姉との交わり


 健太は夏休みを楽しく過ごしていた。
 来年は中学三年になるため、受験の事を考えれば純粋に楽しめる夏休みは今年までである事から、充実した日々を送ろうなどと密かに考えていた。
 とはいえ、どうすれば充実するのかという問題になるとよく分からなかったので、結局いつも通りの夏休みになってしまっていたのだが……。
 トントン。
 いつもの様に部屋でテレビゲームをしていると、不意にドアがノックされた。
「健太くん、夏休みを楽しんでるかね?」
 誰だろうと思うまでもなくドアが開き、入ってきたのは二つ年上の姉だった。
「何か用?」
 思春期を迎え、親に対するほどではないが姉に対しても少し一線を引く様になっていた健太は無愛想に答えた。
「ちょっといいもの手に入れたから一緒に飲もうかなぁ、と思ってさ」
 黒のタンクトップに白のショートパンツといった涼しげな格好をした姉は、そう言いながら後ろ手に隠していた物体を差し出してきた。
「ジュース?」
 それは栄養ドリンクの様なビンに入った飲み物だった。
「まあね。友達にもらったんだけど、二本あるから健太にもあげようと思った訳さね」
「ふぅ〜〜ん。じゃあ貰うよ」
 姉が何かくれるのは珍しいため、奇妙な思いを持ちながらジュースを受け取る。
 ほど良く冷えたそれは実に美味しそうに思えた。
「あれ? 外国製なんだ?」
 ラベルに書かれている文字は蛇がのたくった様な表記で全く読む事ができない。
「うん、外国土産。だから珍しいんであんたにも上げようと思ったんだな」
「へぇ〜〜、でも美味いのかなこれ」
「私も飲んでないから分からないなぁ。まあ、不味くてもしょうがないでしょ。所詮お土産なんだし」
「そりゃそうだ」
 旅行の土産などというのは、記念みたいなものだから味は二の次の様なものだ。
「んじゃま、飲んでみるか」
 外国土産という事に少々興味を引かれながら、健太はビンの蓋を開けて少し飲んでみた。
「ふん……別に普通かな?」
 これといって特に美味くも不味くもない。
 市販されている栄養ドリンクと同じ味がするだけだ。
「そっか、普通なんだ。じゃあ安心だね」
 そう言いながら姉は蓋を開けている。
「あ、姉ちゃん俺に味見させたな?」
「へへ〜〜、実は外国土産だからちょっと怖かったんだよね。凄く不味かったら嫌じゃない。だからあんたで試したって訳」
「ヒデェなぁ」
「いいじゃない、別に不味くなかったんでしょ? どれ、私も一口……」
 姉は笑いながらビンに口を付けている。
「……ホント普通の味だね。特に変わった事ないや」
「だろ?」
「でもそうなると逆につまらないなぁ。あんたが凄い顔するの楽しみにしてたのに」
「って、そりゃないよ」
 姉弟は笑い合いながら、残ったジュースを一気に飲み干していった。
 口の中に広がる栄養ドリンクを味わいながら、健太はこうして姉と何気なく会話するのも久しぶりだなと思った。
 最近は一線を引く様にしていた事もあるが、姉とあまり会わなくなっていたからだ。
 姉は電車通学しているので健太が起きる前に家を出ているし、帰りは遊んでから帰宅してくるため遅いのである。
 どうやら恋人をちょこちょこ作っているらしく、帰りが遅いのはデートしているためらしかった。
(そういや姉ちゃんって結構可愛いからな。きっとモテるんだろうなぁ。スタイルだっていいし……特に胸が大きくて……柔らかそうで……揉んだらきっと気持ちいいんだろうなぁ……ってあれ?)
 ふと妙な事を考えている自分に驚く。
 姉の体に対してそんな思いを持つのは初めての事だったからだ。
 何故その様な事を考えたのか自問していると、何やら頭がボーっとして体が熱くなっているのに気が付いた。
 息が荒くなり、落ち着きが無くなっていくのに動揺する。
(おかしいな俺……どうして……え?)
 ハァハァと荒い呼吸をしながらふと姉の顔を見ると、その瞬間、心臓が激しく鼓動するのを感じた。
 自分の目に映ったモノに衝撃を受けたのだ。
(嘘……姉ちゃんが……)
 何故か姉の顔が凄まじく可愛らしく、まさに「自分好みの女の子」といった感じに見えたのである。
 見ているだけでドキドキしてしまい、心臓が落ち着き無くドクンドクンと鼓動する。
(可愛い……可愛いよ姉ちゃん……)
 これまで顔立ちの整った姉を自慢に思った事はあったが、こうしてまるで他人を見るかの様に意識し、恋心を持ったかの様に愛おしく感じる事など無かった。
 だが今の自分は、姉を一人の女の子として見ており、すぐにでも抱き締めて「好きだ」と告白したいほどに欲してしまっているのだ。
(俺……姉ちゃんが……)
 視線が顔から胸元へ移動し、その豊かな膨らみを目にした瞬間、健太は股間の一物がビクンと跳ねるのを感じた。
(うぅ……オッパイ……)
 高校生にしては大きいと思われるその膨らみは、タンクトップを押し上げて見事に自己主張をしていた。
 顕わになっている肩も健康的な肉体を感じさせていやらしい。
 その日焼けした肌に触れ、柔らかそうな乳房を揉みしだいたらどれほど気持ちがいいだろう。
(姉ちゃん……)
 健太は訳も分からず欲情してしまっている自分に驚きつつも、目の前の姉をどうにかしたくてたまらない衝動に支配されそうになっていた。
 このまま抱きついて押し倒し、姉とセックスしてはいけないだろうか。
 家には今自分たちしかおらず、邪魔する者は誰もいない。
 姉は抵抗するだろうがしょせんは女。
 男の自分に敵うはずがないのだ。
(そうだよ……しちゃえば……)
 夢にまでみた童貞喪失。
 初体験が経験できるのである。
 相手が姉だというのが引っかかるが、今の姉は信じられないほどに可愛らしく、そしていやらしく見えていたため何も問題を感じなかった。
 これほど魅力的な女ならば、姉とはいえ童貞を捧げるのに十分な相手と言えるだろう。
(よし、ヤるぞっ!)
 肉欲に身も心も支配された健太は、そのまま一気に姉を押し倒そうと腰を上げた。
 パシーン!
「ぐぁっ……」
 次の瞬間鋭い痛みと眩暈を感じてよろよろと腰を落とす。
 額にズキズキとした感触があり、どうやら自分が何かにぶつかった、いや叩かれたのだという事に気が付く。
 痛む額を押さえつつ前を見ると、姉が手を上に差し出す姿勢で固まっているのが目に映った。
 どうやら姉に額を叩かれたらしい。
「あんた今……押し倒そうとしたでしょ……?」
 姉は荒い呼吸をしながらこちらをジトっと見つめてくる。
「う……その……」
 行動がバレバレであったのと、叩かれて少し冷静になったため、自分がとんでもない行為をしようとしていた事に健太はショックを受けた。
「全く……普通実の姉を襲う?……いくら相手がいないからって酷すぎだよ……」
 姉は息を荒げながら困った様に呟いた。
「ど、どうして分かったの……?」
「あんだけ『興奮してます。したくてたまりません』って顔してりゃすぐ分かるよ。これでもあんたの姉ちゃんは男性経験豊富なんだぞ? エッチしたがってる男の挙動なんかはお見通しなのさ」
 さすが彼氏持ちは違う、などと思いながら、その言葉から姉がすでにセックスの経験がある事が分かり興奮が高まった。
(姉ちゃんの……この体を……抱いたヤツがいるんだ……)
 目の前で揺れる豊満な乳房を揉みしだき、舐めたり吸ったりした人間がいるのだと思うと、再び頭が肉欲で一杯になり、ゴクリと唾を飲み込んでしまう。
「まだ興奮してるんだ……もう、やめてよね……」
 姉はブツブツ呟きながらあらぬ方向を見ている。
 頬が上気してほんのりと赤みをさしているのが色っぽく、ハァハァといった荒い呼吸が何ともいやらしく耳に響いた。
「俺、変なんだよ……さっきからおかしくて……姉ちゃんを変な目で見ちゃうんだ……どうしてかな?」
 もう隠しても仕方が無いと思い、正直に今の状況を告げる。
「そうなんだ……実を言うと私もなんだよね……」
「え? そ、そうなの?」
「別にあんたみたいに襲い掛かるほど追い詰められちゃいないけど……って、それは男と女の差なのかな?……一応凄く興奮はしてるから……」
 確かに姉の様子はあまりに色っぽく、呼吸が乱れているのも自分と同じ状態を示している様に思えた。
「もしかして私たちが変になってるのって……さっきのジュースのせいなのかな?」
「ジュース?」
「うん、あれに変な成分が入ってて……それで二人して興奮しちゃってる様に思えるんだよね……何しろあれ飲んでからおかしくなってる訳だし……」
 言われてみればその通りだ。
 あのジュースを飲んでから自分は姉を襲いたくなったのである。
「そういやジュース渡される時、『彼氏と飲んでね』とか言われて……何か意味ありげに笑ってたけど……そういう意味だったんだ……」
「そんなこと言われたの?」
「うん……まあ、あんたが彼氏だったら問題無かったんだよね。多分このままエッチして……それで笑い話にでもなって……」
 そこまで言って姉は急に口をつぐんだ。
 姉弟で際どい会話をしている事を今更ながら恥ずかしく感じたりでもしたのだろうか?
 何やら落ち着かない様子で視線を動かしている姉を奇妙に思いつつ、健太は相変わらず湧き起こってくる性欲をどうしたものかと考えた。
(このままじゃおかしくなっちゃうよ……早いとこオナニーでもしないと……)
 そう、よく考えれば肉欲を発散させるのにセックスをする必要は無いのだ。
 自慰をして射精してしまえば、スッキリしてこのムラムラ感も無くなるに違いないのである。
 姉を襲うなどというリスクを冒さなくても、十分に性欲を発散できる方法があるのだからそうすべきだろう。
 そのためにも姉には早々に部屋から出て行ってもらいたかった。
 そもそも目の前に姉の姿があるせいで興奮してしまっている部分もあるのだから、そうしてもらった方が良いのである。
(そうだよ……ジュースは飲み終わったんだし……出て行ってもらおう……)
 そう告げようと口を開きかけた時だった。
「ねぇ……もし良かったら……する?」
「え……?」
 突然の姉の言葉にドキリとする。
 普段なら何の事かと疑問に思うだろうが、性的に興奮している状態で「する?」と聞かれたらセックス以外に考えられなかったからだ。
「その……あんたも辛そうだしさ……私も一応そのぉ……ちょっとしたいなぁって感じはしてるのよ……だから……する?」
「するって……もしかしてあれ?……さっき俺がやりそうになった……」
「うん……エッチ……」
 一応確認のため尋ねると、姉は恥ずかしそうに顔をそむけながらそう答えた。
 一体どういう事なのだろう。
 先ほどは止めたくせに、今度は誘ってくるとは訳が分からなかった。
「せっかくエッチしたがってる男と女がいるのにさ……オナニーで済ませちゃうってのは……その、勿体無いかなぁって……」
「で、でも……俺たちゃ姉弟だよ?……普通とは違うでしょ?」
「そうだけどさ……したいじゃない?……あんただってさっき襲おうとしたくらいなんだから分かるでしょ?」
「そ、そりゃあ……分かるけど……」
「だったらいいじゃん。しちゃおうよ」
 急に積極的になった姉に戸惑いつつも、すでに健太の心は決まっていた。
 姉とはいえ、美人で欲情をそそる肉体をした女性に、頬を上気させ、息をハァハァと乱しながら色っぽく誘われて耐えられるはずがなかったからだ
 元々一度理性は無くなっているのである。
 今更こちらから止める理由は何もなかった。
「じゃあ……するよ……?」
「うん……」
 コクリと頷く姉に近づき、心臓をドキドキさせながらタンクトップの胸に手を伸ばす。
「あ……」
 手が触れ、少し力を入れた瞬間、姉が微かな声を上げたのに興奮する。
(や、柔らかい……)
 手のひらにゴムマリを掴んだ時の様な弾力と、たまらない柔らかさが伝わってきた。
「ね、姉ちゃぁんっ……」
 これまで我慢してきた肉欲が爆発し、手に力を入れて激しく胸を揉みしだく。
「あっ、あんっ……ちょっと、あっ……乱暴に、ああんっ……もっと優しく、あぅんっ……」
 姉が何か言っているのが聞こえるが、初めて触れる乳房に夢中になっている健太には言葉の意味まで理解できなかった。
「やっ、駄目って、あんっ……そんな風にしたら、やぁっ……ちょ、あんっ……やだ、あっ……落ち付、ああんっ……」
 服の上からでは我慢できず、タンクトップを捲り上げて直接乳房を掴む。
 顕わになった膨らみは、水着の日焼け跡のせいか白さが強調されて宝石の様に輝いて見えた。
(姉ちゃん……ビキニ着てるんだ……)
 日焼け後から姉のビキニ姿を想像しつつ、膨らみの頂点にある乳首を凝視する。
 それはピンク色をしており、すでに勃起しているのが分かった。
(やっぱり姉ちゃんも興奮してるんだ……)
 推測として分かってはいた事だが、こうして実際に体の変化として見えると興奮が高まり、健太はその突起にむしゃぶり付いていった。
「あんっ……あっ……健太ぁ、やぅんっ……」
 強く吸い上げた後、舌を絡みつかせる様に動かしながらチュパチュパと何度も吸っていく。
「あっ、あっ……はぁっ、あぅっ……健太いいよ、あんっ……健太上手ぅ、やんっ……」
 頭に手が添えられ、ギュウッと掴まれている事から姉がかなり感じているのが分かった。
 自分の愛撫によってそうなっているのだと認識すると征服欲が激しく刺激され、健太は嬉しくてたまらなくなった。
 女はこうして快楽を与えれば自由にする事ができる。
 そんな思いが湧き起こり、もっと姉を自分の思い通りにしたくなった健太は、それまで以上に激しく乳首を吸い、乳房を揉んでいった。
「あんっ、あっ、ああっ……健太、あぅっ……健太凄い、あんっ……健太凄いよぉっ……」
 まるで餌に喰らい付く犬の様に鼻息を荒くし、乳房を引きちぎるかの様な勢いで揉みしだき吸い付いていく。
 ようやくありついた女肉に雄の本能が刺激を受けているのか、決して逃がすまいとする衝動が激しくなり、信じられないほど興奮してしまっているのだ。
「あぅっ、あっ、やぁんっ……そう、あぅっ……そうだよ、ああっ……そうやってもっとぉ、ああっ……もっとしてぇっ……」
 チュパチュパと乳首を吸い上げ、乳房を荒々しく揉みしだくと、姉が可愛らしい声を上げておねだりしてきた。
 それは普段、偉そうに喋っている姉とは正反対の態度であったため、健太は激しく興奮した。
(すげぇ……女ってこんな風になるんだ……感じると、こんな可愛くなって……)
 自分が吸ったり揉んだりするだけで姉が甘い声を上げていやらしく体をくねらせる。
 そうして姉を自由に喘がせていると、体の奥底から元気が沸いてくる様に感じられ、健太は熱心に口と手を動かしていった。
「あっ、あっ、ああんっ……健太、やぁんっ……もっとこっち、あぅっ……もっとこっちもぉ、あぅっ……ああんっ……そう、ああっ……そうだよぉっ……」
 自ら乳房を差し出し舐める様に促す姉に、健太の興奮は最高潮に達していた。
(姉ちゃんは俺のもんだっ……姉ちゃんは俺のぉっ……)
 激しく湧き起こってくる欲情は、姉という女を己の物にせずにはいられない凄まじい衝動をもたらしていた。
 一旦勢い良く体を起こし、これから自分が征服しようとする姉の姿を見下ろす。
 そこにはタンクトップをはだけ、日焼けした肌と白い乳房をさらけ出して喘ぐ女が横たわっていた。
 潤んだ瞳はもっとして欲しいと言わんばかりにこちらをジッと見つめ、半開きになった口の間からは赤い舌がにゅるりと伸びて上唇を舐めた。
「うおぉっ!」
 その様子におかしくなりそうなほど興奮を高めた健太は、自らの服を全て脱ぎ去り、姉の体からも衣服を剥ぎ取ると、その柔らかな肉体にラグビーのタックルの様にして抱き付いていった。
(うぅっ……き、気持ちいいっ……)
 生の胸や腹に姉のすべらかな肌が触れ、グニュっと潰れる肉の感触に思わず涎が出そうになる。
 体の重みが姉の肉体に受け止められ、たまらない心地良さを伝えてきた。
(うっ……)
 そのまま擦る様にして体を動かすと、泣きたくなる様な快感が体中を走り抜ける。
「姉ちゃんっ……俺っ、俺ぇっ……」
 姉の体をギュッと抱き締め、擦り付ける様にして何度も体を動かしつつ、美しい髪を梳きながら細い首筋に吸い付いていく。
「あんっ……あっ、ああっ……健太ぁ、いいよぉ、ああんっ……」
 肌と肌が擦れ合い、そのたびにゾクゾクする様な快感が全身に広がり、姉の体を己が物にしたい欲求が激しく高まる。
「姉ちゃんっ……姉ちゃぁんっ……」
 姉を呼びながら首筋から胸元、腹、太もも、そして足首へと舌を這わし、指をしゃぶりながら再び上へ同じ様に舐め回していく。
「やっ……バカぁ、あぅっ……そんな舐めて、あんっ……いやぁんっ……」
 恥ずかしそうに悶える姉に興奮を高めつつ、服を脱がしてからずっと気にしていた股間に意識を向ける。
(ここ……姉ちゃんの……見たい……)
 一緒に風呂に入らなくなってからだいぶ経つが、姉の股間は一体どんな様子になっているのかと心臓をドキドキさせながら太ももに手をかけグイと左右に開く。
(凄い……何だこれ……?)
 そこは貝の様な襞になっており、姉の興奮状態を示すかの様に愛液でヌルヌルと光を放っていた。
 それはまさに「肉」といった感じで、今己の股間で激しく猛っている肉棒をそこに押し込んだらたまらなく気持ちが良さそうに思えた。
「入れたい?……いいんだよ入れて……ほら、ここに……健太入れてみなよ……」
 姉が体を起こして自ら秘所をクイと指で開くと、クチャっという音と共に微かな空洞が見えた。
(ここに……チンポを入れるんだ……)
 美しく小麦色に焼けた太ももを開き、水着の跡が白く眩しい中でそこだけピンク色をした秘所をさらけ出す姉の姿はたまらなくいやらしかった。
 潤んだ瞳でこちらを見つめながら、トロンとした声を発して誘ってくる姉に対し、童貞の健太が我慢する事などできるはずもなかった。
「俺っ、俺ぇっ、姉ちゃぁんっ……」
 叫ぶと同時に飛び掛り、姉を押し倒す。
 落ち着き無く肉棒を持ち、慌てて入れようとするがなかなか入らない。
「あんっ……もう、だから教えてあげたのにぃ……ほら落ち付いて、ここよここぉ……ったく、ホント大きくなってもあんたは手間がかかるんだからぁ……」
 姉が少し呆れた様に言いながら、再び秘所を広げてくれている。
「ここっ? ここでいいのっ?」
 だがそれが分からないほど健太は落ち着きを無くしており、姉の誘導に合わせて肉棒を小刻みに動かすだけだ。
「だからここ、ここだってぇ……ほらここ、あんっ……そうそこぉ、そのままそこにぃ、あっ、ああんっ……」
「うぉっ……くっ……」
 姉のありがたい誘導のおかげか、ようやく膣穴に亀頭をハメる事ができた。
 すると股間からたまらない快感が背骨を通じて這い上がり、体中に気持ちの良さが広がっていった。
(凄いっ……くぅっ……これがっ、これが女っ……)
 まだ亀頭の先がハマっただけであるというのに、もう体が震えるほどの快感が押し寄せて来ている。
 それは自慰では経験した事のない、体全体を包まれるかの様な心地良さだった。
(あったかい……姉ちゃんの中……あったけぇ……)
 ジュブジュブとした温かい肉が肉棒を圧迫しており、そのまさに生きている人間の中に入り込んだという感触は、健太に己が今セックスをしているのだという認識を高めさせた。
(すげぇ……すげぇよ、あったくて締め付けてきて……そんですっげぇ気持ちいいっ……)
 よりこの心地良さを味わいたいという思いが体に作用したのか、意識せずとも腰が動き、肉棒をさらに奥へと押し込んでいく。
「あんっ……あっ……ああっ……」
 絡み付く襞に快感を感じながらズブリズブリと腰を進めると、姉が甘ったるい声を発してピクピクと体を震わせた。
(俺……俺、姉ちゃんと繋がってる……)
 温かな体温、ギュッと締め付けてくる膣襞、動くたびに伝わる振動。
 それら全てが姉との繋がりを感じさせて何やら嬉しくなってくる。
 自分は一人ではない、姉と一緒なのだという想いが喜びを感じさせるのだ。
(姉ちゃん……姉ちゃん大好きだよぉ……)
 姉への愛おしさが高まり、幼い頃抱いていた甘えの想いが蘇ってくる。
 これ以上進めない箇所まで肉棒を押し込むと、健太は体を倒して目の前の柔らかな肉体を抱き締めた。
 ハァハァといった甘い吐息が耳に響き、まさに今自分が姉と一つになっているのだという認識が高まっていく。
 顔を上げると、トロンとした表情をした姉と目が合い、そのままニコリと微笑んでくるのにドキンっと心臓が跳ねる。
(ね、姉ちゃん可愛い……)
 姉の顔など嫌というほど眺めてきたが、この瞬間ほど可愛らしく美しく、信じられないほど魅力的に見えた事は無かった。
「ほらぁ……入れたんだから次はどうするのぉ?……このまま終わっちゃうんじゃつまらないよぉ……」
 姉が面白そうな声で囁いてくる。
「う、うん……じゃ、動くから……」
 久しぶりに聞く、姉の優しく促す言葉にドキドキ感が高まる。
 そう、昔の姉は自分にとても優しかったのだ。
 今した様に何をする時でも導いてくれたのである。
 そしてそんな姉を自分は大好きだった。
(姉ちゃんっ……)
「あんっ……」
 姉への愛情を高めながら腰をゆっくり引くと、たまらない快感と共に甘い声が部屋に響く。
 続けて腰を押し込み、そのままピストン運動を開始する。
「あっ、あっ、ああっ……いいよ、そう、あんっ……その調子、あぅっ……そうやって、あっ……もっと、もっとぉっ……」
 甘くおねだりしてくる姉の様子に興奮を高めながら、要望どおり腰の動きを早める。
「あんっ、あっ、あぅっ……いい、あっ……それいいよ、あっ……それいいっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
 姉が頭を仰け反らせ、腰に脚をからませてくる。
 それが己の与えている快感の強さを感じさせ、嬉しくなった健太はますます激しく肉棒を出し入れしていった。
(スゲぇっ、スゲぇよっ……セックスってスゲぇっ……)
 動き出してからの気持ちの良さには凄まじいものがあった。
 これまで自分が最も気持ちのいい行為だと思っていた自慰が馬鹿らしく感じられるほど、その快楽は絶対だったのだ。
 肉棒がヌメヌメとした肉に包まれ締め上げられ、膣襞によって擦り上げられる快感は涙が出るほどに気持ち良かった。
 その行為と手だけで擦る状態とを比較すれば、その差は歴然としていると言えただろう。
「ああんっ、あっ、あはぁっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……健太ぁ、いいよぉ、あぅっ……健太凄いのぉ、あぅんっ……健太凄いよぉっ……」
 何よりこの姉の言葉。
 自分を褒め称える姉の言葉は精神的にたまらない快楽であり、断続的に聞こえる甘い喘ぎも、心臓に突き刺さるかの様に耳に響いて最高だった。
「やっ、やっ、やぁんっ……健太っ、健太っ、健太ぁっ……あふっ、あっ、ああんっ……もっとっ、もっとっ、もっとぉっ……」
 腕が背中に回り、ギュッと抱き締められると心地良さが体中に溢れる。
 その状態は、今姉を支配しているのは自分なのだという想いを持たせ、男として一人前になった様に感じさせた。
 姉とはいえ一人の女を貫き、喘がせているという事実が征服欲を刺激し、自分が何やら凄い存在になったかの様に思えたのだ。
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ、姉ちゃぁんっ……」
 柔らかな肉体を抱き締め、小刻みに荒々しく腰を振っていく。
 すると密着感が高まり、自然と快感も増したせいか一気に射精感が押し寄せてきた。
「俺っ、もうっ……」
 限界を示す様に姉に告げ、思い切り気持ち良く射精しようと腰の動きを早める。
「いいよ、あんっ……いいから、あぅっ……出して、あっ……出してぇっ……」
 その事を察した姉がそれまで以上にギュッと抱きつき、腰を激しく振ってきた。
 するとキュッキュッと膣内が締め上がり、健太は我慢できない己を感じた。
「あんっ、あんっ、ああんっ……わたし、ああっ……わたし駄目、はぅっ……わたしぃ、ああんっ……やっ、やっ、やぅっ……健太っ、健太っ、健太ぁっ……あっ、あっ、あぁあああああああああんっ!」
「ね、姉ちゃぁんっ!」
 姉の絶頂の声に合わせて精を放つ。
 ドピュドピュドクドクドクドク……。
 放出された精液が激しい勢いで姉の膣へと注がれていく。
「くっ……くぅっ……うぅっ……」
 女体の温かな肉の中へ己の精が流れ込んでいる事に何とも言えない満足感を覚えながら、健太は何度も何度も射精していった。
 しばらくして全ての精を放ち終えると、力を抜いて姉の横へ倒れ込む。
 ハァハァといった荒い呼吸が部屋に響き渡り、二人はしばらくそうしてジッとしていた。
「ふふ、健太なかなか上手いじゃない。驚いちゃったよ」
 不意に姉が嬉しそうな顔をしながら囁いてきた。
「そ、そう? 俺上手かった?」
「うん、少なくとも私が今までしてきた男の中じゃ一番だね。自信持っていいと思う」
「そうなんだ……」
 全くの初めてであるにも関わらず、経験豊富な姉に褒められると嬉しくてたまらない。
 何より肉体関係を結んだせいか、姉に対する愛情が高まっているためより喜びを感じたのだ。
「何か他の男とするのが馬鹿らしくなってきちゃったなぁ。健太となら気楽だし。これからもしちゃおっかなぁ」
「そ、それって……」
 これからもセックスをさせてくれるという事なのだろうか。
 それは凄く魅力的な提案に思えた。
「うふ、姉ちゃんは健太にちょっと惚れちゃいました。だぁってこんなに気持ち良くしてくれる男なんて他にいないんだもぉん」
 姉はそう言いながら首に腕を回し、顔を近づけてくる。
 チュッ……。
 唇に触れた感触に驚く。
(! 姉ちゃんと……キス……)
 すでにそれ以上の行為であるセックスをしているにも関わらず、何やら照れてしまう。
 顔を近づけ唇を合わせる行為には、セックスとは違う独特の感覚があるらしかった。
「もしかしてキスも初めて?」
「うん……」
「そっか……ファーストキスもらっちゃったね。ふふ、何か嬉しいかも」
 姉は微笑みながらジッと見つめてくる。
 その顔はとても可愛らしく、興奮で感情が高ぶっているせいか姉に対する想いが強まった。
「姉ちゃん……姉ちゃぁんっ……」
 ギュッと抱き締め、胸に顔をうずめる。
 乳房の感触が頬に感じられ、たまらない快感が押し寄せてきた。
 射精して力を失っていた肉棒が一気に硬く大きくなっていく。
「ったく、甘えん坊なんだから……しょうがないなぁ……」
 姉は呆れた様な言葉を発しながらも優しく頭を撫でてくる。
 その心地良さに健太はうっとりとなった。
「オチンチンも硬くしちゃって……ま、男の子だもんねぇ。エッチがしたくてしたくてたまらないんでしょ?」
「うん……もっと姉ちゃんとしたい……」
 内心を見透かされ、恥ずかしく思いながらも正直に答える。
「ふふん、じゃあヤらせてあげようかなぁ。っていうか、私もしたかったりするんだよねぇ。健太とのエッチって、すっごく良かったしぃ……」
「いいの?」
「うん、姉ちゃんを抱・か・せ・て・あげるっ、んっ……」
 次の瞬間唇が塞がれた。
 先ほどは軽く触れるだけだったが、今回はそれで終わらず、舌を押し込まれる。
 にゅるりと口内に入り込んできた舌は、健太のものと絡み、強く吸い付きながら激しく暴れまわった。
「んんっ……んっ……んんっ……」
 口の中が姉の舌に侵食され、ベロリと舐められるたびに快感が体を走り抜ける。
 回復した肉棒もその刺激にビクンビクンと震え、再び姉の中に入りたいと主張し始めた。
「んっ、んっ、んんっ……んんぁっ……」
 欲情したためか主導権を握りたくなった健太は、姉の頭を抱える様にして自ら舌を吸っていった。
 そのまま肉棒を擦り付ける様にして腰を動かしながら、顔を左右に入れ替えて姉の口を貪っていく。
「んんっ、んっ……んっ、んっ、んはぁ……ふふ、キスもなかなか上手いじゃない……んっ……」
 姉は嬉しそうな顔をしながら再び軽いキスをしてきた。
「それにすっかり大きくしちゃって……」
「うっ……」
 肉棒をギュッと掴まれしごかれる。
「ね、姉ちゃん……俺……」
「分かってる、入れたいんでしょ? それは私も同じ、んんっ……」
 またねちっこいキスをされ、肉棒がビクンと震える。
 興奮が高まった健太は、そのまま唇を重ねつつ乳房に手を伸ばしてヤワヤワと揉みしだいた。
(やっぱりオッパイって、柔らかいな……)
 先ほどさんざん揉んだ乳房だったが、こうしてまた触れると、心地良い思いと共に肉欲が湧き起こってくる。
「んっ、んんっ……んふぅ、健太ぁ……しよぉ、姉ちゃんを気持ち良くしてぇ……」
 姉がトロンとした瞳を向けながら、甘える様におねだりしてきた。
「う、うん……入れるよ……」
 その様子に心臓をバクバク鼓動させながら、再び肉棒を押し込んでいく。
「あぅんっ……やっぱり健太のってい、あんっ……入れるだけで、あっ……何かいいよぉ、ああんっ……」
 ズブズブと腰を進めると、姉が快感に顔を歪めながら嬉しそうに笑った。
「姉ちゃんだって……姉ちゃんだっていいよ……入れるだけで、くっ……絡みついてきて、うぅっ……たまらねっ……」
 健太は肉棒を収め終えると、頭を仰け反らせながら叫んだ。
「ありがと……ふふ、私たちって相性いいのかもね……別に動かなくても、入れてるだけで凄くいいし……」
「そりゃ姉弟だから、いいんじゃないの? くっ……」
 適当な事を答えながら腰を動かし出す。
「あっ、あっ、ああっ……確かにそうかも、あんっ……血が繋がってると、あぅっ……そんな感じするし、ああんっ、それいい、あっ……それもっとぉっ……」
「同じ親の遺伝子で出来てるんだからっ……きっと相性がいいんだよっ……」
「そうだね、あんっ……それはそうかもぉ、ああっ……だったら健太とエッチするのが、あっ……一番気持ちいい、はぅっ……のかなぁ、あっ、あっ、ああんっ……」
 思いつきで言った事だったが、姉に納得されると妙に信憑性がある様に思えてくる。
 自分にとって経験した女は姉しかいないため比較のしようがないが、多くの男に抱かれてきた姉が言うのなら、結構間違っていないのかも知れないからだ。
(そうか、姉ちゃんって他の女より気持ちいいんだ……)
 そう考えると、これから自分はどうしたらいいのかと思ってしまう。
 何しろ恋人ができてセックスしても、姉より気持ち良くないのでは幻滅してしまうかも知れないからだ。
「ああんっ、あっ……健太ぁ、あぅっ……健太いいよぉ、ああっ……健太最高ぉ、あっ、あっ、ああんっ……」
 だがその想いは、甘く悶える姉の姿を見ているうちにどうでも良くなっていった。
 別に他の女とセックスする必要は無いではないか。
 そもそも自分はモテる訳ではないのだから、これから恋人ができるのかだって怪しいところだ。
 それならこのまま姉を抱いていけばいいだろう。
 問題は姉がヤらせてくれるかどうかだったが、今の雰囲気からすると気が向けば相手をしてくれる可能性は高そうな気がした。
「ああっ、あっ、ああんっ……いいよっ、いいのっ、いいんだよぉっ……健太っ、健太っ、健太ぁっ……」
 まるでその想いに答えるかの様に叫びつつ、姉はギュッと抱き付いてくる。
 その悶えは、男として女を満足させている自信を持たせるのに十分な効果があり、さらには膣内もキュッキュッと肉棒を締め付け、ヌメヌメとした襞によって快感を与えてきたため、身も心も快感で一杯になった。
「姉ちゃんっ……姉ちゃん凄いよぉっ……くっ……すげ、うぅっ……」
 股間から湧き昇る快楽に自然と体にも力が入り、健太は激しく腰を振っていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……健太それ凄い、あっ……健太凄いよ、ああっ……健太凄いのぉっ……やっ、やっ、やぁんっ……」
 姉の声が可愛らしくなり、いやいやと頭を左右に振るさまが少女の様に見えてたまらない。
(姉ちゃん可愛いっ……姉ちゃん可愛いよぉっ……)
 年上のはずの姉が年下に見え、自分の行為がそうさせているのだと思うと誇らしさと共に姉を支配している喜びが湧き起こってくる。
 興奮が高まると同時に床にしっかりと手を付き、健太は前に進む様にして腰を突き出していった。
「あっぐ、ああっ……そんな、やんっ……そんなのって、ああぅっ……ダメ、やぁっ……ダメよそんなのぉ、あっ、あっ、ああんっ……」
 頭を仰け反らせ、軽く握った拳を口に当てながら姉は喘いだ。
 そんな可愛らしい様子を見せられてはたまらず、また激しいピストン運動を繰り返した事で健太の耐久力は一気に無くなり、今すぐにでも精を放ちたくなった。
「あんっ、あっ、ああんっ……健太もう、あっ……健太もうぉ、やっ、やっ、やぁんっ……姉ちゃんイっちゃう、あぅっ……姉ちゃんイっちゃうのぉっ……」
「俺もっ……俺もイくから一緒にぃっ……」
 体を姉に押し付け、擦り付ける様にしながらさらに激しく腰を振っていく。
「やんっ、やんっ、やぁんっ……健太一緒に、あっ……健太一緒ぉ、あんっ、あんっ、ああっ……イくっ、イくのっ、イくぅっ、あっ、あっ、あぁあああああああああんっ!」
「姉ちゃぁんっ!」
 ドピュドピュドピュ……。
 叫ぶと同時に精が放たれた。
 激しい快楽が体中を駆け抜け、ブルブルと震えながら何度も射精を繰り返していく。
「あ……ああ……はぁ……」
 膣内に精液を注がれているのを感じているのか、姉は甘い吐息を漏らしている。
 しばらくして精を放ち終えた健太はそのまま姉の体に身を預けた。
 ハァハァと荒い呼吸が部屋に響く。
 体の下に柔らかで温かな肉の感触があり、呼吸に合わせて動くのに姉の存在を感じて健太は幸せな気分になった。
(姉ちゃんって……女なんだよな……)
 今更ながらそんな事を思う。
 これまでも頭ではそう理解していたものの、こうして生物的な意味で女の面を見せ付けられたためそう感じたのだ。
 胸の辺りにその事を示すかの様に乳房の潰れている感触があり、それを意識した途端、肉棒がムクムクと力を取り戻していくのが分かった。
 それは今射精したばかりだというのが信じられないほどの回復力であり、肉棒が復活すると共に肉欲もムラムラと湧き起こったため再び姉を抱きたくなってくる。
「ふふ……もうおっきくなってるんだぁ……健太ってばエッチぃ……」
 それを感じたのだろう、姉は可笑しそうに笑っている。
「しょうがないだろ。何か変になっちゃってるんだから」
「そうだったね……あのジュースってやっぱり媚薬だったのかなぁ。何か私もどうにも止まらない感じだしぃ」
 姉はいやらしく微笑みながらジッと見つめてきた。
「媚薬?」
「うん。ここまでしたくてしょうがないのって、あのジュースにそういう成分が入っていたって考えるのが妥当でしょ? ジュース渡された時にそういう感じのこと言われたし」
「彼氏とってやつ?」
 先ほどの姉の言葉を思い出しながら尋ねる。
「うん。さっきも言ったけど、彼氏とするんなら確かに笑い話になりそうないたずらだもんね。何度もしたくなっちゃうっての……だけど弟としちゃってるんだから笑えないよねぇ……」
「そうだよなぁ……」
 自分たちがしているのは近親相姦だ。
 世間では許されない行為であり、自分だって実際していなければそんな事には嫌悪感を持ったに違いない。
「でもしちゃったんだよねぇ……そんでそれがまた良かったりして……」
「うん……」
 思えばジュースを飲まなければ姉とこういう事はせず、未だに自分は童貞だったのだと考えると、ジュースをくれた姉の友人に感謝したくなった。
「健太はファーストキスに初体験を近親相姦で卒業しちゃった訳かぁ……凄いなぁ……ふふ、何と言うかエロいよね?」
「その相手をした人間に言われたくないよ」
「そりゃそうだ」
 姉弟は笑い合った。
「でさ、健太はまだまだしたい訳だよね?」
「うん……媚薬のせいだとは思うけど、凄くしたくてたまらない」
 思わず肉棒を擦り付けてしまう。
「ふふ、元気元気……実は私もしたりないんだよねぇ。こんなに興奮しちゃうのって初めてだよ」
 姉はギュッと抱き締めてくる。
「だからさ、もっとしちゃおう? どうせなら薬の効果が切れるまでヤりまくろうよ。どう?」
「うん、いいよ」
 何ともいやらしい誘いにすぐさま頷く。
 健太にしてみれば姉さえ許してくれれば、いや、許してくれなくても何度もしたい気分だったのだ。
 それを向こうから誘ってくるのだから断る理由など無かった。
 勢い良く起き上がり、肉棒を入れる体勢を取る。
 ズブリ、と膣穴に肉棒がハマると同時に押し込み、素早く出し入れし始める。
「あっ、あっ、ああっ……ふふ、すっかり上手く、あっ……なってきたよね、ああんっ……」
 褒め言葉を心地良く聞きながら、健太はもっと姉を悶えさせようと腰の動きを激しくしていくのだった。


 一ヶ月が経った。
 あれから健太は、毎日の様に姉とセックスをしていた。
 媚薬の効果は当然切れていたのだが、姉弟で交わる事に快感を覚えてしまったのだ。
 何やら姉いわく、「健太とのエッチは最高」なのだそうであり、その様に言われて嬉しくないはずはなく、また、ヤりたい盛りの少年にしてみれば、向こうから抱かせてくれるというのを断る理由などなかった。
 何しろ姉は美人であるし、スタイルも良い。
 それにセックス自体はとんでもなく気持ちがいいのだから止められるはずがなかったのである。
「あんっ、あんっ、ああんっ……健太ぁ、あぅっ……健太いいよぉ、やっ、やっ、やぁんっ……」
 制服姿で四つんばいになった姉が頭を仰け反らせて悶えている。
 今日も帰ってくるなりキスをされ、なし崩し的に抱いていた。
 母はどうやら買い物に出かけており、すぐに帰って来ないからその間にしようという事だった。
「あぐっ、あっ、あはぁんっ……健太もっと、あっ……健太もっとだよぉ、あっ、ああっ、やぁんっ……」
 はだけたブラウスの間に手を差し込み、乳房を鷲掴む。
 すぐさま柔らかな感触が手のひらに広がり、健太は頬を緩めながら荒々しく揉みしだいた。
「ああんっ、あっ、ああっ……オッパイ、あぅっ……オッパイがぁ、はぁっ……」
 何度か交わるうちに分かったのだが、姉はどうやら胸が弱いらしかった。
 特にこうして後ろから貫いている最中に揉まれるのがたまらないらしい。
「あっ、あぅっ……そんな、ああっ……そんな風に、ああんっ……ダメ、ああっ……ダメなのぉっ……」
 健太は乳房をギュウッと握り締め、姉が悶えるさまを楽しげに見下ろした。
「駄目なら止めようか?」
 姉の本心がそうでは無いことを知りながら、わざとそんな風に言って手の動きを止める。
「やっ、ダメぇっ……止めちゃやぁっ……健太してぇっ……早くぅ、早く揉んでよぉっ」
「でも駄目なんでしょ?」
「分かってるくせにぃ……もぉ、いじわるなんだからぁ……」
 振り返って怒ったように拗ねる姉が可愛らしくてたまらない。
 その顔が見たくてこうした事をしているのだ。
「姉ちゃん可愛いよ」
 そう囁きながら再び乳房を揉みしだき始める。
「もう、弟のくせに生意気だぞ。そんなこと言うなら、あんっ……こら、あぅっ……まだ言いたい事が、ああんっ……やだ、あぅっ……あっ、あっ、ああっ……」
 姉は何か言いかけたが、健太が激しく腰を動かし出したため言葉にならなくなっている。
 その様子もまた可愛らしく、健太は腰の動きに力を入れていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……健太凄いぃっ……健太凄いのぉっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……」
 突き込む動きに合わせて紺色をした制服のスカートがヒラヒラと動くのが欲情をそそり、健太はもっと激しく揺らしてやろうと腰を叩きつける様にして動かしていった。
「あふっ、あっ、あやぁんっ……それ、あっ……それぇ、ああっ……激し、あぅっ……激しいのっ……やんっ、やんっ、やはぁっ……もう、ああっ……もうわたしぃ、ああんっ……もうイっちゃうよぉっ……」
 姉が頭を左右に振り、長い髪の毛を振り乱しながら限界が近いことを告げてくる。
 健太も射精感が高まっていたため、このまま一気に精を放出しようと腰の動きを早めていった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……イくっ、イっちゃうっ、イっちゃうのぉっ……やっ、やっ、やぁっ……健太っ、健太っ、健太ぁっ……あっ、あっ、あぁああああああああんっ!」
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ、姉ちゃぁんっ!」
 姉弟はお互いを呼び合いながら絶頂を迎えた。
 ドピュドピュドクドクドク……。
 激しい勢いで精が放たれていく。
「くっ……くぅ……」
 姉の中に自分の精液を注ぎ込んでいる感触を覚えながら、健太は何度も何度も射精を繰り返していった。
 しばらくして全ての精を放ち終えると体を放し、ゆっくり横に倒れ込む。
 姉も同じ様にして寝転び、姉弟は顔を見合わせるとどちらからともなく微笑んだ。
「あ〜〜、やっぱり健太とするのは最高だねぇ。姉ちゃんすっかり夢中だよ」
 そう言いながらギュッと抱き付いてくる。
「俺だって姉ちゃんに夢中だよ。すっごく気持ちいいもん」
 姉の背中に手を回し、髪を梳きながら額にキスをする。
「ふふ、嬉しいけどちょっと心配かな? このままだとあんた、私以外の女の子に意識向けないでしょ?」
「だってしょうがないじゃん。俺モテる訳じゃないしさ。それに……」
「それに、何?」
「ちょっと可愛いと思っても、家に帰って姉ちゃん見ると、姉ちゃんの方が可愛く見えちゃって……」
「うわぁ、何とも恥ずかしくも嬉しい発言をどうも……あんたすっかりシスコンになっちゃったねぇ。困ったもんだ」
「だけどさぁ、しょうがないじゃん。俺、姉ちゃんのすっごく可愛いとこ知ってるんだもん。それ以上に可愛い女の子なんていないよ」
 セックスしている最中の姉は、信じられないほど可愛らしく甘えておねだりしてくるためたまらなかったのだ。
 それに自分が姉を自由に喘がせているという感覚が、男としての満足感を刺激して最高だったのである。
「でもいつまでも私だけってのもさぁ……結婚できる訳じゃないんだから、もっと色々な女の子とも付き合わなきゃ」
「うん……分かってるけどさ……」
 それは最初にセックスした日から言われていた事だった。
 姉はいくら相性が良くても姉弟は姉弟であるとし、恋愛とセックスは別物だと考えているのだ。
 実際姉には恋人がおり、健太にも同じ様に恋人を作ってもらいたいらしかった。
「なぁ? 彼氏とするのって、俺とする時より気持ちいいの?」
 不意に嫉妬心が湧き起こり、そんな事を聞いてしまう。
「わ、可愛いこと言っちゃってぇ。嫉妬してるのぉ?」
 姉が可笑しそうに笑いながら聞いてくる。
「うん、嫉妬してる。俺、姉ちゃんが大好きだからさ」
 以前は誤魔化したりもしたのだが、もう何度も同じ様な会話をしているためすっかり慣れてしまった健太は正直に答えた。
「もぉ、前から言ってるじゃない。セックスに関しては健太が一番だって。何で彼氏持ちなのにあんたとしてると思ってるの? 健太とするのが一番気持ちいいからだぞ?」
「う、うん……分かってるけどさ……」
 内心凄く嬉しいと思いながらも、どうしても疑ってしまう。
 何しろ彼氏ともなれば恋愛感情を持っている相手だ。
 その男とするのより、弟でしかない自分とする時の方が気持ちいいとはどうしても思えなかったのである。
「ったく、しょうがないなぁ。いつまで経ってもお子様なんだから」
 姉が呆れた様に呟きながら頭をナデナデしてくる。
 子供扱いされている事に少し反発しつつも、頭を撫でられているのに嬉しさを感じながら姉の胸に顔を押し付けて抱き締める。
 柔らかな乳房の感触が顔中に広がって心地良さと共に肉欲が高まり、肉棒がビクンと震えた。
「一ついい事を教えてあげようか? 今の彼氏とはね、全然セックスしてないんだよ」
「え……?」
 あまりに予想外の発言に戸惑う。
 これほど自分とセックスをしている姉が、恋人とはしていないと言うのだ。
「前の彼と別れた原因がセックス絡みだからね。ちょっと慎重になってるんだなぁ……ま、簡単に言えばあんたのせいなんだけどね」
「え? お、俺のせい?」
「うんっ」
 さらに予想外の言葉に健太は動揺した。
 なぜ恋人と別れたのが自分のせいなのだろう。
「あんたとセックスしてからさ、前の彼とも当然した訳なんだけど……駄目なんだよねぇ。どうにも物足りなくて……っていうか、全然駄目って感じ? 今まであんなので満足してたのかと思うと悲しくなるくらいに……だから別れた訳」
「そ、そんな理由で別れちゃうの?」
 褒められている事に嬉しさを感じながらも、あまりに酷い様に思える別れた理由に驚いて尋ねる。
「だぁって、セックスしない様にしたら『ヤらせろヤらせろ』五月蝿いんだもん。それじゃまるで私としたいだけで付き合ってるみたいじゃない。そんなの嫌だから別れたの」
 確かにやたらとセックスを要求されればそんな気分にもなるだろう。
 だがそれまでセックスしていたのを突然駄目と言われれば、彼氏にしてみればたまったものではなかったに違いない。
 自分にしても、現在の姉との関係を一方的に断られたとしたら面食らい、しつこく食い下がる様に思えた。
「そんで今度はそういう理由で別れるのは嫌だから、エッチは全然してないって訳。今の彼は童貞みたいだから自分からはなかなか迫ってこないだろうし、ずっとこのまま清い交際を続けていこうと思ってるんだよね。家に帰れば相性バッチリの弟くんが気持ち良くしてくれるから欲求不満にもならないしさぁ」
 姉は嬉しそうな顔をして抱き締めてくる。
 一方健太は複雑な気持ちだった。
 自分の事を姉が重要視してくれるのは嬉しいのだが、何だか単に性欲の捌け口になっているだけにも思えたからだ。
(俺は……姉ちゃんだけが好きなのにな……)
 姉と違い、他に好意を向ける異性がいない健太にしてみれば、姉に恋人がいるという事実だけでも何やら寂しかった。
「どうしたの? 暗い顔して」
 顔に出てしまったのだろう、姉が怪訝そうな表情をして尋ねてくる。
「何でもない……ちょっと嫉妬して寂しく思っただけ」
 こういう時に誤魔化してもからかわれるだけなのは分かっていたため、健太は正直に答えた。
「だからあんたも恋人作りなさいって言ってるの。確かにセックスしてりゃ気持ちいいけどさ、やっぱり心が気持ち良くなるには恋愛が必要なんだから……そうだ、今度相手紹介してやろうか? あんたシスコンだから年上がいいでしょ? 私の友達で可愛いのがいるからさぁ」
「え? いいよそんなの」
「だぁかぁらぁ、そういう態度が駄目なんだって。好きになるかは別にして、取り合えず会って話してみたりするだけでいいんだから」
「でもなぁ……」
「聞く耳無しっ。今度紹介するから、ちゃんと話すんだぞ?」
 一方的に話をまとめ、姉は起き上がった。
「そろそろ母さんが帰ってくる時間だからね、部屋に戻るよ、って、わっ、ホントに帰ってきたっ。じゃあねっ」
 玄関のドアが開く音が聞こえたため、姉は慌てて部屋から出て行った。
(恋人か……)
 これまであまり考えた事が無かったが、姉の言う通り恋人を作った方が良いのだろうか。
 そうすれば、今感じているこの寂しさも無くなると姉は言う。
(だけど俺は……)
 ベッドの上にはポツンと白いブラジャーが置かれてあった。
 慌てた姉が忘れて行ったのだろう。
 持ち上げて匂いを嗅いでみる。
 姉の香りが感じられ、何やら嬉しくなった。
(姉ちゃん……)
 こうして姉の存在を感じていると温かな心地良い気持ちになってくる。
 こんな感覚を味合わせてくれるのはきっと姉だけだろう。
 他の女では無理だ。
(他の女なんかいらない……俺には姉ちゃんだけ……姉ちゃんだけ居ればいい……)
 姉への想いを高めながらブラジャーを握り締め、先ほどまで見ていた姉のいやらしい姿を思い出す。
 すると興奮と共に嬉しさが込み上げ、健太は大きく息を吸い込んで姉の香りで体中を満たすと、そのまま眠りの世界へ落ちていくのだった。












あとがき

 薬編、第二弾です。
 性欲が凄くなって我慢できなくなり、手近にいる弟を誘惑する姉。
 まあ、普通はありえない訳ですが、そこはそれお話なんで良いのですな。
 それにこういう感じで、ノリでしてしまうのって好きなんですよね。
「何とはなしに」ってのが良いのですよ。
 特に姉ってのは弟を悪さに引き込む存在でありますから(偏見)こうして近親相姦などという行為を強要してしまうのにも、何と言うかリアルさを感じるのであります。
 そこが姉の良さなのですな。
 母親と違って年齢が近く、まだまだ子供であるために無茶をしちゃうというか。
 今回の姉は愛情面でも冷めていたので、より姉弟的な感じが出せたと思います。
 こういうのが嫌な人もいるみたいですが、私の基本はやはり「姉弟関係でありながら肉体関係を持つ」って事なんで。
 恋人的になっちゃうと、姉弟にする必要が無いですからね。
 幼馴染でもOKというか。
 そういう訳で、私はセックスしても姉弟的な面を求める訳なのであります。
(2006.8.25)



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