかしそうに下を向く。
「いっ?」
「だめぇ? しようよぉ。ねぇ、しよう〜〜、お願いぃ〜〜」
 手のひらを顔の前で合わせ、目をつぶって拝んでくる。
 小学生の妹が、まだ十二歳でしかない妹が、兄にもっとセックスがしたいとおねだりしている。
 こんな風にしてしまったのは誰のせいなのか。
 知識を教えたのは美雪だが、最終的に手を出し、セックスの快感まで教えてしまったのは自分だ。
 自分に否がある。
「だけどお前……兄妹でセックスするのはいけない事なんだぞ、分かってるのか?」
「分かってるよぉ……だけどもうしちゃったじゃんっ。一回が二回になっても変わりないよ……それにぃ、あんなに気持ちのいいことぉ、しないなんて耐えられないぃ〜〜」
 妹はそう言うと、健一の上に体を乗せ、体を擦りつける様に動かした。
「ほらほらぁ〜〜……お兄ちゃんこうするの好きなんだよねぇ……最初私に抱きついた時もぉ……その後裸になった時もぉ……こうやって体を擦りつけたもんねぇ……そんなにいいのぉ?」
(ぐっ……)
 伝わってくる肌の感触がたまらない。
 あまりの気持ちの良さに肉棒が再び力を持ち始めた。
「あ、大きくなってるぅ〜〜。ってことはOK? いいの? お兄ちゃんっ?」
 男の肉体は理性とは無関係。
 刺激されれば反応することを知っているのか知らないのか、勝手に了承ととった妹は、嬉しそうに健一の胸に唇を押しつけた。
 妹の小さい舌が胸を這う感触はそれだけで気持ちよく、さらに幼い少女が己の体を舐めている姿を見ているのも堪らない快感だった。
「ああ、いいよ。やろう……」
 目の前の美味しそうな肉体の魅力に耐えることができず、禁断の行為を受け入れてしまう。
「やったぁっ♪」
 妹は嬉しそうに首を振ると抱きついてきた。
 両腕が背中に回されギュッと抱きしめられると密着感が高まって気持ちがいい。
 健一も妹の背中に腕を回し抱きしめる。
「お兄ちゃん、大好きだよっ」
 妹の顔が近づいてくる。
「ああ、俺もだ。俺も小夜子が大好きだ」
 目を閉じると妹の唇に唇を重ねる。
 舌を絡ませチューっと吸い上げる。
 顔を左右に動かし唇を激しく擦り合わせると、妹は背中に回した腕に力を込めギュッと抱きしめてきた。
「んっ……んんっ……んっ……」
 しばらく口付けを続けた後、最後に再び舌を吸い上げるとようやく唇を離した。
 妹はうっとりとした表情を浮かべて健一の顔を見つめている。
「お兄ちゃんって……キス、上手だね……」
「そ、そうか……」
 顔を上気させ、せつなげな表情で熱い眼差しを送ってくる妹の顔はあまりにも可愛らしく、健一は動揺してしまう。
「じゃあ、今度はバックでやってみるか」
 その動揺を悟られまいと、わざとぶっきらぼうに言う。
「バック?」
「そう、こうやって犬みたいな格好して後ろから入れるんだ」
 四つんばいになって手本を見せる。
「へぇ〜〜、動物みたいなんだね。面白〜〜い」
 妹は興味津々な様子で、すぐに四つんばいになる。
「こんな感じぃ?」
「そう、そんな感じだ……」
 健一は上の空で応える。
 妹の四つんばいの姿が予想以上の興奮をもたらしたからだ。
 肘を付き、上半身を低くしながらまだ脂肪のないツンっとした尻を上に持ち上げている妹の姿はひどくいやらしかった。
 背中に流れる黒髪は、その色の違いによって肌の白さを強調しながら、まるで肌を隠そうとしているように見える。
 顔にかかる髪も微妙に顔を隠しており、それがまた興奮を誘った。 
「その格好、凄くいいな……」
 思わずつぶやく。
「え? そうなのぉ?」
「ああ、凄くいい」
「そうだよね、何かエッチな感じがするしぃ……お兄ちゃん、もしかして興奮しちゃったぁ?」
 悪戯っぽい表情を浮かべながら、からかう様に聞いてくる。
「ああ、興奮した。こんなに小夜子が色っぽいとは思わなかった……たまらないよ……」
 妹の尻に手を当てると軽く撫でる。
「あんっ……じゃあ、早くしよっ。早く入れて、お兄ちゃぁん」
 妹は尻を高く上げると、左右にいやらしく振った。
「よし、いくぞっ……」
 そのたまらない誘いに、健一はすでに硬く天に向かってそそり立っている一物を妹の膣に一気に押し込む。
「はぅんっ……あ〜〜、いいぃ……」
 妹は入り込んだ肉棒の感触に気持ち良さそうな声を上げる。
(ぐっ……)
 健一も二度目の挿入とはいえ、圧倒的な快感に顔を仰け反らせた。
 今度はバックからということで角度が違うせいか、肉棒がしっかりと捉まれている感じがした。
 包み込むヌメヌメの肉襞の感触がたまらない。
「動くぞ……」
 健一は快感に耐えつつ、さらに気持ち良くなろうと腰を動かし始める。
「あっ、あっ、あっ……あんっ……これっ、これよぉ……これがいいのぉ……」
 妹は頭を左右に振り、快感に悶える。
「あんっ、はぁんっ……いいっ……お兄ちゃん最高っ……もっと、もっとしてぇ……」
 健一の腰の動きに合わせて妹の体が揺れる。
「あぅんっ……ああんっ……あっ……いいっ……いいっ……いいよぉっ……」
 だんだんと妹の頭の揺れが激しくなり、それに合わせて揺れる黒髪が何ともいやらしい。
 健一は髪の毛を持ち上げると指で梳く。
 サラサラの妹の髪は触れているだけで気持ちがいい。
「あんっ、あっ、はぁんっ……お兄ちゃん、あんっ……私の髪、はぅんっ……好きなのぉっ?……ああっ……」
 振り返って妹が聞いてくる。
「ああっ……大好きだっ……サラサラでっ……気持ちがいいっ……長くて綺麗だっ……」
「あっ、あっ、あぅんっ……そう、あんっ……嬉しい、はぁんっ……ありがと、ああんっ……」
 健一は上半身を倒して妹の体との間に髪の毛を挟みこみ、体全体でその感触を味わう。
「気持ちいいぞっ……小夜子の髪っ……たまらないっ……」
「あんっ……あぅんっ……嬉しい、あっ……お兄ちゃん嬉しいよぉっ……」
 健一は手を回して幼い乳房を掴むと揉み上げる。
 下を向いているせいか、仰向けだった時より肉が集まっていて掴みやすい。
「あうっ……ああんっ……オッパイ、あんっ……気持ちいいっ……お兄ちゃん、あっ……もっと揉んでぇっ……」
 言われるまでもない。
 健一はそのつつましい膨らみを激しく揉んだ。
「ああっ、あっ、あぁんっ……いいっ、あんっ、ああっ……お兄ちゃん、あっ……これだけ揉めば、あっ……大きくなるかなぁっ………」
「なるっ……なるさっ……俺が大きくしてやるっ……」
 乳首を摘み、引っ張る。
「あああっ……いやっ……あぅんっ……乳首っ……あぅんっ……あああんっ……」
 乳首に与えられた刺激に妹は小刻みに体を震わせた。
 健一は上半身を起こすと、腰をつかんで激しく動く。
「あっ、あっ、あっ……お兄ちゃん、あっ……お兄ちゃん、あっ……お兄、ああんっ……あんっ、あんっ、あんっ……凄い、はぅんっ……凄いよぉっ……あぅっ……お兄ちゃん凄いぃっ……」
 兄の腰の動きに、妹は自らも腰を動かし悶えている。
 妹の興奮に合わせて肉棒の締め付けもキツクなり、肉襞が精を引き出そうとヌメヌメと蠢く。
(ああっ……こいつ、何て凄いんだっ……)
 妹の膣の気持ち良さに限界が近づいたことを感じた健一は、最後の一押しとばかりに腰の動きを早くする。
「はぅっ……だめっ……あんっ……もうだめだよぉっ……あっ……お兄ちゃん、あっ……激し、あっ……激しすぎて、はぅんっ……わたし、あっ……おかしくなっちゃうぅっ……」
 凄まじい早さでブルブルと頭を左右に振ると、長く美しい黒髪がバサバサと背中で乱れ動いた。
 その様子にたまらなくなった健一は、精を放とうと肉棒に力を入れる。
「あっ、やだっ……あぅんっ……だめっ……あんっ……お兄ちゃん、あっ……私、ああっ……イく、あんっ……イくよ、あっ……イく、ああっ……イっちゃうぅ……あああああっ……」
 妹が仰け反った。
 それに合わせて健一も射精する。
 ドクドクドクと凄まじい量の精液が妹の膣内に発射され、まるでそれを吸い取るかの様に肉壁が蠢いた。
 その吸引にうめき声を上げながら、健一は精を放ち続けた。
 ビクンビクンと肉棒が震える。
 妹は力なく肘を崩すと、顔を布団に押し付けてグッタリした様に動かなくなった。
 健一もようやく終わった射精に力を抜くと、上半身を妹の背中にあずけ荒い息を吐く。
 しばらくそうして妹の背中の感触に浸りながら息を整えた後、健一は肉棒を引き抜き妹の体を仰向けにした。
 まだ快感に意識を朦朧とさせている妹を見ながら、自分が一体何をしたのかを改めて考える。
(俺は……小夜子を……)
 己の妹を、まだ幼い、小学生の妹を、自分は犯してしまった。
 それも二度も。
 もう止めなければ。
 でないと引き返せない。
 これ以上妹の体を抱いたら、決して止めることはできなくなってしまうだろう。
 今ならまだ間に合う。
 今なら忘れられる。
 だからもう止めるんだ。
(だけどできるのか……?)
 もう一人の自分が問いかける。
 あの気持ちのいい感触を、妹の淫らな肉体を、あのヌメヌメとした穴を、忘れることができるというのか?
 目の前にある妹の裸体を見つめる。
 気持ち良さそうに眠る可愛らしい顔。
 美しく長いサラサラな黒髪。
 微かに開いた唇の間には小さな舌がチロチロと蠢いている。
 吸い付きたい。
 あの唇に唇を合わせ、舌を絡ませ吸い上げたい。 
 呼吸に合わせて揺れる微かな胸の膨らみ。
 その頂点にある桜色の幼い乳首。
 たまらない、むしゃぶり付きたくなる。
 揉み回し、嘗め上げ、吸い付きたい。
 張りのある雪のように白い肌。
 手を這わし、体を重ねて擦り付け、そのすべらかな感触を自分の肌に感じたい。
 スラリと伸びた美しく白い脚。
 唇を押し付け、吸い上げたい。
 舌を這わせ、舐め上げたい。
「んん……」
 その時、脚が動いた。
 精液と愛液にまみれた穴が見える。
 ぶち込みたい。
 ヌメヌメとキツク柔らかく肉棒を包み込む感触を味わいたい。
 たまらない、たまらない、たまらない。
 こんな肉体を目の前にして耐えることができようか。
 健一は体を震わせる。
(でも駄目だっ!)
 これは妹だ。
 妹の小夜子なんだ。
 俺は兄貴だ。
 兄妹はしちゃいけない。
 どんなに可愛くても。
 どんなに気持ち良くても。
 しちゃいけないっ! 
(しちゃいけないんだ……)
「あ、お兄ちゃん……」
 その時、妹が目を覚ました。
「私寝ちゃったんだね。何か恥ずかしいな……」
 妹はセックスするまでは見せた事のない、せつなげな女の表情を浮かべていた。
 それはすでに妹が兄に向ける顔ではなく、恋する少女の顔だった。
 健一はその事に衝撃を受けた。
 セックスをしたことで、妹は兄を恋人の様に感じてしまったのかもしれない。
 男にとっては肉体的欲求の発散でしかないとしても、年頃の女の子である妹にとっては、それが恋愛感情に直結していてもおかしくはないのだ。
「お兄ちゃん、私……」
「小夜子っ……」
 何か言いかける妹を遮る。
「なに? お兄ちゃん♪」
 妹はニッコリと微笑み、そのあまりの可愛らしさに健一の鼓動は激しく鳴った。
 自分に向けられるその瞳は、すでに恋する少女のものにしか見えなかった。
 健一は頭を振ると深呼吸をする。 
「俺、もうしないから……」
「え?」
 妹は聞き返してくる。
「俺、もうお前とはこういう事はしない。セックスはしない……」
 そう言うと、服を身に付け始める。
「お、お兄ちゃん、ど、どうして……私のこと嫌いになったの? 私の体、嫌なの?」
 妹は必死に兄の顔を見つめる。
「お前の事は大好きだよ。だけど俺たちは兄妹だ。兄妹はセックスしちゃいけないんだ。だからしない……」
「そ、そんな……だってさっき一回が二回になっても変わりないって言ったら納得してたじゃない。どうして二回は良くて三回は駄目なの?」
 妹のもっともな意見に動揺する。
「駄目なんだよ。兄妹でしちゃいけないんだ。分かってるだろ……俺たちは過ちを犯してしまった……してしまったのはしょうがない……だけどそれを続けていたら駄目なんだよ」
「過ちって何っ?……別に悪いことじゃないもんっ……お兄ちゃんと気持ちのいい事して何がいけないのよっ……」
 妹の叫びに健一は黙り込む。
「それにっ……それにっ……私っ、お兄ちゃんのことっ……お兄ちゃんのことっ……」
 妹は一度うつむいた後、顔を上げた。
「好きなんだからぁっ……」
 その目からは涙が流れている。 
 健一の胸は激しく痛んだ。
 ここまで妹を追い込んでしまった己の浅はかさが許せなかった。
 今妹が言った「好き」は兄妹としての「好き」ではなく、恋人としての「好き」であろう。
 やはり妹はセックスの快感を恋愛感情と錯覚してしまっている。
 しかし健一にしても、己の愛撫によって悶える妹の姿を見ていて、兄妹としての愛情以上のものを感じ始めていたのは事実だった。
 妹が一人の女として愛らしくて仕方がない。
 いや、だからこそ、このままセックスを続けてはいけないのだ。
 どんなに愛し合おうと、決して許される関係ではないのだから。
 妹はまだ小学生だ。十二歳の幼い少女でしかないのだ。
 それを理解させ、納得させるのは難しいだろう。
 ならば年長者である自分が、兄である自分が関係を解消するしかない。
「俺も、小夜子のことが好きだよ……だけど、駄目なんだ……好きだからこそ駄目なんだ……止まらなくなっちゃう……このまま続けたら、俺はお前を妹として見れなくなっちまう……そんなのは嫌なんだよ……」
「いいじゃないっ、恋人になろうよっ……私お兄ちゃんの彼女になりたいっ……お兄ちゃんともっと気持ちのいい事したいっ……妹じゃセックスできないって言うのなら、妹じゃなくていいっ……」
「小夜子っ!」
 健一の大きな声に妹はビクッと体を震わせた。
「……お前が納得できないのも分かるよ。でも妹じゃなくていいなんて言わないでくれ……俺はお前が、妹のお前が好きなんだ……」
「……」
 妹は黙ってうつむいている。
 健一は着替えを終えると静かに部屋を出た。
 妹は声をかけてこない。
 外に出かけると、夜遅くなるまで健一は家に戻らなかった。


 健一は夢を見ていた。
 妹に肉棒を舐められている夢だった。
(気持ちがいい……小夜子、やっぱりお前は最高だ……)
 健一が言うと、夢の中の妹は嬉しそうに笑い、ますます口の動きを激しくする。
 これは夢だ。
 だから別に妹に肉棒を舐められてもいいのだ。
 健一は、現実ではもう二度と受けることのできない快感を味わっていた。
(小夜子、もういいよ……次はお前に入れさせてくれ……)
 せめて夢の中では妹とセックスしたい、そう思った健一は妹をうながした。
 しかし妹は肉棒を舐めることを止めない。
(小夜子、ヤらせてくれ……お願いだ……お前の体をもう一度、味あわせてくれ……)
 夢の中の妹に頼みこむ。
 しかし妹はフェラチオを止めない。
(どうしてだ……これが夢だからか……夢だから駄目なのか……)
 健一は自由にならない事にイラつきながらも、肉棒に送られてくる快感に痺れた。
(ああ……でも気持ちいい……いいや別にこれでも……小夜子が俺のを咥えてくれてるんだから……)
 肉棒を舐め上げる妹を愛おしく見つめる。
「気持ちいい……」
 自分の声が直接耳に聞こえ、それに驚き目を覚ましてしまった。
(ちっ、目が覚めちまったか……)
 自分の寝言で目を覚ましたのでは誰にも文句を言えない。
(ああ、惜しかったなぁ。もうちょっとあの感じを味わいたかった……)
 夢の中での快感を反芻しようとして、股間に何やら気持ちの良さが走っていることに気がついた。
(なに?)
 目をやると、妹が肉棒を咥え舌を絡ませている。
(え? 夢なのか……?)
 夢の続きを見ているのかと思ったが、どう考えても現実である。
「あ、お兄ちゃん起きたの?」
 肉棒から口を離し、妹がニコリと笑った。
「お、お前なんで……」
「何でって、お兄ちゃんにお目覚めのキスをしてるんだよぉ」
 妹はそういうと肉棒にチュッと軽く口付けた。
「あぅっ……そういうことじゃない。もうこういう事はしないって言ったろう」
「ふ〜〜んだっ、そんなのお兄ちゃんの勝手だもんっ。私はお兄ちゃんとするんだからぁっ」
 妹はベーッと舌を出してそう言うと、そのまま出した舌で肉棒を舐め上げる。
「くっ、うっ……そんなこと、させるかよっ……」
 力なく呟く。
「またまたぁ、そんな心にもないことを言っちゃってぇ。お兄ちゃんのここはこんなに私とヤりたがってるじゃんっ」
「それは、体が勝手に反応してるだけだっ。俺はお前とはしない」
 肉棒に送られてくる快感に耐えながら否定する。
「べっつにいいよぉ〜〜、お兄ちゃんは何もしなくてもぉ〜〜」
「なに?」
「私はこうするもんねぇ〜〜」
 妹は立ち上がると健一の股間に跨り、一気に肉棒を己の膣に押し込んだ。
「あんっ……」
「ぐぅっ……」
 兄妹の声が重なる。
「ほらっ、入っちゃったぁ」
 妹は嬉しそうに笑った。
「くっ、こんなのすぐに抜いてやる」
 健一は妹の体に手をかけた。
「ふ〜〜んだっ、できるもんならやってみなよぉっ」
 妹はそういうと腰を上下に動かし始める。
「ぐっ、がっ……」
 その途端激しい快感が肉棒に生じ、健一は妹の体に手を触れたまま動けなくなった。
「どう? あっ……気持ち、あんっ……いいでしょ、あぅんっ……」
 妹は顔をだらしなく緩め、快感に浸りながら呟く。
「うっ……こんなっ……こんなことでっ……」
 何とか手に力を入れようとするが、そのたびに強烈な刺激が肉棒を襲い、力が抜けてしまう。
「ほらぁ……はぅんっ……手はここじゃなくて……あんっ……ここっ……」
 妹は健一の手を持つと己の胸に導く。
 その気持ちのいい感触に思わず微かな膨らみを揉んでしまう。
「あんっ……お兄ちゃん、あっ……やっぱり私と、はぅんっ……したいんじゃない、ああんっ……」
 妹は嬉しそうに微笑んだ。
 そのいやらしい表情に健一の肉棒は反応してしまう。
「あんっ……なんかっ……あっ……ピクピクしてるよっ……あぅんっ……お兄ちゃんっ……あんっ……気持ちいいのぉっ?……」
 妹の言葉に答える事ができない。
 快感が理性を襲い、それに対抗するのに必死だったからである。
 やはり妹の体は最高だった。
 肉棒に送られてくる膣の感触も凄いが、目の前で上下に動くその姿がたまらない。
 すでに一人の女の子として意識してしまった可愛らしい顔。
 体の動きに合わせて乱れ動く長く美しい黒髪。
 その黒髪がかかる事によってより白さを強調するすべらかな肌。
 微かな膨らみながらも上下に揺れる幼い乳房。
 それらが視覚的快感となって健一の理性を侵食する。
(だめだっ……気持ち良すぎる……こんな、こんな気持ちのいい体……目の前に見せられて……チンチンを穴に入れられて……耐えることなんかできない……)
 理性が悲鳴を上げる。
「お兄ちゃんわたし……あんっ……お兄ちゃんの事が好き、大好きっ……ああんっ……お兄ちゃん以外の人とエッチしたくないっ……あんっ……お兄ちゃんのこれで私を突いて欲しいっ……はぁんっ……お兄ちゃんに気持ち良くして欲しいのぉっ……」
 妹の告白。
 そこには兄を愛し、兄に快感を求める妹の姿があった。 
 たまらない。
 すでに一人の女として愛し始めている相手にそこまで言われて耐えられる男がいようか。
 たとえそれが血の繋がった妹であったとしても。
 理性の緩みが肉体に作用したのか、腰が勝手に動きだした。 
「あっ……お兄ちゃんっ……動いてくれるのぉっ……嬉しいぃっ……」
 妹は満面の笑みを浮かべると更に激しく腰を振る。
 その表情もたまらなかった。
(可愛い……)
 妹はあまりにも愛らしすぎるのだ。
 健一は、もはや自分が引き返せない所に来てしまっている事を認識した。
 まさか妹がこの様な奇襲に出るとは予想外だった。
 確かに昨日厳しくたしなめた時に納得するとは思わなかったが、自分が手を出さなければ諦めるだろうと思っていたのだ。
 しかし、妹は諦めなかった。
 魅力的な肉体で誘惑し、愛の言葉をもって精神的にも揺さぶってきた。
 その方法に健一は、十二歳という幼い少女の中にも、確実に「女」という魔性の存在が眠っていることを確信した。
 自分にはもう耐えることができない。
 妹の女の魅力にすっかりやられてしまった。
 昨日妹に手を出さなければ、セックスまでしなければこんな事にはならなかっただろう。
 自分にもう少し自制心があれば、と健一は悔いた。
 いや、偶然妹の体に触れてしまったあの時、もしあのまま何もしなかったとしても、自分はそのうち妹に手を出していたのではないか?
 妹を女として、快感をもたらす肉体として意識してしまったあの時から、自分の中に妹に対する肉欲が暴れ出していたのだから。
 ならば結局自分と妹は結ばれる運命だったのか。
 普通ならば、欲望のまま妹を襲うなどという行為は兄妹の関係を壊してしまうだろう。
 ところが自分の妹は、兄を恨むどころか以前より愛情を持ち始めている。
 これだけを考えても、妹との関係を否定する必要性を感じない。
 問題は自分の倫理観と世間の目だけだ。 
 自分の倫理観。
 それはどうでもいい。
 肉棒に送られる快感と、妹に対する愛おしさでそんなものはどこかへ行ってしまった。
 こんなに気持ち良く、可愛らしい妹を手放すことなどできやしない。
 世間の目。
 そんなものはわざわざ知らせなければ兄妹という事が分かるわけがない。
 せいぜい両親にバレない様に気をつければ良い。
 すると問題は全くないことになる。 
(なんだ……悩むことなんかなかったじゃないか……)
 健一は、禁断の行為を容認する結論を出すと、途端に今自分の腰の上で動いている妹が愛おしくてたまらなくなった。
「小夜子ぉっ」
 上半身を起こして妹を抱きしめる。
「あんっ……お兄ちゃん、急にどうしたの……?」
 突然の兄の行為に妹は驚いている。
「俺っ……俺っ……お前のことが大好きだっ……」
 健一の言葉に、妹は顔を輝かせる。
「ホントっ? 本当にっ? お兄ちゃん、私のこと彼女にしてくれるのっ?」
「ああっ……俺はもう、お前しか目に入らないっ……お前以外の女なんか知らないっ……お前さえいればそれでいいっ……」
 ギュッと妹の体を抱きしめる。
「嬉しい……嬉しいよぉ……お兄ちゃぁん、わたし、わたしぃ……」
 妹は涙を流しながら両腕を背中に回してきた。
 密着する体が気持ちいい。
 二人はしばらくそうして抱きしめ合った後、どちらからともなく唇を合わせた。
「んっ……んんっ……んんんっ……」
 激しく唇を擦り合わせ、舌を絡める。
 可愛らしい舌を吸い上げると、妹は体を震わせ悶えた。
 妹の興奮に反応したのか、今も繋がったままの肉棒がギュッと締め上げられる。
(ぐっ……)
 あまりの快感に健一はたまらなくなり、唇を合わせたまま腰を激しく動かし始めた。
「んっ……んんっ〜〜、んんっ……んっ……んんっ〜〜」
 閉じた口から悩ましい声が発せられた。
 唇を離すと腰を掴んで激しく揺さぶる。
「あっ……あんっ……ああんっ……あぅんっ……」
 腰に妹の脚が回されガッチリと捉まれることで一体感が高まる。
 長く美しい黒髪が跳ね上がり、乱れて健一の肌にも触れ、それが気持ちいい。
「あんっ、あんっ、あっ……おにい、あんっ……お兄ちゃぁんっ……あぅんっ……凄い、あっ……凄いよぉっ……」
 髪を振り乱しながら悶える妹の姿は、その体の小ささから幼い少女を犯しているといった背徳感を与え、たまらない快感をもたらす。
「あふっ……あんっ……ああんっ……お兄ちゃん、あっ……お兄ちゃんもっとぉっ……ああっ……もっとしてぇっ……」
 妹のせつない願いに、健一は妹の尻をしっかり抱えると立ち上がった。
「うそぉっ……あんっ……こんな、あぅんっ……こんなの凄ぉいっ……」
 驚く妹の様子を可愛く思いながら、上下に激しく揺さぶる。
「あんっ……激し、あぅんっ……激しいぃ……あっ……お兄ちゃん、あんっ……激しすぎるぅっ……」
 妹は健一の首に手をかけ、腰に回した脚に力を入れて体を支えている。
 重力によって加速した挿入の動きは、妹の体を激しく揺さぶった。
 その快感に頭を左右に振り、長い黒髪を乱しながら妹は悶え続ける。
「あぐっ……ああんっ……あぅっ……あっ……もうだめぇっ……イっちゃうぅ……」
 妹は頭をガクッと後ろに仰け反らせて力を抜いた。
 その様子に健一は揺らすのを止め、静かに腰を下ろし、妹の体を横たえると、今度は上から激しく腰を動かし始める。
「あっ、あっ、あっ……」
 すぐに腰に回したままの妹の脚に力がこもる。
 背中に回された腕が体を引き寄せ、健一は妹と体を密着させた。
 胸にポツンと当たる妹の乳首がくすぐったい。
「あんっ、あんっ、あんっ……はぅんっ……お兄ちゃん、凄いよぉっ……」
 腰を小刻みに激しく動かすと、まるで己の肉体に健一の体を取り込もうとするかの様に妹にキツク抱きしめられる。
 その動きに健一は、自分の体が大きな肉棒と化し、妹の肉体という大きな膣に包まれて擦り上げているような錯覚を覚えた。
 実際体全体で感じる妹の肌は、たまらない感触を健一の肌に伝えていたのだ。
「小夜子っ……たまらないっ……お前の体っ……たまらないっ……俺っ……お前ともっと一つになりたいっ……」
 ギュッと抱きしめる。
「お兄ちゃんっ……私もっ……私もお兄ちゃんともっと一つになりたいっ……」
 妹の腕と脚に力が入る。
 同じ思いを妹が持っている、その感動が健一の心を快感で満たした。
「小夜子ぉっ……小夜子ぉっ……小夜子ぉっ……」
 妹の名前を呼びながら激しく腰を動かす。
「お兄ちゃぁんっ……お兄ちゃぁんっ……お兄ちゃぁんっ……」
 妹も兄を呼びながらしがみついてくる。
「あっ、あっ、あっ……お兄ちゃん、もっと、もっとしてっ……滅茶苦茶にっ、何も分からないくらい滅茶苦茶にしてぇっ……」
 十二歳の幼い少女が、その小さな体をギュッとしがみつかせ、さらに快感を得ようと必死におねだりしてくる。
 健一はそんな妹の一生懸命な姿に、兄としてもっと快感を与えてやりたいと思い、腰の動きに力を入れた。
「あっ、あっ、あっ……凄いっ、凄いよぉ……お兄ちゃんっ……凄いぃ……あんっ、あんっ、あんっ……こんなっ……こんな凄いのっ……信じられないぃっ……」
 頭を左右に激しく振り、送られてくる快感に妹は体を震わせている。
 その様子に興奮した健一は、射精の感覚が高まるのを感じ、腰をますます加速させていく。
「あんっ、あんっ、あんっ……だめっ、やだっ、ああんっ……わたしっ……わたしっ……おかしくなっちゃうぅ……」
 目を虚ろにさせ、口から涎をたらして妹は悶え狂った。
 妹の凄まじいまでの乱れぶりに、健一の我慢は限界に達した。
「あぅっ、あっ、あぁんっ……うぐっ、ああんっ、ああっ……やだっ……あっ……くるっ、何かくるっ……お兄ちゃん怖いっ……お兄ちゃん怖いよぉっ……わたしっ……わたしっ……ああああっ!」
 ガクガクと体を震わせ、頭を仰け反らせると、健一の背中に思い切り爪をたて、腰に回した脚に力をこめ、まるで何かに恐怖しているかの様に妹は体中に力を入れて健一にしがみついた。
「ぐぅっ……」
 ギュウッと締まる膣の蠢きに耐え切れなくなった健一は、ついに精を放った。
 ドクドクドクと凄まじい勢いで精液が吐き出される。
 その激しい勢いに健一は体を震わせ、気が遠くなるほどの快感を感じていた。
 妹の膣がまるで全ての精液を引き出すかの様に収縮し、その動きにますます射精の量が増加する。
 終わりのないような射精の連続に、健一の口からは涎がたれ、目の前が真っ白になっていった。
 気がつくと射精は終わっており、体中の全てを吐き出したかのに疲れ果てた健一は、妹の体にその身を横たえた。
 柔らかな肉とすべらかな肌の気持ちの良い感触が健一を受け止め、激しく脈打つ妹の鼓動を聞きながら、健一は意識を失っていった。


 気がつくと健一は妹の胸に抱かれていた。
 頬に感じる柔らかな胸の膨らみが気持ちいい。
「あ、お兄ちゃん気がついた?」
 妹の可愛らしい顔が見つめている。
「俺、気を失っちまったのか……」
「そうみたいだね。実は私もそうなんだ」
 妹は舌を出して笑っている。
「そうか……何か凄く気持ち良かったんだよなぁ。あんなに気持ち良かったのって初めてだ……」
 健一は先ほどの快感を思い出すように呟く。
「私もっ……私も凄く気持ち良かった……何か凄いのが押し寄せてくる感じがして、何だか分からなくなっちゃって……気がついたらお兄ちゃんが私の上で気を失ってるんだもん、ビックリしちゃったよ」
 妹は楽しそうに笑いながら、顔を健一の首筋に押し付け、まるで猫がする様に頬を擦り付けてきた。
 肌と髪の毛の感触がたまらない。
「あんな気持ち良かったの初めてぇ……お兄ちゃん凄いよぉ……わたし……お兄ちゃん無しじゃもう生きていけないぃ……」
 ギュッと抱きつき、首筋を軽く噛んでくる。
 その感触が心地よい。
「そんなに良かったのか?」
「うん、すっごく良かったっ。それに途中のヤツ、あんな風に持ち上げるなんてビックリしちゃったよっ」
 妹ははしゃいでいる。
「俺も凄く良かった。お前の中、最後に俺のを吸うんだもんなぁ。もう死ぬかと思ったよ」
「そうなの? じゃあ、私もお兄ちゃんを凄く気持ち良くさせられたんだ、良かったぁ……」
 妹は安心したように呟く。
「私の体ってまだ子供だから、ちゃんとお兄ちゃんを満足させられたのか自信なかったから……」
「何言ってるんだ。お前の体は最高だよ」
 子供の体だからこそ凄く興奮するし、それがたまらないんだとはさすがに言えない。
「ありがと……でもまだ胸とか小さいし……」
「馬鹿だなぁ、そんなのすぐに大きくなるって。俺がこんなに揉んでるんだからさ」
 そういって健一は妹の微かな膨らみを揉み上げる。
「あんっ……お兄ちゃん、もうっ……でも本当に大きくなるかなぁ」
「なるさ……それにならなくたって、俺は別に構わないし」
「そうなの? 男の人っておっきいオッパイの方が好きなんじゃないの?」
 妹は不思議そうな顔をする。
「まあ、そういうヤツもいるけどな。俺は別に小夜子の胸なら何でもいいよ、大きくても小さくても……小夜子が可愛いことに変わりないんだから」
 健一の言葉に妹は顔を真っ赤にしてうつむいた。 
「お兄ちゃん大好きぃっ」
 そしてすぐに顔を上げるとギュッと抱き付いてくる。
 健一は、顔を赤くしながら嬉しそうに自分の胸に顔をうずめている妹を見ているうちに愛おしさが高まり、この妹を二度と放すまいと思うのだった。
「小夜子、愛してるよ」
 頭を撫でながら囁く。
「私もっ……お兄ちゃん、愛してるっ……」
 顔を上げてこちらを見つめる妹の唇に、健一はゆっくりと己の唇を合わせていくのだった。












あとがき

 今度は妹モノです。
 妹は得てしてただの可愛い女の子になりがちなので、小学生という設定を加えて背徳感を高めてみました。
 って、単に私がこの年齢が好きなだけなんですけどね(笑)
 最初はもっとノリの軽い感じでいこうと思ったんですけど、書いていくうちに恋愛話になってしまいました。
 最後の部分も「子供だけに純粋に快楽を求めて兄を襲う」って感じだったんですけど、「年頃の女の子の気持ちってのはもっと違うだろ」って事でああなることに。
 女の子って小さくても恋愛に生きてますからねぇ。
 今回のこだわりは「髪」と「肌」ですか。
 ある漫画で、長い黒髪の女の子がベッドに裸でいる絵を見て激しく興奮したんですよ。
 セックスしてる時に揺れる髪ってのもいいですし。
 特に小さい女の子だとますます(笑)
「肌」の方はとあるエロゲーで。
 見た目14歳の女の子とする時の、肌に対する描写が物凄く興奮したんですよね。
 それ以来、小さい女の子とする描写には肌のすべらかさを描かないといけないな、と思っておりました。
 肌ってのは一番若さが分かるから、幼さを表すのにはピッタリな感じがしますね。
 ま、何にしても、「お兄ちゃん」という言葉はたまりませんな。
(2004.7.10)



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