“しらせ”のこと、あれこれ


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“しらせ”の役目


「しらせ」は海上自衛隊に所属する自衛艦で、「ふじ」に代わり南極地域観測輸送協力を行う、わが国最新鋭の砕氷艦であり、砕氷、輸送、観測ヘリコプター母艦など、多くの役目を担っています。

“しらせ”のおいたち


1 起工:昭和56年3月5日
2 進水:昭和56年12月11日
3 就役:昭和57年11月12日

“しらせ”の特徴


1 船体:氷海航行に最適の船型
       艦首角は、水面と21度
     減揺タンクによるローリング(横揺れ)防止
     ヒーリングタンク(艦を左右に傾ける装置傾斜角約5度)
     による砕氷の補助
     高張力鋼使用による堅牢化
       アイスベルトの厚さ
         艦 首 45mm
         中央部 35mm
         艦 尾 38.5mm

2 機関:ディーゼル電気推進方式により迅速な前後進及び増減速
     3軸推進方式により、スクリューの安全性の向上
     機関制御及び監視装置(コンピューター*2台)

3 砕氷能力:氷厚約1.5メートルの平坦氷海域を3ノットで連続砕氷可能

4 荷役設備:貨物重量 1000トン
       デッキクレーン 4基
       コンベレーター 2基
       エレベーター 2基
       フォークリフト 5台

5 観測設備:気象、宙空、地学、海洋、生物、重力各観測設備
       観測データ解析装置(コンピューター*2台)各種巻揚機

6 航空設備:広い飛行甲板及び格納庫
         CH-53E級大型ヘリコプター搭載可能
       タワー化した航空管制室

7 航海通信設備:海事衛星航法装置(NNSS,GPS)
         海事衛星通信装置(INMARSAT)
         気象軌道衛星受信装置及び高層気象観測装置(NOAA及びRAWINSONDE)(コンピューター*3台)
         オメガ航法装置
         ログペリオディック(回転式指向性)アンテナ装置

8 居住設備:小人数の科員居住区(1室6〜10人)
       木材を使用し、色彩を配慮した内装
       休養厚生設備の充実
         幹部用、科員用、観測隊員用各休憩室
         放送室(ビデオ、ステレオなど)

“砕氷”のしくみ


連続砕氷:氷厚約1.5メートルまでの氷は強力な、推進力で連続的に砕氷して前進します。
チャージング(ラミング)砕氷:
     氷厚1.5メートル以上の氷は、いったん艦を200〜300メートル後退させ、最大
     馬力で前進し、氷に体当たりするとともに氷に乗り上げる格好で氷を砕きます。

“しらせ”の性能要目

基準排水量  11,600トン    最大速力 19ノット
満載排水量 19,000トン 航続距離 15ノットで25,000マイル
全長 134メートル 主軸型式 ディーゼル電気推進
最大幅 28メートル 軸馬力 30,000馬力
深さ 14.5メートル 軸数 3
満載時喫水 約9,8メートル 搭載ヘリコプター  輸送用大型 2機
乗組員 約170名 偵察用小型 1機
観測隊員等 約60名

南極観測輸送協力行動予定


行動日数 約5ヶ月
極地行動 約3ヶ月
総航程  約20,000マイル(約37,000km)

東京(11月出発〜4月帰港)
昭和基地周辺(12月中旬〜3月中旬)


以上、海上自衛隊で作成・配布されているパンフレットから転載させていただきました。

また、しらせは、南極地域観測隊や物資の輸送する“乗り物”というだけではなく、
様々な協力活動を行ってます。
それらの活動について詳しいことは、海上自衛隊のホームページを御参照くださいませね。

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