中央本線 関西本線 普通列車に揺られて 青春18きっぷの旅
page-2 車窓に南アルプス 中央東線の美景
甲府を過ぎた付近の車窓 南アルプスの山並み
 ▲ 甲府を出ると左手に南アルプスの山並が広がる

 初狩、笹子と大月市内の山間の集落を通り、長いトンネルを二度ほど抜けると塩山(えんざん)に到着。甲府盆地が広がるこの付近から、山梨の朝のラッシュが始まった。一駅ごとに乗客を拾い、甲府到着前に車内は満員になった。

 7時44分、山梨県の県庁所在地である甲府に到着。車内の大半の乗客が下車。元通りの空いた車内に戻る。列車は6分間の停車。

 ようやくホームへ出られるだけの停車時間に恵まれた。朝は特急電車の通過待ちがないためか、普通列車でも停車時間は短い。


 甲府を出ると、車窓には南アルプス連邦の山々が左手に広がる。甲府盆地を覆うようにそびえる3000メートル級の蒼い山々。山頂には雪を抱いている。
 今日は天気が良いためか、空の青さに雪の白が映え、さらに美しく見える。これらの山々を見ると、甲斐路を走っていることを実感する。中央本線の車窓の楽しさはここにある。
甲府駅で
 ▲ 甲府で通勤客のほとんどが下車した

 竜王、塩崎、韮崎(にらさき)と甲府近郊の駅で通学生の乗降を繰り返し、列車は山梨県最後の駅、小淵沢に到着。
 ここから、リゾート地として名高い清里を通り、長野県の小諸まで小海線というローカル線が延びている。ずいぶん長い間、この路線にも乗っていないが、今はリゾート観光路線となり、ローカル線という雰囲気ではないのかもしれない。

 小淵沢の次は信濃境駅。駅名にも「信濃」が付いている。長野県に入った。8時56分、上諏訪に到着。

 上諏訪と聞くと、どうしても、かっての「上諏訪夜行」を思い出す。日付が変わる直前に新宿駅を出る上諏訪行の普通列車。途中の甲府駅で2時間近く停車するなど、無理やり夜行列車の体を成していた。登山者と宿泊費を浮かしたい「18きっぷ」の旅行者に愛されていたが、近年、廃止された。

 幾度も乗った記憶はあるのだが、上諏訪駅のホームにある有名な温泉にはなぜか入ったことがない。いつも眠くてそんな余裕はなかったのだろうか。今はすぐにでも入ってみたいが、今日は先を急ぐ。

 上諏訪を出た列車は諏訪湖畔に沿って走る。車窓左手には湖の姿が時折見えるが、道路や建物に邪魔をされ、あまり見えない。

岡谷駅駅名板

 9時4分、諏訪湖畔の街・岡谷に到着。8分の停車。飯田線の天竜峡からやってきた長野行の普通電車が先に出発するためか、ほとんどの乗客が乗り換えてしまった。

 岡谷から先、塩尻までは辰野を通る「遠回りのルート」と、塩尻峠を直線にトンネルで抜ける新しい「近道ルート」とに分かれる。

 元々は遠回りの辰野経由しかなかったのだが、1980年代初頭に峠を越えるトンネルを掘り抜き、新しく近道ルートが生まれた。今では普通列車も含め、ほとんどの列車がこちらを走る。
塩尻駅の改札口
 ▲“中央東線”の旅はここ塩尻まで

 岡谷を出ると、すぐに全長6キロ近くもある岡谷トンネルに入る。ここを抜けると、塩尻市。5分少々で走り抜け「みどり湖」という無人駅に着いた。湖が近くにあるらしい。平仮名を使った平易な名前からして人造湖と分かる。車窓からは見えない。

 9時23分、塩尻に到着。東京から約220キロ、4時間弱の"中央東線"の旅はひとまず終了である。

 沿線に見所ある車窓が続くためか、それほど長くは感じなかった。

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