娘との日々


 呼び鈴が鳴ったため、玄関のドアを開けた大和(やまと)は一瞬動きを止めた。
 そこに立っていたのが見知らぬ少女だったからだ。
 大和の顎の辺りまでしかない身長に、首筋までの短い髪、そして可愛らしいが無表情な顔がこちらをジッと見つめている。
 どうやら中学生らしいその少女は、白いセーラー服に身を包んでおり、大きなバックを持っていた。
 どこか見覚えがある点からして、近所の子だろうかと思う。
 だがそのような子が一体自分に何の用だろう。
「お母さんからです……」
 大和が怪訝にしていると、少女は小さくそう呟いて封筒を差し出し、そのまま黙り込んだ。
 何だかよく分からなかったが、要はその中身を見ればいいのだろうと判断した大和は封筒を開いてみた。
 数枚の紙が折りたたまれて入っており、どうやら手紙らしい。
(!……)
 差出人の名前が分かった瞬間、大和の中に何とも複雑な想いが湧き起こった。
 手紙の主は、高校時代の先輩である梶原優奈(かじわらゆうな)だったからだ。
 そして大和とは単なる先輩後輩の間柄ではなく、恋人として付き合っていた関係なのだった。
 だが付き合いは、優奈が遠方の大学へ進学する事になったため、優奈の卒業と共に消滅し、それ以降、三十一歳になる現在まで一度も会った事はなかった。
 先ほどこの少女が「お母さんからです」と言っていた点からして、どうやら彼女は優奈の娘ということらしい。
 言われてみれば少女は高校時代の優奈にそっくりだった。
 先ほど見覚えがあると思ったのも当然だろう。
 それにしても自分はまだ独身だというのに、優奈にはもうこんな大きな子供がいるのだと感慨深くなる。
 そして同時に、優奈の娘が一体どんな用事があるのだろうと気になった大和は、続けて手紙の内容を読み始めた。
(……え? 嘘、だろ……?)
 最初の数行を読んだ大和は、そこで固まった。
 何しろそこにはとんでもない事が書かれてあったからだ。
 それは「この手紙を持って来たのは、私とあなたの娘です」といった内容だった。
 あまりの衝撃に激しく動揺しつつ、大きく深呼吸をした後、一体どういう事なのかと続きを読む。
 そこに書かれてあったのは、卒業してからの優奈の話だった。
 どうやら卒業してから少しして妊娠している事に気づいたらしい。
 そして思い当たる相手は大和しか居なかったという訳だ。
 確かに大和達は卒業間際にセックスをしていた。
 それまでキスまでの関係だったのだが、別れの悲しさからお互い求め合って交わったのである。
 まさかその一度の事で妊娠したというのか……。
 大和は何とも言えない想いで一杯になりつつ、ふと目の前に立っている少女を見つめた。
 改めて見ると、本当に優奈にそっくりだった。
「あ、取り合えず入るかい?」
 何か懐かしげな感覚を抱くと共に、いつまでも外に立たせておくのもどうかと思った大和は部屋の中へと促した。
 少女はコクリと頷くとそのまま上がり込んでくる。
 どうやら性格としても母親に似ているらしい。
 優奈も無口であり、あまり喋らなかったからだ。
「じゃあ、手紙読んじゃうから、それまで待っててくれるかい?」
 テーブルの前に座らせ、お茶を出してからそう告げると、少女は再びコクリと頷き、黙ったままお茶を飲んだ。
 その様子を見た後、一体どの様な用件があるのかと、大和は再び手紙を読み出した。
 内容としては、妊娠が分かった後、家族の反対を押し切って産んだ事、大和に知らせなかったのは迷惑をかけたくなかったためである事、何とか一人で娘を育てられた事、その後始めた事業が一旦は上手くいき、現在は駄目になった事、そのため借金取りに追われているのだが、娘の勉学に影響が出るので一緒には逃げられない事、資金の都合がまもなく付くので、それまでの間娘を預かって欲しい事、といった事が書かれてあった。
(これってつまり……俺にこの子と一緒に暮らしてくれって事か……)
 視線を向けると、少女はボーッとテーブルを見つめている。
 そうした所も優奈にそっくりであったため、思わず苦笑してしまった。
 一方でどうしたものかと苦悩する。
 いきなり年頃の少女と同居する事に抵抗があったからだ。
 だが「自分が父親ではないかも知れない」という事に関しては全く疑っていなかった。
 何故なら優奈の性格からして、そういった事で嘘を付くとは思えなかったからだ。
 もし大和の娘でなかったら、正直に「私の娘を預かって下さい」と告げるだけだろう。
 そういった点で、駄目なら駄目と諦めるのであり、嘘をついてまで預からせようとはしないのである。
「えっと、手紙は読んだよ……それで、お母さんからはどういう風に言われているのかな?」
「お母さんが借金取りから逃げている間、お父さんの家から学校に通いなさいって言われた」
 少女は淡々とそう告げた。
 どうやら大和が父親である事は隠していないらしい。
(って、先輩の性格からしたら当然か……)
 娘に対しても嘘を付かないという訳だ。
「あ、そういや名前、何て言うんだい?」
「ゆい」
「どんな字?」
「これ」
 出されたのは生徒手帳だった。
 そこには「梶原優衣」と書かれてあった。
「お母さんの字を貰ったんだ……って、あれ? この学校って……」
 表記されている中学校名がこの近所のものだったため、大和は驚いた。
「え? もしかしてここら辺に住んでるの?」
「十分くらい離れた所」
「そ、そうだったんだ。そんな近くに……」
 あまりに驚きの事だった。
 十五年間会っていなかった相手が、物凄く近所に住んでいたのである。
「それだったら会いに来てくれれば良かったのに……」
 もっと早く言ってくれれば、何かしら援助も出来たのではないかと思いつつそう呟く。
「遠くから見てた」
「え?」
「私とお母さん、遠くからお父さん見てた」
「ええ? み、見てたの?」
 何とも驚きの言葉に動揺する。
 だが言われてみれば、家の場所を知っていたのだから見に来ていても不思議はないだろう。
「中学に入る時にこっちに引っ越してきて、その時にお父さんを教えてもらった」
「そ、そうなんだ……でも何で見てるだけだったんだい? その時に言ってくれれば……」
「お母さん、お父さんに迷惑かけたくない、って言ってた」
 なるほどそういう事か。
 いくら自分の子供だとはいえ、今更紹介されても迷惑に思う可能性もあるだろう。
 実際大和は迷惑とまではいかないが、かなり困惑していたのだ。
 何しろ娘とはいえ、相手は中学生だ。
 少々ロリコンの気のある大和からしてみれば、子供というよりすでに女性として意識してしまう年齢だったのである。
 実際娘だと分かるまでは、制服を押し上げる胸の膨らみや、スカートから伸びる白い脚をこっそり見つめ、興奮していたくらいだった。
 そして現在要求されている「一緒に暮らす」という事についても、そういった意味で少々不安があった。
 性的に意識してしまう相手との同居ともなれば、かなりの精神的圧迫を覚えるのは確実だったからだ。
 優衣が母親にそっくりである点も大きかった。
 高校時代に別れたとはいえ、未だにその恋心を解消出来た訳ではない大和にとって優衣の容姿は、優奈が当時のまま現れた様なものであり、よからぬ衝動が起きかねなかったのである。
 とはいえ、そんな事情で行き場の無い未成年の少女を追い出す訳にもいかないから、ここは何とか大和が意識を変えるしかないだろう。
 本来なら突然の要求であった訳だし、断っても問題はないだろうが、何より「自分の娘である」というのが大きかった。
 知らなかったとはいえ、実の娘をずっと放っておいたのは事実なのだ。
 優衣にしてみれば、自分を捨てた父親の様に感じているかも知れない。
 そういった罪悪感の様なものが、「少しの間なら一緒に暮らしてもいい」と大和に思わせる要因になっていたのである。
「取り合えず事情は分かったって事で……まあ、俺としては君との同居に異存は無いよ。知らなかったとはいえ、父親である訳だしね」
 気分を切り替えるため大きく呼吸をした後、大和はそう告げた。
 目の前の少女はそれに全く表情を変えず、黙って次の言葉を待っている。
「それで、君の方はいいのかい? 父親とはいえ、俺みたいな男と一緒に暮らすのは」
「うん……」
 優衣は小さくそれだけ呟くと、再び黙り込んだ。
 全くもって母親似の無口さだった。
 だが高校時代に母親相手でそうした態度に慣れている大和は、特に気にせず、具体的にどう一緒に暮らしていくのかを考え始めた。
「食事はどうしようか……俺、ほとんど外食なんだけど……」
「私もそう。コンビニ弁当とか食べてる」
「そうか……」
 借金取りに追われている生活な割に、結構贅沢な食生活であったため驚く。
 普通ならもっと食費を削るだろう。
 とはいえ、あの優奈が料理を作る姿は想像できないのだが。
 同じ様に優衣が料理する姿も想像できなかった。
「まあ、それならいいな。でも君は育ち盛りだし、栄養のバランスを考えて食事する様にしよう」
「うん……」
 小さく返事する優衣を眺めつつ、そのまま続けて今後の事について話していく。
 優衣は大和の言う事に対し、文句や不満を一切言わず、また表情を全く変化させずに頷くだけであったため、本当に納得しているのかと少々不安になったが、母親の優奈が嫌な時は嫌とハッキリ言っていたのを思い出したため、おそらく大丈夫だろうと思った。
 性格から容姿までそっくりな母娘であるから、嫌な時は同じ様に嫌と言うに違いないからだ。
 そんな事を考えつつ話を続けた大和は、これからこの少女と一緒に暮らしていくという事を改めて意識し、その事に不安と喜びを感じるのだった。


 それからしばらくの間、表向きは何事も無く二人は暮らしていった。
 というより、大和にとってかなり楽しいものとなっていた。
 特に何かする訳ではないのだが、優衣と一緒にいるだけで幸せな気分になれ、その存在が愛おしくて仕方がなくなっていたからだ。
 優衣は表情を変えず、また無口であったため、普通であれば無愛想な可愛くない娘に思え、楽しくない生活となっていただろう。
 しかし大和にとっては、そういった優衣の様子こそが愛おしさを感じさせる要因となっていたのである。
 一見感情の変化が無い様に見える無表情さの中に、微妙な変化がある事が大和には分かり、そしてその感じているであろう感情を推測して優衣に告げると、ほんのりと頬を赤くするのが可愛らしかった。
 何より父親である自分との生活を、優衣が如何に楽しんでくれているのかが伝わってくるため、嬉しくてたまらなかったのだ。
 大和はそんな優衣がかなり愛おしくなっており、このままずっと一緒に暮らしてもいいと思えるほどになっていた。
 こうした想いが娘に対する愛情というものかも知れない。
 とにかく大和は、優衣と暮らす事で今までに無かった幸せを感じる様になっていたのである。
 だが問題が無い訳でもなかった。
 それは本来の父娘であれば起きるはずのない事ではあったが、これまで離れて暮らしていたがゆえに起きてしまう要素だった。
 性欲である。
 何しろ娘とはいえ優衣は十四歳であり、すでに体も女らしさが出始めていたため、その体を見るとつい欲情してしまうのだ。
 程良く膨らんだ胸元や、肉付きのいい白い太ももが目に入ると、いやらしい目で見てしまうのである。
 慌てて「あれは娘だ」と意識を切り替えるのだが、男としては辛い事この上なかった。
 そもそも顔や性格が母親似であり、大和の好みのタイプなのだから、娘に対するのとは異なる好意を抱いてもおかしくない状態だったのだ。
 今は何とか抑えているものの、何かきっかけがあればそれが爆発しかねなかったのである。
 思えば高校時代に優奈に初めて触れたのも、我慢しきれなくなって抱き付いたのだった。
 手さえ握った事がなかったというのに、それより先に抱き付いたのだから恥ずかしい思い出としか言いようがなかった。
 自分はそうした様に突如爆発するタイプなので、気をつけないと優衣に何をするのか分かったものではなかったのだ。
 その上「優奈に似ている優衣であれば、何かしても受け入れてくれるのではないか」などという発想をしてしまったりして、その事自体に嫌悪感を抱いたりもした。
 そもそも優衣は年頃の女の子としては不用心なところが多すぎ、それが大和を悩ませている原因でもあった。
 何しろ風呂上がりに平然と薄着で大和の前に現れたりするのだ。
 タンクトップにホットパンツというその姿は、白い肌が多く露出されていて肉欲を激しく刺激した。
 さらに布地に余裕のあるタンクトップは、上から覗けば乳房が見えそうなほどになっており、太ももは始めから全て見えていたため、思わず唾を飲み込んでしまうことがしばしばあった。
 優衣は全体的に細い体つきにも関わらず、胸などは程良く膨らんでおり、まさに付くべきところの肉は付いているといった感じだった。
 短い髪型と小さな顔立ちのせいか、十四歳にしては幼く見えるにも関わらず、肉体的にはすでに大人の女の色香を感じさせるため、思わず抱き締めて押し倒したくなる欲求が押し寄せてきていたのだ。
 この状態が長く続けば、その内襲ってしまうのではないかと、大和は自分に対して不安になっていたのである。


 隣で寝ている優衣を見ながら、大和は今日も楽しく過ごせ、また自分を抑えられた事に感謝していた。
 優衣の可愛らしい寝顔は、大和に温かい想いと性的な興奮をもたらしており、自分は父親としては不完全なのだと考えさせられた。
 普通の父親であれば、娘の寝顔を愛おしくは感じこそすれ、性欲の対象としては見ないだろう。
 しかし自分は優衣をそうした目で見てしまう。
 この可愛らしい娘を抱き締め、好きなようにしたらどれほど気持ちがいいだろうかと思ってしまうのだ。
 そんな自分を、父親としての自分が嫌悪の目で見ている。
 中学生に欲情するロリコンを非難する想いと、欲情のまま襲いたくなる想いとが同じ体に存在しているのだ。
 だがこれも優衣を娘として意識しきれていないがゆえに起きている事に違いなかった。
 ゆえにこのまま一緒に暮らしていけば、そのうち父親としての意識が強まり、性的対象として見なくなれるのではないだろうか。
 それだけ大和の優衣に対する愛おしさは高まっており、娘として愛し続ける自信があったのだ。
(だから後は時間が解決してくれるよ……もう少ししたら俺は……)
 完全に父親として優衣に接せられる様になった自分を想像しながら、優衣とのこれからの生活に想いを馳せた時だった。
 不意に体が揺れているのを感じ、地震が起きている事に気がつく。
 どうやらかなりの震度の様で、部屋は大きく揺れていた。
 棚の上に置いている物が落ちなければいいが、と思い視線を周囲に向けた大和は、次の瞬間、体に何かがぶつかってきたのを感じた。
(!……優衣ちゃん……)
 見れば優衣が強い力で抱き付き、胸に顔を押し当ててきている。
 一体どうしたのだろうと思う一方で、体に感じる柔らかな肉の感触に興奮を覚えた。
(駄目だ駄目だっ。俺は優衣ちゃんの父親なんだから、ちゃんとしろっ)
 湧き起こってくる欲情を抑えつつ、何故突然抱き付いてきたのかを尋ねてみる事にする。
「どうしたの?」
「……揺れ……揺れてる……」
「ああ、地震だね」
「揺れるの駄目……私、揺れるの駄目なの……地震、駄目……」
 小さくそう呟く優衣の体は震えていた。
 どうやら地震が苦手らしい。
「怖いっ……怖いよお父さんっ……」
(!……)
 さらにギュッと抱き付かれ、その瞬間、乳房と思われる肉の塊が体に押しつけられた事で肉棒が勃起した。
 今まで服の上から想像していた膨らみが、今自分の体に接触しているのだと思うとおかしくなりそうだった。
「だ、大丈夫だよ……俺が、一緒に居るから……」
 内心の動揺を隠しつつ、優しく頭を撫でてやる。
 優衣は普段の反応の薄さが嘘の様に、ガタガタと震え、強く体を押しつけてきていた。
 大和の体には優衣の柔らかな肉の感触が広がり、これ以上この状態が続けば、もう自分を抑えられないだろうと思えてくる。
 このまま一気に抱いてしまえ、という意識が強く高まった瞬間、不意に地震がやんだ。
 すると何やら拍子抜けの感覚が訪れ、欲情が少し治まった気がした。
 未だに震えている優衣が愛おしく感じられ、父親としての意識が強まっていく。
 どうやら何とか襲わずに済んだ様だった。
 実にきわどかった事に大きく息を吐きながら、優衣の頭を優しく撫でてやる。
「もう治まったよ。大丈夫だ。安心して」
「治まった……治まったの……?」
「ああ、もう揺れてないから」
 優衣は恐る恐る周囲に目をやると、窓から差し込む街灯の光で部屋の中を確認している。
 電灯の紐はまだ揺れてはいたが、徐々に振り幅が小さくなり、やがて動かなくなった。
「ホントだ……治まってる……」
 優衣は心底ホッとした様な呟きを漏らすと、安心した様に脱力した。
 そして自分の現状を把握したのか、急に驚いた表情を浮かべると、困った様に俯いている。
 そうした変化は珍しいため、大和は優衣に対する愛おしさが激しく強まった。
「怖かったのかい?」
「うん……私、昔から地震は駄目……」
 優衣は未だに顔を俯かせたまま呟いている。
 よほど恥ずかしいらしい。
「そうなんだろうね。まさか抱き付かれると思わなかったから驚いたよ……でもこういうところはお母さんとは違うんだね。お母さんは地震は苦手じゃなかったから」
 高校時代、優奈と一緒の時に地震を経験したが、抱き付いてくる事はなかったのだ。
「お母さんも地震嫌い。ただ私と違ってジッとしてるだけ」
「え? そうだったの? そういや地震の時はそうだったような……あれって怖がってたのか」
 今まで知らなかった優奈の事を知り、大和は少々驚くと共に可笑しくなった。
 ジッとしたまま怖がっているというのが何とも優奈らしいと思ったからだ。
 それに比べて優衣は何とも活動的と言えただろう。何しろ抱き付いてきたのだから。
「私はお父さんに似てるって言われた」
「え?」
「お父さんもいきなり抱き付いてきたから、優衣はそこが似てるって」
「え? ええ? ちょっと違うだろそれ。俺、地震の時に抱き付いた事なんかないよ」
 地震の時に優奈に抱き付いた事など無かった。
 というか、動くという事自体をした事がないのだ。
「違う。地震の時じゃない。そうじゃなくいきなり抱き付かれたって」
「うっ……そっちの話か……」
 それは確かにその通りだった。
 いきなり抱き付いたのは事実であったため、何の否定も出来なかった。
「それでお母さん、お父さんの事、もっと好きになったって言ってた」
 何とも恥ずかしい思い出を娘の口から聞かされた大和は視線をそらした。
「だからお父さん、私のこと、好きになった?」
「え?」
「私、抱き付いたから……お父さん、私のこと、好きになってくれたかなって……私、お父さんのこと……好き、だから……私のことも好きになってくれると、嬉しい……」
 突然の告白と、無口な優衣にしては長く喋っている事に驚きつつ、優衣が自分の事を好きになってくれていた事に嬉しくなった。
 以前から雰囲気としてはそう感じていたが、ハッキリと言葉にされた事がたまらなく嬉しかったのだ。
 やはり先ほど襲わなくて良かった。
 もし襲っていたら、この言葉は聞けなかっただろう。
 優衣はジッとこちらの顔を見つめ、答えを求めて待っている。
 その真剣な眼差しにドキリとしつつ、これでようやく自分達も親子としての意識が強まるのではないかと思えた。
「俺も好きだよ。前から言おうと思ってたけど言えなくてごめんね。俺は優衣ちゃんの事が大好きだ。愛してる」
「愛してる」などという言葉を口にするのは初めてだったが、父親として娘に告げる言葉としては「好き」よりも良い様に思えたのだ。
「!……」
 優衣の息を飲む声が聞こえ、表情が微妙に変化したのが分かった。
 一見無表情のままだが、嬉しさが顔に現れているのだ。
 優衣の喜ぶ姿に大和も嬉しさで一杯になった。
 これからもっともっと優衣を大切に、娘として可愛がっていこう。
 そんな想いで大和の心は溢れていった。
「お父さん……好き……」
(え……?)
 だがその想いは、不意に感じた唇の感触で断ち切られた。
 目の前には優衣の顔が迫っており、唇は柔らかなもので塞がれている。
 そのまま優衣の腕が首に絡み、強く抱き締められると共に、唇を割ってヌメリを帯びた何かが口の中に入り込んできた。
 その何かは舌と絡み、口内を舐め回して吸い付いてくる。
(あ、れ?……俺、キス、してるのか?……誰と?……優衣ちゃんと?……嘘、だろ……?)
 突然されたキスに、大和の頭は激しく混乱していた。
 何故優衣がキスをしてきたのか分からなかったのだ。
 しかもこの様な舌を入れてくるキスを……。
「んっ……んんっ……んふぅっ……お父さん、んっ……お父さん、んんっ……」
 優衣は激しく顔を動かし、唇を擦りつけ、舌で舐め回してくる。
 時折漏れる「お父さん」という呼びかけが、大和の中にゾクリとする背徳的な欲情を呼び起こした。
 口内はすでに快楽で一杯であり、股間では痛いほどに肉棒が勃起している。
 押しつけられる体の感触は蕩ける様な誘惑となって大和に襲いかかり、全身が肉欲で一杯になっていった。
 優衣の行動は未だに理解出来ていなかったが、体は与えられる刺激に反応し、さらなる快楽を求めていた。
 先ほどとは比較にならない凄まじい衝動が、優衣を、目の前の少女を犯せと呼びかけてくる。
「お父さん……抱いて……私を、抱いて……お父さんの物にしてっ……」
 日頃の優衣からは想像出来ない強い口調でそう言われた瞬間、大和の中で何かが弾けた。
「優衣っ……」
 名前を呼び捨て、抱き締めると、優衣の体にのし掛かっていく。
 そのままパジャマを捲り上げ、現れた乳房をギュッと握り締める。
「あっ……」
 可愛らしい小さな声が優衣の口から漏れるのにゾクリとした興奮を覚えながら、続けて荒々しく揉みしだいていく。
 手のひらに収まる優衣の乳房は、窓から差す街灯の光に照らされて白く輝いている。
 その頂点にある小さな突起は何とも可愛らしく、大和は愛おしさを覚えながら吸い付いていった。
「あっ……やっ、はぅっ……お父さ、あぁっ……」
 大和が手を動かすたびに幼い乳房が形を変え、放すと元の状態に戻るのを面白く感じながら、手のひらに伝わってくる瑞々しい少女の肌の感触にうっとりとなる。
「やっ……あっ……やぁっ……」
 可愛らしい乳首を何度も吸い、舌で舐め回すと、優衣が頭を左右に激しく振り、甘い吐息を漏らした。
 短い髪が乱れ、額にかかっているのが何とも色っぽく、元からの美しさと相まって、たまらないいやらしさを醸し出している。
 大和はそんないやらしくも可愛らしい娘を抱いている事に、たまらない幸福感を覚えた。
 可愛い優衣、愛らしい優衣、愛おしい優衣……。
 大和にとって優衣は、すでに世界で一番大切な存在になっていた。
 その大切な少女を今自分は抱いている。
 何と素晴らしい事だろう。
 そんな事を想いながらパジャマを脱ぎ捨てて裸になった大和は、優衣の体からも全ての布を剥ぎ取っていった。
 見下ろすと、そこには小さな可愛らしい少女が、産まれたままの姿で横たわっている。
「大好きだよ優衣……愛してる……」
「お父さん……私も、大好き……愛してる……」
 ほとんど表情に変化が起きていない顔ではあるが、大和には優衣が激しく感動しているのが分かった。
 頬もかなり赤くなっており、恥ずかしがっているのが分かる。
「ふふ、可愛いよ。優衣は可愛い……お父さんは優衣が可愛くてたまらないんだ」
 自らを「お父さん」と呼ぶことで、自分が優衣の父親であるという意識が強まった。
 そう、自分はこの少女の父親なのだ。
 この少女を世界で一番愛し、慈しむべき存在なのだ。
 その自分が優衣を抱いて何が悪いだろう。
 娘とセックスして何が悪いのだろうか。
 そう意識すると、ゾクリといった快感が湧き起こり、自分が娘と交わる禁忌を犯す決意をしつつも、その背徳的な行為に恐怖を感じ、またそれゆえに興奮している事に気がつく。
 自分はこれから許されない行為をするのだ。
 だがそれだけ自分は優衣を愛しているのである。
 何故なら許されない行為をするほどに、強い愛情を優衣に抱いているのだから……。
「優衣、愛してるっ」
 そう言いながら優衣の体を強く抱き締め、唇に吸い付いていく。
 小さな唇を舌で割り、中に押し込むと優衣の舌が絡んできた。
 大和は口内に湧き起こる快感にうっとりしつつ、優衣と強く舌を吸い合い、唇を激しく擦り合わせていった。
「んっ……んんぅっ……んっ、んふぅっ……」
 優衣の鼻から甘ったるい吐息が漏れ、背中に手が回ってギュッとしがみついてくるのを可愛らしく感じる。
 体を動かすたびに生の肌が擦れ合い、その激しい気持ちの良さに、大和は夢中になってキスを繰り返し、優衣の若々しい肉体を抱き締めていった。
(スゲェ気持ちいい……優衣の体……気持ちいいよ……)
 幼い肌はまるでそれ自体が快楽の素であるかの様に、触れているだけでたまらなかった。
 もうこのまま抱き締めて体を擦り合わせているだけで射精できそうなくらいだったのだ。
 胸元では柔らかな乳房が潰れ、二つの硬い突起が当たってくすぐったさを感じさせている。
 短い髪に指を入れ、優しく撫でるとサラサラの感触が広がって気持ちが良かった。
 優衣の体はどこに触れても快感を呼び起こし、大和の心と体を狂わせる媚薬の様な効果があったのだ。
「あっ……あんっ……やっ、ああっ……」
 唇を放し、再び乳房への愛撫を行うと、優衣が可愛らしい声をあげて頭を仰け反らせた。
 白い喉が何とも色っぽく、大和は乳房を揉みつつ舌をそこへ這わせた。
「あっ、はっ……おとう、あっ……やぁっ……」
 ピクピクっと体を震わせ、優衣はいやらしく体をくねらせている。
 その一つ一つの動きが色気を感じさせ、幼さに不似合いな淫靡な色香を醸し出していた。
 そして小さく細い体であるがゆえに、まだ大人になっていない少女を犯している感覚が湧き起こり、背徳感となって強烈な興奮を呼び起こした。
「やんっ、やっ……あっ、ああっ……やっ……」
 手のひらに収まる大きさの乳房を両手で持ち、回す様にして揉みしだきつつ、指の間から覗く可愛らしい乳首に吸い付き、左右交互にチュパチュパと強く吸っていく。
 そのまま体の線をなぞる様にして手のひらで撫でながら、大和は下半身へと移動していった。
 まだ肉付きが十分ではない細い太ももを持ち上げると、頬を擦りつけてスベスベの肌の感触を味わう。
「あっ、あぁっ……やっ、はぅっ……」
 太ももの内側に舌を這わし、何度か強く吸い付いていくと、優衣が上半身を震わせて悶えた。
 続けて足先まで舐め回し、小さな足の指を口に含んであめ玉の様にしてしゃぶる。
 そうした行為を左右の脚に繰り返した後、大和はいよいよとばかりに股間へと顔を近づけていった。
(綺麗だ……)
 両脚を開くと、そこにはピンク色をした肉の襞があった。
 未だ何者にも犯されていないその襞は、早く触れて欲しいと言わんばかりに愛液を垂らし、震えている。
「あっ、はぅんっ……」
 大和が秘所に舌を這わせると、優衣は体を大きく震わせ、ピクピクと悶えた。
 そのまま続けて舐め続けると、耐えられないようにして体を左右に激しく振っている。
「あっ……やっ、はぁっ……あっ……おとう、やぁっ……」
 もっとして欲しいと言わんばかりに大和の後頭部を股間に押しつけ、甘い吐息を漏らして悶える優衣の姿は、容姿が幼いだけに何とも言えない淫靡さを感じさせた。
 心の中で、「自分の娘を肉欲の対象とし、貪っている自分は、何と外道で許されない男なのだろう」と思いつつ、「愛する娘を気持ち良くしてやり、快楽を共にするのは悪い事ではないはずだ」といった想いも抱く。
 大和の中では、未だに「この様な事をしてはいけない」という想いがあったがゆえに、実際にしてしまっている事に激しい背徳感が湧き起こっていたのだ。
 その禁忌の想いが、優衣を抱く事に夢中になる原因にもなっていたのである。
「あぅっ、あっ……あっ、あっ、あぁんっ……」
 小さなクリトリスを刺激すると、優衣が顎を仰け反らせて悶えた。
 その可愛らしくもいやらしい様子に我慢の限界に至った大和は、ついに肉棒を入れる決意をした。
(俺は……優衣の初めての男になる……)
 娘の処女をもらう。
 それは父親にとり、許されない夢だろう。
 それを自分はこれから行うのだ。
 大和は今まで以上に高ぶる己を感じつつ、肉棒を持つと秘所に近づけていった。
「優衣、入れるよ……?」
 途中でそう呼びかけると、優衣がコクリと頷いたため、ゆっくりと膣穴に押し込んでいく。
 ズブ……。
「あ……」
「くっ……」
 亀頭が膣穴にハマり、そのまま腰を進めると、ズブズブと入り込んでいくのが分かる。
 久々に味わう膣の感触は、自慰では味わえない良さを思い出させた。
 ヌメリを帯びた膣襞が亀頭に絡み付き、吸い付いてくるのがたまらない。
 特に愛しい娘の中に入ったという悦びが、肉体的な快楽以上に気持ち良かった。
「あぅっ……ぐっ……痛っ……うっ……」
 優衣が苦痛の表情を浮かべ、耐える様にしてシーツを掴んでいるのに興奮を覚える。
 痛がっているのは可哀想なのだが、そうした姿は、今まさに自分が優衣の、娘の処女を奪っている瞬間なのだと認識でき、激しい喜びを感じさせたからだ。
 しばらくして肉棒を全て収めると、一旦動きを止めて大きく息を吐く。
 優衣は未だに苦しげな顔をしているが、動きが止まった事でホッとした様な表情を浮かべていた。
「優衣、一つになったよ……」
 大和が呼びかけると、優衣は珍しくハッキリと分かる笑みを浮かべてこちらを見上げている。
 その新鮮な表情に、大和の中の優衣に対する愛おしさは激しく高まり、もっともっと優衣と一つになっている実感が欲しくなった。
「じゃあ、動くからね? 痛かったら言うんだよ?」
「大丈夫。痛くても我慢する……お父さん、気持ち良くなって……」
 その言葉に嬉しさを感じつつ、出来るだけ労る様にして腰を動かし始める。
「あぐっ……あっ……いっ……」
 表情をあまり変えずに苦痛の言葉を発しながら、優衣はシーツを掴んで悶えている。
 こちらの動きに合わせて小さな体が前後に揺れ、ピクピクと震える姿は、大和の中を悦びで一杯にした。
「あっ、いぅっ……あぐっ……あっ……」
 優衣が力を入れるたびに膣内がキュウっと締まり上がり、その強烈な刺激に大和は歯を食いしばった。
 何しろ久しぶりのセックスだ。
 幼いとはいえ女体との接触は、自慰では味わえない気持ちの良さが押し寄せてきて耐久力を奪っていくのである。
「あっ……いっ……あぅっ……」
 それに苦痛の声ではあったが、こちらの動きに合わせて優衣が喘ぐ姿にはたまらないものがあった。
 愛する優衣を貫き、支配しているのだという事実が、父親として、雄としての悦びとなり、たまらない精神的な快楽となって心に溢れていく。
 そして肉棒からは肉体的な快楽が伝わり、優衣と擦れるたびに股間からは蕩ける様な快感が背骨を通じて脳内に響いた。
 まだ少女の体だというのに、どうしてここまで大人の自分を夢中にさせる程の気持ちの良さがあるのだろう。
「あっ、あぁっ……いぅっ……あっ、やぁっ……いっ……」
 さらにはどうやら苦痛が減ってきたらしく、優衣の喘ぎには甘いものが混じり始めたのが、大和の興奮をさらに高めていた。
 優衣の可愛らしい声を聞いていると、「もっと気持ち良くしなければ。もっと凄くしなければ」といった切迫感を伴う快感が押し寄せ、勢い良く腰を振ってしまうのだ。
 女体というのはその成熟度に関わらず、男を狂わせる力があるに違いなかった。
「あんっ、あっ、ああっ……お父さん、やっ……お父さん、あぁっ……」
 優衣は泣きそうな表情を浮かべながら、助けを求める様にしてこちらを見つめてくる。
 そうした表情の変化は、普段は見られないがゆえに、自分がそこまで優衣を変えているのだという悦びが大和の中に溢れていった。
「優衣っ、優衣ぃっ……」
 激しく腰を振りながら呼びかけると、優衣は泣き笑いの表情を浮かべ、ギュッとしがみついてくる。
「おとぅ、あっ……おとうさ、やぁっ……おとうさぁんっ……」
 腰に細い脚が絡み付き、体全体で抱き付いてくる優衣の姿はたまらなく愛おしかった。
 まさに全てを委ねてくれている様な、そんな気持ちになったのだ。
「あんっ、あんっ、ああっ……凄い、あっ……お父さん凄いよぉ、あっ、ああっ……わたし、あっ……わたしもうっ……」
 絶頂が近いらしい言葉に、大和の射精感も一気に高まっていった。
 ついに優衣の中に、娘の中に精液を放つのだと思うと、それまで以上の興奮が湧き起こったのだ。
「やっ、やっ、やぁっ……はぅっ、はっ、はぁっ……わたし、あっ……わたしイく、あっ……わたしイくよぉ、あっ、あっ、あぁあああああああああああっ!」
「うっ!」
 優衣の絶頂に合わせて精を放つ。
 ドクドクドクドクと、凄まじい勢いで放たれていく精液に気持ちの良さを感じつつ、何度も何度も射精を繰り返していく。
「あ……はぁ……あ……」
 優衣は呆然とした様子で吐息を漏らし、脱力している。
 その可愛らしい姿を見つめながら最後の精を放ち終えた大和は、ゆっくりと肉棒を引き抜くと、優衣の隣に倒れ込んだ。
 ハァハァと荒い呼吸を繰り返し、何とも言えない満足感に浸る。
「お父さん、大好き……」
 優衣がそう言いながら抱き付いてくる。
 頭を優しく撫でてやりながら、サラサラの髪の感触を気持ち良く感じる。
 大和の心は優衣に対する愛おしさで一杯だった。
 以前より比べものにならない愛情で溢れており、今やもう優衣以外の事は考えられないくらいだった。
「お父さんも大好きだ。優衣を愛してる」
 強く抱き締め、額にキスをする。
 すると優衣は甘える様にして胸に頬ずりをし、強くしがみついてきたため、大和は幸せな気分になった。
 その事に肉体も反応したのか肉棒もムクムクと大きくなり、再び押し込みたい欲求が湧き起こってきた。
「お父さんの、おっきくなってる……」
「ああ、優衣の事が好きだから、お父さんは何度もしたくなるんだ」
「私も……私もお父さんが好きだから、何度もしたい……」
 うっとりと見つめながら目を閉じる優衣に顔を近づけ、桜色の唇に吸い付いていく。
「んっ……んんっ……」
 舌を絡ませて強く吸い合いつつ、再び優衣の上にのし掛かる。
「んんぅっ……おとうさ、あっ、あぁっ……」
 そのまま肉棒を押し込んだ大和は、可愛らしい優衣の様子を見つめながら、勢い良く腰を振っていくのだった。


 大和は最近家に帰るのが楽しくて仕方がなかった。
 何故なら優衣が、可愛い娘が待っているからだ。
 これまで家に帰っても、せいぜいテレビを見るかテレビゲームをするくらいだったが、今や比較にならないほど幸せで気持ちのいい時間になっていたのである。
「んぐっ、んっ……んんっ……」
 布団の上に座った大和が視線を下に向けると、白いセーラー服に身を包んだ優衣が、股間に顔を寄せて肉棒を口に含んで舐めている。
 毎日しているせいか、今や大和の気持ちのいい部分を知り尽くした優衣のフェラチオは、何ともたまらない良さがあった。
 舐めて欲しい箇所に舌が這わされ、逆にそういう箇所をなかなか舐めないというジラしのテクニックを使ってきたりもしたため、大和は今や優衣の舌技にかなり翻弄されていた。
 ショートヘアの可愛い顔が上目遣いに見上げてくるのがたまらず、優しく頭を撫でてやると、優衣が突く様にして亀頭を刺激してきた。
「うぅ、いい……優衣、そろそろ出すよ……?」
 大和がくぐもった声で悦びと限界である事を告げると、優衣は無表情の顔に嬉しさを見せ、口全体でチュポチュポと激しく肉棒を出し入れし始めた。
 気持ちの良さが最高潮に達し、可愛い優衣の口に己の醜悪な肉棒が含まれている様子にいやらしさを感じた瞬間、大和は一気に精を放った。
「んっ……んんっ……」
 優衣は一瞬体を硬直させた後、ゴクゴクと精液を嚥下していっている。
 そうして精液を飲んでもらっていると、まるで自分の全てを受け入れてもらえた様に思えて嬉しくなった。
「ありがとう優衣。凄く気持ち良かったよ」
「お父さんが喜んでくれて嬉しい……」
 優衣は無表情の顔を嬉しそうにすると、頬を赤くしながらペロリと肉棒を舐めた。
 するとあっという間に肉棒が大きくなる。
「お父さん、もう元気……」
「そりゃ優衣が舐めたからな、元気にもなるさ……じゃ、次はお父さんが優衣を気持ち良くしてあげるからね?」
「うん。気持ち良くして……」
 大和は優衣を抱き上げると、そのまま布団の上に横たえた。
 白いシーツの上に白いセーラー服の美少女が寝ている姿は、何とも言えない淫靡な雰囲気を感じさせ、股間の肉棒がさらに硬くなった。
 この雰囲気を味わうため、大和は優衣に頼んでセーラー服を着てもらっているのだ。
 以前はセーラー服には大して興味が無かったのだが、優衣が着ているのを見てから激しい性欲の対象となったのである。
 特に可愛い優衣には白いセーラー服が良く似合い、肉棒がたぎって仕方が無かった。
 ゆえに最近は、セックスする際にはセーラー服を着てもらっていたのだった。
「優衣、凄く可愛いよ……ああ、たまらない……」
 大和はそう言いながら胸元に手を伸ばし、セーラー服の上から幼い膨らみを揉んだ。
「あっ……んっ……お父さ、やっ……」
 優衣は体をクネクネ揺らしながら、与えられる快楽に浸っている。
 桜色をした唇が半開きになり、赤い舌が見えるのが何ともいやらしい。
 小さな唇に吸い付きつつ、セーラー服の下に手を入れて、直に乳房を揉み始める。
「んっ、んんっ……んぁっ……お父さ、あっ……気持ち、いいよぉ……」
 ブラジャーの中に指を入れ、乳首を指先で押さえる様にしていじると、優衣がピクピクと体を震わせた。
 セーラー服を捲り上げ、ブラジャーを引き下ろすと、程よい大きさの白い膨らみが顕わになった。
 その頂点ではピンク色の乳首が可愛らしく揺れている。
 白いセーラー服をはだけ、幼い膨らみを顕わにした優衣の姿は、恐ろしいほどに刺激的だった。
 手のひらに収まる幼い乳房は、大和にとってまさに宝石の様な美しさがあった。
「優衣っ……」
 大和は鼻息を荒くしながら乳房にむりゃぶりつき、勢い良く乳首を吸っていった。
「あっ、ああっ……やっ、やぁっ……お父さ、あっ……凄い、あんっ……凄いよぉっ……」
 荒々しく乳房を揉みしだき、乳首を何度も吸っていく。
 そうすると優衣は頭を仰け反らせ、短い髪を振り乱しながら激しく悶えた。
 その様子に肉欲を高めた大和は、下半身へ移動すると紺色のスカートを捲り上げ、パンティを勢い良く剥いで秘所に舌を這わせていった。
「あんっ、あっ、ああっ……そこ、やんっ……そこぉ、あっ……お父さぁんっ……」
 小さなクリトリスを舐め回すと、優衣がビクビクビクと体を震わせ、甘ったるい声を漏らした。
 可愛らしく「お父さん」と呼ばれるのがたまらず、もっとそう言ってもらいたくなった大和は、熱心にクリトリスを責め立てていった。
「やっ、やぁっ……お父さんもっと、あんっ……お父さんもっとだよぉ、やっ、やぁんっ……お父さんお願ぁいっ……」
 後頭部に手を当て、秘所にグイグイ押しつけてくる優衣の様子に、大和の我慢は限界に達していた。
 これ以上は入れないではいられない。
 早く肉棒を押し込んで優衣の中を味わいたい。
 そう思った大和は、膝立ちになると優衣の脚の間に腰を入れ、肉棒を入れる体勢になった。
 ズブ、ズブズブズブ……。
 亀頭が膣穴に入り込み、そのまま一気に奥まで進んでいく。
「あっ……あぁっ……あっ……」
 優衣の可愛らしい吐息が耳に響き、それと共に股間から押し寄せてくる快感に大和は体を小刻みに震わせた。
 何度入れてもたまらない優衣のそこは、肉棒を強く締め付けつつ、濡れた膣襞が絡みついてくるのが最高だった。
 まだ幼いにも関わらず、大人の自分をここまで気持ち良くさせる優衣の体に、大和はすっかり夢中になっていた。
 優衣とこうして繋がり、快楽を与え合えられるのなら、もう何を捨てても構わないといった想いがあったのだ。
「あっ、あっ、ああっ……やっ、やっ、やぁっ……」
 腰を激しく振り出すと、優衣が甘い声で喘ぐ。
 体が前後に揺れ、はだけた白いセーラー服からは手のひらサイズの乳房が覗いていて強い興奮を誘った。
 潤んだ瞳でこちらを見上げる優衣の可愛らしい顔は、短めの髪が乱れてまとわりついていて何ともいやらしかった。
「あっ、ああっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……お父さん気持ちいいのぉっ……やっ、やんっ……あぅっ、あぁっ……」
 シーツをギュッと掴み、目を瞑って悶える優衣の姿は、大和の獣性を強く刺激した。
 今自分は幼い少女を犯しているのだと思うと、激しい肉欲が湧き起こってくるのだ。
「あぅっ、あっ……やっ、やっ、やぁっ……お父さんっ、お父さんっ、お父さぁんっ……」
 背中に腕が回り、腰に脚が絡んでギュッとしがみつかれる。
 目の前に迫った幼い顔はすっかり快楽に染まっており、潤んだ瞳は「もっとして」と訴えていた。
「優衣っ……可愛い優衣っ……大好きだっ……」
 腰を小刻みに動かし、肉棒を強く突き込んでいく。
「ああっ、あっ……私も、あっ……私もお父さ、あんっ……お父さんが、あぁっ……好きぃっ……やっ、あっ、ああっ……」
 悦びに溢れている優衣の姿は、大和の耐久力を一気に奪っていった。
 最後とばかりに勢いを強めていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……わたしもう、あっ……わたしもう、ああっ……わたしもうイくよぉっ……やっ、やっ、やぁああああああああああんっ!」
「優衣ぃっ!」
 ドピュドピュッ、ドクドクドクドクドク……。
 激しい勢いで迸る精液を感じながら、大和は強烈な満足感に浸っていた。
 可愛い優衣の中に精を放つ行為は、何度経験してもたまらなかった。
 毎日抱いてしまっているのも、この瞬間の最高の気分が忘れられないからだ。
 愛する娘の中に精液を注ぎ込む。
 それはまさに優衣を自分のモノとした感じがして素晴らしかったのである。
 最後の射精を終えた大和は、肉棒を引き抜くとゆっくり優衣の隣に倒れ込んだ。
「お父さん……大好き……」
 優衣が嬉しそうにしながらギュッと抱き付いてくる。
「お父さんも、優衣が大好きだぞ……」
 そう返しつつ頭を優しく撫でてやる。
 すると優衣は何とも嬉しそうな表情をし、今自分が幸せである事を潤んだ瞳で訴えてきた。
「それじゃ、もっと愛して……」
 そしてうっとりとした表情を浮かべると、顔を近づけ、唇に強く吸い付いてくる。
 そのまま頭を抱え、荒々しいキスを繰り返す。
「んっ……んふっ……お父さ、んっ、んんぅっ……好きぃ、んんっ……」
 舌が強く吸われ、口内が快感で溢れてくると、優衣の手が伸びて肉棒を優しくしごいてきた。
 初めて交わって以来、優衣はこうして何度も強く求めてくる様になった。
 自分たちは長い間離れていたのだから、その分こうしてくっついていたいというのがその理由らしい。
 何より大和から体を放していると、どうにも寂しく、悲しくなってくるそうなのだ。
 そして逆にこうして抱き合っていると、何とも自分が愛されている感じがして、たまらなく幸せに思えるそうなのである。
「お父さん……わたしを、愛して……」
 そう言いながら大和の上に乗った優衣は、自ら肉棒を膣穴へと入れていった。
 ズブリ、といった感触と共に、肉棒が優衣の中に入っていくのが分かる。
「あ……ん……おとうさ、あ……はぅ……愛してるの……」
 優衣は快感に顔を歪ませつつ、幸せそうな表情で喘いだ。
 こうして性器で一つに繋がっていると、自分が大和に愛されている実感が凄く強く持てるそうで、ゆえに優衣にとって大和とのセックスはたまらなく幸せなひとときらしかった。
「お父さんも優衣を愛してるぞ……」
 それは大和にとっても同じであり、優衣を抱いていると幸せでたまらなかった。
 これは他の女性では味わえない、娘であるからこその充実感だろう。
 愛する娘と繋がり、快楽を与え合う。
 これほどお互いの愛情が高まる行為も無いに違いない。
 実際二人の関係は、あの初めてセックスをした日以来、格段に深まっているのだ。
「あっ……あんっ……やっ……」
 下から手を伸ばして程良い大きさの乳房を掴み、少し強めに回すようにして揉みしだくと、優衣が頭を仰け反らせ、イヤイヤといった感じで悶えるのが可愛らしい。
 そうしていると何とも幼さが感じられ、そんな少女の中に自分は肉棒を押し込んでいるのだという事に、激しい背徳感が湧き起こった。
「あんっ、あっ……やっ、やっ、はぁんっ……やっ、やぁっ……」
 そのまま肉棒を突き上げると、優衣も自ら腰を動かし出し、か細い甘い吐息を漏らした。
 白いセーラー服を身に付けた美少女が、短い髪を乱し、可愛らしい顔を快楽に歪め、小さな乳房を揺らして悶える様は、たまらなくいやらしかった。
「あっ、やっ……お父さんの、あんっ……オチンチン、あっ……凄いよぉっ……」
 何とも気持ち良さげにそう言われたため、大和は激しい喜びを感じた。
 自分の肉棒が愛する娘を夢中にさせているのが、たまらなく嬉しかったのだ。
「優衣の体も凄いぞ……お父さんは優衣とこうしてると、凄く気持ちいいんだ……」
 そう言いながら上半身を起こし、優衣の細い体をギュッと抱き締めつつ桜色の唇に吸い付いていく。
「んんっ……んぁっ……おとう、さぁん……」
 トロンとした表情を浮かべ、「もっと気持ち良くして欲しい」と言った感じで見つめてくるのに激しい肉欲が起きる。
 そのまま優衣を後ろに押し倒し、体を反転させて四つんばいにすると、スカートを捲り上げて可愛い尻を掴み、一旦抜けた肉棒を再び押し込んでいく。
「あっ、んっ……あっ、あっ、あぁっ……」
 そして勢い良く腰を前後させ始めると、優衣は甘い喘ぎを漏らし、嬉しそうに体を震わせた。
「あんっ、あんっ、ああんっ……やっ、やっ、やぁっ……お父さん、あっ……凄い、あんっ……凄いのぉっ……」
 振り返り、今やすっかり快楽に蕩けてしまっている表情をこちらに向けながら、泣きそうな声でそう言ってくる優衣の姿に激しい興奮を覚える。
 眼下に見える白いセーラー服が、中学生を相手にしている感覚を強めて強烈な背徳感を呼び起こした。
 背中に手を入れ、白い肌に直接触れると、スベスベとしていて気持ちの良さが溢れてくる。
 そのまま手を伸ばし、背後から性徴しきっていない乳房をギュッと掴むと、たまらない感触が手のひらに広がった。
「ああっ、やっ……あんっ、はぅっ……おとう、あっ……おとうさ、ああっ……おとうさぁんっ……」
 強い突き込みにガクガクと体を震わせた優衣は、腕を崩すと上半身をベッドに押しつけて喘いでいる。
「あぐっ、あっ……やんっ、あっ……あっ、あっ、あぁっ……」
 続けてさらに強く肉棒を叩き付けると、シーツを引き寄せ、我慢出来ないといった感じで頭を左右に振っているのが可愛らしい。
 優衣の快感が高まったせいか、膣内も急激に締まり上がり、大和は己の限界が近いことを悟った。
 そしてラストスパートとばかりに勢い良く腰を振っていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……わたし、あっ……わたしもう、あぁっ……わたしもぉっ……やっ、やっ、やぁっ……お父さんっ、お父さんっ、お父さぁんっ……あっ、あっ、あぁああああああああああっ!」
「優衣ぃっ!」
 愛する娘の名を叫びながら大和は精を放った。
 ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドクドク……。
 激しい勢いで精液が迸り、優衣の胎内に注ぎ込まれていく。
 気持ちのいい感触が射精をするたびに湧き起こり、大和は激しい満足感に浸った。
 しばらくして射精を終えると、優衣の横にゆっくりと倒れ込む。
 ハァハァといった荒い息を吐きながら、快楽の余韻に浸りつつ呼吸を整えていく。
 隣には快楽に上気した優衣の顔があり、それは何とも可愛らしく、またいやらしかった。
 大和はこの美しい少女が自分の娘であり、愛している存在なのだという事を改めて認識し、激しい嬉しさを覚えた。
 そして優衣の望みであれば、何であろうと叶えたい気持ちで一杯になった。
「お父さん……お願いがあるの……」
「ん? 何だい?」
 不意にまるで自分の考えが伝わったかの様に優衣がそんな事を言ってきたため、大和は嬉しくなりながら続きの言葉を促した。
「私、お父さんのお嫁さんになりたい……」
「え……?」
 だが優衣の口から発せられたのは、あまりにも予想外の言葉であったため驚く。
 もっと幼い頃ならともかく、十四歳の少女に言われるお願いではなかったからだ。
 いくらなんでも父娘が結婚出来ない事は知っているはずだからである。
「ずっとお父さんのこと、好きだったから……こうして愛してもらえて……凄く嬉しいから……私が十六歳になったら、お嫁さんにして欲しい……」
「それは、えっと……お父さんも優衣の事は大好きだけど……確か親子じゃ結婚は出来ないよ……」
 困った様にそう答える。
 何でも叶えてやりたかったが、さすがに法律を変えるのは無理だったからだ。
「大丈夫……私、お父さんに認知してもらってないから……戸籍上は他人……」
 そう言われてハッとなる。
 確かにその通りなのだ。
 戸籍上、優衣は優奈の娘ではあるけれど、大和にとっては赤の他人なのである。
「でもそうなると、お父さんは優衣の父親にはなれなくなっちゃうよね……」
 もし結婚するとなれば認知する訳にはいかなくなるから、生涯父娘である事を証明する事は出来なくなってしまうのだ。
 それは実に寂しい気がした。
 今やすっかり優衣に夢中になっている大和としては、すぐにでも認知して娘にしたかったからである。
「私もそれは嫌……でもお父さんのお嫁さんになれるなら……我慢する……」
 何とも真剣な眼差しを向けながら優衣は呟いている。
 どうやら本気で言っているらしい。
 大和にしても可愛い娘を妻に出来るとなれば、それは非常に魅力的な事に思えた。
 何しろ実際夫婦の様な生活をしているのだし、今更「親子だから」などという事を理由にするのも変な気がしたからだ。
 それにもし認知をしてしまえば、公的に娘を抱いている父親になってしまうが、このまま結婚するとなれば、単に歳の離れた夫婦になるだけなのである。
 何より妻にしてしまえば、一生優衣を自分のモノにする事ができるのであり、それはたまらなく素晴らしい未来図に思えた。
 だが不安が無い訳でもなかった。
 何しろ優衣は一般的に見ても可愛いため、いつ何時若い男に誘惑されるか分からなかったからだ。
 その時に老けた父親と、若く魅力的な男とのどちらを優衣が選ぶのかと思うと、自信が無かったのである。
 それならば結婚せず、認知した方がマシに思えた。
 何しろ結婚は解消できるが、親子関係ならば絶対に切れないからだ。
「だけどお父さんでいいのか? 優衣はまだ若いんだから、これから好きになる人が出来るかも知れないぞ?」
 不安からそんな事を尋ねてしまう。
 そして自分で言っておきながら、優衣が恋人を作った想像をした大和は暗くなった。
 そんな事は耐え難い状況に思えたからだ。
「私、お父さん以外の男なんて、好きにならない……お父さんだけが好き……」
 その言葉に心臓が跳ねる。
 何とも嬉しすぎる言葉だったからだ。
 たとえそれが思春期の少女の強い思い込みでしかなく、大人になれば冷めるかも知れないという不安要素を含んでいたとしても、今という状況においてはあまりに魅惑的な内容だった。
 何よりそこまで優衣が自分に夢中になっているのだと思うと、たまらなく幸せな気分になったのである。
 そして自分も優衣にすっかり夢中だという事を改めて認識した大和は、もうこのまま結婚しても悔いは無いと思った。
「そうだな……お父さんも優衣以外は好きにならないよ。優衣だけが好きだ……」
「お父さん……」
 優衣は嬉しそうに抱き付き、数度軽いキスをしてきた。
 大和はそのキスを可愛らしく感じながら受けていたが、ふと「結婚するとなれば、母親である優奈に報告せざるを得ないが、大丈夫だろうか?」と思った。
 他の人間であれば大和が父親であるとは分からないが、優奈はそれを知っているのだ。
 いくら優奈と言えど、父親と娘の結婚を許すとは思えなかったのである。
「お母さんにはどう説明しようか……結婚させてもらえると思うかい?」
「大丈夫……お母さん、もう納得してる……」
「え?……な、何?……納得してる……?」
 一緒になって困るに違いないと思って尋ねた問いに、優衣が平然とそう答えたため、大和は自分の頭がおかしくなったのかと思った。
「ここに来る前に聞いた……もしお父さんが抱いてくれたら、結婚してもいいかって……そしたらお母さん、いいって言った……」
「ええ? 何でそんな……来る前に聞いたって、どうしてそんな……ちょっと待って……何で最初から抱かれるのが前提になってるんだよ……」
 これまた平然とそう言ってきたため、大和はますます自分の頭がおかしくなったのかと思った。
「私、初めからお父さんに抱かれるつもりだった……薄着してたのもそのせい……誘惑してた……」
「何、だって?……誘惑って……ええ……?」
 あの風呂上がりの薄着は、意識してしていたという事だろうか。
 大和は優奈の娘であれば、ああした羞恥心の足りない行為もありえると勝手に思っていたのだが、まさかそれが十四歳の少女が考えた誘惑方法だったとは……。
 実際大和はすっかりそれにハマっていたのだから、幼くとも女は侮れないという事だろう。
「最初にセーラー服でここに来たのはお母さんのアドバイス……お父さんはセーラー服が好きだから、着て行きなさいって……」
「な、なな……俺は別にセーラー服を好きじゃないぞっ」
 続けて発せられた内容に、大和は激しく狼狽した。
 どうしてそんな誤情報が優奈の中にあったのだろうか。
「嘘……お父さんセーラー服大好き……私に着てもらいたいって言った……」
「そ、それは確かに言ったけど……セーラー服も好きだけど……それは優衣のセーラー服を着た姿が可愛いと思ったからで……それまでは別に好きじゃなかったのっ」
「そうなんだ……でもお母さんは『お父さんはセーラー服が好き』って言ってた……」
「それは誤解なんだよっ。ったく、何でそんな事を言ったんだか……」
 そう言えば付き合っている時も、優奈は勝手に人の趣味を決めていたのを思い出した。
 何度訂正しても決して直してくれなかったのだ。
 その点では結構自己中心的な女性だったのである。
(相変わらずってことか……)
 何とも脱力した想いを抱きながら、そんな優奈とももうすぐ会えるのだと思うと嬉しくなった。
 今は優衣に夢中とはいえ、優奈に対する好意も消えてはいなかったからだ。
「そういやお母さんとはいつ頃会えるかな? 取り合えず結婚の事も話したいし、久しぶりに会いたいしね」
「すぐ会える……お母さん、近くに住んでるから……」
「え? だって借金取りから逃げてるって……」
「手紙に書いてあったのは嘘……借金取りなんていない……お母さん、事業失敗してない……」
「う、嘘……?」
「うん……」
 優衣の言葉に激しく脱力する。
 一体今までのは何だったのだ。
「どうしてそんな嘘を……」
「私がお父さんのお嫁さんになりたかったから……」
「え?」
「私がお父さんを好きになったって言ったら、お母さん、結婚させてあげるって言った……それで一芝居打てって……」
 何とも言えない理由だった。
 だがそれにすっかり騙され、しかも結婚しても良いとまで思ったのだから、まさに上手い策略だった訳だ。
 思えば高校時代も、そうして騙された事があったのを思い出した。
 優奈はこうした場合の嘘は平然と付くのである。
 結局自分は十五年経っても優奈の手のひらの上で弄ばれていたという訳だ。
「まあ、いいさ。そのおかげでお父さんと優衣はこうして幸せになれたんだから。感謝する事にするよ」
「私も、お母さんに感謝してる」
 大きく息を吐き出しつつ、優奈の刺激的な仲人法に苦笑すると、優衣も嬉しそうに笑った。
 思えば優衣と話す時の話題は優奈の事が多く、その時の優衣の様子は凄く楽しそうであったため、きっと仲の良い母娘関係なのだろう。
 優奈は優衣を相当可愛がっていたに違いない。
 そんな可愛い娘を自分が将来奪うのかと思うと少々罪悪感を覚えたが、優衣の可愛らしい顔を見ている内に気にならなくなった。
「優衣、十六歳になったら結婚しよう……」
「はい……」
 真面目な口調でプロポーズの言葉を告げると、優衣はいつもの「うん」ではなく「はい」と答えたため嬉しくなった。
 それが何やら特別な儀式の様に思え、その瞬間、優衣が娘ではなく、妻となった様に思えたからだ。
「優衣、愛してるよ……」
「私も、大和さんを愛してます……」
 急に名前で呼ばれた事に心臓が激しく鼓動し、優衣が今まで以上に愛おしくなった。
 自分は二年後にこの少女と結婚する。
 実の娘ではあるが、愛しているのだから何を構う事があるだろう。
 愛の前には親子の関係など、何の意味も無い事なのだ。
 そう決意した大和は、将来妻となる娘を抱き締めると、再びその幼い肉体に肉棒を押し込んでいくのだった。












あとがき

 ある日突然可愛い女の子が娘として現れる、ってのをやってみました。
 んでまあ、その女の子といたしてしまうのは、こうした小説の醍醐味ってことで(笑)
 今回の娘は無表情・無口でしたが、どうにもそうした女の子って、実は内心積極的で愛情表現がストレートなイメージがあるんで、そんな感じで作ってみた次第。
 展開的にちょっと急すぎる感じもしたんですが、まあ、あまり日常話を書いても飽きちゃうかなと思って省略しました。
 本来なら、もっと親子としての意識が芽生える様に日常話を入れた方がいいんでしょうけど、エロがメインの話なんでいいかな、と(笑)
 最後は実の娘との結婚が出来そうという事で、メデタシメデタシであります。
 まあ、母親の方と再会した時、主人公がどうするかは分かりませんが。
 そっちへの想いが再燃して、母親と娘の間で苦悩するという状況は十分にあり得ますからね。
 ちなみに母親の容姿は「十代に見えてしまうくらい老けていない」って事にしています(笑)
(2009.4.13)



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