ろう学校での事例紹介

ろう学校の実態を当事者であるろう児やその親、あるいは、
過去を振り返って成人ろう者がつづるページです。
短い内容でも結構ですので、是非投稿ください。

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小学校5年生の投稿 〜東京都立立川ろう学校〜

    以下はこのページの「ここが変だよ!ろう学校」を子どもが見て
   「私が書きたい!」と言って実際に自分でパソコンを打った投稿だそうです。


    1・どうして、ろう学校は、キュード(キューサイン)で指導するの?

      私たちろうの子どもはキュードよりも手話のほうがよくわかります

      だから、ろう学校で手話を使って欲しいし、広げて欲しい。

    2.私は、今5年生です。でも私が通っている、ろう学校では勉強が 

      3年だったり4年だったりします。それじゃ地域の5年生の学習

      から遅れてしまいます。私は、5年の勉強を手話で指導してもらい

      たいです。

    3・先生と子どものコミュケーション(この言葉はお子さんが手話で表現した言葉を
  
      親御さんが教えたそうです)が取れないから、いつも待たされてばかりです。

      時間がもったいないです。



     

某ろう学校幼稚部での対応

    養護学校からの転任一年目の先生。

    息子(ろう児)は幼稚部一年生。

    知的発達ばかり気にしていませんか?

    先生の熱心さも分からなくはありませんが、やはりろう専門の先生にお

    願いしたい、というのが希望です。



 

「非常識な世界」 〜都内の某公立ろう学校〜

    みなさん、知って下さい。

    ろう学校の中は、信じられないような非常識な世界なんです。

    自分の子供より聴力が悪い子を、鼻で笑って、

    聴力の良さ、発音の正確さだけで子供を評価する。

    しかも、そこにいる母親たちが、子供たちに評価を下す。

    こんなこと、野放しにしておいて良いはずかありません。

    これは、長い間、ろう教育関係者たちが、

    自分達のやりたいようにすすめるために、

    情報公開を拒んできた結果です。



    ろう学校の教師が手話が出来ない!

    それが当たり前だと思っている!

    開いた口がふさがりません。

    なぜ、これまで聴覚障害者の協会や連盟は、

    これを指摘し改善を求めてこなかったのか?

    「全国ろう児をもつ親の会」さんで、調べて下さい。

    一部の掲示板で、ここの悪口がたくさん書かれているということは、

    みんな(聴障者)、それで良いと思っていると言うことなのですか?



 

「ここって本当にろう学校??」 〜東京都内某ろう学校〜

 東京都立某ろう学校の運動会の風景です


 入場行進です
聞こえる子が通う地域の小学校と全く同じ音楽が流れます

 次は開会の言葉です
教頭が校庭の一段高い台に上がり、マイクにむかってしゃべります
声を出し、普通にしゃべります

 次に校長先生の言葉
校長先生も台に上がりしゃべり出しました
子どもの位置から見ると、マイクがじゃまをして、先生の口元は見えません
教室の中とは違い、先生との距離もあり、とても口元は分かりません
それでも、校長先生はお天気の話しから、いろいろ話しています
声だけでべらべらしゃべり続けています
子ども達には、校長先生が何をしゃべっているのかまったく分かりません
足下の砂をならしている子、隣の子どもに話しかける子、前のほうに顔
を向けているが、実は校舎の窓に映った運動会の飾りを見ている子・・
みんなそれなりに時間をつぶしていました
まだ話しが終わらない校長が、今度は見学に来た父兄に話し始めました
聞こえる親達はふっと顔を校長の方に向けました
しかし、ろうの親達は話しの内容が何にも分かりません
そのうちに校長の長い話しが終わりました
何となくそれに気づいた子どもだけが、校長に合わせてお辞儀をしてい
ました

 次は、PTA会長挨拶です
もちろん聞こえない子どもを持つ親です
その人も、マイクに向かって、口だけでしゃべり始めました
緊張しているのかすごく早口でしゃべっています
その人は自分の子どもと話すときもあんな風に普通にしゃべっているの
だろうか?それで子どもは親の話が分かるのだろうか?
その人に聞いてみたくなりました

 次は運動会の歌です
子どもの代表が台の上に上がります
音楽が流れます
音楽の先生が前に立って、歌い始めを指で指示をします
その歌は幼稚園で歌った事のある、簡単で単純な動作のついた歌でした
6年生が「たのしい たのしい うんどうかーいー」とやっている光景
は、そうとうな違和感がありました

 ウチの地域の小学校でも運動会の歌はありません
それに、もしあったとして、ろう学校と同じ歌を歌わせようとすれば
高学年の子ども達は絶対拒否するでしょう
「そんな幼稚園の歌はイヤだ」と

 その後、準備運動が終わり、ようやく子ども達は解放され競技に入りました


 競技が始まると、音楽がかかりっぱなし
そして、驚いたことに生徒がマイクに向かって競技を説明したり
「みんな頑張って下さい」と放送していました
先生に台本を渡されて、練習をさせられて、指示通りにしゃべっている
ようでした
あれは聞こえる親だけに対するものなのでしょう
何のために聞こえる親だけのために放送するのか、いまだに理解が出来
ません。ろうの親には何の情報も、サービスもありませんでした


 「確かにここはろう学校だよな??」と何度も確認をしなければ分か
らないくらい、先生達は普通にしゃべっています
キューサインで話す先生もいますが、キューサインは全然分かりません
子ども達のための運動会なのに、子ども達は校長の話も、教頭の話も、
PTA会長の話も、マイクでの声援もまったく分からないままでした
ろうの両親達もまったく分からないままでした
こんな運動会に疑問を持たない先生達が、毎日ろうの子どもにどう接し
ているのか本当に不安です
子どもや聞こえない人への情報保障が全くない運動会でした


                          ケビン

 

雪田さんの手記を読んで」 〜東海地方の某ろう学校〜

私は今5歳児を持っている母親です。

雪田さんのお話は実に共感できる部分が多いと実感しました。

そうなんです。出来の悪い子供は先生からも同じ教室で共に学んでいる

お母さん方からも冷たい態度をとられてしまいます。

我が子は聞き取りが悪く時間をそけだけ費やしてしまいます。一人にか

かる時間が出来るお母さん方からは「勿体ない」になるのです。

そのあげく「しつけ」の仕方が悪いとか「先生はその子だけに特別扱い

をしてる」とか言い出すんです。そうこうしていくうちに先生も深くつ

っこまなくなっていきました。

進路相談においてもこっちは一言もいっていないのに「聾学校の小学部

が気に入らないの?」とか「どうして無理してまでもインテしていの」

言ってきます。ガンガン自分の意見を押しつけてきます・・(機関銃の

ように・・)

こっちは意見するのも無駄なような気がしてきて黙ってしまいます。

そんな姿を見て「お母さんは何も言わない。そんなことでは聾学校さえ

進めれない」といいます。



先日進路指導の主任の先生が「親の引いたレールの上を進ませても子供

は伸びません」と言いました。

果たして・・先生達が引いたレールの上を文句一つ言えない子供達が進

まされて伸びるのでしょうか???



今、進路の真っ盛り。頭がこんがらがってしまってます。

子供のことをよく言わない母親達と自分の意見を押しつけてくる先生の

もとで上手くやっていけるのだろうか??



考えの甘い母親かも知れません・・・でも少しぐらい意地も張りたくな

りました。

 

「関東地方の某ろう学校」  ろう児をもつお母さんより

幼稚部の先生より幼稚部入学までに
やっておいてほしいことのお話がありました。

うちの学年には1人、ろうのお母さんがいます。
先生からのお話が始まって、すぐにそのお母さんから『わからない』
という指摘があってはじめて、先生が気付くといった事態。
乳幼の先生で1人、手話(単語を知っているのかな?)ができる先生が
いて、「(お話をする先生の)よく口を見ていて。」なんて言うから
もうびっくり!

私がそのお母さんに『書いて、後で渡す』って思わず言いました。
そうしたら、その乳幼の先生、「わかった、通訳する。録音している
から後で要約筆記を渡すから。」と答えました。
4月のオリエンテーションの時は手話通訳士の人が来ていましたが、
その1回だけです。(その時は0歳児・1歳児にも、ろうのお母さん
がいたためか?)

3月以前にも学習会はずっと開かれていますが、私は手話通訳士の
方が来ていたのは見たこともありません。
毎月1回学習会は開かれます。
そのお母さんが4月からこれまでに参加したのは3回だったと思います。

もう1つ、そのお母さんが参加されたのは「聴覚の活用について」とい
うテーマで、先生のお話とプリントだけでした。

手話通訳士は学校側でお願いするものなのでしょうか?
それとも必要であるお母さん自身が?


幼稚部の先生が重要だと言っていたのは、

●お母さんとの良い関係を作ってください。
 そこから他人との(先生との)人間関係を築いていける。
 お母さんが好きなら、お母さんの言う事を聞くことができるように
 なるでしょう。

●しつけ
 どういうことをしたら悪いことで、怒られるようなことなのか、
 各家庭で基準がちがっていると、学校で子供たちが戸惑うので 
 お母さんたちが事前に話し合っておいてくれると良い。
 (『なんであの子は怒られてないのに、自分は怒られるの?』
  とか思わないように)

●きちんとした生活習慣
 起床の時間・就寝の時間
 食事・・・あごの発達が重要なので、かたい物を食べると良い。
      好き嫌いをなくす。

●発音練習
 舌と息の練習が大切。
 言葉をしゃべるには、良い息を出す練習と、やわらかい舌を作ることが重要。 
 先生が顔を触ったり、口を触ったりするようになるので、
 そういうことに慣れておく。

●いすに座っていられるように
 顔を見ることが(唇を読むのに)大切になってくるので、毎日5分でも
 10分でもいいから、ちゃんと座って、お勉強(絵日記など)をする時間を
 作って欲しい。


そして、この学校は「聴覚口話法」中心でやっています。
最近では個別で(手話なども)対応するようになってきました。
昔の「聴覚口話法」はそれこそ、イスに座らせ、後ろ手に縛るといった
厳しいものでしたが、最近はずいぶんやさしくなりました。
色々ご両親の考えもあるでしょうから、納得した上で学校を選んで下さい。

ということでした。

もう、今日の話を聞いただけで、この学校には行きたくないと、はっき
り思いました。
もちろん、納得のできるところはありましたが・・・

 

「ろう学校の文化祭」 〜 某ろう学校 〜

 先日某ろう学校の文化祭を見学してきました。本当にこれがろう学校?
と思えるほどひどいものでしたので報告させていただきます。

学芸会のようなことを半日かけてやっていたのですが、体育館の前面に
ある舞台に豪華なセットを(教員が)つくり、スポットライトを立てて、
音響設備も完備し、お膳立てばっちりといった印象を受けました。なん
と言うか生徒の学芸会というよりは、学校の威信をかけた見世物のよう
な感じでした。何より驚いたのは、出演した全生徒がピンマイクをつけ
て声で演技しているということ!!

マイクを通して会場に聞こえてくる生徒の声の9割以上は理解できませ
んでした..。(そんなことあたりまえですが)
毎日聞いている親や先生はもしかしたらある程度分かったのかもしれま
せん。しかし、はじめて聞く人にとっては、全くと言って良いほど理解
することはできませんでした。そんなことのために学校生活のほとんど
を費やして訓練しているというのはどう考えてもおかしいと思います。
会社で言ったら「ほとんど成果がない事業」としてすぐにでもその事業
をつぶしてしまってもおかしくないでしょう。

今年はしかし、少し改善があったようで、プロジェクターでセリフが出
されていました。昨年まではそれすらなかったとのことです...。
でもプロジェクタで表示する内容を事前に決めているとすると、アドリ
ブなんてしてはいけないんですね...。ただただ教員が準備したセリ
フを一ヶ月以上かけて練習をして当日タイミング良く声を出すわけです。

ろう児に声を出させるということがどういうことなのかもっと考える必
要があると思います。口話がうまい人がもらえた「川本口話賞」という
差別賞が廃止され、口話のうまい下手で評価されることはなくなったは
ずではないのでしょうか?

しかし残念ながら今でもろう学校の中に残っているようです。しゃべれ
る(教師が理解できる程度の声を発する)生徒がほめそやされ主役に選
ばれ、下手な生徒は努力が足りないと言われて脇役にまわされる。なぜ
そんなことになってしまうのでしょう。文化祭や公開授業といったもの
はもはや生徒のためではなく、学校のアピールのため、しゃべれている
ことを聞こえる親に示すためのものになってしまっているのです。

多くの場合聴力によって左右される「しゃべれるかどうか」を評価指標
にしているため、いつも主役に選ばれる生徒と、いつも脇役にしか選ば
れない子どもとの間に良い人間関係が築けるとは思えません。例えば家
庭の中でも出来の良い子どもだけを親がほめていたら、兄弟同士仲が悪
くなるのは避けられないでしょう。実は実際にしゃべれると自負し(実
際には聞き取れないような場合が多いですが)いつも主役を勝ち取って
きたような子どもが社会に出て発語がうまくない仲間をけなし、非難す
るといった事例を頻繁に見かけるのです。

これは恐らく本人たちが悪いわけではなく、ろう学校のゆがんだ教育が
もたらした結果であると思うのです。またそれらはかつての姿というだ
けでなく、21世紀を目前にしたまさしく今現在も尚ろう学校において
行なわれていることなのです。

聞こえない子どもが誰しも理解できる言語は手話です。その手話をつか
うろう学校にならなくては、聴力の差により差別され、お互いに敵対関
係をもつようにしかなることができないのではないでしょうか。過去そ
して今の状況に対してろう学校は責任を負わなくてはならないと思いま
す。

 

「都立ろう学校統廃合問題」 〜ろう学校PTA〜

先日、PTAに東京都の教育庁から、ろう教育推進構想の一環としてのろう学校統廃合

問題で説明がありました。(都立のろう学校の問題です)この問題は、昨年夏に概要に

ついては説明があったのですが、

1、杉並、大田、石神井の各ろう学校を統合して、幼小中高一貫の学校に統合する

2、この、新杉並ろう学校は、普通科普通コースを設置、中高一貫教育の中で進学校と

  しての役割を果たす

3、綾瀬、足立を統合してやはり幼小中高一貫の学校に統合する

4、新綾瀬校は、普通科専門コースを設け職業校としての役割を果たす

5、立川ろう学校は、すでに一貫校なので、ここでは綾瀬と同じ普通科専門コースを設

  置職業校としての役割をあたえる。

という事だったのですが、今回は来年度に綾瀬足立の統合校の基本設計予算が下りたと

かでいよいよ統合に向けての準備を始めるというものでした。そして、平成14年まだ

実施設計段階のうちに足立ろう学校は、綾瀬ろう学校の仮設の校舎で統合されそれから

3年間校庭もなく窮屈な仮校舎で統合されるとのことです。これは、子供達の教育環境

を考慮してではなく行政サイドの都合だけですべてが決まっているなあと心配です。

 また、高校が統合により単独校がなくなり、進学校の新杉並ろうを中央に、西と東に

職業校を配置するなんて言う事で本当にろう児たちの教育環境が整備されていくって言

うのは本当なのだろうかと心配です。

ろう学校での専門教育っていうのはこんなものなのでしょうか??








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