夢にまでみた南極上陸!
- クーバービル島、そして南極半島へ
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グループ編成は10人一組で8グループまで。
私はグループ8に組み込まれたので、最初の上陸は、グループ7までがゾディアックで送り出されるまで、防寒&防水着のまま、船の中で待機していなければなりませんでした。
しかし、これが暑い!
とんでもなく暑い!
船の中はTシャツで過ごしても平気なくらいの室温なので、まるでまるでサウナのよう。(@_@;)
着ているものの内容を明かすなんて、いささかお恥ずかしい話なのですが、
上半身はブラジャー+ババシャツ2枚+薄手のセーター+ダウンジャケット+防水ジャケット。
下半身は、パンツ+タイツ2枚+靴下2枚+綿パンツ+ダウンの入った防寒&防水ズボン。
手は、第二関節までのインナー手袋+釣り用防水手袋。
頭は、イヤーマフ、ジャケットのフードが2枚分。
と、これだけを着込んだ上に、足は膝丈のゴム長靴を履いていました。
それでもジッと無言の行を続けているところに、ふわぁっと一陣の風。
ふと周囲を見まわすと、バーの奥の壁がポッカリ空いているのを発見。
それまでは気づかなかったのですが、そこに船首部分に出る小さな扉があったんです。
おっこらしょ!と出てみると、同じようにゾディアック乗船を待つ人達が、涼を求めて、そして風景や生き物達を求めて、佇んでいるのでした。
下の写真は、そんな一時をブリッジ(操舵室)から撮影したものです。
この時の上陸は、半島側に最初に上陸する組とクーパービル島に最初に上陸する組との二つに分けられたのですが、グループ8はクーバービル島組でした。
南極半島側アートウスキー半島とロンジ島の間にあるエレラ海峡に浮かぶ小島です。
ジェンツーペンギン最大のルッカリーだとか。
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これがクーバービル島の全景! 島の前に広がる海には多くの流氷があり、流氷写真を撮るには好ポイントだったのですが、ペンギン達に夢中になってしまいました。 流氷は僅かにビデオカメラに収めたのみ・・・。 静止画の一枚くらいは撮ってくるんだったと、後で後悔! |
ゾディアック乗船待ちの間に現れた鯨! ああ、やっと・・・。 |
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*ゾディアック乗船を待ちながら・・・
そしてやっとこさグループ8が呼ばれ、おぼつかない足元、おぼつかない水夫握りでゾディアック上の人となったのでした。
先に南極半島やクーバービル島に向かうゾディアック上の人達を見送っている時は、「うわぁ〜、あんなちいちゃい、あんな背の低いゴムボートに人があんな沢山?!」と思うほど、おっかなくも見えたのですが、実際の乗り心地は結構快適。
かなりのスピードを出してくれる(^_^;)ので、顔に受ける風は冷たいけれど、上下移動やひねりのないジェットコースターにでも乗っている気分。
もっとも、頼りにできる部分と言えば、爪先が僅かにひっかかる程度の、底に取り付けられたワイヤーと、座る部分に取り付けられた縄だけ。
さすがにカメラをポケットから取り出す勇気はなく、これまたゾディアックの脇を漂う流氷を撮ることは出来なかったのでした。
でも・・・
でも・・・・っ!
最初はほとんど目では確認出来なかった気配のみの存在が、近づくにつれ蟻んこほどの大きさに、そしてまさしくあれぞペンギン!と確認出来た時、波打ち際に接岸されゾディアックから降りる時は、降り方のお約束もすっかり忘れるほど舞い上がってしまい、スタッフの方に怒られてしまいました。(^^ゞ
これが、私の初めての南極圏への第一歩、クーバービル島での風景です。
ディスコ号から見るのとは違い、意外に大きなクーバービル島。
広角レンズも望遠レンズも持っていかなかったので、同じ位置から撮った写真を繋げてみたのですが、これでさえ、全体としては僅かな一部分。
あのドレーク海峡の先に、こぉーんな風景が待ってたなんて・・・・。 )^o^(
![]() 斜めよこよこっ! |
![]() かおかお正面っ! |
![]() 寝そべりばり〜 |
![]() あがったるりん・・・ |
![]() |
![]() 一浴びすればスッキリ細身〜♪ |
行くのんよ・・・
(私も南極半島の方に行くのんよ・・・)
・・・・という状態で、どこを見てもペンギン!
半島よりもクーバービル島の方が、ペンギン達の数が多いと聞いていたので、半島行きゾディアックの最終便の出発まで、ギリギリここでねばることに・・・。
「グルルルルルー」と一羽が鳴き出すと、それに共鳴して沢山のジェンツーペンギンが鳴き出します。
「ガルルルルー」、「ギョワルルルルルー」と、うるさい程。
こ、これは、何時かホームページ容量に余裕が出来たら、是非ビデオの方から音声だけを取り出して公開したいほどの賑わしさだわ!(もちろん動く姿も叶うことなら・・・!)
*クーバービル島にて
64度41分s 62度38分w
画像が多くて表示に時間がかかること、再度お詫び申し上げます・・・。 それでももっと「ペンギンが見たいっ!」という方は、 下の、ペンギン画像をクリックしてネ。(^○^)/ |
ねばりにねばって、というよりも、気が付いたら本土半島部分への最終ゾディアックが出発しそうな気配!
慌てて最終便ゾディアックに乗り込むと、これが、本土に辿り着くまでにエンジン?の調子が悪くなり、海の真ん中で停止!
ゾディアックを運転している鳥類専門の動物学者、クリスタさんも途方に暮れて、無線で指示を待つことに・・・。
それを喜んだ?のは、乗り合わせていた私達。
しばしの静寂を、人工的な音の一切ない南極の海をタップリ味わい、更には撮影大会が始まってしまったのでした。
あ!静かというと少し語弊があるかも。
本土側の氷河の砕け落ちる音が聞こえたんです。
クリスタさんが、「あれがグレイシャーの音だ」と教えてくれました。
時間がたつにつれ寒さが迫ってくるけれど、なんか幸せだったなぁ〜。
動いているゾディアックではゴソゴソが怖くて、撮りたいと思いつつもカメラを取り出す&構える勇気がなかった私達。
こうなれば“またとないチャンス!”とばかりに、両手でカメラを構えての、とりっこです(笑)。
クリスタさんに「みんな、楽しんでねぇ〜!」と笑われてしまいました。
結局どうやってこの状態を脱したかと言うと、乗り合わせた方の中にゾディアックの扱いに慣れていらっしゃる方がいて、その方のチャレンジによりエンジン復活!(^o^)/
*エンジン不調のゾディアックにて
追記
この時の写真はありません。
ビデオカメラで撮影してました。
アートウスキー半島では、波打ち際で手を差し伸べるエクスペディション・リーダーのブラッドさんから「Welcome
! Antarctica」と声をかけられ、それこそ膝丈のゴム長靴でも水が入るんじゃないか?という状態をジャブジャブ上陸!
うぅ!とうとうここまで来た。ほんとに来た!
普段は、のほほんぽや〜っ・・・とした私でさえ、そんな想いで胸が一杯になってしまいました。
クーバービル島の上陸もそうだったけど、無意識的に視界に入ってくるものだけで、胸がキューンとしちゃうの。
暫くの間、足元の土や石をいじったり、ペンギンに声をかけたり、風の音やペンギンの声を聞いたり、くんくんと匂いを嗅いで過ごしてしまいました。
ハッと我に返ったのは、波打ち際にアゴヒゲペンギンを見つけた時。
なんとこのコは迷子ちゃん(笑)。
「あなたのルッカリーは別の島でしょ?どうしてここまで来ちゃったの?」
なんて、分かるわけもないのに声をかけて、その途方に暮れぶりを眺めてしまいました。
ちなみにこの時の温度は、2度。
こりゃ帰国時に立ち寄るニューヨークの方が寒いかもしれない。
*南極本土の半島部分アートウスキー半島にて
追記
この時の写真は一枚しかありません。
ビデオカメラで僅かに撮影したのみでした。
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