財政学特殊講義T
地方自治体の経済学
(2001年度前期:昼夜)


連絡事項


基本情報


シラバス(April 1, 2001)

【講義内容】日本の地方自治体は、(1)住民福祉向上のために、(2)住民に課税して税収を求め、(3)公共サービスを提供する主体と定義されています。この授業の目的は、地方自治体を経済学的に解釈して、その仕組みとあり方を理解することにあります。現実の地方自治制度は複雑ですが、本来的には地方自治体の仕事は、土地課税により収入を賄い、公共財を提供するために財政支出を行なうことにあります。講義の前半部分では、土地課税の望ましさと土地市場の特性について説明します。後半部分では、地方自治体が提供すべきサービス(公共財)とは何かを理解した後、その公共財供給を担保する制度的側面を説明します。講義では、授業参加者が日常生活を送るなかで見聞する地方自治体の仕事や、最近の話題を理解できるようになることを目標としています。

【使用するテキスト・読書リスト】講義は、原則的にレクチャー・ノートにもとづいて行われます(以下の講義予定を参照)。各レクチャー・ノートには、参考文献が掲載されていますので、疑問を感じた点や興味を持った点は各文献にあたってみてください。基本的な文献をあげると、以下のとおりです。

【他の授業科目との関連】この講義の範囲は、地方自治体の土地課税制度と公共サービスに限定します。政府財政は『財政学』、地方財政制度は『地方財政論』を受講してください。この講義を補完する意味では『ミクロ経済学』が有意義です。

【単位要件】成績評価は、期末試験にて行ないます。各レクチャー・ノートには練習問題がついていますので、各問題について習熟することが重要となります。

【その他】私は新任教員のため、大学で利用できるコンピューター環境が整っていません。当面、このURLでホーム・ページを掲載しますが、変更する可能性がありますので、注意して下さい。


講義予定(逐次更新します)

毎回の講義は、以下のレクチャー・ノートを読んできていることを前提とします。講義ではノートを復誦することはせず、問題演習や問題解説が中心となります。内容についての質問は、授業中に行なうことを原則としますので、何の準備もせずに出席するだけではついてゆけないでしょう。なお以下の日程には、予備日を入れて余裕を持たせていますので、実際の進度に応じて変更する可能性があります。

以下のレクチャー・ノートは、PDFファイルで保存されています(PDFファイルとは、ページ設定のあるノート形式の文書で閲覧できるファイル形式です)。PDFファイルを読むためには、Adobe Acrobat Reader(free)をダウンロード・インストールする必要があります。ファイルのサイズが大きいので、CD-ROM付きパソコン雑誌の付録に入っていることがあるので、それを購入してインストールする方がいいかも知れません。なお琉球大学のアカウントを持つ学生は、総合情報処理センターもしくは経済学実験室(530号室)のPCで見ることができます。

  1. 4月12(夜)・17(昼)日:イントロダクション 講義方針と地方自治体をどのように経済学の枠組で分析するかを説明します。この授業時間中に履修登録を行いますので、履修登録用紙を持って参加してください。
  2. 4月19(夜)・24(昼)日:土地課税 地方自治体の財政基盤は(本来的には)土地課税にあるので、その課税の経済学的解釈と日本の制度を説明します。
  3. 4月26(夜)・5月1(昼)日:土地供給 社会における土地の供給は一定と考えられていますが、利用用途に農地と宅地を考えた場合に、どのような経済学的効果が発生するかを考えます。
  4. 5月8(昼)・10(夜)日:地価形成 課税対象となる地価は、理論的にはどのようにして求めることができ、実務における応用例を説明します。
  5. 5月15(昼)・17(夜)日:住宅家賃 地価は土地利用料(地代)の現在価値と考えることができるので、その利用料(地代)の一種である住宅家賃がどのように決定されるかを説明します。
  6. 5月24(夜)・29(昼)日:土地利用規制 日本では土地に作ることのできる建物については、多くの規制が行なわれています(土地利用規制)。この規制が住宅サービスに与える影響について説明します。なおこの授業日終了時に、授業理解度に関するアンケートを実施します。翌週の授業に反映させますので、下のリンクからアンケート用紙を印刷し、記入して授業に参加してください。
  7. 6月5(昼)・7(夜)日(予備日) この授業では、前半6回の授業の復習を行ない、前回の授業アンケートを参考にして、分からなかった点や補完的な内容の説明を行ないます。
  8. 6月12(昼)・14(夜)日:公共サービス この授業からは、日本の地方自治体の仕組みやあり方について説明します。最初の内容、地方自治体が提供すべきサービスについて説明します。
  9. 6月19(昼)・21(夜)日:首長選挙 日本の地方自治法は、自治体の実施する施策が、住民の意志に合致するするように手続きを定めています。授業では、首長の選任と解任について説明します。
  10. 6月26(昼)・28(夜)日:条例制定 最近の日本では、住民直接投票条例の制定を請求する動きがあります。この条例制定請求と住民直接投票の関係について説明します。
  11. 7月3(昼)・5(夜)日:課税自主権 この授業では、公共サービスを提供する地方自治体が徴税する権利(課税自主権)を持たないといけないかを説明します。
  12. 7月10(昼)・12(夜)日:住民監査請求 地方自治体は、住民から徴税して公共サービス提供のために財政支出を行います。日本では、住民が違法性の疑いがある支出行為について、監査請求することができます。この請求方法について説明します。
  13. 7月17(昼)・19(夜)日:地方財政の現代的問題 この授業では予定を変更して、日本の地方財政が抱える問題点とその提案内容を以下の資料を利用して説明します。 記事のコピーを前の授業までに配布しますので、事前に読んできてください。当日の授業では、これまでの授業の復習と応用を兼ねますので、以上すべてのレクチャー・ノートを持参して参加してください。なおこの授業日終了時に、授業理解度に関するアンケートを実施します。翌週の授業に反映させますので、下のリンクからアンケート用紙を印刷し、記入して授業に参加してください。
  14. 7月24(昼)・26(夜)日(予備日) この授業では、後半6回の授業の復習を行ない、前回の授業アンケートを参考にして、分からなかった点や補完的な内容の説明を行ないます。

表紙