ミクロ経済学
(2004年度・後期)


連絡事項


基本情報


シラバス(October 5, 2004)

【講義内容】 消費者行動と生産者行動を分析するミクロ経済学の初級から中級レベルの講義を行います。本講義では、(a)需給分析の意味を理解すること、(b)ミクロ経済学と実際の法制度との関係を考えること、(c)政策効果の考え方やその評価の意味を知ること、(d)公務員試験のための基礎知識を習得することを目標としています。受講者は「入門経済学」の復習指定テキストの予習が求められます。

【教授法の工夫】 本講義では、先に説明した講義目標の達成のために、次なる3つの工夫を行うこととします。第1は、なるべく多くの実例や参考文献を講義中に紹介します。第2は、数学を多用することは極力避けますが、公務員試験レベルの単純な数式を利用した問題演習を行うこととします。第3は、事前にテキストの予習範囲を指定し、講義期間中にテキスト(指定した範囲)すべてをカバーします。

【使用するテキスト・読書リスト】 本講義ではテキストを利用します。以下に指定する予習範囲を読んでいることを前提として、講義を進めることとします。

【他の授業科目との関連】 指定はありません。

【単位要件】 定期考査の得点によります。詳しい評価方法等については、第1回目の講義にて説明します。

【その他】後期の授業期間中は、このURLで授業情報を掲載します。


講義予定(逐次更新します)

以下のシラバス等は、PDFファイルで保存されています(PDFファイルとは、ページ設定のあるノート形式の文書で閲覧できるファイル形式です)。PDFファイルを読むためには、Adobe Acrobat Reader(free)をダウンロード・インストールする必要があります。ファイルのサイズが大きいので、CD-ROM付きパソコン雑誌の付録に入っていることがあるので、それを購入してインストールする方がいいかも知れません。

以下の日程には、予備日を入れて余裕を持たせていますので、実際の進度に応じて変更する可能性があります。

  1. 10月13日・第T時限:イントロダクション この講義の方針と講義計画を説明します。
  2. 10月13日・第U時限:ミクロ経済学の考え方 この講義では、ミクロ経済学の考え方の特徴について説明します。
  3. 10月20日・第T時限:市場における社会的厚生 ここでは前回に引き続いて、市場競争とアダム・スミスの主張の関係について考えます。
  4. 10月20日・第U時限:価格の役割と価格規制 この講義では、ミクロ経済学が最も重視するか価格の役割とその意義について考えます。
  5. 10月27日・第T時限:需要曲線と供給曲線:価格要因 買い手の価格と数量の関係を示したものが需要曲線、売り手の関係を示したものが供給曲線です。この両曲線の意味について考えます。
  6. 10月27日・第U時限:需要曲線と供給曲線:その他の要因 需要曲線や供給曲線の背後には、価格以外の要因が一定である仮定がなされています。このその他の要因が変化した場合の効果について考えます。
  7. 11月3日・第T時限:
  8. 11月3日・第U時限:
  9. 11月10日・第T時限:消費者の選択 この講義では、消費者はどのように需要量を決定するのか、そしてなぜ需要曲線は右下がりなののかを考えてゆきます。
  10. 11月10日・第U時限:(分析実習1) この時間では、実際の経済問題や経済現象について、各受講者がミクロ経済学の論理を利用した分析実習を行います。
  11. 11月17日・第T時限:消費者需要の決定要因:所得の役割 この講義では、消費理論を利用して、所得と需要量の関係について検討します。
  12. 11月17日・第U時限:消費者需要の決定要因:価格の役割 この講義では、消費理論を利用して、価格と需要量の関係について検討します。
  13. 11月24日・第T時限:生産者の選択 この講義からは、売り手である供給者の行動について考えます。はじめに供給曲線の意味について説明します。
  14. 11月24日・第U時限:生産関数 この講義では、供給曲線(費用曲線)の背後にある生産関数の考え方について説明します。
  15. 12月1日・第T時限:費用関数 この講義では、供給曲線の背後にある費用曲線の考え方について説明します。
  16. 12月1日・第U時限:(分析実習2) この時間では、実際の経済問題や経済現象について、各受講者がミクロ経済学の論理を利用した分析実習を行います。
  17. 12月8日・第T時限:短期の供給 この講義では、前回までに説明した費用関数(生産関数)の理解を前提として、短期における企業行動と供給曲線を導出します。
  18. 12月8日・第U時限:長期の供給 この講義では、前回までに説明した費用関数(生産関数)と短期の企業行動の理解を前提として、長期における企業行動と供給曲線を導出します。
  19. 12月15日・第T時限:短期均衡と長期均衡 この講義では、短期と長期の意思決定の違いを復習した後、均衡までの調整メカニズムの相違を説明します。
  20. 12月15日・第U時限:市場構造と独占企業 この講義からは、完全競争企業の対極にある独占企業行動について考えてゆきます。
  21. 12月22日・第T時限:独占禁止法の意義 この講義では、独占理論から導き出される競争政策(独占禁止法)の意義について考えます。
  22. 12月22日・第U時限:(分析実習3) この時間では、実際の経済問題や経済現象について、各受講者がミクロ経済学の論理を利用した分析実習を行います。
  23. 1月12日・第T時限:差別価格 この講義では、完全競争企業と異なり、価格支配力を持つ企業は様々な価格設定(差別価格)を行うかを考えます。
  24. 1月12日・第U時限:独占的競争 この講義では、独占的側面と競争的側面を合わせ持つ独占的競争の意味について説明します。
  25. 1月19日・第T時限:寡占−クールノー・モデル− この講義では、少数の企業がお互いの行動に影響されつつ意思決定を行う寡占理論について、クールノー・モデルについて説明します。
  26. 1月19日・第U時限:寡占−シュタッケルベルグ・モデル− この講義では、少数の企業がお互いの行動に影響されつつ意思決定を行う寡占理論について、シュタッケルベルグ・モデルについて説明します。

ミクロ経済学をより良く学ぶための情報一覧

日本経済新聞:「経済教室」、「やさしい経済学」
日本経済新聞は、もはや経済学を学ぶ人には必須資料です。「経済教室」と「やさしい経済学」は、毎日33面に掲載されています。(⇒このページは経済学者のためのページになりつつある?)
日本経済新聞社編『ゼミナール 日本経済入門』日本経済新聞社,各年版.
戦後の日本経済歩みや近年の動向を統計データを利用して、簡潔にまとめられています。経済学を学ぶ上で、欠かせない前提知識になっています。
日経BP社発行雑誌
日本経済新聞社と関連のある出版社ですが、ビジネス関連雑誌を多く発行しています。経済学的に見て、興味深い事例が多く掲載されています。
日本評論社経済セミナー』毎月発行
最新の経済学の動向について、分かりやすい解説を旨としています。この雑誌掲載から多くのテキストが発行されています。
経済学検定試験(Economics Record Examination; ERE)
2002年から経済学の習熟度を測るための検定試験制度が発足しました。検定試験は、「ERE」とミクロ・マクロ経済学だけの「EREミクロ・マクロ」の2つがあります。自分自身の理解度を測るには、最適な検定試験制度と言えるでしょう。

ミクロ経済学を学ぶための参考文献ガイド(2004年10月現在)

ここでは、テキストに掲載されている参考文献(p.497-499)に追加する文献を掲載いたします。

[1] 数学が得意、もしくは数学で理解した方が分かりやすいという人には
[1-1] 奥野正寛・鈴村興太郎『ミクロ経済学T・U』岩波書店,1985年.
[1-2] 武隈愼一『ミクロ経済学 増補版』新世社,1989年.
[1-3] 西村和雄『ミクロ経済学』東洋経済新報社,1990年.
[1-4] A.C.チャン(大住・小田・高森・堀江訳)『現代経済学の数学的基礎(上・下)』CAP出版,1995年.
[2] 企業の戦略的行動や内部組織、ゲーム理論や契約理論を知りたいという人には
[2-1] R.ギボンズ(福岡・須田訳)『経済学のためのゲーム理論入門』創文社,1995年.
[2-2] J.マクミラン(伊藤・林田訳) 『経営戦略のゲーム理論−交渉・契約・入札の戦略分析−』有斐閣,1995年.
[2-3] P.ミクグロム・J.ロバーツ(奥野・伊藤・今井・西村・八木訳) 『組織の経済学』NTT出版,1997年.
[2-4] 伊藤秀史『契約の経済理論』有斐閣,2003年.
[3] 現実問題や企業の意思決定と、ミクロ経済学の関連について知りたいという人には
[3-1] 岩田規久男『日経を読むための経済学の基礎知識』日本経済新聞社,1994年.
[3-2] 安部修仁・伊藤元重『吉野家の経済学』日経ビジネス人文庫600,2002年.
[3-3] 日本経済新聞社編『エコノ探偵団がゆく!路地裏ニッポン経済』日経ビジネス人文庫571,2003年.
[3-4] 伊藤元重『ビジネス・エコノミクス』日本経済新聞社,2004年.
[4] 問題演習から学ぶほうが分かりやすい(もしくは公務員対策)という人には
[4-1] 武隈愼一『演習ミクロ経済学』新世社,1994年.
[4-2] E.ドウリング(大住・川島訳)『例題で学ぶ 入門・経済数学』CAP出版,1995年.
[4-3] 白砂堤津耶・森脇祥太『[例題で学ぶ]初歩からの経済学』日本評論社,2002年.
[4-4] 浅利一郎・山下隆之『はじめよう経済数学』日本評論社,2003年.
[4-5] 石橋春男・関谷喜三郎『経済学検定試験 ミクロ・マクロ編』日本評論社,2003年.
[5] 英文のミクロ経済学テキストを読んでみたいと思う人には
[5-1] Henderson,J. M. and R. E.. Quandt.,(1980). Microeconomic Theory: A Mathematical Approach. McGraw-Hill.
[5-2] Varian, H. R.,(2003). Intermediate Microeconomics: A Modern Approach. W. W. Norton & Company.
[6] ミクロ経済学を応用した分析(応用ミクロ経済学)を読んでみたいと思う人には
[6-1] 竹森俊平『国際経済学』東洋経済新報社,1995年.
[6-2] 中村良平・田渕隆俊『都市と地域の経済学』有斐閣ブックス,1996年.
[6-3] 長岡貞男・平岡由紀子『産業組織の経済学』日本評論社,1998年.
[6-4] 金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997年.
[6-5] 大竹文雄『労働経済学入門』日経文庫762,1998年.
[6-6] 小倉昌男『経営学』日経BP社,1999年.
[6-7] 佐々木公明・文世一『都市経済学の基礎』有斐閣アルマ,2000年.
[6-8] 土井正幸・坂下昇『交通経済学』東洋経済新報社,2002年.
[6-8] 黒崎卓・山形辰史『開発経済学−貧困削減へのアプローチ−』日本評論社,2003年.

表紙