ろう教育が変わる! |
ぶ |
本書のPRが出ないのでおかしいなーと思っていました。
日弁連の意見書が出てからの様子がどうなっているのか見えないなー、と思っていたところへの本書の出版。待っていました。日弁連が申立書に対してなぜ意見書という変則的な対応をとったのか、これでわかりました。意見書の内容を読めば、ここまで辿りついた弁護士にして、まだ日本手話とそれ以外との区別がつきかねる人もいるんですよね。昨今のろう学校での手話使用問題の混乱(対応手話、手話単語、指文字での授業)は、文部科学省の組織的な対応なくして解決は難しいのかなと思いました。
そもそも「手話のうち、日本手話…」という言い方は、まず手話として一括りにして、その中で日本手話と対応手話に分けるという、最もオーソドックスな誤りがあります。まず、言語として分け、その中で音声、文字、手指と表し方の種類を分けるべきです。(ちなみに私は手話学習初心者に対して日本手話と対応手話の違いを説明するときには、「聾語」と「日本語」という言葉を使って説明していますが、比較的よくその違いが理解されるように思います。)
著作権法にも触れられていますが、教科書の手話ビデオ化だけでなく、映像への字幕付加についても可能となるような運動が必要だと思います。
さて、私は現実のろう教育現場が親の会の希望どおりに変わるまでは、この運動は終わらないと思っています。その意味で「はじめに」にある特区提案に関する記述で、「2005年6月 ついに日本政府は手話と書記日本語による教育を容認した」という点が極めて重要です。これは4月に発表された意見書の影響が大きいのでは、と、個人的に喜んでいます。
ところで、この「容認」とは2005年6月15日に文部科学省が公開した「ろう児にたいする手話と書記日本語による教育について対象範囲を拡大することとし、提案主体及び関係地方公共団体の意向等を踏まえつつ所要の措置を講じる」という回答を指しているのでしょうか?この回答中の「提案主体」は龍の子学園ですが、これとは別に親の会として何か提案をしているのでしょか?不勉強で申し訳ありませんが教えてください。 |
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