別山・白山 10月!
日時 2008年10月12日〜13日 天気 ![]() 登山コース (別山市ノ瀬道、別山、南竜ヶ馬場、展望歩道、室堂平、御前峰、エコーライン、砂防新道…市ノ瀬) 1日目 市ノ瀬 ⇒ 猿壁登山口 ⇒ チブリ尾根避難小屋 ⇒ 御舎利山 ⇒ 別山山頂 ⇒ 6時15分 9時30分 11時45分(20分) 御舎利山 ⇒ 南竜ヶ馬場野営場 12時20分(30分昼食) 15時15分(テント泊) 2日目 南竜ヶ馬場野営場 ⇒ アルプス展望台 ⇒ 室堂平 ⇒ 御前峰 ⇒ 室堂平 ⇒ 中飯場 ⇒ 6時10分 (15分) 8時(10分) 8時50分(25分) (15分) 別当出合 …シャトルバス… 市ノ瀬 12時40分 13時45分 (歩数 44915歩??? 16時間以上歩いてこんな少なくはない筈) 今年こそ近畿以外の山を歩きたいと思っていましたが、7・8・9月と忙しくて3連休が取れませんでした。 10月になって、やっと祭日を絡まして2.5日間だけ休めました。 7年振りに近畿以外の山歩き、リベンジを兼ねて立山を考えていましたが、日数的に少し難があり、それに「テント担いで歩きたい!」 と思っていたので白山方面に決めました。 11日(土)昼過ぎまで仕事をして帰宅し出発したのが、14時でした。 近道・名神・北陸道と乗継、福井北で下りてR416・R157・県道白山公園線を走ります。 登山口のある市ノ瀬に着いたのが19時を過ぎていました。 警備員の誘導に従い一番奥の第3駐車場へ、空いていた駐車場も、次々入ってくる車で直ぐにいっぱいになってしまいました。 余ったスペースにテントを張る人、テーブルやチェアを出して鍋を囲んでいるグループなど周りは車や登山者が遽しく動いています。 ここは携帯が繋がるのでかみさんに電話をして市ノ瀬に到着した事を伝え、出発時に買った“柿の葉すし”を食べて腹ごしらえ、 そして車中泊の準備、車のガラス窓を日除けバイザーで目隠しをして外からの光を遮ります。 シェラフに足を入れて座り、ヘッテンの明かりで明日歩くルートや時間を確認します。 実は、「市ノ瀬から別山〜白山」行きを決めたのも週始めで昭文社の地図を広げて見た程度、今日来る前にネットで歩かれた方のレポを コピーし持参、就寝までの間に拝見しチェックします。 10時頃耳栓をしてシェラフに潜り込みますが、何度も目が覚め4時頃トイレへ、ヘッテンの光線が飛び交い登山者がウロついています。 ここから殆どの登山者が利用する5時始発の別当出合行きのシャトルバスに乗る為、皆さん早くから朝食や登山の準備で遽しく動いています。 私は此処からの歩き、五時半頃起きて缶コーヒーと菓子パンで朝食を済ませ、登山の準備をします。 「登山口が分らない!」 昨日の夜に到着し来た道も何処か分らない?、事前に調べて来ず、況して方向音痴の私、 ビジターセンターも閉まっていて、登山者はバスに乗るのが必死で聞ける状態でないし、多分知らない人のほうが多いと思う 仕方なく温泉旅館に入って呼鈴を鳴らし忙しい中、何とか教えて貰う事が出来ました。 重いザックを背負いバス道から外れ川沿いの林道を20分程歩くと右に猿壁登山口の案内板がありました。 前を歩くご夫婦の登山者に挨拶、気さくなご夫婦です。 旦那さんの歩きはハイスピードでどんどん先を行きます。奥さんはマイペース、所々で旦那さんが奥さんを待っていて、 その間を歩く私、この先何度もご一緒になり色々と教えて戴き、口笛で鳥の囀りが上手な方でした。 最初は薄暗い森の中の道でしたが、登る程にブナの木が多くなりカエデやモミジと重なって、見事な黄紅葉の森が続きます。 近畿の山のような植林地帯が無く、山も大きいので紅葉のスケールが違い見応えあります。 木々の間から白山の尾根筋や主峰が見えはじめ、チブリ尾根も急登となってササ原の道を登ると、小高い平らな場所に チブリ尾根避難小屋がありました。 此処から先の歩きは視界が抜群に良く、好天に恵まれたお陰で白山全景やこれから登る御舎利山・別山の展望が素晴らしかったです。 また、歩いて来たチブリ尾根から谷筋一帯に掛けて緑のササ原が広がり、その下は一面紅葉で見事な眺めでした。 急な登りも素晴らしい眺望で疲れません。 御舎利山山頂にザックをデポし一度下って10分程登れば別山山頂です。 山頂からの展望は抜群で360度展望ができ、特に大きくてどっしりした白山主峰部は力強く優美な山容です。 南方の三ノ峰、二ノ峰・一ノ峰と続く稜線の紅葉も素晴らしかったです。雲海の向うには御嶽山や乗鞍岳も望めました。 此処まで5時間30分、高低差1570mの歩きでした。 御舎利山に戻ってランチ、先のご夫婦とご一緒になりました。 「大阪に〇ッジあるよね!」「はい、梅田に」「いいなぁ〜、大阪に住んでいたら欲しいものが、何時でも買えて」 「欲しい物が買えても白山まで遠いです。家から市ノ瀬まで5時間以上掛かり、高速代が片道5,100円ですよ!」 「そりゃ〜大変だ」「福井県なら日アも近いし色んな山に登れて羨ましいです。」 (ご夫婦納得) ご夫婦と山談議、山岳会や白山の事など奥さんが歩きたいと言っていた大台ヶ原の事も… そして、別山ピストンの予定のご夫婦と握手をして、また何処かの山での再会を約束し別れました。
此処から暫くは稜線の歩きで、先ずは大屏風と呼ばれるやせ尾根があり東面が崖になっていて慎重に進みます。 好天で周囲の展望も良く楽しい歩きが続きますが、細い尾根筋の道なので雨天や強風時は足もとが不安定で滑落の注意が必要です。 夏の高山植物の開花時に一面のお花畑の中も歩いてみたいです。 東側の切れ落ちた崖の下には白水湖が望め天池を過ぎて、油坂の頭にやっと着きました。 南竜ヶ馬場のビジターセンターや南竜山荘の赤い屋根が見えますが、まだまだ大分歩かなければなりません。 此処から一挙に下ります。油坂は石がゴロゴロした長い急坂で歩き難く何度もコケそうになりました。 赤谷まで下って最後の急坂を上り返し湿原の中の木道を行くと南竜ヶ馬場に到着です。 ビジターセンターや山荘は9月末で閉鎖されていてひっそりとしています。その事も此処に来るまで知りませんでした。 口笛が、福井のご夫婦です。「此処まで来てしまいました。」「エ〜、もう3時まわっていますよ、終バス無理では」 「出合まで行けば、誰か下りる人がいるかも乗っけて貰いますよ! 歩いてもバス道なので大丈夫」 少しだけご夫婦と話しをして、もう一度握手、最後に旦那さんは私に抱き付き 「来年も市ノ瀬で会おう!」「はい、来ます。」と言ってしまった。 ご夫婦と別れ、野営場へ 先客のテントが10張程あります。 適当な所を見付けテント設営、そして登山靴の紐を緩めます。 夏場は野営場に売店もあって賑っていたらしいですが、今は炊事棟の水道も止まって便所も女性用が1箇所開いているだけです。 水は下の沢まで汲みに行きます。 夕食まで時間があるので、とりあえずコーヒーを飲んでテントの中で足を伸ばし一休み。横になると20分程寝てしまいました。 2000m以上ある野営場、日が陰ると肌寒くなり気温も一挙に下ります。 夕食の準備をして…、と言ってもアルファー米にレトルトカレー、何時ものメニューです。 不味いアルファー米もカレーでごまかしお腹の中へ、温かいのが、この上ないご馳走です。 キャンプ場からの夕日は日本海に沈む壮大なパノラマ、 色が幾多にも変化して幻想的で感慨しました。 陽が沈めば星の明かりだけで真暗になります。 テントの中で今日一日の歩きや景色、出会った登山者の事などを思い出し、寝るまでの一時を過しました。 ZZZzzz…、地面からの冷気で寒くて何度か目が覚めましたが、まぁ〜何とか熟睡出来ました。 5時前、御来光を観るために出発した登山者の足音で目が覚めますが、寒くてシェラフから出る事が出来ません。 外は霜が降りて冷気で顔が痛いぐらい寒いです。薄暗い中、ヘッテンの灯りで湯を沸かし朝食の棒ラーメンを作って食べ食後のコーヒーも頂き、 霜で濡れたテントをビニール袋に入れ撤収、全ての荷物をザックに詰込んで出発です。
沢の冷たい水で顔を洗い、橋を渡って木道を進みます。 平坦な道から急な登りになり尾根を進むとアルプス展望台に着きました。 雲海の向うには日ア連峰が望めます。 岐阜県側からの平瀬道と出合い登山者が多くなって室堂平に到着。 室堂センターにザックをデポ、空身で石畳の坂道を登ります。 白山比盗_社奥宮の緑色の屋根が見えてきて、少し登れば御前峰の頂上です。 山頂からは、360度の展望。 日ア連峰・乗鞍岳・御嶽山や昨日歩いたチブリ尾根から別山、別山からの稜線、西方は多分日本海? 好天に恵まれ最高の眺めでした。 他の登山者に記念写真を撮って貰い、展望を十分楽しんで室堂に戻ります。
室堂平で少し休んで下山 五葉坂の急な石段を下り、広々とした草原の平坦な木道を歩きエコーラインへ、南竜道との分岐を過ぎて砂防新道に入ると登山客が多くなり 軽装で歩いている人も結構います。 中飯場付近のブナの黄葉が見事です。青空に微風でゆれ動く葉が黄金色に光り輝いて凄く綺麗です。 別当谷に架かる吊橋を渡ると別当出合。 到着、山歩きは此処で終りです。 別当出合は登山者や観光客で結構賑っています。 昨日歩き始めた市ノ瀬には、シャトルバスに乗って戻ります。 バスの窓から見える別山〜チブリ尾根は、長くて急坂、昨日一人で重いザックを背負ってあそこを歩いたと思うと、 『へなちょこハイカーなのによく頑張った』と自身に感心し、また来ようと思いました。
いろんな方と出合い、紅葉も綺麗で丁度良い時季に来れたし、何せ好天に恵まれたので最高の山歩きが出来ました。 別山からのパノラマ 黄紅葉と別山・白山からの展望
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