南極旅行日記
- 準備編 -


8月23日




 Wさんの上段ベッドを下段ベッドに変更成立。
 
 それとは別に、Wさんにも電話で旅行会社に現在の状況と今後の予定を聞いても
らい、その結果、私の認識に間違いがなかったことにホッとする。
 電話での仮予約とは別に文書の申込書も郵送したし、きっとこれからは多少状況
が変ったとしても、旅行社側からの連絡忘れは、まずあるまい・・・・。


 ふーぅ、これでやっとこさ、南極の地に夢を馳せることが出来るなぁ。
 この数日間は本当に、仮予約等状況の変化や何やに心囚われっぱなしだった。


 今までの海外旅行経験を振り返ると、ツアーと個人旅行の比率は半々。
 ツアーも、夫との新婚旅行のアメリカと、母と行ったヨーロッパだけが、観光&
食事&ガイド込み。
 あとは、その目の回るような忙しさに辟易してエアチケット&ホテルだけのもの
を選んでいたので、今回の南極クルーズは、久々にツアーらしいツアーと言える。

 でも思うに、短い期間を効率良く回り、そして本当にその観光名所や歴史に興味
があるならば、観光付きツアーは素晴らしい企画だ。
 個人旅行ではなかなか為し得ないだろう内容の厚さだと思う。


 鳥メーリングリストで知り合うことが出来た方の中に、破氷船“しらせ”
(昭和
基地越冬隊の送り迎えや物資を運ぶ輸送船)
に乗務している旦那様をもつ方がいらっ
しゃることを昨夜知った。
 チャットでは「ダンナ元気で留守がいい」と笑っていらしたけれども、
実際のところはきっと、待つ身の辛さも沢山味わっていらっしゃることだろう。

 ほんとに今でこそ、南極の地のあれこれを、お茶の間のテレビの前、菓子を食べ
たりコーヒーをすすりながらと実にお気楽に観れるようになったけど、それに至る
まで如何ほど多くの人の地道な努力、喜びや涙をその地に吸わせたのだろう
(時に
は尊い命さえ)と思うと、私なぞが、その足跡を記すに値するのか甚だ疑問&心や
ましい思いがする・・・。

 うにー、過去何度か旅行を決めた中で、こんなに心の浮き沈みの激しかったこと
は一度もないや・・・。



 そんな気持ちはつゆ知らず、夫は、ひたすら私の参考のために、私が喜ぶだろう
と、「紺野美沙子の科学館/南極特集」というテレビ番組を録画してくれている。
 ありがたい。