米国鉄道紀行 雑記編
シカゴ(CHICAGO)の週末を楽しむ
市内で最も格安? キャスホテル>>Click!
マグニフィセント・マイルの本屋とミシガン湖>>Click!
球場は野外ビール園? 大リーグ ホワイトソックスvsテキサス・レンジャーズ戦へ>>Click!
どこか懐かしい…、シカゴ発祥のマクドナルド、記念店舗へ>>Click!
市内で最も格安? キャスホテル(CASS HOTEL)

CASS HOTEL
 ▲建物は少し古い

 シカゴオヘア空港から地下鉄で約50分、市内中心部のグランド・ステイト(Grand and State=レッドライン)で下車。5分ほど歩いたところにある「キャスホテル」にチェックインした。

 シカゴ中心部のホテルを探したところ、ここが日本の宿泊予約サイトの中で最安値だったのである(それでも1万3000円弱だが)。とあるガイドブックには「愛想が悪い」などとの記載もあったが、北東部の大都市ホテルはどこも異常なほどに高いので、少しでも節約せねばならない。
簡素な部屋

 横から見ると、石造りの建物は築30年以上は経過したような雰囲気。入口も狭くて分かりづらい。しかも指定された殺風景な部屋にはダブルベッドが一つだけしかなかった。
 だけど、事前情報のようにフロント係の愛想は悪くない。11時間の苦行フライトの後だけに、昼過ぎにチェックインをさせてくれたのも有難かった。部屋は幾度も色を塗り重ねたような跡はあるが、風呂場も含めかなり清潔に保たれているので不快な気分にはならなかった。

キャスホテル9階部屋からの眺め


 また、部屋は9階だったので、100階建てのジョン・ハンコック・センターなど、シカゴ名物の高層ビル街が非常によく眺められる。

 近所にスーパー(まずまず味の良いTSUNAMIブランドの寿司パックも売っていた)や食品店、酒店などがあったのも有難いことであった。



※なお、ホテルを正面に見てすぐ右隣、東エリー通り(E. Erie St)にある小さな庭と古い建物が気になるが、これは「Cable House」といい、かつての大鉄道会社「The Chicago, Rock Island and Pacific Railroad Company」の社長邸宅として、1886年に建てられた歴史的建造物の名残だそうである。


▼関連リンク
CASS HOTELの紹介(日本語:JHCより)
ホテル近所のスーパー「Jewel-osco」(英語、550 N. State)

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■マグニフィセント・マイルの本屋とミシガン湖

 今日は鉄道に乗る予定はなかった。ホテルから10分ほど歩いて、シカゴ一随一のショッピング街とされる「マグニフィセントマイル」(Magnificent Mile)まで散歩に出かける。

 通りにはブランド品店やレストラン、高級そうなデパートなど、私にはあまり縁のないものが建ち並んでいる。土曜日のせいかそれなりの人出があるが、日本の渋谷や池袋の比ではなくおだやかなもの。観光馬車の姿も見え、観光地らしい雰囲気もある。
アメリカの鉄道雑誌
 ▲鉄道専門誌が2誌あった

 特段目的もないので、大型の本屋「ボーダーズ」(Borders)にだけ立ち寄り、鉄道雑誌をチェック。鉄道専門誌が2種、鉄道模型専門誌が2種ほどが平積みにしてある。「さすがは鉄道王国!」と久々にアメリカ合衆国への尊敬の念を抱いた。
 荷物になるから旅の後半で購入しよう、と思って買わずにいたら、結局、買い逃してしまったのが悔やまれる。

                      ◇
湖畔を歩く人々

 側道の先にガラスのようにチラチラ光るミシガン湖が見え、吸い寄せられるようにそちらに歩く。波は穏やかだけれど、その蒼茫(そうぼう)たる姿は、一見したところ湖には見えない。

 湖畔は自転車とマラソンのコースになっていて、濃厚な食事でやられた(と思われる)大きな体を絞ろうと努力する夫妻や、猛スピードで自転車を走らせている競輪選手のような中年男性など、思い思いのスタイルで運動を楽しんでいる。
ミシガン湖の砂浜
 ▲湖畔には砂浜も

 人口砂浜の海水浴場もあり、まだ六月だというのに夏本番のようにはしゃぐ子どもや寝そべって肌を焼いている人もいる。

 ここから10分も歩けばオフィス街。仕事が終わってそのまま海水浴ができる大都市というのも面白い。

 ビルだらけのシカゴ市内も、ミシガン湖があるお陰で街にうるおいがもたらされている気がした。


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■球場は野外ビール園?
 大リーグ ホワイトソックスvsテキサス・レンジャーズ戦を観に行く

地下鉄レッドラインに貼ってあった野球場案内
 ▲地下鉄レッドライン車内の
 両チームの野球場案内

 シカゴにはメジャーリーグ(MLB)の球団が二つある。

 アメリカン・リーグに所属するホワイトソックス(White Sox)とナショナル・リーグのカブス(Cubs)である。球場はいずれも地下鉄レッドライン沿線、市内の南北に分かれてある。

スクリーンに紹介される井口
 ▲スクリーンに紹介される井口
 市民にはカブスの人気がかなり高いようであるが、ホワイトソックスは昨年(2005年)のワールドシリーズを制して「ワールドチャンピオン」になっている。また、2004年はヤクルトスワローズの高津臣吾投手がいたし、昨シーズンからは福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)の井口資仁内野手が入団した。日本での露出度は相当に高い。

 今夜はそのホワイトソックスの試合がある。喜び勇んで球場へと向かった。鉄道に乗らない日の楽しみは野球観戦くらいしかない。

Sox-35th駅
 ▲駅から球場が見える
 地下鉄レッドラインに乗ると、車内はレプリカユニフォームの着用や帽子をかぶった人々が目立ち、気分が盛り上がってくる。

 南に15分ほど、地上に出て2駅目のSox-35thで下車。大半の客が降り、ホームは人で溢れた。目の前に「セルラーフィールド」という名の新しそうな野球場が見えている。オープンは1991年だという。

 駅から球場入口までは3分ほどだが、かなりの数の警官が立っていて、付近の治安の悪さを物語っているかのようだ。
球場入口

 チケット売場で、「何でもいいから空いている席をくれ」と言ってみたが、「Sold Out!」「STANDING」などの英単語が聴こえた。では立ち見でいい、と買ったが、1枚31ドル(約3570円)。東京ドームの立見ならわずか1000円だから、さすが料金もメジャー級である。

 小さなバッグの中を金属探知機棒でかき回され、中に入る。先ほど買ったペットボトル飲料は即時押収。ゴミ箱行きとなった。

                       ◇
二階席はかなり高い位置にある
 ▲2階席はかなり高い

 観客席は2階建てになっている。下階は座席の勾配も緩やかでグラウンドが間近に感じるが、反面上階はえらく高い位置にある。上の席から見たら箱庭野球のようにしか見えなさそうだ。

 だけど、今日は4万余席(全席指定)が全て売り切れたとの事。土曜日ということもあるが、やはりワールドチャンピオンになった次シーズン試合は客が入るのだろう。
外野席後方の通路
 ▲広々とした後方通路

 立ち見客は座席部分に入らない限り、好きな場所に居て良いらしいので、1階を一周してみる。通路には売店も多く、外野には立ち飲みスペースも。このほか休憩スペースがあったり、子ども専用の展望台なども設置されていて、外野席後方にはなぜかシャワーまである。
 公園でお祭りをやっているような雰囲気で、歩いているだけで愉快になってきた。

 ビールを片手にした客を多く見かけ、驚いてしまう。公共の場での飲酒は厳禁、というこの国でも野球場だけは例外とされているようだ。
 売店も立ち売りもビールとホットドックが飛ぶように売れている。ちなみにビール1杯6〜7ドル(約690〜800円)、ホットドックは4.5ドル(約520円)。日本の球場内と同じで安くはない。

                       ◇

 ゲーム開始が近づくと国歌が流れた。球場内は立ち売りの売り子も含めて微動だにしなくなり、神妙な顔付きの中で、あの勇壮な音楽が進んで行く。
外野後方で観戦する立ち見客
 ▲立ち見客もかなり多い

 現地(中部)時間の18時5分に試合が始まった。
 この時期は日照時間が長く、8時頃まで明るい。そのため、しばらくはデーゲームのような雰囲気である。

 相手チームの攻撃の時は、野球が行われていることすら分からぬほどの静寂さ。一転、アウトになった時だけ賑やかになる。甲子園や福岡ドーム以上のホームチーム一辺倒ぶりである。
 確かにテキサスからシカゴまではゆうに1000キロ以上離れているし、たとえテキサスレンジャーズのファンでも、この翼賛的な雰囲気の中で声を上げるのは勇気がいる。私もホームチーム支持者のような顔で観戦している。
外野席の売店
 ▲ビールがよく売れる

 初回、井口の二塁打などでWソックスが1点を先制。観客が総立ちになり、そこら中でハイタッチが交されている。
 その後、球場全体から声にならないようなため息が聞こえ、テキサス・レンジャーズに2点を返された。が、4回裏にホワイトソックスが一気に7点を取り返し、点が入るたびに球場は狂乱状態となる。お祭り会場は最高潮だ。

 点差が開いたためか、座席後方の通路上には試合よりも飲酒に熱中する不真面目な客が多くなってきた。私もその一人になりつつある。
 トイレに入ると、小用を足しながらビールを飲んでいる者さえいる。普段、野外での飲酒行為を抑圧されている反動かもしれない。
8時を過ぎると陽が落ちてきた

 7回になると、日本のように球団の応援歌ではなく、「私を野球に連れて行って」(Take me out to the ball game)が流れる。観客は総立ちになるものの、案外、サラっと終わってしまったような印象があった。
 いつもあのミュージカル映画の如く楽しそうに歌っている訳ではないようである。

 そろそろ私も飲み過ぎてきた。歌が終わるとともに野球場を出た。外はもう暗くなっている。人波に紛れて駅まで歩いた。


※入場料金は対戦カードや時期、曜日によって異なる。月曜日の試合が安かったり、ヤンキース、レッドソックスの試合は高かったりする。

▼関連リンク
シカゴホワイトソックス(英語:公式サイト、チケット予約も可能)


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■どこか懐かしい…。シカゴ発祥のマクドナルド、記念店舗へ
マクドナルド50周年記念店舗
 ▲記念店は駅から約5分

 翌朝(2006年)6月4日は日曜日。ホテルは素泊まりなので、朝食はマクドナルドへ行くことにした。
 この行動は非常に単純で安易なように思えるが、シカゴはマクドナルドのフランチャイズ店発祥の地であり、近所に記念店舗が設けられているのである。

 地下鉄レッドラインのグランド(Grand)駅から300メートルほど。クラーク(Clark St.)通りを北に行くと、オハイオ通り(Ohio St.)と交差する付近に、大きな屋根がせり出した二階建てのガラス張り建物が現れる。
マクドナルド50周年記念店舗の店内
 ▲店内にエスカレーターも

 ここが2005年4月にマクドナルド創設50周年を祝し、創業当時の店舗デザインを模して建てられたという記念店(McDonald's 50th Anniversary Restaurant)である。

 特にメニューが面白いという訳ではなく、店内にエスカレーターやソファーがあることが目新しい程度の広い店舗である。

 だけど、幼少の頃からこの会社のファーストフードに洗脳されて育った私達にとって、2階にある創業当時の写真やメニュー、紙コップなど歴史を語る小展示は興味を覚える。
オープン当時のフランチャイズ一号店
 ▲フランチャイズ1号店の写真

 1955(昭和30)年4月、シカゴ郊外のオヘア空港に近いデスプレインズ(Des Plaines)にオープンしたというマクドナルド。

 当時の写真を見る限り、単なるドライブインといった雰囲気で、当時のロゴマーク(キャラクター)などは落書きのようにさえ見える。
創業当時の紙コップなど
 ▲創業当時のパッケージ

 一体、ここまでに巨大化したのはなぜなのだろうと思うが、一つには家族や子供向けの店舗にしたことだという。

過去の販促グッズなども展示
 ▲過去の販促グッズ
 そのためか、子ども用メニューに付けられたり、販促に使ったと思われる歴代のおもちゃなども展示されていた。幼少に見たことがあるようなグッズが多数あり、どこか懐かしい気がした。

 我々のように子ども時代からハンバーガーの味に慣らされた人々が、結果的にこの会社を支えてきたのだろう。

 1階にはマクドナルドをはじめとして、シカゴが発祥とされるものすべての写真と説明があり、高架鉄道やプラネタリウム、観覧車、オールスターゲームなど、意外なところではローラースケートやジッパーなんていうのもあった。お国自慢を見ているようで楽しくなった。

 ただ、朝から濃厚で量の多い「朝マック」には少々辟易したのも事実であったが。


▼関連リンク
50周年記念店舗の紹介(英語:マクドナルド公式サイトより)
マクドナルドについて(日本語:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

 この日、オークパークシカゴ科学産業博物館へ行き、ユニオン駅発の夜行列車「レイクショア・リミテッド」号でボストンへ発った。次のページからはボストン編です。

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