韓国 鉄道紀行 2005
page-3 釜山駅へ。韓国鉄道の基本を知る
地下鉄中央洞駅
 ▲港から中央洞駅までは徒歩約5分

■釜山港から釜山駅までは地下鉄1駅


 「ビートル」が着いた国際フェリーターミナル近くの中央洞(チュンアンドン)から地下鉄に乗車。わずか一駅、5分で釜山駅に着いた。

 地上に出ると目の前に韓国鉄道の釜山駅がそびえ立っている。ゆるやかな曲線を描くガラス張りの駅舎は、巨大客船のようにも見える。
釜山駅
 ▲KTX開通を機に新しくなった釜山駅

 KTX開業時に建て替えられたもので、その昔、写真で見た平べったく野暮ったいコンクリート駅舎とは180度変わってしまった。あまりに近代的すぎて、起点・終着駅旅情はあまり感じない。

 今日からすぐにでも鉄道に乗りたいところだが、鉄道パスの引き換えや指定券発券といった長い鉄道旅の準備もしなければならない。

釜山駅12番窓口
 ▲釜山駅の12番窓口は日本人専用

■『KRパス』は指定券取り放題だけど…


 「日本人専用」と書かれた駅のカウンターで韓国鉄道乗り放題の「KRパス」への引き換えを済ませ、そのまま明日の指定券を注文。

 同パスは有効期間内ならいくらでも無料で指定券を取ることが可能だが、乗る列車や座席を事前に指定されてしまうのは、あまり嬉しくはない。

 自由席があれば好き勝手に気ままに乗られるのだが、残念ながら「KTX」と普通「トングン列車」を除く韓国鉄道の列車は全車指定席となっている。


■総延長3000キロ?韓国鉄道の概要
韓国交通時刻表
 ▲韓国交通時刻表(シガンピョ)
 鉄道を中心にバス、フェリーなど
 様々な交通機関の時刻を掲載

 ここで韓国の鉄道について簡単に触れておく。

 韓国鉄道は今年(2005年)1月に国営から公社化された。日本のJRのように分割民営化という訳ではなく、外面上はロゴマークが刷新された程度のようにも感じる。

 現在、国内各地に73の路線があり、その総延長は3300キロに上る。だが、この中には、貨物専用線や旅客列車の走っていない休止中の路線、短絡線、在来線区間と並行するKTX専用線なども含まれており、実態は3000キロ、20路線といったところだろうか。断定調にせざるを得ないのは、公式記録があてにならないからである。

 例えば韓国の交通時刻表を見ると、地図には無数の支線や駅が掲載されているが、全く旅客列車が走っていなかったり、停車する列車が一切ないといった駅も見受けられる。つまり、日本のように明確に廃止や廃駅を決めている訳ではないようなのである。


KTX
セマウル号
▲KTX(上)とセマウル号(下)

■列車種別は「KTX」を筆頭に4タイプ


 列車の種別は、高速鉄道「KTX」(一部自由席)を筆頭に、特急「セマウル号」(全車指定席)、急行「ムグンファ号」(全車指定席)、普通・快速「トングン列車」(全車自由席)の4タイプに分かれている。

 現在、KTXが運行されているのはソウル〜釜山を結ぶ「京釜線」と、龍山(ソウル)〜光州・木浦を結ぶ「湖南線」のみ。
 特急「セマウル号」も主要幹線を中心に運転される。
ムグンファ号
トングン列車
▲ムグンファ号(上)とトングン列車(下)

 一方、「ムグンファ号」は国内ほぼすべての幹線で走る韓国鉄道の主力列車だ。
 基本的には中小都市間を結ぶ急行列車として運転されているが、普通・快速「トングン列車」の運転がない路線や区間では、各駅に停車するなどしてローカル列車の代役も果たしている。

 これは、KTX開業を機に運賃の値上げを図るため、鈍行・快速列車「トンイル号」を一斉に廃し、ムグンファ号に格上げしたための措置だ。車両は客車が中心だが、ディーゼルカーも一部にある。リクライニングシートを完備しており、日本の特急列車並みの設備を持つ。

 「トングン列車」とは韓国語で「通勤列車」の意。支線やローカル路線の短・中距離区間に運転されており、ソウル〜釜山間のような幹線では走っていない。基本的には各駅停車だが、大邸線のように快速運転を行う列車もある。車両は、転換クロスシートの通勤型ディーゼルカーを使用する。

運賃表
▲主要駅にある運賃表はローマ字でも
 併記されているので分かりやすい
■鉄道運賃は日本の半分程度の水準

 運賃は列車別に分かれている。

 ソウル〜釜山間(400キロ超=東京〜岐阜羽島間に相当)を例に見ると、「KTX」が4万5000ウォン(約4500円=所要約2時間40分)、「セマウル」が3万6800ウォン(約3680円=所要約4時間40分)、「ムグンファ」は2万4800ウォン(約2480円=所要約5時間30分)といった具合。

 「トングン列車」の運賃は、ムグンファ号運賃の半額以下、以前のトンイル号と同じ設定なので非常に安い。一例を挙げれば、京義線のソウル〜都羅山(約52キロ)間の場合、運賃はわずか1300ウォン(約130円)である。

 日韓の貨幣価値を考えないで言えば、日本のJR運賃・料金と比べた場合、韓国鉄道の運賃はおおむね半分かそれ以下の水準といえるだろう。


※上記情報は2005年5月現在。100ウォン=10円で計算した。

※上記で紹介した
『韓国交通時刻表』は現地の駅売店など購入できるが、1カ月以上前のものが多い。日本でも東京新宿の「KOREA PLAZA」2階書籍コーナー(2005年5月現在1冊700円)や「輸入地図専門店マップハウス」(東京:通販可)、「三省堂神田本店」(2005年5月現在1冊1500円)などで購入可能だが1〜2ヶ月程度遅れ。
※韓国鉄道の
列車時刻検索こちらから可能(英語版。「Ticket reservation」をクリック)


>>page-4 釜山から古都・慶州を巡る旅

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