小笠原旅行術〜世界遺産の島旅案内
page 1  私家版「おがさわら丸」完全乗船術
おがさわら丸 乗船ガイド ●「おがさわら丸」完全乗船術 目次

01.【船酔い対策】片道25時間半、船は揺れるか?>>Click
02.【船内の過ごし方】とにかく寝る、甲板で景色も>>Click
03.【予約】多客期の指定席は要注意>>Click
04.【船室】特2等のバランスが最適か>>Click
05.【食事&設備】カップラーメンが主食?>>Click
06.【乗船方法】早く行けば上階の部屋に>>Click
07.【運賃と割引】毎月変動、2等で約2万4000円>>Click
08.日本で唯一、感動の出港シーン>>Click
09.「おがさわら丸」以外の交通手段>>Click
10.次ページ「小笠原の宿泊・買物・飲食事情」へ>>Click

※情報は2011年5月現在のものです。また内容中には筆者の独自の取材などによるものも含んでいますので、正確かつ最新の情報は公式サイトで必ずお確かめください。


 現在、航空路のない小笠原諸島へ行くには、唯一の交通機関である「船」に頼るしかありません。
 メインの移動手段は6日間に1便程度、東京・竹芝桟橋から父島まで運航されている定期船「おがさわら丸」(略称「おが丸」)です。

 これ以外にも、大型クルーズ船のツアーに参加したり、貨物船「共勝(きょうしょう)丸」に便乗させてもらったりする方法もありますが(詳細は下部)、利便性やスピードから考えると、旅行者のほとんどは「おがさわら丸」を利用することになると思われます。

1.【船酔い対策】片道25時間半、船は揺れるのか?

おがさわら丸
 ▲確かに「おがさわら丸」は大きな船だが…
 「おが丸」を使って小笠原を旅するには、最短でも5泊6日の行程になります。
 その多くを占めるのが移動時間で、片道25時間30分、往復では52時間(2泊)という長い時間を、船の上で過ごさなければなりません。

 船好きな人にとっては、「船上で丸2日間も過ごせるなんて夢のような環境!」なのですが(こういう方には「共勝丸」もお薦めしたい)、多くの人にとって気になるのが船酔いの心配です。

 船の運航会社である小笠原海運のWebサイトには、「よくあるご質問」と題したコーナーが設けられていますが、その第一問目からして「船は揺れませんか」という不安めいた質問です。

 これに対する同社の公式回答を下記に転載してみましょう。

 ご利用いただく船は、おがさわら丸(6,700トン、全長131メートル)です。おがさわら丸は、東京から小笠原・父島まで約1,000キロを結んでいます。外洋を航行しますので、全く揺れないとは言えません。
 しかしながらおがさわら丸は、高出力のエンジンを2基備えた6,700トンの、この航路仕様のために建造された貨客船です。
 特に横揺れ防止装置のフィンスタビライザーを装備しており、揺れを大幅に軽減しています。
(http://www.ogasawarakaiun.co.jp/faq/より)

太平洋上
 というように、縷々述べられています。
 つまり、「外洋を航行しますので、全く揺れないとは言えません」というのが回答のようで、要するに"揺れる"のです。
 横揺れ防止装置(スタビライザ)は常に作動していますが(操舵室で見せてもらいました)、波を乗り越える際の縦揺れには効果はないようです。
 そのためか、おが丸の売店には酔い止め薬が売られていますし、部屋や廊下のいたる所に、ビニール袋が吊下げてあります。

 特に八丈島より南は岩礁さえない「太平洋ひとりぼっち」の状態ですので、海の状態が良い時でも揺れる可能性が高いと思われます。この区間は往復便ともおおむね夜間帯にかかり、睡眠時間としてちょうど良い具合になっています。

 何にせよ、海次第ではひどく揺れることもありますし、ほとんど感じないうちに25時間半が過ぎることもあり、これは運次第かもしれません。

 ここで私(西村)が考える船酔い対策法を3点紹介してみます。

1.食べる量を減らし、ひたすら寝る。酔い止め薬も併用(◎:強く推奨)

 長丁場なので眠るのが一番。体力を温存しておけば、島に着いてすぐに観光やアクティビティ(観光リゾート地での遊び)が楽しめます。胃の中に何もなければ吐き気も起こりづらいです。

2.船に酔う前に酒に酔う(△:微妙)

 実証実験と称して竹芝出港以来5時間呑み続けてみたのですが、7時間後くらいに酔いが覚めると同時に、船酔いだか二日酔いだかとにかく気分が悪く、以後父島到着まで、アルコールはおろか、食事も食べたくなくなりました(この航海はずっと揺れていた)。おが丸のような長距離航路では、この方策は通用しづらいようです。
 ちなみに船内自動販売機のビール(350ml)はエビスでもスーパードライでも黒ラベルでもハイネケンでもバドワイザーでも一律300円でした。


3.酔いづらい部屋を選ぶ(○:やってみる価値あり)

 2等船室の場合、Cデッキ(乗降口がある1階部分)の部屋に入り込むのが得策です(港に早く並ぶ必要があります)。窓のない地下のDデッキ(地下1階)、Eデッキ(地下2階)はエンジン音と震動が直接来るので、船酔いが促進されるおそれがあります。
 特2等以上の指定席はすべてBデッキ(2階)とAデッキ(3階)にあるので、この心配はありません。2等利用で地下船室を指定された場合は、上階の廊下などにシートを敷いて勝手に寝てしまう方法も考えられます(結構こういう人がいる)。

 小笠原へは長い船旅であり、一度乗ってしまうと25時間半は絶対に降りられないので、船酔い対策をしておくにこしたことはありません。

 ただ、それ以上に、島に着いたら楽しいことが待っている!と思いながら、船旅自体を楽しんでしまうのが一番の特効薬かもしれません。

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2.【船内の過ごし方】とにかく寝る、甲板で景色も

おが丸のデッキ
 25時間半も船に乗っている間、何をすればいいのか――。
 と心配する声があるのも事実です。
 私が船内で見た限り、「とにかく寝る」という人が多いようで、これは船酔い対策にも、長旅の体力温存の面からも最適だと思われます。
 それ以外では、「呑む(宴会)」「読書やDVD鑑賞」「デッキなどで外を眺める」といった感じでしょうか。

 宴会は主にロビーや廊下、甲板で行っているケースが多く見られました。
 小笠原の旅では、乗船から帰りの船までの5泊6日間、全員がほぼ似たような行動になります。出港時はまったく知らない人同士でも、船や島内で何度も顔を合わせるうちに、いつの間にか仲良くなったりします。そのせいか、復路便のほうが一段と盛り上がっているようでした。
船内のインフォメーションボード
 ▲船内のインフォメーションボード

 DVDの鑑賞は船内Aデッキに「有料鑑賞ルーム」があるほか、1等船室以上には各部屋にDVDプレーヤーが設置されており、案内所で映画などのソフトを借りることも可能です。

 売店では小笠原に関する書籍が5〜6種類販売されていますので、読書で島についての事前学習をするのもいいかもしれません。

 また、ロビーには新聞各紙が置いてあり、誰でも読むことができます。ただし、東京へ戻る便では数日前の「古新聞」を読むことになりますが(小笠原に新聞はない)。

 往路便での景色の見どころは、竹芝出港から4〜5時間。房総や三浦半島の陸地や行き交う多くの船、伊豆七島の島影などが眺められるので、退屈はしないと思われます。
船内ロビー
 ▲船内には新聞を読むスペースも

 18時ごろに八丈島付近を過ぎると、日が長く天気が良ければ青ヶ島が見られるかもしれません。以後は、黒く揺れる海面ばかり見ていることになりますので、日が暮れたら早く眠ることをお薦めします。

 翌朝は恐ろしく広い太平洋の色の変化や、聟島列島(ケーター島)の島影などが見どころでしょうか。
ブリッジ見学ツアー
 ▲操舵室の見学ツアーもある

 このほか、船内では操舵室の見学ツアーもあり、予約すれば誰でも参加できます。
 約20分ほどですが、中枢部を見せてもらえるのはなかなか楽しい機会。飛行機と違い、未だ船の旅は平和でいいなと実感できるはずです。

 25時間半もの自由な時間です。八丈島の先は父島直前まで携帯電話も一切不通ですし、テレビも受信困難になります。
 そんな日常ではありえない時間を得られたのですから、頭の中をからっぽにして、海を眺めながら過ごせるのは、非常に幸せなひとときだと私は思います。

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3.【予約】多客期の指定席は要注意

 おが丸のチケット発売は、乗船日2カ月前の朝9時です。
 年末年始やゴールデンウィーク、7〜8月の多客期は、3カ月程度前に予約開始日が設けられ、期間中の分が一斉に発売されます。小笠原海運による船+旅館のパック商品「おが丸パック」も同様です。
チケット

 基本は「電話予約」か「現地(田町の小笠原海運本社か竹芝ターミナル)発券」の形で購入するのですが、電話の場合、多客期は9時の発売時間と同時につながらなくなります。特2等以上の指定席は数が少ないので、確実に確保するなら現地に並んだ方が良いかもしれません。
 電話で予約すると、運賃の銀行振込手数料(みずほ銀行)を負担しなければなりませんが、チケットの郵送料は不要です。

 通常、2等船室が売り切れることはほぼないようです(※)。また、早く確保したからと言って特にメリットはなく、2等船室の場所が指定されるのは当日の並んだ順になります。
 また、2等に限りローソンやファミリーマート、サンクスの店内端末で買うことも可能です。コンビニ端末は発売枚数を限定しているらしく、売切となっていても、電話なら買えることが多いようです。

※追記:2012年6月から小笠原への観光客数抑制を目的に2等船室の定員が大幅に(約30%)減らされました(810名→542名)。多客期は2等も含め全席が売り切れる便も多くなっていますので、特にご注意ください。
※参照:筆者ブログ記事「小笠原の世界遺産登録から1年、旅環境も悪化した?」(2012/6/26)もご参照ください


 JTBや日本旅行といった各旅行代理店でも全等級のチケットは買えますが、結局はこれらの代理店も小笠原海運に電話して確保してから販売するので、一般の人と差はないかもしれません。
 ただ、小笠原海運と代理店間の特別販売ルートや、裏の電話番号を持っているか否かは、これは私にも分かりませんが。

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4.【船室】特2等のバランスが最適か

 船室は当然、個室の「特等」や「特1等」が良いに決まっているのですが、2等の2倍程度かそれ以上の運賃がかかります。
地下の2等船室
 ▲多客期の2等船室は毛布の間隔が狭い

 2等船室以外で、料金と設備のバランスが良いのは「特2等」。2段ベッドの相部屋ですが、25時間半の寝場所という面では快適です。片道1万2000円程度をプラスするだけの価値はあるかもしれません。

 逆に1等船室の4人部屋は、2人以下の利用だと他の人と相部屋になることがあり、多客時や公務員の異動が多い3月などはその傾向が強いようです。1等の2人部屋は窓がありません。

 2等船室では一人分の眠る場所がそれぞれ「指定」されます。
 通常時はそのスペースに余裕があるのですが、多客時などは乗船数が多くなるごとに間隔は狭くなり、最終的には左右上下人ばかりで、足の踏み場もなく、寝返りをうつことさえ困難なケースも……。

 ただ、2等船室で色んな人と知り合いになりながら、旅をするのも小笠原の魅力ではないかと個人的には思います。
 もちろん混雑時の2等船室の窮屈さは辛いものもありますが、そんな苦労さえも共通体験にできるのは、小笠原の旅ならではではないでしょうか。

※追記:2012年6月から観光客数抑制を目的に2等船室の定員が30%減らされたため、1人当たりのスペースは「横幅60cm、長さ180cm」となり、居住性が改善されました。今後はマットレスも準備されるそうです。

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5.【食事&設備】カップラーメンが主食?
カップラーメン販売機
 ▲船内の自販機でいつでも買える

 「おが丸」には、レストランやスナックコーナー、売店、自動販売機、シャワー室など、25時間半を過ごすための設備がそれなりに揃っています。

 レストランはそれほど高くもなく、安くもなくといった価格設定で、外部の専門業者に委託して運営されているためか、船内にしては、味は悪くないと思います。
 Aデッキ(3階)のスナックコーナーでも、焼きそばやチャーハンといった「チン」で調理が可能な軽食が供されています。ここは酒の「つまみ」系のみの販売です。
小笠原丸の売店
 ▲船内売店、販売機にはないカップ麺も

 船内の食事で一番の人気はカップラーメン。自販機や売店でも買えますし、船内ではお湯が24時間提供されていますから、リーズナブルな旅には欠かせない存在です。

 ちなみに、浜松町駅北口から竹芝ふ頭までの間には、港に向って左側にセブンイレブン(駅北口を降りてすぐ、横断歩道を渡った先の汐留浜離宮ビル内)、ヤマザキデイリー(芝商業高校の先、立ち食いそば店の隣)、ファミリーマート(牛丼屋の先、港に一番近い)とコンビニが3件もあるので、ここらで食料を買い込んでから乗り込む人も多いようです。
レストランのメニュー
▲船内レストラン、味は悪くない

 父島から復路便が出発する日は、生協や小祝商店など多くの店で弁当やおにぎり、島寿司などがふんだんに販売されるので、島の出発便でも食の心配はないように思います。

 個人的に船内設備で一番有難かったのは、Aデッキ(3階)にある「チルドレンルーム」。4畳ほどの部屋に子供向けのおもちゃや絵本が揃えられていて、我が子の機嫌が悪くなる度にここへ連れていき、ごまかしたものです。
 往復便とも同じ顔ばかりが集うので、どこか船内保育園といった感もありました。
チルドレンルーム
 ▲子供用の遊び場も完備

 船内には「ラウンジ」と称したコーナーもあります。が、ここは名前ほど期待しない方がいいかもしれません。睡眠のベッド代わりに使われていることが多く、常にどんよりとした雰囲気で、ラウンジと呼ぶにはちょっと……。

 もう一つの「サロン」は指定席利用者用の設備で、テレビや新聞はあるものの、窓がなくて暗い感じです。いずれも多客期は、ソファーを撤去して2等船室として使われたりします。

 天気が良くて海が荒れていない時は、甲板のベンチが一番心地が良い空間かもしれませんね。

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6.【乗船方法】早く行けば上階の部屋に
2等船室利用者の列
 ▲2等利用者は当日の受付番号順に並ぶ

 2等船室利用の場合、乗船当日は窓口で「チェックイン」した順に番号が割り振られ、1〜100番、100〜200番など100人づつ列へ並ぶことになります。

 タラップを上がったところで乗船名簿(人名表)と引き換えに、寝る場所の番号が指定された紙切れを手渡され、そこが自分の席(寝場所)となります。1席ごとに毛布と枕が置かれています。

 早く行けば行くほど、上階(Cデッキ=1階)の部屋になる確率が高く、遅く行くと地下のDやEデッキになってしまいます。
各デッキ案内図
 ▲DとEデッキが「地下船室」となる
 ただ、上の階から順次人を詰め込んでいくので、乗船人数が少ない場合は、最後にスペースが余ることがあります。あえて遅く行くことで、非常に広々と使えることも。
 この辺りは運次第かもしれません。

 混雑していなければ幼児も1人分のスペースをもらうことができます。また、通常時は「レディースルーム」や子連れ用の「ファミリールーム」が設けられますが、地下の船室となる可能性もあります(これは当日まで分かりません)。

 乗船後でも指定席が空いていれば、差額を払うことで船内にて変更することも可能です。
 なお、指定席の利用者も一応は列に並びますが、2等より先に乗船が始まるので、特に焦ることはないと思います。

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7.【運賃と割引】毎月変動、2等で約2万4000円
公式パンフレットより
 ▲公式パンフレットでの部屋の写真は映りが良好な気が…

 おが丸の運賃は、燃料油価格の高騰を理由として2008年4月から毎月変動する形になっていますが、2011年はおおむね上昇傾向にあり、2等運賃で見ると半年間で約1400円もアップしました。

 現在のところ、片道あたりのだいたいの運賃は「2等:2万4000円」「特2等:3万6000円」「1等:4万8000円」「特1等:5万6000円」「特等:6万円」というもので、2等を基準にすると、1等までは1等級上がるごとに1万2000円づつアップし、特1等は約2倍弱、特等は2倍超といった形です。
 「特1等」(2部屋のみ)と「特等」(4部屋)は、特1等の部屋が1.4平米狭いことと、冷蔵庫が無い程度の差なので、料金上昇幅が低いようです。

▼非常に少ない割引制度
公式パンフレットの料金表
 ▲毎月料金が上がっている…(公式パンフより)

 おが丸運賃の割引制度は、一般の旅行者が使えるものでは、学生割引(2割引)と、15名以上に適用される団体割引(1割引)くらいしかありません。

 小笠原海運は東海汽船の子会社(日本郵船との合弁)なのですが、東海汽船のように株主優待券やインターネット割引制度といったものは一切ないので、学生以外は正規運賃で買う(買わざるを得ない)ケースが大半かと思います。

 ただ、割引を受けられる可能性がまったくない、というわけではありませんので、旅行者に関係のありそうな制度を下記にあげておきます。

・小笠原ホエールウオッチング協会 [公式サイト]
会員割引(正月明け〜GW前と9月〜12月の2等運賃を1割引)

・財団法人小笠原協会>>解説
島外に居住する旧島民と子孫/小笠原の復興に従事した人/協会の賛助会員を対象とした割引(2等:2割引、特2等および1等:1割引、※ただし仕事や1カ月以上の訪島の場合は割引不可)

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●「いってらっしゃい!」日本で唯一、感動の出港シーン
「おが丸」を海から見送り

 おが丸でもっとも有名なのが父島出港時の派手な見送りではないでしょうか。

 陸では巨大な旗を振ったり、太鼓を打ち鳴らしたり、別れの儀式として胸にくるものがあります。

 そして、船が動き始めてからも、各種小型レジャー船が併走して見送ってくれ、最後はたいてい誰かが海に飛び込む姿は、島への名残惜しい気持ちがじんわりと湧いてきます。
「おが丸」陸から見送り
 ▲「いってらっしゃい」という言葉が印象的だ

 海路でしか往来ができない小笠原ならではの光景で、日本各地の航路を見ても、これほど盛大な出港は父島以外にないような気がします。

 見送る人々の「いってらっしゃい」という言葉も印象的で、困難を乗り越えていつの日か小笠原に帰ってくるぞ、という思いを起こさせてくれます。
 こうした温かい言葉や、華々しくも名残惜しい見送りが、この島の根強いリピーターを増やしているのではないでしょうか。

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■「おがさわら丸」以外の交通手段
父島に入港したクルーズ船
 ▲父島に入港したクルーズ船(大村海岸)


▼日程と予算が合えばクルーズ船で快適に

 年末年始やゴールデンウィーク、その他旅行シーズンを中心に催行されるクルーズ船ツアーには、小笠原へ上陸できるものがあり、こうしたクルーズに参加して訪れるのも一つの方法です。

 おがさわら丸より3倍も4倍も大型の船であり、船内設備も良いので、長時間でも快適な旅ができそうです。

 小笠原停泊中も船内に宿泊するので、島内で宿を探さなくても良いという利点もあります。

 ただ、船旅そのものを楽しむという趣旨のためか、多くは父島に上陸できる時間が限られていることも多いようです。

 また、料金も最低クラスで20万円程度からとなかなか高価です。

 たまたま予定が合い、お金に余裕があり、快適に短時間でも小笠原を訪れたい、という人にはいいかもしれません。

ぱしふぃっくびなす(父島にて)
 ▲父島は港へ直接接岸できないため
 海上で小型船に乗り換えて上陸する


●「ぱしふぃっく びいなす」(日本クルーズ客船)
http://www.venus-cruise.co.jp/
●「にっぽん丸」(商船三井客船)
http://www.nipponmaru.jp/
●ナショナルランド(小笠原のクルーズ案内あり)
http://www.n-l.co.jp/

▼時間と体力が余っている人には「共勝丸」も

 一方、貨物船「共勝(きょうしょう)丸」は、基本的に貨物を運搬する船ですが、旅客も9名まで便乗させてもらうことができます。
 島民のみなどの諸条件が示されており、基本的に
一般客は乗船できないことになっています(以前はこうした明記はなく、旅客も歓迎という雰囲気だったのだが…)。条件に合わないけど、どうしても!という方は個別に交渉するほかなさそうです。

二見港の片隅にある共勝丸の事務所
 ▲二見港の片隅に事務所が

 運賃は東京(月島埠頭)から父島まで片道1万8000円(「おがさわら丸」2等運賃の約3割引!)、母島まで同2万円という安さが特徴で、しかも全食事付き。部屋は相部屋ですが二段ベットを完備し、船内には風呂もあります。

 ただし、月に2〜3回しか運航されませんし、貨物が優先なので、その状況次第では出航が遅れたり、日程が変わることもあるようです。
 また所要時間は父島まで最短46時間(1日目の10時に東京発→3日目の8〜10時に父島着)となっていますが、いつ着くかは海や貨物の状況と運次第……。

 当然、船の規模は「おがさわら丸」の20分の1以下という小ささ(317総トン)なので、太平洋にどれほど揺られるのかは、ご想像ください。
 お金はないけど、船に強くて時間もある旅人には、最適な交通機関なのかもしれません。

 一方、父島〜母島間だけでも利用でき、所要は3時間(「ははじま丸」より50分ほど遅い)ですが、運賃は2000円という安さ(「ははじま丸」の半額以下)です。この区間は原則誰もが使えることになっていますので、日程が合えば利用してみてはいかがでしょうか。

共勝丸の公式サイトへ
●共勝丸の運航スケジュールなど↑
http://www1.odn.ne.jp/kyoshomaru/


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