ギター・フォー・ハイアー
〜ザ・60s・セッションズ〜
2001年発売
曲目

シー・ユー・レイター・アリゲイター/ウェイン・ギブソン
サートゥン・ガール/ファースト・ギア
リーヴ・マイ・キティン・アローン/ファースト・ギア
ヘルプ・ミー/プリミティヴズ
レット・ゼム・テル/プリミティヴズ
ウィル・シング・イン・ザ・サンシャイン/ランカストリアンズ
ワズ・シー・トール/ランカストリアンズ
イン・クラウド/ファースト・ギア
ベルズ・オブ・ライムニー/フィフス・アヴェニュー
アイム・ノット・セイン/ニコ
ラスト・マイル/ニコ
シー・ビロングズ・トゥ・ミー/マスター・マインズ
アイム・ユア・ウィッチドクター/ジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズ・フィーチャリング・エリック・クラプトン
テレフォン・ブルース/ジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズ・フィーチャリング・エリック・クラプトン
それでも地球は回ってる/ランカストリアンズ
サークルズ/フルール・ド・リス
ソー・カム・オン/フルール・ド・リス
モーニン/クリス・ファー・ロウ
チョーカー/エリック・クラプトン&ジミー・ペイジ
フライト・ローダー/エリック・クラプトン&ジミー・ペイジ
ジミー・ペイジはヤードバーズ加入前にセッションマンとして活躍していました。
さらに遡ること数年前、アート・カレッジ時代には、自宅に友人たちを招き毎日セッションをしていたそうです。その中には、ジェフ・ベックそしてエリック・クラプトンもいました。
このアルバムにはクラプトンとのセッションナンバーが2曲入っています。
「チョーカー」はタイトなブルースナンバー、「フライト・ローダー」はスロウブルースナンバーとなっていてどちらもインストルメンタルナンバーです。
「ソー・カム・オン」のフルール・ド・リスは、1分48秒の短い曲ですが、ポップないい曲です。
そして、後年、ペイジのソロアルバムにも参加することになったクロス・ファー・ロウの「モーニン」では、ペイジのシタールがブラスセクションとともに聴けます。
64年から66年頃のブリティッシュシーンを楽しむ上でもお薦めのアルバムです。


BBCライヴ
ザ・ヤードバーズ

録音状態の優れたアルバムで、ヤードーバーズの魅力がこのアルバムに詰まっています。
DISC1には、クラプトンからベックに交代した直後の1965年3月20日録音から、ペイジ時代の68年の3月の最終期のものまで含まれていて、ヤードバーズ時代のベック、ペイジの演奏が楽しめます。
「THE SUN IS SHINING」は、ベック自らボーカルをとっているところも貴重ですが、ベックの切れのあるスライドギターを聴くことができます。ペイジ編では、なんといっても「THINK ABOUT IT」が素晴らしく、ギターソロはツェッペリンの「幻惑されて」のフレージングとほとんど同じものが飛び出してきて思わずハッとさせます。この曲のスタジオ盤はヤードバーズのシングル「グッド・ナイト・スウィート・ジョセフィン」のB面に収録されているようです。



デス・ウィッシュU
ジミー・ペイジ
1982年2月発売
曲目
殺ったのは誰だ、追跡、シティサイレン、ジャムサンドウィッチ、キャロルのテーマ、発射、ホテルラッツアンドフォトスタッツ、街の影、ジルのテーマ、プレリュード、ビッグバンドサックスアンドヴァイオレンス、ヒプノタイジングウェイ

プロデュース                     :ジミー・ペイジ
ギター、シンセサイザー、ベース、ギターシンセサイザー :ジミー・ペイジ
ボーカル                       :クリス・ファーロウ
ドラムス                       :デイヴ・マタックス
ベース                        :デイヴ・ペイトン
キーボード、シンセサイザー              :デイヴ・ロウトン
ピアノ、ボーカル                   :ゴードン・エドワーズ
ピアノ                        :ディヴィッド・シンクレア・ウィッタカー
オーケストラ                     :GLCフィルハーモニック
ツェッペリン解散後、しばらく音沙汰のなかったジミー・ペイジですが、チャールズ・ブロンソン主演の映画「ロサンゼルス」のサウンドトラックアルバム「デス・ウィッシュII」のプロデュースを手がけています。
このアルバムはジミー・ペイジによる全曲作曲のサウンドトラック盤です。ペイジはここではシンセサイザー、シンセギター、アコースティックギターを弾き、「ビッグバンド」、「ヒプノタイジングウェイ」ではベースも弾いています。
アルバム中でボーカル曲「殺ったのは誰だ」、「シティサイレン」は、1983年のロニー・レイン・チャリティーライヴでスティーヴ・ウィンウッドによって歌われ、ペイジもそこで演奏しています。
これらのボーカル曲は、後のソロアルバム「アウトライダー」への流れに通じていて、「殺ったのは誰だ」、「ヒプノタイジングウェイ」ではアウトライダーの「プリズン・ブルース」でも参加しているクリス・ファーロウが歌っています。
インストナンバーの「発射」は、ツェッペリンの「アキレス最後の戦い」にも似た作りで、ペイジの煌くようなフレーズが少し聴かれます。とはいえ、全体的にはツェッペリンのような音楽をここで期待するのは筋違いです。


ヴォリューム・ワン
ハニードリッパーズ
1984年のロバート・プラントのR&Bプロジェクト「ハニー・ドリッパーズ」でジミー・ペイジはロバート・プラントの数曲で参加します。
レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムの死をもっとも悲しんだであろうツェッペリン結成前からの旧友であるロバート・プラント。
1981年3月に彼はハニードリッパーズという名前でライヴをしています。このとき演奏されたものは昔のR&Bなどがほとんどでした。このアルバムはプラントの音楽ルーツであるR&Bを具現化したものですが、参加メンバーには、ペイジとベックが参加している点も貴重です。
もともと、ツェッペリン時代にもライヴの合間にプレスリータイプのロックンロールメドレーやブキを披露していますし、実のところジェフ・ベックなどもアルバム「CRAZY LEGS」でロカビリーへの回帰が見うけられる通り、彼らのルーツのひとつといえます。
参加曲はベックが「ロッキン・アット・ミッド・ナイト」で、ペイジは「シー・オブ・ラヴ」「アイ・ゲット・アスリル」です。
「シー・オブ・ラヴ」はシングルカットもされ、USではシングル5位になるヒットとなり、プロモーションもMTVなどで放映されました。馬に乗った少女がレスポールを持って海辺(川?)を渡るシーンでとても幻想的でした。


ザ・ファーム
1985年発売
曲目
クローサー、メイク・オア・ブレイク、サムワン・トゥ・ラヴ、トゥギャザー、レイディオアクティブ、ふられた気持ち、マネー・キャント・バイ、サティスファクション・ギャランティード、ミッドナイト・ムーンライト

プロデュース               :ジミー・ペイジ、ポール・ロジャース
ボーカル、ギター             :ポール・ロジャース
エレクトリックギター           :ジミー・ペイジ
ベース、シンセサイザー          :トニー・フランクリン
ドラムス、パーカッション、バックボーカル :クリス・スレイド
バリトンサックス             :ポール・ウェイマー
テナーサックス              :ウィリー・ガーネット
テナーサックスソロ            :ドン・ウェーラー
バッキングボーカル            :サム・ブラウン、ヘレン・チャペリー、ジョイ・ヤテス
1985年にリリースされた「ザ・ファーム」はポール・ロジャースとジミー・ペイジのタッグによるブリティッシュロックバンドでした。
このプロジェクトが実現するきっかけは1983年数回おこなわれたARMSのツアーからスタートしています。ジミー・ペイジはこのツアーに参加できなかったスティーヴ・ウィンウッドに代わりポール・ロジャースに仕事を依頼しているようです。
ザ・ファーム結成後のライヴは1984年11月にストックホルムでおこなわれ、曲目はジミーの「デス・ウィッシュU」とポールのソロアルバム「カットルーズ」が中心でした。
ザ・ファームは、60年代後半から70年代を牽引してきたふたりの偉大なミュージシャンが結成したわりには思ったほどの成果はあがりませんでした。
先頭曲「クローサー」はアルバム唯一リフレインの良さがよく出ている曲です。そして、「ラジオ・アクティヴ」はライヴでも後半のレパートリーになるようになかなかヒット性のあるよく出来た曲でした。
推薦曲は「マネー・キャント・バイ」です。

1986年、彼らはセカンドアルバム「ミーン・ビジネス」をリリースし、プロモーションフィルムまで作成したものの、たいした反響もなく自然消滅の道をたどります。


ナウ・アンド・ゼン
ロバート・プラント
「ナウ・アンド・ゼン」はこれまでのロバート・プラントのソロアルバムの中ではよい出来だと思います。
1988年2月リリースのこのアルバムはチャートインしました。
ロバート・プラントは、「トール・クール・ワン」という曲で「ヘヘイ、マーマ」と歌い、「カスタード・パイ」、「オーシャン」、「胸いっぱいの愛を」のワンフレーズがお遊びで入っています。この曲を聴いたとき、ツェッペリンの影がよぎり、再結成がまんざら夢ではないな、と意識し始めました。ツェッペリンの曲をこのように遊びで入れられる余裕が感じられたのです。この曲と「ヘヴン・ノウズ」にジミー・ペイジは参加しました。
そして、ジミー・ペイジのソロアルバム「アウト・ライダー」が6月にリリースされると、今度はジミー・ペイジがチャートインすることになるのです。


アウト・ライダー
ジミー・ペイジ
1988年発売
曲目
ウェイスティング・マイ・タイム、ウォナ・メイク・ラヴ、ライツ・オブ・ウインター、オンリー・ワン、リキッド・マーキュリー、ハミングバード、エメラルド・アイズ、プリズン・ブルース、ブルース・アンセム

プロデュース               :ジミー・ペイジ
ギター                  :ジミー・ペイジ
ボーカル                 :ジョン・マイルズ
ボーカル                 :ロバート・プラント
ボーカル                 :クリス・ファーロウ
ベース                  :トニー・フランクリン
ベース                  :ダーバン・ラバード
ベース                  :フェリックス・クリス
ドラムス                 :ジェインソン・ボーナム
ドラムス                 :バリーモア・バーロウ
ジミー・ペイジとしての初のソロアルバムです。
すでに、ツェッペリン解散後8年もの歳月が経過していました。
「オンリー・ワン」ではロバート・プラントが参加し、ゲストとしてドラムスにジョン・ボーナムの息子であるジェイソン・ボーナムが参加しています。
ペイジは、アルバムに参加したボーカルのジョーン・マイルズ、ドラムスのジェイソン・ボーナム、ベースのダーバン・ラベルドとツアーを行い、ツェッペリン時代のレパートリーもいくつか加えての興行となりました。このときのライヴでは「丘のむこうに」、「カスタード・パイ」、「トレイン・ケプト・ア・ローリン」なども演奏されました。
このアルバムでは1曲目と2曲目だけがリフが利いていてハードロックっぽく仕上がっています。ボーカルのジョン・マイルズとジミー・ペイジのユニットは、後期のペイジと組んだ各ミュージシャンの基本形を成しているといえます。
「ハミング・バード」はアルバム中唯一他人の曲で、クリス・ファーロウの太目の声質が渋く、「プリズン・ブルース」でようやくペイジらしいギターソロを聴くことができます。


カヴァーデイル・ペイジ
1993年発売
曲目
シェイク・マイ・ツリー、永遠の女、ア・リトルホ・ワイル、プライド・アンド・ジョイ、オーヴァー・ナウ、ホットな気分、イージー・ダズ・イット、ルック・アット・ユアセルフ、ジス・ウェイ、赦罪のブルース、死にゆく者への祈り

プロデュース               :ジミー・ペイジ、デビッド・カヴァーディル、マイク・フレーザー
ボーカル                 :デビット・カヴァーディル
ギター                  :ジミー・ペイジ
ほか
ファンの予想をくつがえす出来事は実際にあるものです。ディープ・パープルのリードボーカルだったデビット・カヴァーディルとのユニットはまさにそれでした。このユニットでの来日も実現しました。
どちらかといえばメタリックな色彩感のあるロックに仕上がっているという感じで、そつなくまとめた感じです。
「イージー・ダズ・イット」とか「死にゆく者への祈り」はツェッペリン風サウンドで、しかもカヴァーディルがロバート・プラントに少し似せたボーカルを披露しています。曲そのものはよく出来ているのでどちらのファンもほとんどは満足できるレベルのアルバムだと言えます。

ロバート・プラントとのユニット結成  1994年に夢が現実となりました。
「ノー・クォーター」というアルバムでジミー・ペイジとロバート・プラントの二人が正式に組んだのです。もちろん、これにジョンジーが参加すればよかったのでしょうが、彼らには少し新しい風も必要としていました。
このアルバムではアコースティックなサウンドと民族音楽を取り入れた路線を示してくれました。
1996年に武道館にオーケストラを引き連れて来日した彼らは、ツェッペリンナンバーの「ロックン・ロール」からスタートし、全曲興奮ものでした。ツェッペリンを聞いていてよかったと思いました。サウンドがいいとかどうとかいう問題ではなく、ジミー・ペイジがギターを弾き、ロバート・プラントが叫ぶあのツェッペリンがそこにいたのです。

 
ウォーキング・イントゥ・クラークスデイル
ジミー・ペイジ&ロバート・プラント
1998年発売
曲目
シャイニング・イントウ・ザ・ライト、ホエン・ザ・ワールド・ウォズ・ヤング、アポン・ア・ゴールデン・ホース、ブルー・トレイン、ブリーズ・リード・ザ・レター、モスト・ハイ、ハート・イン・ユア・ハンド、ウォーキング・イントゥ・クラークスデイル、バーニング・アップ、ホエン・アイ・ウォズ・ア・チャイルド、ハウス・オブ・ラヴ、サンズ・オブ・フリーダム、ウィスキー・フロム・ザ・グラス

プロデュース               :ジミー・ペイジ、ロバート・プラント
ボーカル                 :ロバート・プラント
ギター                  :ジミー・ペイジ
ベース                  :チャリー・ジョーンズ
ドラムス                 :ミハエル・リー

1998年にリリースされたこのアルバムは、もはや過去のツェッペリンの幻影は感じられません。ソロプロジェクトで蓄積されたプラントのオーソドックスなボーカルと、深い色彩感のあるブルージーでオーソドックスなペイジのギターによって、力みのない落ち着いたロックアルバムに仕上がっています。
12年間のレッド・ツェッペリンの活動によって、すっかり洗礼されたファンの過大なる期待を幾度となく振り払い、ときには声援に応えながら活動してきた主要メンバーのジミー・ペイジとロバート・プラント。
ツェッペリン解散後、なぜロバート・プラントがツェッペリンのようなサウンドを演じないのかがいつも疑問でした。ツェッペリンというのは、アルバムだけ見ればバランスのとれた完成度の高い作品を発表していますが、ライヴとなると激しい楽器のソロ演奏が主流でした。ジミー・ペイジのソロ、ジョーンズのキーボードソロ、そしてボンゾのドラムソロなど、やはりツェッペリンは個々の楽器のインプロビゼイションに魅力があったバンドです。ツアーでは、その度にアレンジされた作品が発表されました。ロバート・プラントのボーカルも楽器の一部として評価されましたが、基本的にギターバンドとしてのツェッペリンに比重が増すほどプラントの出番は少なくなっているのも現実でした。プラントは、あくまでボーカル中心の音楽をやりたかったんだろうなと思います。
このアルバムは、若手のスティーヴ・アルビニというプロデューサーが参加して幾分現代風の音にアレンジされたロックとなっています。
推薦曲は「ホエン・アイ・ウォズ・ア・チャイルド」です。


ライヴ・アット・ザ・グリーク
ジミー・ペイジ&ブラック・クロウズ 
2000年発売
曲目
DISC1
祭典の日、カスタード・パイ、シック・アゲイン、強き二人の愛、ウォーク・アップ・ディス・モーニング、シェイプス・オブ・シングス・トゥ・カム、スロッピー・ドランク、テン・イヤーズ・ゴーン、死にかけて、時が来たりて
DISC2
レモン・ソング、俺の罪、ハートブレイカー、ヘイ・ヘイ・ホワット・キャン・アイ・ドゥ、メロウ・ダウン・イージー、オー・ウェル、シェイク・ユア・マネー・メイカー、ユー・シュック・ミー、アウト・オン・ザ・タイルズ、胸いっぱいの愛を、イン・ザ・ライト、ミスティ・マウンテン・ホップ

プロデュース&ミックス          :ケヴン・シャレィー
 
「ライヴ・アット・グリーク」は1999年の全米ツアーのライヴを収めたもので、インターネットで配信され注目を得ました。
このアルバムを聴いた限りでは以前組んだ「アウト・ライダー」ツアーのバンドのサウンドに近いものがあります。ボーカルの声質は高音域より低音域がロバート・プラントとよく似ていますので、それほど違和感がありません。
すごいのはツェッペリンナンバーの演奏が20曲のうち14曲もあることです。ツェッペリンのライヴではあまりお目にかかれなかった「シック・アゲイン」、「死にかけて」、「レモンソング」、「俺の罪」、「アウト・オン・ザ・タイルズ」などが新鮮です。
日本語盤では「イン・ザ・ライト」、「ミスティ・マウンテン・ホップ」が追加されています。
ペイジのギターは全盛期のようなメリハリのある演奏は期待できませんが、メンバー達とのバランスはよく、息もぴったり合っています。
しかしなぜ、今になってツェッペリンなのかと思いましたが、このアルバムを聴いてひとつだけわかったのは、ずばりギターが増えたことでサウンドの厚みがあるということです。
ジミー・ペイジは本当はもっとこの形態を早くやりたかったのではないでしょうか。とにかく、ツェッペリンの曲はオーバーダブによってギターパートに厚みをかけた曲が多かったのですが、ギター奏者がそろっているブラック・クロウズでは、ジミーは安心してソロを弾く事ができるのが利点なのでしょう。
ともあれ、アルバムで取り上げられている曲は、ブルースナンバーを基準としていて彼らもまたブルースに魅了された人たちでした。