双子の姉
崇の目の前にケーキがある。
火の灯されたローソクが十三本刺さっており、それを吹き消す役割を自分は半分担っていた。
もう半分は向かいに座る少女のものだ。
ローソクの明かりに浮かび上がるその顔は崇とそっくりであり、名前を唯という双子の姉だった。
「じゃ、消すよ?……せ〜〜の……」
唯が頬を膨らませて勢い良く息を吐き出した。
崇もそれに合わせてローソクを吹き消していく。
「わ〜〜、誕生日おめでとうっ。これからも宜しくねっ」
「ああ、こちらこそ宜しくな」
二人は頭を下げると、視線を合わせて可笑しそうに笑った。
「あ〜〜、もうっ……二人きりだと何か照れるね」
唯は恥ずかしそうにジュースの入ったペットボトルのフタを開けている。
「ま、しょうがないよ。父さんたちは仕事なんだからさ」
両親は二人とも仕事で出張していた。
自分たちの誕生日だというのに家にいない事に二人は腹を立てたが、それにいつまでもこだわっているほど子供でもなかった。
「それに親がいないって事はさ……こういう物も堂々と飲めるって事だしねっ」
そう言って唯は缶ビールを取り出した。
「お、おい。そんな物どうしたんだよ?」
「こっそり買っておいたんだよんっ。ね、飲もうっ?」
プシュっと音をたてて缶ビールのフタが開けられる。
「お前ねぇ、まだ早すぎるんじゃないの?」
「なぁに言ってるのよぉ。私たちは十三歳になったんだよ。もう大人だよ大人。子供とは違うのっ」
唯はそう言いながら崇に缶を持たせ、自分の分を開けている。
「でもなぁ、俺、飲んだことないし……」
「私だってそうだよ。だから二人で初体験といくのっ。私たちはいつでも一緒じゃないっ」
「そうだな……ちょっとくらいなら……」
唯の「いつでも一緒」という言葉に嬉しさを感じながら了解する。
「さすが私の相棒。長年連れ添ってきただけのことはあるねぇ」
ニヤリと笑いながら唯は缶を差し出した。
「はい、カンパ〜〜イ」
缶を合わせた後、恐る恐る一口飲む。
「うわっ……にが〜〜い……あんまり美味しくないね……」
唯は顔を歪ませて舌を出している。
「そうだな……ま、これが大人の味ってことなんだろ? 俺たちゃまだ子供だからしょうがないよ」
「違うっ、それは違うぞぉ。私たちはもう大人、ビールだって美味しく飲めなきゃ駄目なのぉ」
唯はそんな事を言いながらグビグビと勢い良く飲んでいる。
「うわぁ……大丈夫かよ……」
「うっ……ううっ……」
唯は辛そうな顔をした後、慌ててジュースを口に含んだ。
「うげっ……マズっ……」
どうやら口の中で味が混ざったため、ジュース自体も不味くなってしまったらしい。
「やっぱりビールはいいよ。ジュースにしようぜ」
「う……うん……どうやらビールは私の口には合わないらしい……今度は日本酒にしてみようっと」
あまり懲りていないらしくそんな事を呟いている。
「さあ、ケーキケーキ。ケーキ食べよぉ」
唯は嬉しそうに包丁を取り出すとケーキを切り分け始めた。
「今日は二人だけだからねぇ。沢山食べちゃおうっ」
「って、太るぞぉ……」
「うるさい今日は特別なのっ。それに私は太らないんだよっ。体重だって崇より軽いんだからねっ」
「本当かよぉ。何か見た目だとちょっと太ってないかぁ?」
「う〜〜、あんたねぇ。女の子にそういうこと言いますか……」
「そうは言ってもなぁ。唯は女の子って言うより姉弟だからなぁ」
「何言ってるの、こんな可愛い女の子捕まえて。『姉弟じゃなきゃ惚れてるよ』くらいの台詞言いなさいよねっ。せっかく誕生日なんだし」
「可愛いって……自分と同じ顔を可愛いって言うのもどうかなぁ……」
二人はまるで一卵性の双子であるかの様にそっくりな顔をしていた。
体つきも似ているため、つい最近までは親でさえ間違えることがあったくらいなのだ。
「いいじゃない。あんたも可愛い顔してるんだしさ。女の子にモテるわよぉ」
「可愛いってのは男にとっては誉め言葉じゃないって」
「誉め言葉じゃなくても事実なんだからしょうがないじゃない……って、あ、そうだっ。思い出した、ちょっと待ってね」
唯は突然立ち上がって部屋から出て行くと、しばらくして手に何か本の様な物を持って戻ってきた。
「十三歳という大人になる記念の誕生日ということで……私たちの栄光の歴史を振り返りましょうっ」
何かの司会をしているかの様な口調で、手に持った物を目の前に広げている。
「あ、アルバムか……」
「そう。これを見ながら思い出を語り合うの。いい考えでしょ?」
唯は楽しそうに最初のページを開いた。
「うわぁ〜〜。こうして見るとホント私たちってそっくりだねぇ……」
写真という客観的な媒体で見ると、自分たちは実に良く似ていた。
「まるで一卵性みたいだね。ホントは同時に生まれただけで、普通の姉弟のはずなのに……」
唯はしみじみと呟きながらページをめくっていく。
確かに写真の中の自分たちはそっくりだった。
特に幼い頃は同じ髪型にお揃いの格好をしていたため、崇にもどちらが自分なのか区別が付かないくらいだ。
「これって右が俺だよな……?」
「え〜〜、私だよぉ……確かこの時は私が右にいたもん……」
「うっ……そうだっけ……?」
「そうだよ、絶対そう」
などと当時を思い出しながら楽しくアルバムを眺めていく。
ページを次々にめくり、二人は時を忘れてその頃の失敗やお互いの記憶違いを笑い合った。
「あ〜〜、面白かった……でも、もうこんなのも無いんだね……」
アルバムを全て見終えた後、唯は寂しそうに呟いている。
「え? 何が?」
「この頃みたいに、どっちがどっちだなんて今の私たちじゃありえないじゃない……十年後に今の写真見ても絶対間違えないってこと……」
「そりゃそうだろうなぁ……」
最近は第二次性徴が始まったせいか、崇は筋肉が付きガッシリとして背も伸び始め、唯は女らしく全体的にふっくらとし、胸の膨らみもかなり豊かになってきていたのだ。
「どうしてこんなに違っちゃうんだろうねぇ……何か寂しいなぁ、せっかく双子なのにさ。どうしていつまでも同じじゃないんだろ……」
唯の言葉に少し悲しくなってくる。
その事は崇も同じ様に感じていた事だったからだ。
これまであまりにそっくりだったため、もしかすると自分達は一卵性の双子の様に元々は一つだったのではないかと思っていたくらいであり、それが最近になって違う存在だという事がハッキリ分かってきたので寂しかったのである。
「しょうがないよ。俺は男で、唯は女だもん。いつまでも一緒ってわけにはいかないさ」
「そうなんだけどさ……ってそうだっ。ね、ちょっと確認しようよっ」
突然明るい声を上げて唯がこちらをジッと見つめてきた。
その瞬間、崇の頭に嫌な予感が走った。
唯がこういった目をしている時は、大抵変なことを考えているからだ。
「確認って……何を……?」
「体よぉ。私たちの体の違いっ。裸になって、どれだけ違ってるか確認するのっ」
「えっ?」
「それで写真に撮っておけばさ、記念になるでしょ?」
「ええっ?」
「う〜〜ん、いい考えだわ。これからは毎年撮ろうよっ。それなら十年後に見てもきっと楽しいよっ」
唯はとんでもない計画を語りながら嬉しそうにしている。
「ちょ、ちょっと……何でそんなことするんだよ……裸って……」
裸になって写真を撮るなど信じられない。
唯には恥じらいというものがないのだろうか。
「いいじゃない。別に他の人に見せるわけじゃないんだし。私たちだけの記念なんだからさ」
「記念って言ってもなぁ……」
ちょっと前までなら気にもせずしただろう。
だが今は思春期真っ盛り。
双子の姉とは言え、他人に裸を見られるのは恥ずかしすぎた。
「あ、崇照れてるな? もしかして私の裸見るのに興奮してる? いやらしいなぁ」
唯がニタニタしながらこちらを見つめてくる。
「なっ、何言ってるんだよっ。お前の裸なんか見たって興奮するかってぇのっ」
「本当? 私の体って凄いんだよぉ。ビックリしちゃうんだからぁ」
(す、凄いって……)
今までずっと自分が見られることしか頭に無かったが、お互いが裸になる以上、当然唯の裸体も見ることになるのだ。
(ど、どんな感じなんだろう……?)
小学校の高学年になってから一緒に風呂に入らなくなったため、それ以来唯の裸というのは見たことがなかった。
その頃はペッタンコだった胸も、おそらく女性らしい膨らみがあるに違いない。
思わず視線が唯の胸元に向けられ、服の上からも分かるそのなだらかな曲線に唾を飲み込む。
「あ、目がいやらしい。やっぱり興奮してるぅ」
唯がニヤニヤと笑っている。
「うっ……」
慌てて目を逸らしながら違うことを考えて興奮を抑えようとするが、どうしても今見た唯の胸の膨らみから意識が離れない。
「ふふんっ、そんな風に見るの止めなくていいんだよ。どうせこれからお互い見せ合うんだしぃ。こんな服の上からじゃなく……ハ・ダ・カ・でねっ」
唯はいやらしく囁くと服を脱ぎ出した。
「ちょっ、お、おいっ……」
「ほらっ、崇も脱いで脱いで……裸になろっ」
そう言いながら唯は次々と服を脱いでいき、あっという間に下着だけになってしまった。
「うっ……」
その姿に崇の股間は一気に硬くなった。
唯はそのまま両腕を後ろに回してブラジャーも外している。
ホックが外れ、それまで隠されていた膨らみがあらわになった。
(き、綺麗だ……)
チラチラと視線を向けていたが、その白くて柔らかそうな塊が見えた瞬間、目が釘付けになってしまった。
それはまだオッパイと呼ぶには幼い感じのなだらかな曲線だったが、膨らんでいる事に変わりはなく、また水着の跡があるせいか白さが協調されて宝石の様に輝いて見えた。
膨らみの頂点にある薄ピンク色の乳首も、男のと違う印象を与えて興奮を誘う。
(す、凄い……)
久しぶりに見る唯の裸体は、想像以上に女だった。
「ほらぁ、崇も脱いでよぉ……私ばっかり……恥ずかしいじゃない……」
全ての衣服を脱いで裸になった唯が急かしてくる。
いくら奔放に振舞っていても、やはり思春期である事には変わりない様で、頬を赤くして恥ずかしがっているのが何やら可愛らしい。
「あ、ああ……ご、ごめん……」
その様子に心臓を激しく鼓動させながら、崇は慌てて服を脱ぎ始めた。
こうなってしまっては自分だけ脱がない訳にもいかないだろう。
(唯も女なんだな……体もそうだけど……あんな風に照れるなんて……)
崇は服を脱ぎながら、今見た唯の可愛らしい反応に動揺していた。
これまで女などと意識した事はなかったが、唯とて裸を見られれば恥ずかしそうに赤くなるれっきとした乙女なのだ。
それに体にしても、昔と違って全然自分と似ていなかった。
全体的に丸い感じを思わせるその体は実に柔らかそうだし、何より股間に一物が無いのが衝撃的だった。
女には無い物だと知ってはいても、やはり実際に自分に付いている物が存在しないのを見るのは奇妙な事だったのだ。
(これも脱ぐのか……)
さすがにパンツを脱ぐのには抵抗があった。
唯はすでに丸裸なのだから自分だけ脱がない訳にはいかないのだが、困ったことに一物が勃起してしまっていたのだ。
目の前に裸体の少女がいるのだからそうなってしまうのは思春期の少年としては当然の事とはいえ、唯に見られたら笑われそうに思えて躊躇してしまうのである。
「ねぇ、早く脱ぎなよぉ……私はもうとっくに裸なんだからさぁ……」
急かす様に唯が言ってくる。
(ちぇっ、気楽に言ってくれるよ……くそっ、しょうがない。笑われたって構うもんかっ)
覚悟を決めてパンツを脱ぐと、それまで押さえられていた肉棒が勢い良く立ち上がった。
「わっ……」
その様子を見ていたのだろう、唯が驚きの声を上げている。
そしてそのまま四つんばいになって近づいてくると、目をまん丸に見開いて股間を注視してきた。
(さ、笑うなら笑えよ……)
崇は次に起こるであろう爆笑に耐えようと気合を入れた。
「へ、へぇ〜〜……こんな……こんななんだぁ……」
ところが予想に反して笑いは起こらず、感動しているかの様な声が聞こえてくる。
「何か昔見たのと違うね……こんなキノコみたいじゃなかったし……」
股間に顔を近づけて色々な角度からしげしげと見つめている。
それが何やら興奮を誘い、肉棒がピクンっと跳ねた。
「うわっ、う、動いたっ……崇動いたよこれっ……」
唯は興奮した様子でこちらを見上げ、面白そうに笑っている。
「ね、どうして動くの? 崇が動かしてるの?」
「いや、その……動かすこともできるけど……今のは勝手に動いたっていうか……」
「え〜〜? か、勝手に動くのこれ?」
ビックリ仰天という言葉がピッタリの表情を浮かべ、唯はさらに肉棒を見つめてきた。
それに反応してまた肉棒が跳ねる。
「うわっ、ま、また動いたっ……へぇ〜〜、面白〜〜い……」
まるで新しいおもちゃを見つけたかの様に、唯は楽しそうに肉棒を見ている。
「ね、ちょっと触ってもいい?」
「え……?」
「これってさ、私には付いてないから興味あるんだよ……」
「あ〜〜、うん……まあ、いいよ……」
自分以外の人間に触られることに少し抵抗を感じたが、相手は唯なのだから平気だと思った崇は許可を与えた。
「やったぁっ……じゃ、失礼して……」
神妙な顔つきになると、恐る恐るといった様子で指を近づけてくる。
「ぐっ……」
ツンっといった感じで唯の指が触れた瞬間、鋭い刺激を感じて崇は体を硬直させた。
「え? なになに? 痛かったの?」
崇の反応に驚いたのか、唯は慌てて指を離している。
「いや、そうじゃない……何か……その……」
「何?」
「え〜〜……気持ち良かったんだ……」
「気持ちいいのぉ? ってそうか、ここってそういう所だもんね……」
どこで仕入れたのか、唯はどうやら男の性器についての知識があるらしい。
「もう一回触ってもいい?」
「あ、うん……」
またあの気持ちの良さを得られるのかと思い、ドキドキしつつ待っていると、唯の指がゆっくりと近づいてきて肉棒に触れた。
「くっ……」
快感が体に響く。
今度は唯も指を離さず人差し指と親指で摘んできたため、触れられている部分からゾクゾクする様な気持ちの良さが伝わってきた。
(うぅ……き、気持ち……いい……)
小刻みに指の位置を移動してくるのが微妙な刺激になってたまらない。
「握るよ……」
言うと同時に唯は肉棒を手のひらで包む様にしてきた。
「うっ……あっ……」
ギュッと掴まれた瞬間体が硬直する。
(ゆ……唯の……手が……温かい……)
柔らかな手のひらの感触と、温かな体温が感じられて肉棒に心地良さが広がっていく。
鼻から荒い息が吐き出され、何やら落ち着かない衝動が体に押し寄せてきた。
「うぅっ……」
不意に唯が手のひらを上下に動かしたため、それによって起こった快感に崇は体を仰け反らせた。
唯の手が動くたびに快感が押し寄せてくるのだ。
「ふふ……気持ちいい?」
「うん……すげぇ気持ちいい……」
楽しそうに言ってくる唯に頷き返す。
「こうすると……男の人は気持ちいいんだよね……?」
「ああ……よく知ってるな……」
「友達に聞いたの……今日は誕生日だから崇にプレゼント……大人になる記念の誕生日だからさ……大人の気持ちの良さってやつを私が味あわせてあげるよ……」
そう言いながら唯は熱心に肉棒を動かしている。
(うぅ……いぃ……)
崇は溜め息をもらした。
他人にしごいてもらうのがこれほど気持ちのいい事だとは思わなかった。
それに自分と同じ顔をしているとはいえ、女の子の可愛らしさをもった唯が、肉棒を掴みしごいている様子はなかなかに興奮を誘ったのだ。
「く……う……」
ずっとしごかれているため、思わず声が漏れる。
「気持ち……いいの……?」
何やらぼぉっとした声で唯が尋ねてくる。
視線を向けると、ほんのりと頬を上気させ、トロンとした瞳で肉棒を見つめているのが目に映った。
(興奮、してるのか……?)
しごかれている自分だけではなく、しごいている唯が興奮しているのは何やら奇妙だった。
「ああ、スゲェ気持ちいいよ……」
「そう……なんだ……だったら良かったぁ……」
唯が嬉しそうに笑う。
それは今まで見た中でも実に可愛らしい笑顔であり、崇は思わず心臓が跳ねるのを感じた。
「ねぇ……どうせなら舐めてあげよっか?」
「えっ?」
突然発せられた言葉に激しく動揺する。
「な、舐めるって……こ、これをか……?」
「そうだよぉ……舐めるともっと気持ちいいらしいから……どうせならその方がいいでしょぉ……?」
「そ、そりゃそうだけど……お前はいいのかよ……その、こんなの舐めるなんて……」
「まあ、そりゃあ少しは抵抗あるけどさ……今日は特別だし……それに崇のだからね、平気だよ……」
「崇のだから平気」とは、何とも強烈な殺し文句だった。
「じゃ、じゃあ頼むよ……」
「うんっ……」
嬉しそうに微笑みながら頷く唯の姿を見つめながら、崇の心臓は激しく鼓動していた。
(な、舐めてくれる……唯が俺のを舐めてくれるんだ……ああ……どんな感じなんだろう……)
知識としては知っているフェラチオだったが、実際にされたらどの様なものなのか想像もできなかった。
「じゃ、舐めるよ……」
あ〜〜んといった様に口を広げ、唯は崇の肉棒を口内に含んだ。
「くっ……!」
その瞬間、股間から信じられないほどの快感が押し寄せ体を硬直させる。
(うぅ……す、凄い……)
まるで体中が肉棒になってしまったかの様に全ての神経が唯の口から与えられる刺激に集中している。
しっとりとした粘膜の感触、温かな体温、そして時折触れてくる舌の動きがたまらない。
「ぐっ……!」
ゾロリと舌が亀頭を舐め上げ、そのままチュウっと口内全体で吸い付いてくるのが震えるほどに最高だった。
「はっ……くっ……うぁっ……」
続けて包み込む様にして舌が肉棒に絡み、チュボチュボと激しく擦られると、ガクガクと体が勝手に震え出し、崇は唯の肩に手を置いて倒れそうになるのを必死になって防いだ。
「んぐ、んぐ……ね、気持ちいい……?」
こちらを見上げて尋ねてくるのに首をコクコクと激しく縦に振って答える。
「じゃ、もっとしてあげるね……」
上目遣いで見つめてくる唯の瞳は潤みを帯び、頬が上気して全体的にトロンとした雰囲気を漂わせていた。
それは今までに見たことの無いたまらなくいやらしい表情であり、崇の中にある「双子の姉」という唯に対する認識の中に、「女」という要素を大量に注ぎ込む効果があった。
唯が女に見え、その女に自分は今肉棒を咥えられているのだと意識すると、それが興奮となって思わず腰を動かしてしまう。
「んぐっ!……んぐ、んんっ……んぐぅ……」
唯は苦しそうな声を上げて睨んできたが、それ以上何も言ってこない。
「んんぐっ!……んっ……んぐぅっ……」
その事で許してもらえたのだと思った崇がさらに腰を振り続けると、再び苦しそうな声を上げて怒った様にこちらを見上げてきたが、すぐに何やらおかしそうに笑った後、もっとしていいとでも言う様に頷いてきた。
それと共に肉棒が思いっきり吸い上げられ、舌が激しく亀頭に絡む。
「うぉっ……くっ……それ、あっ……それ凄いぃっ……」
肉棒に感じる温かで湿った感触は最高に気持ちが良く、そこで擦れる動きをされると信じられないほどの快感が生じた。
「くぅっ……ああっ……」
射精感が一気に高まった崇は、唯の頭を抱えるとそれまで以上に激しく腰を振っていった。
「んんっ……んぐっ、んぐっ、んんっ……」
動きが早まり亀頭の擦れが増えたため、泣きそうになるほどの気持ちの良さが押し寄せてくる。
もう限界だった。
もう出さずにはいられなかった。
「ぐっ……ぐっ、ぐぁっ……!」
崇は今自分がどういう状況に置かれているのかを忘れて思い切り精を放った。
ドピュドピュ、ドクドクドクドク……。
自慰では感じた事のない激しい開放感と共に、凄まじい勢いで精液が放出されていく。
ビクンビクンと肉棒が震えるたびに射精が行なわれ、崇はしばらくそうした後、ゆっくり体の力を抜いた。
ハァハァと荒い呼吸を繰り返しながら視線を下に向け、そこで己がどういう状況で射精したのかを思い出す。
(あ……唯の口に……俺……)
あまりに気持ち良くて忘れていたが、唯に肉棒を咥えられていたのだ。
そこで精を放てば唯の口の中に精液が放出されるのは必然であり、その双子の姉の口に射精してしまったという事実に、崇は恐怖にも似た罪悪感を覚えつつ、それと共にゾクリとする様な激しい興奮を感じた。
「んん……ん……はぁ……もうっ、崇ったらいきなりぃ……ビックリするじゃない……」
唯は口内の精液を飲み干すと、怒った声を出して睨んできた。
「ご、ゴメン……つい気持ち良くて……」
明らかに自分が悪いので素直に謝る。
「ま、しょうがないか初めてだもんね。それに気持ち良かったって言うんだから許してあげるよ。元々そうするのが目的でしてあげたんだし」
唯は嬉しそうに笑いながら、力なく垂れ下がった肉棒を突付いている。
「ホントゴメン。でも、どうしてこんな風にしてくれたんだ?」
「だから誕生日プレゼントだよぉ。物もらうより良かったでしょ?」
「そ、それは……そうかも……」
確かに何かもらうより嬉しかった。
何しろフェラチオをしてもらったのだ。
同年代でこんな経験をしている男などそうはいないだろう。
「だからさ、今度は崇が私を気持ち良くしてよね?」
「え?」
「私のここを、触ったり舐めたりして欲しいってこと」
そう言いながら唯は床に寝転ぶと、脚を広げて股間の秘所を示した。
そこはすでにテラテラと光を放っており、濡れているのが分かる。
「い、いいのかよ……?」
その様子にゴクリと唾を飲み込みつつ、恐る恐る尋ねる。
「もっちろん。崇も女の体に興味あるでしょ? 好きな様にしていいんだよ? オッパイとかもいじってくれて構わないからね。聞いた話だと、男のしたがる事って女が気持ち良くなる様にできてるらしいからさ」
唯は笑いながらそんな事を言ってくる。
(す、好きな様にしていいって……)
それはこの目の前にある柔らかそうな体を、自由に舐めたり吸ったり揉んだりしていいという事なのだろうか。
それはたまらなく肉欲をそそる想像だった。
数年前までは自分とソックリだったその体は、今や女の肉体として男の欲情をそそるものに成長しており、真っ白な肌と抱き心地が良さそうに肉の付いた体つきなどは、今すぐにでも抱き締めたくなるほどだ。
ほんのりと膨れた胸の頂点には桜色をした乳首が慎ましく立ち上がり、むしゃぶりつかずにはいられない衝動を呼び起こしていた。
「じゃ、じゃあ……さ、触るからな……」
そう呟きながら興奮で震えている手を胸に伸ばしていく。
秘所にも興味があったが、やはり普段から目に付き、揉んでみたいと思っていた胸を一番にいじってみたかったのだ。
片手で白い膨らみを下から持ち上げる様にして掴んでみる。
(わ……や、柔らかい……)
手のひら一杯という感じでは無かったが、それでも男には存在しない肉の塊に触れるのは、童貞の少年として激しく興奮する行為だった。
力を入れると指が肉に食い込んで形が変わり、放すとすぐ元に戻るのがたまらない。
そのまま両手で強く揉んでみる。
「んっ……」
すると唯がピクっと体を震わせ、顔を歪ませてこれまで聞いた事のない甘い声を上げた。
それに興奮した崇は、続けて回す様にして乳房を揉んでいった。
「あっ……んっ……はぁっ……」
可愛らしい声を上げ、体をピクンピクンと震わせる唯の姿は、体の奥底から何かが湧き上がってくるかの様な感覚をもたらしていく。
手のひらに勃起した乳首が当たり、揉むたびにくすぐったい様な気持ちの良さを伝えてくるのが最高だった。
「んっ……やっ、崇ぃ、あんっ……」
(!……)
自分を呼ぶ唯の声。
それはまさしく「女」のものと言えただろう。
女が男にさらなる愛撫を求める声だ。
(ゆ、唯ぃ〜〜!)
唯の求めに応じる様に、プックリと膨れた乳首に吸い付いていく。
「あっ、やっ……ああっ……それぇっ……」
そのコリコリとした感触に新鮮な、それでいてどこか懐かしい様な思いを持ちながらチュパチュパと激しく吸い、舌で強く弾いていく。
「あんっ、あっ……やっ、やぁっ……いいっ、あっ……いいのぉっ……」
荒々しく乳房を揉みしだき乳首にむしゃぶりついていくと、唯が頭を左右に振り、我慢できない様に抱き付いてくる。
(す、すげぇ……)
その様子に崇は驚きと興奮を感じた。
ただ胸をちょっと揉み、吸っただけで、今まで見た事のないくらい唯が乱れているのだ。
それは崇が唯に対して持っている認識を変えさせるのに十分な出来事だった。
先ほどまでのいたずらをしているかの様な子供っぽい表情はどこかへ失せ、頬を上気させて潤んだ瞳をこちらに向けている姿はまさに別人と言えるだろう。
(何て……何てエッチなんだ……)
手が乳房に食い込みグリグリと動くたびに唯の体が揺れ、乳首をチュウッと吸い上げ、勃起している突起を舌で絡める様にして舐めるたびに甘い声が口から漏れる。
たまらない。
それは最高にたまらない状況だった。
さらには生の肌が擦れるたびに体中に快感が走るのが最高だった。
裸の体を合わせる事がこれほど気持ちいいというのは驚きであり、また自分の体を受け止める肉の感触は信じられないほどに心地良かった。
特に勃起した肉棒が擦れるたびに、すぐにでも射精してしまいそうになるほどの快感が感じられ、崇の肉欲を嫌と言うほど高めていった。
「あんっ、あっ……やぁ、そんな、あんっ……そんなとこぉっ……」
取り合えず乳房への愛撫に満足した崇は、続けて唇を首筋へ移動させた。
細い首にチュウっと吸い付き、ベロリと舐め上げる。
「やっ、崇、あんっ……」
そのまま近くにある耳を甘く噛み、その穴へと舌を押し込んでレロレロと動かす。
「あっ、やっ、ああんっ……耳はぁ、やんっ……」
唯はくすぐったそうに身をすくめ、逃げる様にして動く。
それを追いかけて舐め続けた後、耳たぶをベロベロと弾いて遊ぶ。
「あぐっ、あっ……やぁんっ……そこは、はぅっ……」
少ししてから体を起こして見つめると、唯はハァハァと荒い呼吸を繰り返し、潤んだ瞳でこちらを見上げてきた。
「崇ぃ……ん……」
そして何かを求める様に唇を突き出して目を閉じている。
それがキスを促すものだと気づいた崇は、一瞬躊躇したもののすぐに唇を合わせていった。
「んっ……んんっ……んふぅっ……」
一度軽く触れた後、そのまま舌を口内に押し込み唯の舌と絡ませる。
チュウチュウと吸いながら唇を擦り合わせ、荒々しいキスを繰り返していく。
「んんっ、んっ……んはぁ……崇ぃ……」
しばらくしてから唇を放し、呼吸を乱しながらジッと見詰め合う。
「また……しちゃったね……覚えてる? 初めてした時のこと……」
「覚えてるさ……俺のファーストキスは唯に奪われたんだからな……」
「ふふ……あの時の崇、怒ってたよね。でもあれが無かったとしても、結局私が最初の相手になったんだ……」
微笑む唯の顔が幼く見えてくる。
幼稚園の頃、ドラマのキスシーンを観た唯に無理やり唇を奪われたのだ。
それは好奇心によるものであり、前触れもなくされた崇は怒ったものだった。
(そういや今してるのも……こいつがチンポ舐めてきたからだよな……)
唯の好奇心のおかげで自分は色々と経験している様な気がする。
それは迷惑と考えるべきなのか、それとも感謝すべき事なのだろうか。
「じゃ、次はお前のあそこ、触るからな……」
「うん。でもちょっと敏感になってるから……あんまり乱暴にしないでね……」
「あ、ああ……」
その言葉に興奮しつつ体を下に移動させる。
敏感になっているというのは、自分が触れたり舐めたりしたせいに思えたからだ。
細い脚を持ち、左右にグイと開く。
「ん……」
唯が微かに息を呑むのが聞こえるが、それに構わず顔を股間へと近づけていく。
(こ、こんななんだ……)
そこには貝の様にクネクネとしたピンク色の襞があった。
男と違って何も突起物が無い事にショックを受ける。
先ほど裸を見た時もそう思ったが、やはりこうして近くで見ると本当に存在していない事が確認されて驚いたのだ。
(穴って……どこにあるんだ……?)
男の肉棒を受け入れる穴があるはずだと思い、それを探す様にして指を這わせる。
「あっ……あっ、あっ……」
ビクンっ、と唯が体を震わせたため、慌てて指を離す。
「痛かったか?」
「ううん、ちょっとビックリしただけ……人に触ってもらうのって、思ったより凄いね……」
それはつまり、今した行為が気持ち良かったという事なのだろう。
形は違えどやはり女にとってもここは快感を得られる箇所なのだ。
その事に興奮を高めた崇は、指をそろそろとなぞる様にして動かしてみた。
「はぅっ……はっ、はぁっ……いい、あっ……いいよ、ああっ……そんな感じで、あぅっ……」
どうやらその行為がお気に召したらしく、唯は嬉しそうな声を上げている。
喜ばれればもっとしたくなるのが人情であり、さらには唯を感じさせる事が自分の興奮にも繋がっていると理解した崇は、鼻息を荒くしながら指を動かしていった。
「あっ、あっ……あんっ、あぅっ……ああっ、あんっ……」
ビクンビクンと体を震わせて唯が激しく悶えている。
床に爪を立てて近くにある座布団を握り締めているのが感じている快感の度合いを表している様で興奮が高まった。
(これが、クリトリスかな……?)
プクッと豆の様になっている部分に触れてみる。
「ああんっ!……やぁ、崇ぃっ……そこぉ……そこをもっとぉ、もっとしてぇ……」
あまりの反応の凄さに一瞬指を放したが、切なげな顔でおねだりする様に言ってくる唯の言葉に再び指を近づける。
「あんっ、あっ、ああっ……そう、あっ……そうだよ、ああっ……そういう風にぃ、あんっ……それいいっ……」
クニクニといじると唯が嬉しそうな声を上げる。
(ふふ……唯、可愛いじゃん……)
いつも元気で自分の事を引っ張りまわしている唯が、甘えの言葉を発してくるのは非常にたまらなかった。
しばらくそうして指で刺激した後、さらに喜ばせようと顔を近づけて舌でペロリと舐め上げてみる。
「ああっ! あっ、あっ、あぁんっ……いい、あっ……いいよ、あぅっ……いいのぉっ……」
唯は頭を左右に激しく振り、太ももで顔を挟んできた。
その事に苦しさを感じつつ、さらに舌の動きを活発にしていく。
「あっぐ、あっ……そんな、あんっ……それ、ああっ……それ凄いぃっ……」
プクンと勃起してきた豆を舌で包む様にして舐め上げると、唯はビクンビクンと体を震わせた。
そのままクリトリスを刺激しつつ秘所をいじっていると、ようやく気になっていた膣穴を発見する事ができた。
(ここか……ここに入れるんだよな……って、うわ、温かい……)
指を入れてみると、キュッと掴まれる様にして吸いつかれ、温かでヌルヌルとした感触に包まれた。
「あっ、ああっ、あんっ……やっ、やっ、やぁんっ……」
初めはゆっくり、続けて激しく指を出し入れしながらクリトリスを舐めていくと、唯はブルブルと体を震わせ、それまで以上に太ももに力を入れて頭を挟みつつ手を頭に添えてグイグイと押してきた。
「ああっ、あぐっ、ああんっ……ひゃっ、ひゃぅっ、ひゃぁんっ……やぅっ、やっ、やぁあああああああああんっ!」
ビクビクビクっ、と体が震えて硬直したかと思うと、唯は息を吐き出しながら力を抜いた。
(イったんだな……)
女にとっての射精と言える絶頂を迎えたのだと、崇は拙い知識から理解した。
どうやら先ほど自分がフェラチオしてもらった分はお返しができた様だ。
「気持ち良かったか?」
「うん……」
ハァハァと荒い呼吸を繰り返しながら唯はコクリと頷いた。
それはとても可愛らしく、崇はドキドキと鼓動が高鳴るのを感じた。
股間の肉棒ははちきれんばかりに勃起しており、今すぐにでも唯の中に入れたくなってくる。
「なぁ……入れてみて……いいか……?」
「え……?」
思わず口走った言葉に、唯は一瞬怪訝そうな顔をしたが、すぐにゆっくりと微笑んだ。
「いいよ……一緒に大人になろっ」
まさかそんなにあっさり受け入れられるとは思っていなかったため驚いたが、よく考えてみれば相手は自分よりも好奇心旺盛な唯だ。
この返事は当然の事と言えるのかも知れない。
崇はそんな事を思いながら、差し出してくる唯の手を握り、体を重ねつつ唇を合わせた。
舌を絡ませ、お互いの口内を刺激し合っていると興奮が高まっていく。
しばらくしてから唇を放し、ハァハァと呼吸を乱している唯の顔を見つめる。
(これから唯と……一つになるんだ……)
昔から何でも一緒にしてきた双子の姉。
母の胎内にいた頃からずっと傍にいる存在だ。
その唯と性器を通じて繋がるというのは、考えてみれば自然な行為の様にも思えた。
「じゃ、入れるぞ……?」
「うん……」
さすがに緊張しているのか、唯の顔はこわばっていた。
それも当然だろう。
何しろ男と違って女の初めては痛いらしいのだから。
一度深呼吸をした後、肉棒を持って唯の秘所へと近づけていく。
ズプ……。
「あっ……」
「うっ……」
唯のボンヤリした声と、崇のうめき声が重なる。
(うぅ……)
まだ亀頭の先が少し収まっただけだというのに、とんでもない快感が体中を駆け巡り、股間からジワジワと背骨を這い上がって頭のてっぺんまで今まで経験した事のない気持ちの良さが広がっていった。
「くぁ……ぐっ……あぅっ……」
何だか分からない言葉を発しながら、歯を食いしばって快感に耐える。
(な、なんて気持ちいいんだっ……こ、こんなの信じられないよっ……)
快感に顔をだらしなく緩めながら、鼻息を荒くして宙を見つめる。
そうしていると微妙に肉棒に振動が伝わり、それによって生じた快感に押される様にして腰が勝手に動いて肉棒を押し込んでいく。
「あ……あ……」
ズブリズブリと収まっていく肉棒と共に唯のか細い声が部屋に響き、動くたびに高まっていく快感に崇の顔は激しく歪んだ。
「いっ……痛……!」
ある箇所までいくと唯が苦痛の声を上げたため、慌てて動きを止める。
どうやら処女膜を破ったらしい。
「だ、大丈夫か……?」
「うん、ちょっと痛いけど……我慢する……だからいいよ、もっとして……」
涙目になりながら行為を促す唯に愛おしさを覚える。
そうして耐える姿が、何やら自分のためにしてくれている様に思えたのだ。
「唯、もっと入れるぞ……入れるからなっ……?」
「うん、いっ……うっ……痛っ……」
叫びつつ再び腰を前に進めていくと唯が苦痛の声を上げるが、今度はそれに構わず動き続ける。
ゆっくりしては痛みが長引くのではないかと思ったのだ。
(こ、これで……全部ハマった……)
これ以上入らないという感じで肉棒が収まり、温かくてヌメリを帯びたものに包まれている感触が伝わってくる。
(うぅ……キツ……チンポが、締め付けられてる……くっ、スゲェ……何て、何て気持ちいいんだろっ……)
股間に視線を向けると、いつもはそこにあるはずの肉棒が見えず、唯の中に収まっているのがハッキリと分かる。
(俺……唯の中に……唯の中に入ってるんだ……)
その事に興奮を感じつつ、自分が唯の初めての男になったのだという事に奇妙な感慨を覚える。
だがそれと同時に、今自分たちがしているのが世間では許されない行為だという事が強く意識され、恐怖に心が包まれるのを感じた。
何しろ姉弟でセックスをしているのだ。
どう考えてもとんでもない事だろう。
(だけど……気持ちいい……気持ちがいいから止められないよっ……)
股間から押し寄せてくる快感が禁忌の思いを快楽に変えていく。
自分はしてはいけない事をしているのだ、実の姉と繋がっているのだ、という背徳感が心臓を激しく鼓動させ、たまらない快感として脳を痺れさせているのだ。
(そうだよ俺っ……唯と、実の姉としちゃってるんだっ……)
同じ母の腹から産まれ、いや、子宮に居た頃から一緒だった唯とセックスしている。
それは何とも言えない興奮を崇に感じさせた。
ふと唯の顔を見ると、涙を浮かべながら辛そうな表情を浮かべており、その様子はたまらなくいやらしく、また嗜虐心をそそり、崇の獣欲を刺激するのに十分な効果があった。
この体をもっと貪りたいという思いが押し寄せ、崇は両手をギュッと握り締めると腰を激しく動かし始めた。
(うっ……はぅっ……)
途端、それまで以上の快感が湧き起こり、顔がだらしなく緩む。
ズブっ、ズブっ、と肉棒が膣で擦れるたびに、信じられないほどの快楽が体中を駆け巡るのだ。
「いっ……ぐっ……痛っ……」
耳には微かに唯の苦痛の声が聞こえるが、それを意識できないほどのたまらない気持ちの良さに支配され、崇は腰を無茶苦茶に振りまくった。
(たまらない……たまらないよぉ……女の体って凄い、最高だよぉ……)
さらに快楽を得ようと、床に手を付いて前へ前へと移動するかの様にして体を突き動かしていく。
すると肉棒がヌルヌルとした温かな膣襞にそれまで以上に擦れ、崇は今にも射精しそうな快感の高まりを覚えた。
「痛っ……いっ……痛いよぉっ……」
唯の呻きが聞こえ、快感の片隅でその事を可哀想だなと思いつつ、一気に射精しようと腰の動きを早めていく。
「いっ、ぐっ、はっ……あぐっ、あっ、あぅっ……」
崇が動くのに合わせて唯の体が前後し、かすれた声が漏れるのに何やら面白さと興奮を覚える。
ほんのりと膨れた胸が揺れ、その振動が伝わってくる事で己が今その体と繋がっている実感が湧いてくる。
(ああっ……俺っ……唯と、唯と繋がってるっ……繋がってるんだぁ……)
そして今にも爆発しそうな肉棒を意識した瞬間、これから唯の中に精を放つのだと心臓が高鳴った。
膣内に放てば妊娠するかも知れないという思いはあったが、それを気にして今の快感を捨てるつもりは毛頭なかった。
ギリギリで抜こうかとも思ったが、それ以上に中に注ぎ込みたい思いが強くなり、ますます腰の動きが激しくなっていく。
マズイと思えば思うほどそうしたくなるのだから不思議だった。
「唯っ、唯っ……俺っ、俺イくっ……もう出すからなっ……」
「痛っ……ぐっ……いぅっ……」
崇の呼びかけが聞こえないのか、それとも答えられないのか、唯は苦痛の声を上げるだけで何も言ってこない。
元々返事を期待していた訳ではない崇はさらに腰を激しく振り、肉棒を叩きつけつつ、最高の状態で射精しようと必死になった。
「いっ、ぐっ、ぐっ……あぅっ、あっ、いっ……ぐっ、あっ、あぐっ……」
痛みのせいか唯がギュッと抱きついてくる。
両腕が背中に回され、両脚が腰に絡み、強く固定された瞬間、膣内も収縮したため一気に射精感が高まる。
「くっ、ぐっ、くぅ〜〜っ!」
耐え切れなくなった崇はついに精を放った。
ドピュドピュドクドクドクドク……。
強烈な開放感と共に、とんでもない快感が押し寄せてくる。
肉棒がビクンビクンと震え、精液を放出するたびに震えるほどの気持ちの良さが体を駆け巡り、崇は手をギュッと握り締めて歯を食いしばった。
しばらくして全ての精を放ち終えた崇は、唯の体に倒れ込んで力を抜いた。
二人の荒い呼吸が部屋に響き、崇は自分が大人のする行為を経験したのだという満足感に心が一杯になった。
ふと唯の顔に視線を向けると、まだ少し歪んだ表情を浮かべてはいたが、そこには何かをやり遂げた達成感の様なものが見てとれた。
きっと自分と同じ気持ちなのだろう。
「しちゃったね……」
目が合うと唯が笑いながらそんな事を言ってきた。
「そうだな……しちまったな……」
口に出すと、何やら重みを感じて少し暗くなる。
お互いが同意していたとはいえ、今した行為は胸を張って公表できる事ではない。
世間ではしてはいけないとされている事をしてしまったのだ。
「ね、崇は気持ち良かった?」
「え? ああ……すっげぇ気持ち良かったよ……」
「うわ、いいなぁ……男はいいよねぇ。私なんか痛かっただけだもんっ」
だが唯の明るい声を聞いているうちに、そんな想いは吹き飛んでしまった。
あまりに唯の雰囲気が軽いため、それほど大した事をしたのではないという風に思えてきたのだ。
「でも何回かすると女の方が気持ち良くなるって言うぞ」
「そうらしいけどね。でも比べられる訳ないんだからそんなの分からないじゃん」
確かに男女両方の快感を経験できる人間などいないのだから分かるはずが無かった。
「そうだな。そうすると今回のは俺が一方的に気持ち良くなっちまった訳か……」
何やら申し訳なくなってくる。
「あ、別に崇に文句言ってるんじゃないからね? 女は損だって思っただけ」
「そうか……」
「だからさ、私が気持ち良くなるまで……してくれない?」
「え?」
「何回かすれば気持ち良くなるみたいだしさ。どうせならそこまでしてもらおうかなぁって……それとも崇は嫌? 私とまたするの……」
上目遣いに見つめながら尋ねてくる唯の姿に肉棒がビクンと震える。
答えは考えるまでもなく体が示していた。
「嫌な訳ないだろ? 俺は気持ち良かったんだから。ヤらせてくれるのならしたいに決まってるさ」
再びセックスできる事に鼻息を荒くしながら答える。
「やだぁ、崇ってば興奮してるぅ。そんなに私って魅力的ぃ?」
ふざけた感じで唯が尋ねてくる。
「ま、女である事は確かだからな。そういう意味では魅力的と言えば魅力的だよ」
「何よぉ、その言い方ぁ。それじゃまるで女ってだけが理由みたいじゃない」
「そういう訳じゃないけど、唯は唯だしさ。双子の姉を魅力的って言うのもどうかと思うし。お前だって俺のこと魅力的とか思わないだろ?」
「う〜〜ん、そう言われるとそうかも……色々してくれて気持ち良かったけど、魅力的かって言われれば違うもんなぁ……」
「そうだろ? そもそもエッチしただけで唯が唯なのは同じなんだから、いつもと変わらないよ。ま、こうして好きに触らせてくれるのはありがたいけど……」
そう言いながら唯の胸の膨らみをギュッと掴む。
「あんっ。オッパイ好きだよね。さっきも結構揉んでだし。やっぱり男ってオッパイ触りたいものなの?」
「そうだな。凄く触りたいし、こうして吸いたいな」
チュパっと乳首に吸い付く。
「変なのぉ、あんっ……こんなのただの肉の塊、あっ……なのにぃ、はぁんっ……」
言われてみれば確かに変な事だった。
単なる肉の塊に対し、男はどうしてここまで執着するのだろう。
「でも女も気持ち良くなるじゃんか。だから別におかしい事でもないんじゃないか? 女が気持ち良くなるから男はいじりたくなるんだよきっと。本能でそうなってるんだろ」
プクッと屹立している乳首を強く吸い、舌を絡ませながら乳房をムニムニと揉みしだく。
「あっ、あんっ……そうだね、あっ……わたし気持ちい、あんっ……してくれると、あぅっ……いいもん、ああんっ……」
甘い声を上げ始めた唯の姿に興奮が高まっていく。
先ほど「唯が唯なのは同じ」と言ったが、どう考えても目の前にいる唯はいつもと違っていた。
明らかに「女」として見えているのである。
「そんで気持ち良くなると、ここが濡れるだろ?」
秘所に手を伸ばし、クニクニといじる。
「あっ、あぅっ……それ、あっ……それいいっ……」
「濡れた方がチンポが入りやすくなるもんな。それにこういう風にいじってると……俺も興奮してくるし」
クリトリスを擦りながら、指を膣穴に入れたり出したりする。
「あっ、くっ……あんっ、あっ……ああっ、崇ぃっ……」
体をクネクネと動かしながら、唯は甘い声を上げ続ける。
その様子を見ているうちに肉棒は完全に復活し、崇は再び唯の中に入れたくてたまらなくなってきた。
「唯、また入れるからな? ちょっと我慢しろよ」
洪水状態になっている秘所から手を放し、挿入の体勢をとりながら唯に声をかける。
「うん。大丈夫だよ」
ニコッと微笑む姿に愛おしさを感じつつ、そのまま唯の腰を掴んで肉棒をゆっくり押し込んでいく。
ズプ……。
「あっ……」
「くっ……」
二人の声が重なり、亀頭が膣穴にハマった。
たまらない快感が湧き起こり、崇はそれに押される様にして一気に肉棒を押し込んでいった。
「あっ……あんっ……あぅっ……」
ズブリズブリと肉棒が進むたびに唯の可愛らしい声が耳に響き、股間からの気持ちの良さとの相乗効果で肉欲が激しく高まった。
肉棒を全て収め終えると、一度大きく息を吐きつつジッと唯の顔を見つめる。
「まだ痛いか?」
「ううん、そんなでもない……だから動いても平気だと思うよ」
そうは言われても実際動いたら痛いのではないかと思い、ゆっくり腰を引いてみる。
「あぅっ……あっ……」
唯の顔が歪むが、口からは甘い吐息が漏れており、それは苦痛が原因には見えなかった。
どうやら本当に痛みが無いらしい。
その事に安心した崇は今度は勢い良く突き込んでみた。
「あんっ、あっ……あぅっ……」
すると唯が気持ち良さそうに体をクネらせ、何かを訴えるかの様に潤んだ瞳を向けてきた。
「崇ぃ……もっと、もっとしていいよぉ……何か気持ちいいからぁ……」
唯は呼吸を乱しながら、甘えた声で言ってくる。
「そうか。じゃあ強くするからな……」
そう言いつつ腰を激しく動かし出す。
「あっ、あっ、ああっ……やっ、やっ、やぁっ……」
すると唯が体を愛撫している時と同じ様に体を震わせ始めた。
これは確実に気持ちがいいのだろう。
嬉しくなった崇は、そのまま続けて腰を振りまくっていった。
何しろ先ほどは一方的に自分だけが快楽を味わってしまったが、今回は一緒に気持ち良くなっているのだ。
双子としてこれまで何でも一緒に楽しんできたため、こうして同じ様に快感を得ていると嬉しさが込み上げてくるのである。
「唯っ、唯っ……気持ちいいかっ?……どうだっ? いいかっ?」
「うん、あっ……いいよ、あぅっ……気持ち、あっ、あっ……気持ちいい、ああんっ……」
そうして快感を感じて悶えている唯を見ていると、さらに興奮が高まっていく。
唯と同じ行為をし、同じ様に快感を得、同じ様に笑い合うというのが最高だった。
特に体を繋げているという感覚が、今までに無い喜びを感じさせていた。
これまでも体をくっつけてふざけ合う事は散々したが、こうしてお互いの肉体の一部を埋め込み、埋め込まれている状態はそれとは全く異なっていたのだ。
やはりお互いの肉を生で感じ合う状態が、一つの存在になっているかの様に思えて喜びが湧き起こっているのだろう。
思春期を迎えて肉体が変化し、お互いが違うものだと意識されていた最近の心情を思うと、それはたまらなく嬉しい事だった。
やはり自分たちは一つなのだ。
一緒にいる事が正しいのだ。
その証拠に唯と繋がっているとたまらなく気持ちがいいではないか。
崇はそんな想いを持ちながら、唯に対する愛情を高めつつ熱心に腰を振っていった。
それは無論自分が気持ち良くなりたいという想いもあったが、唯にもっと快感を与えたいという奉仕の気持ちもあったのである。
「あんっ、あんっ、ああんっ……崇、あっ……崇いいよぅ、ああっ……崇いいのぉっ……」
唯が助けを求める様にして腕をこちらに伸ばし、潤んだ瞳で見つめてくる。
それに誘われる様に上半身を傾けると、唯の腕が絡み付き、グイと引き寄せられて唇が塞がれた。
「んんっ、んっ……んんふぅっ……崇ぃ、あぅっ……崇何か凄いよぉ、ああっ……こんなの凄くてぇ、あっ……わたし変になっちゃうぅっ……あっ、あっ、ああんっ……」
泣きそうな顔をし、困った様にしながら唯は抱きついてくる。
どうやら快感が凄くてたまらないのだろう。
それは崇にしても同じなので良く分かった。
「俺もっ……俺も変になりそうっ……スゲェ気持ち良くてっ……最高だよぉっ……」
腰を小刻みに強く振りながら、唯に笑いかける。
「あんっ、あっ、ああんっ……崇もっと、あぅっ……崇もっとだよ、ああっ……もっと激しくしてぇっ……」
ギュウっと抱き締められ、胸に潰れる乳房の感触を気持ち良く感じながら、崇はさらに肉棒を激しく出し入れしていった。
何しろそうして唯が快感を得、甘えた様子でおねだりしてくるさまがたまらなく気持ちが良かったのだ。
自分が唯をここまで乱れさせ、可愛らしくしているのだと思うと、凄まじい満足感が押し寄せてくるのである。
(俺……唯が可愛い……唯が可愛くてたまらないよ……)
これまで唯をここまで愛おしく感じたことはなかった。
無論双子としての愛情は持っていたが、それ以上にその存在を求めるほどの強い想いを感じたのは今が初めてだったのだ。
「あっ、ああっ……崇、あぅっ……崇好き、あんっ……崇好きだよぉ、あっ、あっ、ああんっ……わたし、あっ……わたし崇が、あんっ……崇が大好きぃっ……」
同じ様に感じたのか、唯が告白してくる。
その言葉を聞いた瞬間、崇の心臓は跳ね上がった。
こうして肉体を繋ぎ合い、気持ち良くなっている状態で「好き」と言われる行為には精神的快感が存在し、まるで言葉に魔力が秘められているのではないかと思えるほど唯に対する想いが高まっていくのである。
「俺だってっ……俺だって好きだっ……唯がっ、唯が好きだぞっ……唯の事が大好きだぁっ……」
愛の言葉を叫びつつ、それまで以上に腰を振りまくる。
「崇ぃ、あっ……崇ぃ、ああっ……やっ、やっ、やぁんっ……もっとしてぇ、あぅっ……もっとぉ、ああっ……もっとだよぉっ……」
「唯、うっ……唯、くっ……唯ぃっ……」
お互いを求める様に腕を背中に回し、脚を絡ませ合う。
擦れる肌は蕩ける様な気持ちの良さをもたらし、二人は夢中になって互いの体を貪っていった。
「くっ……スゲっ……唯スゲェよぉっ……!」
股間から押し寄せてくる快感に崇は思わず叫んだ。
ヌルヌルとした膣襞が肉棒に吸い付き、キュッと締め上げてくるのが極上とも言える快感となって体中に伝わってきたのだ。
「あんっ、あんっ、ああんっ……やぁっ、やっ、やはぁっ……」
そしてそれ以上に己の下で可愛らしい顔を快楽に歪め、甘い声を上げ続ける唯の姿は崇の脳を痺れさせ、より快感を得よう、与えようという欲求を激しくしていった。
「あぅっ、あっ、ああっ……崇もう、あっ……もうわたし、ああっ……もうわたし駄目ぇ、あんっ……イっちゃう、やぁっ……イっちゃうの、あっ……わたしイっちゃうぅっ……」
唯が切羽詰った声を上げ、絶頂が近いことを伝えてきた。
その瞬間膣内がキュウっと締まり上がり、崇の射精感も一気に高まっていく。
「俺も、くっ……俺もイく、うぅっ……俺もイくぞぉっ……」
そう叫びつつ、ラストスパートとばかりに腰の動きを激しくしていく。
「あっ、ああっ、あんっ……凄い、あっ……凄いよ、あぅっ……崇凄いぃっ……こんな、あっ……こんなの、ああっ……こんなぁっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……駄目、やっ……駄目ぇ、やぅっ……駄目なのぉっ……やんっ、やんっ、やぁああああああああんっ!」
「唯ぃっ!」
ドピュドピュドクドクドクドク……。
二人の絶叫が重なると同時に精が放たれた。
崇は押し寄せる快感に体を硬直させ、何度も何度も射精を繰り返していった。
「あ……ああ……あぅ……」
流れ込んでくる精液を感じているのか、唯は虚ろな声を上げながら朦朧とした表情をしている。
しばらくして射精を終えた崇はガックリと力を抜き、唯の温かで柔らかな肉体に身を預けた。
ハァハァと荒い呼吸が部屋に響き、二人はグッタリと力を抜いてジッとしていた。
「あ〜〜……何か凄かった……崇、何か凄かったよぉ……」
唯が嬉しそうな顔をしながら抱きついてくる。
そうされると柔らかな肉に包まれる感じがして心地良さが広がっていく。
「俺も良かった……唯の体って凄いな……あんなに気持ちいいのって初めてだよ……」
「崇だって凄いじゃない……崇のオチンチンがあんなにいいものなんて……昔は変な物だとしか思ってなかったけど……こんなに気持ち良くしてくれる物だったんだねぇ……」
うっとりとした表情をしながら見つめてくる。
「唯の体だって凄くいいぞ……お前の体って最高だよ」
「ホント? 私って最高?」
「うん。こんな気持ちいいなんて信じられないよ」
「崇も最高だよっ」
二人は互いを褒め合いながら笑った。
「ね、崇……?」
「ん?」
不意に唯が真面目な顔になって呼びかけてきた。
「ふふ、大好きっ」
ニコッと微笑むとギュッと抱きついてくる。
先ほども行為の最中に同じ事を言われたが、冷静になってから聞くとまた違った感じがあり、崇は心臓がバクバクと鼓動するのを感じた。
「崇は? 崇は私のことぉ、好きぃ?」
「そ、そりゃ……好きだよ……」
恥ずかしさを感じながら答える。
「うふ、良かった……ね、これからもさ、毎日エッチしない?」
「え?」
「私ハマっちゃった……」
トロンとした色気のある表情で言ってくるのにドキリとする。
「で、でも……やっぱりマズイだろ毎日は……母さんたちに見つかったら……」
「バレない様にすれば大丈夫だよ。それに母さんたちはいつも仕事で居ないじゃん」
「そ、そりゃそうだけど……」
「気持ちいいんだし、しようよ、ね?」
目の前で甘える様に囁かれると心地良くてたまらず、見つかった時の事などどうでも良くなっていく。
元々崇もセックス自体はしたいのだから、断れる訳がないのだ。
「そ、そうだな、バレない様にすりゃいいんだよな?」
「そうそう。せっかく身近にヤれる相手がいるんだからしなきゃ損だよ」
そう言いながら唯は抱きついてくる。
確かにこれほど気持ちのいい肉体を持った相手が傍にいるのに、セックスしないのは勿体無いだろう。
そう思うとムラムラと性欲が湧き起こり、もっと唯を抱きたくてたまらなくなってくる。
「じゃあ、これから毎日、都合が悪い時以外はするって事でいいか?」
「お、ヤる気になって来たねぇ。それでこそ私の相棒だよっ」
唯は嬉しそうに笑うと頬を擦り付けてきた。
その事をくすぐったく感じながら、手を伸ばして胸の膨らみをギュッと掴む。
「あんっ……なに? もうしたくなったの?」
「それもあるけど、ちょっと触ってみたくなったんだよ。唯の体ってどこを触っても柔らかいからさ。何か気持ちいいんだよね」
そう言いながらヤワヤワと胸を揉みしだく。
「ふふ、崇ったらもうすっかり私の体に夢中だね。照れちゃうなぁ」
「それは否定しないよ。確かに唯の体っていいからさ。こんな風にしてると、凄くいい……」
ムニムニ揉みながら乳首を摘んで捻る。
「あんっ……私も、そうされてると、あっ……気持ちいいよ、あぅっ……」
「唯ってこうすると可愛いよな……だから俺、もっとしてあげたくなるんだ……」
顔を胸元に移動させ、乳首にチュっと吸い付く。
「あっ……そうなんだ、はぅっ……だったら、あんっ……もっと、あっ……もっとしてぇっ……」
後頭部に手が回り、グイと引き寄せられる。
それが唯の受けている快感の度合いを感じさせ、嬉しくなった崇は激しく乳首を吸っていった。
「あんっ、あっ……崇いい、はぅっ……崇いいよ、あっ……ね、入れて、あんっ……早く入れて突いてぇっ……」
セックスの快楽を経験したためか、唯はすぐさま肉棒を入れる事を求めてきた。
股間ではすっかり回復した肉棒がビクンビクンと震えており、望むところだと思った崇は起き上がって膣穴へと押し込んでいった。
ズプ、ズブズブズブ……。
「あっ……あぅ、あっ……ああんっ……」
一気に押し込み、一度大きく息を吐き出して唯の顔を見つめる。
「ふふ、やっぱりいいね崇のこれ。大きくて太くて硬いよ」
「唯のここだって凄いぞ。あったかくてヌメヌメしてて、凄く俺のを締め付けてくる」
二人は笑うと体を抱き締め合い、続けて崇は腰を動かし出した。
「あっ、あっ、ああっ……いいっ、いいっ、いいっ……崇凄いよ、あんっ……崇の凄いぃっ……」
「唯だってっ……唯だって凄いぞっ……俺、たまらないよっ……」
お互いを褒め称えつつ、二人は三たび繋がった己とよく似たその肉体を貪っていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……もっとっ、もっとっ、もっとぉっ……」
唯の叫びに肉体も反応しているのか、膣襞は腰を引くと逃がすまいとするかの様に吸引し、押し込むとさらに奥へと誘う様にグニュグニュと蠢いた。
「ぐっ、くぅっ……」
その動きにうめき声を漏らしながら、さらなる快楽を求めて腰を激しく振っていく。
「やっ、やぁっ、やぁんっ……気持ち、あぐっ……気持ちいい、あんっ……気持ちいいよぉっ……」
押し寄せる快感が凄いのか、唯は涙を流しながら甘く喘いだ。
その姿に崇は心臓を激しく鼓動させ、心が満足感で一杯になっていくのを感じた。
「唯っ……唯っ……唯ぃっ……」
もっと唯を乱れさせよう、おかしくしてやろう、という気持ちが湧き起こり、腰を回転させる様に動かしながら、貫かんばかりに肉棒を突き込んでいく。
「あぅっ、あっ、あやぁっ……凄い、やっ……崇凄いぃ、やんっ……崇凄いのぉっ……ひゃっ、ひゃぅっ、ひゃぁんっ……」
背中に腕が回ってグイと引き寄せられ、腰に脚が絡み付いて強く抱きつかれる。
「崇ぃ、あっ……崇怖い、あぅっ……わたし怖いのっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……こんな凄いの、やっ……あんまり凄くて、ああっ……怖いぃっ……」
唯はピッタリと体をくっつける様にして背中に爪をたて、肩に噛み付いてくる。
「大丈夫だっ……俺がいるぞっ……俺が一緒だっ……」
安心させる様に笑いかけながら、さらに腰を激しく振っていく。
「でも、あっ……怖い、あんっ……わたし変に、ああっ……変になっちゃっ……あぐっ、あっ……駄目、あっ……駄目ぇっ……」
ギュウっとしがみ付いて唯は恐怖の声を上げた。
しかしその表情は言葉とは裏腹に淫蕩な凄まじい色気を発しており、崇の肉欲を高めていった。
(凄い……何てエッチなんだろ……唯が……唯がこんなにエッチになるなんて……)
今まで以上にいやらしく悶え、柔らかく熱く崇を取り込む唯の肉体は、もはや快楽の塊と言って良かった。
「あぅっ、あっ……こんな、あんっ……駄目、やっ……凄いの、ああんっ……崇、あっ……もう、やぁっ……」
唯の表情は快楽に蕩けまくり、瞳は何も見えていない様に焦点が合っていない。
唇からは涎が垂れ、舌がペロリと上唇を舐めるのがいやらしい。
「ああっ、あっ……崇ぃ、あんっ……崇駄目ぇ、やっ、やっ、やぁんっ……わたしもぉ、あぅっ……わたしぃっ……」
切羽詰った感じで訴えてくる声に肉棒がビクンと震える。
あまりに乱れている唯の姿は、崇の中にある雄を激しく興奮させた。
何しろ自分の肉棒と腰の動きだけでここまでおかしくなっているのだ。
それを喜ばない男などいやしないだろう。
「唯っ……唯っ……大好きだっ……愛してるっ……お前が大好きだぁっ……」
「崇ぃ、あぅっ……わたしも、ああっ……わたしも崇大好きぃっ……愛してるのぉっ……あっ、あぐっ、ああんっ……」
二人の唇が重なり、舌が絡んで唾液を交換し合う。
「んんっ……んっ……んはぁっ……わたし、あっ……わたしもう、ああっ……わたしもうイくのぉっ……」
「俺もっ……俺もイくぞっ……一緒にイこうっ……唯、一緒にぃっ……」
肉体的にも精神的にもお互いを求め、愛する心が最高潮に高まり、快楽が体中を駆け巡っていく。
崇は強烈に押し寄せてくる快感に体を震わせながら、一気に射精しようと腰の動きをそれまで以上に早く強くしていった。
「やんっ、やっ、やぁっ……はぐっ、はっ、はぁんっ……凄い、あんっ……凄い、ああっ……凄いよぉっ……崇っ、崇っ、崇ぃっ……あっ、あっ、あぁああああああああああんっ!」
「唯っ、唯っ、唯ぃっ!」
名前を呼び合った瞬間、唯は絶頂に至り、崇は精を放った。
ドピュッドピュッドピュッドクドクドクドクドクドクドク……。
それまでの快楽の高まりを示す様に、物凄い速さと勢いで精液が放出されていく。
「あ……ああ……あ……」
「く……くぅ……ぐ……」
お互いの体をギュッと抱き締め合い、二人は快楽の吐息を漏らし続けた。
何度も何度も精液が唯の膣に注ぎ込まれ、崇はそのたびに体を震わせて快感に脳を痺れさせた。
しばらくして射精を終えると、力を抜いてゆっくりと唯の体に身を預ける。
ハァハァと荒い呼吸が部屋に響き渡り、柔らかな肉の感触に気持ちの良さを感じつつ、唯の顔をジッと見つめる。
するとボンヤリとしていた唯の表情が不意に嬉しそうなものに変わり、こちらに視線を向けてきた。
「ふふ……崇ったら、私のこと愛しちゃってるんだね……」
そう言って笑いながら抱き付いてくる。
「まあな……でもお前も俺のこと愛しちゃってるんだろ……」
崇も抱き締め返しながらそう呟く。
「いいのかなぁ、姉弟で愛し合っちゃって……」
「いいんじゃないか、別に誰にも迷惑かけないんだし……」
「そうか、そうだよね……」
「そうだよ……」
二人は見詰め合うと微笑んだ。
「じゃあ、これから私たち恋人ってことでいい?」
「そうだな、俺たちゃ恋人だ」
真剣な表情をしてお互いの顔を見つ合う。
「……」
「……」
しばらく黙って見詰め合った後、同時に二人はニヤリと笑った。
「へ〜〜んなのぉ。やっぱり駄目ぇ、恋人は却下っ」
「やっぱりそうか? そうだよなぁ」
「だって崇が恋人だなんてさぁ、面白くないもんね」
「そりゃこっちの台詞だよ。いくらなんでも唯じゃな」
「あ、失礼だね。って私も同じだからしょうがないけど」
二人は可笑しそうに笑い合った。
「でも愛してるのはホントだよ。崇って凄く気持ちいいから。こんなに気持ち良くしてくれる弟を持ってお姉ちゃんは幸せだよ」
「お、急に姉貴風を吹かせてきたな。じゃあ俺も……愛してるのは本当だぞ。唯って凄く気持ちいいから。こんなに気持ち良くしてくれる姉を持って俺は幸せだ」
同じ言葉をやり返すと唯は可笑しそうに微笑んだ。
「ね、さっきも言ったけど、これからもちょくちょくエッチしようよ。恋人じゃなくたってエッチはできる訳だし」
「それは賛成」
「じゃ、もう一回しよう? 今のすごぉく気持ち良かったから、またしたいんだよね」
そう言いながら、唇に吸い付いてくる。
「んんっ、んっ……いいよ、しようぜ」
唇からの刺激で肉棒はすでに力を取り戻しており、崇は起き上がると再び膣の中へ入れようと腰を進めていった。
ズプっ……。
「あんっ……やっぱりいいねぇこれ、あっ……」
「そうだな、くっ……たまらないよ……」
お互いの繋がりを深める様に腰を進めながら双子は快楽の声を上げた。
「んじゃ、いくぞ……」
「うん……」
肉棒を全て収めると、ゆっくりと腰を動かし始める。
「あっ、あっ、ああっ……」
甘い声を上げる唯の表情が姉の顔から女の顔に変わっていく。
(この唯だったら恋人でもいいんだけどな……)
その様子に色気を感じつつ、崇はそんな事を思った。
セックスをする時に感じる「女」としての唯。
それは実に魅力的な存在だった。
(こんな唯を……みんなは知らないんだよな……)
両親や友人たちの知らない「女」としての唯。
それは自分だけが知っている姿だった。
その事に何やら優越感を感じた崇は、もっと快楽を得、与えようと腰を必死に振っていくのだった。
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