受験勉強


 時刻は十時を過ぎていた。
 惣太は時計を見ながら、あとちょっとやるかと伸びをした。
 中学三年になり、来年は高校受験であるため頑張っているのである。
 元々勉強はそれほど好きではない。
 だがどうしても行きたい高校があり、今の成績のままでは無理であったため、こうして努力しているのだ。
(姉ちゃん……)
 溜め息を付きながら、一つ上の姉の姿を思い浮かべる。
 惣太は姉が大好きだった。
 優しくて可愛く、いつまで経っても子供の様な姉。
 童顔のせいか年上に見えず、妹と間違えられる事もしばしばあった。
 姉は顔だけでなく言動も幼いため、どうしても年上には見えないのである。
 しかしどんなに妹の様に見えようが子供の様に可愛らしかろうが、惣太にとって姉は憧れの存在だった。
 幼い頃から自分を可愛がり、甘えさせてくれた姉。
 姉に褒められることが自分にとって最高の喜びであり、そのためにこれまで色々と頑張ってきたのだ。
 今必死に受験勉強をしているのも、この地域で最も優秀な高校へ入学し、姉に褒めてもらいたかったからである。
(入れたら……姉ちゃんと……)
 姉はすでにその高校に通っており、惣太の夢は一緒に登下校することだった。
(自転車の後ろに乗せてさぁ……後ろから腰にこう、手が回って……ああ……最高だなぁ……)
 姉と自転車で二人乗りして登校する姿を思い浮かべ、惣太は顔をだらしなく緩めた。
(でも……姉ちゃんは……)
 ふとそこで、辛い事を思い出す。
(姉ちゃんは、結婚しちゃったんだよな……)
 先日姉は結婚した。
 十六歳の誕生日に、昔から仲の良かった従兄と結婚したのだ。
 あまりに早い結婚である事と、十一歳も年齢が離れている点が周囲に驚かれたが、幼い頃から「十六歳になったらお兄ちゃんと結婚するの」と聞かされていた惣太にとって、それはあまり驚くことではなかった。
 自分も従兄のことは好きであるし、姉の相手として何の不満もない。
 それに昔から従兄は惣太の家に下宿していたため、ほとんど兄の様な存在であったし、結婚後も同居しているせいか、いまいち二人が夫婦になったという実感が湧かないのも事実だった。
 だが実際に結婚式は行なわれ、姉の様子も微妙ではあるが変わってきている。
 結婚する前に比べ、明らかに従兄に対する姉の想いがそれまで以上に強くなった気がするのだ。
 そしてその分、自分への愛情が薄れてしまったのではないかという危惧がどうしても拭えなかった。
 それが何やら寂しい思いをもたせ、その事を考えるたびに辛くなってしまうのである。
(だけど……学校なら……同じ学校に行けば……学校にいる間は……姉ちゃんは、俺だけの物になる……)
 家にいる時は、どうしても「姉は従兄の物なのだ」という思いが無意識のうちに出てしまうが、学校ではそう思わずに済むのではないか。
 そんな考えが浮かび、姉と同じ高校に行く決意をしたのである。
(そうだよ……そうすれば……姉ちゃんと一緒に……)
 姉と同じ高校の制服を着て、手を繋いで校門をくぐる姿が脳裏に浮かぶ。
(うん、やる気が出てきたぞっ。よし、続きをやるか)
 嫌な思いはどこかへ消え、姉に対する愛情で心が一杯になる。
 こういった妄想が惣太の活力の源だった。
 実現するかどうかはともかく、それに向かって頑張ろうと思うと元気が出て来るのである。
(でも……実際に出来たら……ホント……最高だよなぁ……)
 心地良い妄想にやる気を刺激されながら、そろそろ勉強を再開しようと思った時だった。
「惣太ちゃん、ちょっといい?」
 突然部屋のドアがノックされ、可愛らしい声が聞こえてくる。
「あ、ああ……いいよ……」
 心臓が跳ね上がった。
 それも当然、その声の主はたった今妄想していた相手、つまり姉だったからである。
「お邪魔〜〜♪」
 まるで太陽の様な眩しい笑顔を浮かべながら、姉が部屋に入ってくる。
 長い黒髪を二つに分け、可愛らしいフリフリのドレスの様な服を着たその姿はとても高校生とは思えず、下手をすると小学生にしか見えない。
 体を落ち着きなく動かしながら近づいてくるその様子は、思わず抱き締めて頬擦りしたくなる様な可愛らしい小動物の印象があった。
「な、なんか用?」
 嬉しいにも関わらず、緊張のあまりぶっきらぼうに言ってしまう。
(俺の馬鹿っ。何て言い方だっ)
 心の中で自分を叱りつつ、顔をまともに見ることができずに視線は机に向いたままだ。
「もうっ、惣太ちゃんったらどうしてそうなのぉ。中学生になってからすっかり無愛想になっちゃってさぁ。昔は『お姉ちゃぁんっ』って言って抱きついてきて可愛かったのにぃ」
 姉は頬を膨らませて怒っている。
(そういや……昔は素直に姉ちゃんに甘えてたよな……)
 思春期になる前は、大好きな姉への感情表現がストレートだった。
 抱きついたり、膝枕をしてもらったり、とにかく体を接触させて甘えまくったのだ。
(うぅ……昔の俺って、何て羨ましい……)
 とてもではないが、今同じことはできない。
 姉と言えど女なのだ。
 いくら幼く見えても、女の体に抱きつくなど恥ずかしくてできるわけがなかった。
「そんなことより何だよ。何か用があるのか?」
 やはり無愛想に言ってしまう。
「ぷ〜〜、もうっ、そんな言い方ばっかりぃ……ま、惣太ちゃんも年頃だしねぇ。お姉ちゃん許してあげる」
 姉は腕を組んでウンウンと頷いている。
 そのたびに二つに分けた長い髪が揺れて可愛らしかった。
「用ってのは大した事ないの。頑張ってる惣太ちゃんの様子を見に来ただけだよぉ。私と同じ高校受験するなんて言うからお姉ちゃん嬉しくって……もうっ、いつまで経ってもお姉ちゃん子なんだからぁ」
 姉はニヤニヤしながら背中を叩いてくる。
「べ、別に姉ちゃんがいるから受ける訳じゃないよ……あそこは一番レベル高いからさ……」
 心にも無いことを言ってしまう。
「ふふ〜〜ん……もうっ、この恥ずかしがり屋さんっ」
 だがありがたい事に、姉は惣太の言葉を都合良く解釈して背中をバンバン叩いて喜んでいる。
「ちょ……止めろよ。俺、勉強してるんだからさ……」
「あ、ゴメ〜〜ン。お姉ちゃん、つい嬉しくて……」
 慌てて済まなそうにしながら大人しくなる。
 だが惣太の本心としては、もっと叩いて欲しかった。
 たとえそういった形であっても、姉と接触していたかったのだ。
「ところでさぁ……惣太ちゃん、大丈夫?」
 急に姉が真面目な顔をして尋ねてきた。
「え? な、何が?」
「えっとね……受験勉強って大変だからさ……そのぉ……煮詰まったりとか……我慢できなかったりとか……」
 どうやら精神状態を心配してくれているらしい。
(やっぱり姉ちゃんは優しいよな……)
 その姉に対して自分はどうして素直になれないのだろう。
 惣太は少し悲しくなった。
「大丈夫さ……俺、そういった事とは無縁だから……」
 姉とこうして会話したり、先ほどの様に妄想していれば嫌なことなど吹き飛び、やる気が高まるのだ。
 他の受験生はいざ知らず、惣太にとって精神的な疲労などというものは存在しなかったのである。
「そう……なのぉ……?」
 姉は少し疑う様に見つめてくる。
「そうだよ。だって俺は受験に燃えてるからね。やる気満々だから嫌になる事もないし、気合が入りまくってるのさ」
 姉を安心させようと惣太は張り切って答えた。
「ふ〜〜ん……」
 姉は感心した様に呟いている。
「でもさぁ……溜まると大変なんでしょ?」
「は……?」
 何のことか分からず、間抜けな声を上げてしまう。
「お兄ちゃん言ってたよぉ……男ってのは惣太ちゃんくらいの年齢だと、したくてしたくてたまらなくて、毎日出してないとおかしくなっちゃうって……」
「……」
 怪しい内容の発言に、惣太は体を硬直させた。
 姉は何を言っているのだろう。
 出してないとおかしくなるとは何のことだ。
 本当はすぐに言葉の意味が分かったのだが、それをまるで世間話の様に姉が口にしている事に脳が理解することを拒否した。
 ちなみに「お兄ちゃん」とは、姉が結婚した従兄の事である。
 昔からそう呼んでいたため、どうも他の呼び方ができないらしい。
 惣太にしても、「兄ちゃん」と呼んでいるのだから人の事は言えないのだが、夫婦なのにいいのだろうかと思っていたりした。
「本当に大丈夫なのぉ? 出さないと辛くて勉強が手につかないんじゃないかって、お姉ちゃん心配で……」
 姉は探る様な目でこちらを見つめてくる。
「ね、姉ちゃん……何を言って……」
「あ、そうだっ。どうせならお姉ちゃんが出してあげようか? こう見えても上手いんだよぉ。お兄ちゃんにはいつも『お前の口は最高だ』なんて言われてるんだから」
 いい事を思いついたかの様に、姉は両手を合わせて微笑んでいる。
(く、口って……)
 惣太の心臓は跳ね上がった。
 なぜそんな事を姉が言っているのか分からない。
 まだ確実にそうだと言わないが、簡単な推測で何の事だか分かる。
 姉は弟の性欲について心配し、あろうことか自分がそれを処理、しかも口でしてやろうと言ってきているのだ。
(で、でもまさか……そんな……いや、きっと俺の勘違いだよ……ね、姉ちゃんがそんな事、する訳ない……口ってのもきっと……何かのおまじないかなんかで……)
 姉の言葉が脳を駆け巡り、クラクラとした思いと共に、妄想が先走って姉が自分の股間に顔をうずめている姿が思い浮かぶ。
 肉棒が一気に硬くなった。
(うわっ!……俺っ、何てことをっ……何てことを想像してるんだっ……馬鹿っ、俺の馬鹿っ……)
 だがそういった妄想を惣太は常日頃行なっていた。
 ここまで凄いことを思い浮かべたりはしなかったが、姉の胸の膨らみを想像し、それをおかずに肉棒をしごいていたのだ。
「どうしたの? 何か様子が変だよぉ。やっぱり溜まってるんじゃない?」
 姉が心配そうな声をかけてくる。
「い、いや……そんな事ないよ……大丈夫……」
「嘘っ。お姉ちゃんにはすぐに分かるんだからねっ。本当は凄く辛いんでしょっ。まったく意地っ張りなんだからぁっ。ほら、早くズボンとパンツ脱いでっ。してあげるからっ」
 そう言うと姉はズボンのベルトに手をかけ、カチャカチャと外し始めた。
「うわっ、な、何するんだよっ。や、止めろよっ」
 慌てて手で押さえる。
(う、や、柔らかい……)
 だがすぐに姉の手の感触に動揺し放してしまう。
 久しぶりに触れた姉の手は、柔らかで温かく、スベスベとしていて最高だった。
 その事にぼぉっとしていると、いつの間にかズボンとパンツが下ろされてしまい、元気一杯にそそり立つ肉棒がさらけ出されてしまった。
「あ、ちょっ……姉ちゃん……」
 恥ずかしさで顔が熱くなる。
 おそらく真っ赤になっているに違いない。
「ほぉら、こんなにしちゃってぇ……これで辛くないなんて言うの? これじゃ勉強も大変でしょ?」
 姉はしゃがむと、辛そうな顔をしながら肉棒を見つめている。
「いや、別に……その……大丈夫だよ……」
 実際本当に平気ではあった。
 時折自分でオナニーをしていたし、精神が高揚しているとあまり性欲は湧かないらしく、それほどしょっちゅう射精したいという思いは無かったのだ。
「また嘘言っちゃってぇ。お姉ちゃんには分かるんだぞぉ……ふふっ、そんなに遠慮しなくても可愛い惣太ちゃんのなんだから、お姉ちゃん、喜んでしてあげるんだからねぇ」
 姉は今まで聞いたことのない様な大人びた口調で話すと、その可憐な手で肉棒を掴んだ。
「あぅっ!」
 たまらない刺激に惣太は体を硬直させた。 
 姉の指が触れている部分から、気持ちの良さがジワリジワリと染み込んでくる。
「うぅ……あぁ……」
 何とも言えない快感に、体が勝手に震え出す。
(ああ……全然違う……自分で触った時と……全然違うよぉ……)
 自分では何万回と触れているが、他人には触れられた事のない肉棒を、今姉が掴んでいる。
 それだけでとてつもない興奮があった。
「ふふ……惣太ちゃんったら面白ぉい。そんなに気持ちいいのぉ?」
「……」
 言葉にできず、首を立てに激しく振る。
「そうなんだ……じゃあ、こうしたらもっといいかな?」
「はぅっ……あっ……うぁっ……」
 姉の手が上下に動き出し、その信じられない快感に惣太は頭を仰け反らせた。
「ふふぅん……何か可愛いぃ……小さい頃みた〜〜い……」
 昔を思い出しているのか、姉はうっとりとした表情を浮かべながら手を上下に動かしている。
「だけど、ここはこんなになって……昔と違うよね……」
 ピクピクと震える肉棒を見つめながら、姉はだんだんと顔を近づけてきた。
「じゃ、約束どおり口でしてあげるね……うふっ、いただきまぁ〜〜す」
 桜色をした小さな唇が大きく開いたかと思うと、パクッと肉棒を咥え込む。
「あぅっ! あっ、ああっ……」
 温かくヌルヌルとした感触に肉棒が包まれ、そのとてつもない快感に惣太は訳が分からなくなった。
 何か柔らかいモノがヌルリと亀頭に絡み付いてくる。
「はぅっ……はっ……はぁっ……」
 ガクガクと頭を揺らしながら、惣太は体を震わせ続けた。
(こんな……ああ……こんなの……うぅ……凄い……凄いよぉ……)
 目の前で憧れの姉が、己の醜悪な肉棒をその可愛らしい口に入れ、チュポチュポと音をたてて舐めているのだ。
 とても信じられない光景だったが、股間から押し寄せてくるとてつもない快感が、それが事実だという事を教えてくれていた。
「んぐっ……んぐっ……んんぐっ……」
 姉は熱心に口を動かし、舌を絡みつかせてくる。
(ああ……姉ちゃんが……俺の……俺のチンポ咥えて……俺のために……俺を気持ち良くさせるために……してくれてる……)
 それはたまらない事だった。
 昔から姉が自分のために何かしてくれると嬉しかったが、今されているこの行為はこれまでのどんな事より最高だった。
 何しろ心だけでなく、肉体をも気持ち良くしてくれているのだから当然だろう。
「うぅっ……あっ……うぁっ……」
 もう限界だった。
 肉棒がブルブルと震え、精を放ちたいと訴えてくる。
(だ、だけど……いいのか?……このまま……このまま出して……)
 可憐な姉の口の中に、己の汚れた精液を放出していいのか。
 惣太は悩んだ。
「うぐっ……うぁっ……あぁっ……」
 だが姉の舌がヌルリと蠢き、亀頭を優しく擦り上げると、そんな思いなど吹き飛んでしまう。
 目の前の最高の女の口に、快感のまま射精してしまえという欲望が頭を犯していく。
 弟の限界に気づいたのか、姉は頭を揺らして口全体で上下に激しく擦り始めた。
 離れる時には吸い上げられ、口内に収まると舌を亀頭に絡みつかせてくるのがたまらない。
「あっ……うぅっ……出るっ……出るよぉっ、姉ちゃん出るぅっ!」
 そんな刺激に童貞少年が耐えられるはずもなく、惣太は一気に精を放った。
 ドピュドピュドクドクドク……。
 オナニーでは決して出る事のなかった多量の精液が、姉の口に注がれていく。
 惣太は体をビクビクと震わせながら、何度も何度も精を放っていった。
 快感にボンヤリとする頭で姉の顔を見つめると、嬉しそうな表情で肉棒に吸い付いているのが目に映った。
(ああ……飲んでる……姉ちゃんが……俺の……俺の精液……飲んでるんだ……)
 嬉しさに頬を緩めながら最後の放出を終えると、惣太はそのまま背もたれに体重を預けた。
 はぁはぁと自分の荒い呼吸が耳に響き、何とも言えない満足感を得る。
「うふふ……惣太ちゃん良かった? これで勉強に集中できるね。お姉ちゃん役に立てて嬉しいよ」
 姉は天使の様な笑みを浮かべてこちらを見上げてくる。
 その上目遣いの笑顔が惣太を刺激した。
(うっ……か、可愛い……)
 これまで何度も姉を可愛いと思ってきたが、今の表情ほど惣太の心を鷲掴みにしたものはなかった。
 やはりフェラチオをしてもらった事が影響しているのかもしれない。
 信じられないほどに気持ち良くしてくれた相手の最高の笑顔。
 それを見て興奮しない男はいないだろう。
 みるみるうちに肉棒が勃起していく。
「あれぇ? やん、もうおっきくなってるぅ〜〜。惣太ちゃんったらそんなに溜まってたのぉ? もうっ、だから遠慮しないでいいって言ったのにぃ」
 姉は目を丸くして笑っている。
 だが惣太は別に遠慮していた訳ではない。
 元々性欲自体があまりなく、オナニーをしないといられないほどではなかったのだ。
 だが今は違った。
 肉棒を咥えられ、その温かで柔らかな感触に包まれ、姉のせつなげな表情を見ながら射精した事により、ムラムラと性欲が湧き起こってしまっている。
 それは今までに経験した事のない、むしょうに精を放ちたくて仕方ない落ち着きのない気分だった。
「ね、姉ちゃん……も、もう一回……もう一回……」
 姉を見つめながら呟く様に頼み込む。
 脳と体を犯している肉欲のせいで、またフェラチオをしてもらわなければ治まりそうもなかったのだ。
「ふふ……惣太ちゃん可愛いぃ……そんな風に言われたら、お姉ちゃん喜んでしちゃうよぉ」
 そう言って姉は再び肉棒を口に含んだ。
「ああ……うぅ……いい……」
 すぐに温かでヌルヌルとした感触に肉棒が包まれ、たまらない快感が股間から押し寄せてくる。
 姉は舌を動かして亀頭を包み込む様に舐め上げてくる。
「はぁ……姉ちゃん……ああ……姉ちゃん凄いよぉ……」
 惣太はうっとりとした表情を浮かべながら姉を見下ろした。
 せつなげな表情を浮かべながら熱心に肉棒を咥えている姿が見え、二つに分けた長い髪がユラユラ動いているのが興奮を誘う。
 童顔に不似合いな豊かな胸がプルプル揺れており、これまでオナニーのおかずにしてきたその膨らみが目の前にある事に、惣太はゴクリと唾を飲み込んだ。
(姉ちゃんの……姉ちゃんのオッパイ……触りたい……触りたいよ……)
 柔らかそうなそれを掴んだらどんな感触があるのか。
 手を伸ばして触れてしまえ、という誘惑が頭をよぎる。
 肉棒を口に含まれているせいか、それくらいしても大した事ないのではないかという思いが体を突き動かした。
 意識しないまま手が勝手に動き、姉の膨らみを掴む。
(ああ……柔らかいぃ……凄いやぁ……)
 その瞬間、手のひらに何とも言えない柔らかさが広がりうっとりとなった。
「んんぐっ……んぅっ……」
 姉が一瞬「こらっ」といった感じでこちらを睨んだが、すぐに「しょうがないなぁ」といった困った様な微笑みを浮かべている。
 その表情と、手が自由であるのに止めようとしない事から、姉が許してくれたのだと思った惣太は、そのまま可憐な膨らみを揉んでいった。
(うわっ……凄いっ……柔らかっ……たまらないやっ……)
 手に力を入れると指が食い込み、すぐにやんわりとした力が押し返してくる。
 それは何とも言えないたまらない感触だった。
「んっ……んぐっ……んっ……」
 姉が「もうっ」といった感じで見上げてくるが、惣太が甘える様に笑いかけると、仕方無さそうに微笑みを浮かべた。
 その自分を受け入れてくれた姉の様子に嬉しくなった惣太は、さらに力を入れて胸を揉んでいった。
 ずっと憧れていた姉の乳房を、今自分は自由にしている。
 それは最高の気分であり、興奮が高まって肉欲が増していく。
「んんっ……んっ……んんっ……」
 ムニムニと激しく膨らみを揉みしだくと、姉が顔を微妙に歪めてくぐもった声を漏らし、そのたびに肉棒への刺激が減る。
(か、感じてるんだ……)
 自分の手の動きが姉を気持ち良くさせている事に惣太はたまらない興奮を覚えた。
 視線が下に動き、ミニスカートから伸びる姉の白い太ももが目に入る。
(ね、姉ちゃんの……脚……触りたい……)
 健康的なその太ももは、手のひらで撫でたらスベスベで気持ちいいに違いなかった。
 先ほど触れた肌の感触が思い出され、惣太は片手を姉の太ももに這わせた。
「んんっ……こら、そこは駄目だよぉ……触っちゃ駄目ぇ……」
 姉が肉棒から口を放して言ってくる。
「どうしてさ? オッパイはいいんでしょ?……だったら脚だっていいじゃない……俺……たまらないんだよぉ……」
 惣太は椅子から降りると、片手で姉の胸を揉みながら、太ももに手を這わせてのしかかっていった。
「あんっ……駄目よ、あっ……駄目、ああっ……そういうのは、やんっ……駄目だったらぁっ……」
 暴れる姉に構わずそのままゆっくり押し倒し、パンティの上から尻を撫で回す。
「こら、あっ……そこはお尻、あんっ……脚じゃない、ああんっ……駄目、やっ……そんな、ああっ……惣太ちゃぁんっ……」
 姉が可愛らしい声を上げ始めたことで、惣太の興奮は最高潮に達した。
 自分の行為で、自分が手を動かす事で、姉が、憧れの姉が、甘く鳴きながら悶えているのだ。
 これほどの快楽はなかった。
(オッパイ……オッパイを見るんだ……見るんだぁっ……)
 鼻息を荒くしながら、震える指でシャツのボタンを外していく。
「駄目っ……惣太ちゃん、そんなことしちゃ駄目だよっ……止めて、お願いっ……」
 手を突き出して体を放そうとしてくるのを強引に押さえ、全てのボタンを外してしまう。
 白い肌が見えた事に興奮しながらブラジャーを押し上げ、豊かな膨らみをあらわにする。
 ブルンっといった感じで現れた乳房は、想像以上に綺麗でいやらしかった。
「馬鹿ぁっ……」
 姉の悲しげな声が聞こえるが、初めて見る生の乳房に見惚れている惣太の耳には届かなかった。
 雪の様に白い膨らみは、呼吸に合わせてゆっくりと上下しており、その頂点には桜色の小さな乳首があって、まるで惣太を誘うかの様にプルプルと震えている。
(吸いたい……)
 それが当たり前の事であるかの様に、惣太はそのままその可憐な乳首に吸い付いていった。
 チュパっと口に含むと、コリコリとした感触と共に、甘い味が口内に広がっていく。
「あんっ……ああっ……」
 姉の可愛らしい声が聞こえ、それがもっとして欲しいと言っているかの様に聞こえた惣太は、激しく乳首を吸っていった。
「あっ、あっ、ああっ……そんな、やんっ……そんなのぉっ……あっ、ああっ、あんっ……」
 何度も吸い上げ、舌先でレロレロと乳首を弾くと、姉が体を震わせて悶える。
「あんっ、あっ、やぁんっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……」
 その様子に興奮を高めつつ、乳首を吸いながらもう片方の乳房を強く揉みしだくと、さらに甘い声が部屋に響いた。
(ああ……姉ちゃんが……姉ちゃんがエッチになってる……俺が……俺がオッパイ吸うと……凄くエッチになって……ああ……たまらないよ……)
 惣太は夢中だった。
 自分は今、憧れの姉の白く豊かな乳房を揉み、桜色をした可憐な乳首を吸い、手触りのいい太ももと尻を撫でている。
 それは信じられない、全て夢ではないかと思えるほどの快楽だった。
 目は血走り、口の中には涎が次から次へと湧き起こってくる。
 肉棒は痛いほどに硬くなり、姉の肌に擦れるたびに痺れる様な気持ちの良さを伝えてきた。
(そうか……入れるんだよな……チンポは……あそこに入れると気持ちいいって……)
 今まで考えもしなかったが、ここまで来たら姉とセックスしたかった。
 己の肉棒を姉の膣に押し込み、思いっきり動かしてみたい。
 そんな激しい欲求が湧き起こってきたのである。
(あそこの感触って……どんななんだろ……)
 先ほど口に含んでもらった時にも信じられないほどの気持ちの良さを感じたが、それ以上なのだろうか。
 とても想像できないその状態に興奮しながら、手を伸ばしてパンティを引き下ろしていく。
「あっ……惣太ちゃん駄目、あんっ……もう駄目だよぉ、ああっ……これ以上は、やんっ……これ以上は駄目ぇっ……」
 姉が慌てて押さえて来るが、乳房をギュッと掴むとガクリと力を抜く。
 片足だけパンティを脱がすと、そのまま両脚をグイと開いてミニスカートの中に頭を突っ込む。
(こ、これが……女……)
 目の前には、ピンクの貝の様なヌルヌルしたものがあった。
 姉の呼吸に合わせてビクッ、ビクッと微妙に動いているのが肉欲をそそる。
 小さな穴らしき部分が見え、そこが男の性器を受け入れる場所だと分かった。
(なんて……なんて気持ち良さそうなんだろ……)
 初めて見たにも関わらず、そこに肉棒を押し込んだらたまらなく気持ちがいいに違いないという思いが押し寄せてくる。
(入れるっ……入れるんだっ……入れなきゃっ……)
 切迫感にも似た衝動に押され、惣太は体を起こすと肉棒を持ってその穴に近づけていった。
「惣太ちゃん駄目っ……止めてっ……お姉ちゃんはそんなつもりじゃっ……そこまでしちゃ駄目だよぉっ……」
 姉は必死に離れようと体を動かすが、それに構わず腰を進める。
「惣太ちゃんっ……お願いっ……お姉ちゃんの言うこと聞いてっ……入れたら駄目なのっ……入れちゃったら、あぅんっ!」
 ズブッ、と亀頭の先が何かに収まり、信じられないほどの快感が股間から背骨を伝い体中に広がっていく。
「うぅ……うぅ……」
 惣太は意識しないまま腰を押し進め、ズブリズブリと肉棒を膣に収めていった。
 全ての肉棒が入り込み、完全に姉の中に己がハマったのだと認識する。
(ああ……凄い……凄い……凄いぃ……)
 まるで体全体が姉に包まれているかの様な錯覚が起こる。
 全神経が肉棒に集約され、他の部分が知覚できない。
 ただ肉棒から押し寄せる快感に、惣太の意識は集中していた。
(たまらない……たまらないよ……姉ちゃんのここ……姉ちゃんの中って……たまらないぃ……)
 惣太は頭を仰け反らせたまま、ジッと快楽に浸った。
「ああ……惣太ちゃんの馬鹿ぁ……しちゃ駄目って言ったのにぃ……」
 姉が悲しげな声を上げながら、胸を叩いてくるのが分かった。
「うぅっ……」
 その振動が股間に響くと微妙に快感が押し寄せ、それに誘われる様に自然と腰が動き出した。
(うぉっ……凄いっ……凄いぃっ……)
 途端に肉棒がヌルヌルとした襞に擦られ、信じられないほどの快楽が押し寄せてくる。
 肉棒を擦る行為が気持ちいいものだと知ってはいたが、女の膣に入れて動くことがこれほど凄まじい快感だとは思わなかった。
「あっ、あっ、ああっ……駄目、あんっ……惣太ちゃん駄目、ああっ……腰を、やっ……腰を動かしたら、ああんっ……駄目ぇっ……」
 姉の悲しげではあるが、甘い喘ぎにたまらない興奮が湧き起こってくる。
 何よりキュッ、キュッと肉棒が締め上げられるのが信じられないほど気持ち良かった。
「ああんっ、あっ、嫌ぁっ……惣太ちゃんの馬鹿、あっ……惣太ちゃんの馬鹿ぁっ……やっ、やっ、やぁんっ……」
 姉が頭をポコポコ叩いてくるが、腰を強く押し込むと、すぐに腕を床に落とす。
「ああっ、あっ、ああんっ……惣太ちゃん、あぅっ……惣太ちゃん嫌、ああっ……惣太ちゃん止めてぇっ……」
 姉がイヤイヤする様に体を揺らしながら、逃げる様に体を頭の方へ移動させた。
 だが肉欲に取り付かれた惣太がそれを許すわけがない。
 すぐさま追う様に腰を動かし、その結果、強烈な突き込みとなった。
「あぁんっ……あっ、ああっ……惣太ちゃん、あっ……凄、やっ……凄いぃっ……」
 快感を得たのか、姉が頭を仰け反らせて甘い声をあげる。
 その言葉は、幼い頃から姉に褒められる事を楽しみに生きてきた惣太にとって、女神の祝福の言葉そのものだった。
 もっと姉に褒められたい。
 そんな思いが腰の動きを強く早めていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……惣太ちゃん、ああっ……惣太ちゃんいい、あっ……惣太ちゃんいいよぉっ……やっ、やぁっ、やぁんっ……」
 姉が頭を激しく左右に振り、先ほどとは反対に背中に手を回してギュッと抱き締めてくる。
「うおぉっ……姉ちゃんっ……姉ちゃんっ……姉ちゃぁんっ……」
 姉にこうして抱き締められるのは何年ぶりだろうか。
 セックスしている事よりも、姉の手が背中に感じられる状態に惣太の興奮は高まった。
 自らも体を近づけ、姉の肉体と密着させる。
 そうすると乳房が潰れる感触と共に、その温かで柔らかな肉体が感じられ、たまらない快感が体中に押し寄せてきた。
「あんっ、あっ、あはぁっ……いい、はぅっ……いいの、ああっ……それいいのぉっ……」
 小刻みに強く肉棒を押し込むと、姉がたまらない様に悶える。
「これかっ?……これがいいのかっ?……姉ちゃんこれがいいのかぁっ?」
 姉が喜んでいる事に嬉しくなった惣太は、同じ動きを繰り返した。
「やんっ、やっ、やぁんっ……そう、ああっ……それ、あぅっ……それなんだよぉっ……はんっ、はんっ、はぁんっ……」
 体を仰け反らせ、頭をブンブンと振り回して姉は乱れている。
 そうすると二つに分けた長い髪が揺れ動いて可愛らしい。
「ああっ、あっ、ああんっ……惣太ちゃん、あぅっ……惣太ちゃん凄いの、やぁっ……惣太ちゃん凄いぃっ……やぅっ、やっ、やぁんっ……」
 姉は目を虚ろにさせ、口からは涎を垂らし、普段の少女の様な言動が嘘の様にいやらしい女、いや雌と化していた。
 その様に姉を変えたのは自分なのだと思うと、激しい誇らしさと共に肉棒がグンっと力を増していく。
(凄い……凄いぞ……姉ちゃんがこんなになるなんて……俺って……なんて凄いんだっ……)
 男としての征服欲、支配欲を刺激され、とてつもない快楽を感じながら惣太は腰を激しく振っていった。
「やっ、やぁっ、やはぁんっ……惣太ちゃん、はぅっ……惣太ちゃん激し、あっ……惣太ちゃん激しいのぉっ……あんっ、あんっ、あやぁっ……」
 あまりに淫蕩な姉の乱れ具合と、人妻として使い込まれた膣の刺激は、まだ初心者でしかない惣太にとって強烈すぎた。
 すでに肉棒は限界を示しており、先ほど一度射精していなかったらとっくに出してしまっていただろう。
「うぅっ……出るっ……姉ちゃん出るよっ……俺出ちゃうぅっ……」
 昔おしっこが漏れそうになり、姉に訴えた時の記憶が蘇る。
「ああっ、あっ、あふぅんっ……いいの、あっ……いいんだよ、ああっ……出していいよぉっ……あんっ、あんっ、ああんっ……惣太ちゃんの、あぅっ……惣太ちゃんの精液、はんっ……お姉ちゃんに、やぁっ……お姉ちゃんに頂戴、あはぁっ……お姉ちゃんの中に出してぇっ……」
 信じられない姉の言葉に興奮する。
 あれだけ嫌がっていた姉が、射精しろと、自分の中に精を放てと言っているのだ。
「うぅっ……姉ちゃんっ……出すっ……出すよ俺っ……姉ちゃんの中に出すぅっ……」
「そうだよ、ああっ……そう、あんっ……出して、やぁっ……出してぇっ……あんっ、あんっ、ああんっ……惣太ちゃん、やぅっ……惣太ちゃ、ああっ……惣太ちゃぁんっ……はっ、はぁっ、はひゃぁんっ……イっちゃう、ああっ……イっちゃう、あっ……イっちゃうのぉ、ああんっ……やっ、やぁっ、やぁあああああああんっ!」
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ、姉ちゃぁんっ!」
 絶叫と共に膣がキュウッと締まり、惣太は一気に精を放った。
 ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドク……。
 凄まじい勢いで精液が姉の膣に注がれていく。
 惣太はガクガクと体を激しく揺らしながら、何度も何度も精を放っていった。
 終わりがないのではないかと思えるほど長い射精が続き、ようやく最後の放出を終えた惣太は、ガクリと力を抜いて姉の体の上に倒れ込んだ。
 温かで柔らかな感触を心地良く感じながら、荒い呼吸を繰り返す。
(ああ……何て……何て気持ちがいいんだろぉ……)
 初めて経験したセックスに嬉しさが込み上げてくる。
 何しろ自分が最も慕う憧れの姉に童貞を捧げたのだ。
 並の喜びではなかった。
 姉の顔を見つめると、せつなげな目をしながら荒い呼吸を繰り返している。
 上気した頬が色気を感じさせ、いつもの少女の様な印象と違って年上の女に見えた。
(俺……姉ちゃんと……姉ちゃんとしたんだ……)
 姉の肉体を自由に貪り、肉棒を押し込んで精を放った。
 その事を思うと、何やら男としての自信がふつふつと湧き起こってくる。
(姉ちゃんは……姉ちゃんは俺の……俺の物だ……)
 姉が結婚しているのは分かっている。
 だが今この瞬間、この時だけは、姉は自分の物だった。
 震える様な興奮が押し寄せ、惣太は満足の笑みを浮かべた。
「惣太ちゃん……」
 姉の小さな声が聞こえ、見ると少し悲しげな顔をしている。
 無理もない、強引にしてしまったのだ。
「その……俺……」
 先ほどまでの喜びが一気に萎んでいく。
 自分は姉を強姦したのだ。
 たとえ最初に肉棒を舐められたとはいえ、その後は嫌がる姉を犯してしまったのは事実だった。
「どうしてこんな事したの……?」
 姉が悲しげに呟いている。
「その……我慢できなくなっちゃって……」
 罵られるかと思い、身を竦める。
「もうっ、駄目じゃない。セックスしたら勉強する時間が減っちゃうでしょ。だからお姉ちゃんはオチンチン舐めるだけにしたのに……」
「え……?」
 姉の予想外の言葉に驚く。
「時間って……」
「それにあんなに腰動かしたら疲れちゃうんだよ。眠くなったらどうするの? 勉強できなくなっちゃうよ」
 姉は強姦された事など気にしていない様に、ただ勉強についての心配をしている。
「あの……何で……姉ちゃん……俺と……その……したのは気にしてないの?」
「え? 何が?」
 姉はキョトンとした表情をしている。
「何がって……俺、姉ちゃんを襲っちゃったんだぜ……嫌がってるのを無理やり……何で怒らないんだよ……」
「だぁって、お姉ちゃんは惣太ちゃんのこと大好きだもん。エッチしたって気にしないよ。っていうより嬉しいの」
「で、でも……あんなに嫌がってたじゃないか……」
「あれはぁ、勉強できなくなっちゃうからだよ。お姉ちゃんは勉強できる様にオチンチン舐めてあげたのに、惣太ちゃんったらセックスしようとするんだもん。あれじゃ駄目だよ。まったく困った弟だねぇ」
 言葉とは裏腹に、ニコニコしながら姉は抱き締めてくる。
(……これって……何なんだろう……夢……なのかな……)
 あまりに都合の良すぎる展開に惣太は困惑していた。
 元々姉がフェラチオをしてきた時点で異常なのだが、その上強姦してもその事自体は嬉しいと言っているのだ。
 夢とでも思わなければ理解できない。
(でも……姉ちゃんは確かにここにいる……)
 抱き締めてくる柔らかな肉体の感触、そして鼻をくすぐる甘い香りはどう考えても夢とは思えない。
(じゃあ現実なのか?……姉ちゃんは……俺とセックスしても……全然嫌じゃなくて……嬉しいって……)
 それは惣太にとって最高の状況だった。
 嬉しいという事は、これからもしていいという意味にとれるからだ。
(だ……だけど……姉ちゃんは兄ちゃんと結婚してるのに……)
 最近結婚したばかりだというのに、こんなにも早く浮気をするというのはどういう事なのだろう。
 もしかして喧嘩でもしたのだろうか。
「姉ちゃん……兄ちゃんと何かあったのか?」
「ううん。何で? お兄ちゃんとはラブラブだよぉ」
 姉は嬉しそうに微笑んでいる。
 どうやら喧嘩はしていないらしい。
 それでは全く理由が分からなかった。
「じゃあ何で……俺のチンチン舐めたり……抱かれても……そんな平然として……」
「さっきも言ったじゃない。お姉ちゃんは惣太ちゃんの事が大好きだから、エッチしたって構わないって」
 その言葉に呆気に取られる。
 本当に姉はそれだけの理由で肉棒を舐め、セックスした事を簡単に受け入れたと言うのか。
「だけど俺たちは姉弟だぜ。姉弟はこういう事しちゃ……いけないんだよ」
 自分からしたことを取り合えず脇に置いて尋ねる。
 そもそも姉弟でセックスするのは近親相姦なのだ。
 ずっと姉と恋人同士になるのを夢見ていたとはいえ、実際にセックスをしてしまうのは許されることではない。
 改めて自分がとんでもない事をしたのだと惣太は思った。
「何で? 何でしちゃいけないのぉ?」
 姉は不思議そうな顔をしている。
「何でって……だってそういう風に……って、あれ……?」
 言われてみれば何故いけないのか分からない。
 ずっと姉弟でのセックスは許されない行為だと思っていたが、改めて聞かれるとどうしてなのか分からなかった。
「お姉ちゃんと惣太ちゃんはセックスしたっていいんだよ。だって愛し合ってるんだもん」
「愛しっ……」
 姉の言葉に体が硬直する。
「あ〜〜っ? もしかして惣太ちゃんは違うのぉ? お姉ちゃんの体が目的でぇ、愛してないけど、ただエッチしたいからってしちゃったとかぁ?」
「ち、違うよっ……お、俺だって姉ちゃんの事……あ、あ、愛してるからっ!」
 思い切って姉への愛を叫ぶ。
 勢いとはいえ、長年心に秘めていた想いを告げた事に体が震える。
「うんっ。お姉ちゃんも惣太ちゃんのことぉ、愛してるからねっ」
 姉は嬉しそうに微笑んだ。
(何か……ちょっと……)
 惣太はガックリとなった。
 自分は異性に対する意味での愛を告白したのだが、どうやら姉は姉弟の愛だと思っているらしい。
「もしかして……姉ちゃん、俺の今の言葉の意味……勘違いしてない?」
「え? 何が?」
「お、俺は……姉ちゃんが好きなんだ……姉弟としてじゃなく……一人の女の子として……異性として好きなんだよっ」
 噛み砕いて今度こそ確実に自分の想いを告白する。
「へぇ〜〜、そうなのぉ。うわぁ〜〜、惣太ちゃんったらお姉ちゃんのこと、そんな風に思ってたんだぁ」
 姉の変わらぬ軽い対応に、惣太は体中の力が抜ける感じがした。
「ね、姉ちゃんは……どうなの? 俺のこと……その……弟としてしか見てない? 少しくらいは……その……男として……」
「う〜〜ん、惣太ちゃんは惣太ちゃんだからなぁ。お姉ちゃんにとって、惣太ちゃんは可愛い弟なんだよねぇ」
 やはりそうなのか。
 惣太は自分の夢が崩れ去っていくのを感じた。
「でもぉ、エッチしてる時はちょぉっと違ったかなぁ。何だか惣太ちゃん男らしくてぇ、お姉ちゃんドッキリしちゃったぁ」
 姉はうっとりと顔を緩ませている。
「え、エッチしてる時って……」
「お姉ちゃんのあそこにオチンチン入れて動いてる惣太ちゃん……すごぉくカッコ良かったよぉ……いつもの惣太ちゃんと違ってぇ……何かお姉ちゃん、ドキドキしちゃったのぉ……」
 ニコッと微笑むと、姉はいきなり顔を接近させてきた。
(え……?)
 驚く惣太の唇に、柔らかい感触が広がる。
 それはすぐに離れていったが、触れていた部分に熱い感覚があった。
(き……き……キス……キスしちゃった……)
 姉とキスしてしまった。
 すでにそれ以上の行為をしているのだが、やはり思春期の少年にとってキスというのは大事件だったのである。
(俺の……俺のファーストキス……姉ちゃんと……)
 今日は何といい日なのだろうか。
 憧れの姉に童貞とファーストキスを捧げたのだ。
 最高の気分だった。
「ふふっ……何か久しぶりだなぁ……昔はよく惣太ちゃんとキスしたよねぇ……」
(え……?)
 意味が分からない。
(お、俺が……昔姉ちゃんとキスしてた?)
 そんな記憶は全くない。
 第一、そんな事をしていたら忘れるはずがないのだ。
「いつ……いつしたの……?」
 必死になって尋ねる。
「あ〜〜っ、惣太ちゃん覚えてないのぉ〜〜?」
 姉が責める様な口調で言ってくる。
「え、いや、その……」
 自分はもしかして記憶喪失にでもなっているのだろうか。
 愛する姉とのそんな重大事件を覚えていないとは。
「ふふ、冗談だよ……惣太ちゃんが覚えてなくても当たり前なの……だってまだ幼稚園に上がる前の頃の話だもん。ちょっと興味あったからついしちゃったんだ。だから惣太ちゃんのファーストキスの相手はお姉ちゃんなんだよぉ。えへへ……」
 姉は嬉しそうに微笑んでいる。
「そうなんだ……そんな小さい頃に……」
 それなら記憶になくて当然だった。
 だが逆に覚えていないのが悲しくもあった。
「もしかして怒っちゃったぁ? 大事なファーストキスだもんねぇ。よく考えたらお姉ちゃん、悪い事しちゃったかなぁ……でもでもぉ、惣太ちゃんすっごく可愛くてぇ、お姉ちゃん我慢できなかったんだよぉ。許してぇ……」
 姉は顔の前で両手を合わせて謝る様にしている。
 だがそんな必要は全くなかった。
 惣太にとってそれは嬉しい事でしかないからだ。
「許せないな……許せないよ……」
 しかし内面の思いとは反対に、静かに怒りの言葉を呟く。
「え? 惣太ちゃん、怒っちゃったのぉ?」
「うん、怒った……怒ったよ……だから……だから今度は俺からしてやるぅ」
 動揺する姉の唇にいきなり吸い付く。
 柔らかな感触が唇に広がり、惣太はそのまま舌を押し込んでいった。
「んんっ……んっ……んぅっ……」
 入り込んだ舌に柔らかなものが絡みつき、チュッと吸い上げてくる。
(うわ……凄い……気持ちいい……)
 舌を吸われると、肉棒が一気に硬く大きくなった。
「んんっ……んっ……んふぅっ……」
 それを感じたのか、姉がくぐもった声を漏らす。
(また……したい……姉ちゃんとまたしたいよ……)
 姉は自分とセックスする事を嫌がってはいない。
 きっとさせてくれるに違いない。
(それに……エッチしてる時の俺は……いつもと違うって……ドキドキするって言ってた……それって弟じゃなくて……俺を男として見てるってことだよな……)
 姉はセックスをしている時だけは、自分の事を一人の男として見てくれる。
 つまり姉と恋愛関係になるには、セックスするしかないのだ。
 何度も体を繋げ、喘がせ、そうして繰り返しているうちに、きっといつかは自分を男として強く意識してくれるに違いない。
(だったら沢山しなきゃ……姉ちゃんと……姉ちゃんと沢山セックスするんだ……)
 興奮が高まり、唇を激しく擦り合わせながら再び肉棒を膣に押し込み、ゆっくり腰を動かし始める。
「んっ……んんっ……んぷはぁっ……あっ、あっ、ああんっ……惣太ちゃん、あっ……もう駄目だよ、やっ……もう勉強しなきゃ、ああっ……」
「今日はいいんだっ……今日は姉ちゃんとしたいっ……姉ちゃんともっとしたいんだっ……いいだろっ?」
 そう言って強く腰を突き込む。
「ああんっ、もうっ、いけない子なんだからぁっ……あっ、あっ、ああっ……今日だけだからね、やっ……今日だけ、あんっ……今日は特別ぅ、ああっ、あっ、ああんっ……」
 姉はいやらしく笑うと、再び唇を押し付けてくる。
「んっ……んんっ……んっ……」
 何度しても姉とのキスはたまらない。
 やはり近くに顔が見えるせいだろうか。
 可愛らしく、そして欲情に染まった姉の顔を見ていると、興奮が高まり、肉棒がビクンビクンと勢い良く動く。
「んっ……んはぁっ……あんっ、あっ、ああっ……惣太ちゃんの、あっ……惣太ちゃんの元気ぃ、やんっ……あぅっ、あっ、はぁんっ……」
「姉ちゃんとしてるからねっ……俺はっ……俺は姉ちゃんが大好きだからっ……姉ちゃんとしてると思うだけでっ……すっごく元気になるっ……」
 その言葉が事実である事を示す様に、激しく突き込んでいく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……惣太ちゃん、ああっ……惣太ちゃ、はぅっ……惣太ちゃぁんっ……やっ、やっ、やぁんっ……」
「ああ……姉ちゃんたまらないよっ……最高だっ……姉ちゃんは最高だぁっ……」
 惣太は姉を賛美しながら強く肉棒を押し込んでいくのだった。


「あっ、あっ、ああんっ……はっ、はっ、はぁんっ……」
 腰の上で姉が気持ち良さそうに体を揺らしている。
 動くたびに二つに分けた長い黒髪が乱れて可愛らしさといやらしさを感じさせた。
 あれから惣太は何度も姉とセックスしていた。
 今は場所をベッドに移し、お互い裸になって、惣太が横たわり姉が上になる、いわゆる騎乗位でしていた。
「やっ、やぁっ、やはぁんっ……あんっ、ああっ、あふぅっ……」
 幼い顔立ちに不似合いな豊満な乳房が上下に揺れ動くのをぼんやりと眺めながら、惣太は至福の思いに浸っていた。
(ああ……凄い……凄いよ……姉ちゃんが……姉ちゃんが俺の上で……こんなに気持ち良さそうにしてる……)
「ああんっ、あっ、あはぁっ……惣太ちゃん、ああっ……惣太ちゃんの、あんっ……惣太ちゃんのいいっ……」
 快楽に対する貪欲さを表す様に、姉は熱心に腰を動かして喘いでいる。
(そろそろ俺のこと……男として……見てくれてるかな……)
 もうかなりの回数をしているのだから、少しは男として見てくれているのではないかと惣太は期待した。
 ゆっくり体を起こし、姉の可憐な唇に吸い付いていく。
「んっ……んんっ……んふぅっ……惣太ちゃん、ああっ……惣太ちゃんいいよぉっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
 抱き締めながら腰を激しく動かすと、姉も嬉しそうに背中に腕を回してきた。
「姉ちゃんどうっ?……俺のことっ……もう男として見てくれてるっ?」
「そうだねぇ、あっ……ちょっと分かんない、あんっ、あっ、はぁんっ……」
 甘い声を上げながら可愛らしく首をかしげる。
「何でさ?」
「だぁって、はぅっ……惣太ちゃんは惣太ちゃんだもん、ああっ……いくらセックスしたって、はんっ……変わらないよ、やぁっ……あんっ、それ、ああっ……それいい、やんっ…それいいよぉっ……」
 背中に爪を立ててギュッと抱きついてくる。
「それに、あんっ……お姉ちゃんは、やっ……惣太ちゃんが弟だから、ああんっ……大好きなんだよ、あっ……男の人になっちゃったら、はぁっ……つまんない、あんっ、あんっ、ああんっ……」
 その言葉はショックだった。
 セックスを繰り返せば、自分を男として見てくれると思っていたのに、姉は違うと言うのだ。
「惣太ちゃんは、はんっ……お姉ちゃんを恋人にしたいの? あぅっ……」
「え……?」
「だって、ああっ……男に見られたいって、あっ……そういう意味、あんっ……でしょぉ、はんっ、ああっ、はぁんっ……」
「そうだよっ……俺はっ……姉ちゃんと恋人同士になりたいんだっ……」
 姉への想いを込めて強く言い切る。
「だけどそれ無理、ああっ……お姉ちゃんはお兄ちゃんと、あんっ……もう結婚しちゃったもん、はぅっ……惣太ちゃんとは、あんっ……恋人になれない、やぅっ……」
 言われてみればその通りだった。
 結婚とは、基本的に恋愛を形に表したものなのだから、姉にとっての恋人は、すでに従兄が存在している事になる。
「でも、あんっ……お姉ちゃんは、あぅっ……惣太ちゃんが大好きだよ、ああんっ……それじゃ駄目なの? やんっ……生まれた時から、あっ……惣太ちゃんが大好きで、ああっ……こんなに大好きで、はんっ……体を繋げて、あふっ……一つになって、あんっ……お姉ちゃんは最高だよ、やぁっ……凄く嬉しいっ……」
 その言葉に、惣太はハッと姉の顔を見つめた。
(そうだよ……俺……)
 今まで何を勘違いしていたのだろう。
 自分は姉が好きなのだ。
 幼い頃から自分を可愛がってくれ、甘えさせてくれ、色々と世話を焼いてくれた存在。
 そんな姉が大好きなのだ。
 もし男として見られてしまったら、これまでしてくれた様な事は無くなってしまうだろう。
 なぜならそれは、自分が弟だからこそしてくれた行為なのだから。
(恋人になれなくたって……結婚できなくたって……俺はこうして姉ちゃんを抱いてる……夫婦がする事をしてるんだ……一緒にだって暮らしてる……それで何が不満なんだよ……)
 実質上愛し愛されているのだから、男として見られなくても構わないではないか。
(いやっ……俺は弟でいたいんだっ……)
 男ではなく弟でいたい。
 自分は姉の弟でいたいのだ。
 そう認識すると同時に、激しい興奮が湧き起こってくる。
「俺も……俺も嬉しいよ……姉ちゃんと……姉ちゃんとこうして一つになれて……」
「惣太ちゃん……」
 姉の唇に勢い良く吸い付き、激しく擦り合せる。
「んっ……んんっ……んんっ……」
 自分は姉を抱いている。
 昔から憧れていた姉を抱いているのだ。
 それ以上何を望もう。
「俺はっ……俺はっ……俺は姉ちゃんが大好きだぁっ!」
 絶叫すると共に姉を後ろに倒し、激しく腰を動かす。
「あんっ、あんっ、ああんっ……お姉ちゃん、あっ……お姉ちゃんも、ああっ……お姉ちゃんも惣太ちゃんが大好きぃっ……」
 強く抱き締められ、姉と体が密着する。
 裸の体が擦れ合い、温かく柔らかい姉の肉体の感触が肌を通じて伝わってくる。
(ああ……凄い……姉ちゃんと一つになってる……ああ……たまらないよ……)
 生の肌が触れ合うと、どうしてこうも気持ちがいいのか。
 何もさえぎる物がない状態での姉との密着。
 それは幼い頃でさえ経験した事のない、涙が出るほど心地良い感触だった。
 そして股間では、二人の性器が一つとなってお互いを繋げ合っている。
 素晴らしい。
 それは素晴らしいことだった。
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ、姉ちゃんっ」
「惣太ちゃんっ、惣太ちゃんっ、惣太ちゃんっ」
 姉弟の呼び合う声が部屋に響く。
(もっとだっ……もっとっ……もっと姉ちゃんと一つになりたいっ……)
 姉に対する激しい愛情を再確認した惣太は、自分の熱い想いを伝え様と肉棒を強く突き込んでいった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……激し、あんっ……激しいよ、ああっ……惣太ちゃん激しいぃっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……」
 ギュッと抱き締められると同時に、膣内の肉棒も強烈に締め上げられる。
 その刺激にますます興奮が高まり、腰の動きが強まっていく。
「はっ、はぁっ、はぁんっ……惣太ちゃん、ああっ……惣太ちゃん、あぅっ……惣太ちゃぁんっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
 姉が耐えられない様に頭を左右に激しくふり、背中に爪を立ててくる。
 だがその痛みすら快感に感じられるほど、惣太の心と体は興奮状態にあった。
「あっ、あっ、ああっ……そう、あんっ……そうだよ、あぅっ……それがいい、あんっ……それがいいのぉっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
「これっ?……これなのっ?……これだねっ?」
 姉が激しくよがるポイントに強く突き込む。
「あんっ、あんっ、ああんっ……そこ、やっ……そこなの、はんっ……そこなんだよぉっ……はんっ、はんっ、はぁんっ……惣太ちゃん上手、ああっ……惣太ちゃん上手だよぉっ……」
 姉に褒められると快感が強まり、惣太の射精感は一気に高まっていった。
「姉ちゃんイくよっ……俺っ……もうイくっ……もうイくからっ……」
「うん、はぁっ……いいよ、あんっ……イって、ああっ……お姉ちゃんもイくから、はんっ……イくの、やぅっ……イってぇっ……」
 姉が頭を仰け反らせて叫ぶ。
「あふっ、あっ、あはぁっ……あっ、あっ、あやぁんっ……駄目、あんっ……もう駄目、ああっ……惣太ちゃん、やぁっ……惣太、はぅっ……惣太ちゃぁんっ……やっ、やんっ、やぁんっ……はっ、はぅっ、はぁああああああああんっ!」
「姉ちゃぁんっ!」
 姉弟の絶叫が重なり、次の瞬間惣太は精を放った。
 ドクドクドクと激しい勢いで射精が行なわれ、凄まじい勢いで精液が姉の膣に注がれていく。
「ああ……あ……ああ……」
 姉の声を遠くに聞きつつ、惣太は何度も何度も精を放っていった。
 しばらくして射精を終えると、そのまま姉の体の上に倒れ込み、ハァハァと荒い呼吸を繰り返しながら心地良い思いに包まれる。
「惣太ちゃん……良かったよ……」
「うん……」
 姉の褒め言葉に嬉しくなって微笑む。
「ふふ……その顔……昔みたい……」
「え?」
「だって最近の惣太ちゃんって、昔みたいに笑わないんだもん……いつもブスっとしちゃってさぁ……でも今の顔は昔と同じ……お姉ちゃんの大事な惣太ちゃんの顔だよぉ……」
 そう言えば思春期になってからは姉を意識しすぎて、昔の様に笑えていなかったかも知れない。
「もうっ、可愛いぃ……こんな可愛くなるんなら、もっと早くエッチすれば良かったぁ……」
 姉は嬉しそうに抱き締めてくる。
 温かで柔らかな肉の感触と、甘い香りが鼻をくすぐり、惣太は甘える様に顔を擦りつけた。
「あんっ……もうっ、そんな所まで昔みた〜〜い。前はそうやってお姉ちゃんに甘えてきたよねぇ……」
「うん……俺……姉ちゃん大好き……大好きだよ……」
 顔を擦りつけながら、豊かな乳房をヤワヤワと揉みしだく。
「やんっ……こら、駄目。もうお終い……」
「え〜〜? 何でさ……したっていいだろ姉ちゃん……」
「だってもう遅いよ……そろそろ寝ないと明日遅刻しちゃう」
「いいじゃん。俺が起こしてやるからさ……」
 そう言いながら感触の良い胸をムニムニと揉みしだく。
「あんっ、もうっ……何言ってるの、そんなの無理でしょぉ。惣太ちゃんいつも寝坊するくせにぃ」
「だったら休んじゃおうよ……ね?」
 チュパっと乳首に吸い付く。
「やんっ、こら、あっ……だ〜〜め。学校は行けるだけ行くの……お姉ちゃん、ただでさえこれから出席日数足りなくなるんだから……」
「え? 何で?」
「もうすぐ赤ちゃんを産むからだよぉ……」
 その言葉に体が硬直する。
「赤……ちゃん……?」
 幸せだった気分が一気に吹き飛んだ。
「そうだよぉ。お兄ちゃんとの赤ちゃん。この間できたのぉ……まだみんなには言ってないけど、惣太ちゃんにだけ教えちゃうねっ」
 姉は嬉しそうに子宮がある辺りを擦っている。
「お、おめでとう……」
 内心の動揺を隠しつつ、祝福の言葉を述べる。
「ありがとっ……惣太ちゃんに言われると、お姉ちゃん凄く嬉しいっ」
 ギュッと強く抱き締められる。
(赤ちゃんか……そうだよな……)
 すっかり忘れていたが、結婚した以上いつかはこういう事が起こるのだ。
 結婚はあまり気にならなかったが、目の前で姉の子を見たら、自分はどうなってしまうだろう。
(何考えてるんだ……大丈夫さ……大丈夫だよ……)
 今さら何を動揺しているのだろう。
 子供を産もうが姉は姉だ。
 心配する事など何もあるはずはなかった。
(そうか……俺……)
 そこで惣太は気がついた。
 結婚した時も、姉の自分に対する愛情が減った様な気がしたが、子供が産まれたらもっと減るのではないかと思ったのだ。
(何しろ自分の子供だもんな……きっと姉ちゃん夢中になるよ……)
 弟の自分にさえこれだけの愛情を注いでいるのだ。
 それが己の子となれば、おそらくかなり強烈なものとなるだろう。
(だけど大丈夫だよ……結婚したって姉ちゃんは姉ちゃんだったんだから……子供が生まれたって同じさ……)
 姉を抱いた事により、自分への愛情が変わらぬことを確認したせいか、惣太の中には姉に対する信頼と安心感が存在する様になっていた。
 愛の形は様々だ。
 夫への愛、子供への愛、そして弟への愛。
 新たに愛する対象ができたとしても、それによって他への愛情が減る訳ではない。
 愛の量は一定なのではなく、対象が増えればその分増えるものなのだから。
 ならば姉に子供が産まれたとしても、何を恐れることがあろう。
 惣太はそう思うと同時に、新しく産まれてくる姉の子供に対する愛情が湧き起こってくるのを感じた。
(可愛いだろうな……何たって姉ちゃんの子供なんだし、当たり前だよ……)
 そう、産まれてくるのは愛する姉の子供なのだ。
 いわば姉の分身と言っても良い。
 そんな存在を、なぜ一瞬でも自分は疎ましく感じたのか。
 惣太は愚かな己自身に苦笑した。
「だからセックスは今日だけにしてね……お医者さんは平気だって言ってるけど、お姉ちゃん心配だから……」
 自分の考えに浸っていると、突然姉がとんでもない事を言ってきた。
「ええ〜〜っ?」
 これからずっと姉を抱けると思っていた惣太にとって、それはかなりショックな言葉だった。
「そんな驚かないでよぉ……その代わりぃ、毎日お口でしてあげるからぁ……」
「だ、だって……俺、姉ちゃんともっと一つになりたいよぉ……」
 甘える様に頬を擦り付ける。
「それはお姉ちゃんも同じだけどぉ……でも赤ちゃんに何かあったら嫌だもん……それに元々セックスしたら勉強の邪魔になっちゃうじゃない。だから惣太ちゃんが受験終わるまでは我慢しよ、ね?」
「う、う〜〜ん……」
 姉の魅惑的な肉体を味わった今となっては、フェラチオだけで自分が耐えられるのか惣太には自信がなかった。
「ゴメンね、ホントはしたいよねぇ。男の子なんだしぃ……そうだっ、じゃあ次にするのは惣太ちゃんの合格祝いにしよう? その頃にはお姉ちゃんも赤ちゃん産んでるから安心してできるしぃ……それにそういった楽しみがあれば受験も頑張れるでしょ?」
 確かにそれはかなりやる気になれそうに思えたが、それ以上に欲求不満にもなりそうな気がした。
 姉のこの柔らかで温かな肉体を知ってしまった以上、数ヵ月後まで何もせずに落ち着いて勉強ができるか不安だったのだ。
(でも……姉ちゃんの体の事なんだから……我慢しなきゃな……)
 無理やりセックスをして母体を危険にする訳にはいかない。
 何よりそんな事をしたら姉に嫌われてしまうだろう。
 ここは頑張って耐えるしかないのだ。
「分かったよ……俺、我満する……」
「わぁ〜〜っ、惣太ちゃん偉いっ。さすがお姉ちゃんの弟だねぇっ」
 姉が嬉しそうに抱きついてくる。
 その笑顔を見ていると、セックス無しでも頑張れるのではないかという思いが湧き起こってくる。
「うふふ……」
 不意に姉が可笑しそうに笑った。
「ん? どうしたんだ姉ちゃん」
「ちょっとねぇ……赤ちゃんが生まれたら、惣太ちゃんって叔父さんになるんだと思ったら……何か可笑しくて……」
 体を震わせながら笑っている。
「げっ……そうか、良く考えりゃそうだった……」
 すっかり忘れていたが、姉に子供が産まれれば自分は叔父になるのだ。
 何やらひどく歳を取ったかの様に感じられてガックリしてくる。
「惣太叔父さんだねぇ……きゃははっ、叔父さ〜〜ん……」
 姉は楽しそうにからかってくる。
「くそ、中三で叔父さんかよ。何か嫌だなぁ……」
「ゴメンねぇ、お姉ちゃんが早くママになっちゃったからぁ」
 姉はあまり申し訳無さそうに思えない様子で笑いながら呟いている。
「あ〜〜、姉ちゃんヒデェなぁ。笑うことないだろ」
「だぁってぇ」
 何やらツボにハマったらしく、姉は笑い続けている。
「クソっ……姉ちゃん笑うなよ……そんなに笑うんなら……こうしてやるぅ」 
 惣太は姉の体を抱きしめると首筋に唇を這わせた。
「あっ……ちょ……駄目って……もう寝るってさっき言ったでしょぉ……」
「知らないよ……俺はもっとしたいんだ……それにこれは笑った罰なの」
 乳房を強く揉みながらニヤリと笑いかける。
「そんな、あんっ……もうっ、惣太ちゃん、あっ……駄目って、やんっ……入れちゃ駄目ぇ、ああんっ……」
 すでに硬く大きくなっていた肉棒を押し込むと、姉が甘い声を上げる。
(ふふ……姉ちゃんは、やっぱ可愛いよな……)
 嫌がる姉と無理やりすると興奮が湧き起こってくる。
 明日から姉はしばらく抱かせてくれないと言うのだから、今日徹底的に姉の体を味わうしかないだろう。
(そうだよ……今日は沢山……沢山するんだ……)
 惣太は興奮に体を震わせながら姉に優しく口付けると、腰を激しく動かしていくのだった。


 数日が経った。
 あれから姉は一度もセックスをさせてくれていない。
 無論口で射精に導いてはくれるのだが、赤ん坊に影響があるから嫌だと言っていくら頼んでもさせてはくれなかった。
 惣太にしても、姉の子供に何かあったら嫌なのは同じだが、医者は平気だと言っているのだから、少しくらいヤらせてくれてもいいのではないかと思っている。
 一応我満すると約束したとはいえ、やはり若い肉体はこらえ性がなかった。
 どうしても姉としたくてたまらなくなってしまうのである。
(今日は……今日こそは……絶対にヤるんだ……)
 惣太の手には、この間受けた模試の結果があった。
 姉に心と体で励まされているだけあって、かなり成績が上がっている。
(これを理由にして……ご褒美に……ヤらせてもらうんだ……)
 毎日口でしてもらっているとはいえ、やはり姉の肉体に押し込み、喘がせながら射精したい。
 第一、舐めているだけでは姉は気持ち良くないだろう。
 だがセックスならばお互いが快感を得られるのだ。
 従兄にも抱かれていないのだとしたら、きっと姉は凄く欲求不満になっているのだろうから、実際にしてしまえば凄く乱れるに違いなかった。
 そんな姉の姿を想像すると、興奮が高まり肉棒が硬くなってくる。
(ふふ……俺が……俺が気持ち良くして上げるからね……)
 惣太は肉欲を高めながら、キッチンの椅子に腰掛けて姉が帰ってくるのを待った。
 しばらくすると玄関のドアが開く音がして、姉が帰って来たのが分かる。
 トントントンと軽やかな足音が近づき、セーラー服を身に着けた可愛らしい姿がキッチンに現れた。
「あ、惣太ちゃん。もう帰ってたんだ」
 惣太の姿を認めると、姉は可愛らしく微笑んだ。
「姉ちゃんお帰り〜〜、ほら、この間の模試、また順位上がったんだぜ」
 褒めてもらおうと、さっそく結果の書かれた紙を姉に見せる。
「わぁ〜〜、本当だぁ。惣太ちゃんすごぉい……」
 姉は紙を受け取ると、すぐ我が事の様に喜び、惣太を褒め称えてくる。
 それは惣太にとって心の躍る最高の瞬間だった。
「頑張ったからね……だからさ……ご褒美頂戴……」
「ご褒美ぃ? もうっ、しょうがないなぁ。何が欲しいのぉ?」
「もちろん……姉ちゃんさっ」
 いきなり抱きつくと、唇に吸い付いていく。
「んっ……んっ……んはぁっ……もうっ、いきなりなんだからぁ……」
 姉は突然の行為に少し怒った様な顔をしてこちらを見つめている。
「いいじゃん、だって俺嬉しいんだもん……嬉しくて姉ちゃんとしたいくらい……」
 そう言いながらセーラー服の上から豊満な乳房を揉みしだく。
「やんっ……こら、駄目、あっ……そういうのは駄目って、やぁっ……駄目って言ったでしょぉっ……」
「今日は特別にさ……いいだろ? これからしようよ、ね?……ご褒美ってことでさ……」
「でもぉ、赤ちゃんがぁ……」
「お医者さんは平気だって言ったんだろ? だったら大丈夫だよ……それに今日だけなんだからさ……激しくしないし……姉ちゃんだってずっとご無沙汰なんだからしたいだろ?」
 首筋に口付けながらセーラー服の下に手を差し込み、ブラジャーを押し上げると直接乳房を揉んでいく。
「あんっ……駄目、やっ……それでも、あんっ……駄目だよぉっ……」
「姉ちゃん……そうやって嫌がると、俺余計に興奮しちゃうよ……」
「馬鹿、あんっ……とにかくちょっと、あっ……ちょっと取り合えず止めて、はぅっ……お願いだからぁ……」
「ヤダよ……俺はしたいの……」
 乳首を摘んでクリクリと捻る。
「あっ、はぁっ、あんっ……駄目、やっ……そんな、あっ……やぁんっ……」
 両手で乳房を揉みしだくと、弾力のいい感触が感じられてたまらない。
 そのままセーラー服を捲くり上げ、現れたピンク色の乳首に吸い付いていく。
「ああっ、あんっ、やぅっ……惣太ちゃ、あっ……馬鹿、あっ……馬鹿ぁっ……」
「赤ちゃんが吸っても平気な様に、慣らしておかないとね……」
 チュパチュパと強く吸い上げ、勃起してきた乳首を舌先で何度も弾く。
「やんっ、やっ、はぁんっ……そんな、あぅっ……やっ、やぁっ、ああんっ……」
 ビクビク体を震わせる姉を楽しく見つめながら、スカートを捲くり、パンティの中に手を差し入れていく。
「ちょっと、駄目、あんっ……そこは、あっ……そこは駄目なのぉっ……」
「ここがいいんでしょ? ほら……もっとしてあげるから……」
「あっ、ああっ、あんっ……駄目って、やんっ……もう赤ちゃんがいるんだよ、あぅっ……強くしたら、ああんっ……」
「まだ小さいから大丈夫だよ……それに叔父さんの指だぜ。赤ちゃんだって喜ぶって……ほらほら、こんにちは〜〜。叔父さんですよ〜〜」
 膣穴に指を差し込み、クニクニといじくる。
「ああんっ、あっ、馬鹿ぁっ……やっ、やぁっ、はぁんっ……」
 姉がイヤイヤと頭を振って悶える。
「ママは気持ちいいってさぁ……お前も気持いいか〜〜い?」
 クリトリスを擦りながら、激しく指を出し入れさせる。
「ああっ、あっ、あんっ……そんな、やぅっ……それ、あんっ……それ駄目ぇっ……」
 姉はガクリと力を抜いてテーブルに手を付いている。
「ありゃりゃ、ママはもう指じゃ我慢できないってさぁ……叔父さんのオチンチンが欲しいんだってよぉ……」
 片手で秘所をいじりながら、もう片方の手でベルトを外し、ズボンとパンツを降ろす。
「じゃあそろそろ本格的に挨拶するからねぇ……叔父さんのオチンチンだよぉ……仲良くしてねぇ」
 パンティを引き下ろし、紺のヒラヒラとしたスカートを捲り上げると、背後から腰を抱えて肉棒を押し込んでいく。
「あぅんっ、あっ、ああっ……惣太ちゃんの馬鹿ぁっ……あぅっ……こんなとこで、やんっ……お母さんが、あっ……お母さんが帰って来ちゃう、ああんっ……」
 普段と違い、夕方という早い時間、そしてキッチンといういつ家族が入ってくるのか分からない場所でしている事を姉は心配している様だ。
「何言ってるのっ……母さんはっ……今日遅くなるってっ……言ってたろぉっ……」
 ズブズブと肉棒全体が膣に収まると、たまらない快感が押し寄せてくる。
(あ〜〜、久しぶり……これこれ……この感じだよなぁ……ホントこれって、何回しても最高だよ……)
 数日ぶりのたまらない感触に体が小刻みに震える。
 温かくヌルヌルとしたものが肉棒を包み込み、信じられないほどの快楽を与えてきた。
(こんな気持ちいい場所で育つんだから、赤ちゃんってのは気分がいいんだろうなぁ……)
 馬鹿なことを考えながら腰を激しく動かし出す。
「あんっ、あっ、ああっ……駄目、やんっ……惣太ちゃん駄目ぇっ……あっ、あっ、ああっ……我満するって、あぅっ……我満するって言ったのにぃっ……」
「今日だけだよっ……今日だけだからっ……俺、気持ち良くてっ……もう止まんないんだよぉっ……」
 これほどのたまらない快感を感じてしまっては、もう止めることなどできなかった。
「そんな、ああっ……そんなのぉ、やんっ……惣太ちゃぁんっ……」
 行為を嫌がっているのか快感を得ているのか、おそらく両方なのだろう、姉が激しく頭を左右に振っている。
 すると膣がキュッと締まり、肉棒が激しく吸引された。
(うぅ……こ、これって……)
 それは単に刺激に対する肉体の反応でしかないのだが、惣太にはまるで子宮にいる赤ん坊が、「もっとしていいよ」と言っている様に思えた。
(そうか……じゃあ、叔父さんするからな……)
 惣太は心の中で告げると、挨拶する様にズンズンと腰を突き込んでいった。
「ああんっ……惣太ちゃん、止めて、ああっ……ちょっと、あんっ……駄目って、ああっ……惣太ちゃ、あぅっ……」
「今日だけだからさっ……今日はヤらせてよっ……成績上がったお祝いにさっ……」
「何言って、はぅっ……駄目だよ、あんっ……そんな、ああっ……そんな動き、あんっ……あっ、あっ、ああんっ……」
 背後から乳房を掴み、力を込めて揉みしだく。
「あんっ、あんっ、あはぁっ……凄、やぅっ……それ凄い、あんっ……それ凄いんだよぉっ……はっ、はぅっ、はぁんっ……」
 快感のためか、姉は行為を否定するのを忘れた様に快感の声を上げている。
 激しい腰の突き込みに合わせて頭が何度も跳ね上がり、そのたびに二つに分けた長い黒髪が揺れ動くのが可愛らしい。
「姉ちゃんたまらないっ……スゲェよっ……ああっ……たまらねっ……」
 久々に味わう姉の膣の感触は最高だった。
 この数日舐めてもらってはいたが、やはりこうして肉棒を押し込み腰を動かす快感には敵わなかった。
 何より姉が甘く悶えるのがたまらない。
 自分が姉を気持ち良くさせ、さらに腰の動き一つで支配しているのだと思うと、嬉しさが込み上げてくる。
「ああんっ、あっ、あはぁっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……」
 姉が机に爪をたて、尻を淫らに振っている。
 それは先ほどまでのお腹の赤ん坊を気遣うものとは明らかに違い、かなり激しい動きだった。
 快感が母として子を守る事よりも、女として快楽を求め始めたのだろう。
(だけど大丈夫さ……この子はさっき返事したもんな……大丈夫だって……)
 勝手な思い込みに安心しつつ、思い切り肉棒を突き込んでいく。
「ああっ、あっ、ああんっ……惣太ちゃん、やっ……惣太ちゃんいい、やぁっ……惣太ちゃんいいんだよぉっ……はんっ、はんっ、やはぁんっ……」
(うぅ……凄っ……やっぱり凄いやっ……)
 姉の膣は、以前に比べて肉棒をより強く吸引している様に思えた。
 久しぶりに取り込んだ男の精を逃がすまいと肉体が働いているのかも知れない。
(ふふ……もう妊娠してるんだから……そんな風にしても意味ないのに……)
 人間の快楽を求める行為とは、どうしてこうも貪欲なのだろうか。
 すでに妊娠しているにも関わらず、姉の体は男の肉棒を欲している。
 生殖とは関係のない、単なる快楽として異性の肉体と繋がりたがっているのだ。
(エッチと妊娠ってのは、別ってことだよね……)
 考えてみれば、人は避妊をしてまでセックスをしたがる。
 そこまでこの快楽は、人にとってたまらないモノなのだろう。
 そのくせ近親によるセックスは禁じられているというのだから馬鹿げたことだ。
 子供が生まれなければ、家族でセックスをしても良いではないか。
 家族は愛情で成り立っているのであるし、セックスは愛の形なのだから、仲の良い家族間で肉体関係を持って何が悪いのだろう。
 実際自分と姉はこうして繋がっている。
 血の繋がった姉弟で一つになっているのだ。
 快楽を共に味わい、お互いを気持ち良くさせ合う。
 それは家族として素晴らしい姿ではないか。
「姉ちゃんっ……俺は姉ちゃんが大好きだぁっ……」
 姉への愛情が高まり、叫びながら腰の動きを強めていく。
「ああんっ、あっ、ああっ……お姉ちゃんも、あんっ……お姉ちゃんも惣太ちゃん、やっ……惣太ちゃんが大好きだよぉっ……」
 振り返り、甘い声で喘ぎながら姉が答えてくる。
 潤んだ瞳がせつなげにこちらを見つめ、惣太はそれだけでたまらなくなった。
「うおぉっ!」
 興奮が強まり射精感の高まった惣太は、一気に精を放とうと激しく肉棒を出し入れしていった。
「あんっ、あんっ、あはぁんっ……惣太ちゃん、やっ……惣太ちゃん激し、あっ……惣太ちゃん激しいよぉっ……はっ、はっ、はふぅっ……」
 姉の豊かな乳房をギュッと握り締め、そのまま姉の上半身を持ち上げる。
「あぅっ、あっ、ああんっ……凄い、やんっ……凄いよ、はぁっ……凄いのぉっ……やっ、やぁっ、やはぁんっ……」
 手のひらに乳房の肉が食い込み、その柔らかさ温かさが伝わってくる。
 そのまま強く握り締めながら、腰を強烈に突き込んでいく。
「ああんっ、ああんっ、あやぁんっ……もう駄目、あっ……もう駄目なのぉ、ああっ……もう駄目なんだよぉっ……はんっ、はんっ、ひゃはぁっ……お姉ちゃん、あぅっ……イっちゃう、ああっ……お姉ちゃんイっちゃうの、あぅっ……お姉ちゃんイっちゃうんだよぉっ……やんっ、やんっ、やぁっ……あっ、あっ、やぁあああああああっ!」
「姉ちゃんっ!」
 思い切り肉棒を押し込むと同時に精を放つ。
 ドクドクドクと、激しい勢いで精液が膣に注がれていく。
(ああ……赤ちゃんに……赤ちゃんに俺の精液が……俺の精液がかかってるぅっ……)
 たとえお腹の子が従兄の子供であったとしても、こうして己の精液をかければどこかしら自分に似るのではないか。
 そんな思いに捉われながら、惣太は何度も何度も精を放っていった。
 キュッ、キュッと膣が締まり、精液をさらに出させようと蠢く。
 それはまるで、お腹の子供が自分の精液を飲んでいるかの様に惣太には感じられた。
(もっと欲しいか……もっとだな……よし……もっと出してやるからな……)
 最後の放出を終えながら、聞こえるはずのないお腹の子の声に答えて、惣太は再び姉の中に射精する決意を固めた。
(今日は嫌ってほど姉ちゃんを抱こう……どうせ母さんと兄ちゃんの帰りは遅いんだ……今からなら……かなりできるもんな……)
 いつもと違い、自分の部屋ではなくキッチンでしているのが興奮を高めているのかも知れない。
 早く肉棒を回復させてまた姉を抱くのだと思いながら、その温かで柔らかな肉の感触に惣太は浸っていくのだった。












あとがき

 今回は、倫理観の歪んじゃってる姉を描いてみました。
 弟の性欲を処理してくれるなんて、素晴らしい姉ですねぇ。
 こんな姉がいたら幸せでしょうな。
 それから不倫でもあり、妊娠中であるというのもポイントですか。
 まあ、妊娠してるから安心して中出しできる訳ですが、赤ちゃん産んでからもするつもりらしいので、来年はどうなる事やら。
 弟の子供かも知れないと思いつつ産むんですかねぇ。
 きっと産むんでしょう、ええ喜んで産むに違いありません(笑)
(2005.5.7)



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