弦音 |
|
弦音(つるね)
矢を発した時、放れた弦が額木や姫反り上の内竹を打って発する
弦の音で、これを弦音(つるね)、弦音(つるおと)弦拍子等と読んで居るが、其の間に多少の区別がある。
特に、弦音(ね)とは弦音(おと)の冴えて余韻の美しいもので、
同じ弓にても射手によって弦音を異にして襖を隔てて聞いても
誰が引いたかがわかる位のものである。
手の内、持満、離れ共に揃うて弦の納まりの良い時は自然に
弦音は冴えて楽音となるものである
|
 |
音弦節(おとづるぶし)
弓の節の名所(などころ)の一つ。本弭に最も近い、竹の節の名称で、
別に引起こし、または、押切り目付節等とも云う
|
|
|
弦音(つるおと)
矢を放った時、又は弦打ちした時、弦が弓の額木姫反を打って
発する弦音及びその余韻を伝うもので、現在は多く弦音(つるね)と伝う
弦音と云うも弦打というも皆同じで、儀式として行なわるゝ場合は鳴弦と云う
|
 |
鳴弦(めいげん)
弓弦を一尺余(30糎)引いて放って、弦打ちして鳴らす事で、鳴弦の式或は
鳴弦の法と云って、皇子の御降誕の時、又は悪魔の退散などを祈る時に
行うものである。
産所の鳴弦は、産所近くの座敷にて、左膝を立て右膝をついて、弓の握りを
弓手に持ち、腕を直にさし出して、馬手にてさぐりより一尺許り上より
なで下ろして、さぐりを持ち、引き放ってひやうひやうと鳴らすのである。
皇子男子ならば、宵に三度夜中に二つ、暁に三つ、都合八度、
女児ならば宵に二つ夜中に三つ、暁に二つ、都合七度鳴らすものである。
ひようと弦音する時に「おんまりしゑいそはか」と唱うる法としている。
その他諸事祝の時祈祷時などには、三度三度三度一度と十度弦打
するものである。
|
現代弓道小事典より
|
 |