母の悩み相談
坂上美菜は、ある場所を訪れていた。
そこは「神代悩み相談所」という名称の、家族に関する悩み相談を受け付けている施設だった。
本来であれば、このような場所へ来るつもりはなかったのだが、友人に「ぜひ行った方がいい」と薦められたため、断り切れずに訪れたのだ。
確かに美菜には、息子のことで悩みがあったが、誰かに相談するつもりは毛頭なかった。その友人にも、悩みについて特に話したことは無いのだが、気づかぬうちに、そうと分かるような事を口にしていたのかも知れない。
好意を無下にすることも出来ず、また無視してしまえば、友人が気を悪くするかも知れないと思ったため、取り合えず一度は行ってみるかと、今日訪れたのだった。
そこは五階建てビルの最上階にある一室で、小さいながらも綺麗で落ち着いた雰囲気のあるところだった。
受付で予約した旨と名前を告げると、一枚の紙を渡された。
そこには、家族構成や年齢、家族関係の良好性、そして何か家族について思うところがあるか、などといった事を記載するようになっていた。
それらを書いてから受付の女性に渡すと、少ししてから奥の部屋へ入るよう促された。
ノックしてドアを開け、中へ視線を向ける。
部屋には、三十代前半くらいの男性が椅子に腰かけていて、軽く頭を下げていた。
こちらもお辞儀してから部屋へ入り、男性の前にあるソファの傍まで行くと、座るよう手で示されたため腰を下ろした。
「こんにちは。私はこの施設の責任者をしている神代と申します」
微笑みを浮かべながら告げてくる男性の様子に、美菜は好印象を抱いた。何となく安心感を与える雰囲気があったからだ。
「宜しくお願いします」
美菜が挨拶をすると、神代は軽く頭を下げてそれに応じ、手元の紙を一瞥してから、真面目な表情を浮かべた。
「坂上さんは、息子さんとのことで悩んでいる、ということで宜しいでしょうか?」
いきなり図星である内容を告げて来たのに驚く。先ほど渡した紙には、そうだと分かる内容を書いた覚えはなかったからだ。
「ど、どうして分かったんですか?」
「別にこの紙の内容を見て言ったわけじゃありませんよ? あなたの雰囲気からそう感じただけです」
「私の雰囲気?」
一体どういう意味だろう。自分は息子のことで悩みがあると分かるような雰囲気を出しているのだろうか。
「私にはそうした特技と言いますか、才能みたいなものがありまして、見ると分かるんですよ。まあ、あまり気にしないで下さい。あくまで何となくってだけなので。悩みの内容までは分かりませんしね。そこは話してもらわないといけませんから」
神代は、笑みを浮かべながら冗談めかしてそう告げた。
「そういうわけで確認なんですが、息子さんとのことで悩んでいる、ということで宜しいでしょうか?」
「はい。その通りです」
「具体的にはどのようなことですか?」
そう尋ねられ、どう答えようかと口ごもる。何しろ内容が内容だけに、話すのに勇気がいるのだ。というより、話したくなかった。
本来であれば、ここへも来るつもりはなかった。来てしまえば、悩みについて話さざるを得なくなるからだ。なのに何故来てしまったのだろう。今更ながら後悔の念が起きてくる。
「もしかして、性に関することですか? 例えば、息子さんがあなたに対して、性的な意識を向けている、といったような」
その言葉に硬直する。その通りだったからだ。
十六歳になる息子の遥翔(はると)は、最近様子がおかしく、まともに顔を合わせないことが多かった。
これくらいの年頃であれば当然の反応かと思っていたのだが、時折自分に向けられる視線に違和感を覚え、ある日、それが性的なものであることに気づいた。
昔から男性のいやらしい視線を感じることはよくあったが、まさか息子からもそのような目で見られるとは思ってもみなかった。
最初は何かの間違いだと思いたかったが、一度意識してしまうと無視することも出来ず、視線が向けられるたびに気づくようになってしまった。
舐めるように見つめてくる息子の目は、性欲に滾っていることが感じられ、まるで痴漢に遭っているような嫌悪感を覚えた。
愛する息子にそのような想いを抱いてしまう事に悲しさを覚え、どうしたらいいのかと思い悩んだ。
視線に気づいていることを知れば、遥翔は激しく傷つくだろう。そのため遠回しに止めるように言うことも出来ない。
何より母親に対して性欲を抱くなど、異常なことでしかなかった。自分の息子がそのような状態になっているのは悲しすぎた。
遥翔は歪んだ人間へとなりかけているのではないか。そのうち性犯罪を犯してしまうのではないか。
そうした恐怖が起こった。
どうしようもない想いに日々悶々と過ごし、その間向けられてくる遥翔のいやらしい視線に、苦悩は深まっていった。
「もしその通りだとしたら、よくあることですね。息子さんは十六歳ですか。少々遅めではありますが、こういう事は人によって差がありますから、問題ありませんね」
「ハ……? え、あの……よ、よくあることなんですか?」
意外すぎる神代の言葉に、美菜は呆けた想いに包まれた。
息子が母親へいやらしい視線を向けることが、「よくあること」など、そんなはずが無いだろう。母親に欲情するなど、異常なことなのだから。
「よくありますね。ここへいらっしゃるお母さま方の相談では、かなり多いです。まあ、思春期になって女性を意識し出した頃に、一番身近に居る女性といえば母親ですから、そうなっても不思議はないでしょう。男の自分とは異なる体つきに興味津々となって、いやらしい目で見てしまうわけですよ。これはもう、男の本能ですから抑えようがないです。もちろん無意識の内に嫌悪感を抱いて、そうした対象として意識しない息子さんも居たりしますが、母親を性的に意識する息子さんというのは、結構多いものなんですよ」
あまりに想像外の話であったため、絶句してしまう。
息子が母親を性的に意識するのが当たり前。そんな事があり得るのだろうか。容易に信じられることではなかった。
とはいえ、もしそれが本当だとすれば、遥翔もごく普通の反応をしているだけになり、安心できるのだが。
「心理学では、エディプスコンプレックスといって、息子には母親を己のものとしたい願望がある、といった考えがあります。己のものとする、つまりは性行為をしたい願望なわけですよ。ただ父親の存在がそれを邪魔するわけです。すでに母親は父親のものであるため、自分のものにはならない、とした葛藤が成長を促す、といった考えですね」
そんな考えがあるとは驚きだった。だが研究対象になるほどであるとすれば、神代の言うとおり、よくある事というのも本当なのかも知れない。
「まあ、今は母子家庭も多いので、父親の存在が障害になっているとするより、社会的な目や、道徳、倫理観などとした方が合っているでしょうね。『母親と性行為をしたいけれど、してはいけない』といった想いがブレーキになっている、と考える方が合っているように思えますから。それは一般的に男性が、女性に性欲を抱いても襲い掛からないことと同じなわけですよ。自制心が性欲を抑えているわけです」
確かにそう考えた方が合っているように思えた。父親がいるから諦める、というのでは、父親がいない家庭では、息子が母親に性欲を抱くのを止められないことになるからだ。
「つまり母親へ性的意識を向けたとしても、実際は何もせずに終わることが多いわけです。そしてその際に起きた葛藤が、精神的な成長を促している、ということなのでしょう。これは精神的な成長の要因として、良いことのように思われがちですが、私は違った考えを持っています。何しろ葛藤というのはストレスですからね。過剰なストレスは、体に良くない影響を与えますから。つまり母親に対する性欲と、それを抑えなければならないストレス。それが大きい場合は、体に宜しくない影響を与える可能性があると考えているのです」
「宜しくない影響、ですか?」
不穏な言葉があったため、思わず口にしてしまう。遥翔の自分に対する様子を考えると、その「宜しくない影響」を受ける可能性があるのではないかと思えたからだ。
「極端に言えば、性犯罪などに走りかねない、ということです」
その言葉に息を飲む。
遥翔が性犯罪者になってしまうというのか。
「これはあくまでそうした可能性もある、という話です。何しろ性欲というのは、ままならないものですからね。本能に直結したものですから、その衝動も強くなりがちで、さらにそこにストレスが加わるとなれば、通常であれば抑えられるものも抑えられなくなってしまう、という事もあり得るわけです。それほど人間にとってストレスというのは大きなものですから」
確かに様々なことから追い詰められ、過剰なストレスを得た結果、自殺してしまう人間もいるくらいだ。性犯罪に走るとしても何ら不思議ではないだろう。
「とりわけ思春期では、精神的な未熟さもあって、過剰なストレスになりがちです。特に強い性衝動を覚えるお子さんの場合は、そのケアも、より踏み込んだことを行う必要があります。息子さん、遥翔くんですか、彼も相当な性衝動を抱いている可能性がありますね」
「そ、そうなんですか?」
「ええ。母親を性的対象として見ることはよくありますが、それをお母さまが認識できる、それも心配してしまうほどにあからさまともなれば、息子さんが性欲をコントロール出来ていない可能性がありますので」
「そ、そんな……」
神代の言葉に恐怖を抱く。何しろ遥翔が性犯罪者になる可能性が高い、と言われたも同じだからだ。
「自慰、つまり自身で性欲を処理する行為ですね、年頃ですから、これはしているでしょう。通常であれば、自慰によって性欲は発散され、お母さまへの性的衝動も軽減されるわけです。ですがそれが出来ていないからこそ、性的な視線をお母さまへ向けてしまっているのでしょう。性欲処理をしても足りないほど、お母さまに対する性的な執着が強いということになります。もしかすると、自慰の際の対象も、お母さまである可能性がありますね。そうなると、さらに宜しくない事になります」
神代が困ったように大きく息を吹き出したため、強い不安を覚える。
遥翔の状態はかなり悪いという事なのだろうか。
このままだと性犯罪を起こしてしまうという事なのだろうか。
恐怖が体を走り抜けた。
「先生っ、どうしたらいいんですかっ? うちの子はどうしたらっ。私に出来ることはないんでしょうかっ?」
身を乗り出して、強い口調で尋ねてしまう。
神代は、その様子をジッと見つめた後、一度視線をそらしてから、大きく息を吐き出した。
「落ち着いて下さい。こうした状態というのは、時折あることなんです。ですから対処法も分かっています。それをすれば大丈夫ですよ」
小さく笑みを浮かべ、優しく告げてくるのに安堵感を覚える。対処する方法があるのならば安心だった。
少し落ち着いたため、姿勢を戻して大きく深呼吸をする。
「息子さんは、お母さまを女性として意識しています。己の性欲を向ける対象として意識してしまっているわけです。しかし先ほども言いましたように、道徳観などから、実際に性欲をぶつけるわけにはいかないとも理解しています。とはいえ、性欲も抑えられないわけです。その葛藤の結果が、妥協として「性的な目で見つめる」といった行為になっていると思われます。そしてただ見つめるだけの状態というのが、かなりのストレスとなっているのですね。何しろ実際には何も出来ないのですから、言わばお腹が空いているのに、目の前に美味しそうな食べ物があっても食べられない、といった感じでしょうか。では、そのストレスをどうすれば解消できるのか」
神代はそこまで語ると、一旦言葉を切った。
「ここから先は、嫌悪感を抱かれるかも知れません。私の提案する対処法は、真面目な方であればあるほど受け入れがたいものですから。ですが、これまでこの方法によって、多くのお母さま方の悩みは解消されてきました。ですので効果はかなり高いものになります。私はあくまで提案するだけですので、それを実際になさるかは、お母さまのご判断にお任せします」
勿体ぶるように告げてくるのに身構える。よほど問題のある行為なのだろうか。
「簡単に言えば、息子さんの性欲処理を手伝う、ということです。お母さまの手で、息子さんの男性器に刺激を与え、射精に導くのです」
その言葉に驚愕する。
いくらなんでも、遥翔の男性器に触れ、さらには射精させるなど、とんでもないことだった。幼い頃ならともかく、高校生にもなった息子相手にすることではなかった。
思わずその様子を想像してしまいそうになり、慌てて振り払う。
「息子さんのストレスの原因は、『してはならない』という枷によるものです。そしてその枷は、息子さん自身には解き放つことはできません。ですから、お母さまの方から手を差し伸べ、その枷を緩めてあげる必要があるのです。優しく、甘えさせるように男性器を刺激してあげることで、息子さんは強い安堵感を覚え、ストレスを減らすことが出来るでしょう」
そのように論理的に説明されると、「した方が良いのではないか」という想いが起きてくる。しかし実際にする事を考えると、とても出来ることではなかった。
「また、手でするだけでなく、口でしてあげるとより効果的です。接触の度合いが強くなることで、幸福感が増し、ストレスの軽減がより強まりますので。『大好きなお母さんが、自分の男性器を口に含んでくれた』というのは、息子さんにとってかなりの喜びとなりますから。『そこまでしてくれた』という想いが、お母さまに対する感謝の想いとなり、お母さまの愛情に包まれていると実感させるのです。母親の愛情を強く感じるというのは、ストレスの軽減に大きな力となるのですよ。ですので、出来るだけ口でされることをお薦めいたします」
さらなるとんでもない提案に、頭がクラクラとしてきた。あろうことか、遥翔の男性器を口に咥えろと、つまりはフェラチオをしろと言っているのだ。そのようなこと、出来るはずがないだろう。無茶苦茶だった。
「もちろん抵抗があるのは当然です。本来であればするべき事ではありませんから。しかし今の息子さんの状態は、普通ではありません。通常のやり方では解消出来ないほどに、強いストレスを抱いてしまっているのです。これを何とかするには、お母さまの愛情に満ちた接触が、どうしても必要になるのですよ」
こちらの反発を読み取ったのか、それともいつもの事なのか、神代は淡々とした口調で告げて来た。
「なかなか難しいことではあると思います。ですが、このままでは息子さんのストレスは解消されません。様々な不具合が起きることが予想されます。最悪は性犯罪に走りかねません」
その恐ろしい未来図に、震えが走り抜ける。愛する息子が、遥翔が見知らぬ女性を襲い、警察に捕まるのだ。そのような事には決してしたくなかった。
「ここはお母さまが頑張られるところですよ。息子さんのためです。他の誰が息子さんを助けてあげられるのですか? どうかお母さまの愛情で、息子さんを救ってあげて下さい」
強い口調で、遥翔のためだと、救えるのは自分だけだと言われると、やらなければならない気がしてくる。
とはいえ、遥翔の男性器を口に含むなど、やはり抵抗がありすぎた。
「無論、どうするか決めるのはお母さまです。私はあくまで解決方法を提示しているだけですので。口でするのが無理でしたら、手だけでも構いません、それも無理でしたら、抱き締めてあげるだけでも良いでしょう。問題は、息子さんがお母さまの愛情を感じることですので。ただ、抱き締めるだけですと、ストレス軽減の効果はさほど大きくはなりません。息子さんの状態としては、より強い愛情を感じさせる行為が必要と思われますので」
そう言われると、するしかないのかと思えてくる。
しかし口でするのは無理だった。
いや、手でするのも無理だろう。
抱き締めるのならば出来るが、それでは効果が少ないという。
どうしたら良いのか。
「こうした事は、頭であれこれ考えていても解決しません。実際に息子さんと接した状態で、どうするべきかを判断されるのが宜しいと思います。まずは抱き締めてあげることから始められるのはいかがでしょうか。抱き締めることで、お互いに対する意識も変わってくると思います。肉体的接触というのは、思っている以上に精神に作用しますからね。息子さんだけでなく、お母さまにも幸福感を与えてくれるのですよ。そうした状況からであれば、自然と男性器に触れる事も出来るかも知れません。それでも無理だと思えたら、抱き締める行為のみで終わらせるのも仕方ないでしょう。そこはお母さまが、その場でご判断下さい」
そう言われると、確かにその通りだと思えてくる。遥翔の居ない場所で、あれこれ方法だけ考えていても意味は無いからだ。
実際に抱き締めてみて、それでどうするかは、その時に決めればいいのではないか。
上手くすれば、抱き締めるだけで、遥翔は幸福感を強く感じてくれるかも知れない。
神代が言っているのは、あくまで彼が推測したものでしかなく、遥翔自身がどう感じるかは分からないのだ。
(はるちゃんは良い子だもの。きっと抱き締めるだけで、私の愛情を強く感じてくれるはずだわ……)
昔から自分を慕ってくれている息子の姿を思い浮かべると、男性器に触れるなどという恐ろしい行為をせずとも、大丈夫だと思えてくる。
遥翔には反抗期も無かった。それほど母親である自分を大切に思ってくれているのだ。そんな遥翔であれば、過激な行為はせずに済むに違いなかった。
遥翔と一度も会ったことのない神代より、自分の方が息子をよく分かっている。
だから大丈夫だ。
そうした強い想いが、美菜の中に起こった。
(でも、抱き締めるにしても、はるちゃんにどう言えばいいのかしら……)
これまでそのような行為などしたことがないため、いきなり「抱き締めさせて」と告げたら、変に思われるだろう。
「あの……実際するにしても、息子には何と言えばいいんでしょうか?」
「こういった事を話される場合、日常の環境、つまり自宅などでは難しいと思います。日本では、抱き締めることなど、親子ではまずしませんからね。ですので、日常ではない『場』、というものをご提供させていただいております」
「場、ですか?」
「ええ。都内にあるビジネスホテルですが、そこを借りるプランがあるのですよ。昼間に部屋を借りられますので、そこへ何か適当な理由を作って、息子さんと行くようにするのです。そうした普段とは異なる環境であれば、日常では出来ないことでも、しやすくなるものですから」
日常では出来ないこと、という言葉に、改めて今提案されている内容が異常であることを意識する。
自分は抱き締めるだけなのだから、異常とは言えないのだが、これまで散々過激なことを聞かされたせいか、その行為すら、どこかいやらしさを伴うような感覚になっていた。
「それから、お母さまの服装ですが、これも普段とは変えられた方が宜しいでしょう。普段と異なる状況を作る方が、こうした話をしやすくなると思いますので。お薦めはフォーマルな服ですね。お出かけをするわけですし、それなりに着飾った格好をされても不自然ではないでしょう。そうした服は見慣れていないだけに、『お母さんがいつもと違う』といった意識を息子さんに持たせ、普段ではしないような、変に感じさせる提案であっても受け入れやすくします。何よりお母さまが綺麗に見えますから、その点でも心の壁を取り払いやすいのです。『普段と違う綺麗なお母さん』というのは、精神的な壁を低くするのですよ」
「そういうものなんですか?」
「はい、そういうものです。これは親子だけでなく、一般の男女関係でも言えることですしね。男は綺麗な女性に弱いものですから」
確かにそれは言えるだろう。着飾った際、自分に対する男たちの態度が、普段よりも優しく感じることがあるからだ。
「それでこちらが、プランについて記載された資料になります。実際されるかどうかは、今決める必要はありませんので、後日連絡して下されば結構です」
そう言いながら神代は、数枚の紙を差し出してきた。
さっと目を通してみると、都心のホテルでの昼食や、昼間に部屋を借りる料金について記載されているものだった。
有名なホテルであり、値段もそれなりのものであるため、少し考えてしまう。
とはいえ、安ホテルよりも安心感があるのは確かだった。後ろ暗さのある行為をするだけに、信頼のおけるホテルの方が良いからだ。
返事は後日、と言われたが、すでに心の中では、このプランを行うことを決めていた。
他にどうすればいいのか分からなかったし、実際に抱き締めることについて、遥翔に言い出せるか自信はなかったが、もし駄目だったとしても、二人で有名ホテルのレストランで食事をするだけでも、元は取れると思ったからだ。
「それから最後に一つ、気を付けておいていただきたい事があります。それは、『決して息子さんを否定してはならない』という事です。今回重要なのは、息子さんに強い安堵感を与えることですので、信頼を高め、安心させることが大事です。ですから、あからさまな否定や拒絶の言葉、態度というのは、控えるよう心がけて下さい。無論、どうしてもそうせざるを得ない場合もあるでしょうが、その際も、出来るだけ優しく、息子さんを傷つけないよう配慮して、行うようにしていただきたいのです」
そんな事は言われずとも、遥翔に対して否定や拒絶などするはずがなかった。
自分にとって息子は世界で一番可愛くて、大切な存在なのだ。全てを認め、受け入れられる存在なのである。
事実、これまでずっとそうして来たからこそ、遥翔も思春期になっても自分を避けることなく、慕ってきてくれたのだから。
「分かりました」
当然だという意思を込めて返事をすると、神代は満足げに頷き返した。
続けて「以上になります」と言われたため、美菜はお礼を述べて立ち上がり、「遥翔と出かける理由は何にしようかな?」などと考えつつ、部屋を出ていくのだった。
遥翔は、母親の美菜と、都心にあるホテルへ食事に来ていた。
美菜が知り合いから、ホテルのレストランでの招待券を貰ったのだ。
招待券は平日の昼間のもので、父は仕事で行けないため、母と二人きりの状態だった。
以前であれば、特に問題なく楽しめる状況だったろう。しかし今の遥翔にとって、美菜と二人きりというのには動揺する部分があった。
何しろ最近、どうにも母のことを性的に意識してしまうようになっていたからだ。
美菜の女性らしい柔らかな肉体を見ていると、「触りたい」といった想いが起こり、特に胸元の豊満な膨らみに対しては、揉みしだき、顔を埋めたいとする衝動が強烈に湧き起こった。
昔から母の体など見慣れていたはずなのに、今やその肉体を見るだけでおかしくなるほどに、性的な衝動が起きてしまっていたのである。
これはいけない事だ、と思うのだが、どうしても抑えることが出来ず、母を抱き締め、その体に触れる妄想をしてしまう事があった。
この間などは、思わず自慰のネタにしようかと悩み、ギリギリで止めることが出来た。
とはいえ、美菜と同年代の、どことなく顔立ちが似ている女性をネタにはしたため、あまり変わらないような気もしたが。
しかし、直接美菜を思い描くのとでは違うように思えていた。それをしたら、何か許されない一線を越えてしまう気がしたのである。
そうしないでいる自分に安堵しつつも、母をいやらしい目で見てしまっているのは止められないため、辛くなっているのも事実だった。
そのせいで美菜に対する態度がどこかぎこちなくなっており、その事を申し訳なく感じていた。さすがに高校生にもなって、反抗期みたいな態度は恥ずかしかったからだ。
なので今日のレストランでの食事は、出来るだけ美菜が喜ぶような態度を取ろうと思っていた。せめてもの罪滅ぼしというわけだ。
しかし、いざ出かける段になって、その想いも崩れ去った。
何しろ美菜の服装が、フォーマルなもので、普段と異なるその雰囲気に、ドキドキしてしまったからだ。
ベージュ色のスーツは、美人の母によく似合い、整った顔立ちが、より輝いて見えた。
白い真珠のネックレスも、「いいとこの奥様」といった印象をもたらし、妙にそそられる部分があった。
魅力的に見える美菜の様子は、女性として強く惹きつけられるものがあり、落ち着かない感覚で一杯になった。
しかもテーブルの真向いに座っていることで、嫌でも目に入ってしまい、母の姿を認識するたびに、心臓が鼓動を早めてしまっていた。
そうして、いつも以上にいけない衝動に囚われながら料理を食べ終え、珈琲を飲んでいた時のことだった。不意に美菜が、次のようなことを告げて来た。
「ねぇ、はるちゃん。この招待券って、ホテルの部屋も借りられるみたいよ」
一瞬、母とホテルに宿泊する想像をしてしまい、慌ててそれを振り払う。
「泊れるってこと?」
動揺しているのを悟られないよう気を付けながら、さり気なさを装って尋ねる。
「ううん、そうじゃなくて、昼間に数時間部屋を借りられるみたい」
「昼間に借りるって、そんなこと出来るの? っていうか、昼間に部屋を借りてどうするんだろ?」
「お母さんも不思議に思って調べたら、仕事をしたい人とかが利用してるみたい」
「そうか、ホテルの部屋なら静かだもんね」
脳裏に、ホテルの部屋でノートパソコンを操っているビジネスマンの姿が浮かんだ。確かにそれは違和感のない様子に思えた。
そう言えば、以前観たアメリカのドラマでも、昼間にホテルの部屋で、取引相手と商談しているような場面があったのを思い出した。
こういう高級ホテルであれば、そういった事にも利用されているのだろう。
「せっかくだから、ちょっと行ってみない?」
「え?」
「どんな感じなのか覗いてみるの。こんな高級ホテルの部屋なんて、なかなか入れないじゃない」
その提案に心臓が激しく鼓動する。泊るわけではないにせよ、ホテルの部屋という密室で、母と二人きりになることに興奮を覚えたのだ。
何かあるわけがないのに、思わずいやらしい事をするような妄想、いや、期待のような想いが起きてくる。
(お母さんと、セックスできたら……)
それは、もう何十回と抱いてきた願望だった。
母に導かれ、童貞を貰ってもらえたら、どんなに幸せだろう。
ベッドの傍に立つ美菜が、優しく誘ってくる様子が頭に浮かび、股間がピクンっと反応を示す。
「ね、どうする?」
再び尋ねられたのに、どう答えるべきか一瞬迷う。
とはいえ、実際は性的なことなど起きるはずもないのだから、ここは単純に部屋を見てみたいかどうかで考えるべきだった。
だとしたら答えは、「イエス」だった。美菜の言う通り、高級ホテルの部屋など、今後利用することなど無いかも知れないからだ。
「いいよ。行ってみよう」
「そう。じゃあ、この後行ってみましょうか」
美菜は笑みを浮かべながら答えると、珈琲を勢いよく飲み干した。
受け皿へ戻す際、大きな音を立てたため驚く。
「ちょっと滑っちゃった……行きましょう……」
美菜は恥ずかしそうに呟くと、視線をそらして立ち上がった。
母も自分とは違った意味で高揚しているのだろうか。高級ホテルの部屋など、なかなか見られるものではないのだから当然かも知れない。
その様子を面白く感じながら、遥翔も珈琲を全て飲んだ。
受け皿へ戻す際、音が鳴らないように気を付けたが、少し手が震えていたせいか、カチャカチャと小さな音をさせてしまった。
意識しないようにと抑えたつもりだったが、やはり「ホテルの部屋で母と二人きり」という状況に動揺しているようだ。
その事を気づかれないだろうかと不安に思ったが、母親と二人きりになることに性的な妄想を抱くなど、あり得ないことなのだから、無用な心配と言えただろう。
ホッと息を吐き出しつつ立ち上がった遥翔は、すでに席を立ち、歩き出している美菜の綺麗な後ろ姿をうっとりと見つめながら、遅れないよう付いて行くのだった。
部屋へ入った遥翔は、一瞬心臓を強く鼓動させた。
宿泊用のベッドが目に入ったためだったが、その程度で動揺する己に苦笑してしまう。
さすがにこれくらいで反応を示すのは、あまりに過敏すぎるだろう。
とはいえ、それも仕方ないのかも知れない。
何しろ美菜の服装はフォーマルなもので、普段よりも綺麗に見えていたからだ。元々美人の母は、着飾ると数割増しに美しくなるのであり、さらにそれが見慣れないフォーマルな恰好であることで、魅力がより強まっていた。
そんな美菜と狭い部屋の中で二人きり、しかも傍にはベッドがある、となると、どうしても性的な意識が起きてしまうのだ。
何よりここはホテルの一室で、他には誰も決して入って来ない場所だった。もし何かあったとしても、自分と母以外には知りえないのである。
つまり、セックスをしたとしても、父には分からないのだ。
そうした妄想が駆け巡り、ゴクリと唾を飲み込んでしまう。
普段よりも魅力的な母。
家から離れた、誰も知らないホテルの一室。
そうした状況が、通常ではあり得ないほどに、遥翔の欲情を昂らせていた。
母とセックスしたい。
させてはくれないだろうか。
甘えるように頼んだら、美菜は受け入れてくれるのではないか。
そしてそのまま優しく導かれ、甘美な初体験を行うのだ。
それはきっと、最高の状況であるに違いなかった。
そこまで妄想を広げてから、「でもそんなの出来るわけないよね」といった想いが起こる。
妄想では、いくらでも「セックスさせて」と頼むことは出来るが、実際にするとなると別だった。
そのような事を口にしたら、美菜は驚き、悲しむに違いない。
己の息子が、母親を性的対象にし、あまつさえセックスをしたいと頼んでくるなど、あまりに異常なことだからだ。
そのような事を、実行出来るはずもなかった。
妄想と現実は違うことを改めて認識しつつ、せめて滅多に来ることのない部屋の中を、色々見ておこうと思った遥翔は、奥の方へと足を進めた。
さすが高額な部屋だけあり、結構な広さがあった。ソファやテーブルも置いてあって、快適に過ごせそうな雰囲気があった。
洗面所や浴室も、安ホテルのようなユニットバスではなく、きちんとした広さのある素敵なものになっていた。
思わず美菜が入浴する姿を想像してしまい、慌てて振り払った。
その事に気づかれるはずもないのだが、不安になって振り返ると、母は窓の傍に立って、景色を眺めているようだった。
「お風呂、凄いよ。やっぱり高い部屋だけのことはあるね」
近づいてそう告げると、美菜は聞こえなかったように無反応だった。
「お母さん?」
「え? あ、ごめんなさい。聞いてなかったわ。何?」
「いや、浴室が凄いよ、って……」
「ああ、そうなの。あら、確かに凄いわね。さすが高い部屋だけのことはあるわ」
美菜は浴室の方へ視線を向けてから、感心したように呟いた。しかしその様子は、どこか心ここにあらずといった感じで、どうにもおかしかった。
「お母さん大丈夫? もしかして疲れてる?」
「いいえ、そんなことないわよ。ちょっとボーっとしちゃっただけ……その、あんまり景色が綺麗なものだから……」
とはいえ、窓から見える光景は、綺麗と呼べるほどでもなかった。何しろ都心のビル群が見えるだけだし、今日は曇り空でもあるため、淀んだ雰囲気だったからだ。せいぜい高さが魅力といったところだろうが、さほど高いわけでもないため、見とれるほどとは思えなかった。
「本当に大丈夫だから。ちょっと考えることがあって……」
「考えること……?」
そう尋ねると、美菜は困ったようにして視線をそらした。
「はるちゃん……その……ハグってどう思う?」
「え? ハグ? ハグってあの、アメリカとかでよくやってる抱き合うやつ?」
「そう、それ」
突然何の話だろうと疑問に思う。ハグが一体どうしたというのだろうか。
「日本人には恥ずかしい習慣だよね。アメリカだと、あまり知らない人とでもやったりしてるし。若い女の人なんかは、おっさんとしたくないんじゃないかな」
「まあ、それはあるでしょうね。お母さんも嫌な人とはしたくないし。でも好きな人とならどうかな?」
「好きな人? まあ、それならしてもいいかも知れないけど、やっぱ恥ずかしいよね」
「お母さんとなら、どう?」
「え?……まあ、お母さんとなら、別にいいかな……」
一瞬性的に捉えたため、恥ずかしさで一杯になった。だが内心では、してみたくてたまらなくもあった。母の体を抱き締めるなど、素晴らしすぎる事だからだ。
「じゃあ、ちょっとしてみる?」
「え?」
「試しってことで、やってみるの」
「別にいいけど……」
あまりに嬉しすぎる提案に、激しく心臓を鼓動させながら、それを悟られないよう気を付けつつ答える。
まさか母と抱き合うことが出来るとは思ってもみなかった。
何故このような事を、突然言い出したのか分からないが、凄くありがたいことではあった。
「じゃ、じゃあ、ちょっとやってみましょう」
美菜にしても恥ずかしくはあるのか、照れたような口調で告げてくる。
両手を少し広げてきたため、こちらも同じようにしてみる。
アメリカのドラマや映画だと、そうして親子でハグをしてるよな、などと考えつつ、体をゆっくり寄せていく。
美菜も近づいて来たため、すぐに二人の体が接触した。
背中に美菜の腕が回るのに合わせて、こちらも同じようにしていく。
軽く引き寄せられる感覚と共に、体の前面に、柔らかな感触が広がった。
(気持ち、いい……)
年頃になってから、女性の体に触れることなど無かったため、初めてのその感触に、心地良さが起こった。
女性の体とは、何と柔らかいものなのだろう。
「ん……」
思わず力を込めると、美菜の口から小さな吐息が零れた。
それが妙に色っぽさを感じさせ、心臓の鼓動が早まる。
さらに股間の一物も反応を示し、体積を増しているのが感じられた。
このままでは気づかれてしまうと思ったため、腰を引くようにする。
少しの間そうした後、美菜の体が離れる動きをしたのに合わせて、遥翔も後ろへ下がった。
「何か変な感じね。でもアメリカの人は、こういうのを毎日やってるのよね……」
美菜はそんな事を呟きながら、少し恥ずかしそうに視線をそらした。やはり慣れていないことであるため、照れ臭いのだろう。
遥翔にしても、母の体を抱きしめられたのは嬉しかったが、やはり恥ずかしさがかなりあった。股間の一物を反応させてしまったのも失態だった。
「ね、はるちゃん。お母さんとハグしてみて、どうだった?」
「どうって……まあ、ちょっと恥ずかしいよね」
「それだけ?」
「いや、他には特に無いけど……」
まさか気持ち良かったとは言えないため、適当に誤魔化すように答える。
「本当に?」
だが美菜がさらに尋ねて来たため驚く。何か気になることでもあるのだろうか。
「無いよ」
これ以上追及されても困るため、少し強めの口調で告げると、美菜はハッとしたような表情をして押し黙った。
一体どうしたというのだろう。急にハグをしようと言い出したことも含めて、どうにも様子がおかしかった。
「その、はるちゃん……ハグしている時、えっと……腰の辺りで硬くなってて……もしかして、変な気分にさせちゃったかな、って……」
言われた瞬間、顔が熱くなり、体が震えた。
バレていた。
勃起していたのが、母に知られていたのだ。
激しい動揺で心が一杯になる。
「その、別に責めているわけじゃないのよ。男の子だもの、女性の体でそうなるのは当然なんだから……でもその、お母さんの体でもそうなっちゃうのは、やっぱりはるちゃん、お母さんのこと、意識してたりするのかなって……その、お母さんの体を、そういう目で見てたりとか……前からちょっと感じてたから……って、責めてるわけじゃないのよ。確認してるだけだから……はるちゃんがお母さんの体で、エッチなこと考えちゃったりしてるのかなって……」
最悪だった。
美菜の告げてくる言葉は、今まで自分がいやらしい目で見ていた事に気づいているのを示唆するものだったからだ。
バレていた。
自分が母を性的に意識していることは、とっくの昔にバレていたのだ。
強烈な恥ずかしさで一杯になる。
顔が熱くなり、おそらく真っ赤になっているに違いない。
体もブルブルと震え、どうしたらいいか分からず、俯くことしか出来なかった。
「ごめんなさい。追い詰めるつもりはなかったの……いいの、いいのよ。お母さんをエッチな目で見ても……それはいいの……だって男の子ですもの、身近な女性を性的に意識しちゃうのは普通なんだから……気にしちゃ駄目。別におかしなことじゃないから……」
慌てたように告げてくる美菜の言葉に驚く。
てっきり叱られると思っていただけに、まさか「エッチな目で見てもいい」「別におかしなことじゃない」と言われるとは予想外だった。
普通であれば、息子が母親に性的な意識を抱いているなど、嫌悪感を抱くことだろう。他人の話であってもそうなのだから、己のこととなれば、嫌悪感はさらに強いものになるはずだった。
なのに美菜は、普通のことだと言うのだ。
予想外すぎる言葉に、遥翔は恥ずかしさも忘れて、母の顔を見つめてしまった。
その瞬間、ドキリとしてしまう。
何しろそこには、頬を上気させ、恥ずかしそうに身を縮めている美菜の姿があったからだ。
綺麗に化粧をし、フォーマルな服装に身を包んでいるのが、いつもより女性としての魅力を強く感じさせていて、そんな美しい母が、恥ずかしそうにしている様子は、性的な刺激として強烈なものがあった。
何しろ普段から性的な目で見ている相手なのだ。その女性がさらに魅力的になっていては、興奮が強まって当然だろう。
股間の一物もムクムクと大きくなり、痛いほどに硬くなっている。
これほどまでに強く母を性的に意識したのは初めてだった。
おそらく外見の綺麗さだけでなく、恥ずかしそうにしている様子が、普段とは異なる印象を強めたせいだろう。
何と言うか、どこか落ち着きを無くさせるような雰囲気が、美菜の体から感じられるのだ。このまま抱き締めて押し倒し、無茶苦茶にしたくなる衝動が、強く湧き起こっていたのである。
そんな事をしてはいけない、とは思うものの、いつもと違って抑えきれない感覚があった。
魅力的な母と、高級ホテルの密室で二人きり。
ここで何が起こっても、誰にも知られることはない。
そうした状況が、恐ろしいまでに興奮を高めていた。
したい。
母とセックスがしたかった。
股間から湧き上って来る欲情は、頭をおかしくするほどに昂りまくっていた。
「その、ごめんね……お母さん、変なこと言っちゃってるね……でも、はるちゃんがお母さんのこと、エッチな目で見ているから心配で……だって男の人のそういうのって、凄く辛いんでしょ? なのにお母さんは、何もしてあげられなくて……だ、だけどね、決意したの。はるちゃんのためにお母さん、何でもしてあげようって……だから今日、このホテルに誘ったのよ……」
急にとんでもない事を言い出した美菜に驚く。
「何でもしてあげる」とは、まさか「セックスさせてあげる」という意味なのだろうか。そのためにこのホテルへ誘ったという事なのだろうか。
夢ではないかと思える展開に、遥翔は嬉しさと動揺で、訳が分からなくなっていた。
「えっとね……はるちゃん、いつも自分でしてるでしょ? その、エッチな状態を処理するの……だからそのお手伝いを、お母さんしてあげようかなって……自分だけでしてるんじゃ、きちんと発散出来てないんじゃないかと思って……その、お母さんのことを想ってしてるなら、お母さんが手伝えば、凄く楽になるんじゃないかって……心の中の良くないものも、綺麗になるんじゃないかな、って……」
どうやらセックスではなく、自慰の手伝いだという事に少々落胆する。
しかしそれでも、したい気持ちは十分にあった。
何しろ母が、自慰を手伝う、つまり手でしてくれると言っているのだ。
いや、もしかしたら、頼めば口でもしてくれるかも知れない。
さらには、これはあまりに非現実的ではあったが、一生懸命お願いすれば、セックスだってさせてくれるかも知れなかった。
そんなあり得ない想像を膨らませてしまうほど、美菜の提案には素晴らしすぎるものがあった。
遥翔は、嬉しさのあまり、おかしくなりそうになっていた。
それにしても、母はどうしてこんな事を思いついたのだろう。「自分だけで自慰をしても発散できないから手伝う」など、普通では思いつかない発想だからだ。ネットで妙な情報でも読んだのだろうか。
何にせよ、遥翔にとってはありがたい話だった。
絶対に無理だと思っていた「母とセックスする」という夢が、叶うかも知れないのである。
「どう、かな?……その、お母さんに手伝わせて、くれる……?」
願っても無い提案を、美菜は恐る恐るといった様子で尋ねてくる。そこには、「断られるかも知れない」といった恐れを抱いているのが感じられた。
それも当然だろう。普通であれば「母親に自慰を手伝ってもらう」などというのは、嫌悪感を抱く行為であるからだ。まともな感覚の親子であれば、何を馬鹿なことを言っているのかという話になるだろう。
しかし自分は違っていた。
母親を性的対象としてきた自分にとっては、良くないことだという意識はあっても、嫌悪感を抱くことではなかった。
むしろ望みであり、してもらえたら嬉しい行為なのだ。
とはいえ、素直に受け入れるのも恥ずかしくはあった。
何しろ自慰を見せるというのは、自分の性的な部分をさらけ出すことになるからだ。
それは思っていた以上に、恥ずかしさを強く感じさせることだった。
「本当に、いいの……?」
そう尋ねると、美菜は一瞬、息を飲んだように押し黙り、続けてゆっくりと頷いた。
「はるちゃんのためなら、お母さん、何でもしてあげたいから……」
「何でも」という言葉に、「セックスまで出来るのでは?」という想いが起こる。
だがまずは、手でしてもらう事からだった。
母に男性器をしごいてもらうのだ。
その状況を想像すると、とてつもない興奮が湧き起こった。
「じゃ、じゃあ……してもらって、いい……?」
「いいわ……」
遥翔の返事に、美菜は大きく息を吐き出しながら、了承の言葉を告げた。
「それじゃ……その、ベッドに座って……その、おちんちんを出して……」
恥ずかしげに告げながら、美菜はベッドの傍へ速足で移動していった。
少し離れたことで、母の全身が見え、フォーマルなスーツに包まれた体のラインが魅惑的に目に映る。
胸元の大きな膨らみ。
キュッと締まった腰。
綺麗な丸みを帯びた尻。
程よい太さの太もも。
女性として、あまりに魅力的な肢体がそこにあった。
これからこの女性が、自分の男性器に触れ、射精に導いてくれるのだ。
それはたまらなく幸せを感じさせる状況だった。
遥翔は落ち着かない状態で、ギクシャクとベッドの傍へと近づいていった。
ゆっくり腰を下ろし、息を大きく吐き出す。
美菜はその様子を見ると、笑みを浮かべながら上着を脱いでいる。
中に着ているのは、半袖のフォーマルなワンピースで、白い腕が見えたことにドキリとする。
より肌が露出された状態になったため、益々魅力が上がったように思えた。
母は何と美しいのだろう。
そんな事を思っていると、近くの椅子に上着を掛けた美菜が、隣に腰かけてきた。
ベッドがたわみ、体が触れ合ったため、ビクっとしてしまう。
「落ち着いて。大丈夫だから……お母さんがしてあげるからね……」
囁くように告げてくるのに、股間の一物が強く震えを放つ。
「じゃ、じゃあ、ズボンを脱がすね……」
美菜はそう呟くと、ベルトに手をかけ、カチャカチャと外していっている。
その手は震えていたため、母が緊張しているのが分かった。
ズボンの前が開けられ、チャックが下ろされる。
勃起した男性器がパンツを押し上げているのが見えた瞬間、美菜の鼻から大きく息が吐き出された。
震える手がパンツにかかり、引き下ろされると、ビヨンっといった感じで肉棒が立ち上がった。
「!……」
美菜が息を飲んでいるのが感じられ、勃起した男性器を見られている恥ずかしさから、顔が熱くなる。
「はるちゃんの、大きいわ……立派よ……もう十分に大人なのね……」
褒める言葉に、嬉しさが起きる。
これまでも母には色々と褒められた事はあるが、今ほど嬉しさを感じたのは初めてだった。
「でもその……こんなに元気なんじゃ、今まで凄く辛かったんじゃない?……ビクビク震えてて、何だか凄く辛そうよ……」
実際肉棒は、自分でも驚くくらい震えていた。自慰の際に勃起した状態は何度も見てきたが、これほどいきり立っているのは初めてだった。
やはり母に見られているのと、これからされる事への期待からそうなっているのだろう。
「じゃ……その……さ、触るわね……」
美菜は震える声で告げてから、ゆっくりと指を伸ばしてきた。
細く綺麗な指先が肉棒に触れ、その感触に、勝手に体がビクっと震えた。
「痛かった? 大丈夫?」
慌てた様子で、美菜が指を放して尋ねてくる。
「大丈夫だよ。その、き、気持ち良かったから……」
「そ、そうなの……だったら良かったわ……」
恥ずかしくなりながら答えると、美菜も顔を赤らめて頷いた。
再び母の指が肉棒にかかり、その感触に再び体が震えるが、今度はそのまま軽く握り締められる。
柔らかで温かな手のひらに包まれるのに、心地良さが起こり、うっとりとした気分になった。
初めて自分以外の手に肉棒を触れられている。それも大好きな母の手にだ。
これほど嬉しいことはなかった。
「じゃ、じゃあ、するわね……」
美菜がそう口にすると共に、手がゆっくりと上下に動き出す。
途端、気持ちのいい感触が股間に広がった。
(ああ……自分でするのと、全然違う……)
普段しているのと同じ行為であるのに、母にされると、気持ちの良さが各段に違っていた。全く異なる行為をされているかのように、快感の質が高いのだ。
「どう? これでいい?」
「いいよ……気持ちいい……」
不安げに尋ねてくるのに、大きく頷きながら答える。
「でも、もうちょっと強く握ってくれると、いいかな……」
「そうなの? これくらい?」
「ん……そう……いいよ……」
恐る恐る包まれる感じだったのが、しっかりと握り締められる状態になったため、気持ちの良さが上がった。
美菜も慣れて来たのか、手の動きにも躊躇が無くなり、リズミカルに上下に動かしてくる。
(いい……気持ちいい……お母さんの手に僕のが握られて、しごかれてる……たまんない……)
視線を母の顔へ向けると、恥ずかしさから頬を赤くしながら、真面目な表情で股間を見つめているのが見えた。
昔から見慣れた美しい顔が、色っぽさを感じさせ、その事で、どこか他人の女性のような印象をもたらしていた。
胸元の大きな膨らみが、手の動きに合わせて緩やかに揺れており、タイトスカートから伸びる白い太ももが眩しく目に映る。
触りたい。
母の胸と太ももに触りたかった。
もし触ることが出来たら、どれほど気持ちがいいだろう。
これまでは諦めるしかなかったが、今日はもしかしたら、その夢が叶うかも知れなかった。
そんな事を考えていると、男性器が益々猛っていった。
美菜は熱心にしごいており、その様子は慈愛に満ちていて、実に幸せな気分になった。
他の女性に同じようにされても、おそらくここまでの幸福感は得られないだろう。
これは母にされているからに違いなかった。
幼い頃から愛情を注いでくれて来た母にされているからこそ、これほどの喜びを得られているのだ。
(ああ、お母さん……ありがとう……)
感謝の想いに包まれながら、しばらくそうして快感に浸っていると、不意に手の動きが止まったため驚く。
どうしたのだろう。まさかこれで終わりということなのだろうか。
そのあまりに悲しすぎることに、絶対に違っていて欲しいと願いつつ、美菜へ視線を向ける。
するとそこには、何やら神妙な表情を浮かべている顔があった。
何か考えている様子に思えたため、やはりもう止めようとしているのかと、悲しい想いに包まれる。
だがそれが、勘違いであることはすぐに分かった。
(え……?)
美菜は大きく息を吐き出したかと思うと、上半身を前かがみにし、顔を股間へと近づけて行ったからだ。
(まさか、口でしてくれるの……?)
よもやそこまでしてくれるとは、予想していなかったため驚愕する。
いや、願望としてはあったが、さすがに無理だろうとも思っていたのだ。
しかしこれは、そうとしか思えない状況だった。
実際、それが間違っていないと示すように、美菜の唇が大きく開き、屹立した男性器を、ゆっくりと頬張っていく様子が目に映った。
「う……」
瞬間、肉棒が温かで湿ったものに包まれる感触が起き、その刺激に腰がピクっと反応を示す。
舌が亀頭に絡みつき、舐められるのに、ゾゾとした快感が走り抜ける。
そのまま口全体で上下に擦られ始めると、蕩けるような気持ちの良さが体中に溢れた。
「はぅ……はぁ……」
情けない声が唇から漏れ、ガクガクと体が震え出す。
ぬめりを帯びた肉に擦られる快感には、これまで経験したことのない気持ちの良さがあった。
手で握られている時も、自分でする際には無い良さがあったが、この口でされる行為には、まさに未知の快感があった。
(ああ……き、気持ち、いい……)
うっとりとした表情を浮かべ、口をだらしなく開いて、されるがままに身を委ねる。
この気持ちの良さを、もっと味わいたい。
もっと沢山与えて欲しかった。
ハァハァと呼吸を乱しつつ見下ろしている先には、アップした髪を揺らしながら、上下に頭を動かしている美菜の姿があった。
フォーマルなワンピースが、普段よりも美しさを強めていて、そんな美女である母に、肉棒を咥えられている状況に、たまらない興奮が起きた。
母親が、実の息子の男性器を咥える。
その背徳的な事実は、興奮をより強くし、心臓がバクバクと鼓動していった。
このようなあり得ない状況が起きるなど、信じられなかった。
だが現実なのだと思うと、頭がおかしくなりそうなほどの肉欲が起きた。
「お母さん……あぁ……お母さん気持ちいいよぉ……」
思わず零れた言葉に、美菜の頭が一瞬動きを止め、すぐにまた動き出す。
それまで以上に強い吸引が行われ、その事から、母が今の言葉を喜んでくれたのだと思った。
舌が亀頭を何度も舐め上げ、貪るように肉棒が吸われていく。
その刺激は、童貞である遥翔には耐え難いものがあった。
急激に射精感が高まり、あっという間に限界に達したのが分かる。
「はぅっ……はっ……あぁ……お母さん出ちゃうっ……出ちゃうよぉっ……」
情けない声をあげながら、母の頭に手を置き、必死に耐える。
サラサラな髪の感触が手のひらに伝わり、それによって快感がさらに強まった。
吸引が益々強まっていき、上下運動が激しさを増した。
肉棒に与えられる擦りの刺激は、耐えることを不可能にさせるほどの気持ちの良さに溢れていた。
「!……」
もう無理、と思った瞬間、肉棒に爆発したような感覚が起きると同時に、頭が真っ白になった。
ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドク……。
自慰では味わったことのない強烈な快感が脳に襲い掛かり、股間が震えながら精を迸らせていくのが分かる。
体が硬直し、口をだらしなく開いたまま、擦れた声を漏らすことしか出来ない。
頭は気持ちの良さで一杯だった。
その間、精液は迸り続け、そのたびに快感が強まった。
しばらくの間、そうして快楽に浸りながら射精を繰り返していくと、やがて精液の放出が止まったため、力を抜いて大きく息を吐き出す。
ハァハァと呼吸を乱しながら、今味わった素晴らしい感覚を反芻する。
(凄く、気持ち良かった……)
これまで経験したことのない、圧倒的な快楽に、悦びの溜息を漏らす。
眼下では、未だ肉棒を口に含んだままの美菜が、苦しそうに精液を飲み込んでいた。
かなりの量を放出したため、飲むのも大変なのだろう。
これほど射精したのは、生まれて初めてだった。
自慰では経験したことのない量に驚きつつ、女性の口でされると、これほど沢山出るんだなと、妙なところで感心を抱く。
それとも母だからだろうか。
大好きな母にされたからこそ、ここまで出たのだろうか。
それに、この幸福感は何だろう。
美菜に肉棒を咥えられ、射精したことで、これまで感じたことのない安堵感と嬉しさを覚えたのだ。
それは幼い頃、母に全てを委ねて安心しきっていた時のような、懐かしさを伴う幸福感だった。
まさに母性を強く感じたゆえのものなのかも知れない。
(やっぱりお母さんは、凄く安心できる……)
強い信頼感を覚えながら、股間で肉棒を咥えたままの美菜を眺める。
(ああ、お母さんが僕のチンチンを咥えてる……そんで精液を飲んでくれてる……お母さんが、お母さんが僕の精液を……ああ、最高だ……)
何やらムズムズとした、落ち着かない衝動が起きているのが感じられた。
今の状況が、美菜を従えているように思えて、それがたまらなく誇らしいのだ。
そしてこれほどの気持ちの良さを与えてくれた母に、強い感謝の念が起こっていた。
何しろ口で咥えてくれたのだ。
手で終わらせてもいいだろうに、あえて口でしてくれたのである。
そこに母の、自分に対する強い愛情が感じられた。
(お母さん、大好きだ……)
そんな事を思いながら呼吸を整えていると、美菜がゆっくりと上半身を起こした。
「うっ……」
口が肉棒から離れる際に、ザラザラとした舌が亀頭の周りを舐め上げ、全体を掃除するように這わされていったため、その刺激に体を硬直させる。
射精し終えて敏感になっていたところに、その刺激はあまりに強烈すぎた。
しかも最後に亀頭をチュウっと吸い上げられたため、腰全体が蕩けるような快感が走り抜けた。
あっという間に肉棒に力が漲り始める。
新たな刺激を与えられた肉棒は、すっかり回復し、射精前と変わらない大きさでそそり立っている。まるでまだ射精していないかのように、早く何とかしろとばかりに、ビクンビクンと震えを走らせているのだ。
「やだ……どうしてこんなに元気なの……?」
美菜は困ったような表情を浮かべ、首を小さく傾げている。
己のしたことが原因でそうなっているとは気づいていないのか、不思議そうに呟いているのが何やら可愛らしかった。
そしてそれと共に、先ほどよりも色っぽさを増している雰囲気に、遥翔はゴクリと唾を飲み込んだ。
肉棒を舐め、精液を飲んだことで、美菜の中でも性欲が高まっているのかも知れない。しかも目の前にある一物は、まだまだ元気一杯で、女の中に入りたいと叫んでいるのだ。人妻である美菜が、その主張に欲情を刺激されていないはずはなかった。
(今なら……いけるんじゃないか……?)
心の中に、強烈な期待が起こる。
これまで妄想しつつも諦めてきた、「母とセックスする」を、今ならば実行することが出来るのではないか。
何しろ先ほど美菜は、「何でもしてあげる」と言っていたのだ。
そして肉棒を手でしごくだけでなく、口にまで含み、吐き出された精液を飲みもしてくれた。
そこまでしてくれた今の美菜であるなら、求めればセックスにも応じてくれるのではないか。
出来る。
出来るのだ。
母とセックス出来るのだ。
その可能性に対する願望は、遥翔の中から理性を奪い去り、もうするしかない、という欲望で一杯にさせた。
「お母さん。僕、もっとしたい……」
さらなる行為を求めて、甘えるようにおねだりする。
すると美菜は、一瞬ビクっと体を硬直させた後、ゆっくり息を吐き出した。
「いいわよ。はるちゃんがしたいなら、お母さん、してあげるから……」
優しい口調で告げてくる言葉に、涙が出そうなほどに嬉しくなった。
母はセックスさせてくれると言ったのだ。
こんなに嬉しいことはなかった。
「じゃ、じゃあ……む、胸触ってもいい?」
やはりまずはおっぱいだった。
男にとり、女性の乳房は憧れだからだ。思い切り揉みしだいてみたい存在なのである。
これまでは想像するしかなかったが、ついに現実で触ることが出来る。
「え? 胸?……胸に触りたいの……?」
ところが予想に反し、美菜は驚いた口調で呟くと、躊躇するように押し黙った。
どういう事だろう。色々させてくれるのではなかったのか。
「あ、ああ、そういうこと……そうだったのね……お母さんてっきり、またおちんちんにして欲しいのかと思って……胸に、触りたいのね……?」
どうやら勘違いしていたらしい美菜は、困ったように呟くと、どうしたものかと逡巡している様子だった。
確かに先ほどの自分の言い方は、「また射精に導いて欲しい」という意味にもとれたから、そう解釈されても仕方ないだろう。
となると、もしかして駄目なのだろうか。射精させる行為はしてくれても、胸に触れることは許してくれないのだろうか。
「いいわ……ちょっとだけなら触っても……でも服の上からよ? 直接は駄目だからね?」
「う、うん」
落胆しかけていただけに、その承諾の言葉は嬉しさが格別だった。
服の上からというのは残念だが、それでも乳房に触れられるのは最高だった。
おっぱいの感触が味わえるのだ。
その事に喜びが溢れた。
遥翔はゆっくり右手を伸ばすと、美菜の胸元へ近づけていった。
半袖のフォーマルなワンピース姿は、いつもより母を美しく見せており、肩が露出していることで、色っぽさを強く感じさせた。
そんな女性の胸に触れるという行為に、興奮が高まっていく。
胸元を押し上げる膨らみに、指先が触れた瞬間、鼻息が吹き出る。
少し力を込めると、ふにっといった感触と共に、丸い膨らみがへこんだ。
(お、おおぉ……)
ついに胸に触れた。
女性の乳房に触ったのだ。
感動で一杯になる。
そのままゆっくり揉む動作を行うと、乳房の柔らかさが伝わってきて、心地良さが起こった。
(凄い……凄いよぉ……)
鼻息を荒くしながら、回すように揉んでいく。
ワンピースの胸元が歪み、己の手が母の胸を凌辱している様子に、興奮が高まっていく。
美菜は困ったような笑みを浮かべながら、されるがままになっている。
眉根を寄せて、あらぬ方向へ視線を向けているのが、何とも色っぽい。
興奮を高めた遥翔は、左手も伸ばすと、両手で乳房を揉み始めた。
すると美菜の唇から、息が吹き出された。
それが自分の与えた刺激の反応だと思うと、さらに興奮が高まっていった。
今自分は、母の胸を揉んでいるのだ。
ずっと妄想しつつも、叶わぬ夢と諦めていた母の胸を、こうして揉んでいるのである。
何と素晴らしいことだろう。
感無量の想いに浸りながら、遥翔は熱心に両方の乳房を揉みしだいていった。
しばらくの間そうしていると、さらなる行為をしたい欲求が起こってきた。
服の上からではなく、直接乳房を見て、揉んでみたい。
そして、乳首に吸い付いてみたい。
ここまで来たら、当然そうしたくてたまらなかった。
何しろこのような機会など、もう二度と無いかも知れないのだ。
服の上から揉むのを許してもらえた今だからこそ、さらなる行為も受け入れてくれる可能性が高いのである。
先ほど「直接は駄目」と言っていたが、優しい母のことだ、甘えるようにおねだりすれば、きっと許してくれるに違いない。
「お母さん……お、おっぱい見たい……」
手を止めて告げると、美菜は今まで以上に困った表情を浮かべ、目を左右へ動かした。
「直接は駄目って、言ったでしょ……」
目をそらしたまま、弱々しい口調で告げてくる。
その様子に、これはもう一押しだという想いが起きた。本当に駄目であれば、もっと強い口調で言ってくるはずだからだ。内心許してもいいと思っているからこそ、強く言わないのだろう。おそらく母の中で、理性が葛藤しているに違いなかった。
「でも、見てみたいんだ。そんで直接触ってみたいんだ。おっぱいってどんな感触なのか知りたいんだよ……」
恥ずかしさで一杯になりながら、そうおねだりする。これを逃したら、もう機会は無いと思うだけに必死だった。
「ねぇ、いいでしょぉ。僕、触ってみたいんだよ。お母さんのおっぱい、直接触ってみたいんだ」
このような甘えた口調になるのは何年ぶりだろうか。少々恥ずかしくはあったが、おっぱいに直接触れられるかどうかの瀬戸際だとすれば、気にしている場合ではなかった。
「……分かった。触らせてあげる……まったく、しょうのない子なんだから……」
美菜は少し逡巡した後、呆れたようにして呟いた。
その言葉に歓喜が起こる。
ついに直接おっぱいに触れることが出来るのだ。
何と素晴らしいことだろう。
「それじゃ、服を脱ぐから、ちょっと待ってね……」
美菜はそう言いながら背中に手を回すと、ワンピースのチャックを下ろし始めた。
布がずり落ち、白い肌が顕わになったためドキリとする。
そのままワンピースが腰の辺りまで下がったことで、白いブラジャーに包まれた乳房が目の前に現れた。
豊満な膨らみは、服の上からでは感じられなかった存在感があった。
大きな鼻息が漏れると共に、心臓がバクバクと鼓動を早める。
美菜の手が後ろに回り、ブラのホックを外すのが見える。
いよいよ生のおっぱいが見られるのだ。
乳房自体ならグラビアなどで見たことがあるが、直にとなると、幼い頃以来だった。
それも母のだったが、記憶にはほとんど残っていない。
ブラジャーが緩み、自然と胸元から離れていく。
(おっぱい、だ……)
遮る物が無くなった乳房が、今目の前にあった。
真っ白な丸い膨らみは、実に柔らかそうで、見ているだけで心地良さを感じさせた。
頂点に二つ、ポツンと乳首が存在しており、ほんのりとピンク色をしたそれは、吸い付きたい衝動を強く呼び起こした。
「あんまり見られると、恥ずかしいわ……」
美菜の声に、ハッと意識を戻す。
いつの間にやら、身を乗り出すように凝視していたらしい。
慌てて体を起こしながら、あまりにがっつきすぎだろうと恥ずかしくなった。
とはいえ、それだけの魅力が、今の美菜にはあるのだから仕方ないだろう。
これまでもアップにされた髪や綺麗に化粧された顔、そして首にかかった白い真珠のネックレスが、人妻感を漂わせて色っぽかったが、それが半裸状態になったことで、さらなるいやらしさを増していた。
そこに居るのは確かに母なのだが、一人の美しい女性でもあった。
そしてこれから自分は、目の前にある乳房を揉みしだき、乳首を吸うのである。
そう考えると、おかしくなりそうな興奮が湧き起こった。
「触って、いい……?」
擦れた声で尋ねながら、震える両手を持ち上げる。
「いいわ。でも優しくね? 強くしたら痛いから……」
「う、うん……」
もう拒絶されない。
触っても問題ないのだ。
そう思うと、体に震えが走り抜けた。
両手を、二つの白い膨らみへ近づけていく。
包み込むようにして接触させると、生の肌の感触が手のひらに広がった。
そのまま力を込めた瞬間、ぷにっといった感じで指が沈み込む。
(おぉ……)
柔らかな感触が押し寄せ、母の体温が伝わってくる。
今自分は、生のおっぱいに触れているのだ。
その感動を噛みしめながら、ゆっくりと乳房を揉み始める。
(ああ……スゲェ、スゲェよ……)
手触りはしっとりとしていて、吸い込まれるような柔らかさがあった。
力を込めると、モチモチした感触が広がり、その心地良さにうっとりとなる。
単なる脂肪の塊であるはずなのに、どうしてこんなにも気持ち良くなるのだろう。
見ているだけで、揉んでいるだけで、興奮が激しくなり、肉棒が痛いほどに勃起するのは何故なのか。
ハッキリしているのは、揉みたくて、吸いたくてたまらない衝動が、恐ろしいまでに押し寄せてきているという事だった。
これまでも乳房に対するそうした衝動はあったが、実際に触れた今感じているものとは明らかに違っていた。
何と言うか、意識しなくとも、勝手に体が動いていく感覚があるのだ。「次にこうしよう」と思うことなく、自然と手が揉みしだいていくのである。
回すように、持ち上げるように、さらに強弱をつけて揉んでいく。
そのたびに大きな膨らみが形を変え、乳首の位置がずれていった。
それはあまりに魅惑的な光景だった。
丸みを帯びた白い膨らみが、柔らかく形を変えていく様は、芸術作品を見るような素晴らしさがあった。
(ああ……綺麗だ……そんでエッチだ……凄い……)
鼻息を強く吹き出しながら、何度も何度も揉みしだいていく。
そのたびに美菜の唇から、耐え難いような吐息が漏れていた。
それは単なる呼吸音ではなく、男を誘う甘さを含んだものだった。
母が女の反応を示している。
自分が乳房を揉むことで、母が女になっている。
その事に激しい悦びが起こった。
もっとそうした反応が欲しい。
その想いから、遥翔はさらなる行為へと進む決心をした。
乳首を吸うのだ。
目の前にある、ぷっくりとした突起に吸い付くのである。
ここまで来たら、絶対にしたかった。
「乳首、吸ってもいい?」
「そ、それは駄目よ……」
意を決して告げると、美菜は困ったように否定した。
「でも吸いたいんだ。いいでしょ?」
「駄目よ……揉むだけで我慢して……」
視線をそらして告げてくるが、どこか許してくれそうな雰囲気があるようにも思えた。
「お願い。吸いたいんだよぉ……」
甘えるようにおねだりすると、美菜はさらに困ったように視線を彷徨わせている。
そして、少ししてから大きく息を吐き出した。
「しょうのない子ね……いいわ、吸っても……でも少しだけよ? あんまり長くは吸わないでね?」
「うんっ。うん、分かったよっ」
嬉しさのあまり、笑みを浮かべて何度も頷いてしまう。
「まったく……しょうのない子なんだから……」
呆れたように苦笑されたことに恥ずかしさを覚えるが、それ以上に嬉しさが勝っていた。
さっそく吸おうと、顔を胸元へ近づけ、口を乳首へ寄せていく。
男のものに比べて大きなそれは、ぷっくりとしていて、実に吸い付きたくなる存在だった。
赤ん坊が無意識の内に口に含むように、本能がそうさせようと欲しているのかも知れない。
すでに母乳は必要ないにも関わらず、どうしてこれほど吸いたくてたまらないのだろう。
栄養補給のためではなく、性欲の衝動として、乳首の吸引を欲するのは何故なのだろうか。
ふとそんな事を考えながら、パックリと乳房ごと乳首を口に含む。
「ん……」
チュウっと勢い良く吸い上げると、美菜が辛そうな吐息を漏らした。
強く吸われたため、痛かったのかも知れない。
慌てて吸う力を抑えると、安堵したような息が吹き出された。
そのままチュパチュパと何度か吸い上げ、舌先で乳首を弾くように舐めていく。
「んっ……」
再び吐息が漏れるが、今度は乳房を揉んでいた時と同じような、甘さの籠ったものだったため、その事に安堵しつつ興奮を高める。
自分の与える刺激に、母が反応を示す様は、何度経験しても最高だった。
嬉しくなりながら乳房を掴み、回すように揉みしだきつつ、乳首を吸っては舐め、吸っては舐めを繰り返していく。
「んっ……んふっ……」
そのたびに美菜の唇から甘い吐息が発せられ、そのたまらない声音に、股間の一物がビクンビクンと震えた。
与えられる刺激に耐え難さを覚えるのか、美菜は体を少しクネらせるようにしながら、時折離れようとする動きをした。
それが妙に嬉しさを感じさせ、もっとそうさせるのだとばかりに乳房を揉み、乳首を吸っていく。
「んっ……あっ……」
少しそうしていると、ついに抑えきれなくなったのか、美菜の唇から喘ぎ声が発せられた。これまでのくぐもったものではなく、ハッキリと聞こえる声でだ。
「あっ……あっ……あぁっ……」
一度発してしまったことで抑えが効かなくなったのか、美菜は続けて喘ぎ声を漏らし出した。
その事に喜びが爆発し、力を込めて乳房への愛撫を行っていく。
圧し掛かる状態になったため、重さに耐えられなくなったらしい美菜は、ベッドへ崩れるように倒れ込んでいった。
結果として押し倒す形になったことに、強い興奮が起こった。何しろこの状態は、まさにセックスの体勢そのものだったからだ。
半裸姿の母を見下ろしていると、これまでに無いほどに欲情が高まっていった。
(したい……お母さんとしたいよ……)
これまでも同じように思ったことは何度もあるが、今ほど強く願ったことはなかった。
それも当然だろう。乳房への愛撫をさせてくれたとなれば、セックスだって許してくれる可能性は高いのだ。
そう認識すると、もう止まらなかった。
母とセックスをする。
そうした決意が、遥翔の中で強く固まった。
「お母さんっ……僕、したいっ……お母さんとしたいんだっ……お母さんの中に入れたいっ……」
「そ、それは……」
上半身を起こし、鼻息を荒くしながら告げると、美菜は驚いた表情を浮かべて硬直した。
少しして、困ったような顔になり、どうすればいいのか分からない様子で、視線を彷徨わせている。
「したいんだっ。お母さんとしたいんだよっ……」
欲情の強さそのままに、何度も己の願いを口にする。
そうすれば母が許してくれるように思えたのだ。
「だ、駄目よっ……それは駄目っ……それだけは駄目だからっ……」
しかし美菜は、強い口調になると、拒絶の言葉を発した。
親子であれば当然の返答ではあったが、今までしてきた行為を考えれば、今更セックスだけ駄目と言われても納得が出来なかった。
何より、これまでもお願いすれば、最後は折れてくれたのだから、この程度で引き下がるわけにはいかなかった。
「おねがい……したいんだ……いいでしょ……?」
口調を和らげ、甘えるようにおねだりしてみる。
「駄目よ。それだけは駄目なの。親子なのよ? そういう事をするのは許されないって分かるでしょ?」
「だけど、ちんちん舐めてくれたじゃない。おっぱいも吸わせてくれたし。なら入れるのだっていいでしょ?」
「そ、それとこれとは話が別よ。触れたりするのと、入れるのとじゃ、全然違うんだから。そこまでしたら、親子じゃなくなっちゃうわ」
フェラチオのことを持ち出すと、美菜は少し怯んだようになったが、それでも拒絶の姿勢は変わらなかった。
遥翔にしても、自分の言ったことに無理があるのは理解していた。
体の表面にしている行為と、性器同士を繋ぎ合わせる行為とでは、次元が違うように感じられたからだ。
これは親子だからではなく、他人であっても同じだろう。
実際、男女の関係になったかどうかや、浮気をしたかの境界線も、そこで判断しているからだ。性器が繋がらなければ、まだ大事ではない、ということになっているのである。逆に言えば、性器を繋げてしまえば、どんな言い訳も意味を成さない、という事でもあった。
美菜がここまで頑なに拒絶するのも、同じように考えているからだろう。性器の挿入を許してしまえば、自分達は親子として許されない関係になってしまうのだと。
遥翔も頭では分かっていた。
しかしそれを上回る強い欲情が、母としたいと、母の中に肉棒を押し込みたいと叫んでいた。
「でも僕、したいんだ……お母さんとしたいんだよ……」
再びお願いをする。
だが拒絶されたショックのせいで、弱々しい口調になっていた。
さすがに許してもらえないだろうと、内心分かっているからだ。
もしもっと理性の無い人間であったなら、無理やりにでもしていたかも知れない。襲い掛かり、嫌がる母の中へ、強引に肉棒を押し込んでいただろう。
しかし悲しむべきか、幸いと言うべきか、遥翔には、この状態になっても、母の意思を無視してまでセックスをするのは駄目だ、という想いがあった。
そもそも強姦など、酷いことなのだから当然だった。
それを大好きな母にするなど、出来るはずがないのだ。
「駄目よ……分かってちょうだい……」
美菜の答えは、変わることはなかった。
その言葉に、諦めが心と体を満たしていくのが分かる。
股間の一物が小さくなっていくのが感じられ、体から力が抜けて、ベッドへ腰を落とす。
「ご、ごめんなさい……」
小さな声で、謝罪の言葉を口にする。
幼い頃に、いたずらがバレて叱られた時のような感覚が起きていた。
思えば、こうして母に叱られたのはいつ以来だろう。
そんな事を思いながら、ベッドのシーツをぼんやりと眺める。
「……お母さんこそ強く言い過ぎたわ……驚いたものだからつい……その、怒ってないからね?」
遥翔が落ち込んだためだろう、美菜は慌てた様子で上半身を起こすと告げてきた。
恥ずかしげに腕で乳房を隠しているのが、何とも色っぽい。
その様子を見つめながら、やはり母は美しいなと思った。
同時に、諦めきれない想いが押し寄せ、母とセックスしたくてたまらなくなった。
それに呼応するように、股間の一物が、再びムクムクと大きくなっていくのが感じられた。
そんな反応をしている己の肉棒に苦笑が零れる。
何と現金なことだろう。
叱られると縮み込むくせに、優しくされるとすぐに大きくなるのだから。
「……」
美菜の息を飲む声が聞こえる。
目の前で肉棒が大きくなれば当然だろう。
「あ、そのこれは、違うんだ……ごめんなさい……」
嫌悪されるのではないかと思い、慌てて謝罪する。これ以上、母に拒絶の言葉を言われるのは辛かった。
「怒ってないから大丈夫よ。お母さん、まだこんな恰好だし、そうなっちゃっても仕方ないわ」
「お母さんの体、凄く綺麗だから……」
少し恥ずかしくなりながらそう告げる。
実際これは正直な気持ちだった。これまでもずっと、「エッチな体」と思いつつ、「凄く綺麗だ」とも思っていたからだ。美しいからこそ魅惑的であり、それゆえに触り、舐め回し、肉棒を入れたくなるのである。
「ありがとう……嬉しいわ……」
美菜が恥ずかしそうに呟いている。
その様子が実に可愛らしく、色っぽくもあったため、股間の一物がグンっと力を増した。
「あ……」
美菜が驚いたような声を上げ、慌てて視線をそらし、困ったように押し黙った。
しかしすぐに目をこちらへ向け、何かを考えるようにして見つめてくる。
視線がゆっくりと下へ動き、股間を一瞬だけ確認するようにした後、再び目をそらした。
少ししてから、息を大きく吐き出した美菜は、何度か頭を左右に振ってから、何かを決めたかのように小さく頷いた。
「その……はるちゃん……」
そこまで口にすると、再び黙り込んでしまう。
どうしたのだろう。何か言いにくいことでもあるのだろうか。
まさかまた、叱られたりするのだろうか。先ほど言い忘れていたことを告げようとしているとか。
そう思うと体が硬直した。もうこれ以上、母から自分を否定する言葉は聞きたくなかった。
「あの、はるちゃん……お母さんね……」
美菜は再び話し出すと、緊張した様子で、少し身を乗り出すようにしてきた。
「はるちゃんが……えっと……はるちゃんがね……その……どうしてもって言うなら……本当は駄目なんだけど……お母さん、いいわ……」
一瞬、何を言われたのか分からず、呆気にとられる。
今母は、何と言ったのだろうか。
聞き間違いでなければ、「いいわ」と、つまりは「セックスしてもいい」と口にしたように思えたのだが。
まさか突然考えを改めたという事なのか。そういう事でいいのだろうか。
半信半疑になりつつ、そうであって欲しいという期待が高まって、興奮から鼻息が吹き出る。
「本当にいけないことなのよ?……親子でするなんて許されないんだから……だから絶対しない方がいいんだけど……でもはるちゃんが、どうしてもって言うなら……」
「どうしてもしたいっ。僕、お母さんとどうしてもしたいよっ」
即座に強く返事をする。
その間髪入れない反応に、美菜は驚いたようにして固まっている。
「もう、ビックリした。そんな大きな声で言わなくても……」
「だってあんなこと言われたら、大声出ちゃうよ」
つい先ほどまでもう駄目だと思っていたところに、許可が下りたのだ。喜びで声が大きくなっても当然だろう。
それにしても、何故美菜は急に許してくれる気になったのだろう。謎の心変わりだったが、理由などどうでも良かった。今はとにかく母の気が変わらない内に、早くセックスするべきだった。
「でもはるちゃん。本当にお母さんでいいの?……はるちゃん、初めてでしょ? 初めての相手がお母さんだなんて、それでいいの?」
「お母さんがいいよ。お母さんとしたいんだ。お母さんが初めての相手なら、凄く嬉しい」
「今は良くても、将来後悔するかも知れないわよ? だって普通のことじゃないんだから……初めてを母親としたなんて、辛くなるかも知れないわよ?」
「そんな事ない。後悔なんて絶対しないよ。お母さんを相手にして、後悔なんてするわけがないよ」
遥翔にしてみれば、母と出来ることを夢見ていたのだから、それが叶えば嬉しいだけだった。後悔どころか、素晴らしい思い出として、ずっと覚えているだろう。
「将来好きになった人と、恋人になって、それでした方がいいんじゃない? その方が自然だし、普通のことよ? 母親とするなんておかしいんだから……ね、やっぱり止めない? よく考えてみて。親子でするのは異常なことなのよ? 母親とするのはおかしいの。お母さんとはしない方がいいんじゃないかしら……」
ここにきて、美菜はセックスするのを躊躇する言葉を述べて来た。
それも当然だろう。一度了承したとはいえ、やはり息子とセックスすることへの抵抗感は強いに違いないからだ。
とはいえ、今更遥翔の気持ちが変わるはずもなかった。そもそも最初からしたくてたまらないのだから、止めるはずがないのだ。
確かに親子でセックスすることには、遥翔にしても異常だという想いはあった。しかし最初に母を性的に意識した日からこれまで、ずっと悩み続けた結果、自分は母とセックスしたいのだと結論付けてきた。
許されないことだけど、どうしてもしたい。
この想いは止められない。
そう思っていたからこそ、母を性的な目で見続けてきたのである。
まさか実際に母とセックス出来る日が来るとは思ってもみなかったが、実現するのだとすれば躊躇はなかった。
「僕はお母さんとセックスしたい。僕にとってお母さんは、凄く魅力的な女性だから、一番素敵な女性と、初めてをしたいんだよ。お母さんお願い……」
逡巡する母を説得するには、自分の気持ちを伝えるしかないと思い、これまで抱いてきた想いを口にする。
少々恥ずかしくはあったが、嘘偽りない気持ちだった。自分にとって母は、他のどんな女性よりも魅力的な存在なのだ。
「はるちゃんがそんな風に想っていてくれたなんて嬉しいわ……分かった、もう何も言わない。お母さん、はるちゃんの想いを受け止めてあげる」
ようやく美菜は、セックスする事を受け入れてくれたようだった。
その事に嬉しさが起こる。
二度目の了承ではあったが、今度は大丈夫だろう。さすがにここまで来たら、考えを翻したりはしないはずだからだ。
美菜は立ち上がると、タイトスカートを下ろし、パンティを脱ぎ始めた。
目の前に、何も身につけていない姿が現れ、その事に息を飲む。
いや、真珠のネックレスだけは付けていた。
その状態が妙な色っぽさを感じさせ、肉棒がビクンっと激しく震えた。
「はるちゃん、どうしたの?」
黙ったまま動かないでいる遥翔を不審に思ったのか、美菜が声をかけてきた。
「何でもないよ……」
慌ててそう返事をすると、急いで服を脱いでいった。
「それじゃ、しましょうか……」
遥翔の裸身を、少しの間優し気な目で見つめていた美菜は、一度大きく呼吸をすると、そう告げて来た。
「う、うん……」
凄くしたかった事とはいえ、未知の行為をする状況に強い緊張が起きた。
果たして上手く出来るだろうか。
「そんなに固くならないで。大丈夫だから。お母さんなのよ。安心して」
「うん……」
分かっているのだが、どうしても緊張は解けなかった。
「大丈夫だから、ね? 落ち着いて……ほら、大丈夫だから……」
不意に抱き締められたため驚く。
先ほどもした行為ではあったが、服の上からするのと、裸同士でするのとでは全く違っていた。
何しろ触れている部分全てで、母の肉体が感じられるのだ。これはたまらなさすぎた。
温かで、しっとりとした肌と、包み込むような柔らかい女肉の感触に、快感が起き、震えが走り抜ける。
そのままギュッと力を込められたため、気持ちの良さが高まり、股間の一物が痛いほどに固く大きくなった。
呼吸が乱れ、鼻息が荒々しく吹き出される。
「お、お母さぁん……僕、僕ぅ……」
強烈な甘えの意識が起こり、縋りつくように母の体を抱きしめる。
何という安堵感だろう。母と抱き合っているのだという喜びが、心と体に溢れていた。
(ああ……僕、お母さんが大好きだ……やっぱり大好きなんだよぉ……)
頬を擦り付け、体全体を擦り付け、とにかく母という存在をもっと感じたかった。
「もう、甘えん坊さんなんだから……」
美菜の甘い囁きが耳を擽り、頭を優しく撫でられるのに、たまらない安堵感が押し寄せる。
「それじゃ、入れてみる?」
その言葉に、心臓がドクンっと大きく跳ねる。
いよいよ母の中に、女の中に入るのだ。
今までにない激しい興奮が、全身を包み込んだ。
「う、うん……」
大きく息を吹き出しながら応えると、美菜はゆっくり体を離した。
「入れるところは、分かる?」
「何となく……」
これまで女性器など見たことないのだから、ボンヤリとしたイメージしかなかった。
「なら教えてあげる……ほら、ここに入れるのよ……分かる? ここよ……」
美菜は両脚を開くと、指で示してくれた。
目の前に母の股間が晒されており、そこには柔らかそうな襞があった。
指で開かれた部分には穴が見え、男性器を入れるところなのだというのが分かった。
そこは何とも気持ち良さそうな雰囲気があったため、早く肉棒を入れたくてたまらなくなった。
落ち着かない気分になり、体が震えて呼吸が乱れまくっている。
心臓が早鐘のように鼓動し、股間の一物が痛いほどに勃起していた。
「お、お母さん……」
「いいのよ。さ、いらっしゃい……」
嘆願するように告げると、美菜は微笑みを浮かべて小さく頷き、誘うようにゆっくりとベッドへ倒れ込んでいった。
両ひざを立てた状態で、秘所をさらけ出して横たわっている姿には、何ともいやらしいものがあった。
「お母さんっ……」
鼻息を荒くしながら、両ひざの間に体を入れ、硬く勃起した一物を手に取る。
震える手で照準を合わせ、魅惑の穴目掛けて肉棒を押し付けていく。
「うっ……」
亀頭の先が柔らかな襞に触れ、その瞬間起きた快感に硬直する。
過剰な興奮状態にあるのと、「女の体に肉棒を触れさせた」という事実が、強烈な刺激となり、射精感が一気に押し寄せた。
すでに一度出していたため、漏らすほどでは無かったが、そうでなかったら危なかっただろう。入れる前に果ててしまうなど、悲しすぎることだった。
そうならなかった事に安堵しつつ、とにかく入れるのだと、肉棒を押し付けていく。
だが上手くいかない。
穴の位置は、先ほど見せてもらったので分かっているはずなのだが、どうにも入らないのだ。
「ここよ……」
美菜が体を少し起こし、指で穴を広げながら示してくれた。
その事に情けなさを覚えるものの、母が相手なら恥ずかしさも弱かった。
やはり初めてが母で良かったと思いつつ、誘導された先へ肉棒を押し付けていく。
亀頭の先が何かにハマるのが感じられ、「ここだ」と押し込むと、肉棒が入り込んでいくのが感じられた。
(!……)
その瞬間、これまで感じたことの無い気持ちの良さが湧き登り、頭が一瞬真っ白になった。
(あ、あったかい……)
最初に感じた想いはそれだった。
続けて柔らかな肉に締め付けられる気持ちの良さが押し寄せ、口がだらしなく開く。
勝手に腰が動いて肉棒を押し込んでいき、それと共に膣襞と擦れる快感が、ゾゾゾっと背筋を走り抜ける。
「お母さんっ……うぅ……お母さぁんっ……」
あまりの気持ちの良さに、それしか口にする事が出来ず、美菜の両脚を強く握りしめて硬直してしまう。
「はるちゃんの、凄く大きくて硬いわ……素敵ね……」
笑みを浮かべながら美菜が告げてくるのに、強い嬉しさが湧き起こる。
自分は何と幸せなのだろう。
優しくて綺麗な母に、童貞を貰ってもらえたのだ。
何より男として褒められたことがたまらなく嬉しかった。
「お母さんっ……お母さん大好きだよぉっ……」
甘えの意識が強烈に高まり、美菜にすがりつくようにして体を重ねていく。
触れた瞬間、柔らかな肉が受け止めてくれ、その心地良さにうっとりとなった。
「ふふ、お母さんも、はるちゃんが大好きよ……」
美菜の手が頭に乗せられ、優しく撫でられるのに幸せな気分になる。
「さ、動いてごらんなさい。もっと気持ち良くなりたいでしょ?」
「う、うん……」
返事をしてから、ゆっくりと腰を引いてみる。
すると肉棒が引っ張られる感覚が起き、それと共にたまらない気持ちの良さが起こった。
続けて意識せずとも腰が押し出され、その後引き戻され、小刻みな前後運動が繰り返されていった。
膣襞と擦れるたびに快感が脳を刺激し、そのあまりの気持ちの良さに朦朧としながら、ガクガクと腰を振りまくっていく。
「いいわ……いいわよ……はるちゃん上手……上手よ……」
誉め言葉に、喜びが強烈に高まる。
稚拙な行為であるのに、それでいいのだと、上手だと言ってくれるのがたまらなく嬉しかった。
さらに愛おしいとばかりに頭を撫でてくれているのが、よりそれを強め、精神的な快楽としても凄まじく気持ち良かった。
やはりこれは、母だからこそのものだろう。
他人の女性としたのでは、これほどの喜びは無いに違いない。
ここまで身も心も委ね、安堵して、甘えるように抱けるのは、母親だけだからだ。
「はるちゃん……そう、そうよ、あっ……そうやって、あっ……やってくの、あっ、あぁっ……」
美菜も快感を感じ始めたのか、言葉の端々に喘ぎが混じるようになった。
そのか細くも甘い声音に、それまで以上の興奮が起こった。
何しろ自分がしている行為で、母が喘いでいるのだ。それは強烈な嬉しさがあることだった。
もっと母を喜ばせなければ。
もっと母を気持ち良くしなければ。
そうした想いが起こり、腰の動きに力が入っていく。
「あっ……ああっ……あんっ……はるちゃんいいわ、あっ……はるちゃんいいのっ……そう、そうやってもっと、あっ、あっ……そうやってもっとよぉっ……」
甘えるような美菜の言葉に、興奮は最高潮に達した。
ついに母に女の声をあげさせた。
そんな気がしたのだ。
男として自分を求めさせることが出来たように思えたのである。
このままもっと、母の女の顔をさらけ出させ、快楽で夢中にさせたい。
雄としての衝動が爆発的に高まり、無茶苦茶に腰を振りまくっていく。
「あっ、あんっ……あっ、あっ……ああっ……はるちゃん凄い、あっ……はるちゃん凄いの、ああっ……はるちゃん凄いわぁっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
美菜の喘ぎが激しくなり、頭が左右に何度も振られ、悶えまくっているのが見える。
それは遥翔にとってたまらなく嬉しい反応だった。
「お母さんも凄いよっ……お母さんの体、すっごく気持ちいいっ……」
初めて体験する女のあそこは、予想していた以上に快楽の壺だった。
柔らかな湿った肉に締め付けられ、それと擦れる快感は、信じられないほどに気持ち良すぎた。
これほどの快楽を知らずに今まで生きて来たとは、何と勿体ないことをしていたのだろう。
ようやく知ることの出来たこの気持ちの良さを、もっと味わわなければ。
そう思った遥翔は、上半身を起こしてベッドに手をつき、腰の振り幅を大きくして、強く突き込んでいった。
「あっ、あっ、ああんっ……はるちゃん、ああっ……はるちゃぁんっ……あっ、あんっ……はるちゃんいい、ああっ……はるちゃんいいのぉっ……」
美菜は悩まし気に体をくねらせ、枕を掴みながら、激しく悶えまくった。
その快楽に染まった様子は、射精感を強烈に刺激した。
いつもより綺麗に化粧し、髪をアップにした母が、真珠のネックレスだけを身につけた姿で、いやらしく喘ぎ悶えている様子は、あまりにたまらなすぎた。
何より経験豊富な美菜の膣内は、初心者である遥翔には、あまりにも極楽すぎた。
男の性を搾り取ることに慣れ、肉棒を気持ち良くする術に長けたその穴は、入れているだけで射精しかねない良さがあるというのに、それにねっとりと絡みつかれ、吸い付かれては、耐えることなど不可能だった。
「ああんっ、あっ、ああっ……はるちゃん、あっ、あっ……はるちゃん好きよ、ああっ……はるちゃん愛してるわっ……はるちゃん、はるちゃぁんっ……やっ、やっ、やぁんっ!」
美菜が愛の言葉を叫び、格別可愛らしい喘ぎをあげたのを耳にしたのがトドメだった。
「!……」
爆発したのかと思えるような衝撃が脳を襲い、その後凄まじい快感が押し寄せてきた。
ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ……。
真っ白になった意識の中で、何度も何度も射精が繰り返されていくのが認識され、そのたびに起きる快感に朦朧となった。
眼下では、美菜が驚いたような表情を浮かべ、体をピクンピクンと震わせているのが見える。
今自分は、この美しい母の中に精を注ぎ込んでいるのだと思うと、誇らしくてたまらなかった。
(ああ、お母さん……お母さぁん……)
心の中で美菜に呼びかけ、泣きそうな気持ちになりながら、初めての性行為を成し遂げた満足感に浸っていく。
その間にも、射精は繰り返されており、遥翔の全ては、凄まじいほどの快感に占められていた。
しばらくして精を放ち終えると、脱力して美菜の上に倒れ込む。
柔らかな肉が受け止めてくれ、その心地良さにうっとりとなった。
呼吸が激しく乱れ、疲れを感じたが、それは何とも言えない気持ちの良いものだった。
ついに自分は童貞ではなくなった。
それも大好きな母を相手に、初めてを経験出来たのだ。
叶わぬ夢だと思っていたことが実現し、さらには想像していた以上に素晴らしかったことに、遥翔の心は喜びと満足感に溢れていた。
「はるちゃん、良かったわよ……凄く気持ち良かったわ……」
美菜がそう囁きながら、優しく頭を撫でてくれる。
その母親らしい雰囲気に、甘えの意識が高まり、求めるように体を擦り付けてしまう。
「ふふ、私のはるちゃん……可愛いはるちゃん……」
「お母さん……お母さん大好きだ……僕、お母さんが大好きだよ……」
美菜の顔を見つめ、愛の言葉を告げる。
今までも母の事は好きだったが、ここまでの想いは無かった。セックスしたことで、より強い愛情が起きているのだろう。
「私もはるちゃんのことが大好きよ」
ニコリと微笑み、見つめてくる美菜に、心臓が大きく鼓動する。
桜色をした唇に目がいき、その艶めかしい形にゴクリと唾を飲み込む。
何度も見ているはずなのに、いつも以上にいやらしく感じられるのは不思議だった。
何より吸い付きたくてたまらなくなっていた。
セックスを許してくれたのだから、キスだって大丈夫だろう。
そう思った遥翔は、唇を押し付けていった。
一瞬美菜の体が硬直するが、すぐに力が抜け、優しく抱きしめてくる。
舌を押し込むと、美菜の舌が絡んできて吸い付かれた。
負けじと動かそうとするが、そこは経験の差から一方的にされてしまう。
「んっ……んんっ……んっ、んっ……んふっ……」
お互いの顔が左右に入れ替わり、唇が擦れ合い、舌が絡み合った。
美菜の腕が背中に回り、強く抱きしめられるのに、愛情を感じて温かい気持ちになった。
少しして唇が離れると、目の前には上気した美しい顔があった。
(ああ……やっぱりお母さんは綺麗だ……)
改めてそう思いながら、そんな相手とセックスをし、キスをしたことに幸福感を覚える。
それと共に、再び母の中へ入りたい欲求が高まっていくのが感じられた。
激しいディープキスをしたことで、股間の一物はすっかり回復していたからだ。
「お母さん、またしてもいい?」
「いいわ。でもこんな事は今日だけよ? 本当はいけない事なんだから」
「分かってるよ。でも嬉しいんだ。お母さんとセックス出来て。凄く幸せ……」
「それはお母さんもよ……いけない事なんだけど、はるちゃんと一つになれて、凄く幸せだわ」
その言葉は、遥翔にとって凄まじく嬉しいことだった。
了承してくれたとはいえ、母は親子での性行為にかなり抵抗感を抱いていたため、本当は辛かったのではないかと思っていたのだ。それが幸せだと言ってくれたのだから最高だった。
「お母さん、大好きだよ」
「私もよ。はるちゃん大好き」
再びお互い愛の言葉を告げ合った事に、遥翔は嬉しさで一杯になりながら、硬く大きくなった肉棒を、母の気持ちのいい穴へと押し込んでいくのだった。
「あっ、あっ、ああっ……」
遥翔は、自分の下で悶え喘ぐ美菜の姿を見つめながら、熱心に腰を振っていた。
あれから何度も抱いているが、どれほど射精をしても飽きるという事が無かった。
白く柔らかな肉体に触れ、可愛らしい喘ぎ声を聞いていると、肉棒が激しく猛って止まらなかった。
母の体は、とにかく美しくて魅力的だった。
歳相応に脂肪が付いてはいるものの、それが熟女としての魅力を高めていて、より肉欲を昂らせる結果になっていた。
裸同士で身を重ねていると、しっとりとした肌ざわりと、吸い込まれるような柔らかさが感じられ、それが抱くのを止めさせなかった。
何よりこの柔肉に包まれて射精をすると、まるで全身が肉棒と化したかのような素晴らしさがあり、全てを母に包み込まれているように思えて最高だったのだ。
「あっ、ああっ……はるちゃん、あんっ……はるちゃん、あっ、あっ……はるちゃぁんっ……」
さらに甘えるように名前を呼ばれると、それだけで射精しそうになった。
自分に対する愛情を感じさせるその声音は、聞いているだけで幸せな気分になるのだ。
ギュッと抱き締められ、耳元で甘く囁かれると、精を漏らしそうになって大変だった。
それに何とか耐え、激しく腰を動かすと、「ああんっ、はるちゃぁんっ。いいわ。いいのぉっ……」と、美菜が今まで聞いたことのない可愛らしい声で甘えてきたため、頭がおかしくなりそうなほどにたまらなかった。
母は自分の物だった。
大好きな母を、男として従えたのだ。
それはあまりに嬉しいことであり、もっと母を快楽で狂わせたい衝動を高めさせた。
「お母さんっ……お母さぁんっ……」
強い愛情を込めながら呼びかけ、腰を激しく振っていく。
「あんっ、ああんっ……はるちゃん、あっ……はるちゃぁんっ……」
それに応えるように、美菜がさらに強く抱き付き、甘く名前を呼んでくるのに、幸福感で一杯になる。
「お母さんっ……愛してるっ……愛してるよぉっ……僕、お母さんを愛してるんだぁっ……」
平静であれば、恥ずかしくて言えない言葉が、平然と口から発せられる。
今の自分は、母に対する愛情で爆発しそうだった。
これまでも母の事は大好きだったが、明らかにその強さが違っていた。
決して逃がしたくないとする、執着のようなものがあるのだ。
絶対に他人に渡したくない、自分の物だという強い想いだ。
それが如実に現れているのが肉棒だった。
自分でも驚くほどに硬く大きくなっており、何度射精しても衰えることのないその持久力は、まさに母に対する愛の強さゆえと言えただろう。
その想いを母に伝えたいとばかりに、体を強く押し付け、肉棒を無茶苦茶に突き込んでいく。
「ああんっ、あっ、ああっ……お母さんもよ、ああっ……お母さんもはるちゃんを愛してるわ、あっ、ああっ……」
美菜が愛の言葉を返してくるのに喜びが溢れる。
やはり母は自分のものなのだ。
母が愛しているのは自分だけなのだ。
「お母さん、はるちゃん無しじゃ生きていられない、あっ、ああっ……お母さん、はるちゃんがいないと駄目なのぉ、ああっ……だからもっとして、ああっ……もっとして欲しいの、あっ、あっ……もっともっとお母さんを抱いてちょうだいっ……」
その言葉は、母の自分に対する愛情と執着を強く感じさせ、最高の喜びとして遥翔の中を駆け巡った。
これまでも母に愛されている実感はあったが、セックスしたことで、これまでとは異なる、心の奥深いところまで染み込んでくるような感覚があった。
実際、肉棒は母の奥深くまで入り込んでいるのであり、そうして繋がり合っていることが、愛情を強く感じさせる要因となっているように思えた。
肉体の繋がりは、愛情も繋がらせるのだろう。
「お母さんっ……お母さぁんっ……」
もっと一つになりたいとばかりに体を押しつけ、母の顔に頬ずりをしつつ、激しく腰を振っていく。
「はるちゃんっ……はるちゃぁんっ……」
美菜もそれに応えるように、背中に回した腕をさらに締め付け、両脚を腰に絡みつかせて密着度を高めた。
それに合わせて膣内の締まりも増し、襞が肉棒に絡んで、強烈に射精感を促した。
もう限界だった。
数度の経験を経たとはいえ、まだまだ経験不足な遥翔にとり、このような快楽責めは、天国すぎて耐えることなど不可能だった。
「うぅっ……お母さん、出ちゃうっ……出すからぁっ……」
「いいわ、来て、あっ、ああっ……はるちゃんの出して、あっ、ああんっ……はるちゃんの沢山、お母さんの中にぃっ……」
その甘く優しい言葉は、最高の嬉しさを感じさせるものだった。
自分の精液を、遺伝子を母の中へ注ぎ込む。
それは母を手に入れたと、最も感じさせる行為であり、それを美菜も求めているということは、全てが一つになれた感覚をもたらすものでもあった。
「お母さんっ……お母さぁんっ……」
「はるちゃんっ……はるちゃぁんっ……」
母子は互いを呼び合いながら、強く体を寄せ合い、性器を擦り合わせていった。
「あっ、あっ、ああっ……はるちゃん、ああっ……はるちゃん愛してるわ、あんっ……あっ、あっ、あぁああああああああっ!」
「お母さん、愛してるよぉっ!」
共に愛の言葉が叫ばれると、その瞬間精液が迸った。
ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドクドク……。
これまで以上に凄い勢いで精液が放出されていくのが感じられ、そのたまらない気持ちの良さに意識を朦朧とさせながら、母との愛情が絶対のものになったと感じた遥翔は、幸福感で一杯になりながら、射精を繰り返していくのだった。
どうしてこんな事になってしまったのだろう。
自分に覆いかぶさり、嬉しそうに腰を振っている息子の遥翔を見上げながら、美菜は困惑した想いを抱いていた。
最初は、性欲に苦悩している状態を、何とかしてあげたいだけだった。
しかし解決策が思い浮かばないため、専門家に相談しようと考えたのが間違いだったのかも知れない。
いや、そう結論付けるのは早計だろう。専門家によれば、性欲の発散を手伝うことが、解決に繋がるとのことだったからだ。今回のことで、遥翔の状態は改善するかも知れないのである。
そういう意味では、途中までは問題なかった。手や口でしてあげるというのも、少し行きすぎではあったが、まだ受け入れられることだったからだ。
しかしこうしてセックスをしてしまい、それも求められるまま何度も受け入れているのは、どう考えてもやり過ぎだった。
しかも遥翔の行為に気持ちの良さを覚え、あろうことか、もっとして欲しいとまで願うようになっているのは、明らかに異常な状態だった。
これでは完全に、快楽を目的とした行為になってしまっている。「息子のため」ではなく、自らの欲求不満の解消のためになっているのだ。
「あっ、ああっ……いいわ、いいの、あんっ……はるちゃんいいっ……」
逞しい肉棒が、それまで以上に強く突き込まれてきたことで、思わずそんな言葉が零れる。
内心赤面するが、とはいえ、凄く気持ちいいのも確かだった。
遥翔とのセックスは、凄くいいのだ。
夫との行為では味わったことのない気持ちの良さが、次々に押し寄せてくるのである。
初めて遥翔の勃起した男性器を見たとき、「こんなに立派に成長したのね」と驚きと感慨深さを抱くと共に、「もしこれが、自分の中に入れられたら」という事まで思ってしまった。
あろうことか、実の息子の男性器を欲してしまったのだ。
それは母親としては許されない、あり得ない発想だった。
しかし、事実そう思ってしまったのであり、その想像に胸が締め付けられるような悦びが起き、股間に性的な刺激が走り抜けた。
息子の男性器に興奮してしまった。
その事が、自分を狂わせた。
狂ったがゆえに、息子の求めに応じて体を開いてしまったのだ。
本来なら、止めるべきだった。
セックスしたいと告げて来た息子を諭し、それだけは出来ないと突っぱねるべきだったのだ。
しかしあまりに辛そうに求めてくる遥翔の姿に、受け入れてあげたい気持ちが高まり、思わず同意してしまった。
専門家に言われた、「否定してはいけない」という言葉に惑わされた部分もあるのかも知れない。それさえなければ、さすがにセックスまではしなかったのではないか。
いや、言い訳だろう。いくら否定がいけないとは言っても、絶対に受け入れてはならない事というのはあるからだ。
それを無視し、セックスを許したのは、結局自分の判断だった。
そもそも射精の手伝いをすること自体、普通は受け入れてはいけないことなのだ。
なのに「それくらい構わないのでは?」と妥協し、そのまま口での行為、そして乳房に触れることを許し、なし崩し的にセックスにまで至ってしまった。
あまりに浅はかだった。
自分はどうしてこんな間違ったことをしてしまったのか。
何と愚かなのか……。
「お母さんっ……気持ちいいよぉっ……」
遥翔の声が耳に響く。
その言葉に、温かい喜びが起きた。
愛する息子が、自分の体で気持ち良くなっている。
こちらを見下ろす顔には、どこか幼い頃を思い出させるあどけなさがあり、それを見ていると、「愛おしい」という想いで一杯になった。
これだ、これがいけないのだ。
何故か分からないが、性的なことに関して息子と関わっていると、強い愛らしさを感じてしまうのである。
それゆえに、「もっとしてあげたい」「もっと許してあげたい」とする想いが押し寄せ、気が付けば、絶対に許してはならない領域まで踏み込ませてしまっていた。
こうして強い後悔を感じている一方で、強い満足感、達成感があるのも事実だった。
遥翔と一つになれた喜び。
しかも息子の初めての相手となり、男として一人前になるよう導いてあげられた。
それは強い幸福感を感じさせ、「セックスして良かった」とまで思わせるものがあった。
許されない行為であるはずなのに、して良かったとも思ってしまう。
自分は何と愚かな母親なのだろう。
「ああっ、あっ……はるちゃんそんな、あっ、ああっ……はるちゃんそんなの凄い、あぅっ……そんなのされたら、あっ、ああっ……お母さんおかしくなっちゃうっ……」
弱い部分を強烈に刺激してくる突き込みに、一瞬で苦悩が吹き飛ぶ。
気持ちいい。
凄く気持ちいい。
遥翔とのセックスは、あまりにも気持ち良すぎた。
愛する息子との肉の交わりは、何物にも代えがたい悦びがありすぎた。
(こんなの、いけない……)
薄らいだ理性が、心の片隅で悲鳴をあげる。
「お母さんっ……お母さん気持ちいいよぉっ……」
だがそれを、遥翔の可愛らしい叫びがさらに薄めていく。
愛しい息子のためなら、もう何だって捧げたい。
「ああっ、あんっ……あっ、あっ、ああっ……はるちゃんっ、はるちゃんっ、はるちゃぁんっ……」
愛情を込めた叫びと共に、息子の全てを己に取り込もうと、両腕両脚を絡みつかせ、強く抱き締める。
「うっ、駄目だよお母さんっ……そんなされたら出ちゃう、うぅっ……出ちゃうってばっ……」
膣内が締まり上がったためか、遥翔が耐え難さに顔を歪め、それでいて気持ち良さそうに呻いた。
「いいの、いいのよ、あっ、あんっ……出して、ああっ……はるちゃんのをお母さんの中に、あっ、あぁっ……お母さんの中に出してぇっ……」
許されない叫びが部屋に響く。
だがそれは正直な気持ちでもあった。
愛する息子のものならば、全て欲しい。
それが本心なのだ。
「ううっ……出すよ、出すからっ……お母さん大好きだぁっ……」
最後とばかりに、遥翔がそれまで以上に激しく腰を振って来る。
両脚で固定されていることで、小刻みな動きになっているが、偶然なのか、見事なまでに美菜の弱い部分を、ピンポイントで狙い撃ちしたものになっていた。
「ああぅっ……あっ、ああんっ……それ、ああっ……それ駄目、あんっ、あんっ……それ駄目よぉ、ああっ……はるちゃん駄目、あっ……駄目って、ああっ……そんなにされたら、あぅっ……お母さん、ああっ……お母さんおかしくなっちゃうぅっ……やっ、やっ、やぁあああああああああんっ!」
「お母さぁんっ……!」
意識が真っ白になる瞬間、遥翔の可愛らしい叫びと、膣内に迸る精液が感じられた。
(沢山、出てる……)
すでにかなりの回数しているというのに、大量の精液が注がれていることに、女としての喜びが起こる。
いや、母親としても嬉しさがあった。それだけ愛する息子を気持ち良くさせられたのだ。母親として、これほどの喜びはないだろう。
しばらくして射精が止まると、遥翔は満足げに脱力した。
逞しく育った体がのしかかり、その存在感に喜びが溢れる。
遥翔は全てを自分に委ねてくれている。
何の不安も無く、身を任せてくれているのだ。
その事が嬉しかった。
少しの間、荒い呼吸音が耳元で聞こえていたが、やがてそれは穏やかな寝息へと変わっていった。
疲れたのだろう。
あれだけすれば当然のことだった。
起こさないよう気を付けながら、遥翔を寝やすい姿勢へと横たえてあげる。
あどけない寝顔を見ていると、先ほどまで自分を快楽で狂わせていたのが嘘のようだ。
自分は息子と交わった。
これはもう消せない事実だった。
その事を思うと、苦悩せずにはいられないが、幸福感を覚えているのも確かだった。
遥翔との行為は、それだけ気持ち良かったし、愛する息子と一つになった状態は、信じられないほどに幸せだったからだ。
でもこれも今日だけのこと。
今日だけだからこそ受け入れられたことなのだ。
明日からは、元の親子に戻らなければ。
それが当然のことであるのだが、どこかそれを悲しむ自分がいるのも感じられた。
求められたら受け入れてしまいたい。
そう望む自分がいるのだ。
(駄目よ駄目っ、しっかりしなさいっ……こんな事し続けたら、はるちゃんのためにならないんだからっ……終わりにしなきゃ駄目なのっ……)
そう己に強く言い聞かせた美菜は、歪んだ欲望を振り払って、遥翔の寝顔を見つめた。
今日はあやまちを犯してしまったが、もう二度としてはならなかった。
可愛い遥翔のためにも、もう絶対にしてはならないのだ。
それが母親として当然のことなのだから。
そう決意した美菜は、あとどれくらい部屋を借りていられるのか、残り時間を気にしながら、ぎりぎりまで遥翔を寝かせてあげようと、愛する息子の可愛い寝顔を見つめるのだった。
あれから数日が経った。
母に童貞を卒業させてもらい、その素晴らしい肉体を堪能したことは、遥翔にとって夢のようなひと時だった。
あまりに己に都合の良すぎる出来事であったゆえに、本当に夢だったのではないかと思うこともあった。何しろ母親が実の息子に対し、あのように性の手ほどきをしてくれるなど、あり得ないことだからだ。
とはいえ、記憶に残る生々しさは、どう考えても現実だった。
何より美菜の様子がおかしいのもそれを裏付けていた。どこか自分に対して引き気味というか、少し距離を置かれて接せられているように感じられるのだ。それは性行為をしたゆえにそうなっていると考えるのが妥当だろう。
自分にしても、美菜をまともに見ることが出来なくなっていた。
女としての顔を知ってしまったため、これまでのように、母親としてだけ見ることが出来なくなっていたのだ。
美菜の服の下には、あの白くて柔らかい、気持ちのいい肉体が存在している。
そう思うと、股間の一物が猛って止まらなかった。
したい。
また母としたかった。
その想いは日に日に強まっていき、ついに今日それは、抑えられないほどになっていた。学校からの帰り道、遥翔の頭の中は、「またお母さんとしたい。いや、絶対するんだ」といった想いで一杯になっていた。
昨日までは、それを翻すことが出来ていた。
あの日、自分の想いと性の衝動を、優しく受け止めてくれた母に感謝の想いを抱き、もうこれ以上迷惑をかけてはならないと強く意識することで、肉欲をはねのけられていたのだ。
しかし今日は、どうにもそれが出来なくなっていた。
肉欲が強烈に強まっていて、あの日経験した、しっとりとした肌や柔らかな肉の感触、そして甘い匂いが蘇り、脳内では、いやらしく、可愛らしく喘ぎ悶える美菜の姿が、延々と浮かび続けていたのだ。
おかしくなりそうな衝動が次々と押し寄せ、どうしたらいいのか分からなくなっていた。
こうなったら、もう母を抱くしかない。
それ以外に、このウズウズとした、落ち着かない衝動を解消する方法は無いだろう。
お母さんとセックスをする。
それしかないのだ。
自宅へ到着する頃には、遥翔の中でそうした決意が固まっていた。
その想いは、家の玄関を上がり、美菜が居るリビングへ辿り着いた時にも変わることは無かった。
「お帰りなさい」
部屋へ入ると、優しく微笑む母の姿があった。
その笑顔は、以前と違って、どこかぎこちなさを感じさせる雰囲気があり、それが自分とセックスしたゆえなのだと思うと、欲情が激しく滾った。
母は自分を男として意識している。
抱かれた経験が、そうした認識をもたらしているのだ。
それはつまり、母も自分に欲情している事になるのではないだろうか。
表面上は分からないが、内心ではそう思っているのではないか。
でなければ、このぎこちなさはあり得ないだろう。
だから大丈夫だ。
もう一度体を求めても、母は受け入れてくれる。
何しろあの時、凄く気持ち良さそうにしていたし、もっとして欲しいと求められたのだから。
「ただいま……」
興奮を抑えながら小さく呟き、ジッと見つめると、美菜は恥ずかしそうに視線をそらした。
その反応は、男として意識されている証拠に思えた。
「お母さんっ……」
我慢できなくなり、小走りで駆け寄って抱き付いてしまう。
「!……やだ、はるちゃん。どうしたの?」
美菜は一瞬硬直したものの、すぐに冗談めかしてそう告げてきた。
抱き付いた理由が何であるのかなど分かっているだろうに、そうではないと誤魔化すために尋ねているのだ。
その白々しい反応に、反発の想いが起きた。
右手が伸びて、胸の膨らみを掴む。
柔らかな感触が手のひらに広がり、その事にうっとりとなった。
「あっ……はるちゃん駄目よ……」
離れようともがくのを、強く抱きしめることで防ごうとする。
「ちょっと、はるちゃん駄目……放してちょうだい……あっ、やだ、駄目……」
背後へ回り込み、両手で双乳を鷲掴む。
ずっしりとした肉の感触が手に溢れ、指が食い込むのに鼻息が荒くなった。
そのまま膨らみを回すように揉み始めると、抵抗していた美菜の動きが止まった。
すぐにまた離れようとするが、胸を揉まれ続けている刺激のせいで、体がクネクネといやらしく動くだけになっていた。
遥翔は体全体を押しつけ、擦り付けることで、美菜の柔らかい肉体を感じつつ、首筋に舌を這わせていった。
「あんっ……駄目よ、あっ……はるちゃん駄目、あっ……そういうのは駄目なんだから、ああっ……」
抵抗を示しつつも、口からは甘い喘ぎが零れており、その事がむしろ興奮を高めた。
嫌がる母を無理やり犯す。
その状況に、歪んだ興奮が起きていた。
男としての嗜虐心、支配欲が強烈に高まっているのだ。
何より美菜が、本気で嫌がっていないのが伝わってきたのも大きかった。
もし本気で嫌がられたら、さすがに止めていただろう。
大好きな母を悲しませるなど、自分には出来ないことだからだ。
しかし今の美菜の様子からは、強い嫌悪感は感じられなかった。むしろこのまま続けていれば、あの日のように受け入れてくれる、そう思わせる雰囲気があったのだ。
「お母さんいいでしょ? 僕、したいんだ。またお母さんとしたいんだよ」
「何言ってるの。駄目って約束したでしょ、あんっ……あれはあの日だけだって、あっ……もう二度としないって約束、ああっ……こういうのは親子でするのはいけないんだか、あっ、ああっ……」
確かにあの日、約束をしていた。
セックスするのは今回だけだと。
ホテルの部屋を出たら、普通の親子に戻るのだと。
そう二人で約束していたのだ。
「分かってるよ。でも我慢できないんだ……お母さんとしたくてしたくてたまらないんだ……お母さんが欲しくてたまらないんだよぉっ……」
豊満な乳房を揉みしだき、首筋に舌を這わせ、吸い付き、体を擦り付けながら叫ぶ。
再び触れた美菜の体は、止めることなど不可能なほどに心地良かった。この素晴らしい感触を手放すなど、絶対に出来ないことだった。
「駄目なのよ分かって、あっ……親子でこんなこと、ああっ……しちゃいけないんだから、あっ、あんっ……」
暴れる美菜を抑え込み、愛撫を続けていると、信じられないほどに興奮が高まっていった。
あの日、初めて母の体に触れた時も凄まじい興奮だったが、今のそれには、荒々しさが伴っているように思えた。
無理やりしているのが大きいのだろう。
嫌がっているのを従えようとする行為には、歪んだ悦びがあるのかも知れない。
「はるちゃん離し、あっ……そこは駄目、ああっ……触っちゃ駄目よっ……」
スカートを捲り上げ、股間に手を這わせると、それまで以上に抵抗が激しくなった。
それを押さえ込み、指先をパンティの中へとくぐり込ませる。
「駄目、あんっ……やだ、嫌ぁっ……」
敏感な箇所に触れた瞬間、美菜の体が硬直した。
そのまま擦るように触れていくと、豊満な肉体がピクピクと震えを走らせる。
反対の手で顎を掴み、顔をこちらへ向かせて、唇を重ねていく。
「んっ……んんっ……」
口内を舐め回し、舌同士を絡ませて吸い上げていくと、美菜の体から徐々に力が抜けていった。
「んっ、んっ……んふっ……んっ、んっ……んんぅっ……」
荒々しく口づけされ、秘所を愛撫され続けた美菜は、完全に抵抗を止め、されるがままになっていた。
しばらくして口と手を放すと、美菜は力が抜けたように、近くにあったテーブルに両手を突いた。
微妙にこちらへ尻を突き出す体勢になっていたため、背後から肉棒を突き込みたい衝動がムラムラと起こった。
スカートに手をかけ、捲り上げると、パンティを引き下ろしてしまう。
自分もベルトとズボンのホックを外し、チャックを下ろして股間の一物を顕わにする。
すでに硬く大きくなっている肉棒は、ビクンビクンと激しい震えを見せていた。
美菜の腰を掴むと、肉棒を持って、ゆっくりと近づけていく。
「あっ……駄目よはるちゃんっ……それは駄目っ……しちゃ駄目だからっ……」
入れられると気づいた美菜が、慌てて逃げようともがく。
だがそれを無理やり押さえ込み、肉棒を秘所へと押し付けていく。
「駄目よ駄目っ……入れるのだけは駄目っ……お願いはるちゃん止め、あ、あんっ……」
否定の言葉を叫ぶ美菜に申し訳なさを感じつつも、激しい興奮を覚えながら、一気に肉棒を突き入れてしまう。
入れた瞬間、美菜が甘い喘ぎをあげ、体を硬直させるのに、満足感が押し寄せる。
そのまま腰を前へ進めると、亀頭が奥へと入り込んでいき、膣襞がヌメヌメと絡みついてくるのにうっとりとなった。
再び母を手に入れた。
その認識に、男としての自信が凄く高まるのを感じた。
やはり母とのセックスは格別だった。
他の女性を抱いた経験は無いが、これほどの満足感は得られないだろう。実の母親という許されない相手を抱く行為には、他人相手では存在しない背徳的な悦びがあるように思えるのだ。
(ああ……やっぱいい……お母さんの中、あったかくて気持ちいいよぉ……)
肉棒が入り込んでいるだけなのに、まるで体の全てが包みこまれているような感覚が起きてくる。
幼い頃に抱き締められた時のような、母に全てを委ねる安堵感と、じんわりと染み入るように伝わってくる快感が、強い幸福感を生んでいた。
「ああ、入れちゃった……はるちゃんがまた、入ってきちゃったぁ……」
小さく呟く美菜の言葉には、悲しんでいるようでいて、どこか喜んでいるようにも感じさせるものがあった。
その中途半端な反応が、遥翔にこうした行為を躊躇させない原因となっていた。
どんなに嫌がる素振りを見せようと、結局母は、最後には受け入れてくれるのだと思えたからだ。
その安心感が躊躇を消し去り、もっと母と気持ち良くなるのだと、遥翔は腰を大きく振っていった。
「あっ……あっ……はるちゃん駄目、あっ……動いちゃ駄目、あっ、ああっ……」
否定の言葉とは裏腹に、その声は甘さを感じさせ、母が快感を得ているのが分かった。
嫌がってはいても、体は気持ち良くなっているのだ。
このままもっとしていけば、そのうち心も快楽に染まっていくだろう。
早くそうなるよう願いを込め、遥翔は肉棒を突き込んでいった。
「あんっ、あっ……あっ、ああっ……駄目、あんっ……駄目だってばぁ、あっ、あっ……そんな風にされたら、あんっ……駄目なのぉっ……」
その言葉に、心臓がドクンっと跳ねる。
自分の行為で、母がいやらしく喘いでいる。
それは母を支配できている実感をもたらして最高だった。
遥翔は美菜の腰を強く掴むと、鼻息を荒げながら、背後から肉棒を激しく突き込んでいった。
「ああんっ……駄目、あっ……そこは駄目よ、あんっ……そんな風にしたら、あっ、あっ……駄目なのぉっ……」
美菜は「耐えられない」とばかりに、テーブルに上半身を倒れ込ませ、腰の動きに合わせて頭を仰け反らせた。
一突きごとに跳ね上がる後頭部を見ていると、まさに母を己の物とした感覚が強まり、男としての誇らしさが高まった。
「ああぅっ……嫌、あっ……こんな、ああっ……こんなの駄目よ、あっ、あっ……そんなに激しく突かないでぇっ……」
その哀願は逆効果すぎた。
そのように可愛らしく喘がれては、さらに乱れさせたくてたまらなくなるからだ。
とはいえ、まだ経験不足であるゆえに、限界は近づいてきていた。
想像以上に興奮が高まり過ぎてしまったため、射精感を抑えることが難しくなっているのだ。
強姦のようにして抱いているのが大きいのだろう。
先日と違って、嫌がる母を無理やり抱いている状況は、信じられないほどに興奮することだった。
このまま一気に高見まで登り、母の中へ思い切り放出しよう。
自分の愛情の塊を、母の中へ……。
「ああんっ、ああんっ、あっ、あっ、ああっ……凄い、あっ……こんな凄い、ああっ……はるちゃん凄いの、あっ、あっ……凄すぎて、あぅっ……凄いのぉっ……」
これまで以上に強く大きく突き込んだことで、美菜は涙交じりの喘ぎをあげ、訳の分からない言葉を発しながら、テーブルに伸ばした手を、握ったり開いたりしている。
母を快楽に染めた認識が、強烈な幸福感として押し寄せていた。
この幸せな気分のまま、愛する母の中へ、自分の想いを吐き出すのだ。
「愛してるっ……お母さん愛してるよぉっ……」
肉棒から押し寄せる、耐え難い気持ちの良さに朦朧としながら、母に対する愛おしさで一杯になっていく。
それと共に高まった射精感に必死に耐えながら、遥翔は最後とばかりに強く激しく腰を振りまくった。
「ああっ……あっ、あっ……はるちゃん、ああっ……はるちゃん愛してるわ、あっ、あんっ……はるちゃん愛してるのぉっ……やっ、やっ、やぁあああああああっ!」
美菜に愛の言葉を叫ばれたのがトドメだった。
心身ともに母の愛情に包まれた遥翔は、最高の気分で肉棒の栓を解放した。
ドピュッ、ドピュッ、ドクドクドクドクドクドク……。
凄まじい快感が脳を揺さぶり、頭が真っ白になる。
意識の片隅で、勢い良く精液が迸っているのが感じられ、それと共に恐ろしいまでの気持ちの良さが押し寄せてくるのが認識された。
(ううっ……お母さんっ……お母さぁんっ……)
母に対する甘えの想いが爆発し、すがりつくようにして細い背中に身を預ける。
その間も、ドクドクと放出されていく精液を感じながら、それが母の中に注ぎ込まれているのだと思うと、最高の気分になった。
また母を手に入れた。
自分の物にしたのだ。
母は、美菜は自分のものなのだ。
愛する女を征服した悦びに、遥翔は満足感を覚えながら、何度も何度も精を放っていくのだった。
「あっ、あっ、ああっ……」
ベッドの上で息子と裸で交わりながら、美菜は「どうしてこんな事になってしまったのだろう」と、何度目になるか分からない苦悩を抱いていた。
半ば強姦のようにして抱かれたあの日から、遥翔は毎日求めてくるようになった。
学校から帰って来ると、早くしようとせがまれ、それを拒むことが出来ずに、ズルズルと息子とのセックスを続けてしまっている。
あれはあの日だけのこと。
もう二度とするまい。
そう思っていたのに、今やすっかり夫婦のように、セックスをするのが当たり前になってしまっている。
夫が出張で居ない夜などは、何度も求められ、遅くまでよがらされた。
夫婦の寝室で、息子とはいえ、夫以外の男性に抱かれている状況は、己が許されない行為をしているのだという認識を強めた。
夫を裏切り、息子を誘惑し、快楽に染まることを楽しむふしだらな女。
それが今の自分だった。
これも遥翔の求めを拒むことが出来ない愚かさゆえだろう。
あの無理やりされた日、もしあの日に拒否することが出来ていたなら、このような事にはなっていなかったかも知れない。
強引にされたとはいえ、いくらでも避ける方法はあったはずだった。
優しい遥翔のことだ、本気で嫌がれば、それ以上はしてこなかったに違いない。
だがあの時の自分は、言葉では拒否していても、内心では求めてしまっていた。
遥翔に抱き締められた際、強い嬉しさが起こり、息子への愛おしさと、女として求められることへの喜びを覚えたのだ。
それに抗うことは、出来なかった。
何より、またあの逞しくも愛らしい男性器で、激しく突き込まれる状況を想像すると、たまらなくなり、受け入れたくなってしまったのである。
愛する息子のため。
強く拒否しては傷つけてしまう。
そんなことを言い訳にして、結局自分の欲望に負けたのだ。
実際、遥翔のモノは最高だった。
夫では味わえない充足感が凄まじくあり、遥翔の肉棒に貫かれ、強く激しく突き込まれると、それだけで意識が飛びそうになった。
強烈な快感と、それを上回る幸福感が、理性を駆逐し、されるがままの状態にさせられた。
「ああっ、あんっ……はるちゃん、あっ、あっ……はるちゃん素敵よ、ああっ……はるちゃんいいのぉ、あっ、ああんっ……」
まさにそのたまらない快楽が、全身を走り抜けた。
息子には聞かせてはならない、女としての甘ったるい可愛らしい声が唇から零れ、若く逞しい肉体を求めて、腕と脚が絡みついていく。
「うぅ……お母さんっ……お母さん気持ちいいよぉっ……」
遥翔の快楽の呻きが耳に響き、息子を悦ばせているのだという状況に、母親として、そして女としての歓喜の震えが走り抜ける。
年を取ったことで衰えを感じ、以前よりも男性を惹きつける魅力が落ちたと感じていた肉体だったが、遥翔は夢中になって毎日その体を求めてくる。
そのことは、「まだまだ自分も、若い男を魅了する肉体を保てているのだ」と実感させ、強い喜びとなっていた。
単純に快楽の良さがあるだけでなく、そうした女としての満足感を得られるという意味でも、遥翔との行為はあまりに甘美すぎた。
息子への愛情、性欲を受け止めてあげる、といった母親としての喜びだけでなく、若い男に求められる、熟女としての悦びによって、自分はおかしくなっているに違いなかった。
そうでなければ、実の息子の体を、ここまで欲してしまうはずがないからだ。
「ああんっ、あっ、あっ……はるちゃんそれ、あっ、ああっ……それいい、あんっ……それをもっと、あっ……それをもっとしてぇっ……」
不意に一番弱い部分を擦り上げられたため、はしたない叫びをあげ、遥翔にしがみついてしまう。
若く逞しい肉体の感触が強く伝わり、蕩けるような甘美感が走り抜ける。
(ああ……はるちゃんの体、何て素敵なの……いつの間にこんなに逞しく……私を夢中にさせちゃうくらいになって……)
母親として、息子が大人の男へ成長していることの喜びと感慨が起こる。
「あんっ、あんっ、ああんっ……激し、ああっ……はるちゃん激しいわ、あっ、あっ……激しすぎてお母さん、ああんっ……おかしくなっちゃう、あっ、あっ、ああっ……」
時折遥翔は、こうしてたまらなく気持ちのいい動きをしてきた。
毎日の交わりで、どうすれば美菜が強く感じるのか理解してきているのだろう。
それは嬉しいことではあったが、恐怖を感じることでもあった。
このまま遥翔が自分の体を知り尽くし、今以上に快楽で狂わされるようになったら、それ欲しさに、自ら求めるようになりかねないからだ。
今はまだ、「遥翔に求められたから」という言い訳が苦悩を和らげていたが、それが出来なくなるのである。
そうなったら、母親として完全にお終いだった。
だが一方で、「そうなってもいい」と思っている自分がいるのも事実だった。
遥翔に全てを委ね、遥翔の女として生きていきたいと欲する自分だ。
一人の女として求められ、愛され、快楽を与えられる今の状況は、たまらなく嬉しすぎる事だった。
理性をかなぐり捨て、全てを委ねて、遥翔が与えてくる快楽に染まりたい。
一人の女として、もっともっと抱かれていきたい。
そうした強い想いが押し寄せていたのだ。
自分は欲している。
遥翔の女になることを……。
「お母さん気持ちいいよっ……僕、たまんないっ……お母さんの体、気持ち良すぎるよぉっ……」
泣きそうな表情を浮かべ、甘えるように見つめてきながら、慣れてきたとはいえ、まだ拙さを残す様子で腰を動かしている遥翔に、心臓が、キュンっと締め付けられる。
何と可愛いのか。
何と愛らしいのか。
遥翔はあまりに愛おしすぎた。
遥翔の女になりたいと欲していた想いが、母親としての愛情で一杯になっていく。
そう、これがいけないのだ。
遥翔とのセックスは、ただ女として抱かれているだけでなく、母親として求められ、甘えられてもいた。
だからこそ拒絶することが出来ないのだ。
母親が、求めてくる息子を拒絶するなど出来るわけがないのだから。
世間一般の「許されない」とするルールを理解はしていても、母親としての愛情は、「たとえ許されないことであっても、いや、許されないことだからこそ、母親であれば受け入れる」と判断していたのだ。
息子の求めに応じることこそ、母親の存在意義なのだから。
その考えに、確信のようなものを覚え、自分は間違っていない、母親として正しいことをしているのだ、という想いに染まってしまう。
(ああ……だからこんなに気持ちいいのね……遥翔のためにしていることだから、だから気持ちいいんだわ……)
吹っ切れた想いが、全身から殻のようなものを剥ぎ取っていく。
もっともっと、息子の愛情を受け入れたい。
立派に成長した男性器を、もっと突き込まれたい。
自分を求める息子の、快楽の悦びに満ちた声を聞きたい。
自分を女として欲し、その欲情の迸りたる精液を、沢山注ぎ込んで欲しい。
「お母さんっ……僕もう、うぅっ……僕もう出ちゃうっ……出すからねっ……」
そうした想いに応えるかのように、遥翔が限界を告げてくる。
「いいわ、来て、あっ、ああっ……はるちゃん来てぇ、あんっ……お母さんの中に、ああっ……沢山出してぇっ……あっ、あっ、ああっ……」
歓喜の想いが心と体を包み込み、膣内がキュンっと収縮する。
「うぅっ……お母さん凄いっ……凄いよっ……こんなのたまんないっ……お母さん凄いよぉっ……」
遥翔は、快楽に染まっただらしない顔をしながら、それまで以上に腰を振りまくってきた。
「あっ、あんっ……あんっ、あんっ、ああんっ……はるちゃんも凄いわ、ああっ……はるちゃん凄い、あんっ……お母さんもう駄目、あっ……お母さんもう駄目よぉっ……イっちゃう、ああんっ……イっちゃうからぁっ……やっ、やっ、やぁああああああああっ!」
凄まじい快感が押し寄せ、体が強く硬直すると共に、意識が一気に真っ白になる。
気が付けば、遠くで喘ぎ声がするのが聞こえ、それが己のものだと気づくと、年甲斐も無く可愛らしい声をあげている事に内心赤面する。
だがそれ以上に、体中を気持ちの良さが走り抜けているのに、嬉しさと満足感が押し寄せた。
この幸福感は最高だった。夫とのセックスでは経験したこのない至福の絶頂だ。
愛する息子との行為だからこその悦びだった。
愛おしい遥翔の男性器を受け入れ、共に快楽を味わいながら、最後に放出される精液。
まさに自分への愛情が注ぎ込まれたと言え、それゆえにたまらなく嬉しく、充足するのは当然のことだった。
何と素晴らしいのか。
美菜は今までの人生で最高の快楽に浸りながら、自らの上で体を震わせ、快感に呆けている息子の顔を見つめながら、幸せな想いで一杯になっていくのだった。
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