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  礼拝メッセージ 2022年4月17日/故小坂忠名誉宣教牧師

「2022年イースター礼拝」マタイ16章13~28節

イエス様は弟子たちに「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか」と問われました。一番弟子のペテロが「あなたは、生ける神の御子キリストです」と答えると、イエス様は自分はキリストであり神の御子であると明確に宣言されたのです。
更にイエス様はこれから起こることを弟子たちに話し始められます。「その時から、イエス・キリストは、ご自分がエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえらなければならないことを弟子たちに示し始められた」(21節)すると「あなたは、生ける神の御子キリストです」と告白したペテロが今度はイエス様をいさめ始め「そんなことが、あなたに起こるはずはありません」するとイエス様はペテロに「下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」と怒られたのです。ペテロは神の子キリストが十字架で殺されてしまい、しかも死んで蘇るなどとは信じることができなかったのです。
<復活の主を信じる信仰によって>
私はクリスチャンになってから音楽で福音を伝える働きをしてきました。とにかく日本の教会の賛美音楽を何とかしたかったのです。しかし日本の教会は頑固でなかなか新しいことを受け入れようとしませんでした。それでも今に至るまで40年間働きを続けてきたのです。2000年まで25年間一般の音楽界から離れていましたが、ある時祈っていると僕の心に「あなたも行って同じようにしなさい」とルカの福音書にある良きサマリヤ人のたとえのみことばが心に響いてきました。それまで、この素晴らしい福音を音楽界に伝えるクリスチャンはいなかったのです。それで自分が行こうと決心し、2001年に「ピープル」というアルバムを出しました。まさに神に導かれた歩みでした。
ところが2017年に大腸癌が見つかり、ステージ4と宣告されました。すでに癌は体中に転移し、13時間にも及ぶ大手術を受けました。無事手術は終わりましたが、その後が大変でした。誰かに世話をしてもらわなければ、自分の力で排泄も出来なかったのです。プライドなどあったものではありません。
手術以降は調子がよく、活動も順調にいったように感じていました。けれども昨年は腸閉塞になり、大腿骨にも癌が見つかりました。またも手術、そして術後に麻酔が切れると今まで経験したことのない激痛に見舞われました。その痛みの中でイエス様の十字架を思ったのです。イエス様はどれほど十字架で苦しまれたのか。その痛みの中で「父よ。彼らを赦したまえ」と叫ばれ、私たちの罪の身代わりとなって死なれたのです。それを思い涙が溢れてきたのです。そこに看護師さんが入ってきて、「痛いのですか」と尋ねられました。いや感動しているのですと答えると不思議そうにしていました。このように辛く苦しい場面を何度も体験してきましたが、神の恵みによって今あることを感謝しています。
 あなたは神の御子を自分の祈りを聞く都合のいい神としていないでしょうか。あなたの神は死から勝利し蘇られた神であることを信じているでしょうか。クリスチャンの人生は死んで葬られてそれで終わりではありません。復活の主を信じる信仰によって天国の希望、永遠のいのちが約束されているのです。皆さんの人生にも多くの痛みや悲しみを経験することがあるでしょう。しかし、そこにも神の恵みはあります。それを見い出して欲しいのです。イエス様は十字架で死んで墓に葬られましたが、イースターの朝に死の力を打ち破り蘇られたのです。あなたの神は今も生きておられますか?!  (文責 叡華師)



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