t2title.jpg (12956 バイト)

TERMINATOR:“ I know now why you cry. But it is something I can never do. Goodbye.”
(ターミネーター「(人間達が)何故泣くのか解ったよ。(自分は)泣く事は出来ないがね。…さようなら。」)


…ご存知ですか、映画「ターミネーター2」ラストシーンでの、シュワルツェネッガーのこの台詞。
シュワ君演じるT-800型サイボーグ(アンドロイド?)は、自分と同様に2029年からやってきたT-1000型サイボーグを死闘の末に倒し、ボロボロに傷つきながらもサラとジョンを守るという使命を果たしました。しかし、T-1000型を除けばおそらく地上最強の自分が現代に存在する事で、自分自身がスカイネット(人間に対して反乱を起こしたコンピュータシステム)開発のためのサンプルとなり将来に核戦争の危機を招きかねない、という事を理解した彼は、自ら灼熱の銑鉄の中へ消えていく途を選択したのでした…。

文章で説明しただけではきっと何のことか解らないでしょうから、まだ見たことのない方は是非一度ご覧ください。貸しビデオ屋さんに必ずあります。(「特別編」というのもあります。もしお店にあれば、こちらの方が良いでしょう。)

もともと私はアクション系の映画が好きで、そのヒーローであるシュワ君も好きでした。「ターミネーター」(1作目)もその延長線として見ました。そして「ターミネーター2」も同じだったのですが、見終わってみれば、それは「全編が『ダイ・ハード』のエンディングのようでありながら、われわれに対する非暴力のメッセージを送り続けている(映画評)」という、単なるアクションものに止まらない、シュワ君本人も語っているように実に素晴らしい映画だったのです。大変にオススメです(私の聞いた話では、ある高校−日本の−では学校のイベントとして校内で上映したそうです)。

さらに言えば、シュワ君の魅力はこの2作で確立したといってよいでしょう(ここからは私の主観ですが)。

すなわち、無言のまま全身から発せられる「男」のイメージです。銃弾からジョンを庇い、腕を機械に挟まれれば自らの腕を壊してもジョンを救いに向かう。そしてもともと“ターミネーター=殺人機”として造られた彼が、「無闇に人を殺すな」というジョンの命令を理解できないながらに守り(例えば、警察官が自分の行動の邪魔になれば、その脚を撃って「生命に別条ないよ」といった調子。実に“ターミネーター”らしいやり方で…この辺はJames Cameron監督のユーモアが実に利いてます)、そして最後に自らも消えてゆかねばならない運命であることに気付いたとき、機械である彼がついに命の重さを理解するようになるという、最強でありまた硬派な優しさも併せ持ち、そして宿命的な哀しさの漂うハードボイルドな「男」が、ほとんど台詞のないシュワ君の全身から雄弁に語られるのであります。

俳優自身にしてみれば、イメージが固定されることを好まないのかもしれませんが、最もシンプルな無言の演技で強烈な印象を与えられるのなら、それが最高だと言うべきでしょう。この「ターミネーター2」を見てしまったら、「イレイザー」などははっきり言って茶番に過ぎません。アクションとしては見所があるのでしょうが、脚本の不味さもあり、完全に失敗しています。

閑話休題。ともかく「ターミネーター2」は、人間の強さ、優しさ、ということについても考えさせてくれる、良く出来た映画です。日本に「T2」関連のサイトが全く無いのが不思議でならない私です。