妹の誘惑


 目の前に少女がいる。
 中学生くらいのその少女はなかなか整った顔立ちをしており、美少女といっても差し支えないだろう。
 そんな少女と密室に二人きりというのは、本来ならば非常に喜ばしい事なのだが、秀雄は少しも嬉しくはなかった。
 なぜならその少女は、十四年間一緒に暮らし、毎日の様に顔を会わせてきた存在、つまり妹だったからである。
「どうするの? お兄ちゃん……」
「どうするって言ってもなぁ……」
 二人は顔を見合わせると同時にため息をついた。
 今日秀雄は、友人の拓哉の紹介で女の子と会う予定だった。
 拓哉は遊ぶのが好きでよく講義をサボるため、秀雄は代わりに出席を書いたり、ノートを貸したりしていたのだが、その事を恩に感じていたのか、数日前「女の子を紹介してやる」と言ってきた。
 奥手の秀雄は断ったのだが、拓哉は借りを返したいと言って譲らないため仕方なく了承したのだ。
 ところが当日、案内された部屋で待っていたのは実の妹の和美だったのである。
 ため息の一つもつきたくなるというものだ。
「こんな偶然ってあるもんなんだな……」
「そうだね……」
 兄妹はガックリした様に肩を落とした。
「って、お前何で拓哉と知り合いなんだ?」
 中学生の妹が、大学生の拓哉とどうやって知り合ったのだろう。
「前に助けてもらったんだよ……」
「助けてもらった?」
「嫌なヤツに絡まれた時にね、追っ払ってくれたの……」
「そうか……」
 拓哉はそういったカッコいい行為が様になる男だった。
 背が高くて顔立ちも良く、スポーツ万能で頭もいい。
 ついでに金持ちのボンボンとなったら怖いものはないだろう。
 それでいて男にも人気のある性格というのでは完璧すぎた。
 今回のことにしても、「借りを返す」といった口実を使って、奥手の秀雄に恋人を作らせようとしたのかも知れなかったのだ。
(だけど……それで何で中学生なんだよ……)
 妹は十四歳。
 二十歳の自分と釣り合う年齢ではなかった。
「お前、拓哉には何歳だって言ってるんだ?」
 もしかしたら妹が、高校生だと嘘をついているのかも知れないと思った秀雄はその事を尋ねてみた。
「え? 十四だよ? 何で?」
 妹の返事にずっこける。
(って、あいつ……俺がロリコンだと思ったのか……?)
「何やってるの?」
「いや、中学生だって知ってて俺に紹介したのかと思って……」
「ああ、それ? 私が言ったの『大学生を紹介して下さい』って」
「何でまた……?」
「だって、同い歳の子だと嫌なんだもん、一々うるさくってさ……年上の人ってすっごく優しいんだよぉ……この間会った人も、私の事まるでアイドルみたいに可愛いって誉めてくれてさ……」
 確かにこの歳になると、中学生相手ではある程度の事は目を瞑って可愛がってしまうだろう。
 妹は顔立ちも整っているので、その相手が優しく接したというのも納得できた。
「って、お前……俺の前にも男に会ってるのか?」
「あ、バレちゃったぁ……でも大丈夫だよ、拓哉さんがちゃんと選んでくれてるから……信頼できる人だけだって……」
「でも彼氏にはしてないんだな……?」
「う〜〜ん、いい人は多いんだけどねぇ……いまいちビビっと来ないんだなぁ……」
「ビビっとねぇ……」
 まだ中学生なのに、何人もの大学生と会っているということに、秀雄は少しショックを受けた。
「はぁ……お前、何か凄いんだなぁ……」
「そういうお兄ちゃんは、彼女いない暦二十年なんだよね?」
 妹が楽しそうに指摘してくる。
「ぐっ……そうだ……何で分かったんだ?」
「拓哉さんが言ってたの……って、あ、言っちゃった……」
 妹は慌てて口を押さえている。
 しかし本当の事とはいえ、何故拓哉はそれが分かったのだろう。
「まあ、そんな事はいいじゃない……それよりどうする? 帰る?」
 妹は誤魔化す様に、これからどうするのか尋ねてきた。
 確かに兄妹で部屋に居ても面白くも何とも無いのだ。
 本来ならばすぐにでも帰るべきだろう。
「いや、少し居よう……あんまり早く帰ると、外で拓哉とバッタリ会っちゃう可能性があるからな……訳を聞かれた時に理由を説明するのが面倒くさい……それにせっかくセッティングしてくれたあいつに悪いしな……」
「そうだね……兄妹だってのは内緒にしとこう……」
「ああ……」
「じゃあ、これでも飲んで暇を潰そうよ」
 妹は棚から酒を取り出した。
「お、おいっ……酒なんか駄目だっ……お前は中学生なんだぞっ……大体それは拓哉のだろうがっ」
「拓哉さんは飲んでいいって言ったもぉん……飲もう……ね、いいでしょ?」
 可愛くおねだりしてくる。
「駄目なものは駄目……中学生のうちから酒なんか飲んだら体に悪いんだぞ……」
「ちぇっ、お兄ちゃんは頭が固いんだから……そんなんだから童貞なんだよ……」
「なに?」
 妹は再び口に手を当てている。
「いや、その……彼女いないんじゃ、そうじゃないかなぁ、と思って……」
 しどろもどろで言い訳をしている。
「拓哉が言ったのか?」
「ち、違うよ……私が勝手に思っただけ……」
 しかし先ほどの彼女いない暦の話から推測して、その事も拓哉が言ったと思えた。
「何であいつ……そんなこと言うんだ……?」
 本当のことであっても、本人に確認もせず他人に推測を言うのはどうも許せなかった。
 いや、確認したとしても言うべきことではないだろう。
「ちっ……」
 秀雄は勢い良く立ち上がった。
「ちょ、ちょっとお兄ちゃん、どこ行くの?」
「帰るんだよ……」
「だってさっきはしばらく居るって……」
「人のことをそんな風に言うヤツのことなんか気にしてられるかっ……」
 玄関に向かって歩きだす。
「ちょ、ちょっと待って……違う、違うの……拓哉さんは悪くないの……」
「何が悪くないってんだよ……人のこと彼女がいた事ないとか、童貞だとか他人に言いふらすのが悪くないってのか?」
「違うの……そうじゃないの……拓哉さんはそうじゃない……」
 妹が腕を掴んで必死に止めてくる。
「じゃあ、どういう事なんだよ……?」
「とにかく戻って、座ってよ……」
 妹の様子に少し怒りを治めた秀雄は、元の場所に戻るとベッドに腰掛けた。
「あのね……拓哉さんは、そうじゃないかって思っただけなんだよ……」
「だからって……」
「待って、最後まで聞いて……」
 また怒り出しそうになったのを妹が止める。
「私がね……お願いしたの……」
「何を?」
「さっき言ったでしょ、大学生を紹介してもらってるって……」
「ああ……」
「その時の条件に、童貞の人っていうのを入れたの……」
「何だそりゃ?」
 予想外の言葉に力が抜ける。
 なぜそんな条件がいるのだろうか。
「私……童貞の人としたかったから……」
「したいって何を……?」
「セックス……」
 ポツリと呟いた言葉は衝撃的だった。
 中学生の妹がセックスをしたいと言うのだ。
「何でそんな……」
「私ね……ちょっと前まで同い歳の子と付き合ってたんだ……それでセックスもしたの……」
 驚愕の発言に身を固くする。
「でも凄く乱暴で……私それが嫌で別れたんだ……だけどそいつ、凄くしつこくて……そんな時に拓哉さんに助けてもらったの……で、拓哉さん、優しい男を紹介するって言ってくれて……それで最初に会った人が凄く優しくセックスしてくれたから……」
「って、お前、そんないきなり……」
 会ってすぐにしたのかと驚く。
「だって前の彼だって、セックスするまでは凄く優しかったんだよ……でも、した途端に変わったから……今度は付き合う前に確認したかったの……」
 確かにその通りではあるが、何とも性急な話に思えた。
「それで何人か紹介してもらっているうちに、童貞の人の方がいいってのに気が付いたの……」
「何で?」
「だって、私より年上なのに震えちゃって可愛いんだよ……それに凄く感謝されちゃうし……それが何だか嬉しくて……母性本能ってヤツなのかなぁ?……とにかく童貞の人とするのが凄くいいんだぁ……」
 目を瞑って呟く妹の顔は、確かに温かいものを感じさせて母親を思わせた。
「それ以来、ずっと童貞の人をお願いしてるの……だから拓哉さんが言いふらしてる訳じゃないんだよ……お兄ちゃんの事も、『確認はしてないけど、多分童貞じゃないか』って、彼女がずっといないってのも、『高校時代の友達に聞いたらそうじゃないかって言われた』って……だから違うの……さっきみたいにからかう感じで言ったのは私だから……拓哉さんは悪くないんだよ……」
 言われてみれば確かにそうだった。
 拓哉は他人のプライバシーを言いふらす様な人間ではなかったのだ。
 少し考えれば分かりそうな事だった。
「そうか……分かったよ……拓哉は悪くない……」
 秀雄の言葉に妹はホッと息を吐き出している。
「しかしお前なぁ……何だか凄すぎるぞ……」
「何が?」
「何って、そんな沢山の男と……」
「え〜〜、だって気持ちいいんだもん……いいじゃぁん……」
「気持ちいい」という言葉にドキリとしてしまう。
 まだまだ子供だと思っていた妹が、すでにセックスを経験しており、しかもそれを気持ちいいと言っているのだ。
「何だかなぁ……」
 はぁ、とため息をもらす。
 自分より先にセックスを経験し、何人もの男の筆おろしをしているのかと思うと、まるで妹が次元の違う人間の様に思えてしまう。
「ね、お兄ちゃん……」
 疲れた様にぼんやりしていると、妹がくっつくほど近くに座ってきた。
「何だ?」
 妹とはいえ、女の体が近づいたことに緊張してしまう。
「私とする?」
 首を軽くかしげながら可愛く尋ねてくる。
「するって何を?」
 意味が分からず聞き返す。
「だからぁ……セックス……」
(!……)
 その信じられない言葉に秀雄は激しく動揺した。
「な、何言ってるんだ……俺たちは兄妹だぞ……」
「そんなの関係ないよ……せっかく拓哉さんがセッティングしてくれたんだしさ……お兄ちゃん童貞卒業しなよ……ね、私の体でさ……」
 妹は今まで聞いたことのない様な色っぽい口調と潤んだ瞳で見つめてくる。
「ば、馬鹿なことを……」
「私の体」という言葉に、思わず妹の肉体を見つめてしまう。
 中学生らしい慎ましい胸の膨らみと、ミニスカートから伸びる健康的な太ももに唾を飲み込む。
「こう見えても私の体っていいんだよ……みんな凄く気持ちいいって言ってくれて……ほら、触ってみたくない?」
 妹はそう言って、秀雄の手を持つと体に近づけようとする。
「お、おいっ……止めろって……」
 慌てて手を引き離す。
「ふふっ……怖がらなくてもいいんだよ……大丈夫……女の体って気持ちいいんだから……」
 まるで年上の様な雰囲気を見せながら体をピッタリとくっつけて囁く。
(む、胸……)
 腕に柔らかな感触が感じられ、それが妹の乳房であると認識した途端、股間の一物が硬くなった。
 妹の体に触れている部分が熱く感じられ、その柔らかさに興奮が高まる。
「ほらぁ……お兄ちゃぁん……セックスしよぉ……私としよぉ……」
 両腕が体に回され、耳元に軽く息が吹きかけられる。
「あっ……」
 思わず声を漏らすと、次の瞬間、首筋に唇が押し付けられた。
「あぅっ……」
 体に電気の様なものが感じられ、思わず震えてしまう。
「ふふっ……か〜〜わいい〜〜」
 チロチロと舌が首筋を舐め上げ、徐々に顔に近づいてくる。
「お、おい……止め、んんっ……」
 唇に柔らかいモノが押し当てられ言葉を止められる。
(これって……俺……和美とキスしてるのか……?)
 ピリピリと唇から快感が伝わり、その気持ちの良さに体が小刻みに震えてしまう。
 にゅるりと何かが口の中に進入し、舌に触れると絡ませてきた。
(舌……)
 チューっと吸い上げられ、妹の手が顔に添えられると激しく唇を擦り合わされた。
「んんっ、んっ……んんっ……」
 薄く目を開けると、うっとりとした表情の妹の顔があり、鼻から荒い息を吐き出しながら、甘い声を漏らしているのが見える。
(和美ぃ……)
 口内から押し寄せるたまらない快感に、秀雄も妹の体をギュッと抱きしめ、自らも荒々しく唇を擦り付けていった。
「んっ、んんっ、んんんっ……」
 ゆっくりと妹の体をベッドに押し倒し、のしかかっていく。
(柔らかい……)
 優しく受け止める妹の肉体の弾力の気持ち良さに、秀雄は体を擦り付ける様に動かした。
「んんっ、んっ……」
 続いて最も柔らかい場所である乳房に手を伸ばすと、服の上から掴み、激しく揉み上げていく。
「んんんっ、んっ……んっ……」
 唇を放すと、先ほどされたのを真似る様に、妹の首筋に舌を這わし吸い付いた。
「あっ……おにぃ、はんっ……」
 今まで聞いたことのない甘い喘ぎ声が妹の口から発せられた。
 すでに秀雄は、相手にしているのが妹だという事よりも、初めて触れる女体を貪る事に意識が集中していた。
 とにかくこの柔らかい肉体をもっと味わいたい、舌を這わし、舐め上げ、吸い付きたい、という激しい欲求が体の奥底から湧き上がっていたのだ。
 ブラウスのボタンを震える指で一つ一つ外し、現れたブラジャーを押し上げると、その可愛らしい膨らみをあらわにする。
(綺麗だ……)
 妹の乳房は雪の様に白く、中学生らしい慎ましい膨らみの頂点には、可憐な桜色の乳首があった。
(立ってる……)
 それはすでに勃起しており、妹が快感を得ていることを示している。
 まるで誘うようにフルフルと震えるその突起に、秀雄はむしゃぶり付いていった。
「あっ……ああっ、やんっ……」
 妹の口からたまらない甘い声が漏れる。
 興奮した秀雄は乳首をチュパチュパと何度も吸い上げ、舌先で激しく弾いた。
「やっ、はんっ、はぅっ、ああんっ……」
 妹は体を震わせ、秀雄の頭をギュッと胸に押し付けてくる。
(ああ……美味い……何でこんなに美味いんだ……)
 乳首を吸っていると甘い味がし、そのコリコリとした感触は今まで経験したことのない気持ちの良さを口内に与えた。
 妹の体からはクラクラする様な甘い香りが漂い、それが秀雄の肉欲を高め、肉体を貪ることを止めさせない。
「あっ、ああんっ、やぁっ……いいよぉっ……」
 ギュッと乳房を掴み強く揉むと、妹が激しく頭を左右に振った。
(柔らかい……何て柔らかいんだ……)
 初めて触れる生の乳房は、想像していた以上の柔らかさだった。
 まだ小さな膨らみとはいえ、秀雄がギュッと掴むとその形を変え、すぐさま元に戻ろうと手のひらを押し返してくる。
(ああ……和美ぃ……和美ぃ……お前のオッパイ……たまらないよぉ……)
 今まで身近にいながら知らなかった、妹の肉体の魅力に秀雄はハマりつつあった。
「あっ、あっ、ああああっ……」
 乳首を強く吸い上げると、妹が体を仰け反らせた。
「ああんっ……お兄ちゃんもっとぉ、あっ……もっと吸ってぇっ……はぁうっ、あっ、はぁっ……」
 望み通り何度も力を込めて吸い上げる。
「あっ、ああっ、やぁんっ……はぅっ、ああっ、凄いよぉ……ああっ、凄いぃっ……」
 妹は秀雄の頭をギュッと掴み、激しく体を震わせている。
(スゲェ……女の体ってスゲェ……)
 乳房を吸ったり揉んだりするだけで妹が悶え、そのたまらない様子を見ているだけで、オナニーする時以上の快感が湧き上がってくる。
 何より強弱をつけることで反応が変わるのがたまらない。
 まるで妹を自分の支配下に置いた様な満足感があるのだ。
 秀雄はしばらくそうして妹の乳房を夢中になって吸ったり揉んだりしていった。
(そろそろ……こっちを……)
 とりあえず乳房に対する欲望を発散させると、体を妹の下半身に移動させてスカートを捲くり上げる。
「いやぁんっ、お兄ちゃんのエッチぃ……」
 妹がいやらしい姿をさらしながら可愛らしく呟く。
 丸出しになったパンティに興奮を高めながら、秀雄は太ももに舌を這わせていった。
「あっ、ああっ、やぁっ……」
 ビクビクっと妹が体を震わせる。
 膝の辺りからパンティの傍まで舐め上げ、太ももを思いっきり吸い上げる。
「あぅっ、あっ、あああんっ……」
 パンティの周辺をなぞる様に舌を動かし、数箇所に吸い付いていく。
「やっ、はぅっ、やぁんっ……」
 妹はブルブルと体を震わせ、もっとこちらを舐めて欲しいと言わんばかりに秀雄の頭を己の脚の付け根へと誘導する。
 その様がたまらない可愛らしさを感じさせ、秀雄は震える手を妹のパンティにかけると一気に引き下ろした。
(これが……女のあそこ……)
 股間に顔を押し付ける様にしてその神秘的な場所を見つめる。
「ああんっ……お兄ちゃん、恥ずかしいよぉ……」
 妹が顔を真っ赤にしながら背ける。
「お前、もう何人ともしてるんだろ?……ここだって、何度も見られちゃってるくせに何言ってるんだよ……」
 多くの男に見せているはずなのに、なぜ今更恥ずかしがるのか、それが秀雄は可笑しかった。
「だってぇ……お兄ちゃんだもぉん……」
「は?」
「お兄ちゃんに見られると……恥ずかしいのぉ……」
「って、お前……」
「他の人とお兄ちゃんは違うもん……お兄ちゃんに見られるのは恥ずかしいの……あんまり見ないでぇ……」
 赤の他人には見られても平気だが、肉親である兄に見られるのは恥ずかしいらしい。
 それは何となく秀雄にも分かった。
 オナニーしている所を友人に見られるより、父親に見られる方が恥ずかしい気がするのだ。
 そこまで考えながら、秀雄は今自分が妹の股間を見ているのだという事に改めて気づいた。
(そうか……俺……和美と……)
 誘惑され、興奮のまま押し倒してしまったが、相手は実の妹、しかもまだ十四歳の幼い少女でしかないのだ。
(して……いいのか……?)
 乳房とはいえ、まだいわば肌の部分を舐めたり吸ったりしただけだ。
 キスはしてしまったが、外国では家族でしている所もあるのだから問題はない。
 だが、今目の前にあるこの女の部分。
 ここに口を付けて吸ったり、さらには肉棒を押し込んでいいものだろうか。
(それは……マズイよな……)
 そこまでしてしまっては、取り返しのつかない事になる。
 近親相姦は、してはならない事なのだ。
 秀雄はそう思うと、ゆっくりと体を起こした。
「あ……お兄ちゃんどうしたの……?」
 見るなと言っていたくせに、実際に顔を離すと妹は不満そうな表情をした。
「そこ、舐めてくれると……私凄く気持ちいいいから……舐めて……お兄ちゃん……」
 うっとりとした目で見つめながらおねだりしてくる。
(うっ……)
 綺麗な脚を大きく開き、幼い股間をさらしながらいやらしく誘いかけてくる妹の姿に、秀雄は決意が鈍るのを感じた。
(いや、駄目だ……しちゃいけない……)
 近親相姦をしてはならない。
 そう自分に言い聞かせる。
「もう止める……」
「え?」
「これ以上はしない……これ以上しちゃいけないんだ……」
「何言ってるの……?」
 妹は驚いた様に目を見開いている。
「俺とお前は兄妹だぞ……兄妹でこういう事はしちゃいけないんだ……」
「でも……凄く気持ちいいんだよ……私のここにオチンチン入れると……すっごく気持ちいいって……たまらないってみんな言うよ……舐めなくていいから……ね、入れよ……お兄ちゃんしたことないんでしょう……?」
 妹がなだめる様に誘ってくる。
 その言葉に、先ほど見た実に気持ちの良さそうな妹の秘所を思い出し、体の奥底から肉棒を押し込みたくなる衝動が湧き上がった。
「駄目だっ……俺はっ……お前の兄貴だからっ……しないっ……」
 そう言い切ると、後ろを向いてベッドに腰掛ける。
「ふ〜〜……まったく、お兄ちゃんは固いんだから……別にいいじゃん兄妹でしたって……」
 妹は呆れた様に呟いた。
「何言ってるんだっ……そんなこ、あぅっ……」
 いきなり股間の一物を掴まれたため、身動きを止めてしまう。
「ふふっ……頭も固いけど……こっちも硬いよね……」
 妹はいやらしく笑うと、ベッドから降りて秀雄の正面に座った。
「ほら……こうすると気持ちいいでしょ……?」
 上下に肉棒をしごき始める。
「あぅっ……や、止め、うぅっ……」
 あまりの快感に言葉を発せられない。
 妹の柔らかな指の感触に、自分でする時には味わえない気持ちの良さを感じたのだ。
「お兄ちゃん、気持ちいい……?」
「……」
 秀雄は何も答えない。
 今口を開いたら、「気持ちいい」と言ってしまいそうだったからだ。
「ふんっ……しょうがないなぁ……でもこうしたら、どう……?」
 悪戯っぽく笑うと、妹はパクリと肉棒を口に含んだ。
「あぐっ……!」
 信じられない快感が股間から押し寄せてくる。
(何だこれ?……こんなの……凄すぎる……)
 指でされた時は、せいぜい自分でする時の延長の気持ち良さでしかなかったが、口に含まれる快感は想像以上のものだった。
「んぐっ……んぐっ……んんっ……」
 妹は熱心に口を動かしている。
 温かくて柔らかく、そしてヌルヌルとした感触が快感を高め、秀雄は今までの人生で経験した何よりもたまらない気持ちの良さを感じていた。
「んんぐっ、んっ……んぐっ……」
 妹の幼い顔が己の醜悪な肉棒を咥え込み、その小さな唇から出し入れしている様は、背徳的な興奮を誘い、あっという間に射精感が高まっていく。
(あっ……そんな……和美ぃっ……それぇっ……)
 亀頭に舌が絡み、包み込む様に舐め上げた瞬間、秀雄の我慢は限界に達した。
「うあっ……出るっ、出るぅっ……!」
 ビクッ、ビクッ、と肉棒が震えると、一気に精液が放出される。
「んんんっ……」
 妹はそれでも唇を離さず、送り込まれてくる精を全て飲み込んでいる。
(ああ……俺の精液を飲んでる……和美が……俺の……)
 それが自分に対する愛情の様に思えて、秀雄は妹に対する愛おしさを感じた。
 ガクガクと体を揺らしながら射精を続け、最後の放出を終えるとガックリと力を抜く。
「あぐっ……!」
 射精した直後の敏感な亀頭を、綺麗にする様に舐め上げられたため体を仰け反らせてしまう。
「はぁ……お兄ちゃん凄く出たねぇ……ね、気持ち良かった……?」
 ニッコリと微笑みながら妹が尋ねてくる。
 その上目遣いに見つめてくる瞳に、秀雄は思わずドキリとしてしまった。
 フェラチオをし、精液まで飲んでくれた妹に対して、今まで無かった愛情が湧き起こっていたのだ。
 肉欲に上気した妹の小さな顔を見つめる。
 それは非常にいやらしく、そして可愛らしいものだった。
(こいつって……こんなに可愛かったんだ……)
 今までも可愛いとは思っていたが、それはあくまで妹としての可愛さであって、一人の女の子として可愛いと思ったのはこれが初めてだった。
「ね、どうなの? 気持ち良かった?」
 妹はしつこく聞いてくる。
「き……気持ち良かった……」
 ついに言ってしまう。
 だが可愛いと思い始めてしまった妹に対して嘘を言うことはできなかった。
「ふふ……そうでしょう?……じゃ、今度はもっと気持ち良くなろう……」
「もっと気持ち良く……?」
 妹の言葉にピクリと体が反応してしまう。
「そうだよぉ……もっと気持ち良くなれるの……」
 そう言うと妹は服を脱ぎ始めた。
「どう?……私って……綺麗……?」
 妹は何も身に着けていない生まれたままの姿をさらすと、秀雄の目をジッと見つめてくる。
「き、綺麗だ……」
 聞かれるまでもなく、秀雄はすでに目を離すことができないほどその美しさに惹き付けられていた。
 染み一つない真っ白な肌。
 慎ましい胸の膨らみ。
 その頂点で桜色に輝く乳首。
 美しい曲線を描く腰。
 そして、スラリと長く伸びる健康的な脚。
 それら全てが芸術作品の様に、秀雄の心を捉えて離さなかった。
「ほら、お兄ちゃんも脱いで脱いで……」
「あ、ああ……」
 妹に促されるまま、服を脱いでしまう。
「お兄ちゃん……」
 お互いが全裸になると、妹が抱きついてきた。
 そのすべらかな肌の感触が体全体に感じられ、たまらなくなった秀雄は自らもギュッと抱きついていく。
「あんっ……」
 妹の甘い声に興奮しながら力を込めて抱きしめ、体を擦り付ける様に動かす。
 触れている肌の部分からジワジワとした快感が押し寄せ、秀雄は鼻息を荒くしながらさらに体を合わせていった。
(ああ……何てスベスベしてるんだ……こんな肌……気持ちいい……それに……柔らかい……何て柔らかい体なんだ……)
 先ほども乳房に触れはしたが、体全体がこれほど柔らかいものだとは思わなかった。
 女の体とは何と気持ちのいいものなのか。
「おにぃちゃぁん……」
 妹も興奮しているのか、上気した顔を近づけ、その可愛らしい唇を押し付けてきた。
「んっ……んんっ……」
 口内に甘い感触が広がり、快感が湧き上がってくる。
 力を失っていた肉棒がグンと立ち上がった。
「んんっ……んっ、ぷはぁっ……ふふ……お兄ちゃん、元気になったね……」
 妹がうっとりとした表情で見上げてくる。
「ね、しよ……私とセックス……これを私のここに……入れるの……」
 肉棒を軽く掴むと、そのまま秀雄をベッドに押し倒す。
「で、でも……俺たちは……」
「気持ちいいんだよ、お兄ちゃん……気持ち良くなりたくないの……?」
 妹は体を重ねると、肌を擦り付けてくる。
 柔らかい乳房が潰れ、二つの硬い感触が胸をくすぐる。
「き、気持ち良くなりたい……」
 近親相姦に対する禁忌の思いは未だにあったものの、押し寄せてくる快感に逆らえるほど秀雄の自制心は強固ではなかった。
「じゃ、入れるね……私と一緒に……気持ち良くなろ……」
 いやらしく微笑んだ後、妹は照準を合わせる様に肉棒を持つと、そのままゆっくり腰を下ろしていった。
 ズブリっといった感触と共に、肉棒が何かとてつもなく気持ちのいい場所に入り込む。
「うっ……」
「あんっ……」
 兄妹の声が重なる。
(うぁっ……なんだこれっ……凄いっ……凄いぃっ……)
 肉棒から伝わってくるたまらない快感に、秀雄の意識は一瞬飛んだ。
 温かくヌルヌルとした感触は先ほど口でも味わったが、こちらにはさらに肉棒をギュッと包み込む圧迫感があり、それが強烈な快感となって秀雄を追い詰めていく。
「ぐっ、うぐっ……」
 膣襞が肉棒に絡みつき、早く精を寄越せとヌメヌメと蠢き吸引してくるのがたまらない。
 初めて体験する女の膣は、信じられないほどの気持ち良さだった。
「お兄ちゃんいいよぉ……お兄ちゃんの……入れてるだけで気持ちいい……」
 妹がぼんやりとした顔で見つめてくる。
「じゃあ、動かすよぉ……はぅっ、はっ、はぁんっ……」
 腰に跨った妹が、体を上下に動かし始めた。
「うっ、ぐぅっ……」
 強烈な快感に秀雄はシーツを掴んで悶えた。
 ピッタリと肉棒を包み込む肉襞はそれだけで気持ちがいいというのに、さらにそれを擦られては、もう何が何だか分からなくなってしまう。
「あっ、あっ、ああんっ……お兄ちゃんの、はぅっ……何かいい、ああっ……何か凄くいいよぉっ……」
 妹は口をだらしなく開きながら快楽に浸っている。
 そのいやらしい表情と、揺れ動く小さな体、そして腰に感じる体重が、妹とセックスしているという現実をいやがおうにも認識させる。
「お兄ちゃん、はふぅっ……お兄ちゃんも動いてぇ、ああっ……お兄ちゃんが動いてくれると、やぁっ……もっと気持ち、あっ……良くな、ああんっ……」
 体を前に倒し、肉欲に上気した幼い顔を近づけながら、妹がおねだりしてくる。
「和美ぃっ……」
 自分を頼る様な甘えた口調に興奮が高まった秀雄は、腰を勢い良く突き上げた。
「あぁんっ……」
 妹が快楽に顔を歪める。
 その甘ったるい声と、自ら動いたことによって発生した今までとは違う快感にたまらなくなった秀雄は、そのまま腰を激しく上下に動かし始めた。
「あっ、はっ、ああっ……そう、あんっ……お兄ちゃん、はぅっ……そう、ああんっ……そうなのぉ、あふぅっ……気持ちいい、ああっ……気持ちいいよぉっ……」
 妹は体を仰け反らせると、さらに腰の動きを早めていく。
「あんっ、ああっ、あぅんっ……やっ、やぅっ、やぁんっ……」
 肉棒と膣の擦れるちゅぷちゅぷといったいやらしい音が部屋に響く。
「はぅっ、はっ、はぁんっ……こんな、ああっ……凄い、やんっ……お兄ちゃん、はぁっ……初めてなのにぃ、やぁんっ……何でこんなに、ああっ……凄いのぉっ……」
 妹は頭を左右に揺らし、髪を振り乱しながら悶えている。
 秀雄はその様子に興奮しながら狂った様に腰を動かしていった。
「あっ、あっ、ああっ……もう駄目、あんっ……私もう駄目ぇ、やぁっ……イっちゃう、はんっ……イっちゃうよぉっ……あっ、はぅっ、あああんっ……」
 膣がギュッと締まり肉棒を強烈に掴んでくる。
 それによって今まで以上の快感が起こり、秀雄は急激に射精感が高まるのを感じた。
「和美ぃっ……イくっ……俺イくぞぉっ……イくぅっ……」
 最後とばかりにそれまで以上に激しく肉棒を出し入れしていく。
「ああっ、あっ、やぁんっ……お兄ちゃんそれ凄い、はぅっ……それ凄いよぉっ……あっ、あぅっ、ひゃぁんっ……イく、あっ……イくっ、ああっ……イっちゃうぅっ……やぁあああああんっ……!」
「うあっ、出るっ……出るぅっ……!」
 肉棒の栓を開き、精を放出する。
 先を争う様に精液が膣の中に注がれ、秀雄はそのたまらない快感に体を激しく震わせながら浸った。
 どこにこれほどあったのかと思われる量が次々と放たれ、いつまでも続く様に終わることがなかった。
 ビクビクと肉棒が震えるとようやく射精が終わり、ぐったりとした秀雄はそのまま力を抜いてベッドに横たわった。
 妹も疲れきった様に倒れこんでくる。
 体の上にある柔らかい女体の感触を心地良く感じながら、秀雄ははぁはぁと荒い息を吐いた。
「おにぃちゃぁん……凄いよぉ……」
 虚ろな声で妹が呟く。
「こんな凄いの初めてぇ……」
 ゆっくりと首に両腕を回して抱きついてくる。
「お兄ちゃん大好きぃ……」
 軽く唇を押し付けてから微笑む。
(和美……何て可愛いんだ……)
 秀雄は初めてセックスを経験した満足感と、信じられないほどの射精の快感に頭をぼやけさせながら、自分に甘えてくる妹に激しい愛しさを感じていた。
 まるで猫の様にスリスリと頬を擦り付けてくる様子がたまらない。
(もっとしたい……俺、和美ともっとセックスしたい……)
 その思いに答える様に、肉棒が一気に蘇った。
「あ……お兄ちゃん、また硬くなってるぅ……」
 妹が可笑しそうに笑った。
「ああ……俺はお前としたい……お前が欲しくてたまらないよ……」
 ギュッと抱きしめると、そのまま起き上がり激しく唇に吸い付いていく。
「んんっ、んっ……んんぅっ……」
 妹も嬉しそうに舌を絡ませ、顔を左右に入れ替えながら首に回した腕に力を込めてくる。
 密着間が高まると、妹のすべらかな肌が体中に感じられ、たまらない快感が湧き起こった。
 腕に触れるサラサラな髪をくすぐったく感じながら、秀雄は再び腰を動かし始めた。
「んっ、んんっ……んっ、ぷはぁっ……あっ、あっ、ああんっ……いいよ、はぅっ……お兄ちゃんいい、ああんっ……お兄ちゃんのオチンチン、やぁっ……いいのぉっ……」
 妹はギュッと抱きつきながら快感に頭を激しく振り、そのたびに髪が乱れ動くのがいやらしい。
「お前のここもっ……凄くいいぞっ……俺っ……初体験がお前で良かったっ……こんな気持ちいいのっ……きっとお前じゃなきゃ味わえないっ……」
 他の女の体を知らないのだから比較のしようがないのだが、秀雄の中ではその言葉は真実だった。
「ああんっ、あっ、はぅっ……私も、やっ……私もお兄ちゃんとできて良かったぁ、はぁんっ……こんな、やんっ……こんな気持ちのいいの、あぅっ……初めてぇっ……」
 その言葉に秀雄の興奮が高まり、妹をギュッと抱きしめると激しく腰を振っていく。
「やっ、はぅっ、いやぁんっ……おにぃ、ああっ……おにぃちゃぁん、はぁっ……もっと、やぁっ……もっと欲しい、あんっ……お兄ちゃんがもっと欲しいよぉっ……」
 要望に答える様に、強烈に肉棒を突き上げる。
「あぅっ!……はぅっ!……やぁんっ!……」
 妹は激しく体を仰け反らせると、そのまま後ろに倒れこんだ。
「あっ、ああっ、やぁっ……お兄ちゃん、はぅっ……突いてぇ、あぁっ……上から激しくぅ、はんっ……突いてぇ、ああっ……滅茶苦茶にしてぇっ……」
 いやらしくおねだりしてくる妹の要求に答えるべく、秀雄は起き上がると上から叩き付ける様に肉棒を押し込んでいった。
「あぅっ、やっ、はぁんっ……凄い、ああっ……凄いよぉっ……お兄ちゃん凄いぃっ……」
 妹はギュッとシーツを掴んで、うつろな目をしながら甘い声をあげ続ける。
「あっ、あっ、あんっ……やっ、やぁっ、ひゃぁんっ……」
 腰の動きの強弱によって喘ぎ声を変えるのがたまらない。
 可愛くて、気持ち良くて、自分の思い通りに悶える妹が愛おしい。
(和美……和美は俺のものだ……)
 腰を激しく前後させながら、秀雄は今まで抱いた事の無かった気持ちを持ち始めていた。
 独占欲。
 妹をもう誰にも触らせたくないという激しい思いが心を占め始めていたのだ。
 本来セックスとは、愛し合う者同士が行うものであり、その行為によって相手に対する愛情を深めるのである。
 だが秀雄の場合、初めてセックスを経験した相手が妹、血の繋がった妹だという点に問題があった。
 許されざる行為である兄妹でのセックス。
 今は妹もそれを受け入れているが、もし好きな男ができた時、その禁忌な思いが強くなり、自分とはしてくれなくなるのではないかという恐れがあったのだ。
(何か……それでも和美が俺としてくれる……何かが欲しい……)
 決して妹が自分を捨てない、繋がりを強めるものが欲しかった。
「やぅっ、やぁっ、いやぁんっ……おにぃ、ああっ……お兄ちゃん凄いぃっ……はっ、あっ、ああんっ……こんなのぉ、やんっ……こんなの凄すぎるよぉっ……」
 妹は頭を左右に激しく振り、涙を流しながら悶え狂っている。
「もっと、あぅっ……もっとぉ、ああんっ……おにぃ、はぅっ……もっとしてぇっ……」
 妹の脚が絡み付き、より快楽を求める様にその腰が動き出した。
 自分に甘えてくる妹の姿。
 それは秀雄にとって最高級の快楽そのものだった。
(可愛い……可愛い……和美ぃ……可愛いぃ……)
 妹に対する激しい愛情が肉欲に交じり合い、とてつもない興奮となって秀雄の脳を刺激する。
「あっ、やっ、はぁぅんっ……もう駄目、ああっ……私もう駄目だよぉっ……あっ、あんっ、やぁんっ……イっちゃう、あぅっ……イっちゃうよぉ、はぁっ……お兄ちゃんイっちゃうぅっ……」
 絶頂を迎えようとする妹の姿に射精感を高めた秀雄は、自らも最大の快楽を得ようと腰の動きを早めていった。
「あっ、あっ、あああっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……おにぃ、ああっ……お兄ちゃん、はぅっ……私イく、あんっ……イくのぉっ……やっ、ひゃぅっ、ああんっ……駄目、駄目、駄目ぇ、ああっ……おに、あっ……おにぃ、ああっ……おにぃちゃぁんっ……やぁあああああっ……!」
「和美っ……和美っ……和美ぃっ……!」
 ビクビクっと体を震わせる妹の姿を愛おしく感じながら、秀雄はその幼い膣に精を放った。
 ドピュドピュドクドクドクドク……。
 妹に対する愛情を表すかの様に、とてつもない量の精液が放出されていく。
 ガクガクと前後に体を震わせながら、肉体の快感と共に、愛する妹の中に出しているという幸福感に浸る。
(俺は……俺は……和美が大好きだぁっ……)
 心の中で絶叫しながら最後のほとばしりを放つと、秀雄はそのまま妹の体の上に倒れこんだ。
 柔らかく熱い肌が優しく受け止めてくるのが、妹の自分に対する愛情の様に思えて幸せを感じた。
「おにぃ……ちゃん……凄い……凄いよぉ……」
 ぼんやりとした妹の声が聞こえる。
「そうか……凄かったか……」
「うん……何でこんなに凄いのぉ?……初めてなのにぃ……」
 不思議そうな顔で見つめてくる。
「それは……和美を愛してるからだよ……」
「な……何言ってんのよぉ……」
 妹は顔を真っ赤にしている。
「本当だよ……俺はお前の兄貴だからな……愛してて当然だろ……他の男はしょせん赤の他人……お前を愛してなんかいないんだから……」
「それは……そうだけどさ……」
 元々妹は恋愛感情なくセックスをしていたのだから、肉体的には満足しても精神的には物足りなかったに違いない。
「だからな、和美……そんなに良かったのなら……もう俺以外いらないだろ?……これからは俺とだけセックスしよう……他のヤツとはしないでくれ……」
 ギュッと抱きしめると、頭を撫でながら呟く。
「え?……お兄ちゃん……?」
 驚いた様に妹が見上げてくる。
「俺は……お前が好きだ、愛してる……お前が欲しい……もっとお前とセックスしたい……お前を他のヤツに触らせたくない……」
「で、でも……私、彼氏作りたいし……」
「俺じゃ駄目か?……俺はお前が好きだ……お前のただ一人の男になりたい……結婚したいんだ……」
 妹に対する愛情が募るあまり、自分でも驚く様な言葉が出た。
「け、結婚ってお兄ちゃん……私たちは兄妹だよ……結婚できないんだよ……」
「別に正式に結婚したいって言うんじゃない……そんなのはしょせん紙の上だけの問題さ……ずっと二人で一緒に暮らせばいいんだ……俺たちは兄妹なんだし、一緒に暮らしたっておかしくないよ……」
 思わず出た言葉だったが、言ってしまうとそれが本心の様に思えてくる。
「でも……私、そこまでお兄ちゃんのこと好きじゃないもん……」
 妹の言葉にショックを受ける。
「さ、さっきは大好きって言ったじゃないか……」
「あ、あれは……思わず言っちゃっただけで……その……」
 落ち着いて考えれば、セックスの高揚が言わせただけの言葉だと分かるのだが、今の秀雄にはそれが理解できなかった。
「俺はお前が好きだ……絶対もう放さない……お前が何と言おうと絶対に放さないからな……」
 好きじゃないと言われたことが独占欲を刺激し、妹の体をギュッと抱きしめる。
「お、お兄ちゃん……どうしちゃったの?……何だか怖いよ……」
 あまりにおかしな事ばかり言う兄に、妹は恐怖を感じ始めた様だ。
「俺は怖くないぞ……お前を愛してるだけだ……」
 だがその瞳は、狂信者を思わせる様にうつろだった。
「お兄ちゃん……」
 妹は息を飲むとゆっくり体を動かし、秀雄から離れようとする。
「おい……どうしたんだ?……どこに行くんだ……?」
「も、もう帰ろうかと思って……」
「帰るって……もう少ししていこうぜ……家に帰ったら母さんたちがいるからそんなにできなくなっちゃうんだからさ……」
「って、お兄ちゃん……家でもするつもりなの?」
 妹が目を見開く。
「当たり前だろ……俺はお前を愛してるんだ……好きな相手とセックスしたいと思うのは当然じゃないか……」
「だ、だけど……見つかったら大変だよ……ここと違ってお父さんとお母さんがいるんだから……」
「そうだな……じゃあ、またこの部屋を借りよう……拓哉のことだ、貸してくれるに違いない……」
 名案に思えて秀雄は嬉しくなった。
「じゃ、じゃあ、今日はこれでいいよね……私もう帰るから……」
 妹はそう言うと、起き上がって四つんばいになりながらベッドから降りようとする。
「何言ってるんだよ……まだするって言ったろ……」
 移動する妹の腰をグイと掴む。
「いやよぉ……私もう帰るのぉ……」
 振り返って泣きそうな声で逆らってくる。
「駄目だ……するんだ……」
 もっと自分を刻み込みたい。
 兄妹以上の何かを妹との間に持ちたい。
 その思いが強迫観念となって、妹とセックスすることに秀雄は執着した。
「いやぁん……放してぇ……お兄ちゃんお願いぃ……」
 泣き顔になりながら妹が頼み込んでくる。
 逃げようと体を動かすせいか、まるで誘う様に小さな尻が揺れている。
 目の前には精液で一杯になっている膣穴が見え、その様子に興奮が高まった秀雄は一気に肉棒が硬くなった。
「和美、するぞ……俺はするからな……」
 鼻息を荒くしながら膝立ちになり、後ろからの挿入の姿勢をとる。
「ちょ、ちょっと駄目……お兄ちゃん止めて……」
 妹は尻を激しく振り、必死に避けようとする。
「駄目だって、ああんっ……あっ、ちょ、ああっ……止め、はぅんっ……」
 だが指で膣穴を刺激すると、その途端ガクリと力を抜いた。
「入れるぞ……」
「あっ、駄目、駄目だよぉ……入れちゃ、あぅんっ……」
 ズブズブと肉棒が刺さっていく。
 たまらない快感が湧き上がり、秀雄はうっとりとした表情を浮かべてそれに浸った。
「ああんっ……入れちゃったぁ……お兄ちゃんの馬鹿ぁ……」
 妹の悲しげな声を聞きながら腰を動かし始める。
「あっ、あっ、ああんっ……おにぃ、はぅっ……お兄ちゃん酷いよぉ、ああっ……嫌だって、やぁっ……言ったのにぃ、はぁんっ……」
 否定の言葉を言いながらも、妹は快感に体を震わせている。
 それが興奮を誘い、秀雄は腰の動きを激しくしていった。
「はっ、はぅっ、ひゃぁんっ……やだよぉ、あっ……やだぁ、あぁんっ……お兄ちゃん、やぁっ……」
 腕を崩して顔で体を支えながら、腰だけを高く突き出した状態で妹は悶えている。
 それがたまらないいやらしさを感じさせ、秀雄は胸を高鳴らせた。
「やっ、やぁ、いやぁんっ……お兄ちゃん、ああっ……凄い、はぅん……嫌なのにぃ、やんっ……お兄ちゃんの凄いから、ああっ……私駄目になっちゃうぅっ……」
 嫌がる妹を無理やり犯す行為が、今までに無かった興奮となって腰の動きに気合が入っていく。
「あんっ、あんっ、はぁんっ……お兄ちゃ、ああっ……おにぃちゃぁんっ……はぅっ、あぁっ、やぁんっ……」
 妹はシーツをギュッと掴み、耐えられない様に頭を左右に振っている。
(ああ……和美ぃ……和美ぃ……何ていやらしいんだぁ……)
 雪の様に白い肌が広がる背中に真っ黒な美しい髪がかかり、それが自分の腰の動きによって波打つのがたまらない。
「あっ、はぅっ、ああんっ……あんっ、あんっ、はぁんっ……」
 実の妹の可愛らしい尻を抱え、その幼い膣に肉棒を押し込み激しく出し入れする。
 少し前までは信じられない様なことが現実となっていた。
(こんな……こんな気持ちのいいこと……止められないよな……兄妹だからって……止められるわけないよな……)
 他人であるなら誰はばかる事なくできるセックスを、なぜ兄妹ではしてはならないのか。
 むしろ身近にいる兄妹だからこそ、お互いの性欲を発散させるためにセックスすべきではないか。
 日ごろオナニーをしながら、好きなだけヤらせてくれる相手を妄想していた秀雄にとって、妹としている今の状況は天国と言えた。
(これからは沢山できるんだ……和美の……この気持ちのいい体と……何度も……何度も……)
 これまでオナニーで虚しく放出されていた精液も、これからは本来の目的通り、この若々しい女体の中に出されるのだ。
(本来の目的……)
 その言葉に、秀雄は引っかかるものを感じた。
 セックスは子供を作るためにするものだ。
 今日はもう何度か中に出してしまっている。
 もしかしたら妊娠させているかも知れない。
(和美との子供……それだっ!)
 秀雄の中に閃くものがあった。
 子供さえ作ってしまえば、もう他の男と付き合う事などできないだろう。
 兄との子供を持つ女を相手にする男などいるはずがないからだ。
(凄く気持ちのいいことをして……それで二人の愛の結晶が生まれる……神様はなんて素晴らしいシステムを作ったんだ……)
 秀雄の頭には、兄妹で子供を作ってしまう禁忌の思いや、それによって起こるであろう苦労については全く考えがいかなかった。
 ただ愛おしい妹との子供が欲しい。
 その思いがあるだけだ。
「和美ぃっ……俺の子供を生んでくれぇっ……」
 妹の体を反転させ、正面から抱きしめながら秀雄はそう叫んだ。
「え? お、お兄ちゃん?……何言って、ああっ……あっ、あっ、あああんっ……私たち、やっ……兄妹、はぁんっ……子供なんて、はぅんっ……駄目、やぁっ……あんっ、あんっ、いやぁんっ……駄目、ああっ……それ駄目ぇっ……」
 秀雄が腰を「の」の字に激しく動かしたため、激しい快感を得た妹は、子供を作ることを否定しているのか、快楽に悶えているのか分からない言葉になってしまっている。
「あぅっ、あっ、やぁっ……凄い、ああっ……凄いよぉ……おにぃ、あふぅっ……おにぃちゃぁんっ……あんっ、あっ、ひゃぁんっ……」
 押し寄せる快感にまともな思考ができないのか、妹はその事についてもう何も言ってこない。
「ひゃぅっ、あっ、いやぁんっ……私駄目、ああっ……もう駄目ぇ、やんっ……イく、ああんっ……私イくのぉ、イくぅっ……あっ、あっ、やぁんっ……おにぃ、ああっ……お兄ちゃ、ひゃぅっ……おにぃちゃぁぁぁぁんっ……!」
「和美ぃっ……!」
 妹の絶叫に合わせて精を放つ。
 ガクガクと体を前後に激しく揺らし、精子が無事卵子に届くよう祈りながら、勢い良く妹の中に精液を注ぎ込む。
 その思いに答える様に射精はいつまでも続き、大量の精が妹の膣の中に放出されていく。
 秀雄は愛する妹との繋がりが深くなっていくかの様な錯覚に捉われながら、これでもかとばかりに射精を続けていった。
(和美ぃっ……和美ぃっ……和美は俺のものだぁっ……)
 最後の放出を終えた秀雄は、将来生まれてくるであろう子供の姿を思い浮かべ、幸福感に浸りながら妹の体の上に倒れ込んでいくのだった。












あとがき

 頭の固い人間を暴走させるとこうなる。
 そういう話です(笑)
 というか、まあ、ちょっと変な人ですな(笑)
 実際どうなんでしょうねぇ。
 セックスはともかく、肉親との子供を欲しがる人っているんでしょうか?
 愛情があればありますかねぇ。
 まあ、何はともあれ、この妹の様に童貞キラーがいれば世の中幸せでしょうね(笑)
 っていうか、こういう妹は一人欲しいものです。
(2004.10.9)



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