米国鉄道紀行 雑記編
ボストン(BOSTON)市内を東へ西へ【1】
ボストンユースホステル、個室はあるけれど…>>Click!
ボストンの誇り、レッドソックスの「フェンウェイパーク」>>Click!
濃厚食事に我慢限界、ニューベリー通りの寿司店へ>>Click!
観光バスツアーのような「フリーダムトレイル」>>Click!
ボストン・ユースホステル(Boston YH)、個室はあるけれど…
ボストンYHの外観
 ▲ボストンYHの外観

 6月5日(2006年)月曜日19時51分、シカゴから23時間かけて列車でボストン南駅(Boston South Station)までたどり着いた。

 今日の宿泊はボストンユースホステル(YH)。東海岸都市でのホテル料金の高さに業を煮やした妻が、私が知らないうちにインターネットで予約を入れていたのである。
 私は英語が不自由だし、人見知りが激しい。同部屋の誰かに喋りかけられたらどしたらいいのか! と不安が頭をよぎったが、個室があるのだという。

YHチェーンで使えるスタンプカード

 1部屋(2人用)1泊が99ドル(約1万1390円)。YH非会員は1泊につき1人3ドル(350円)が上乗せされる。ユースホステルにしてはかなり高額だが、ボストン市内の一般ホテルに比べれば安いほうである。

 アムトラックが着いたサウス駅から地下鉄レッドラインで2駅、パーク・ストリート(Park St)で下車。地下に路面電車が走っている「グリーンライン」に乗り換えて3駅、ハインズICA(Hynees)で降りた。


                      ◇

夕暮れのマサチューセッツ通り
 ▲マサチューセッツ通り

 駅から5分ほど歩き、大通り(Massachusetts Ave.)から右折して少し住宅地へ入ったところにホテルがあった。4階建ての小ぢんまりしたアパートメントといった様相で、あまり目立つ建物ではない。

 中に入ると、世界中からの若者がひしめいていて、ユースホステルらしい騒々しさがある。
 あまりにも健康的な熱気に、私には不似合いな気もしたが、ミーティングルームを兼ねたような食堂へ行くと、「日本の方ですか」などと日本人の若い女性に声を掛けられたりして、こういう雰囲気も悪くはないな、と思い直した。
ベッドが2つ置かれた個室
 ▲ボストンYHの個室

 反応の悪いカード式キーを開けると、8畳ほどの狭い部屋にはベッドが2つ置いてあるが、それ以外は何もない。YHの二段ベッドをセパレートにして、「個室」にしただけといった感じであった。

 しかも室内での飲食は厳禁であるから、夜酒などはもってのほかである。1階の健全な食堂で夜な夜な自動販売機のダイエット・コークでも飲むしかなさそうだ。

 フロアには、水はけの悪いトイレ・シャワー室が2〜3ヶ所ある。2日間の滞在中に私が2回、妻が1回詰まったほどだから、使用には相当の注意を要する。
 また階段部分では雨漏りも見られたので、水には弱い施設なのかもしれぬ。
 ただ、外観も館内も綺麗に保たれていて、老朽化しているようには見えない。
YHの食堂(ミーティングルーム)
 ▲世界の若者が集う食堂

 地下にはコインランドリー、1階にはインターネット接続のPCコーナー、調理室など、YHらしく長期滞在に適した設備があって便利である。

 朝には食堂に数種類のパンと珈琲が用意されていた。
YHのコインランドリー
 ▲地下のコインランドリー

 日本の「東横イン」あたりで日経新聞片手にしかめ面してパンをかじる御仁と食すよりは、本日の観光予定などを話し合って楽しそうな世界の若者と一緒のほうが気分はいい。

 が、朝食内容は似たような簡素さではある。

                     ◇
YHのPCコーナー
 ▲1階にはPCコーナーも

 低料金ということ以外で、このYHの一番の利点は、近所(大通り)に観光地や飲食店などが多数あることではないだろうか。

 お酒や煙草も売っている商店は徒歩2分、マクドナルドやウェンディーズといったファーストフード店は3分圏内、そのほか5分圏内に数え切れぬほどの飲食店がひしめいている。
YHに近いバークレー音楽学院(右側)
 ▲バークリー音楽学院(右側)

 6〜7分歩くと大きなファーマシーストア(「マツモトキヨシ」のような大型薬局)もあった。

 また、ボストン交響楽団のシンフォニーホールは7分、レッドソックスの本拠地「フェンウェイパーク」は10分弱、ボストン美術館は15分超と徒歩圏内に見所が点在しているのも観光客には有難いことである。

 YH付近にはノースイースタン大学(Northeastern University)の学生用らしきアパートメントが多く、バークリー音楽学院(Berklee College of Music)も近くにあるためか若者が多い。治安の悪さもあまり感じなかった。


▼関連リンク
Hostelling International Boston(英語:YH公式サイト。予約も可。カード番号要だが現地決済)


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■ボストンの誇り、レッドソックスの「フェンウェイパーク」
ボストンレッドソックスのフェンウェイパーク(絵葉書より)
 ▲フェンウェイ・パーク(絵葉書より)

 6月6日火曜日、朝からフェンウェイパーク(Fenway Park)に向かう。メジャーリーグ、ボストンレッドソックス(Red Sox)の本拠地だ。

 残念ながら今日は試合がないので、球場外観だけでも見ようと思ったのである。
フェンウェイパークの横には優勝年度が書かれたペナントも
 ▲優勝年度が書かれている

 ボストンYHから歩いて7〜8分もすると、市街地の真ん中にレンガ造りの古そうな低層建造物が見えてきた。

 日本で言うところの藤井寺球場の角ばった雰囲気と、川崎球場の狭さ、甲子園の伝統を重ねたかのような野球場で、メジャーリーグで最古かつ最小なのだという。
 レフト側のスタンドが道路によって切り取られているため、異常に狭くなっており、「グリーンモンスター」と呼ばれる10メートル超のフェンスがある。ライト側だけ狭かった川崎球場を思い出してしまう。

球場付近
 ▲ショップで賑わう球場付近

 都心にある球場らしく、周辺にはグッズショップやスポーツバーなどが点在。街と一体化していて素晴らしい雰囲気だ。それにこの狭さ! 間近でプレーが観られるとともに、一体感が楽しめそうである。
 こんな野球場で試合を観られたらさぞ幸せだろうと思った。

 いつか「くたばれヤンキースTシャツ」(試合開催日には付近で売っているそうである)でも着て、ここでレッドソックスを応援してみたい。入場券の入手は恐ろしく困難を極めそうだが。


※2007年シーズンより日本の西武ライオンズから松坂大輔投手がレッドソックスに入団。チケット入手はさらに困難をきわめる可能性もある。

ヨーキー駅
 ▲球場最寄のヨーキー駅

※球場へは地下鉄グリーンラインのケンモア(Kenmore)駅下車が一般的だが、MTBAコミューターレールのヨーキー(Yawkey)駅からが最も近く、駅前に球場が見える。
 ボストン南駅かバックベイ(Back Bay)駅から「The Framingham/Worcester Line」(フラミングハム、ウースター行)に乗って1〜2駅、3〜8分($1.25)。ただし、朝と夕方しか列車は止まらないので注意。>>詳細はこちら


▼関連リンク
ボストンレッドソックス(英語:公式サイト、チケット予約、球場案内など)

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■濃厚食事に我慢限界、ニューベリー通りの寿司店へ
グリーンラインのケンモア駅
 ▲地下鉄ケンモア駅

 球場に近いケンモア(Kenmore)駅からグリーンライン、レッドラインと乗り継いでボストン南駅へ。明日の「アセラ・エクスプレス」のチケットを発券してもらう。

 駅の近くにある「ボストン茶会事件船」と博物館を観に行こうと思ったのだが、先般火災があったらしく、2007年後半まで休館中だという。

 再び地下鉄の赤からグリーンの「E」線に乗り継ぎ、シンフォニー(Symphony)駅で下車。妻の強い要望でシンフォニーホール(Symphony Hall)へ行き、本日夜のボストンポップスの公演チケットを買う。夜まで体力を温存して居眠りしないようにしなければならぬ。
地下鉄レッドライン
 ▲地下鉄レッドライン

 東へ西へと街を行き来しているうちに、昼に近くなってきた。

 実はこの所、私も妻も怒りやすくなってきて、つまらないことで小競り合いが絶えなくなっている。米国に来てから4日目。濃厚な肉料理を想像しただけでイライラが募ってくるような状態であるから、食事が原因だろうと思う。

シノエクスプレスの寿司
 ▲ランチタイムはリーズナブル

 ということで、海外旅行者必携の黄色い本を繰り、日本料理店を検索。近くて安そうな所に目星を付け、歩いてボストン随一の買物街、ニューベリー通り(Newbury Street)へ向かう。

 沿道の重厚な歴史的建造物も、様々な店舗群も一切目に入らず、一目散に小さな寿司店を探し出して入った。

シノ・エクスプレスの外観
 ▲ニューベリー通りの店
 店員の多くは日本人で、店では日本語が飛び交っている。留学生らしき若い女性アルバイトは日本語で注文を聞いてくれた。

 ヤマサの醤油があるし、少し味の薄い味噌汁もある。海鮮丼の具材は多少怪しげなものも入っているけれど、味は悪くない。しかも価格は1000円以下である。

 一心不乱に米と刺身を食し、幸せな気分になって店を出た。
 今夜から、またしばらくの間は濃厚な食事にも耐えられそうな気がしてきた。


▼関連サイト
Shino Express Sushi(英語:ニューベリー通りにある寿司店「シノ・エクスプレス」)

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■観光バスツアーのような「フリーダムトレイル」
フリーダムトレイルの赤い線
 ▲赤い線に沿って歩く

 4日ぶりの米と魚の食事に満足し、ようやく本格的にボストン観光をしようという気になってきた。
 まずは定番の「フリーダムトレイル」(Freedom Trail)を歩こうと思う。

 これは全長4キロほど観光コースで、道路上の赤い矢印に沿って歩けば、有名史跡へ迷うことなく巡ることができるというもの。方向音痴でものぐさな私にとっては有難いことこの上ない。

 スタート地点は「ボストンコモン」(Boston Common)という中心部の大公園。ニューベリー通りから歩いてもそれほど遠くはなかった。
マサチューセッツ州議事堂
 ▲1798年完成という州議事堂

 公園には遠足に訪れている小学生が多い。彼らを眺めていると、男の子の約7割は帽子やTシャツなどレッドソックスに関するものを身に付けている。

 赤地にBのマークはかつての阪急ブレーブスや近鉄バファローズを思い出すようで、個人的には気分が良い。後でこっそり購入しようと思う。

 路面にペンキで描かれた赤い線に沿って歩き始める。
グラナリー墓地のサムエル・アダムスの墓
 ▲グラナリー墓地
 マサチューセッツ州議事堂、パーク通り教会と、くねくね曲がったり、行ったり来たりしながら盲目的にラインに沿っていく。いずれも重厚な建物だが、補修をしすぎているためか整然としていてあまり重みは感じられない。

 グラナリー墓地でサミュエル・アダムス(Samuel Adams)の墓を見て、キングスチャペル、オールドサウス集会所、オールドコーナー書店までやってきたが、中心部に入ると赤い線も怪しくなってきて、横断歩道で途切れていたり、かすれていたりする。


パスタ&カフェ ボストンキング
 ▲カフェ「ボストンキング」
 いつの間にか狭い裏路地に迷い込んでしまった。目の前にチェーン店とおぼしき、スパゲティ屋兼カフェ「ボストンキング」なる店があったので、ここへ入って休憩することにした。

 注文カウンタには大袈裟な英語を喋るアジア系の中年男性がいて、どう見ても日本人にしか見えない。疑問に思っていると「日本の方ですか?」と向こうから喋りかけてきてくれた。

 話を聞くとこの人は韓国出身。商社勤務時代に幾度も日本へ来たことがあり、日本語を覚えたのだという。どういう経緯があってボストンでスパゲティ店の店長をやっているのかを聞いてみたい気がしたが、忙しそうなのでやめておいた。
ファニュエルホールとサミュエル・アダムス像
 ▲ファニュエルホールと
 サミュエル・アダムス像

 「こんな奥まで観光客の方が珍しいですね」と言われたが、フリーダムトレイルから外れてしまったことは恥ずかしいので明かさなかった。

 赤い線を探し出し、コースに戻る。旧州議事堂、ボストン虐殺地跡を見て、ファニュエルホール(Faneuil Hall)までたどり着いた辺りで疲れてきて、この観光コースを離脱した。

 結局、史跡を「目視」はできたけれど、観光バスで巡ったかのごとく頭にはほとんど残らなかった。楽をして巡ろうとした罰なのか、それとも歴史の勉強不足か、どちらも原因のような気がする。


 ※サミュエル・アダムス(Samuel Adams 1722〜1803):米国独立戦争で大きな役割を果たした政治家。ビールの名にもなっている。

 ファニュエルホールでフリーダムトレイルを離脱した後、すぐ後方のショッピング街「クインシーマーケット」(Quincy Market)でクラムチャウンダーなどを食す。そこを抜けた所にあるコロンブス・ウォーターフロント公園(Christopher Columbus Park)を散策。次の観光は郊外にあるハーバード大学まで行ってみることにした。>>次のページへ

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