中央本線 関西本線 普通列車に揺られて 青春18きっぷの旅
page-1 早朝の高尾から 松本行列車に乗る
東京-塩尻-中津川-名古屋-亀山-加茂-奈良-大阪

 春になって、また東京−大阪間を移動することになった。

 今年の正月、久しぶりに大阪と東京の間を「青春18きっぷ」を使い、東海道を普通列車で旅をした。

 時間をかけ、ゆっくりと移動することで、新幹線や飛行機では感じ取れない新しい発見と楽しさがあった。普通列車で行くと、ただの「移動」も「旅」に変わる気がする。

 今回は東海道本線ではなく、真ん中を走る中央本線(東京−塩尻−名古屋)と関西本線(名古屋−JR難波)で東京から大阪へと行ってみることにした。

 距離的には東海道本線で行くよりも20キロ程長くなるだけなのだが、列車本数が少ないこともあり、5時間近くも余計に時間がかかる。何か特別な目的でもない限り、普通の人が中央本線と関西本線を使って東京と大阪間を移動することはないが、ローカル色の濃い変化に富んだ車窓が眺められる。


 東京と名古屋の間、約400キロの距離を走っているのが中央本線だが、東京から塩尻までを「中央東線」。西側の塩尻−名古屋間を「中央西線」と通称名で呼ぶ場合もある。
 「東線」はJR東日本、「西線」はJR東海のエリアと、それぞれ分かれており、全線を直通する列車は1本もない。

 中央本線は、特急「あずさ」などが発着する新宿駅が起点のようにも思うが、起点は東京駅。近郊の八王子や高尾までは、長い編成でオレンジ色の通勤電車が走っている。

 朝の5時、おなじみの「中央特快」や「中央線快速」もこの時間にはなく、各駅停車だけ。飯田橋や市ヶ谷にも停車する各駅停車の高尾行。早朝だというのに電車は混雑しており、夜の仕事帰りか、飲み過ぎて朝帰りなのか、車内には睡魔が充満している。

高尾駅駅名板
 家々が密集する三鷹路を走り抜けると、東京から1時間強で高尾に到着。中央本線では都内最後の駅。朝の山の緑の香りに包まれる。ここに来てようやく「東京」から脱出できた気分になる。

松本行の普通列車
 ▲ 高尾から松本へ直通する普通列車

 隣のホームにはクリーム色地に青色、通称「スカ色(横須賀線色との意)」と呼ばれる6両編成の電車が停まっている。登山者が多い中央本線。大きなリュックを背負った人も時折見かける。山の香りがよく似合う電車だ。

 6時30分、高尾発・松本行の普通列車。終点の松本までは3時間半、41駅すべてに停車する。途中の塩尻まででも3時間強、なかなか遠い。

 高尾駅を出た列車は、高尾の山々に囲まれた狭い路を縫うように走る。トンネルが多い。ようやく「山岳路線」の中央本線らしくなった気がする。長い小仏トンネルを抜けると、神奈川県。相模湖駅に着いた。
中央西線 河口湖付近の車窓
 ▲ 高尾を過ぎると深い山間部に入る

 駅名の通り、車窓から相模湖が見えるかと思ったが、一瞬、その姿を現したところで列車は再びトンネルに入った。途中の上野原からはいよいよ山梨県。相変わらずトンネル、山々、小集落という風景が続く。朝の山の車窓も悪くない。眠気とあいまって不思議な爽快感を覚える。

 6時52分に大月に到着。特急列車も停車する人口3万3千人の山梨の小都市。東京からも通勤電車が乗り入れており、ここから通勤する人もいると聞くが、2時間弱の通勤時間は大変そうだ。わずか2分の停車ののち発車。

 大月を出ると、富士急行の電車とすれ違った。大月から、富士山の麓の街、富士吉田市を経て富士急ハイランド駅まで富士急行線の鉄道が伸びている。普段は2両編成のローカル電車が走っているが、朝と夕方には東京から直通の通勤電車も乗り入れしている。東京の通勤圏は大月どころではなく、さらに伸びているようだ。

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