米国鉄道紀行 雑記編
ワシントンDC、首都見学は忙しい【1】
「交通の歴史」が見所?の国立アメリカ歴史博物館>>Click!
驚きの美しさ!ワシントンDCの地下鉄は便利>>Click!
RFKスタジアムでMLB新球団「ナショナルズ」の試合を観る>>Click!
「交通の歴史」が見所?の国立アメリカ歴史博物館
賑やかなワシントン・ユニオン駅
 ▲賑やかなユニオン駅

 本編に書いた通り、ボルチモアの地域鉄道MARCでワシントンDCのユニオンステーションまでたどり着いたのは午後3時に近かった。

 ユニオン駅の豪華な駅舎を一瞥しただけで急いで地下鉄「レッドライン」に乗る。2駅先のギャラリープレイス・チャイナタウン(Gallery Place/Chinatown)で下車。
 ホテルにチェックインして荷物を置き、再び地下鉄「レッドライン」に乗り1駅、メトロセンター(Metro Center)で「オレンジ/ブルーライン」に乗り換える。次のフェデラル・トライアングル(Federal Triangle)で降りた。

 何とも慌しいが、この後、予定が2件詰まっているのである。

国立アメリカ歴史博物館
 ▲国立歴史博物館
 駅から5分ほど歩くと目的の「国立アメリカ歴史博物館」(National Museum of American History)が見えてきた。

 付近はいわゆる「スミソニアン博物館」(Smithsonian)と呼ばれるミュージアム群になっていて、どれも石造りの重厚な建物ばかり。付近には遠足らしき黄色いTシャツを着た子どもたちが大量にいる。
歴史博物館の「交通の歴史」コーナー
 ▲「交通の歴史」コーナー

 歴史博物館というと近寄りがたいイメージがあるけれど、ここには「交通の歴史」というテーマで、鉄道を含め、車や船など交通史を扱った展示がある。そこが主眼である。

 入口で金属探知機を通り、鞄の中のチェックこそあるものの、入場無料とは素晴らしい(「スミソニアン」の大半が無料である)。
 我が国と同様、アメリカでは何につけても相応のお金を取ると思っていただけに意外であった。
館内には実物大の蒸気機関車も
 ▲館内には蒸気機関車も

 他のジャンルには見向きもせず、一目散に1階の「アメリカの交通」(America on the Move)コーナーへ向かう。
 本物のSLが展示されていたり、原寸大で模したシカゴ高架鉄道の車内では、立体映像で当時の様子が再現されていたり面白い。電子パネルには日本語の解説もあって、英長文に目がチカチカさせられることもない。
バスや飛行機の歴史もある
 ▲バスや飛行機に関する展示

 ハイウェイ網の整備とともに、車社会が進展していった過程の説明や、T型フォード以来の自動車の展示もあり、複雑な気持ちでそれらを眺めた。

 「交通」という興味が深いという分野だったこともあるが、この一角を見るだけで2時間以上を要した。ここは歴史博物館内でもほんの一部分である。一体、スミソニアン全体を見るならば、どの位の時間がかかるのかと思う。

 ミュージアムショップで日本の国会議事堂でも売っているような歴代大統領が印刷されたカップなどを買い、外へ出た。


※なお、同館は現在、2008年夏まで改装のため閉館中との事。

▼関連リンク
国立アメリカ歴史博物館について(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
アメリカ国立歴史博物館(公式:英語)
スミソニアン協会(公式:日本語ページ。各博物館の紹介など)


▲このページのトップへ

■驚きの美しさ!ワシントンDCの地下鉄は便利
駅は上品な暗さ
 ▲駅はどこか上品な暗さ

 ワシントンD.C.の地下鉄はこれまで見てきた東海岸都市の中で、最も近代的で清潔であった。

 1976(昭和51)年に初めて開業したというから、新しいのもうなずける。わずか30年の間に5路線、総延長185キロに上る路線網を築き上げた。
車内は絨毯が敷かれている
 ▲絨毯敷きの車内

 駅の電光案内板には行先案内のほか、次の列車が何分後に来るかも表示されている。車内にもアナウンスがあり、乗り間違えることはほとんどない。エスカレーターも完備しているので乗り換えも比較的容易。
 電車内に入ると、絨毯が敷かれていたのには驚いた。

 間接照明が採用された駅は少し暗いけれど、怪しげな雰囲気は感ぜられず、どこか上品な明るさは演出的でさえある。

ワシントン地下鉄の自動券売機
 ▲買いづらい自動券売機
 ただ難点は、運賃が均一ではないこと。1.35ドルから3.90ドルまで距離によって加算されていくが、時間によっても変わる。
 一番厄介なのは券売機で、ON/OFFスイッチのような所を押して、希望金額まで自分で調整するが、これが分かりづらい。
 1日券は6.50ドル(約750円)と微妙な料金だが、4〜5回乗るならこちらのほうが楽かもしれない。


▼関連リンク
ワシントン地下鉄(ワシントン首都圏交通局=WMATA:英語、路線図や運賃、時刻検索など)


▲このページのトップへ

■RFKスタジアムでMLB新球団「ナショナルズ」の試合を観る

ワシントン・ナショナルズのロゴマーク(パンフレットより)
 ▲ナショナルズのロゴマーク
 (公式パンフレットより)
 今夜はまたメジャーリーグの試合を見に行く予定になっている。

 ワシントンDCにMLBの球団などあるのか? と疑問に思うかもしれない。
 昨年(2005年)のシーズンからカナダのモントリオール・エクスポズがDCに移転してきて、ワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)というチームに生まれ変わっているのである。今、ナショナルリーグ(ナ・リーグ)の東地区に所属している。

地下鉄のスタジアム・アーモリ駅
 ▲スタジアムアーモリ駅

 国立歴史博物館を出て、右にワシントン記念塔、左に議会議事堂を眺めながら、広大な緑地公園ナショナル・モール(National Mall)を横切る。その先に地下鉄スミソニアン(Smithsonian)駅があった。

 ここから「オレンジ/ブルーライン」に乗って6駅10分ほどでスタジアム・アーモリ(Stadium-Armory)に着いた。駅から歩いて5分ほどの場所にナショナルズの本拠地、ロバート・F・ケネディ・メモリアル・スタジアム(RFKスタジアム=Robert F. Kennedy Memorial Stadium)がある。
RFKスタジアムの外観
 ▲サッカー兼用のRFKスタジアム

 周辺は住宅街になっていて、ガイドブックには「治安が悪い」との記載もある。そもそもDC自体の犯罪発生率は非常に高いそうだから、そう聞けばそういう風にも見えてくる。人の流れにのって目立たぬように歩く。

 陸上競技場のような雰囲気の野球場には、プロサッカーリーグ「D.C.ユナイテッド」のマークとともに、ナショナルズのロゴマークが飾られている。2008年に新球場が完成するまでは、サッカーチームと兼用するのだという。移転球団ならではのドタバタぶりである。

                      ◇
閑散としたRFKスタジアムの切符売場
 ▲閑散としたチケット売場

 閑散とした切符売場に行くと、上は107ドル(約1万2310円)から下は7ドル(約810円)まで15種類もの席種が紹介されていた。

 係員にどの席が空いているのかを聞くと、どこでも大丈夫だという。上から2番目に高い「フィールドMVP」なる席を50ドル(約5750円)で購入。帰国前の寂しさを紛らわすための大盤振る舞いをした。
選手が目の前を通っていく
 ▲選手が目の前を通っていく

 指定された席は一塁ベースの斜め後方、前から二列目の席であった。
 グラウンドと同じ高さの位置でネットもないので、恐ろしく臨場感がある。目の前に選手達がいる。日本で最近流行している「フィールドシート」と同じ場所であるが、こちらはヘルメットもなければグローブも貸してくれる訳ではない。
最前列には子どもたちも
 ▲最前列には子どもたちも

 かつて日本で運良く(?)ファールボールに当たった経験があるので、その恐怖が頭をよぎるが、妻は「もしボールが取れればラッキーじゃない」などと能天気な事を言っている。
 ボールに当たりたくないだけのためにバッティング練習を注視しているのも疲れてきて、球場内を巡回することにした。

 平日のナイター、しかも移転してきて間もない弱小新球団らしく、まだ観客が少ない。元々は多目的競技場のためか、「ボールパーク」と呼べるような特色は見当たらない。
球場内で買ったビールとジャンクフ−ド

 店舗はたくさんあるが、どこも似たようなものを扱っている。店員も暇なせいか、ビールを買うたびに身分証明書を求めてきて面倒である。
 最初は若く見られたと喜んでいたのだが、30歳くらいまでは確認する義務があると聞いて、がっかりした。
パンフと帽子、Tシャツ
 ▲パンフと帽子、Tシャツ

 夕食代わりにフライドチキンやホットドックなど、相変わらずのジャンクフード(それしか売っていない)と少々高いビールを買い、ファールボールが来た時のために、とウォルトディズニーのような筆記体で書かれたWマークのナショナルズ帽子を買った。ほんの気休めであるが、赤い色なので某パリーグ球団を思い出すようで気分はいい。

                      ◇
球場はまだ空いている
 ▲球場はまだ空いている

 午後7時5分に試合が始まった。先ほどよりは客の数も増えてきたが、それでもパリーグの平日ナイターのような空き具合。先日のシカゴ・ホワイトソックスのような熱気はないが、座って気楽に観られるのは有難い。

 ちなみに4万5500人収容のこの球場に、今日集まったのは2万4669人。昨年最下位で今も5位に低迷するチームにしてはまずまずの入りである。ワシントンDCを本拠地とする球団は33年ぶりだというから、今は地元の期待は高いのかもしれない。日本でも東北に似たような境遇の球団がある。
元広島のソリアーノ選手
 ▲元広島のソリアーノ選手
 (球団公式パンフレットより)

 試合はナショナルズが初回に1点を先制するなど、小刻みに得点を重ね優位に試合を進めていく。中でも1番打者で背番号12の外野手・ソリアーノ(Soriano)という選手がホームランに3四球、1盗塁と大活躍だ。

 どこかで聞いたことのある名前だと思ったら、ドミニカ共和国の出身で1996〜97年に広島東洋カープに在籍していたのだという。
 日本時代はほとんど成績を残していないが、米国では史上4人目の40本塁打40盗塁を記録するなど、今やメジャーを代表する選手になっている。
アムトラックもスポンサーに
 ▲アムトラックもスポンサーに

 ドミニカ時代にカープに見出されなかったら今の彼はいなかったはずだ、と考えると、自分には関係ないにもかかわらずどこか誇らしいような気持ちになった。
 英語さえ喋られれば、隣で黙々とスコアを付けている野球マニアの青年や、試合前から延々とピーナッツを食べ続けている前列の爺さんなど、そこら中に吹聴して回りたいと思った。

                      ◇
アウエー側(1塁)でもホームの応援が多い
 ▲やはりホームの応援が多い

 球場全体がホームチーム一辺倒の応援であるが、今日の相手、フィリーズ(Philadelphia Phillies)はフィラデルフィアが本拠地でワシントンから遠くないこともあるためか、一塁側にはユニフォームを着て応援している人が少しいる。交流戦で隣街のボルチモア・オリオールズと当たった時はどんな状態になるのか気になる。

 イニングの合間には球団キャラクターらしきマスコットが出てきて、バズーカー砲のようなもので、グッズなどを観客席に飛ばし入れるセレモニーが度々行わる。
ナショナルズのマスコット
 ▲球団マスコット
 なぜか私のほうにも飛んできて、ボールでもないのに反射的に、ひゃっ、と両手で頭を抱え込んでいるうちに、子どもたちとの激戦(?)を制した妻が球団グッズを手にしていた。中身はTシャツだった。
ナショナルズが優位に試合を展開
 ▲8回裏、5−2でリード

 今日はファールボールの危機迫る席に座ったこともあって、真面目に試合を観ていたつもりが、やはり立ち売りが来ると反射的にビールを買ってしまう。

 いつの間にか「私を野球に連れていって」(7回)も過ぎており、球場内が歓喜に包まれて試合が終わっていた。ナショナルズが5−2で2位フィリーズを下した。

 日本のように勝利インタビューは行われなかった。


※なお、文中に登場したナショナルズのソリアーノ選手は、この年(2006年)のオフ、シカゴ・カブスにFA移籍した。

▼関連リンク
ワシントン・ナショナルズ(公式:英語、試合予定やチケット予約など)


▲このページのトップへ

 この後、地下鉄でホテルのある「チャイナタウン」まで帰った。次もワシントン編です。

前のページに戻る
前のページへ
アメリカ鉄道紀行 雑記編のトップへ
韓国鉄道紀行・雑記編のトップへ
次のページへ進む
次のページへ
ホームに戻る 世界編のトップへ戻る