槍ヶ岳・双六岳(北ア) 8月!
日時 2011年8月7日〜9日 天気 1日目午前中 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 登山コース(上高地・横尾・槍ヶ岳・双六岳・鏡平・わさび平・新穂高温泉) 1日目 平湯(アカンダナ駐車場)………上高地 ⇒ 明神 ⇒ 徳沢 ⇒ 横尾 ⇒ 一ノ俣出合 ⇒ 槍沢ロッジ ⇒ シャトルバス 5時30分(トイレ・登山届等30分) 7時20分(15分) 8時30分(15分) ババ平 ⇒ 大曲 ⇒ 天狗原分岐 ⇒ 殺生ヒュッテ ⇒ 槍ヶ岳山荘 (雷が怖くて小屋に素泊り) 10時50分(20分) 11時35分 14時35分 15時15分 2日目 槍ヶ岳山荘 ⇒ 槍ヶ岳山頂 ⇒ 槍ヶ岳山荘 ⇒ 千丈乗越 ⇒ 双六小屋テン場 ⇒ 双六岳山頂 ⇒ 双六小屋テン場(テン泊) 5時 (30分展望) 7時 11時40分(テント設営・昼食休憩) 14時30分(20分) 3日目 双六小屋テン場 ⇒ 花見平 ⇒ 弓折乗越 ⇒ 鏡平山荘 ⇒ わさび平小屋 ⇒ 新穂高温泉バス停……平湯‐‐‐‐ 5時30分 7時(20分) 7時40分(カキ氷20分) 10時20分(トマト20分) 11時50分 バス 徒歩 アカンダナ駐車場 得意先が、夏休みに入ったのでお仕事を従業員に任せ2泊3日で槍ヶ岳を歩いて来ました。 予定していたコースは、 1日目が上高地から殺生ヒュッテか槍ヶ岳山荘でテン泊 槍ヶ岳山荘のテン場は、テントを張るところが限られていて先着順との事、遅く着いて満杯なら、殺生ヒュッテに戻らなければならないので、 それなら最初から殺生ヒュッテで泊った方が良いかなと…とりあえず上まで登って考えると言うことで 2日目は、槍ヶ岳山頂に登り、西鎌尾根を双六小屋まで歩いてテント設営後、サブザックに必要なものだけ入れ双六岳・三俣蓮華岳をピストン。 3日目は双六小屋テン場から鏡平・わさび平の小池新道を歩き新穂高温泉に下りてくる予定でした。 前日の8月6日(土)、仕事を終え車を走らせて平湯へ 平湯温泉でアカンダナ駐車場が開くまで仮眠、駐車場が開く4時30分に入り、即準備して始発の4時50分上高地行きバスに乗りました。 上高地に5時30分に着き、トイレで洗顔も済ませ登山届を提出して6時に歩き始めます。 梓川沿いの森の中を進み、歩き始めは観えなかった明神岳も明神館まで来るとガスが切れて眺められ、前穂北尾根や東壁の岩稜も迫力があります。 この梓川沿いの平坦な道は、日本有数の観光地で上高地の自然探索路ですが、登山者はスピードを競い合っているみたいに横尾まで早足で歩きます。 私も皆につられて早歩きになってしまいます。 何時かは、観光目的で来てノンビリと散策しながら歩きたいものです。 明るくて広い草原のキャンプ場がある徳沢、ザックをおろして少し休憩です。 横尾までは何度か来た道、写真も過去にいっぱい撮影しているので風景を眺める程度。 横尾でも少し休憩、もう既に11キロも歩いて来たのに、案内板を見ると槍ヶ岳までは更に11キロ…。しかも標高は全く稼いでいません。 ここからは山道、テント装備の20kgのザックを背負っての登り、槍ヶ岳の登山コース全体の難易度は決して高くないらしいですが、 いずれのコースも距離があり長丁場。 ワサビ沢を過ぎて沢沿いの道に出ると槍ヶ岳が望めるらしいですが、ガスがかかって全く見えません。 一ノ俣出合、二ノ俣出合の渓谷に架る橋を渡って登ると槍沢ロッジに到着。 ガイドブックによるとここから270分の登りで高低差1200mが始まります。 登るほど天気があやしくなってきて空が開けているババ平でも青空が少しあるものの雲で薄暗い、最初は飛行機のジェット音と思っていましたが、 遠くで雷の鳴る音が聞えるようになりました。 大曲を過ぎて大粒の雨がポツポツと落ちてきた途端にドシャ降りの雨、慌てて雨具を用意するが、間に合わず体もザックもボトボト、 強烈な雨が体に当たって痛い 天狗原の分岐付近は、ハイマツやお花畑の登りですが、お花を見る余裕も無くなり、雨でデジカメも出せない状態でした。 雷音が鳴り響いて怖い 一応、その都度地面に伏せて待機します。 今まで山で雷には何度か見舞われましたが、付近には遮る物が無く今回ほど雷にびびったことはありませんでした。 ガスと雪渓で真っ白けの踏み後が頼りの道を過ぎて、岩礫の急な道になり坊主岩小屋があって、その先もガレた岩場を進みます。 歩き始めから初めて頭上に槍のシルエットが望めました。その手前には殺生ヒュッテが見えます。 殺生ヒュッテのテン場を通り過ぎて、更にジグザグの岩の急な斜面を登り槍ヶ岳山荘がある槍の肩に到着しました。 山荘のテン場は空いているようでしたが、雷が怖いのと雨で濡れた衣類を乾かしたかったので今日は素泊まりとしました。 濡れたものを脱いで乾燥室へ、大きな乾燥室も干場が無いほど一杯でした。 外は相変わらず、ガスと雷雨 談話室には、2〜3日停泊したとしても飽きることの無いぐらいの本が、雑誌・写真集・北アルプスの資料写真集などテレビもありました。 自炊場でコーヒーを作ってホッとひと息、他の素泊まりの人とお話したり、山荘内をウロウロ散策して時間潰し、売店でバッジと手ぬぐいを買いました。 テン泊と比べ本当に楽チンですね。他の部屋はいっぱいのようでしたが、素泊まりの部屋は割と空いていました。 自炊室で夕食を済ませ、後は寝室で寝ころがっていたらそのまま10時頃まで寝てしまいました。 夜中に何度か起きましたが、疲れていたので熟睡できました。
周囲のザワツキで4時前に起床。 自炊室の窓から外を見ると雨は止んでいました。黒い槍の穂先に山頂でご来光を望もうと登った登山者のヘッテンの灯りが点々と上を目指しています。 山荘前のテラスには、ご来光を見ようと多くの人が出て来ました。私も外に出て待ちます。 槍の穂先と常念岳の間が徐々に明るくなって赤く染まり、大感動のひと時。山に登った人にしか望むことができない光景 ご来光は神々しく神秘的、凄くきれいです。もうこの地に居るだけで大満足感を覚え最高の気分になります。 そして「また観たい!」と思って山を目指してしまうのです。 槍の山頂へ 石宵の道から岩場を登り、登りと下りが分かれた鉄ハシゴや岩に打ち込まれた鉄杭を通過、鎖場や岩場の共有ルートを過ぎて、 また登り下り別々の山頂直下、ほぼ垂直に立った長い鉄ハシゴを2回クリアすれば槍ヶ岳山頂。 標高3180m、日本で5番目に高いお山、北アの要になっているお山です。 山頂からの眺めは360度の大パノラマで北アの名たる山全て望めます。 名のとおり槍の尖がった穂先の上は狭くて小さな社があります。記念写真を周囲の登山者に撮って貰います。 好天に恵まれてすばらしい眺めを満喫して下山。 7時、遅い出発 山荘を後に西鎌尾根を下ります。 千丈乗越までガレ場の急な斜面をジグザグに下ります。 稜線より振り返ると大きな槍と小槍、それに北釜尾根の独標まで続くギザギザのノコギリ歯のような岩稜が望めます。 厳冬の北鎌尾根で遭難した加藤文太郎の生涯を描いた新田次郎の「孤高の人」を思い出しました。 左保岳を過ぎて硫黄乗越では槍の山頂付近はガスがかかり望めなくなりました。 天気が一番安定した時季なのに今日も朝だけの好天の様子。梅雨が明けて7月に登った鳳凰三山の時もそうでした。今年の夏は異常気象か? ハイマツ帯の中、アップダウンを繰り返しながら進み樅沢岳に着きました。南の斜面から猛烈な風がガスを運んできて稜線で消えます。 高山でしか観ることができない自然の営み 砂地の道を下り、双六小屋が眼下に見下ろし歩き難いジグザグの道を下ります。近くに見えてきても小屋にはなかなか辿り着きません。 途中で行動食を口に入れましたが、お腹ペコペコです。腹が減ってヨロケながらお昼前、双六小屋に到着。 此処は、槍ヶ岳や鷲羽岳・水晶岳、黒部五郎岳、雲の平などへアクセスする起点として便利な小屋で多くの登山者で賑わっています。 受付を済ませテン場へ、コルに設けられた砂地の広いテン場です。 適当な所にテントを張って小屋に行き、うどん(600円)を広場のベンチで食べて腹ごしらえ、食べ終える頃には雨が降ってきました。 予定では、双六・三俣蓮華まで足を延ばす予定ですが、まぁ〜行ける所まで行って天気と時間次第で引き返すことにしました。 サブザックに必要な物だけ入れて歩き始めます。 15分ほど登ったルートの分岐でかみさんにメール、序に仕事の電話を2件済ませます。 小屋で聞いたら、此処まで登らないと電話は繋がらないらしい。 広い稜線の道を進みます。天気が良ければ槍ヶ岳〜穂高のすばらしい眺めらしいですが、ガスで望めませんでした。 双六岳の山頂は丘の上のようなところ、鷲羽水晶方面から登って来られた単独男性とお話しや写真を撮って貰いました。 止んでいた雨も降ってきたので、三俣蓮華まで行かずに此処で引き返す事にしました。 この男性と双六小屋までご一緒しました。 東京から来た方で、湯俣温泉から登って昨日は水晶小屋に泊ったとの事、途中の急な登りで、もう嫌になり泣きそうになったそうです。 テン場に帰って来ると多くの登山者が周囲にテントを張っていました。 ご夫婦の方が、多くて羨ましい限りです。かみさんとテン泊しながら北アを縦走できたらなぁ〜 夕食は、レトルトカレーとパスタ ここで大失敗、無洗米でご飯を炊いていて吹き零れ防止のため上にのせていた石が落ちてクッカーが倒れてしまいました。 仕方なく、予備で持ってきたアルファー米でカレーライスを食べました。 夕食後、暗くなるまでご夫婦の方とお話をして過ごしテントの中へ
4時過ぎに起きてご来光を観に小屋の広場へ 今日も感動的な瞬間を観れて大満足 軽い朝食を摂って撤収、5時30分に双六小屋のテン場を出発、新穂高温泉まで下ります。 昨日、双六岳の下山時に会った東京の方とまたご一緒になりました。 年季の入った長いピッケルを使いガリガリ足を運びます。 「私、亀足ですので先に行って下さい」と言っていましたが、直に追い付かれます。 「登りは苦手ですが、下りは人並みに歩けます。」と言っても、私を先に歩かせます。 わさび平までこんな調子で話しをしたりして一緒でした。 緑一面のお花畑が広がる花見平や弓折乗越の稜線の道は、昨日歩いた槍ヶ岳からの西鎌尾根や穂高までの山並みが一望できます。 高度が下ってくると暑くなってきます。 鏡平山荘でカキ氷を、わさび平では山水で冷やしたトマトを食べて暑さを凌ぎました。 長い左保林道をダラダラと歩きゲートをくぐって新穂高温泉に到着。
新穂高温泉のバス乗場へ11時50分に着くと11時55分発の平湯行きがあったので飛乗りました。 平湯に着くまでバスの中で熟睡 平湯からアカンダナ駐車場まで歩き、車で平湯に戻って温泉に入り、昼食、おみやげを買って15時30分帰路に 渋滞で自宅に着いたのが22時30分でした。 槍ヶ岳の絶景
|