姉の結婚


 姉が結婚する。
 幼い頃から憧れの姉。
 勉強も運動も何でもでき、さらにはとんでもない美人。
 そして何といっても自分を非常に愛してくれている。
 和臣の初恋の相手は姉だった。
 幼い頃、世界の全ては姉であったし、恋愛について意識する頃には姉以外の女の子など考えられなくなっていた。
 あらゆる点で姉に勝る女の子がいないのだから仕方のない事だろう。
 だがその姉が結婚する。
 父の事業が行き詰まり、ある企業と合併するのだが、その繋がりを深めるためにお互いの子供を結婚させるということらしい。
 いつかは姉が結婚するのも仕方のない事だと思っていた。
 だがこんなに早くなるとは……
 今日は姉とのお別れ会的なものを家族で開き、その間ずっと内心の悲しさを隠しつつ、にこやかに姉を祝った。
 涙を流さず、暗い顔をせず、姉に悲しい思いをさせないで乗り切った事に和臣は自分を誉めた。
 しかし今は自分の部屋で一人きりだ。
 思う存分感情を吐き出してやろう。
 姉との楽しい日々を思い返し、一人涙を流す。
(和臣、おはよう……)
(お、おはよう……姉さん……)
 思春期になってからは、姉と挨拶するだけで緊張した。
 背中まであるウエーブのかかった美しい髪を揺らしながら小首をかしげ、ニッコリ微笑まれると、それだけで体中の力が抜けてしまう。
(さ、ご飯を食べなさい……)
 母がいない時に姉の手料理を食べた。
(ほら……ご飯粒が付いてるわよ……)
 顔に付いた飯粒を取って欲しくてわざと付くように食べたりもした。
(和臣……好きな女の子いないの……?)
 中学に上がった時にそんな事を聞かれ、「僕が好きなのは姉さんなんだ」と何度言おうと思ったことか。
 実際姉以外の女の子になど気を向けたことはない。
 少し可愛いと思う女の子がいても、家に帰って姉の姿を見てしまうとすっかり霞んでしまうのだ。
 何より、姉に対する背信の様に思えてすぐに熱が冷めてしまう。
(一緒に行きましょう……)
 たまに姉は出かける時に自分を誘った。
 それは嬉しい事だったが、幼い頃ならともかく、なぜ姉がそうするのか分からなかった。
 もしかして恋人ができない寂しさを紛らわすためではないか。
(姉さんって、好きな人とかいないの……?)
 そんな事を聞いてみた。
(私が好きなのは……和臣よ……)
 しかし姉は冗談の様に答える。
(そう言って欲しかったんでしょ……全くいつまで経っても甘えん坊なんだから……)
 楽しそうにからかう姉の姿が目に焼きついている。
 それが冗談でなかったらどれだけ嬉しかったことか。
 姉弟である事が恨めしい。
 だが、姉弟でなければ姉と知り合う事も、優しくしてもらえる事もなかっただろう。
(どうして姉弟は結婚しちゃいけないんだよ……)
 悲しみに浸る。
 もうすぐ姉は見知らぬ男と結婚する。
 一度会ったが、なかなかいい感じの男性だった。
 だが姉の相手となると駄目だ。
 どうしても許せない。
(いやだっ! 姉さんが他の男のモノになるなんてっ!)
 頭を抱えて布団の上でゴロゴロと悶える。
 自分はしょせん弟。
 姉の結婚を止めることなどできはしない。
「姉さん……」
 姉を求める様にボソッと呟いた瞬間、部屋のドアがノックされた。
「和臣……ちょっといい……?」
 穏やかな姉の声が聞こえる。
「あ、うん……いいよ……」
 まるで自分の呼びかけが届いたかの様なタイミングの良さに、和臣は少し嬉しくなりながら、慌てて涙を拭うと返事を返した。
 ドアが開くと、姉が寝巻き姿で部屋に入ってくる。
 パジャマでもネグリジェでもなく、白い浴衣の様な服を身につけている。
 その姿を見慣れているはずなのだが、二人きりの部屋で改めて見ると、何やら艶かしく感じて少しドキドキしてしまった。
 姉は和臣が座っている布団のすぐ傍まで来ると、そこに正座して真剣な表情で見つめてきた。
「和臣……ごめんね……」
「な、何で謝るのさ……」
「だって……和臣、私のこと……」
 姉はそこまで言うと黙った。
 そして視線を逸らすと、深い息を吐いた。
「ね、和臣……前に聞いたことあるわよね……私に好きな人がいないかって……」
「う、うん……」
 ちょうど思い出していたところなので、少し驚きながら返事をする。
「その時、私が何て返事したか覚えてる……?」
 再びジッとこちらを見つめてくる。
「その……僕のことが好きだって……」
 姉の美しい顔が近くにあるだけでドキドキしてしまう。
「あれは本当よ……私は和臣が好き……」
 心臓が跳ね上がる。
 だがそれは弟としてという意味ではないのか。
「和臣はどう?……私のこと、好き……?」
「当たり前じゃないか……僕は姉さんの事が大好きだよ……」
 その大好きな姉がもうすぐいなくなる。
 涙が出そうになるのを和臣は必死に耐えた。
「嬉しいわ……ずっとそうじゃないかと思っていたけど……和臣の口からハッキリ聞きたかったの……」
 姉が下から上目遣いで覗き込むようにしてくる。
 潤んだ瞳に見つめられると、心臓がバクバクと脈打ち、肉棒が硬くなり、今にも姉を押し倒したくなる衝動が湧き起こった。
「私は和臣とずっと一緒にいたかった……でもそれはできなくなっちゃった……だからせめて……あなたに思い出をあげたいの……」
「思い出……?」
「今夜だけ……今夜だけ和臣の恋人にして……」
 バクンっと心臓が跳ね上がった。
「ね、姉さん……何を……」
 姉の人差し指が唇に押し付けられ、言葉を止められる。
「それとも和臣は……姉としての私が好き?……女として抱きたくはない……?」
「ぼ、僕は……」
 無論姉を抱きたい気持ちはある。
 だがそれは姉を汚すようで許せないのだ。
「姉弟でするのはいけないんだろ……」
 そして強烈な倫理観が和臣を縛っていた。
「いいの……別にしてもいいのよ……誰にも言わなければ分からないんだから……」
 ゾクソクする様な囁きにビクンっと肉棒が跳ねた。
「だ、誰にも言わなければ分からない……?」
「そう……父さんにも母さんにも言わないで……二人だけの秘密にするの……」
「二人だけの秘密……」
 それは非常に甘美な言葉だった。
 姉と秘密を共有するというのがたまらない。
「父さんと母さんは出かけたわ……今この家には私と和臣しかいない……」
 姉が両腕を首に絡ませてきた。
「で、でも……」
 徐々に姉の顔が近づいてくる。
 近くで見てもその美しさは衰えることがなく、逆に近くで見れば見るほどその決め細やかな肌の様子に鼓動が高まる。
「私は和臣が好き……和臣も私が好き……それでいいじゃない……」
 いけないと思いつつ、その美しい顔に見とれ身動きができない。
 触れんばかりの距離に姉の顔が近づき、ついに唇に柔らかなものが触れた。
 その瞬間、あまりの快感にビクッと体を震わせてしまう。
(僕、姉さんとキスしてる……駄目なのに……姉弟でしちゃいけないのに……)
 唇が割られ、にゅるりと何かが入り込んできた。
 それは舌に絡み、吸い上げ始める。
「んんっ……んっ……んんっ……」
 姉の甘い吐息が聞こえ、荒い鼻息が顔にかかる。
(姉さんの舌……何て気持ちいいんだ……)
 姉は和臣の頭を抱える様にし、左右に顔を入れ替える様にして激しく唇を擦りつけてくる。
 興奮してきた和臣も、姉の体に腕を回すとギュッと抱きしめた。
「んんっ、んっ、んんっ……」
 姉の舌の動きが激しくなった。
(ああ……姉さんの体……何て柔らかいんだ……)
 力を入れたら折れてしまいそうなくらい細い体であるのに、まるでクッションの様な弾力を返してくる。
(僕はどうして……姉さんとこんな事を……)
 憧れの姉を抱きしめ、キスをしている。
 夢の様な状況に、頭が混乱して冷静な判断ができない。
「んっ、んっ……んんっ、んはぁっ……和臣とのキスって……気持ちいい……」
 トロンとした表情を浮かべる姉の姿は、たまらなくいやらしかった。
「私は和臣が好きよ……誰よりも……」
 姉はゆっくり和臣の体を横たえると、ズボンとパンツを脱がし、すでにいきり立っている一物をさらけだした。
(あ……チンチンが……姉さんに見られちゃった……)
 恥ずかしく思いながらも、快感に朦朧とする和臣は呆然と見守ることしかできない。
 姉の手が肉棒に触れる。
「あぅっ……!」
 ビクンッと体が跳ねる。
(ね、姉さんが……僕のチンチンに……)
 姉はそのまま肉棒を握ると、ゆっくりと上下にしごき出した。
「うぁっ、うぅっ……」
 同じ手であってもこれほどの差があるのか。
 いつも自分の手でしごくのとは比較にならない気持ちの良さが湧き上がってくる。
 さらに姉の手が触れていると思うだけで精神的にも激しい興奮があった。
「ふふ……和臣、可愛い……」
 微笑む姉をまぶしく見つめていると、そのままその美しい顔が覆いかぶさり、あろうことか肉棒を可憐な口に含んだではないか。
「あぐっ、あっ、うぅっ……」
 温かくヌルヌルとした感触が肉棒に押し寄せる。
 舌が亀頭を包み、優しく舐め上げてくる。
「うぐっ、うっ、うぁっ……」
 和臣は体を跳ね上げて快感に悶えた。
 姉は美味しそうに肉棒に舌を這わせ、チューっと吸い上げてくる。
「あぐっ、うぅっ、うがぁっ……」
 童貞の少年には耐え難い快楽。
 すでに和臣は射精寸前まで追い込まれていた。
 それが分かっているのか、姉は口をすぼめると、シュボシュボと激しく上下に肉棒を出し入れしてくる。
 姉の可憐な桜色の唇から醜悪な肉棒が現れる様は、和臣に冒涜的な思いを持たせ、同時に激しい興奮を呼んだ。
 肉棒がビクンビクンと震え、今にも射精しそうになる。
「んんっ、んぐっ……」
 姉が煩わしそうに顔にかかる髪をかきあげる仕草がトドメだった。
「うぁっ……出るっ、出るっ、出るぅっ……!」
 ドクドクドクと凄まじい勢いで精が放たれていく。
「んぐ、んぐ、んぐ……」
 姉はそれを全て嚥下していき、最後の放出が終わると、まるで綺麗にするかの様に肉棒を舐め上げた。
「あぅっ……」
 その刺激に体が仰け反る。
(ああ……凄い……こんな……)
 体をグッタリと横たえながら、和臣は今あった凄まじい快感を反芻した。
「和臣……次は和臣が……私を……」
 姉は軽く口付けをしながら、和臣の体を自らの上に持っていった。
「姉さん……」
 すでに姉を汚すという思いや、倫理観など吹き飛んでいた。
 愛する姉をこの手で抱きたい。
 それだけが和臣の頭を支配していた。
 残っている服を脱ぎ捨てると、鼓動を激しくしながら、姉の寝巻きを解いていく。
 帯を外し、服の前を開くと姉の美しい裸体が現れる。
 日に全く焼けていない真っ白な肌。
 程よく膨れた柔らかそうな乳房。
 その頂点で桜色に輝く乳首。
 長く、そして細い脚。
 全てが芸術品と言って過言ではない造形だった。
(なんて……なんて綺麗なんだろう……)
 肉欲よりも感動が押し寄せるほどの美しさ。
 自分はこの体を自由にしていいのだ。
 とんでもない優越感が和臣を満たす。
「さ、和臣……あなたの好きにしていいのよ……」
 姉が両手を差し伸べてくる。
「姉さん……」
 それに誘われる様に体を重ね、今度は自分から唇を合わせた。
「んっ、んっ……んんっ……」
 舌を絡め、激しく吸い上げる。
 胸で潰れる乳房の感触がたまらない。
 唇を離すと、恐る恐る乳房に手を伸ばし、軽く掴む。
「あっ……」
 姉が少し顔を歪ませ、甘い声を上げた。
 一気に興奮が高まり、和臣は両手で激しく乳房を揉み始めた。
「あっ、あっ、ああんっ……」
 白く美しい塊が、己の手によって形を変えるのは何やら冒涜感を感じさせ、また一方で激しい興奮を誘った。
(柔らかい……柔らかい……なんて柔らかいんだぁ……)
 抑えることのできない衝動に突き動かされ、ムニュムニュと姉の可憐な乳房を揉みこんでいく。
「あんっ、あんっ、あああんっ……」
 和臣が揉むたびに姉の顔が快楽に歪み、甘い吐息が美しい唇から漏れる。
 やがて我慢できなくなった和臣は、桜色の乳首に吸い付いていった。
「ああんっ、あっ、あぅっ……やっ、ああっ、やぁんっ……」
 チュパチュパと吸い上げ、舌を優しく絡ませ、レロレロと弾く。
「やっ、やんっ、ああっ……和臣ぃ、あぐっ……和臣ぃ、いやぁんっ……」
 姉は頭を左右に振り、可愛らしい声を上げて悶えている。
 チューっと吸い上げ、ポンっと離すと、ぽよよんと乳房が揺れるのがたまらない。
「あっ、ああっ、やんっ……はぅっ、あっ、やぁっ……」
 乳房を鷲掴みにしながら強く揉みたて、絞り上げるようにして握ると、親指と人差し指の輪から覗く乳首を、舌で弾いては吸うのを繰り返す。
「ああっ、あっ、やぅっ……あっ、ああっ、ああああんっ……」
 姉は耐え切れない様に頭を振り、そのたびにウエーブのかかった美しい髪が揺れ動くのが艶かしい。
 舌を這わせ、体のあらゆる所を舐めまわす。
「あっ、あっ、やんっ……ああんっ、ああんっ、ああああっ……」
 雪の様に真っ白な姉の肌が唾液でテラテラと光っている。
 それがまるで姉を汚し、自分の物にしているかの様な錯覚を与え、和臣の興奮を高めていった。
「あふっ、あっ、はぁんっ……」
 滑らかな線を描く脚を持ち上げると、強く吸い付き、舐め上げながら太ももから脚の先まで移動していく。
 食べてしまいたくなるほどの情熱を持って、姉の体全体を自分の唾液で染めていく。
 小さな足を口に含むと、指の一本一本を舐め、吸い付いていく。
「ああっ、そんな、あんっ……和臣ぃ、ああっ、そんなとこぉ、ああんっ……」
「僕は姉さんが好きだっ……姉さんが欲しいっ……姉さんを僕の物にしたいぃっ……」
「私もっ……私も和臣が好きよっ……和臣の物になりたいぃっ……」
 姉の言葉に和臣の興奮は最高潮に達した。
 肉棒もギンギンに硬くなっている。
「ね、入れて……和臣のオチンチン……欲しいの……」
 姉のいやらしい言葉に心臓が跳ね上がる。
 姉に童貞を捧げる。
 何と素晴らしいことか。
 これほどの美人で、しかも自分の姉。
 二重の意味で信じられない状況に、和臣は体を震わせながら姉の両脚をグイと開いた。
(これが……)
 初めて見る女の秘所は、ヌメヌメとして何やら貝の様だ。
 だがやはり神は全てに手抜きをしないのか、姉のそこは信じられないほどの美しさだった。
「もう私……和臣が欲しくてたまらないの……早く……入れて……」
 恥じらいながらいやらしい言葉を呟く姉に、和臣は何度も頷くと、肉棒を持って秘所に近づけていった。
「うっ……」
 亀頭の先がヌルヌルとした所に触れ、あまりの気持ちの良さに思わずうめいてしまう。
「もうちょっと下よ……」
 姉の言葉に従い、少し下に動かす。
「ここ?」
 亀頭を触れさせる。
「ええ……そこ……そこに入れるの……」
 腰を進めてみるが、表面をすべるだけで上手く入らない。
「ここよ……ほら、分かるでしょ、あぅっ……」
 姉が肉棒を掴み誘導すると、すんなりと中に入っていく。
「うっ……凄いっ……」
 亀頭の先が入り込んだだけで、たまらない快感が押し寄せてきた。
「あっ、そうよ、そのまま、ああっ……奥に入れて、あぅっ……」
 姉に言われるまま、ズブズブと肉棒を押し込んでいく。
(全部……入った……)
 そう思った瞬間、頭を仰け反らせ何もできなくなる。
 肉棒を包み込む肉襞がヌメヌメと絡みつき、早く精を寄越せと吸引してきたのだ。
 その気持ちの良さは何とも比較できないほど凄まじく、それだけでもうイってしまいそうになる。
「うぅっ……姉さん……凄いよぉ……凄いぃ……」
 すがる様に乳房をギュッと掴む。
「あんっ……」
 するとそれが刺激を与えたのか、膣がギュッと締まった。
「うあっ……そんなっ……」
 それまで以上の吸引に、体をブルブルと震わせて悶える。
「和臣……動けないの……?」
 姉が優しく声をかけてくる。
「うん……ごめん、姉さん……僕、動いたら出ちゃいそうなんだ……」
「いいのよ……初めてなんだから……私のことは気にしないで出してしまいなさい……」
「わ、分かった……ありがとう、姉さん……」
 頷く姉を見つめながら、腰を動かし始める。
「あっ、あっ、ああっ……」
 姉の顔が快感に歪む。
 途端、とんでもない快感が肉棒に押し寄せてきた。
 肉襞は、抜こうとすると逃がすまいと絡みつき、押し込むともっと奥へと誘う様に吸引してくる。
 それはまるで体の中身を全て吸い出される様な快感だった。
(こ、こんなの……凄すぎるよぉ……)
 感覚の全てが肉棒に集中し、何も考えることができない。
 ただ腰だけが、意識しなくてもリズミカルに肉棒を出し入れしている。
 そして、動くまではあれほどあった射精感が嘘の様に消えていた。
 それに気がつかないまま、和臣は腰を動かしていく。
「あっ、ああっ、ああんっ……和臣ぃ、あんっ……和臣いいのぉっ……ああっ、あんっ、やぁっ……」
 自分の肉棒で姉が悶えている。
 それがまるで姉を支配下に置いている様な錯覚を思わせ、たまらない興奮をもたらした。
(僕は今……姉さんと一つになってるんだ……僕のチンチンが……姉さんのアソコに……)
 憧れの姉の中に、自分の体の一部が入っている。
 それだけで和臣の心は満足感で一杯になった。
「あっ、やっ、ああんっ……あぅっ、あっ、やぁんっ……あっ、ああっ、あああっ……」
 少し腰の動きを早めると、姉の悶えが大きくなる。
(凄い……凄い……僕って凄い……)
 自分の肉棒がこれほど姉を乱れさせる事に、和臣は激しい興奮を覚えていた。
 自分の動き一つで姉は悶え方を変える。
 もっと姉を喜ばせるには、もっと姉を乱れさせるにはどうしたらいいのか。
 そう考えると自然に腰の動きが早くなっていき、姉の喘ぎ声が大きくなった。
「あぅっ、あっ、やぁんっ……はぅっ、はっ、ああんっ……和臣ぃ、あっ……和臣ぃ、やんっ……私、あっ……わたしぃ……ああっ、あっ、あああんっ……」
 ギュッとしがみついてくる姉が可愛らしくてたまらない。
 その興奮が射精感を高めたのか、和臣は限界に近いのを感じた。
「姉さんっ……大好きだぁっ……」
 叫ぶと共に、今まで以上の突き込みをしていく。
「あっ、ああっ、和臣ぃ、ああんっ……凄い、あんっ……凄いのぉっ……あっ、あんっ、やぁんっ……もうイく、ああっ……私イくわっ……和臣一緒にイこう、ああっ……私と一緒にぃ、あっ……一緒にイくのぉっ……やんっ、あぅっ、ああああんっ……!」
「姉さぁんっ……!」 
 姉の言葉に従って、絶頂に合わせて精を放つ。
 ドクドクドクと、先ほどのフェラチオの時とは比較にならない量の精液が放出されていく。
(姉さんっ……姉さんっ……姉さんっ……)
 姉の体の中に、自分の全てを注ぎ込もうとするかの様に何度も何度も精を放つ。
 ガクガクガクと体を激しく揺らし、これでもかと精液を姉の膣に注ぎ込んだ後、本当に全てが無くなったの様に脱力した和臣は、そのままグッタリと倒れこんだ。
 クッションの様に受け止める姉の肉体の感触が心地いい。
 はぁはぁと荒い息を吐きながら、しばらくそうして気持ちの良さに浸った。
「これであなたも大人ね……」
 姉が頭を撫でながら呟く。
「姉さん……」
 姉に認められた様な気がして嬉しくなってくる。
 それに反応したのか、肉棒が再び大きくなっていった。
「和臣ったら……もうこんなに……」
 姉は顔を赤くして呟いている。
 ムラムラと姉の中に精を吐き出したい衝動が湧き起こる。
「姉さん、またしていい? 僕したくてたまらない」
 姉とできるのは今夜だけ。
 その事が種付けを求める雄の本能を刺激するのか、今出したばかりだというのに、肉棒はギンギンに硬くなっている。
「いいわ……和臣の好きなだけなさい……」
 姉は微笑ながら軽く口付けをしてくる。
「じゃあ、今度は後ろからしてみたい」
 姉は頷くと起き上がって四つんばいになった。
 後ろから見ても姉の肉体の素晴らしさに変わりはない。
 白くなだらかな背中は、それだけで肉欲をそそった。
 吸い付く様な気持ちのいい感触の腰に手を当てると、肉棒を一気に押し込む。
「あぅんっ……」
 全て収まった途端、ヌメヌメと肉襞が絡みつき、再びやって来た肉棒から精を搾り出そうと膣が締め上げてくる。
「うぅっ……凄い……やっぱり姉さんって最高だっ……」
 姉を褒め称えると共に腰を動かし出す。
「あっ、あっ、ああっ……和臣ぃ、あっ……いい、あんっ……もっと、あっ……」
 普段はおしとやかな姉が、甘い声でいやらしくおねだりしてくる。
 それだけでたまらない快感があった。
「あんっ、あんっ、ああんっ……そう、あっ……そう、ああんっ……和臣ぃっ……」
 姉が頭を振るたびにウエーブのかかった髪が揺れ、それが何とも艶かしい。
「あぅっ、あっ、やぁんっ……いい、あんっ……いいのぉ、ああっ……和臣ぃ、ああっ……やっ、あふっ、いやぁんっ……」
 姉の喘ぎが可愛くなっていく。
 背後からブルンブルンと揺れる白く美しい乳房をギュッと掴む。
「あぅっ、あっ、やんっ……ああっ、あっ、いやぁんっ……」
 姉は耐え切れない様に腕を崩して上半身で体を支えている。
「あっ、ああっ、ああんっ……和臣ぃ、あっ……和臣凄いぃ、ああっ、やぁっ……」
 普段は絶対に見られない姉の乱れた姿。
 その落差が完全に和臣を姉の虜にしていた。 
(ああ……姉さん凄い……姉さん凄いよ……)
 姉は自分のものだ。
 決して誰にも渡さない。
 そんな思いが頭の中を駆け巡る。
「あんっ、あんっ、ああんっ……やっ、やぅっ、やぁんっ……」
 姉の体を貫かんばかりに力強く肉棒を叩きつける。
「あっ、ああっ、あああんっ……和臣ぃ、あっ……わたしぃ、ああんっ……私もう駄目ぇ、あぐぅっ……やっ、やぁっ、やぁんっ……もうイく、あふっ……もうイくのぉ、ああっ……もうイくぅ、ああんっ……あっ、やんっ、はぅっ……あっ、あっ、和臣ぃっ、ああああああっ……!」
「姉さんっ!」
 姉の絶叫に合わせて精を放つ。
 ドクドクドクと凄まじい勢いで精液が膣に注がれていく。
 和臣は体をガクガクと揺らし、自分の出したものが姉の体内に入っていく快感を感じた。
(僕だけが……姉さんを……自由にしていいんだ……)
 激しい独占欲が心を占める。
 ビクビクっと最後の放出を終えた和臣は、そのまま姉の体に倒れこむ。
 はぁはぁと荒い息を吐きながら、姉の美しい髪を指に絡め梳く。
「和臣……凄いわ……こんなに凄いなんて……」
 姉は驚いた様に呟いている。
「姉さんが魅力的だからだよ……僕まだまだしたいんだ……もっとしていい……?」
「ええ……好きなだけしなさい……」
 その返事に嬉しくなりながら、姉の体を仰向けにすると、再び腰を動かし出す。
「あっ、あっ、あああんっ……」
 姉の甘い喘ぎに興奮しながら、和臣は激しく肉棒を突き込んでいくのだった。


 もう時計は次の日をさしている。
「あっ、あっ、ああっ……」
 まだ和臣は姉とセックスをしていた。
「あぅっ、あっ、やぁんっ……和臣ぃ、ああっ……私もう駄目ぇっ……あっ、はぅっ、いやぁんっ……」
「姉さんっ……イくよっ……イくよぉっ……!」
 息も絶え絶えな姉の姿に興奮しながら精を放つ。
「あぅっ、あっ、あああああんっ……!」
 注がれてくる精液に快感を感じたのか、姉は絶頂に至っている。
 だがそれは、かなり疲れてしまっているためか穏やかなものだった。
 射精を終えると、和臣は姉の隣に倒れこんだ。
 姉弟の荒い呼吸が部屋に響く。
(なんか……凄くしちゃったな……)
 興奮が過ぎると、自分がとんでもない事をしてしまったのに気づく。
 実の姉とセックスしてしまったのだ。
 しかも何度も中に精を放ってしまった。
 これでは妊娠していてもおかしくはない。
(姉さんと僕の子供……)
 その想像をすると、恐怖と共にゾクゾクする様な興奮があった。
「和臣……大好きよ……」
 姉がギュッと抱きついてくる。
「姉さん……僕たち姉弟なのに……こんな事して……いいのかな……?」
「大丈夫よ……誰にも言わなければ分からないんだから……」
 姉がうっとりとした顔で見上げてくる。
「でも僕……姉さんの中に沢山出しちゃった……赤ちゃんができちゃうかも知れないよ……」
「いいの……いいのよ……私は結婚するんだから……できても大丈夫……あの人との子供だと思われるわ……」
「なっ……」
 姉は今回の事で子供ができても、それを夫との間の子供にする気らしい。
「それとも和臣……私との子供ができちゃ嫌……?」
 姉が弱々しい声で尋ねてくる。
 しかしその和臣を見つめる目は、どこか狂気を感じさせる雰囲気を持っていた。
「そんな訳ないだろ……」
 それにたじろぐ様に、思わず了承してしまう。
「良かった……」
 姉は嬉しそうにしている。
「私……和臣が生まれた時から……ずっと和臣のことが好きだった……ずっと和臣と結婚したいと思ってたの……姉弟だけど、もしかしたら義姉弟じゃないかって戸籍まで調べたのよ……でもそんな事なかった……」
 和臣は、姉がそこまで自分を愛しているのだという事に嬉しさを感じた。
「それでも姉弟でずっと暮らせればいいと思ってた……いつかは和臣に私の気持ちを伝えて……抱いてもらって……子供を作りたいって……」
 思わずその夢の様な生活を思い描き、和臣は幸福感に包まれた。
「だけど……それも駄目になって……そうしたら後は子供しかないと思ったの……たとえ他の男の人と結婚しても……和臣との子供がいれば……私は幸せでいられるって……」
「姉さん……」
 姉の自分に対する強烈な愛情を嬉しく思いつつ、狂っているとも思える執着に怖さを感じた。
「今日の事でできなかったら……和臣……これからもしましょう……私と子供を作るの……」
「な、何言ってるんだよ……」
 あまりの事に驚く。
 姉は自分に不倫をしろと誘っているのだ。
「だ、旦那になる人に申し訳ないじゃないか……」
 本当はそんな事はないのだが、それでも和臣の中の倫理観が「許されない」と主張している。
「和臣は……私を愛してないの……?」
 姉が悲しげに呟く。
「そ、そんな訳ないだろ……僕は姉さんを愛してる……」
「じゃあ、抱いて……私をこれからも抱いて……そして二人の愛の結晶を作りましょう……」
 そう言って抱きつき、唇を合わせてくる。
「でも……誰かにバレたら……」
 そこまで言って、今がすでに両親が家に帰っている時間だという事に気がつく。
「ね、姉さん……父さんたち……帰ってるよね……」
「ええ……そうね……もう深夜ですもの……」
 ではどうして見つからなかったのだろう。
 姉の喘ぎ声はかなり大きかった。
 部屋の前を通れば確実に何をしているのか分かったはずだ。
「父さんたちなら心配いらないわ……何も言ってこないから……」
「ど、どうして……?」
「和臣とセックスすることが……私が結婚を受け入れる条件だから……」
「なっ……」
「私は結婚なんかしたくなかった……でも父さんの事を考えると断れない……だから言ったの、『和臣とセックスするのを許してくれたら結婚する』って……」
「そんな……」
「最初は父さんたちも驚いて呆れてたわ……だけど、それで納得してくれるならって……」
 姉は狂っている。
 自分に対する愛で狂っているのだ。
 だがその思いは自分にもあった。
 強引に結婚する様に言われれば、同じことを条件にしないとは言い切れない。
 実際姉に「今夜だけ恋人に」と言われた時、凄く嬉しかったのだから。
「だから心配いらないのよ……ね、しましょう……結婚しても遊びに来るから……その時に沢山しましょう……」
 姉は甘える様に頬を擦り付けてくる。
 それはあまりにも可愛らしく、とても逆らえるものではなかった。
 ムクムクと肉棒が大きくなっていく。
「姉さんっ……」
 姉を乱暴に下にすると、一気に肉棒を押し込む。
「ああんっ……和臣、まだできるのね……嬉しい……」
 姉は微笑みながら、背中に手を回し腰に脚を絡めてくる。
 その事に興奮しながら和臣は腰を動かしだした。
「あっ、あっ、ああんっ……いいわ、あっ……和臣いい、あんっ……もっとして、あぅっ……もっとお願いぃっ……」
 淫乱に自分を求める姉の姿は、普段の清楚な感じからは想像もできない。
 そのギャップに肉棒がグンと力を増し、腰の動きも早まっていく。
(僕は姉さんを愛してる……どんなに狂っていようと……姉さんは姉さんだ……それに……僕も姉さんとの子供が欲しい……欲しいんだぁっ……!)
 姉の狂気に取り込まれながら、和臣はこれからも姉を抱けるという幸福感に浸った。
 そして、将来できるであろう自分と姉の子供の姿を想像し、興奮を高めながら肉棒を激しく出し入れしていくのだった。












あとがき

 うわっ、凄い話(笑)
 最初は典型的な「姉が結婚する前に弟に抱かれる」という話だったんですけど、この姉さんは違いました。
 子供ですよ、子供。
 弟を愛するあまりに弟との子供を求めちゃうという。
 いや〜〜、清楚な感じにしたかったんですけどねぇ。
 ま、大人しい人ほど激しかったりしますし、これはこれでいいですか(笑)
 姉好きな人が好む「姉と恋人」というのも描けたと思うので、取りあえず満足です。
(2004.9.14)



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