++ Reading 『椿姫』 with 草なぎ剛 [VOIS] 〜 私が愛するほどに私を愛して 〜 ++


出演者
朗読…草なぎ 剛

ソプラノ…田村 麻子
ピアノ…高田 浩

脚本・演出…土田 英生
音楽監督・編曲…高田 浩


歌われるオペラ『椿姫』のアリア

オープニング
私が愛するほどに私を愛して
Amami, quant'io t'amo
(オペラ『椿姫』第2幕 パリ近郊のいなか家)

一 場
ああ、そはかの人か……花から花へ
Ah fors'e lui che I'anima....Sempre libera degg'io
(オペラ『椿姫』第1幕 ヴィオレッタの家のサロン)

二 場
お伝えください、清らかなお嬢さんに
Dite alla giovine si bella e pura
(オペラ『椿姫』第2幕 パリ近郊のいなか家)

三 場
あなたは約束を守ってくださった……
さよなら過ぎ去った日の美しい喜びの夢よ
Teneste la promessa....Addio,del passato bei sogni ridenti
(オペラ『椿姫』第3幕 ヴィオレッタの寝室)

四 場
ああ、神様! 私の短い命も終わる
Gran Dio! morir si giovine
(オペラ『椿姫』第3幕 ヴィオレッタの寝室)

エピローグ

乾杯の歌
Brindisi
(オペラ『椿姫』第3幕 ヴィオレッタの家のサロン)



設定&あらすじ
オペラ『椿姫』を題材に、朗読・歌・ピアノのコラボレーションで成り立っています。
剛くんが椅子に座り、朗読し、その合間に、高田さんのピアノと田村さんの歌が入ります。

まず、このReadingの題材になっている『椿姫』を知っていた方が、何倍も楽しめます。
という事で、『椿姫(La Traviata)』

ストーリーは、『椿姫』をそのままReadingしているのではなく、オペラ『椿姫』を上演しているホールの担当者と、その上司の業務日誌でのやり取りの中で進んでいきます。

転職先で、委託管理を任されているサントリーホール小劇場の担当になった有谷は、毎日業務日誌を書きます。
最初は仕事内容ではなく、的外れな内容ばかり書いている有谷と、それを呆れながらも暖かく正す「日々是精進」が口癖の、上司である係長・笹倉とのテンポの良いやりとりが続きます。

そんな中、『椿姫』の上演期間中、トイレに何度も、椿という女性の落書きが書かれるようになります。
それは、落書きというより、椿の思いが綴られている書き込みです。

高校時代援助交際をしていた彼女は、『椿姫』のチケットをくれた人と喧嘩して途方にくれてた時、劇場の近所のコンビニでバイトしている古田という音大生と知り合い、彼に自分の過去を話したら、「大事なのはこれからじゃないの?」て言われ、それがきっかけで付き合い始めます。
そしてある日、古田の家に泊まりに行った時、夜寝ていると古田のお父さんが椿の部屋に来て言います。
「椿ちゃんだよね? あの椿ちゃんだよね? 覚えてないの?  覚えてないくらい、色んな男としてるんだねえ」
古田のお父さんは、昔椿が援助交際していた中の1人だったのです。
無理矢理布団の中に入ってくるお父さんに必死で抵抗すると、お父さんは「息子とすぐに分かれろ」と言って出ていきます。

結局椿は、父親を尊敬している古田に、理由を言わず別れ話しを切り出し、それに納得出来ない古田の前で違う男の人と仲良いフリをし、それを信じた古田は「しょうがない、お前は元々そういうヤツなんだ」と言って椿の前から消えてしまいます。

そして1人で『椿姫』を見に来る椿は、ヴィオレッタと自分の境遇が驚くほど似ている、もしそうならきっと自分は病気なんだ、そういえば最近体調が悪い…というような事を女子トイレに書きます。

そして時が過ぎ、また『椿姫』が上演される時期になっても、椿の落書きは見つかりません。
上演して暫くした日に、椿からの落書きがあり、病気で入院している、今日は外出許可を取って来た、という内容で、病院でも古田の夢ばかり見ると書かれています。

そして最後の書き込みは、病院を抜け出してきた、もう来れないという内容の書き込みでした。
その最後の書き込みがあった日、男子トイレにも落書きがありました。
古田の落書きです。
「誰か‘成田椿’という女性を知りませんか? 何回もこのオペラを観に来ていると思います。 今俺は全てを知っていて、とにかく彼女を捜しています…。」という内容です。

これを、小ホールの担当である有谷は全て読んで知っているので、この2人をどうにかして会わせてあげたいと奔走するのですが、有谷の思いと、観客のプライベートまで立ち入るべからずという会社側の思いが対立してしまうのです。

この業務日誌は、担当者と係長の間でやり取りする物なのですが、笹倉が部長に昇進してしまい、途中から、サントリーホールの大ホール担当者だった真壁という人が係長に就任して、業務日誌のやりとりをするのですが、厳しいながらも暖かく有谷を見てくれていた笹倉と違い、椿の事にかまける有谷をクビにすると言いだすような人物です。

最後は、業務日誌に笹倉が割り込み、自分も真壁の言うことが正しいと思うが、有谷の事を見逃してやってほしい、責任は自分がとるという事と、劇場に事情を話して、観客名簿を調べてもらい、椿の入院先の病院名が分かったと書かれています。

そしてエピローグ、業務日誌最後の書き込みは、剛くんは本を見ず、正面を見て話します。
今日も通常通り掃除をし、変わった事は無かった事、明日から上演される『蝶々夫人』の役の方が、「ここが噂の女子トイレね」と言ってお花を供えてくれた事、これからも日々精進します…といった内容を読み上げ、最後『乾杯の歌』が流れ、終幕です。




[ Reading 『椿姫』 with 草なぎ剛 [VOIS] 〜 私が愛するほどに私を愛して 〜 − 感想 (2002.02.14) ] 
皆さまTVのゲネプロや、密着をご覧になられたと思いますが、白いスーツで語る剛くんの、何と素敵だった事か(笑)。

ちなみに、私はゲネプロの方は見たのですが、密着は見ておりません。

そして、13・14日を観に行かれた方の感想は少し読んだのですが、他の方の感想を読むことによって、自分の感想が左右されるのが嫌なので、あまりちゃんとは読んでおりません。
という事で、私なりの『椿姫』にたいする感想です。

一言で言いますと「今度は1人舞台なんてどう? どう?? どう???」て感ぢでございませうか(笑)。

Readingなのに、切ない表情とかして私の心を締め付けるなんて、反則です剛くん(笑)。
TVで放送されたゲネプロを偶然見ていた会社の人に言われました。
曰く「Readingのイメージが変わるわ。 1人芝居してるんかと思った。」

そして実際観て思った私の感想が、上記の「今度は1人舞台〜」になるのでありました(^^;ゞ。

6月にCD化される予定ですが、実際に観て思った事は、剛くんの話し方と、その時の表情でグッときたりした所が結構ありましたので、声だけとなると、やっぱりどうしても印象は違ってくるだろうな…と思います。

だもので、どうせならDVD化希望だったりするのですが、それを友達に言いましたらば、友達はTVで見たゲネプロと、実際に舞台で観た『椿姫』とでは全然違って見えたから、それならいっそCDで声だけにした方が良いと思うと言っておりました。
うーむ、そう言われるとその方が良いような気も(汗)。← 流されさす過ぎ

最初の方は、有谷と笹倉のやり取りがなかなか楽しいです。
日誌を「掃除をしました。」の1行で済ましてしまう有谷に、もっと具体的に書くよう笹倉が返事を書くと、仕事内容ではなく、小ホールの近くに仔猫が居て、カツオのオニギリをあげたとか、カツオのご飯をニャンコ飯といい、関西では人も食べ、しかも毎日食べている…などと書いてあり、それに対し笹倉は、「有谷、君の報告はどこか間違っている…」と。
しかも補足で、「ちなみに私は関西出身だが、ニャンコ飯は毎日食べていない。そんな人は関西には居ない」と書いてある所が何とも可笑しくて(笑)。
ちなみに、思いっきり関西人の私は、ニャンコ飯ではなく、「猫まんま」と言い、学生時代、朝に時間無いけどご飯食べたい時によく食しておりました(^^;ゞ。

あと、大ホール担当の真壁はいつも1頁書いていると笹倉が書くと、自分も1頁まるまる書けましたと喜んでいる有谷への笹倉の返事が、「業務日誌をこんなに大きな字で書くのをやめろ。1頁になるのは当たり前だ。」だったり(^^;ゞ。

ちゃんと声音も変えていて、笹倉の声が少し低くて、とてもセクシーでございました(^^ゞ。

仔猫に餌をあげないよう笹倉に注意されても、有谷は勝手に仔猫に有谷2号と名付け、餌をあたえ続けます。
有谷が業務日誌に、有谷2号の姿が見えなくなったのが心配だと書くと、実は猫好きの笹倉が、小ホールを訪れたさいに連れ帰っていたり、そのクセ猫アレルギーだったり、有谷が笹倉の家に行ったりした時の事が、業務日誌の中のやり取りで分かるようになってるんですけど、有谷が猫を餌付けする度に、笹倉が連れて帰ってしまう為、最終的には笹倉の家には有谷2号から22号までになり、近所から猫ハウスと呼ばれ、笹倉のアレルギーは酷くなる一方というオチもあります(^^;ゞ。

有谷5号までになった時「今度遊びに来い、お前が来ると1号から5号まで揃うから」みたいな事を笹倉が書いてるのを剛くんが良いタイミングで言うもんで、大笑いしてしまいました(笑)。

係長が真壁になった時、野良犬がウロウロしていると業務日誌に書くと、真壁は保健所に連絡しておいたので、見つけたら処分してくれると思うから安心しろ…みたいな事を書いてくるのですが、笹倉との人間性の違いが出ているなぁって思いました。

それでですね、全体的な感想なのですが、14日に観に行った時、13日に16回も言い間違えというか、詰まったりしてしまったという噂を聞いたりしたもので、心配していたのですが、私も5回までは覚えてるんですけど、それ以降は内容に集中しちゃって数えきれませんでした(^^;ゞ。
まぁそれはともかく、13日よりは全然詰まる回数少なかったと思います。
なので、あまり気になりませんでした。
そして最も心配していた、「〜してくらさい」なのですが、見事に「だ」ではなく「ら」だったんですけども、これまた全然気になりませんでしたぁ(^^;ゞ。
うう、私って何処までも剛くんに甘いのねぇ〜。。

いやしかし、少し辛口な事書かせてもらいます。
13日よりも14日の方が詰まる回数はだいぶ少なかったと思います。
そして思い出すのは、ハードスケジュールの中での練習時間の少なさ。
13日に本当に16回も詰まったのかは分かりませんが、正味1時間半の中で、歌もあったりする中での16回は、やっぱり少し多い気がします。
それで14日の方がだいぶ詰まりが少なくなったのって、もしかして読み込みの練習が足りなかったからじゃないかなぁって。
15日以降のレポとか読んでないので、どれだけ詰まったか知らないのですが(汗)。← 14日より多かったりして(爆)。

人間なので、完璧に詰まらずにReading出来るとは思いませんが、やっぱりちょっと詰まる箇所は多いように思いました。
私もかなり痛いファンなので、それすらも気にならない程感動したんですけど、冷静な目で見ていたと思われる、関係者席に座ってらっしゃったおぢさまの目にはどう映ったのか、ちょっぴり心配です。。
剛くんは忙しいから仕方ないっていう理由は、通用して欲しくないし。
忙しいのは分かってる事なんだから、それをふまえての練習時間を、もっととって欲しかったですわ、J事務所さん〜。

さてさて、何か書き忘れてると思ったら、そうでした、落書きボードの事です。

今回話しの中に、ホワイトボードが出てきます。
トイレに落書きされるので、有谷くんがホワイトボードを設置したんですね。
で、実際のサントリー小ホールのトイレの前にも、置いてありました(笑)。

いろんな人が落書きしておりましたが、その中に、劇の中にあったエピソードで、「トイレ内は、防災上禁煙となっております。 小ホール担当 有谷」という張り紙が、「トイレ肉は、防災土禁煙どなっております。 小ホール担当 有谷」と落書きされているというのがあるのですが、上演前に見たときちゃんと、ボードの左側に、左から右に3行に分けて「トイレ肉は、防災土禁煙どなっております。 小ホール担当 有谷」と書いてありました(笑)。
上演後に見たら、みんなの落書きも消されていて、今度は何故かボードの右側に、右から左に3行で書かれておりました。

謎です(笑)。

最後に、私が泣いてしまった所を。

12月23日に、笹倉から、椿の入院してる病院が分かったという書き込みの後、『ああ、神様! 私の短い命も終わる』が歌われて、その後エピローグで1月15日の業務日誌が書かれてるのですが、その最後の業務日誌の中で、『蝶々夫人』の役の方が、「ここが噂の女子トイレね」と言ってお花を供えてくれたというくだりを聞いて、お花を供えたって事は、やっぱり椿さんは死んでしまったって事かぁ…て、その事が、その後田村さんが『乾杯の歌』を歌ってる間中胸に残って、ボロボロ泣いてしまいました。

いやもう、私ほんっとうにこういうのダメなんです(T_T)。

文章まとめるのがヘタで、ダラダラと書いてしまいました(汗)。

最後に、今回チケットを譲って下さった某さまに、心からの感謝をこめて。

ありがとうございます。