中央本線 関西本線 普通列車に揺られて 青春18きっぷの旅
page-4 深い木曽の山々、普通列車が走る
特急列車に追い抜かれる(薮原駅で)
 ▲山間の小駅で特急列車に追い抜かれる

 かっての宿場町・奈良井を過ぎ、鳥居トンネルを越えると薮原(やぶはら)駅に着く。特急列車に追い抜かれるため、約10分の停車。山間の小駅でのこういう停車時間は嬉しい。

 ホームに出て観光案内板や山を眺めながら、ぼんやり過ごす。JR東海の駅名板は所在地の地名が載っているから有難い。ここ薮原は木曽郡木祖村にあり、ここも宿場町だったという。
 「木」の「祖」という村名に色々な思いを巡らせていると、特急列車が高速で通過して行った。

 
11時29分、木曽福島に到着。特急も停車する木曽郡内では最も大きい町だが、人口は8千人。若干の乗降ののち、列車は再び中仙道を走る。
中央西線の車窓より
 ▲ 右に左に変化のある車窓が広がる

 進行方向右手に木曽川、左手には駒ヶ岳、車窓を眺めるのも忙しい。6分で上松(あげまつ)に着く。上松町は木曽福島に次いで人口が多く6千3百人。他の小さな駅よりは多くの乗客が乗り込んで来た。

 列車は、大桑村内の3つの駅に停車すると、長野県内最後の町となる南木曽(なぎそ)駅に到着した。ここを過ぎると、岐阜県に入る。終着の中津川が近づいてきた。

 木曽川の眺めが右に左に移り変わる。岐阜県に入るとようやく平野部が広がり、家々も多くなってきた。
中津川駅駅名板

 12時33分、岐阜県の東南端・中津川駅に到着。
 ここから先、中央本線終点の名古屋までは30分に1本の割合で近郊電
車が走っている。わずか4分で快速名古屋行に接続。駅を見る暇もなく、今度は4両編成の快速電車に乗り換える。


 中津川を出発した快速電車は、恵那、瑞浪、土岐市と多治見まで各駅に停車する。名古屋が近づくにつれ、車内は混雑してきた。中津川までは山深い地を走っていたが、今は名古屋郊外の平坦な風景が続く。

 多治見には13時15分に到着。ここから快速運転となるが、4駅ほど停車しないだけで、それほど速くはない。
中央西線古虎渓付近の車窓から
 ▲多治見−古虎渓間では渓谷美も見られる
 多治見を過ぎると、左手に土岐川の渓谷が現れる。一瞬、山の中に逆戻りしたかと思う風景が続く。

 トンネルを抜け、古虎渓(ここけい)という無人駅を通過。その昔、渓谷美につられて下車したことがあった。
 関西本線の河内堅上駅のように、都会の路線ながら、県境ならではの美しい風景が見られる駅である。

 古虎渓を過ぎ、岐阜と愛知の県境「愛岐トンネル」に入る。無人の正光寺駅を過ぎ高蔵寺に停車。愛知環状鉄道が乗り入れ、駅周辺には住宅地が広がる。ここから先は完全な名古屋圏である。

 13時13分、終着の名古屋に到着。東京、神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知と6つの都県にまたがり約400キロ、8時間の中央本線の旅もここで終わり。
 山と湖と渓谷と田舎と大都会。様々な顔を併せ持っていた。

 時間はかかるが、その分、東海道本線より旅情があった。東京と名古屋間の移動も兼ね、のんびりと旅をするには最適の路線だろう。

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