中央本線 関西本線 普通列車に揺られて 青春18きっぷの旅
page-3 中山道に沿って走る「中央西線」の旅
中津川行の普通列車
 ▲“中央西線”の中津川行列車は2両編成

  ここ塩尻から先は"中央西線"で中仙道(中山道)沿いに中津川まで走り、名古屋へ抜ける約180キロの旅。

 塩尻市は人口6万5千、名古屋方面からの中央東線、東京・新宿方面からの中央西線と松本・長野方面へ向かう篠ノ井線が交わる「交通の要所」である。

 次の列車まで1時間余りある。駅前に出てみたが、特に見るべきものもなく商業的な施設も賑わいもない。
 朝早いということもあるのか、駅前は閑散としている。反対側の西口は、さらに何もない。街の中心部から外れた場所に駅が建っているのだろう。
塩尻駅舎
 ▲街中心部から少し外れている塩尻駅

 米原駅ほどではないが、交通の要所とは、案外、静かな場所にあるものかもしれない。


 塩尻駅の西口を出ると穂高連邦の山並みが広がっていた。商業的な施設がない分、遠くまで見渡すことができ、山を思う存分眺められるのはいい。

 朝の空気が気持ちが良く、早起きの疲れも取れる気がする。特急列車の旅では見逃してしまう風景にも出会える。それが普通列車の旅の醍醐味だ。


 塩尻発10時17分の中津川行普通列車は、たった2両でやってきた。
中津川行普通列車の車内

 JR東海製の近代的で真新しい電車には、
不似合いな気もするワンマン運転。かって乗った時も3両程度の短い編成だったが、主要な幹線なのに運転手だけで走っているとは驚きである。天下の中仙道も経営合理化を前にしては仕方ない。

 地元の乗客だけだと丁度良いのだろうが、18きっぷ旅行者や春休みの移動客も多く、2両しかない車内は混雑気味。

 先程、駅の売店で仕入れた信州ワインを昼間から飲むのも気が引けるが、地元の名産品だから、という酒飲みの勝手な言い訳で昼間からお酒をいただく。

 塩尻を出た列車は、かっての中仙道(中山道)、現在の国道19号線に沿って走る。

 これまでの中央東線の温暖な風景が一変し、人気(ひとけ)のない深い山々に落ちて行くように走る。山間に点在する小さな集落や村の駅を、列車は1つ1つ停車していく。
中央西線の車窓より
 ▲中央西線の車窓には山が広がる

 深い森の合間には段々畑と古い家々が続く。同じ中央本線でも、戦国の表舞台に出てしまった甲斐路に比べ、木曽路には、旅街道としての深い歴史が今も宿っているからだろうか、どこを見ても日本の田舎の原風景がそのまま残っている気がする。

 塩尻から3駅、15分ほどで贄川(にえかわ)という駅に停車。ここから長野県木曽郡となる。山がさらに深くなってきた。

 塩尻より先、中津川までの間は、大半が木曽郡内の人口3000人いるかいないかの小さな村々の中を走る。本線とはいえやはりワンマン列車もやむを得ないのかも知れない。

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